第2章 各 論

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第2章
各
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論
各
論 -
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各
論 -
第1節
第1節 事業運営の広域化等
事業運営の広域化等
保険者事務の共通化・共同化、医療費適正化策の共同実施、収納対策の共同実施、広域的
な保健事業の実施など、事業運営の広域化等を進めるための対策については、国の動向を見
据えながら、現行の枠組みの中で共通化や共同化が可能で、利便性が高まるもの、効果が期
待できる取り組みを支援する。
なお、実施に当たっては、広域化等支援方針作業部会やワーキンググループ等を開催する
とともに、市町村の検討組織である国保研究協議会(事務局:国保連合会)の委員会活動等
と連携し、市町村及び国保連合会との調整を図りながら検討を行うこととする。
また、制度の動向や市町村の実情に応じて、必要となる対策について、継続して検討を行
っていくものとする。
1
保険者事務の共通化、共同化 〔施策体系 Ⅰ-① 〕
現
状
国民健康保険は、国民皆保険を地域で支える医療保険として、多様な加入者に対応する制
度設計がされており、資格認定や保険給付、国庫負担金や統計の事務など保険者が行う業務
は非常に複雑で膨大なものとなっている。また、近年の経済情勢等に伴う度重なる制度改正
や新たな制度の創設により、業務は益々複雑・多岐にわたり、事務量も増加している。
このような中で、本県では、国保連合会において、次のような多くの業務について、共同
化が図られており、保険者事務の軽減などに寄与している。
【国保連合会における保険者共同事務の状況】
①保険事務共同電算処理業務
被保険者資格及び異動処理、疾病分類別統計、レセプト点検の資格確認及び給付記録、医
療費通知書の作成、被保険者証の作成、事業統計、レセプトデータ提供等
②保険財政共同安定化事業・高額医療費共同事業
国保における高額な医療費の発生により、各市町村の負担が急増することで、財政運営が
不安定となることから、その負担を緩和するため、高額な医療費について都道府県単位で費
用負担を調整
③第三者行為損害賠償求償事務共同処理事業
保険者事務の軽減と効率化を図るため、交通事故等による損害賠償求償権の行使事務につ
いて、保険者から委託を受けて実施
④広報事業
社保離脱届出遅延防止対策用チラシ(資格対策)の作成、健康ポスターコンクール(小中学
生対象)、健康まつり展示教材貸出等
課題・問題点
本県では、多くの業務において国保連合会による共同化が図られているが、複雑な事務の
適切な処理、必要な規程の整備、職員の資質向上等、県内保険者の連携による一体的な対策
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- 第2章
各
論 -
の推進などの観点から、共通化や共同化を推進することにより、改善が図られることが期待
される。
また、経験の少ない職員が多い、規模が小さいなど職員体制が十分ではない市町村を支援
することも重要となっている。
支援方針
複雑な事務の適切な処理や必要な規程の整備、職員の資質向上、県内保険者による一体的
な対策の推進、職員体制が十分でない保険者事務のレベルアップなどの観点で、共通化等に
県としての関与が必要と思われる業務を中心に支援を行い、ひいては、業務の効率化等の推
進を図る。
支援にあたっては、広域化等支援方針作業部会やワーキンググループ等を開催するととも
に、国保研究協議会の協力のもと市町村及び国保連合会との調整を図りながら、具体的な検
討を進める。
◇事務研修会等の充実
○状況に応じた課題設定による研修会の実施
制度が複雑・多岐にわたることから、担当者等の業務への理解促進を支援する。
・テーマ例:制度概要、制度改正内容、基本的な保険者事務、事例研究など
○事務担当者による地域別又は規模別の情報交換会の実施
市町村合併等が進んだ結果、保険者規模に違いが生じたこと等により、近隣市町村や同
規模保険者との情報交換の機会が減っていることから、情報交換等による相互の業務改
善や市町村同士の連携を支援する。
◇広報事業への支援
効果的な広報が実施できるよう、国保研究協議会の広報活動推進委員会などで、市町村と
の意見交換を図りながら、広報内容・方法等を検討していく。
○高額療養費制度の啓発資料の作成
一部負担金の支払が自己負担限度額までで済む「限度額適用認定申請」に関するチラシ
の作成等により、周知を図り、被保険者の負担軽減の向上を図る。
◇保険者事務の標準化
保険者の事務について、市町村と協議を行いながら標準化を推進する。
○資格管理に係るガイドライン・マニュアルの作成
事務処理手順、基準(住所地特例、○学、○遠等)、各種様式例など。
被保険者証等の取扱いについて。
○保険給付に係るガイドライン・マニュアルの作成
事務処理手順(療養費、高額療養費、葬祭費、出産育児一時金等 )、基準(一部負担金
減免、給付制限等)、各種様式例など。
海外療養費ガイドラインの内容の見直し。
○国保税に係るガイドライン・マニュアルの作成
各種様式例など。
資格証明書、短期被保険者証の取扱いについて 。(ただし、各証の取扱いについては各
