平成 28 年熊本地震による災害についての特

平成 28 年6月 24 日
内閣府(防災担当)
法
務
省
「平成 28 年熊本地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し
適用すべき措置の指定に関する政令の一部を改正する政令」について
1
背景
平成 28 年熊本地震による災害については、
「特定非常災害の被害者の権利利益の保全
等を図るための特別措置に関する法律」(平成8年法律第 85 号。以下「法」という。)
に基づき、政令により、法第2条第1項の特定非常災害として指定されるとともに、当
該災害に対する措置(法第3条~第9条)のうち、直ちに適用可能な措置(法第3条~
第6条)について指定された(平成二十八年熊本地震による災害についての特定非常災
害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令(平成 28 年政令第 213 号))。
今般、同政令を改正し、当該災害に対し、以下のとおり法第7条の措置を追加するこ
ととする。
2
政令の概要
(1)法第7条の措置の追加指定
上記災害に対し適用すべき措置として、民事調停法による調停の申立ての手数料
の特例に関する措置(法第7条)を追加指定する。
(2)措置の具体的内容
熊本県の区域に住所等を有していた者が、今般の地震に起因する民事に関する紛
争について、平成 28 年4月 14 日以降、平成 31 年3月 31 日までの間に民事調停法
による調停の申立てをする場合には、申立手数料を不要とする。
3
スケジュール
○ 平成 28 年6月 21 日(火)
○ 平成 28 年6月 24 日(金)
閣議決定
公布・施行
(連絡先)
内閣府政策統括官(防災担当)付
参事官(被災者行政担当)付
担当:吉野、阿久澤、中村
電話:03-3501-5191(直通)
法務省大臣官房司法法制部
担当:伊賀
電話:03-3592-7096(直通)
特定非常災害特別措置法の概要
災害緊急事態の
あり
布告 (注)
災害緊急事態の
布告なし
災害
発生
平成28年熊本地震について政令を制定
(平成28年5月2日公布・施行)
(平成28年6月24日一部改正)
各省庁に
おける措置
政令で指定
著しく異常かつ
激甚な非常災害
→特定非常災害
(法第2条第1項)
「著しく異常かつ激甚な
非常災害」とは?
次の事項等の諸要因を総合的に勘案
① 死者・行方不明者、負傷者、避難者等の
多数発生
② 住宅の倒壊等の多数発生
③ 交通やライフラインの広範囲にわたる途絶
④ 地域全体の日常業務や業務環境の破壊
特定非常災害に
適用すべき措置
(法第2条第2項)
○ 満了日の延
長を行う権利利
益等を告示によ
り指定(法第3条
第2項)等
適用すべき措置の内容
※ ① 行政上の権利利益に係る満了日の延長(法第3条)
例:運転免許証(道交法92条の2)
※ ② 期限内に履行されなかった義務に係る免責(法第4条)
例:薬局の休廃止等の届出義務(医薬品医療機器等法10条)
※ ③ 債務超過を理由とする法人の破産手続開始の決定の特例(法第5条)
※ ④ 相続の承認又は放棄をすべき期間に関する民法の特例措置(法第6条)
※ ⑤ 民事調停法による調停の申立ての手数料の特例措置(法第7条)
⑥ 建築基準法による応急仮設住宅の存続期間の特例措置(法第8条)
(注)国の経済及び公共の福祉に重大な影響を及ぼすべき
異常かつ激甚な災害時に、応急対策の推進のため発せら
れるもの
・関東大震災に類する又はこれを超える災害時に発布想定
・未だ適用実績なし
各府省の告示の制定状況等の
取りまとめ・公表
<災害対策基本法>
平成28年
5月2日
指定
平成28年
6月24日
指定
⑦ 景観法による応急仮設住宅の存続期間の特例措置(法第9条)
(※は、平成28年熊本地震に適用する措置として指定されたもの。)
内 閣 は 、 特 定 非常 災 害の 被 害 者 の権 利 利 益 の 保 全 等を 図 る た め
の 特 別 措 置 に 関 す る 法 律 ( 平 成八 年 法 律 第 八 十 五 号 ) 第 二 条 第一
項 及 び 第二 項前 段 、 第 三条 第 一 項 、 第 四 条 第 一 項 、 第 五 条 第 一 項
