新居浜基署発 0701 第 1 号 平 成 2 8 年 7 月 1 日 団 体 等 殿 新居浜

新居浜基署発 0701 第 1 号
平 成 28 年 7 月 1 日
団
体
等
殿
新居浜労働基準監督署長
死亡労働災害急増にかかる緊急要請について
日頃は、労働基準行政の推進にご理解、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、新居浜労働基準監督署における労働災害による死亡者数は一昨年に 0 人を
達成いたしましたが、昨年は 4 人(新居浜労働基準監督署の管轄外からの出張作業
を含めると管内で 6 人)に増加しました。
今年に至っては、管轄外からの出張作業を含めますと、6 月までの半年間で、既
に 5 人の方が新居浜労働基準監督署管内の現場で亡くなっており、大変憂慮すべき
事態となっております。
本年の死亡災害の内訳を業種別で見ますと、
「製造業」が 2 人、
「ビルメンテナン
ス業」が 2 人、
「商業」が 1 人となっており、事故の型別では、
「墜落・転落」が 2
人、「激突され」「飛来・落下」、「交通事故」がそれぞれ 1 人となっております。
特に「墜落・転落」災害は、「ビルメンテナンス業」の出張作業等で発生してお
り、いずれも墜落防止措置が講じられておりませんでした。また、一命を取り止め
ましたが、フォークリフトのフォーク上のパレットを足場替わりに使用(用途外使
用)する危険な行為による墜落災害やフォークリフトに接触したことのよる重篤災
害も発生しております。
これら死亡災害の要因としては、予見可能なリスクが十分把握されなかったもの、
リスクが予見されているにも拘わらず労働災害防止対策が講じられていなかった
もの、安全衛生関係法令や安全ルールを遵守しなかったもの等が認められ、現場の
安全管理水準や安全意識の低下が懸念されるところです。
このようなことから、貴団体におかれましては、当署管内における労働災害の現
状を認識され、下記事項にご留意の上、死亡災害等を発生させないための取組をさ
らに強化いただきますとともに、会員事業場への周知につきまして、特段の配慮を
お願いいたします。
記
1
事業場トップが率先して職場の安全パトロールを実施し、職場内における安全
衛生活動の総点検を行うこと。
予見可能なリスクの見落としはないか、把握したリスクに対する労働災害防止
対策が確実に実行されているのかを確認し、把握漏れ、不安全状態や不安全行動
があるときは、直ちに改善措置を講じるとともに、その背景にある要因を検証し
た対策を講じること。
2 作業手順書が安全を優先した作業方法となっているか検証の上、関係労働者に
周知徹底すること。
また、当該作業手順に基づいて現場作業が行われているか、総点検を行うこと。
3 別添「フォークリフトを使用する事業者の方へ」に基づく点検を行うこと。
4 経験豊富な管理者や熟練作業者の退職等により安全衛生管理の機能が低下し
ていると懸念される職場については、安全衛生教育・訓練の実施をすること及び
安全衛生に関する十分な知識を有する者を配置すること等により、安全衛生管理
の維持・強化を図ること。
5 愛媛労働局が提唱する労働災害防止用ロゴマーク「Safe Work EHIME」等によ
る安全意識の向上啓発を促進すること。