アーバネットコーポレーション(3242)

URL: www.walden.co.jp
文責: 室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
アーバネットコーポレーション(3242)
通期(単体・連結)
(百万円)
(単) FY06/2014
(連) FY06/2015
(連) FY06/2016会予
(連) FY06/2015
(連) FY06/2016会予
3四 半 期 累 計 ( 連 結 )
(百万円)
1Q-3Q FY06/2015
1Q-3Q FY06/2016
1Q-3Q FY06/2016
四半期(連結)
(百万円)
1Q FY06/2016
2Q FY06/2016
3Q FY06/2016
4Q FY06/2016会予
1Q FY06/2016
2Q FY06/2016
3Q FY06/2016
4Q FY06/2016会予
売上高
前年比
前年比
前年比
前年比
前年比
前年比
前年比
営業利益 経常利益
純利益
10,484
1,186
991
11,910
1,652
1,395
17,000
1,920
1,620
13.6%
39.4%
40.8%
42.7%
16.2%
16.1%
売上高 営業利益 経常利益
763
873
1,020
14.4%
16.8%
純利益
10,222
1,447
1,262
11,059
1,078
850
8.2%
(25.5%)
(32.6%)
売上高 営業利益 経常利益
803
553
(31.1%)
純利益
1,755
6,103
3,199
5,940
(40.4%)
224.0%
(40.6%)
251.9%
93
821
163
841
(74.3%)
514.2%
(82.8%)
308.9%
14
724
110
769
(95.3%)
(87.7%)
476.7%
7
478
67
466
(96.2%)
(88.2%)
573.3%
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
37.0
12.0
153.3
41.6
13.0
203.4
40.8
15.0
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
EPS
DPS
BPS
(円) (円) (円)
-
出所:会社データ、弊社計算
1.0 エグゼクティブサマリー(2016 年 6 月 22 日)
堅調な事業規模の拡大
投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売(卸売:B to B)を基軸事業とするアーバネットコーポレーショ
ンでは、堅調な事業規模の拡大が続いている。2016 年 3 月 10 日に公表された業績予想の修正によれば、2016
年 6 月期に対して、売上高 17,000 百万円(前年比 42.7%増)が見込まれており、2011 年 6 月期からの 5 年間
において、年平均で増収率 27.6%が達成されることになる。また、直近の事業用地の取得状況や主たる販売先で
あるマンション販売会社との売買契約の進捗を考慮すると、2017 年 6 月期に向けて売上高 18,500 百万円前後の
達成が可能と想定できる。同社の売上高及び損益を左右する投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売(卸
売:B to B)においては、事業用地の取得決済から開発を経て資金回収に至るまでに平均して 2 年を要する。ま
た、現状、事業用地の取得は、ホテル用地需要も加わり、厳しい環境下にあるものの、同社においては順調な推
移が続いている模様である。2016 年 6 月期第 3 四半期末の段階では、販売用不動産及び仕掛販売用不動産の合
算値が、15,071 百万円と、過去最高水準をほぼ維持している。2018 年 6 月期に向けて、少なくとも 2017 年 6
月期と同等規模の売上高が期待できる進捗状況と思われる。更には、株式会社アーバネットリビング(100%連
結子会社、2015 年 3 月 3 日設立)の運営を通して、アパートや戸建て住宅の開発・直接販売(小売:B to C)
への関与を深めていくことが計画されており、今後に向けては、当該事業の展開に向けて狭小用地の取得にも注
力していくことが明らかにされている。
1
2016 年 6 月期第 3 四半期累計期間は、売上高 11,059 百万円(前年同期比 8.2%増)、営業利益 1,078 百万円(同
25.5%減)、営業利益率 9.8%(同 4.4%ポイント低下)での着地となった。基軸事業である投資用ワンルームマ
ンションの開発・1 棟販売(卸売:B to B)を中核とする「不動産開発販売」に関しては、売上高 9,457 百万円
(同 6.5%減)である。2015 年 6 月期からの継続物件 2 棟を含む投資用ワンルームマンション 10 棟の戸別決済
並びに1棟販売などにより自社開発物件 412 戸(同 15.1%減)の売上高が計上された。また、土地の転売 1 物
