『足立区ワンルームマンション等の建築及び 管理に関する条例』の手続き

『足立区ワンルームマンション等の建築及び
管理に関する条例』の手続きについて(予定)
本条例は、10 月 1 日より施行します。
2016.7.1
建築室 開発指導課
Ⅰ.手続きの対象となるワンルームマンション等について
地上階数3以上で、かつ、ワンルーム形式住戸(住室を含む)の数
が15戸以上で、総住戸数の3分の1以上がワンルーム形式住戸で
ある集合住宅が対象です。
本条例では、共同住宅、寮、寄宿舎及び長屋を総称して集合住宅とします。
ワンルーム形式住戸とは、住戸専用面積が40㎡未満の住戸です。
Ⅱ.手続きの流れについて
事
前
調
査
事
前
相
談
※条例に適合するように全体計画をまとめるとともに、
他の条例(足立区景観条例や足立区緑の保護育成条例等)との整合をとってください。
標
識
設
置
※「足立区中高層建築物等の建築に係る紛争の予防及び調整条例」により標識を設置する
場合は、ワンルーム形式住戸数、総住戸数及びワンルームマンションである旨を明示する
ことで標識を設置したとみなすことが可能です。
7 日以内
建築計画書の提出(注)
説明会の開催
30 日
報告書の提出
※中高層条例による特定中
高層建築物や特定用途建築
物の設置期間は中高層条例
により 60 日となります。
適合の通知
建築確認申請
完
了
検
査
※検査実施後「検査合格通知書」の交付
本条例による手続き
(注)提出された建築計画書は、閲覧に付します。
1
Ⅲ.建築及び管理に関する基準について
基準の主な内容
居住水準の確保
左記の適用条件
〔第13条〕
■住戸面積は25㎡以上確保すること。
メーターボックスは、原則、住戸面積から除外する。
■ワンルーム形式住戸が30戸以上含む場合、
すべてのワンルーム
ワンルーム形式住戸の数から29を減じた数以上の住戸を、
マンション等
住戸専用面積75平方メートル以上の住戸とすること。
〈式〉住戸専用面積75㎡以上の戸数≧
ワンルーム形式住戸数-29(交通利便地域内は39)
生活環境の向上〔第14条〕
■隣地境界線と建物の外壁面又はこれに代わる柱の面(バルコニーがある場合
はバルコニーの先端)を有効で50cm以上はなすこと。
以下に該当する部分は、外壁面として扱わない。
・外壁面から突出した開口部で床面積として算定されない部分
・軒の高さが2.3メートル以下で、かつ、外壁又はこれに代わる柱の面か
ら隣地境界線までの距離の50センチメートルに満たない部分の床面積の合
すべてのワンルーム
計が5平方メートル以内である物置その他これらに類する用途(自動車車庫
マンション等
を除く。)に供するもの
・軒の高さが2.3メートル以下である自動車車庫又は自転車駐車場
本条例とは別に、地区計画区域においては「壁面の位置の制限」等の規定が
あるので、建築調整課に確認して下さい。
■廃棄物保管場所について、ごみ減量推進課と協議し、設置して下さい。
歩道(幅員 1.5m以上)の整備 〔第15条〕
■敷地周囲のすべての道路境界線に沿って、幅員1.5m以上の自主管理歩道を
すべてのワンルーム
マンション等
整備すること。
■自主管理歩道の上部は開放すること。
※前面道路に既存の公共歩道があ
なお、敷地の過半が建ぺい率80%の地域
る場合は、非該当となります。
では、庇などが一部かかることを認めてい
ここでいう公共歩道とは、
「歩行
ますが、歩行空間(歩道面からの高さ2.
