System x3650 M4 BD (5466) Red Hat Enterprise Linux 6.5 導入

System x3650 M4 BD (5466)
Red Hat Enterprise Linux 6.5 導入ガイド
ServeRAID-H1110 搭載モデル
Index
1.導入前の作業
1.1 必要となるコンポーネント
1.2 オプションの増設
1.3 デバイス・ドライバーの用意
1.4 RAID の構成
2.Red Hat Enterprise Linux 6.5 の導入
3.OS 導入後の設定
3.1 NetworkManager の停止
3.2 IMM2(Integrated Management ModuleⅡ)への In-band 接続設定
3.3 デバイス・ドライバーの導入・更新
3.3.1 Broadcom BCM57810S ドライバーの導入・更新
3.4 SELinux・Firewall の無効化
3.4.1 SELinux の無効化
3.4.2 Firewall の無効化
3.5 EDAC の設定
4.参考資料
4.1 外部ディスクを使用する際の注意点
4.2 X Window システムの設定変更
4.2.1 GNOME 環境での設定変更
4.2.2 KDE 環境での設定変更
1.導入前の作業
当ガイドでは、Red Hat Enterprise Linux 6.5 を DVD メディアから導入する手順を記述しています。
また、RAID コントローラーは ServeRAID-H1110 を前提としております。
【電源投入の前にお読みください!】
オペレーター情報パネルのパワーオン LED が高速で点滅(1 秒間に 4 回)している場合、電源制御ボタ
ンは使用不可の状態です。
(システム装置が AC 電源に初めて接続した場合、内部の初期化のために約 5~10 秒かかる場合があり
ます)
この場合、低速で点滅(1 秒間に 1 回)する状態になるまで、しばらくお待ちください。
1.1 必要となるコンポーネント
導入には以下のメディア、ドライブ、ソフトウェアが必要になります。
OS 導入前に用意が必要なもの
(1) Red Hat Enterprise Linux 6.5 64bit DVD
(2) DVD が読み取り可能な光学ドライブ
1.2 オプションの増設
System x3650 M4 BD では、メモリーはソケット 1 に最少で 1 個の DIMM が取り付けられています。
取り付け順序などを含む注意事項に関しては、最新のシステム・ガイド、またはマニュアルをご確認
ください。
※取り付け順序は、System x3650 M4 BD のトップ・カバーの裏側にも印刷されています。
1.3 デバイス・ドライバーの用意
下記の Fix Central サイトにアクセスしてデバイス・ドライバーの最新版を確認及びダウンロードする
ことができます。
当ガイドで使用しているデバイス・ドライバーよりも新しいバージョンが公開されている場合は、
そちらをご利用いただくことをお勧めいたします。
・Fix Central
http://www.ibm.com/support/fixcentral/
【入手方法】
1.Fix Central にアクセスし、ご利用の機種などを選択してください。
System x3650 M4 BD の場合は、以下のように逐次、項目を選択して[次へ進む]ボタンを押していきま
す。
製品グループ:
[Systems]
[System x]
[System x 3650 M4 BD]
[5466] …ご利用の機種に合わせて選択します。
オペレーティング・システム:
[Red Hat Enterprise Linux 6 x86-64] …ご利用の OS に合わせて選択します。
Fix Central の使用方法詳細については、Fix Central 使用ガイドをご参照ください。
Fix Central 使用ガイド
http://www.ibm.com/software/jp/support/fixcentral/
2.表示されるフィックスの一覧より、必要となるドライバー・パッケージすべてにチェックを入れ
て、[次へ進む]ボタンを押してください。
※過去のバージョンが必要である場合は、"置き換えたフィックスが含まれるようにします"のリンク
をクリックして、古いバージョンを表示させてください。
3.使用条件が表示されます。内容を確認して同意される場合は[同意します]ボタンをクリックします。
4.ダウンロード画面が表示されます。画面右側の[ダウンロード・オプションの変更]をクリックする
ことで、ダウンロード方法を変更することができます。
※当ガイドでは、[ブラウザー (HTTP) を使用したダウンロード]にチェックを入れました。
1.4 RAID の構成
Red Hat Enterprise Linux 6.5 のインストールを実施する前に、ServeRAID-H1110 で RAID を構成します。
RAID の構成には、ServeRAID-H1110 アダプターの Configuration Utility を用います。
※当ガイドでは、ServeRAID アダプターから構成する手順を案内致します。
【参考情報】
Human Interface Infrastructure (HII) for the ServeRAID H1110 will not show up in some servers
System x
https://www.ibm.com/support/entry/myportal/docdisplay?lndocid=migr-5089992
ここでは、ServeRAID H1110 の Configuration Utility から、ハードディスク 2 本で RAID1 を構成するシ
ナリオを説明します。ServeRAID-H1110 における詳細な RAID 構成手順などにつきましては、以下の
マニュアルをご参照ください。
ServeRAID H1110 SAS/SATA Controller for IBM System x Installation and User's Guide
ftp://ftp.software.ibm.com/systems/support/system_x_pdf/ibm_doc_mpt2sas_h1110-2011-09_inst
all-user-guide.pdf
【構成方法】
1.サーバーの電源を入れると、System x のロゴが表示されます。しばらくして画面下に「<F1> Setup」
と表示されたら、「F1」キーを押して「Setup Utility」を起動します。
2.Setup ユーティリティー「System Configuration and Boot Management」画面が表示されますので
「System Settings」を選択します。
3.「Storage」を選択します。
4.