件による売上高も計上されている。売上高が前年同期に対して減少している一方、同社としての損益が悪化して
いるのは、前年同期に計上された規模が大きいと同時に売上総利益率が高い分譲用コンパクトマンション「アジ
ールコフレ新中野」に起因する売上高が一巡していることに加えて、投資用ワンルームマンションの売上高計上
の端境期が発生したためである。また、前年同期に売上高の計上がなかった「不動産仕入販売」では、売上高 1,514
百万円が計上されている。この内容は、他社物件の買取再販であり、1棟での売却を含み、総計 32 戸の売上高
が計上されている。また、不動産仲介及び不動産賃貸などから構成される「その他」では、売上高 87 百万円(同
2.3%減)が計上されている。即ち、同社としての売上高の増加は、売上総利益率が低い「不動産仕入販売」の
売上高の計上によるものであったことに加えて、同じく売上総利益率が低い土地の転売の売上高の計上も発生し
た。以上の結果、売上総利益 1,978 百万円(同 6.1%減)
、売上総利益率 17.9%(同 2.7%ポイント低下)となっ
た。また、同時に、販売管理費 900 百万円(同 36.2%増)
、販管費売上高比率 8.1%(同 1.7%ポイント上昇)と
なったため、営業利益率は調整を余儀なくされた。また、上述にもある通り、連結子会社を新設したこともあり、
同社では、優秀な人材の確保・拡充に向けての費用が増加している。更には、2015 年 6 月、手狭になった旧本
社オフィスからより広い新本社オフィスへの移転を行っているため、販売管理費が大きく拡大している。
2016 年 6 月期に対する会社予想(2016 年 3 月 10 日に修正済み)は据え置かれている。売上高 17,000 百万円(前
年比 42.7%増)
、営業利益 1,920 百万円(同 16.2%増)
、営業利益率 11.3%(同 2.6%ポイント低下)の見通しで
ある。また、年間配当金予定 15.0 円(配当性向 36.7%)も据え置かれている。一方、会社予想の前提において
は、自社開発物件 661 戸(同 19.3%増)の売上計上が織り込まれているのだが、既に全物件の販売契約は完了
しているとのことであり、想定されている売上高の達成は問題ないと思われる。更には、売上総利益 3,160 百万
円(同 22.5%増)、売上総利益率 18.6%(同 3.1%ポイント低下)、販売管理費 1,240 百万円(同 33.7%増)、販
管費売上高比率 7.3%(同 0.5%ポイント低下)が織り込まれている。即ち、通期を通した営業利益率に対するイ
ンパクトとしては、売上総利益率の低下がマイナス要因となる一方、販売管理費に関しては、増加率が増収率を
下回ることから、営業利益率に対してプラス要因が発生する。また、同社としては、今後に向けて、売上総利益
率 18%前後を達成すべき目途としていきたいとのことである。一方、2017 年 6 月期に向けては、自社開発物件
713 戸に相当する事業用地の取得が完了している一方、その内の 598 戸が既に販売契約済みとのことである。
IR窓口:取締役 鳥居 清二 (03 6630 3051 [email protected])
2
2.0 会社概要
投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売
商号
株式会社アーバネットコーポレーション
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1997 年 7 月 7 日
上場年月日
2007 年 3 月 28 日:東京証券取引所JASDAQスタンダード(証券コード:3242)
資本金
1,654 百万円(2016 年 3 月末)
発行済株式数
24,974,400 株、自己株式内数 52 株(2016 年 3 月末)
特色

設計事務所からスタートしたデベロッパー

「ものづくり」にこだわったマンションを、東京 23 区駅徒歩 10 分以内に特化して開発

投資用ワンルームマンションをマンション販売会社などに売却
事業内容
Ⅰ. 投資用・分譲用マンションの開発・仕入及び販売を主体とする不動産事業
代表者
代表取締役社長 服部 信治
主要株主
株式会社服部 21.2%、服部 信治 4.0%、日本トラスティ信託口 3.2%(2015 年 12 月末)
本社
東京都千代田区
従業員数
連結 50 名、単体 42 名(2016 年 3 月末)
出所:会社データ
3
3.0 業績推移
2016 年 6 月期第 3 四半期累計期間
2016 年 6 月期第 3 四半期累計期間は、売上高 11,059 百万円(前年同期比 8.2%増)、営業利益 1,078 百万円(同
25.5%減)、経常利益 820 百万円(同 32.6%減)、純利益 553 百万円(同 31.1%減)での着地となった。また、
営業利益率 9.8%(同 4.4%ポイント低下)である。
通期の会社予想(2016 年 3 月 10 日に修正済み)に対する進捗率は、売上高で 65.1%、営業利益で 56.2%に留
