会社案内 - JAPEX 石油資源開発株式会社

石 油 資源開発株式会社
会社案内
2016
経営の基本方針
当社は、創業以来、石油・天然ガスの探鉱から開発、生産、輸送、販
売を中心事業とする企業として、埋蔵量の確保と生産の拡大を通
じて社会に対するエネルギーの供給に貢献するために、石油・天然
ガスの発見を重ねながら現在の経営基盤を確立してきました。
供給規模の拡大に伴い、安定供給に対する当社の社会的責任は
益々増加しており、今後の事業展開においては、埋蔵量の拡大の
みならず、天然ガスのサプライチェーンの強化・拡充などを通じ
て、市場競争力を持った企業として発展することを目指し、以下の
とおり当社の経営理念を掲げています。
JAPEX MISSION
経営理念
私たちは、
エネルギーの安定供給を
通して、地域社会への
貢献を実現することを
使命とします。
• 国内外において、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売に取り
組みます。
• 当社国内インフラ基盤を活用したガスサプライチェーンに、LNG
を加えてさらに強化します。
• 当社の技術と知見を活かした新技術開発を行い、事業化します。
• すべてのステークホルダーとの信頼を最優先とし、企業として
の持続的な発展と企業価値の最大化を図ります。
4
ENERGY STREAM
鉱区権益取得から販売までの
バリューチェーン
6
OVERSEAS E&P
海外 E&P 事業
12
DOMESTIC E&P
国内 E&P 事業
14
GAS INTEGRATION
国内天然ガス等供給事業
18
TECHNICAL INNOVATION
環境・新技術事業
21
CSR
CSR ∼“SHINE”の推進
26
組織図
27
沿革
28
企業データ
長期経営ビジョンと中期事業計画
「石油・天然ガス E&P を軸とする総合エネルギー企業への転換」
当社は 2015 年 5 月に、今後 10 年程度を見据えた「長期経営ビジョン」と新たな
「中期事業計画」を公表しました。生産・販売により減少する埋蔵量を維持・拡大
し長期にわたり安定的な石油・天然ガスの供給体制の整備を図ることは、E&P*
事業を骨格とする当社において重要な課題です。当社は、国内顧客へのエネル
ギー安定供給を全うすることを使命として堅持しつつ、E&P 事業を軸に、発電
事業等を含む石油・天然ガス供給事業の周辺分野に積極的に拡大し、従来型
E&P 事業に留まらない事業からの収益拡大を目指すことにより、企業グループ
としての持続的発展と株主価値の最大化に努めます。
* E&P: Exploration and Production(石油天然ガスの探鉱・開発・生産・販売)
事業拡大の 3 本柱における当面の取り組みと長期ビジョン
・進行中プロジェクトの着実な遂行と生産段階での収益確保
・国内でのポテンシャル追求と効率的操業体制の構築
・進行中プロジェクトの開発が一段落する2020 年度以降も、
RRR*1>1を維持
・ 調達ソースと供給形態の多様化と規模の拡大
・ 相馬LNG基地の運開および発電事業の実現
(LNG換 算 )
の
・ 2025 年までに天然ガス取扱量 250 万t
サ プ ライヤーを目 指 す
環境・新技術事業
・地熱発電事業の推進
CSR 経営
FACTS & DATA
(制度等 )
の整備
・CCS*2 の実証推進および民間事業化要件
CSR
・メタンハイドレートの技術開発
TECHNICAL INNOVATION
国内天然ガス等供給事業
GAS INTEGRATION
E&P 事業
DOMESTIC E&P
STABLE SUPPLY
石油・天然ガスの国内外探鉱開発
OVERSEAS E&P
2
ENERGY STREAM
JAPEX MISSION
長期経営ビジョンと中期事業計画
STABLE SUPPLY
1
JAPEX MISSION
目 次
・すべてのステークホルダーからの期待・要請に応え、
信頼されるグローバル企業として