「LSI SAS2 MPT Controller SAS2004,PCI SubDev iceId : 0x40E, PCIBus : 0xA, PCI Device : 0x0, PCI Func :
0x0, PCISlot : 0x1)」を選択します。
※環境により若干異なる場合があります。環境に応じて読み替えてください。
5.「LSI SAS2 MPT Controller Version 07.22.04.00」を選択します。
※環境により若干異なる場合があります。環境に応じて読み替えてください。
6.「Controller Management」を選択します。
7.「Controller Management」を選択します。
8.「View Controller Properties」を選択します。
9.「Virtual Disk Management」を選択します。
10.「Manage Virtual disk Properties」を選択します。
11.「Controller Management」をクリックします。
12.「Create Configuration」を選択します。
13.「Select RAID level」の項目で RAID レベルを選択します。(RAID 0,1,1E/10)
「Select Physical Disks」で使用する HDD にチェックして、「Apply Changes」を選択します。
14.確認画面が表示されますので、「Confirm」にチェックをして、「yes」を選択します。
15.「Operation completed successfully」の表示では「OK」を選択します。
以上で ServeRAID-H1110 コントローラーを搭載している場合の RAID の構成は終了です。
2. Red Hat Enterprise Linux 6.5 の導入
当ガイドでは、
uEFI モードでの導入手順を紹介しております。32bit 版の Red Hat Enterprise Linux 6.5 は、
uEFI モードでの導入をサポートしませんので、32bit 版 OS をご使用の方は、レガシー・モードで導入
を行う必要があります。
レガシー・モードの設定手順、uEFI モードとレガシー・モードの違いに関しましては下記のリンク先
をご参照ください。
Red Hat Enterprise Linux 6 の導入における UEFI モードと BIOS モードの違いに関して
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-02BD98D
1.インストールを行うサーバー本体の電源を投入し、直ちに Red Hat Enterprise Linux 6.5 のメディア
を CD/DVD ドライブへ挿入します。(サーバーはメディアからブートします。)
2.インストーラーが起動し、「Press any key to enter menu」というメッセージが表示されます。
インストール・メニューを表示する必要がなければそのまま何もせずデフォルトのグラフィカル・イ
ンストールを開始します。
3.「Disk Found」の画面でメディアのチェックが行えます。「Skip」を選択するとメディアのチェッ
クをスキップできます。
4.GUI のインストーラーが起動し、「RED HAT ENTERPRISE LINUX 6」の画面が表示されますので、
「Next」をクリックします。
5.「What language would you like to use during the installation process?」と表示されますので、インス
トーラーの言語として、ここでは「Japanese(日本語)」を選択し、「Next」をクリックします。
6.「このシステム用の適切なキーボードを選択します。」と表示されますので、「日本語」を選択
し、「次」をクリックします。
(日本語キーボードでない場合は、使用中のキーボードに合わせた適切な選択を行ってください。)
7.「どちらのタイプのストレージデバイスにインストールしますか?」と表示されますので、「基
本ストレージデバイス」を選択し、「次」をクリックします。
8.「以下のストレージデバイスは、データを含んでいるかもしれません」というストレージ・デバ
イスの警告ウィンドウが表示される場合には、「はい。含まれていません。どのようなデータであっ
ても破棄してください。(Y)」をクリックします。
9.「このコンピューターのホスト名を設定して下さい」と表示されますので、「ホスト名」を入力
し、「ネットワークの設定」をクリックします。ご利用の環境に合わせて、IP アドレス、サブネット
マスク等を設定してください。入力が完了しましたら「閉じる」をクリックし、「次」をクリックし
ます。("System usb0"というデバイスが表示されますが、LAN over USB 用のデバイスになります。後
ほど設定を行いますので、ここでは設定を行わないでください)
10.「使用するタイムゾーンの中で一番近い都市を選択して下さい」と表示されますので、「アジア
/東京」が選択されている事を確認し、
「システムクロックで UTC を使用」のチェックをはずし、
「次」
をクリックします。
11.「root ユーザーのパスワードを入力して下さい」と表示されますので、root のパスワードを入力
し、「次」をクリックします。
12.「どのタイプのインストールをしますか?」と表示されますので、パーティションの設定方法を
選択します。環境に応じて適切な設定をしてください。当ガイドでは、「すべての領域を使用する」
を選択し、「次」をクリックします。
13.「ストレージ構成をディスクに書き込み中」と表示されますので「変更をディスクに書き込む」