まっているものの、基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売(卸売:B to B)を中核とす
る「不動産開発販売」の売上高が第 4 四半期に集中することに鑑みれば、会社予想の前提に沿った業績推移であ
るとされている。
売上高
7,000
(百万円)
「不動産開発販売」
「不動産仕入販売」
「その他」
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
4
0
1Q
FY06/2015
2Q
FY06/2015
3Q
FY06/2015
4Q
FY06/2015
1Q
FY06/2016
2Q
FY06/2016
3Q
FY06/2016
4Q
FY06/2016
出所:会社データ、弊社計算
「投資用・分譲用マンションの開発・仕入及び販売を主体とする不動産事業」を唯一の事業セグメントとして事
業を展開する同社は、事業内容別として、「不動産開発販売」、「不動産仕入販売」、「その他(不動産仲介及び不
動産賃貸など)
」の売上高を開示している。ただし、基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販
売(卸売:B to B)を中核とする「不動産開発販売」が同社の売上高及び損益を決定する傾向が強い。2016 年 6
月期第 2 四半期においては、「不動産仕入販売」の売上高が一時的に拡大したのだが、現状においては、文字通
り一時的になる方向性にある模様である。また、売上総利益率が低調であったことから、損益面での寄与も限定
的に留まった模様である。
一方、「不動産開発販売」の売上高は、四半期ベースで大きく変動する。ここでの事業内容は、基本的に、投資
用ワンルームマンションを開発して、1 棟単位でマンション販売会社に売却することである。2016 年 6 月期に向
けては、661 戸(プロジェクト件数 16)の売却が見込まれている一方、第 3 四半期累計期間において 412 戸が
売却されているため、第 4 四半期に対して 249 戸の売却が見込まれていることになる。即ち、通期の販売戸数の
37.7%が第 4 四半期に集中することになる。従って、同社としての売上高も第 4 四半期に集中する。
全プロジェクト 16 件の内訳をプロジェクト内容別で観た場合、15 件が投資用ワンルームマンションの 1 棟販売、
残る 1 件が建売である。一方、販売先別では、12 件がマンション販売会社、2 件が海外法人、1 件が国内法人、
1 件が個人である。
販売先別で中核を占めるマンション販売会社向けに関しては、販売費用並びに販売リスクがほぼ発生しないこと
に加えて、建設途中の早い段階から 1 棟単位での販売契約が締結できることが大きなメリットとなっている。一
方、デメリットとしては、マンション販売会社で発生するマージンの分だけ、同社のマージンが低く成らざるを
得ないことが挙げられるが、これは卸売業としては当然のこととなる。また、1 棟単位での販売契約が締結され
るものの、同社としての売上高計上のタイミングは、マンション販売会社が個人投資家に売却する際の戸別決済
の進捗に依存しているため、1 棟単位での売上高の計上が完了するまでには、原則として物件引渡しから 4 ヶ月
が必要とされている。また、2016 年 6 月期の戸別決済の動向においては、四半期毎に大きな変動が続いている
ものの、年度ベースでは、着実な増加が達成される見通しである。
最終的な売却先である個人投資家に対する 1 戸当たりの売却額は、期待収益率(期待家賃収入÷投資額)によっ
て決定される。このため、同社にとって、ある意味この売却額は所与であるとも考えられよう。従って、同社の
経営判断の要諦としては、この所与の売却額に起因して発生する収益の最大化を目指して、最適なリスク・リタ
ーンを如何に構築していくかということになる。上述にあるデメリット以上にメリットが大きいと判断してきた
同社においては、基本的に、マンション販売会社に個人投資家に対する販売を委託するローリスク・ローリター
ンのビジネスモデルで事業が展開されてきた。
ただし、2015 年 6 月期においては、自社開発物件の個別分譲も実施されている。これに鑑みれば、一部でハイ
リスク・ハイリターンのビジネスモデルを組み込む動きが始まっていると考えられよう。また、上述の通り、2016
年 6 月期においては、海外法人に対して 2 件、国内法人に対して 1 件、個人に対して 1 件と、販売会社以外に自
社による自社開発物件の1棟販売が発生する一方、今後に向けてもよりリターンの大きい自社による自社開発物
件の販売への注力が続いていく方向性が示唆されている。
売上総利益率、販売管理費
700
26.4%
600
500
400
販売管理費(百万円)
売上総利益率(%)
22.3%
21.0%
19.2% 19.8%
19.2% 18.0%
19.1% 20.3% 18.0%
17.1%
28.0%
30.0%
