平成27年度経営発達支援計画 事業報告概要 藤枝商工会議所

藤枝商工会議所
平成27年度経営発達支援計画
事業報告概要
藤枝商工会議所
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藤枝商工会議所
経営発達支援事業概要報告
(平成27年4月1日~平成28年3月31日)
1.経営発達支援事業の概要
(1) 背景
人口減少等の我が国経済社会の構造的変化により地域の活力が減退し、地域経済を支える小
規模事業者は需要の低下、売上の減少に直面している。小規模事業者がその地域で経営を持続
的に行うためのビジネスモデルの再構築を全面的にサポートする体制を全国的に整備することが
喫緊の課題であり、地域ぐるみで小規模事業者を面的に支援する体制を構築するため、商工会
及び商工会議所による小規模事業者の支援に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法
律第95号)が、平成26年6月に成立し、同年9月26日から施行された。
(2)伴走型の事業計画策定・実施支援のための体制整備
商工会議所が総力を挙げて小規模企業を応援していくため経営発達支援事業を経営改善普
及事業の中に新たに規定し、商工会議所は、経営改善普及事業の一環として、経営発達支援事
業を実施し、経営戦略に踏み込んだ支援を実施することになった。
経営発達支援事業は、小規模事業者の事業の持続的発展に資するものとして、経営改善普及
事業の中でも特に重点的に実施する事業であり、主として以下の各項目に掲げる、商工会又は商
工会議所が実施する事業であって、小規模事業者の技術の向上、新たな事業の分野の開拓その
他の小規模事業者の経営の発達に特に資するものとする。
①小規模事業者の販売する商品又は提供する役務の内容、保有する技術又はノウハウ、
従業員等の経営資源の内容、財務の内容その他の経営状況の分析
②経営状況の分析結果に基づき、需要を見据えた事業計画を策定するための指導・助
言、当該事業計画に従って行われる事業の実 施に関し、必要な伴走型の指導・助言
③小規模事業者の販売する商品又は提供する役務の需要動向及び各種調査を活用
した地域の経済動向に関する情報の収集、整理、 分析及び提供
④マスメディア、各種広報誌等による広報、商談会、展示会、即売会等の開催又は参加、
ホームページ、ソーシャルメディア等の ITの活用等、需要の開拓に寄与する事業
■小規模支援法に基づく経営発達支援計画を国が認定
平成27年1月に申請していた小規模支援法に基づく経営
発達支援計画が7月に国の認定を受けた。
第1回経営発達支援計画評価検討委員会を11月10日(火)
に開催。計画の概要を説明した。(経営発達支援事業)
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販路拡大・開拓等への取組みのためのセミナー等を2回開催(12/4(金)、2/9(火)・延べ35名参加)
するなど小規模事業者の伴走型支援を強化した。(経営発達支援事業)
新商品開発セミナー、消費者モニター調査
中小企業経営力強化支援法に基づく経営革新等支援機関として、中小企業・小規模事業者の経
営を支援、経営革新計画策定への支援は2事業所(達成率33%)が承認、新製品・新技術開発に向
けた相談は162件(達成率81%)、新製品等補助金申請件数は51件(達成率510%)であった。
経営革新等認定支援機関同士の連絡会議による
連携推進事業として、藤枝市管内認定支援機関等
連絡会議を開催(9/2(水)・44名参加)し当所の経
営発達支援計画等を情報共有した。
(経営発達支援事業)
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補助金に係るセミナー2回開催(4/15(水)、20(月)・延べ38
名参加)、個別相談会は2回開催(4/30(木)、5/1(金)・延べ
9事業所が参加)し、小規模事業者持続化補助金等の申請希
望者23事業所に対し経営計画書の作成等を支援した。
その際、業種別審査事典を活用し、経営計画作成の際に
情報提供を行った。(経営発達支援事業)
販路拡大を支援する事業として、2年目となる商工会議所推奨品認定制度を実施し、12事業所
の23品目を認定し、認定証と認定シールを発行した。
2年目となる藤枝地場産品等をブランドとして認定する
制度は、藤枝市と連携し取り組み、藤枝市が第1次産品
から第6次産品までの製品から11品選択し「藤枝セレクシ
ョン」として認定した。
農商工等連携を取組む事業者への支援は、85事業所
(達成率425%)、6次産業化推進スタートアップ支援事業