をクリックします。
14.インストールするサーバーの種類を選択する画面が表示されますので、ここでは「基本サーバー」
を選択します。GUI を使用したい場合や、導入後にデバイス・ドライバーのアップデートを行う場合
は、必要となるパッケージが選択されていませんので、「今すぐカスタマイズ」を選択し、「次」を
クリックします。
15.パッケージ・グループの選択画面が表示されます。ここでは、GUI で操作・設定管理を行うため
に、「デスクトップ」グループの「X Window System」、「グラフィカル管理ツール」、「デスクト
ップ」を選択します。更に、導入後にデバイス・ドライバーのアップデートを行うため、「開発」グ
ループに含まれる「開発ツール」を選択します。
16.「次」をクリックすると、インストールが開始されます。
17.インストールが終了すると、「おめでとうございます。Red Hat Enterprise Linux のインストール
が終了しました。」と表示されますので、「再起動」をクリックして、サーバーを再起動します。
CD/DVD は自動的にイジェクトされますので、CD/DVD をドライブから取り出してください。
18.システムの再起動後、「ようこそ」の画面が表示されますので、「進む」をクリックします。
19.「ライセンス情報」の画面が表示されますので、ライセンス情報の内容を確認して、「はい、ラ
イセンス同意書に同意します」を選択し、「進む」をクリックします。
20.「ソフトウェア更新の設定」の画面が表示されますので、使用する環境に合わせてソフトウェア
更新の設定をしてください。ここでは、「いいえ、あとで登録します」を選択し、「進む」をクリッ
クします。(ネットワーク接続を設定していない状態では、ソフトウェア更新の設定が行えない旨の
警告が表示されます。)
21.「本当にシステムを Red Hat Network に登録しなくて良いですか?」という確認ウィンドウが表
示されますので、「後で登録する」をクリックします。(ネットワーク接続を設定していない状態で
は、表示されません。)
22.「更新の設定を完了」の画面が表示されますので、「進む」をクリックします。
23.「ユーザーの作成」の画面が表示されますので、追加するユーザー情報を入力し、「進む」をク
リックします。(ユーザーを作成しなくても設定を進めることは可能です。)
24.「日付と時刻」の画面が表示されますので、現在の日付と時刻を設定し、「進む」をクリックし
ます。
25.「Kdump」の画面が表示されますので、使用する環境に合わせて Kdump の設定をする事が可能で
す。ここでは Kdump の設定は行いませんので、「Kdump を有効にしますか?」のチェックをはずし、
「終了」をクリックします。「Kdump 設定を変更するには、システムを再起動して、必要に応じた
メモリーの再割り当てをする必要があります。初期起動 (firstboot) が完了した後に、この変更を継続
してシステムを再起動しますか?」という確認ウィンドウが表示されますので、「はい」をクリック
します。
26.次に、「いくつかの選択を有効にする為、システムを再起動する必要があります。」という確認
ウィンドウが表示されますので、「OK」をクリックし、システムを再起動します。
ログイン画面が表示されれば導入は完了です。
3. OS 導入後の設定
3.1 NetworkManager の停止
Red Hat Enterprise Linux 6 ではネットワーク設定に NetworkManager が採用されています。
これはさまざまなネットワーク接続を自動化するネットワーク制御システムです。
NetworkManager は OS インストール時にデフォルトで導入されており、有効になっています。
このガイドでは従来どおり、ifup、ifdown コマンドなどを使用してネットワーク・インターフェース
の管理を行う為に、以下の手順で NetworkManager を停止します。
1.NetworkManager サービスを停止します。
# service NetworkManager stop
2.NetworkManager サービスが自動起動しないようにします。
# chkconfig NetworkManager off
なお、Red Hat Enterprise Linux 6 では、ネットワークに関する設定が一部、Red Hat Enterprise Linux 5
と異なります。詳細に関しては、以下のリンク先をご参照ください。
【Red Hat Enterprise Linux 6 Hint & Tips】 Network 設定の注意点
http://www.ibm.com/jp/domino01/mkt/cnpages7.nsf/page/default-002CFBE4
3.2
IMM2(Integrated Management ModuleⅡ)への In-band 接続設定
System x3650 M4 BD では、LAN over USB インターフェースが搭載されており、これを使用して
IMM2(Integrated Management ModuleⅡ) (※以降、IMM2 とします)と通信することが可能になります。
LAN over USB インターフェースは OS からネットワーク・デバイス"usb0"として認識され、以下の機
能を提供します。
- OS から実行する UEFI・IMM2・Preboot DSA の更新
- Advanced Settings Utility(ASU)による UEFI・IMM2 設定情報収集および設定
- OS ハングを検知してシステムの再起動を行う OS Watchdog 機能
IMM2 には LAN over USB インターフェース用に IP アドレス"169.254.95.118"、サブネットマスク