19.9%
19.5% 19.3%
14.3%
300
20.0%
10.0%
200
100
出所:会社データ、弊社計算
4Q FY06/2016
3Q FY06/2016
2Q FY06/2016
1Q FY06/2016
4Q FY06/2015
3Q FY06/2015
2Q FY06/2015
1Q FY06/2015
4Q FY06/2014
3Q FY06/2014
2Q FY06/2014
1Q FY06/2014
4Q FY06/2013
3Q FY06/2013
2Q FY06/2013
0.0%
1Q FY06/2013
0
5
自社による自社開発物件の販売がなかった 2014 年 6 月期においては、売上総利益率 18.8%であった。これに対
して、自社による自社開発物件の販売への関与が始まった 2015 年 6 月期においては、売上総利益率 21.7%であ
る。従って、2015 年 6 月期においては、売上総利益率が前年に対して 2.9%ポイント向上しているのだが、これ
は、下半期、特に、第 4 四半期において売上総利益率が大きく向上しているためである。そして、この背景とな
ったのが、自社による自社開発物件の販売に起因する売上高の計上であるが、売上総利益率が高いプロジェクト
の販売による売上高の計上も同時に発生した。
一方、2016 年 6 月期においては、後者が一巡している一方、第 2 四半期には、売上総利益率が低い「不動産仕
入販売」の売上高が一時的に大きくなったことに加えて、第 3 四半期には、付加価値が小さい土地の転売 1 物件
による売上高が例外的に計上されている。以上を主因として、売上総利益率が高い自社による自社開発物件の販
売への関与は持続しているものの、2016 年 6 月期の売上総利益率は、前年の水準を下回る見通しである。
通期会社予想の前提においては、売上総利益 3,160 百万円(前年比 22.5%増)、売上総利益率 18.6%(同 3.1%
ポイント低下)
、販売管理費 1,240 百万円(同 33.7%増)
、販管費売上高比率 7.3%(同 0.5%ポイント低下)が
織り込まれている。販売管理費に関しても、四半期ベースでの振れが発生する傾向にあるのだが、実質的には、
優秀な人材の確保・拡充や本社オフィスの移転を主因として、前年に対して 30%以上に及ぶ大きな増加が続い
ている模様である。
一方、同社は、2015 年 3 月 3 日、株式会社アーバネットリビング(100%連結子会社)を設立しており、2015
年 6 月期第 2 四半期から第 3 四半期に向けて、単体開示から連結開示へと移行している。ただし、本稿において
は、2016 年 6 月期第 3 四半期及びそれ以降において、株式会社アーバネットリビングによる連結財務諸表に対
するインパクトが限定的に留まっていることに鑑みて、2015 年 6 月期第 2 四半期に至る単体数値と 2015 年 6
月期第 3 四半期及びそれ以降の連結数値に連続性があると想定してすべての数値に言及している。
株式会社アーバネットリビングは、同社が、リーマンショック後に開始した自社開発分譲マンションの戸別販売、
他社マンションの買取再販事業、不動産賃貸業、マンション管理業などの最終顧客向け事業(小売:B to C)を、
同社の基軸事業である投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売(卸売:B to B)から分離し、グループと
して成長することを目的として設立されており、2015 年 7 月より稼働を開始している。また、2015 年 11 月 5
日、同社は、準備期間を経て、事業開始に向けての体制が整ったことに鑑みて、株式会社アーバネットリビング
の増資を引き受け、アパート・建売の開発販売も開始している。結果、同連結子会社の資本金が 95 百万円から
300 百万円に増加している。
6
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
単体実績
単体実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
前年比
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
06/2016
06/2016
06/2016
06/2016
純増減
2,947
4,831
10,222
11,910
1,755
7,859
11,059
-
+836
2,382
3,927
8,114
9,330
1,412
6,338
9,080
-
+966
売上総利益
565
904
2,108
2,580
343
1,521
1,978
-
(129)
販売費及び一般管理費
202
407
661
927
249
606
900
-
+239
(368)
( 百万円)
売上高
売上原価
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
連結実績
363
496
1,447