並び に第六条の規定に基づき 、こ の政令を制 定する。
平 成 二 十 八 年熊 本 地 震 に よ る 災 害 に つ いて の 特 定 非 常 災 害 及 び
こ れ に対し 適 用 すべき 措置 の 指定 に関 す る政 令
(平成二十八 年五月二日 政令第二百十三号)
第 六 条 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 六 条 の 政 令 で 定 め
る 地 区は 、 熊 本 県 の 区 域と す る。
2 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 六 条 の 政 令で 定 め る 日
は 、 平 成 二 十 八 年十 二 月 二 十八 日 と す る。
則
こ の 政令 は、 公 布の 日 から 施行 す る。
この政令は、公布の日から施行する。
附 則 (平成二八年六月二四日政令第二百四十二号)
附
( 調 停 の 申 立て の 手 数料 の 特 例 に関 する 措 置 に 係 る地 区及 び 期
日)
第 七 条 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 七 条 の 政 令 で 定 め
る地 区は 、 熊 本 県 の 区 域と す る。
2 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 七 条 の 政 令で 定 め る 日
は、平成三十一年三月三十一日とする。
( 特定 非常 災 害 の指 定)
第 一条 特 定 非常 災 害の 被 害 者 の 権 利 利 益 の 保 全 等を 図 るた め の
特別措置に関する法律(以下「 法」 という。)第二条第一項の
特 定 非 常 災 害 と し て 平 成 二 十 八 年 熊 本地 震 に よ る 災 害 を 指 定 し
、同 年四月十四 日を同 項の特 定非常 災害発 生日として 定める。
( 特 定 非 常 災 害 に 対 し 適 用 す べき 措 置 の 指 定 )
第二条 前条 の 特定 非常 災 害に 対 し適 用す べき 措 置 として 法 第 三
条 から 第 七条 まで に 規 定 す る 措 置を 指 定す る 。
(延長期日)
第 三 条 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 三 条 第 一 項 の 政 令
で 定める日は、平成二十八年九月三十日とする。
(免責期限)
第四条 第一条 の特定非常 災害について の 法 第四条 第一 項の政令
で 定 め る 特 定 義 務 の 不 履 行 に つ いて の 免 責 に 係 る 期 限 は 、 平 成
二 十八 年七 月 二 十 九 日と する 。
(法人の破産手続開始の決定の特例に関する措置に係る期日)
第 五 条 第 一 条 の 特 定 非 常 災 害 に つ いて の 法 第 五 条 第 一 項 の 政 令
で 定める 日は、平成三十年四月十三日とする。
( 相 続 の 承 認 又 は 放 棄を す べき 期 間 の 特 例 に 関 す る 措 置 に 係 る
地 区及 び 期日)
後 [平成二十八年六月二十四日公布・施行]
正
前
(傍線部分は改正部分)
前条の特定非常災害に対し適用すべき措置として法第三条か
(新設)
第三条~第六条 (略)
ら第六条までに規定する措置を指定する。
第二条
(特定非常災害に対し適用すべき措置の指定)
改
平成二十八年熊本地震による災害についての特定非常災害及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令(平成二十八年政令第二百十三号
(参考)
○
正
)(抄)(新旧対照条文)
改
(特定非常災害に対し適用すべき措置の指定)
第二条 前条の特定非常災害に対し適用すべき措置として法第三条か
(略)
ら第七条までに規定する措置を指定する。
第三条~第六条
(調停の申立ての手数料の特例に関する措置に係る地区及び期日)
第七条 第一条の特定非常災害についての法第七条の政令で定める地
区は、熊本県の区域とする。
2 第一条の特定非常災害についての法第七条の政令で定める日は、
平成三十一年三月三十一日とする。