市町村の滞納対策との兼ね合いもあるため、それを考慮した上での作成とする。)
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2
現
各
論 -
医療費適正化策の共同実施 〔施策体系 Ⅰ-② 〕
状
被保険者の高齢化や医療技術の高度化等により、医療費は年々増大している。国保財政の
安定化のためには、保険税の収納対策とともに、医療費適正化策の実施が不可欠である。そ
のため、市町村においても様々な取組が行われている。
【市町村の取組例】
○医療費通知の送付
年6回実施
○重複頻回受診の防止
対象者に対して、保健師等の訪問により指導を実施
○レセプト点検
専門の点検員や専門業者への委託により、縦覧点検等を実施
○ジェネリック医薬品の普及啓発
ジェネリック希望カード等を被保険者に対して配布
○ジェネリック医薬品の差額通知の送付
対象者に対して差額通知を実施
課題・問題点
医療費の増加は、社会的な要因(医療技術の進歩・高齢化・疾病の流行)や被保険者の医
療制度に対する認識不足が要因(重複頻回受診・投薬、緊急性のない休日夜間受診等)のも
のまで様々であると考えられる。
医療費適正化は、保険者の努力とともに、被保険者の理解と協力が必要であり、効果が見
えにくいが継続して取り組む必要がある。
支援方針
各市町村の状況や課題の把握に努め、実情に応じた医療費適正化のための効果的な取組を
推進するため、技術的助言や財政的支援、研修、市町村間の情報交換による支援を行う。
保険者が直接取り組めるものや被保険者へ働き掛けるものなど、それぞれの問題点などを
検討し、具体的な課題を設定して対策を進められるよう助言等を行う。
なお、実施に当たっては、広域化等支援方針作業部会やワーキンググループ等を開催する
とともに、国保研究協議会の協力を得ながら、市町村及び国保連合会との調整を図りながら
実施する。
◇市町村の状況把握や助言の充実強化
各市町村の状況や問題点の継続的な把握に努め、実情に応じた課題を検討し、具体的な対
策を進められるよう助言等を行う。
○実地による技術的助言
○レセプト点検実地指導
◇レセプト点検研修会等の充実
各地域でのレセプト点検結果や効果的な点検方法等の共有を図り、レセプト点検のレベル
アップや効率的な点検を支援する。
○地域別意見交換会等の実施
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- 第2章
各
論 -
○レセプト点検研修会の実施
◇ジェネリック医薬品の差額通知の効果に関する検証
平成24年度から全市町村で実施しているジェネリック医薬品差額通知の効果に関する検証
を支援する。
◇被保険者の適正受診のための啓発
効果的な啓発が実施できるよう、国保研究協議会の広報活動推進委員会などで、市町村と
の意見交換を図りながら、広報内容等を検討する。また、医療費通知の記載についても、
給付委員会などで記載方法等を検討し、充実を図る。
○適正受診啓発資料の作成
重複頻回受診防止・受領委任等適正受診チラシの作成等を行い、被保険者が国保の財政
状況を認識し、また、受領委任制度等を理解することにより、適正受診を促す。
※ 県調整交付金での費用助成を検討する。
○医療費通知の充実
医療費適正化の意識啓発のため、福祉医療負担額、他の公費負担額や自己負担額など医療
費通知の記載事項の追加を検討する。
柔道整復療養費は、療養の給付と同様の取扱い(受領委任制度)を行っているが、医療
費通知の記載については、取扱いが様々であることから、共通化を検討する。
◇県調整交付金(支援交付金)による財政的支援
○市町村の医療費適正化策に必要な事業経費(例:レセプト点検員雇用、臨時保健師雇用等)
への助成
○市町村の実績(レセプト点検効果割合・ジェネリック医薬品の差額通知送付等)を評価
し、加点方式により交付
※ 効果的な対策を推進するための共同実施等への費用助成を検討する。
◇高医療費市町村に対する支援
国民健康保険法第68条の2第3項に該当する市町村は、国民健康保険事業運営の安定化の
ため、医療費適正化に向けた計画を定めるものとする。計画では医療費適正化に向け高医療
費の要因を分析し、具体的な取組を定めることとし、県は計画策定や、計画実施のため必要
な助言や支援を行う。
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- 第 2章
3
各
論 -
収納対策の共同実施 〔施策体系 Ⅰ-③ 〕
現
状
国民健康保険税(以下「国保税」という 。)は、各市町村の医療費に応じた必要総額を被
保険者に按分して徴収するため、市町村独自に按分率(税率)が定められている。また、対
象者が国保加入者に限られるなど、他の税目と異なる特徴を持っている。
被保険者の急速な高齢化や無職者の増加等の構造的な問題や景気の低迷などから、医療費
が増加する一方で、課税所得が伸び悩むなど、保険税担税力は低下しつつあり、国保財政の
安定的な運営には収納率の向上が重要となっている。
また、収納業務については、ほとんどの市町村で、国保担当課ではなく収納担当課において、
市町村税の一つとしての対応が行われている。
国保税の収納率は、後期高齢者医療制度の創設による制度変更や景気の低迷に伴い、平成
20年度に大幅に低下し、平成21年度は過去最低の88%となった。平成25年度は90.