"255.255.0.0"が設定されています。ネットワーク・デバイス"usb0"に IMM2 と通信できる IP アドレス
を設定する必要があります。ここでは"usb0"の IP アドレスを"169.254.95.120"に設定します。
1.以下のコマンドを入力し、以下赤字の箇所を編集して保存します。
# vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-usb0
--------------------/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-usb0-------------------DEVICE=usb0
HWADDR=xx:xx:xx:xx:xx:xx
TYPE=Ethernet
UUID=xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx
ONBOOT=yes
NM_CONTROLLED=yes
BOOTPROTO=none
IPV6INIT=no
USERCTL=no
IPADDR=169.254.95.120
NETMASK=255.255.0.0
2."usb0"を起動します。
# ifup usb0
3.ping コマンドで IMM2 への疎通確認を行います。
# ping 169.254.95.118
3.3 デバイス・ドライバーの導入・更新
当ガイドで使用するデバイス・ドライバーの導入方法について説明します。
3.3.1 Broadcom 57810S ドライバーの導入・更新
System x3650 M4 BD には Broadcom 57810S が搭載されており、デバイス・ドライバーとして"tg3"を
利用します。このドライバーは Red Hat Enterprise Linux 6.5 に標準で含まれており、インストール直
後から稼動させることが可能ですが、当ガイドでは WEB サイトより最新のドライバーを入手して適
用します。
1.Fix Central からダウンロードしたドライバーを任意のディレクトリにコピーして展開します。
※ここでは、コピー及び展開先ディレクトリを/usr/local/src/tg3 とします
# mkdir /usr/local/src/tg3
# cp -p /tmp/brcm_dd_nic_tg3-3.136e_rhel6_32-64.tgz /usr/local/src/tg3
# cd /usr/local/src/tg3/
# tar zxvf brcm_dd_nic_tg3-3.136e_rhel6_32-64.tgz
2.modinfo コマンドで現在組み込まれているデバイス・ドライバーのバージョンを確認します。
# modinfo tg3
filename:
/lib/modules/2.6.32-431.el6.x86_64/kernel/drivers/net/tg3.ko
firmware:
tigon/tg3_tso5.bin
firmware:
tigon/tg3_tso.bin
firmware:
tigon/tg3.bin
version:
3.132
license:
GPL
description:
Broadcom Tigon3 ethernet driver
author:
David S. Miller ([email protected]) and Jeff Garzik ([email protected])
srcversion:
D3303E874FEA932D684299B
<省略>
3.install.sh に"--update"のオプションを付けて実行します。
# ./install.sh --update
INSTALL_OPTIONS --yes --update
WARNING: unexpected rpm name format
/tmp/TG3/rhel6/RPMS/2.6.32-431/kmod-tg3-3.136e-1.x86_64.rpm
Drivers will be installed/migrated to 2.6.32-431 version
---------------------------------------------------------------------Checking kmod-tg3-3.136e-1.x86_64.rpm
---------------------------------------------------------------------kmod-tg3-3.136e-1.x86_64.rpm installed successfully
SUCCESS
4.modinfo コマンドで組み込まれたデバイス・ドライバーのバージョンを確認します。
# modinfo tg3
filename:
/lib/modules/2.6.32-431.el6.x86_64/extra/tg3/tg3.ko
firmware:
tigon/tg3_tso5.bin
firmware:
tigon/tg3_tso.bin
firmware:
tigon/tg3.bin
version:
3.136e
license:
GPL
description:
Broadcom Tigon3 ethernet driver
author:
David S. Miller ([email protected]) and Jeff Garzik ([email protected])
srcversion:
37A80F5DBC31A56C0EC2470
alias:
pci:v0000106Bd00001645sv*sd*bc*sc*i*