1,652
93
914
1,078
-
(46)
(134)
(184)
(257)
(78)
(175)
(228)
-
(43)
316
361
1,262
1,395
14
739
850
-
(412)
0
0
0
0
0
0
0
-
0
税金等調整前純利益
316
361
1,262
1,395
14
739
850
-
(412)
法人税等合計
114
133
458
522
7
253
296
-
(161)
201
228
803
873
7
486
553
-
(250)
+248.6%
+33.5%
+48.6%
+13.6%
(40.4%)
+62.7%
+8.2%
-
-
営業利益伸び率
-
+36.2%
+77.7%
+39.4%
(74.3%)
+84.1%
(25.5%)
-
-
経常利益伸び率
-
+33.7%
+90.1%
+40.8%
(95.3%)
+104.3%
(32.6%)
-
-
純利益伸び率
-
(26.1%)
+43.8%
+14.4%
(96.2%)
+112.9%
(31.1%)
-
-
売上総利益率
19.2%
18.7%
20.6%
21.7%
19.5%
19.4%
17.9%
-
(2.7%)
純利益
売上高伸び率
販管費売上高比率
6.9%
8.4%
6.5%
7.8%
14.2%
7.7%
8.1%
-
+1.7%
営業利益率
12.3%
10.3%
14.2%
13.9%
5.3%
11.6%
9.8%
-
(4.4%)
経常利益率
10.7%
7.5%
12.3%
11.7%
0.8%
9.4%
7.7%
-
(4.7%)
6.9%
4.7%
7.9%
7.3%
0.4%
6.2%
5.0%
-
(2.9%)
36.2%
36.9%
36.3%
37.4%
47.5%
34.2%
34.9%
-
(1.5%)
単体実績
単体実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
06/2016
06/2016
06/2016
06/2016
純増減
2,947
1,883
5,391
1,688
1,755
6,103
3,199
-
(2,191)
純利益率
法人税等合計 / 税金等調整前純利益
損益計算書
( 百万円)
売上高
売上原価
前年比
2,382
1,545
4,187
1,216
1,412
4,925
2,742
-
(1,445)
売上総利益
565
338
1,203
471
343
1,178
457
-
(746)
販売費及び一般管理費
202
205
253
266
249
356
294
-
+40
363
133
950
205
93
821
163
-
(786)
(46)
(88)
(49)
(72)
(78)
(96)
(52)
-
(2)
316
45
900
133
14
724
110
-
(789)
0
0
0
0
0
0
0
-
0
税金等調整前純利益
316
45
900
133
14
724
110
-
(789)
法人税等合計
114
18
324
64
7
246
43
-
(281)
201
26
575
69
7
478
67
-
(507)
+248.6%
(32.1%)
+65.3%
(53.2%)
(40.4%)
+224.0%
(40.6%)
-
-
営業利益伸び率
-
(63.1%)
+111.4%
(44.6%)
(74.3%)
+514.2%
(82.8%)
-
-
経常利益伸び率
-
(85.8%)
+129.0%
(59.3%)
(95.3%)
-
(87.7%)
-
-
純利益伸び率
-
(92.6%)
+130.3%
(66.1%)
(96.2%)
-
(88.2%)
-
-
売上総利益率
19.2%
18.0%
22.3%
28.0%
19.5%
19.3%
14.3%
-
(8.0%)
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
純利益
売上高伸び率
販管費売上高比率
6.9%
10.9%
4.7%
15.8%
14.2%
5.8%
9.2%
-
+4.5%
営業利益率
12.3%
7.1%
17.6%
12.2%
5.3%
13.5%
5.1%
-
(12.5%)
経常利益率
10.7%
2.4%
16.7%
7.9%
0.8%
11.9%
3.5%
-
(13.2%)
6.9%
1.4%
10.7%
4.1%
0.4%
7.8%
2.1%
-
(8.6%)
36.2%
41.8%
36.1%
48.1%
47.5%
34.0%
39.0%
-
+2.9%
純利益率
法人税等合計 / 税金等調整前純利益
出所:会社データ、弊社計算
7
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
単体実績
単体実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
06/2016
06/2016
06/2016
06/2016
純増減
2,274