78%、平成26年度は91.44%と持ち直しているものの、依然低い水準である。
課題・問題点
各市町村の状況を見ると、収納専門の職員や業務量に見合う人員が配置されていなかったり、
口座振替の推進や滞納処分等への対応が十分でない市町村で、収納率の低下が見受けられる。
収納率の向上には、市町村それぞれの問題点や課題を把握し、具体的な対策を進めること
が必要である。
対策の推進にあたっては、市町村間の情報交換や、収納担当課だけでなく医療給付業務を
行っている国保担当課における収納率向上に向けた取組や両者の連携が重要である。
支援方針
各市町村の状況や問題点の把握に努め、それぞれの実情に応じた課題や効果的な取組が行
われるよう支援する。
市町村間の情報交換や国保担当課と収納担当課の連携が図られるよう、技術的助言や研修、
財政的支援等を実施する。
◇市町村の状況把握や助言等の充実強化
各市町村の国保担当課と収納担当課の取組や連携の状況及び問題点の把握に努め、実情に
応じた対策を検討し、具体的な取組を進められるよう助言等を行う。
○実地による技術的助言
○収納率目標の未達成市町村への助言等
○前年度の実施結果のヒアリング
○県の市町村税担当部署による市町村税徴収ヒアリング
【 国保担当課で必要と思われる具体的な取組例 】
・短期被保険者証・被保険者資格証明書の適正な交付(交付対象世帯の適正な状況把握)
・居所不明者等への調査等の早期対応
・滞納の初期段階での早期対応
・口座振替勧奨
等
◇収納対策研修会等の充実
○国保連合会や県の税務担当部署と連携し、市町村の要望や必要性に応じたテーマを設定
○地域別又は規模別の情報交換会
【 研修等の課題例 】
・収納業務の効果的な進行管理
・国保担当課と収納担当課との連携
○収納率向上アドバイザー派遣事業の実施
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・滞納整理の適正実施
・市町村間の情報や意見交換
- 第2章
各
論 -
◇県調整交付金(支援交付金)による財政的支援
○市町村の国保税収納率向上対策のための事業経費(例:徴収嘱託員雇用等)への助成
○市町村の実績(収納率・口座振替率等)を評価し加点方式により交付
※市町村の要望に応じて効果的な対策への助成を検討する。
◇広報事業への支援
国保研究協議会の広報活動推進委員会などで、市町村と意見交換を図りながら、収納率向
上に向けた効果的な広報内容・方法等を検討する。
◇消費生活担当部署との連携
市町村が、多重債務を抱える国保税滞納者に対し、県・ 市町郡消費生活センター等へスム
ーズに誘導し、円滑な相談支援が図られるよう県の消費生活担当部署と連携を図る。
◇継続的な対策の検討
収納率向上のための効果的な対策、中長期的な課題等について、国保担当課と収納担当課
の連携を図りながら、継続的に検討する。
◇納付方法の多様化の推進
地域の状況にあわせて、口座振替、コンビニ収納、その他納付方法の多様化を推進する。
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- 第 2章
4
現
各
論 -
広域的な保健事業の実施 〔施策体系 Ⅰ-④ 〕
状
高齢者の医療の確保に関する法律(旧老人保健法)の改正により、平成20年度に、特定健
康診査・特定保健指導が医療保険者に義務化されるなど、地域保健の観点から、被保険者の健
康増進を図るため、一層の保健事業の充実した展開が必要となっている。
県では、第2期医療費適正化計画(平成25~29年度、第1期:平成20~24年度)に
おいて、医療保険者全体の特定健康診査・特定保健指導の実施率目標を定め、その向上を図る
こととしている。
また、国では、特定健康診査・特定保健指導について、平成29年度における市町村国保の
実施率目標を特定健康診査60%、特定保健指導60%と掲げ、これを踏まえて、各市町村は、
それぞれの実情に応じて目標値を定めた特定健康診査等実施計画を作成している。
特定健康診査・特定保健指導は、国保担当課ではなく、平成19年度まで市町村の一般会計
で実施されていた旧老人保健法による基本健康診査を担当していた保健担当課で実施されてい
る場合が多い。
特定健康診査の実施率は、平成25年度において39.6%と低迷し、実施率目標に遠く及