成長するため、
当社 CSR*3 重点課題「SHINE」
を実現するための取り組みを推進
(一定期間中の)
「埋蔵量の増加分」÷「生産量」
*1 RRR:Reserve Replacement Ratio、
*2 CCS:Carbon dioxide Capture and Storage 、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留
*3 CSR:Corporate Social Responsibility、企業の社会的責任
1
英領北海
英領北海海上鉱区
ロシア:サハリン 1 プロジェクト
サハリン
ロンドン事務所
北京事務所
イラク:ガラフプロジェクト
中東
ドバイ事務所
STABLE SUPPLY
エネルギー安定供給に貢献する
LNG の供給
東南アジア
P14
インドネシア:
サンガサンガ鉱区
カンゲアンプロジェクト
ジャカルタ事務所
石油・天然ガスの国内外探鉱開発
当社はわが国における石油・天然ガス開発のリーディングカンパニーとして、
長年、国内外で石油・天然ガスの探鉱開発に従事してきました。
また、カナダシェールガス・LNG プロジェクトと相馬 LNG 基地建設の
推進を通じて国内天然ガス事業とのインテグレーションを強化します。
地下に眠る石油や天然ガス
石油や天然ガスは貯留岩の隙間に浸み込むようにして存在します。地下で石油や天然ガスが生成されると、
それらは水よりも軽いため浮力で上昇します。上昇する先に隙間がほとんどなく、油もガスも通さない地層(帽岩)が
あり、逃げ道をふさぐような(お椀を逆さにしたような)形をしているなどの条件がそろうと、長い年月をかけて油や
ガスがその場所に溜まります。それが油田やガス田です。
油・ガス田の概念 (例)秋田県男鹿市申川油田
水
700m
ガス層
貯留岩
油
10cm
油層
ガス
砂の粒子
水層
貯留岩イメージ
2
砂の粒子
砂の粒子
帽岩
貯留岩(現物写真)
砂の粒子
貯留岩(顕微鏡イメージ)
JAPEX MISSION
カナダオイルサンドプロジェクト
Pacific NorthWest LNG プロジェクト
勇払油ガス田
ENERGY STREAM
米国:
シェールオイル開発
STABLE SUPPLY
カナダ
ヒューストン事務所
申川油田
岩船沖油ガス田
東新潟ガス田
海外事務所
吉井ガス田
鮎川油ガス田
由利原油ガス田
余目油田
紫雲寺ガス田
DOMESTIC E&P
片貝ガス田
OVERSEAS E&P
主な鉱区・油ガス田
GAS INTEGRATION
boe: barrels of oil equivalent(原油換算バレル)
原油・天然ガス生産量(2016 年 3 月期)
TECHNICAL INNOVATION
原油・天然ガス確認埋蔵量(2016 年 3 月末)
boe/d: barrels of oil equivalent per day(原油換算日産量)
CSR
合計
国内
19,000 boe/d
(26%)
73,000
349
百万 boe
海外
255 百万 boe
(73%)
合計
FACTS & DATA
国内
94 百万 boe
(27%)
boe/d
海外
54,000 boe/d
(74%)
確認埋蔵量とは、既に発見されている油・ガス層から、地質的、工学的データに基づき、経済的にも操業面からも今後確実に採取可能であろうと予測
された油・ガス量のことです。既発見であっても上記条件に合致しない油・ガス量は含みません。
3
ENERGY STREAM
鉱区権益取得から販売までのバリューチェーン
当社は、国内外において石油・天然ガスの探鉱から開発、生産、輸送、販売までを行っています。
上流
01
鉱区取得
鉱区取得の調印式
02
探鉱
陸上地震探査
地質調査
専門のデータベースの活用、石油会社
地層の岩石の性状などを分析します。
との情報交換などを通じ各種情報収集
物理探査
人工的に振動を起こし、地下からの反
射波を測定し地質構造を把握します。