1,864
2,631
2,684
1,846
2,620
2,363
-
(268)
1
1
-
-
-
-
-
-
0
販売用不動産
1,090
1,830
1,334
1,895
4,695
1,362
3,820
-
+2,486
仕掛販売用不動産
+3,586
(百万円)
現金及び預金
受取手形及び売掛金
連結実績
6,259
8,378
7,663
8,689
10,433
11,280
11,250
-
その他
206
193
144
169
303
153
340
-
+195
流動資産
9,832
12,268
11,773
13,439
17,278
15,415
17,774
-
+6,001
有形固定資産
872
1,263
1,331
1,857
1,855
1,901
2,389
-
+1,058
無形固定資産
2
2
2
2
2
1
2
-
0
159
212
269
277
277
206
222
-
(46)
投資その他の資産合計
固定資産
1,034
1,478
1,603
2,137
2,135
2,109
2,615
-
+1,012
資産合計
10,867
13,747
13,377
15,576
19,414
17,525
20,390
-
+7,013
支払手形及び買掛金
短期借入金
1年内償還予定の社債
802
1,261
635
1,371
2,031
954
2,052
-
+1,416
3,129
4,595
4,017
3,775
5,330
5,048
5,880
-
+1,862
20
68
68
68
68
68
100
-
+32
その他
564
593
802
955
490
1,070
1,187
-
+384
流動負債
4,516
6,518
5,524
6,170
7,920
7,142
9,220
-
+3,696
60
152
152
118
118
84
152
-
0
3,024
3,773
3,920
4,116
6,401
4,823
5,650
-
+1,729
社債
長期借入金
その他
52
52
55
89
91
88
85
-
+29
固定負債
3,136
3,978
4,128
4,324
6,610
4,995
5,887
-
+1,759
負債合計
7,652
10,496
9,652
10,494
14,530
12,138
15,108
-
+5,455
株主資本
3,211
3,257
3,733
5,091
4,899
5,380
5,273
-
+1,539
その他
純資産
負債純資産合計
3
(6)
(8)
(9)
(16)
7
8
-
+17
3,214
3,250
3,724
5,081
4,883
5,387
5,282
-
+1,557
10,867
13,747
13,377
15,576
19,414
17,525
20,390
-
+7,013
自己資本
3,211
3,257
3,721
5,091
4,877
5,380
5,273
-
+1,552
有利子負債
6,233
8,588
8,158
8,077
11,918
10,024
11,782
-
+3,624
ネットデット
3,959
6,723
5,527
5,393
10,071
7,404
9,419
-
+3,892
自己資本比率
29.5%
23.6%
27.8%
32.6%
25.1%
30.7%
25.9%
-
(2.0%)
123.3%
206.4%
148.1%
105.9%
205.6%
137.6%
178.6%
-
+30.6%
ROE (12ヶ月)
35.9%
22.6%
30.2%
21.1%
16.8%
26.2%
13.9%
-
(16.3%)
ROA (12ヶ月)
12.6%
8.7%
12.9%
10.6%
7.2%
11.3%
5.8%
-
(7.0%)
在庫回転日数
282
603
196
794
977
234
502
-
-
在庫回転率
1.3
0.6
1.9
0.5
0.4
1.6
0.7
-
-
ネットデットエクイティ比率
当座比率
50.4%
28.6%
47.6%
43.5%
23.3%
36.7%
25.6%
-
-
流動比率
217.7%
188.2%
213.1%
217.8%
218.2%
215.8%
192.8%
-
-
連結実績
出所:会社データ、弊社計算
キャッシュフロー計算書(四半期累計、四半期)
キャッ シ ュ フロー計算書
(百万円)
営業活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー
営業活動C F+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
単体実績
単体実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
1Q
2 Q累計
3 Q累計
4 Q累計
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
06/2016
