平成28年6月28日 報道機関各位 青森県危機管理局原子力安全対策課

平成28年6月28日
報道機関各位
青森県危機管理局原子力安全対策課
六ヶ所再処理工場の変更に係る事前了解について
日本原燃(株)から、安全協定に基づき平成28年6月22日に事前了解の申入れ(計
画書の提出)があった標記について、本日、日本原燃(株)に対し事前了解の文書を交
付したのでお知らせします。
また、上記に関する知事コメントは別紙のとおりです。
【確認結果】
別添のとおり
○確認結果については、県のホームページで公表します。
く ら し - 原 子 力 安 全 対 策
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kikikanri/atom/agreement_cycle.html
報道機関用提供資料(連絡先)
担
当
課
危機管理局原子力安全対策課
課長代理
電話番号
報
道
松田
大
(内線)
6487
(直通)
017-734-9252
監
危機管理局
岡田次長
平成28年6月28日
危
機
管
理
局
事前了解に関する知事コメント
6月22日に日本原燃株式会社から事前了解の申入れがあった六ヶ所再処
理工場の変更について、本日、了解文書を交付しました。
了解に当たっては、今般の変更内容について、施設の処理能力・貯蔵能力、
年間の放出管理目標値、被ばく評価の変更を伴うものではないこと及び既設
備の機能・性能へ影響が及ばないことを確認しました。
新規制基準への適合については、引き続き原子力規制委員会による科学的
・技術的知見に基づいた厳格な審査が行われるものと認識しており、県とし
ては、国及び事業者の対応状況を厳しく見極めていきます。
六ヶ所再処理工場の変更に係る確認結果について
平成28年6月
青森県原子力安全対策課
六ヶ所村原子力対策課
1
はじめに
日本原燃株式会社では、六ヶ所再処理工場に関し、2013年12月18日に施
行された「再処理施設の位置、構造及び設備の基準に関する規則(以下「新規制基
準」)へ適合させるため、県及び六ヶ所村の事前了解の下、国に対し、2014年
1月7日に「核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律」に基づく再
処理事業の変更許可申請を行い、現在適合性審査が行われている。
今般、適合性審査の状況等を踏まえ、重大事故等対処施設のうち既存の施設で対
応することとしていた緊急時対策所等、一部の施設について新たに設置することと
し、国に対して変更許可申請の補正書提出を予定している。これに先立ち、「六ヶ
所再処理工場における使用済燃料の受入れ及び貯蔵並びにアクティブ試験に伴う使
用済燃料等の取扱いに当たっての周辺地域の安全確保及び環境保全に関する協定
書」第4条の規定に基づく、施設の変更に係る事前了解の申入れがあったところで
ある。
このため、県及び六ヶ所村は、変更内容について日本原燃株式会社から説明を受
け、確認を行った。
2
変更の概要
(1)緊急時対策所の新設
既存の施設を使用することとしていた緊急時対策所について、複数の重大事故
等が同時に発生した場合においても対応できるように、対応要員の活動性向上や
資機材等の拡充、耐震性向上等を図った緊急時対策所を新設する。
○新設する緊急時対策所の概要
・建屋規模:東西約79m、南北約60m、高さ約17m
・延床面積:約8,500m2
・建屋構造:鉄骨鉄筋コンクリート造(耐震構造)
・耐震クラス:Cクラス(Sクラス相当)
・収容可能人員:約360名
・適切な遮蔽設計及び換気設計を行う。
・代替電源設備から給電できる設計を行う。
・施設内の空間線量率、酸素濃度等が活動に支障がないことを把握できる設備を
設ける。
・重大事故等に対処するために必要な情報を把握できる設備を設ける。
・通信連絡を行うために必要な設備を設ける。
(2)貯水槽の新設
既存の貯水槽では、耐震性を確保することが困難なことから、十分な耐震性を
有する地下式の貯水槽(2基)を新設する。
○新設する貯水槽の概要
・貯水量:20,000m3 /基×2基
・建屋構造:鉄筋コンクリート造(耐震構造)
・耐震クラス:Cクラス(Sクラス相当)
・敷地外水源(二又川)からの取水が開始できるまでの初期48時間に使用する
水量を元に設計する。
(3)重大事故等対処設備用保管庫の新設等
可搬型重大事故等対処設備の保管に関し、既存の貯水槽近傍に設置することと
していた外部保管エリアに替わり、十分な耐震性、竜巻等に対する強度を有する
保管庫(2基)を新設するとともに当該保管庫近傍に外部保管エリア(コンテナ
および簡易倉庫)を設置する。
○新設する保管庫等の概要
・保管庫:約4,500m2/箇所×2箇所
・外部保管エリア:約10,000m 2×1箇所、約5,000m2×1箇所
・重大事故等対処設備の保管に必要な面積に、今後の物量増加等の可能性を考慮
し、余裕を見た面積とする。
(4)燃料貯蔵タンクの設置場所変更
既存の緊急時対策所、外部保管エリアの近傍に設置する計画としていた重油貯
蔵タンク及び軽油貯蔵タンクについて、設置場所を新設する緊急時対策所、保管
庫・貯水槽の近傍に変更するとともに、耐震性を有する貯蔵タンクとする。
○設置する燃料貯蔵タンクの概要
・貯蔵方式:地下タンク
・構造:鉄筋コンクリート造(耐震構造)
・耐震クラス:Cクラス(Sクラス相当)
・貯蔵容量:重油貯蔵タンク
約100m3×2基
軽油貯蔵タンク
約100m3×4基
・重大事故等に対処するために必要な設備の7日間の連続運転に必要な燃料の量
に対して、十分な容量を有する設計とする。
3
確認結果
緊急時対策所、貯水槽、重大事故等対処設備用保管庫、燃料貯蔵タンクの新設等
については、再処理施設の処理能力・貯蔵能力、年間の放出管理目標値、被ばく評
価の変更を伴うものではないこと及び既設備の機能・性能へ影響が及ばないことを
確認した。