投資対象とする権益について、技術評
4
商業規模の埋蔵量があると判断され
を行います。
生産井の掘削
最適化された生産計画に基づき生産井
価および対象地域の法制や政治経済
試掘
面での安定性、また共同事業者の選定
物理探査の解析結果をもとに試掘を行
います。
を掘削します。
施設建設
石油と天然ガスの処理・貯蔵・輸送のた
鉱区権益の取得
探掘・埋蔵量評価
鉱 業 権や探 鉱 開 発 権 の 申 請、交 渉、
試掘が成功したら油ガス田の広がりや
入札を経て鉱区権益を取得します。
基本設計
た場合、開発・生産に向けて基本設計
を行います。
などの戦略を検討します。
開発・生産
生産井の掘削
情報収集
事前調査
03
めの各施設を建設し、生産を開始します。
埋蔵量の規模などを確認するため評価
油ガスの生産
井を掘削し、商業生産の可否を総合的
産出した油ガスは原油と天然ガスに分離
に判断します。
し、不純物等の処理などを行います。
JAPEX MISSION
STABLE SUPPLY
受入基地/輸送(原油/天然ガス・LNG)
原油ローリー
相馬 LNG 基地完成イメージ
05
販売
お客様
天然ガスは、パイプラインを利用して
電力・都市ガス事業者や産業用需要家
都市ガス事業者
などに供給、販売しています。パイプラ
化した天然ガス(LNG)を、LNG 船や
タンクローリー、鉄道コンテナで輸送し
ます。
原油
現在建設を進めている相馬 LNG 基
国内油ガス田から産出された原油、お
地は、現在最終評価中であるカナダ
よび海外からの原油は、タンカーに
パイプラインなどによる陸上輸送を経
販売しています。
入される LNG の主要な受入先でもあ
り、天然ガスの一貫操業・供給体制(ガ
石油精製会社
スインテグレーション)を着実に推進し
てまいります。
その他
FACTS & DATA
て、主に石油精製会社や商社に供給、
シェールガス・LNG プロジェクトから輸
CSR
よる海上輸送やタンクローリー、原油
産業用需要家
TECHNICAL INNOVATION
インが整備されていない地域へは、液
GAS INTEGRATION
天然ガス・LNG
原油タンカー
DOMESTIC E&P
ガス火力発電所
OVERSEAS E&P
04
下流
ENERGY STREAM
中流
5
OVERSEAS E&P
成長戦略の軸となる
海外 E&P 事業
当社は、東南アジア、カナダ、中東、英領北海、ロシア(サハリン)を
重点地域とした新規プロジェクトの発掘や事業の推進に経営資源を
投入しています。また、安定した生産量、埋蔵量ならびに収益の確保を
目指すため、生産中および既発見未開発の油ガス田権益と探鉱権益を
組み合わせた投資ポートフォリオの構築に取り組んでいます。
現在は、海外で進行中の大型プロジェクト等の着実な遂行により
生産量・埋蔵量の増加を図りつつ、将来の投資回収、収益確保および
再投資サイクルの確立(新規案件等への投資等)により、
長期的な RRR*1>1 の維持をビジョンとして掲げ *2、
事業を展開しています。
(一定期間中の)
「埋蔵量の増加分」÷「生産量」
*1 RRR:Reserve Replacement Ratio、
*2 2015 年 5 月 12 日公表「長期経営ビジョン及び中期事業計画」
2025 年の飛躍に向けて
中期の達成イメージ
長期ビジョン目標
埋蔵量(単位:百万 boe)
生産量(単位:万 boe/d)
550
10.0
RRR>1
7.3
349
【高収益埋蔵量の追加】
2016/3
6
2020/3
(予想)
2016/3
2020/3
(予想)
JAPEX MISSION
STABLE SUPPLY
ENERGY STREAM
01
PROJECT
カナダ ブリティッシュ・コロンビア州ノース・モントニー地域
オペレーター
PETRONAS 社(子会社含む)
当社保有権益
10%
プロジェクト会社
JAPEX Montney Ltd.(カナダ アルバータ州法人)
現況