alias:
pci:v0000173Bd000003EAsv*sd*bc*sc*i*
alias:
pci:v0000173Bd000003EBsv*sd*bc*sc*i*
alias:
pci:v0000173Bd000003E9sv*sd*bc*sc*i*
<省略>
デバイス・ドライバーの更新が確認できれば完了です。
3.4 SELinux・Firewall の無効化
Red Hat Enterprise Linux 6 では、OS 導入直後は自動的に SELinux、Firewall が有効となっております。
ここでは、SELinux、Firewall を無効化する手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してく
ださい。
3.4.1 SELinux の無効化
1.getenforce コマンドで SELinux が有効であることを確認します。
# getenforce
Enforcing
2.設定ファイル(/etc/selinux/config)の“SELINUX=”を以下のように編集して無効に設定します。
# This file controls the state of SELinux on the system.
# SELINUX= can take one of these three values:
#
enforcing - SELinux security policy is enforced.
#
permissive - SELinux prints warnings instead of enforcing.
#
disabled - No SELinux policy is loaded.
SELINUX=disabled
# SELINUXTYPE= can take one of these two values:
#
targeted - Targeted processes are protected,
#
mls - Multi Level Security protection.
SELINUXTYPE=targeted
3.サーバー再起動後、再度 getenforce コマンドを実行し、SELinux が無効であることを確認します。
# getenforce
Disabled
以上で SELinux の設定は完了です。
3.4.2 Firewall の無効化
[GUI での操作]
1.デスクトップ上のタスクバーから、[システム]-[管理]-[ファイアーウォール]を選択します。
2.「ファイアーウォール設定の開始」画面では、内容を確認して[閉じる]をクリックします。
3.「ファイアーウォールの設定」画面が表示されますので、[無効]をクリックします。
4.その後、[適用]をクリックします。
5.確認のウィンドウが表示されますので、[はい]をクリックします。
6.「ファイル」-「終了」をクリックし、ファイアーウォールの設定を終了します。
[CUI での操作]
1.以下のコマンドを入力し、iptables および ip6tables を停止させます。
# service iptables stop
iptables: チェインをポリシー ACCEPT へ設定中 filter [
iptables: ファイアウォールルールを消去中: [
iptables: モジュールを取り外し中:[
OK
OK
OK
]
]
]
# service ip6tables stop
ip6tables: チェインをポリシー ACCEPT に設定中: filter [
ip6tables: ファイアウォールルールを消去中: [
ip6tables: モジュールを取り外し中:[
OK
OK
OK
]
]
]
2.OS 起動時に iptables および ip6tables が起動しないように設定します。
# chkconfig iptables off
# chkconfig ip6tables off
以上でファイアーウォールの設定は完了です。
3.5 EDAC の設定
OS 導入直後、Error Detection and Correction (EDAC)モジュールが自動的に有効となっている場合があ
ります。この状態ですと、ハードウェア管理モジュールである IMM2 でメモリー・ログの監視が正常
に行われない現象が発生いたします。EDAC モジュールにつきましては無効化を推奨しておりますの
で、当ガイドでは EDAC を解除する手順を記述しています。ご利用の環境に応じて実施してください。
また、当作業を行う場合には、必ず uEFI および IMM2 のファームウェアを最新バージョンに予めアッ
プデートしてから行ってください。
1.lsmod コマンドで edac モジュールがロードされているかどうかを確認します。
・edac モジュールがロードされていた場合は、2.以降の手順を実施してください。
・edac モジュールがロードされていない場合は、この項の手順は必要ありません。
# lsmod | grep edac
i7core_edac
edac_core
2.以下の内容のファイルを新規に作成します。作成後、サーバの再起動を行います。
# vi /etc/modprobe.d/edac
install *_edac /bin/true
install edac_* /bin/true
3.lsmod コマンドで edac モジュールがロードされていないことを確認します。
# lsmod | grep edac
※何も表示されない
以上で edac の設定は完了です。
4.参考資料
4.1 外部ディスクを使用する際の注意点
uEFI モデルでは、外部ディスクを接続した構成で内蔵ディスクから OS を起動する場合には以下の考