者の通行のために、縁石やガードレ
6m以上)の確保が必要です。
ール等で区画して設けたもの」であ
■歩道には、駐車スペースとならないよう、
り、白線引きで歩行者帯を分けただ
花壇や車止め等の設置すること。
けの形は除きます。
2
空地の整備
〔第16条〕
■「空地」とは、周辺環境の向上や憩いの場とな
るよう、樹木等を整備する開放的な空間です。
■敷地面 積の5%( 建ぺい率8 0%の地域は
3%)以上を確保すること。用途がまたがる場
合にはそれぞれの面積に応じて按分した広さ
すべてのワンルーム
を確保すること。
マンション等
■15 条の歩道を設置した場合は、その面積を空
地の面積に含めることが可能です。
■道路に面する位置で、植栽及び固定式のベンチ
(又はスツール等)の配置を努めること。
空地の上部は開放すること。なお、建ぺい率80%の地域では協議の上、庇
などが一部かかることを認める場合があります。
自動車駐車場の附置 〔第17条〕
■下表に示した台数を収容できる自動車駐車場を確保すること。
なお、計算値の小数点以下は切り上げること。
住 戸 数
基 準 台 数
すべてのワンルーム
マンション等
24戸以下
住戸数×10%
25戸以上 34戸以下
住戸数×15%
35戸以上 39戸以下
住戸数×20%
以下のいずれかに該当する
40戸以上 44戸以下
住戸数×25%
場合、
45戸以上
住戸数×30%
住戸数を半分に緩和できます。
■1台あたりの駐車スペースは「幅2.3m×奥行5.0m」以上を確保すること。 ○ 敷 地 の 過 半 が 建 ぺ い 率 8
(機械式駐車施設を用いる場合、小型車両が駐車できるスペースがあるもの) 0%の地域内のワンルームマ
■駐車附置台数が5台以上となる場合には、
「幅3.5m×奥行6.0m」以上の身 ンション
障者対応可能な駐車スペースを最低 1 台分確保すること。
○交通利便地域内のワンルー
■敷地から概ね300m以内で駐車場となるべき土地を所有し、賃貸し、または、 ムマンション
駐車場を賃貸する場合、一部を隔地駐車として設定することもできます。隔地 ○ワンルーム形式の住戸
駐車できる台数は、原則、基準台数の 50%未満です。
■駐車場の出入口には、必要に応じてカーブミラー等の安全施設の設置に努める
こと。
自動車駐車場以外の駐車スペースの附置
〔第18条〕
■荷物の集配、引越し、福祉サービス等多目的に車両を停留させるための駐車ス
ペースを敷地内に確保すること。
■駐車スペースは、平置きで「幅2.5m×奥行6.0」以上、ピロティー下部
すべてのワンルーム
マンション等
等の場合は、高さ3.0m以上を確保すること。
建物の構造上やむを得ないと区長が判断する場合は、この限りではない。
■駐車スペースは、使用勝手等に配慮した場所に設置すること。
なお、その台数は自動車駐車場の台数に含めることが可能です。
3
自転車駐車場の附置
〔第19条〕
■「ワンルーム形式の住戸数×100%(ワンルーム形式以外の住戸は、15
0%)
」の台数を収容できる自転車駐車場を敷地内に確保すること。
すべてのワンルーム
なお、計算値の小数点以下は切り上げること。
マンション等
■1台あたりの駐輪スペースは「幅0.5m×奥行2.0m」以上を確保すること。
(ラック等の収容施設を用いる場合の寸法規定はありません)
バイク置場の附置
〔第19条〕
■「住戸数×5%」の台数を収容できるバイク置場を敷地内に確保するよう努め
ること。なお、その台数は上記の自転車置場の台数に含めることができる。
■1台あたりの駐車スペースは「幅1.0m×奥行2.0m」以上を確保すること。
災害対策用施設の設置 〔第20条〕
■6階以上または50戸以上の計画の場合、
次の基準を満たす防災備蓄倉庫を設置すること。
※面積は「住戸数×0.1㎡」以上かつ、一箇所1㎡以上(内法)位置は、最
長歩行距離4層以内とすること。
防災備蓄倉庫に収納する備品は、以下の表の通りです。
物資名
仕
様
数量
照明器具
懐中電灯
3台以上
避難用・救助ロープ
長さ20メートル以上のもの
1本以上
ラジオ