06/2016
06/2016
06/2016
純増減
283
(1,958)
(624)
(1,245)
(4,493)
(1,822)
(3,139)
-
(2,515)
前年比
12
(484)
(555)
(1,055)
(13)
39
(529)
-
+26
295
(2,443)
(1,179)
(2,301)
(4,506)
(1,782)
(3,668)
-
(2,489)
+1,683
(149)
2,175
1,670
(2,838)
3,686
1,732
3,353
-
キャッ シ ュ フロー計算書
単体実績
単体実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
(百万円)
06/2015
06/2015
06/2015
06/2015
06/2016
06/2016
06/2016
06/2016
純増減
283
(2,241)
1,334
(621)
(4,493)
2,670
(1,316)
-
(2,651)
営業活動によるキャッシュフロー
投資活動によるキャッシュフロー
営業活動C F+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
前年比
12
(496)
(71)
(499)
(13)
52
(569)
-
(498)
295
(2,738)
1,263
(1,121)
(4,506)
2,723
(1,885)
-
(3,149)
(149)
2,324
(504)
(4,509)
3,686
(1,954)
1,621
-
+2,126
8
2016 年 6 月期会社予想
2016 年 6 月期に対する会社予想(2016 年 3 月 10 日に修正済み)においては、売上高 17,000 百万円(前年比
42.7%増)
、営業利益 1,920 百万円(同 16.2%増)
、経常利益 1,620 百万円(同 16.1%増)、純利益 1,020 百万円
(同 16.8%増)が見込まれている。また、営業利益率 11.3%(同 2.6%ポイント低下)である。
売上高、営業利益率
売上高(百万円)
8,000
13.1% 13.8%
6,000
5.3%
20.0%
5.1%
10.0%
0.0%
2,772
3,261
3,605
2,947
1,883
5,391
1,688
1,755
6,103
3,199
5,940
3Q FY06/2014
4Q FY06/2014
1Q FY06/2015
2Q FY06/2015
3Q FY06/2015
4Q FY06/2015
1Q FY06/2016
2Q FY06/2016
3Q FY06/2016
4Q FY06/2016
0.3%
2Q FY06/2014
0
7.1%
14.2%
13.5%
12.2%
845
2,000
12.3%
1Q FY06/2014
4,000
10.3%
営業利益率(%)
17.6%
(10.0%)
出所:会社データ、弊社計算
当初の会社予想との比較では、売上高で 1,000 百万円(6.3%)、営業利益で 160 百万円(9.1%)、経常利益で 180
百万円(12.5%)
、純利益で 120 百万円(13.3%)の増額修正が行われている。
第 2 四半期累計期間において、当初の会社予想に対して、売上高で 109 百万円(1.4%)、営業利益で 64 百万円
(7.5%)の上振れがあったことに加えて、主たる販売先であるマンション販売会社を販売先として想定してい
た未契約の 1 物件(平和島ⅡPJ:41 戸)が、日本法人に 1 棟販売されることになったことなどが主因となった
とされている。同社は、マンション販売会社への販売を前提として事業計画を策定することを旨としており、こ
れに基づいた会社予想を公表している一方、事後的に、売上総利益率がより高くなる内外の法人や個人への販売
を試みているとのことである。当該物件に関しては、これが奏功したと考えられよう。
一方、業績動向の増額修正を受けて、年間配当金予定に関しても 14.0 円から 15.0 円(配当性向 36.7%)へと増
額修正が行われている。2015 年 6 月期の 13.0 円(配当性向 31.3%)との比較では、2.0 円増配となる一方、配
当性向が上昇する。同社では、純利益から法人税等調整額の影響を排除した数値の 30%を配当することを基本
的な配当理念としてきたが、2016 年 6 月期より、この比率を 35%に引き上げている。これに伴い、一般的な配
当性向も上昇する。
9
中長期業績見通し
同社は、直近の事業用地の取得や主たる販売先であるマンション販売会社との売買契約の進捗などに鑑みた場合、
2017 年 6 月期に対して売上高 18,500 百万円前後の達成が可能であるとしている。また、2018 年 6 月期に向け
ては、少なくとも 2017 年 6 月期と同等の売上高の規模が期待できるに至っている模様である。
中長期業績見通し
25,000
20,000
4.7%
6.8%
10.7% 11.3%
13.9%