ばない状況にある。特定保健指導の実施率は全国平均以下であり、実施率目標達成へ向けて、
更なる取組が必要である。
【特定健康診査・保健指導実施率の状況】
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
特定健康診査
38.1%
38.1%
39.0%
39.6%
特定保健指導
14.7%
14.2%
14.3%
13.3%
課題・問題点
国保担当課には、保健師の配置がないことなどから、特定健康診査・保健指導の実質的な実
施は、保健担当課に執行委任等されている場合が多い。
実施率の向上のためには、国保担当課と保健担当課との連携が不可欠であるが、位置的に離
れていたり、協議の機会が少ないなど、円滑な情報共有が課題となっている市町村もある。
また、制度が20年度から義務付けされたこともあり、実施率向上のための分析や未受診者
対策の取組が十分とは言えない場合も見受けられる。
支援方針
特定健康診査・保健指導の実施率向上に向けて、また、単年度の特定健康診査の実施率増加
とともに、支援期間内に実受診者数を極力増加させるよう、市町村の国保担当課と保健担当課
が情報を共有し、共通認識の基に対策を検討し、取り組む必要がある。
そのため、各市町村の状況や課題の把握に努め、具体的な対策が進められるよう、県保健部
署及び国保連合会と連携し、特定健康診査・保健指導に係る市町村保健師及び国保担当者等の
への実地ヒアリングや研修会・情報交換会等を行う。
また、共通の課題及び市町村の実情に即した財政支援のあり方について、市町村保健師及び
国保担当者等による定期的な意見交換の場を設け、好事例等を集約し、解決方法を検討する。
〔全 体〕
◇市町村の状況把握と助言等の強化
各市町村の状況や問題点の継続的な把握に努め、実情に応じた課題を検討し、具体的な対
策を進められるよう助言等を行う。
- 32 -
- 第2章
各
論 -
○実地による技術的助言
○特定健康診査・保健指導実地ヒアリング(県国保・保健部署、国保連合会共同実施)
◇特定健康診査・保健指導等の研修会の充実
県保健部署及び国保連合会との連携による特定健康診査・保健指導等の研修会や保険者規
模別の情報交換会等の実施し、好事例の情報共有、効果的な対策への取組を支援する。
◇県調整交付金(支援交付金)による財政的支援
○特定健康診査・保健指導
市町村の実績(特定健康診査実施率・特定保健指導実施率)を評価し加点方式により交付
※ 上記のほか費用を県負担金(負担率1/3)により助成している。
○市町村の実情に即した効果的な取組への財政支援を検討する。
○保健事業
国調整交付金に該当しない保健事業の事業経費(例:健康相談等)を助成
◇効果的な広報事業の検討
好事例を集約し、効果的な広報事業を検討する。
◇未受診者対策の徹底
特定健康診査未受診者への受診勧奨などに対する取組や実施体制の構築、効果的な勧奨方法、
がん検診との同時実施など受診機会の拡大、被保険者の利便性の向上などを検討するととも
に、国調整交付金(国保保健指導事業等)の活用を推進する。
〔特定健康診査〕
◇他法等実施による検診データの収集方法の検討
特定健康診査以外で実施された検診データの収集方法の共通化を検討する。
○事業主健診データの提供依頼の共同実施
○人間ドック結果の活用
◇追加健診項目の検討
実施率向上のため、特定健康診査の必須以外の健診項目について、必要性を考慮の上、検
討する。
※ 県調整交付金での費用助成を検討する。
〔特定保健指導〕
◇共通プログラムの検討
特定保健指導については、初回面接から6か月後の評価までの継続が難しいことから、継
続可能で魅力のあるプログラムが必要である。小規模保険者等でのプログラム作成は困難
であることから、共通プログラム等を検討する。
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- 第 2章
各
論 -
第2節
第2節 財政運営の広域化等
財政運営の広域化等
保険財政共同安定化事業の実施など、財政運営の広域化等を進めるための取組みについて
は、各市町村の財政運営にも大きな影響を及ぼすことも考えられるため、試算や推計を十分
に行うとともに、県調整交付金や広域化等支援基金の活用など市町村からの意見聴取と調整