天然ガスを生産し、AECO 市場 * にて販売中
* AECO(エイコ)市場=西カナダにおける主要ガス市場
当社が、2013 年 4 月以来 10% の権益を有する、
カナダのブリティッシュ・コロンビア州ノース・モン
トニー地域におけるシェールガス鉱区開発事業
LNG プロジェクト(中流)
カナダ ブリティッシュ・コロンビア州プリンス・ルパート レルー島
今後もシェールガスの開発を進め、同州西海岸
オペレーター
PETRONAS 社(子会社含む)
プリンス・ルパートまで新設のパイプラインで輸送
当社保有持分
10%
し、同地に建設予定の LNG プラントで LNG 化(生
生産開始
2020 年度を予定
産量年産 1,200 万トン)の後、輸出されます。生産
LNG 生産量
年産 1,200 万トンを予定 *
現況
最終投資決定に向け、プロジェクトを包括的に最終評価中
される LNG のうち当社引取り分(10% 権益、年産
120 万トン *)は、建設中の相馬 LNG 基地などを
通じ、日本のお客様への供給を計画しています。
生産・LNG 化・LNG の引取りまでの全分野を、同
Pacific NorthWest LNG プロジェクト位置図
YUKON
TERRITORY
Whitehorse
的かつ効率的な操業を実現します。パートナーは
NUNAVUT
NORTHWEST
TERRITORIES
すべてアジア各国から結集しており、All Asia で、
成長著しいアジアへのエネルギー供給の一翼を
担います。
プリンス・ルパート レルー島
シェールガス開発・生産プロジェクト
LNG プロジェクト
CANADA
ノース・モントニー地域
パイプライン
当社参入
シェールガス鉱区
LNG プラント
候補地
BRITISH
COLUMBIA
FACTS & DATA
一の権益比率で保有する体制を敷くことで、安定
* オペレーター公表に基づく
CSR
当事業は、各パートナーがシェールガスの開発・
TECHNICAL INNOVATION
プラント候補地
は、埋蔵量・生産量とも、順調に伸ばしています。
GAS INTEGRATION
上流、中流、LNG 引取りの一体運営に
よりプロジェクトの安定的な推進が可能
鉱区名
DOMESTIC E&P
Pacific NorthWest
LNG プロジェクト
OVERSEAS E&P
カナダ
シェールガス開発・生産プロジェクト(上流)
MANITOBA
ALBERTA
LNG 引取り
Vancouver
日本国内ガス市場
* 他株主分を含む
Calgary
SASKATCHEWAN
7
02
PROJECT
カナダ
オイルサンドプロジェクト
鉱区名
プロジェクト会社
権益比率
ハンギングストーン鉱区 カナダオイルサンド(株)
(3.75 セクション地域)
(現法 Japan Canada Oil Sands Ltd.(JACOS)
)
ハンギングストーン鉱区 カナダオイルサンド(株)
SAGD 法におけるパイオニア
当社の連結子会社である Japan Canada Oil
Sands Ltd.(JACOS)は、1978 年の設立以来 30
年以上にわたりカナダ・アルバータ州においてオイ
ルサンドの開発に取り組んできました。オイルサン
ド事業への参入当時は、
「露天掘り」以外の採掘方
法が存在しなかったものの、JACOS は、様々な試
行錯誤の結果、経済的・効率的な回収方法である
(拡張開発地域)
(現法 Japan Canada Oil Sands Ltd.(JACOS)
)
現況
ビチューメン
100% 生産一時
JACOS
休止中
75% 2012年12月
JACOS
から開発作業
Nexen Energy 25% 実施中
注: 未開発鉱区(コーナー、チャード、ソーンベリー)については、Suncor、Nexen Energy、Imperial Oil とパートナーを
組んでいる部分があり、鉱区ごとに権益比率が異なります。
SAGD 法によるオイルサンド開発