慮が必要です。標準の uEFI 設定では、内蔵ディスクよりも先に外部ディスクが認識されるために、
外部ディスクが Disk0 として認識されます。その結果、以下の状況が発生します。
内蔵ディスクへの OS 導入後に、外部ディスクを接続すると OS 起動が失敗します。
外部ディスクを接続した環境で OS を導入すると、外部ディスクが「/dev/sda」として認識され、ブ
ート・ローダーが外部ディスク上に作成されます。
起動時に内蔵ディスクを先に認識するように、Legacy BIOS と uEFI の設定を変更する必要があります。
詳細な手順は下記をご参照ください。
外部ストレージを接続すると、ローカル・ディスクに導入した OS の起動に失敗する System x3690
X5/System x3530M2/x3550M2
http://www.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd07.nsf/jtechinfo/SYJ0-01DB26D
4.2
X Window システムの設定変更
グラフィック・ドライバーの種類によっては、デフォルトの状態では X Window が 800×600、600×480
でしか表示できないマシンがあります。
その際には X Window システムとブート・ローダーの設定変更が必要になるため、以下の手順を実施
します。ここでは、1024×768 の解像度で表示させるための設定を行います。
1 . 以 下 の コ マ ン ド を 入 力 し 、 grub.conf の 設 定 フ ァ イ ル の kernel 行 に "resolution=1024x768
video=1024x768"(赤字の箇所)を追記し、保存します。
# vi /boot/efi/EFI/redhat/grub.conf
(BIOS モードの場合は/boot/grub/grub.conf)
------------------------------------------------------------------------------title Red Hat Enterprise Linux (2.6.32-431.el6.x86_64)
root (hd0,1)
kernel /vmlinuz-2.6.32-431.el6.x86_64 ro root=UUID=c9198678-02a0-4848-b70a-ad47ac939
08c rd_NO_LUKS rd_NO_MD
KEYBOARDTYPE=pc KEYTABLE=jp106 LANG=ja_JP.UTF-8 rd_NO_LVM rd
_NO_DM resolution=1024x768 video=1024x768 rhgb quiet
initrd /initramfs-2.6.32-431.el6.x86_64.img
2.設定ファイル xorg.conf は Red Hat Enterprise Linux 6 では存在しないため新規に作成します。
Monitor セクションの HorizSync、VertRefresh の値は、モニターの種類に依存しますので環境に合わせ
て変更してください。Device セクションの Driver はマシンによって異なりますので、/var/log/Xorg.0.log
でご確認ください。(System x3650 M4 BD では mga となります。)
# vi /etc/X11/xorg.conf
Section "Monitor"
Identifier "Monitor0"
ModelName "LCD Panel 1024x768"
HorizSync 31.5 - 61.0
VertRefresh 50.0 - 75.0
Option "dpms"
EndSection
Section "Device"
Identifier "Videocard0"
Driver "mga"
EndSection
Section "Screen"
Identifier "Screen0"
Device "Videocard0"
Monitor "Monitor0"
DefaultDepth 24
SubSection "Display"
Viewport 0 0
Depth 24
Modes "1024x768" "800x600" "640x480"
EndSubSection
EndSection
3.サーバーを再起動します。新しい X Window システムの設定でサーバーが再起動されます。
サーバー再起動後、ご利用のデスクトップ環境に合わせて後述の設定を行ってください。
4.2.1 GNOME 環境での設定変更
1.GUI のデスクトップ上で、[システム]-[設定]-[ディスプレイ]を選択し、クリックします。
2.「ディスプレイの設定」の画面が表示されます。[解像度]タブから設定する項目(ここでは、
1024×768)を選択し、[適用]をクリックします。
3.確認の画面が表示されます。[この設定のままにする]をクリックします。
以上で GNOME 環境での解像度の設定は完了です。
4.2.2 KDE 環境での設定変更
1.KDE のデスクトップ上で、[アプリケーション]-[設定]-[システム設定]を選択し、クリックします。
2.「コンピュータの管理」から[ディスプレイ]をクリックします。
3.「サイズと配置」の画面が表示されます。[サイズ]の項目にて解像度(ここでは、1024×768)を選
択し、[適用]をクリックします。
4.確認の画面が表示されますので、[設定を受け入れる]をクリックします。
以上で KDE 環境での解像度の設定は完了です。
【免責】
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