を図りながら、その具体的な実施内容や方法等について検討を行う必要がある。
1
保険財政共同安定化事業の実施 〔施策体系 Ⅱ-① 〕
現
状
保険財政共同安定化事業については、平成17年の総務・財務・厚生労働の三大臣合意に
より、都道府県内の市町村国保間の保険税の平準化及び財政の安定化を図るため、平成18
年10月から実施されている。
国民健康保険法の改正により、平成27年度からは対象となる医療費の範囲が1円以上8
0万円以下となった。
・対象医療費範囲
・拠出額計算方法
…
…
1件1円以上~80万円以下
医療費実績割:被保険者割=50:50
医療費実績割→
被 保 険 者 割→
該当する高額医療費の実績(3か年度平均)に応じて拠出
各市町村国保の被保険者数に応じて拠出
【保険財政共同安定化事業等の仕組み】
(実施主体:群馬県国保連合会)
【高額医療費共同事業】
レセプト1件80万円超の部分
○○市
○○町
○○村
拠
出
金
27 年度拠出金・交付金の県計
約 51.3 億円
【保険財政共同安定化事業】
レセプト1件1円以上
80万円以下の部分
27 年度拠出金・交付金の県計
約 516.7 億円
○○市
交
付
金
○○町
○○村
実際に発生した医
療費に応じて交付
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- 第2章
各
論 -
課題・問題点
保険財政共同安定化事業に係る拠出金については、県が広域化等支援方針において特別の方
法を定めることにより、
①被保険者数に応じて拠出する割合を50%以上にすること
②医療費実績や被保険者数に応じた拠出だけでなく、所得に応じた拠出を行うことが可能と
されている。
拠出額の計算方法の変更を行うに当たっては、本県の場合において、下記に記載した課題や
問題点が考えられる。
このため、拠出計算方法等の変更については、各市町村間の意見等を十分に調整しながら、
検討することが必要である。
(現行制度)
(拡大イメージ)
②所得割は、
医療費実績割を
除いた範囲で設定
所得割
医
療
費
実
績
割
被
保
険
者
割
50
50
医
療
費
実
績
割
被保険者割
①医療費実績割は0~50%
(参考)拠出方法の組合せ(6パターン)
①
②
(現行方式)
医療費
実績割
被保険
者割
④
医療費
実績割
所得割
被保険
者割
医療費
実績割
被保険
者割
⑤
所得割
③
所得割
⑥
被保険者割
所得割
○拠出額計算方法について
拠出額計算方法については、医療費実績割と被保険者割の2つの組合せだけでなく、新た
に所得割を導入することができることとなっている。これは、相対的に医療費が低いために
拠出超過となっている市町村のうち、被保険者の所得が低く、その超過負担が重い市町村に
配慮するために設けられたものである。
しかし、本県の場合には、このような事例(医療費が低く、かつ所得が低い事例)は当て
はまらない状況にある。
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- 第 2章
各
論 -
《参考》
一般被保険者分の課税所得金額(1世帯当たり、医療分及び後期分)
(平成25年度)
・最高市町村
・県平均
2,264千円、最低市町村
597千円(格差3.8倍)
1,054千円
(平成26年度)
・最高市町村
・県平均
2,700千円、最低市町村
550千円(格差4.9倍)
1,076千円
○拠出超過市町村の負担緩和について
拠出額計算方法の変更は、拠出超過している市町村の拠出超過負担が更に増加することにな
ることから、拠出超過が著しい市町村に対しては、県調整交付金(支援交付金)での補填につ
いて検討を行うことが必要と考えられる。
支援方針
◇対象医療費範囲及び拠出額計算方法について、法律どおりとする。
(拠出額計算方法については今後の状況により、必要に応じて検討を行うこととする 。)
・対象医療費範囲…
・拠出額計算方法…
1件1円以上~80万円以下
医療費実績割:被保険者割=50:50
◇県調整交付金による拠出超過額補填方法
保険財政共同安定化事業の交付金額の1%を超える拠出超過額を補填する。
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