JACOSは、Steam-Assisted Gravity Drainage(SAGD)法の実用化に大きく貢献するととも
に、この方法によりオイルサンド開発を行っています。SAGD 法では、500 ∼ 1,000m の水平
区間を持つ井戸を 5m の正確な上下間隔で 2 本掘削します。
「SAGD 法」という採掘方法を採用し、ハンギング
そして、上部の井戸に高温高圧の水蒸気を連続的に圧入し、オイルサンド層内を加温する
ストーン鉱区の通称 3.75 セクション地域におい
ことにより、ビチューメンに流動性を与え、重力によって下方に流れたビチューメンを下部の
て 1999 年より、他社に先駆けてビチューメン *
井戸から熱水とともに地上に生産します。JACOS では、
生産熱水の90% 以上をリサイクルし、
生産を開始しました。
なお、同地域におけるビチューメン生産(日産約
取水・廃水を最小限にした効率的な操業を実現しています。
SAGD 法概念図
5,000 バレル)は 2016 年 5 月より、油価の回復を
待って一時休止中です。
水蒸気注入井
* ビチューメン:オイルサンド層から採収される重質で粘性の高い油
300m
拡張開発を推進中
ハンギングストーン鉱区の通称3.75セクションに
隣接する未開発地域においては、日産2万バレルの
ビチューメン
生産井
5m
追加生産を実現すべく、拡張開発事業を進めてい
ます。本事業は JACOS(75% 権益保有、オペレー
50 0 ∼ 1,00
層
ンド
ルサ
オイ
0m
ター)とNexen Energy 社(25% 権益保有)との共
同事業で、2012 年 12 月の最終投資決定以降建設
工事を進めており、2017 年にビチューメン生産開
始の予定です。初期開発工事による生産量は日産
ハンギングストーン鉱区位置図
2 万バレルですが、施設の増設により最大で日産
3 万バレルに増量可能となっています。
フォートマクマレー
ハンギングストーン
カルガリー
8
ソーンベリー
コーナー チャード
JAPEX MISSION
STABLE SUPPLY
ENERGY STREAM
03
PROJECT
テランガス田、日産4万2千バレル相当を
生産中
Energi Mega
Inc.
EMP Exploration(Kangean)Ltd.
カンゲアン鉱区とテランガス田位置図
ジャカルタ
ジャワ島
スラバヤ
パゲルンガン
ガス田
バリ島
INDEX MAP
パゲルンガンウタラ
油田
テランガス田は、バリ島北方 90km の海域(水深
90m)に位置するガス田であり、テラン・シラスン・
40% 原油を生産中
注: Kangean Energy Indonesia Ltd.およびEMP Exploration
(Kangean)Ltd.は、
Energi Mega Pratama Inc.の子会社です。
当社は Energi Mega Pratama Inc. の株式 25% を保有しています。
和国ジャワ島東部海域カンゲアン鉱区では、2012
年 5 月、テランガス田の商業生産を開始しました。
Kangean Energy Indonesia Ltd.(Operator) 60% 天 然ガスおよび
(ジャワ島東部海域) Pratama
ウエストカンゲアン
ガス田
GAS INTEGRATION
当社が 25% の権益を保有するインドネシア共
カンゲアン鉱区
現況
カンゲアン島
カランタカット
構造
水平坑の生産井 5 坑から平均で日産 2 億 3 千万立
方フィート
(原油換算で日産約4万2千バレル)のガ
スを順調に生産しており、2016 年 5 月に原油換算
東ジャワ
パイプライン
シラスン
←スラバヤヘ
スパンジャン
油田
TSB
テラン
累計生産量が 6 千万バレルに達しました。
ガス田
バトゥール
サウスチュルカン
構造
サウスサウビ
構造
鉱区
パイプライン
テランガス田から生産される天然ガスは、海底
テランガス田海底生産システム概念図
CSR
生産施設を経て FPU(洋上生産施設)にて処理さ