補助金活用件数は3件(達成率50%)となった。
産業競争力強化法等を活用した創業支援では、創業相談は123件(達成率123%)で、そのうち
当所の指導を受けての開業者数は33件(達成率220%)であった。
小規模事業者経営改善資金(マル経)利用者に対する利子補給を商工会議所独自制度として、
運転資金利用事業所14件に給付した。
BCP計画(事業継続計画)策定企業への支援は、計画策定指導事業所9件、計画策定企業数は
6件となった。
人材育成に取組む企業向けオーダーメイド研修にはテーマに応じた専門家を2事業所延べ4回派
遣した。
志太2市商工会議所・商工会の連携による志太経営塾は、営業実践を視点に2回シリーズで開催
(第一弾:7/16(木)、17(金)、第二弾:10/6(火))・延べ67名が参加)した。
女性起業家のたまご応援セミナーと題し女性の創業・起業者向けのセミナーを開催(8/1(土)、8
(土)・延べ25名参加)した。
中小企業・小規模事業者ビジネストレーニングプログラム事業を実施(4/14(火)、11/4(水)、
3/11(金)・延べ58名参加)した。
■中小企業・小規模事業者の相談に幅広く対応
経営指導員による経営改善普及事業の積極的推進し、小規模事
業者への税務・金融・経営等をはじめとした相談に幅広く対応、巡回
相談指導1,042件、窓口相談指導4,331件、合計5,373件であった。
会員事業所からのより専門的な相談に対応する専門家派遣事業
(エキスパートバンク・アクティブエキスパートバンク)、人材育成エキス
パートバンク、創業サポートエキスパートバンクを実施した。弁護士や
司法書士・社会保険労務士・コンサルタントなど各分野の専門家84名
が登録されており、ITによる販路拡大策・BCP(事業継続計画)の策
定・経営革新・特許商標登録・人材育成等々、会員事業所への相談・
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藤枝商工会議所
指導は65事業所、延べ129回(達成率286%)、専門家を派遣し問題解決に取り組んだ。
国の「小規模事業者持続化補助金」「新ものづくり補助金」等の申請を行なう事業者に対し、経営
計画作成支援セミナーや個別相談会を開催し計画策定及び申請手続きを支援した。持続化補助金
申請事業所は43件(採択15件)であった。
企業の海外展開に
向けた相談支援とし
て、海外取引販路開
拓講習会及び個別
相談会を開催、相談
件数は21件であっ
た。
消費税転嫁対策
事業では、昨年に引き続き、消費税転嫁対策相談窓口の設置し、消
費税転嫁対策セミナーを5回開催、延べ96名が参加、経営力強化に
向けた支援を実施した。
起業・創業等の相談では駅南図書館に相談窓口を設置、「エキチカ相談会」として月1回第2水曜
日の夜間に実施、年間12名の利用があった。
中小企業経営安定特別相談事業では、商工調停士等による経営安定相談及び経営改善報告書
の作成指導を行い、企業の再生を支援した。
■マル経融資に27件を推薦
日本政策金融公庫への窓口斡旋延べ29件、斡旋総額は197,800千円で、そのうち商工会議所
会頭の推薦を必要とする小企業等経営改善資金(マルケイ資金)は27件(達成率67%)、斡旋金額
186,800千円を推薦し、資金需要の円滑化を図った。また、メンバーズ保証の取扱いや県制度融資
を PR し利用促進を図った。また、日本政策金融公庫や静岡県信用保証協会、市内金融機関、藤枝
市と随時情報交換し連携を強化した。
■業種別審査事典を導入
小規模事業持続化補助金の事業計画作成の参考資
料、マル経相談や相談業務を行う上での業界動向や関
連法規の確認資料として業種別審査事典を導入。日本
の全産業、全業種1,370業種が収録されており、平成2
8年3月31日までに計26件の事業者に資料提供を行っ
た。(経営発達支援事業)
■販路拡大・ビジネス交流を支援
ビジネスの交流の場を提供し人脈づ
くりを促進する事業として、11月に開
催した「志太3市商工会議所・商工会
合同人脈づくり交流会」に56社83名が
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藤枝商工会議所
参加(うち藤枝17社27名)、PR活動の機会を提供した。10月に静岡商工会議所の主管で、開催し
た「中部地区4商工会議所合同個別商談会」には、藤枝から8社が参加、大手流通事業者バイヤー
との直接商談を行った。同月の「しんきんビジネスマッチング静岡2015」には12社が参加、PRの場
を提供した。(経営発達支援事業)
■商工会議所活動を広くPR
ホームページやフェイスブックを活用し、講演会の開催案内
をはじめ商工会議所の活動を広く市民にPRするなど、情報発