AM 及び FM 放送が受信可能なもの
1台以上
カセットコンロ
1台以上
その他として、居住者3日分以上の飲料水、食糧、簡易トイレを備蓄するよう
に努めること。
■100戸以上の計画の場合、
次の基準を満たす防災用機材倉庫を設置すること。
※面積は5㎡以上(内法)
、原則1階に設置すること。
防災用機材倉庫に収納する備品は、以下の表の通りです。
物資名
仕
様
数量
金槌
長さ 900 ミリメートル程度のもの
1本以上
バール
長さ 900 ミリメートル程度のもの
1本以上
シャベル
長さ 900 ミリメートル程度のもの
1本以上
ツルハシ
長さ 900 ミリメートル程度のもの
1本以上
軍手
10双以上
ヘルメット
3個以上
灯光器
120V、300W×2 灯
1台以上
(スタンド付)程度のもの
発電機
1台以上
※マンホールトイレの整備、備品の機材倉庫への収納に努めること。
4
すべてのワンルーム
マンション等
災害対策用施設の設置 〔第20条〕
■50戸以上の計画の場合、防火貯水槽を設置すること。
所管の消防署と協議の上、40t以上(100戸以上の場合100t以上)
防火水槽を設置すること。ワンルーム形式の住戸は、2戸を1戸として算出する。
※地上4階建て以上かつ千住地域内の場合、当該建築物を水害時における避難場
所としての活用について、区と協議すること。
(第24条)
集会室等の設置
〔第21条〕
■独立した集会室、又は、多目的ホールを設置すること。
面積は「住戸数×0.5㎡」以上を確保すること。
広めのエントランス・ホール(4ページ説明図のとおり歩行空間として幅員1.
5mの部分を除く)を兼ねることもできます。
30戸以上の住戸建設を行
ワンルーム形式の住戸は、2戸を1戸として算出すること。
う場合
※寄宿舎等を併設し、共用室を設ける場合で以下の条件を満たす場合は、共用室
を集会室としてみなします。
・構造上共有できるもの
・共用室面積≧「住戸数×0.5㎡」
子育て支援施設等の協議
ワンルーム形式住戸以外の
〔第22条〕
■入居者の子育て支援施設(保育室等)の設置について待機児ゼロ対策担当課と
設を行う場合
協議すること。
雨水流出抑制
〔第23条〕
■貯留方式および浸透方式による雨水流出抑制設備を設けること。
(別紙「雨水流出抑制施設設置基準」を参照のこと)
管理人室の設置・管理体制等〔第25条・第26条・第27条〕
■管理人室を設置し、巡回または駐在する体制を整えること。
■管理規約を作成し、入居者に遵守させるよう努めること。
地域コミュニティの推進
住戸を50戸以上の住戸建
敷地面積が500㎡以上の
場合
すべてのワンルーム
マンション等
すべてのワンルーム
〔第28条〕
■建築主は、居住者に自治会の設置や地域の地縁団体の加入を促してください。 マンション等
寄宿舎等の緩和について
学生などの特定の単身者の寄宿舎又は寮やサービス付き高齢者向けの住戸などで一定の管理体制や共
用施設の整備が整っているものは寄宿舎等として扱います。その場合、基準の一部を緩和します。
■居住水準の確保
1)各住戸面積は18㎡以上確保すること。
2)共用部分(食堂や談話室等)の面積を住戸数で割った数値と各住戸面積の合計は22㎡以上確保
すること。
3)住戸数の制限は適応しません。
■自動車駐車場の附置
管理用車両、来客用車両の駐車スペースを各一台設置すること。
■自転車駐車場の附置
特定の単身者:総住戸数の100%
高齢者向け住宅:総住戸数の10%
※寄宿舎等として扱いを受ける場合、事前に管理体制や共用
施設の整備計画を持って区の担当者と打合せて下さい。
5
説 明 図
集会室(第21条関係)
【広めのエントランスホールを集会室と
【広めのエントランスホールを集会室と兼用する例】
建物の入口
(外壁面)
▼
通路の幅員1.5m(歩行者動線を考慮する)
風 除 室
※この部分は面積算定から除く
管理室
通路の幅員1.5m
エントランスホールの一部
(集会室等として扱える範囲)
EV
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