11.3%
売上高(百万円)
営業利益率(%)
15,000
10,485
11,911
17,000
18,500
FY06/2014
FY06/2015
FY06/2016
FY06/2017
FY06/2020
7,092
FY06/2013
(20.0%)
FY06/2019
6,818
FY06/2012
(10.0%)
FY06/2018
5,026
FY06/2011
0
10.0%
0.0%
10,000
5,000
20.0%
出所:会社データ、弊社計算
同社は、2016 年 5 月 13 日付の FINANCIAL REPORT における「マンション業界の現況」の頁で、
「開発環境」
に関して、
「首都圏の 2 極化現象により、都心の事業用地の高騰が続くなか、大手デベロッパーを含む開発プレ
イヤー増加、また、ホテル用地需要も加わり、都心での事業用地取得難が加速した」としている。ただし、2016
年 6 月期第 3 四半期末の段階では、販売用不動産及び仕掛販売用不動産の合算値が、15,071 百万円と、過去最
高水準に匹敵している。また、今後に向けては、アパートや戸建て住宅の自社開発に向けての狭小用地の取得に
も注力していくことが明らかにされている。これに鑑みれば、同社による事業用地の取得は大きく調整しない可
能性が高いと考えられよう。
売上高、販売用不動産及び仕掛販売用不動産
15,000
10,000
15,128
売上高(百万円)
販売用不動産及び仕掛販売用不動産(百万円)
10,209
8,541
8,160
8,056
7,474
7,350
8,997
10,585
6,103
3,605
3Q FY06/2014
4Q FY06/2014
2,947
845
1,883
1,688
1,755
1Q FY06/2016
3,261
4Q FY06/2015
2,772
2Q FY06/2014
5,391
5,000
15,071
12,642
5,940
3,199
出所:会社データ、弊社計算
4Q FY06/2016
3Q FY06/2016
2Q FY06/2016
3Q FY06/2015
2Q FY06/2015
1Q FY06/2015
1Q FY06/2014
0
10
4.0 ビジネスモデル
「ものづくり」にこだわったマンション開発
1997 年 7 月に設立された同社は、設計事務所からスタートしたデベロッパーとして、合理性・効率性(文明)
と芸術性・デザイン性(文化)の融合をめざした「ものづくり」にこだわったマンションを東京 23 区駅徒歩 10
分以内に特化して開発している。具体的には、基軸事業として、投資用ワンルームマンションの開発・1 棟販売
(卸売:B to B)を展開していることに加えて、ファミリーマンション並びにコンパクトマンションの開発・販
売などにも同社は関与している。
グランティアラ新御徒町アジールコート
11
アジールコフレ新中野
出所:会社データ
投資用ワンルームマンション(25 平米∼)に関しては、
「アジールコート」がブランドとして用いられている一
方、コンパクトマンション(30 平米∼50 平米)に関しては、
「アジールコフレ」がブランドとして用いられてお
り、ファミリーマンション(50 平米∼80 平米)に関しては、
「グランアジール」がブランドとして用いられてい
る。また、戸建住宅に関しては、「アジールヴィラ」がブランドとして用いられている。
また、同社が開発するマンションに関する「ものづくり」のポイントとしては、①外壁には、流行り廃りのない
モノトーンを採用すると同時に、インパクトのある先進的なデザインを採用する、②居住者アンケート調査を基
本 2 年に 1 度実施し、ユーザーニーズを徹底分析して次の開発物件に活かす、③床面積を増やさず、収納スペー
スの最大化を図る、④自社開発の純白の足を伸ばせるオリジナル浴槽を採用する、⑤エントランスホールにオリ
ジナルの立体アートを設置し、アートのある居住空間を実現する。以上の 5 点を掲げて、実際のエンドユーザー
である賃貸契約者に対して訴求力の高い物件を設計・開発し、これをもって各エリアで 1 番の物件を提供してい
きたいとのことである。
12
Disclaimer
ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的な
立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊
社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。
商号: 株式会社ウォールデンリサーチジャパン
本店所在地: 〒104-0032 東京都中央区八丁堀 4-12-4-1110 クイーンズパレス東京中央
URL: www.walden.co.jp
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
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