信の充実に努めた。ホームページの年間アクセス数は、40,3
13 件(対前年度162%)、月平均では、3,359件と大幅に目
標を上回った。
「ふじえだ商工会議所ニュースScope」は商工会議所の活動
を会員向けに月1回発行、「市民版フジエダスコープ」は市民
向けに年1回発行し、商工会議所推奨品(藤枝おみや)のPRや藤枝シニア草サッカー大会案内など
広く周知した。
また、役員・議員向けFAX通信「藤枝商工会議所かわら版」
を月2回年24回発行し、商工会議所の主な動きなど、情報の
共有に努めた。
市内の中小企業景況調査は、200事業所の協力を得て、
四半期ごとに売上・業況などについて調査し、商工会議所ニ
ュースなどを通じタイムリーに情報提供を行なった。また、商工
会議所ネットワークを利用した日商LOBO調査(商工会議所
早期景気観測)は、5業種を対象に毎月実施、景気対策に関
する意見要望活動に活用した。
■JA大井川との連携セミナーに57名が参加
大井川農業協同組合との連携事業の一環とし
て、静岡県立大学岩崎邦彦教授を講師に「小さな
会社を強くするブランドづくり」をテーマにセミナー
を開催(1/22(金)・57名が出席)した。
2年目となる静岡産業大学との連携事業セミナ
ー「経営力アップ道場2015」は、10月に全4回シリ
ーズで開催(10/1(木)、8(木)、15(木)、22(木))。
情報学部の金炯中准教授を講師に、マーケティン
グの実践を中心に講義。延べ136名が学んだ。
静岡県立大学との連携はお茶の新たな価値創造とマーケティングをテーマに開催(7/29(水)・23
名が参加)した。
法政大学との連携は、東京都墨田区にある株式会社浜野製作所を視察(11/27(金)・20名参加)
し、生き残る町工場をテーマに懇談した。
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藤枝商工会議所
(静岡産業大学との連携セミナー 経営力アップ道場2015 挨拶する小林会頭)
■地域産業振興による地方創生に関する協定を藤枝市と締結
11/4(水)に、地域産業振興による地方創生に関する相互協力
及び連携に関する協定を藤枝市と締結した。当所のほか静岡・
清水・スルガ銀行、焼津・島田・静清・静岡信用金庫の各金融機
関や日本政策金融公庫静岡支店、岡部町商工会も同協定を締
結した。
■生活応援「元気ふじえだとくとく券」事業に全面協力
藤枝市と藤枝市商店街連合会の共催事業として実施したプレミアム商品券「元気ふじえだとくとく
券」の企画・運営(発行総額5億5,200万円・参加店541店舗)を支援、7月3日より12月31日の間の
換金業務(換金率99.82%)を行なった。
駅前商店街・上伝馬商店街・藤枝名店街等が実施するイベントや活性化事業を支援した。また、
商店街課題解決事業として、商店街が抱える悩みを解決するため専門家を派遣しアドバイスを行な
った。さらに、株式会社まちづくり藤枝の運営や事業推進の支援、当所が事務局を持つ藤枝市中心
市街地活性化協議会を1回開催し、第2期中心市街地活性化基本計画の進捗状況・変更について
協議した。
・生活応援「元気ふじえだとくとく券」
(藤枝市・藤枝市商店街連合会発行)事業に協力
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藤枝商工会議所
■サッカー大会と経済効果検証(経営発達支援事業)
9/3(木)・4(金)の両日に藤枝総合
運動公園サッカー場・陸上競技場・市
民グラウンドサッカー場の3会場で第3
回目となる「藤枝シニア草サッカー大会
会頭杯」を開催、参加チームは宮城県
から大阪府まで全17チームで 60歳以
上と70歳以上のカテゴリー別で熱戦を繰り広げた。
県外チーム全員参加による歓迎レセプションも開催し交流を深めるともに藤枝をPRした。
サッカー大会の経済波及効果を図るためチームアンケート等を実施した。
【工業振興・地域振興委員会】 中小企業振興基本条例を検討
東京都墨田区の(株)浜田製作所を視察(11/27(金)・20名参
加)し、墨田区中小企業振興条例等について研修した。また、新
たに中小企業振興基本条例の制定に向けての素案についての
意見交換を行った。
【商業振興委員会】 藤枝市商業振興戦略について研修
商工会議所が認定する推奨品制度(藤枝おみや)の第2弾平
成27年度版として、12事業所23品目を認定した(経営発達支
援事業)。また、藤枝市で策定した「藤枝市商業振興戦略改訂
版」について藤枝市の担当者から話を聴いた。
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藤枝商工会議所
【工業振興委員会】 工業部会との合同セミナーを開催
工業部会・中小企業相談所と合同セミナー「ロボット
産業が自動車産業を超える日」と題しての講演会を開
催(5/29(金)・35名参加)した。また、地域振興委員会
と合同で、東京都墨田区(株)浜野製作所を視察し中小
企業振興条例について研修、意見交換を行った。
【特産業部会】 経営セミナーを開催
(株)ホリスティックミル吉野りか氏を講師に、「食品広
告のための最新食品表示法・景品表示法等と販促表
現」をテーマに経営セミナーを開催(5/22(金)・25名参
加)した。
【理財部会】 恒例の日銀支店長の講演会を開催
9/29(火)に、(株)エイチ・エーエル大塚昌子氏を
招いての経営セミナー「ここだけは押さえたいマイナ
ンバーのポイント」を開催、134名が受講した。
12/9(水)には、恒例となっている日本銀行静岡
支店長の小髙新吾氏を招いて「最近の金融経済情
勢」講演会を開催、46名が参加した。終了後には、
講師を囲んでの情報交換会を併せて開催した。
【工業部会】 部会員交流視察会を実施
工業振興員会・中小企業相談所と合同セミナー「ロボット
産業が自動車産業を超える日」と題しての講演会を開催、
37名が出席した。11/5(木)に日本最大級の国際総合展示
会「メッセナゴヤ2015」を視察。29名が参加し、部会員同志
の交流を図った。
会員ニーズの把握をするため定期的な事業所訪問活動として、未利用会員事業所及び入会2年
以内の事業所を中心に 1,093件、非会員事業所は68件訪問し、セミナーの案内や金融・経営・労
務等の各種施策の周知を図った。
BCP計画(事業継続計画)策定企業への支援は、計画策定指導事業所9件、計画策定企業数は
6件となった。人材育成に取組む企業向けオーダーメイド研修にはテーマに応じた専門家を2事業所
延べ4回派遣した。
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藤枝商工会議所
志太2市商工会議所・商工会の連携による志太経営塾
は、営業実践を視点に2回シリーズで開催、延べ67名が参
加した。
女性起業家のたまご応援セミナーと題し女性の創業・起
業者向けのセミナーを開催、延べ25名が参加した。
中小企業・小規模事業者ビジネストレーニングプログラム
事業として、新入社員講座、中堅社員講座、人事担当者
向けセミナーを開催、延べ58名が参加した。
消費税転嫁対策事業では、昨年に引き続き、消費税転嫁対策相談窓口の設置し、消費税転嫁対
策セミナーを5回開催、延べ96名が参加、経営力強化に向けた支援を実施した。
起業・創業等の相談では駅南図書館に相談窓口を設置、「エキチカ相談会」として月1回第2水曜
日の夜間に実施、年間12名の利用があった。中小企業経営安定特別相談事業では、商工調停士
等による経営安定相談及び経営改善報告書の作成指導を行い、企業再生を支援した。
■全国商工会議所観光振興大会2015in しずおかに運営協力
11月12日(木)・13日(金)の2日間に静岡市内で行
われた「全国商工会議所観光振興大会2015in しずお
か」の運営を支援、大会には当所から21名が参加した。
交流会では県内の物産等をPRするコーナーもあり、
藤枝からも出店した。また、13日(金)・14日(土)のエ
キスカーションは、「大井川川越制度と静岡茶の歴史
を探るツアー」を藤枝・焼津・島田商工会議所で企画
運営、18名が参加した。
6月に志太3市の行政・商工会議所・商工会と連携
し、第4回藤枝市・焼津市・島田市合同企業ガイダンスを藤枝市民体育館にて開催した。志太地域
から50社、新卒予定者や既卒者など、264名がエントリー、148名が来場、マッチングの場を提供し
た。また、3月には県内経済4団体主催の合同入社式へ協力、藤枝からは7事業所14名が参加した。
次世代の人材育成事業として、引き続き、青年部が市内中学校の生徒を対象に職業講話を実施し
た。藤枝市との連携事業の一環として、「東海道トレジャーハンティング事業」などへ協力、藤枝おみ
や等を景品として提供した。
■グループウェアーを活用した情報共有(経営発達支援事業)
会議所職員間の 情報共 有 の ため 、 コミュ ニケ ー シ ョンを 支援するソフ ト ウェア (サイ ボ ウズ
Office10)を導入。スケジュール共有や掲示板、ファイル共有といった機能を活用し、巡回・窓口相談
時における企業の課題や質問及びそれに対する回答内容の情報共有を行った。また職員の資質向
上に関して、研修会に参加した職員より全職員に対し報告会を実施。職員間の情報共有を行った。
以上
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