れた後、東ジャワパイプラインを経由して東ジャ
FACTS & DATA
ワ州スラバヤ市近郊の国営電力会社や肥料工場
などに販売され、天然ガス需要の増加が著しい
インドネシアのエネルギー資源の安定供給およ
び経済発展に貢献しています。
TECHNICAL INNOVATION
バトゥールの 3 つのガス田の集合体である TSB
(Terang・Sirasun・Batur)ガス田の一部です。
DOMESTIC E&P
カンゲアンプロジェクト
プロジェクト会社 権益比率
OVERSEAS E&P
インドネシア
鉱区名
FPU
(洋上生産施設)
シラスンとバトゥールの開発を目指す
今後は TSB ガス田のフェーズ 2として、シラスン
およびバトゥールガス田開発工事の着実な実施と
ともに、
South Saubiプロスペクトの試掘実施など、
さらなる探鉱開発作業を鋭意推進してまいります。
TSB Phase 1
(Terang 開発)
TEO-1 ∼
5 Wells
9
04
PROJECT
イラク
ガラフプロジェクト
2013 年、ファーストオイル
油田名
参加比率
現況
Petronas Carigali Iraq Holding B.V.(Operator)
ガラフ油田
45%
(株)ジャペックスガラフ
30%
North Oil Company
25%
原油を生産中
ガラフ油田位置図
当社は、2009 年 12 月、イラク石油省が実施し
TURKEY
た既発見未開発油田を対象とした第2次国際入札
で、イラク南部に位置するガラフ油田の開発生産
権をマレーシア国営石油会社 PETRONAS 社と
共同で落札・取得しました。2010年 3月には、ガラ
SYRIA
IRAQ
フ油田開発を推進するプロジェクト会社として(株)
IRAN
ジャペックスガラフを設立し、オペレーターの
PETRONAS社とともにガラフ油田の開発作業に従
Baghdad
事しております。
ガラフ油田
2013 年 8 月に日産 3.5 万バレル規模で生産開
Samawah
始にこぎつけ、同年 11 月にはイラク石油省よりガ
Basrah
ラフ油田における商業生産の達成が認定されま
した。2014年2月には、
(株)
ジャペックスガラフ権
益相当分の原油を初出荷し、2016年3月までに合
計 11 回、原油約 1,608 万バレルの出荷を行いまし
た。今後も四半期に一回程度原油を出荷していく
予定です。原油の出荷により回収された資金は、
ガラフ事業のさらなる開発作業に再投資しつつ、
その剰余分は(株)ジャペックスガラフの株主へ配
当されております。ガラフ油田は、2016 年4月現
在、日産平均約10万バレルで順調に生産を継続し
ております。
目標生産量:日産 23 万バレル
当事業は現在、本格生産(日産 23 万バレル)に
向けた開発作業の準備中で、生産量の拡大、安
全・安定的な操業、定期的な原油の出荷・販売を
通じて当社収益に貢献すべく、今後とも全力を傾
注していく所存です。
10
Nasiriyah
SAUDI
ARABIA
KUWAIT
JAPEX MISSION
OVERSEAS E&P :
PROJECTS AROUND THE WORLD
サハリン 1 プロジェクト
鉱区名 チャイウォ、オドプト、アルクトン・ ダギ鉱床(サハリン島北東沖海上)
プロジェクト会社 サハリン石油ガス開発(株)
ガス田では、2005年から原油および天然ガスの生産を行っており、
オドプト油
ガス田では、2010年から原油を生産しています。また、アルクトン・ダギ油ガ
ENERGY STREAM
当社は、
サハリン石油ガス開発
(株)
への出資を通じて、
エクソンモービル社
をオペレーターとするサハリン1プロジェクトに参加しています。チャイウォ油
STABLE SUPPLY
ロシア
ス田では 2015 年から原油を生産しています。
削で掘進長 13,500m という世界最長記録を達成しています。
シェールオイル開発
鉱区名 Middle McCowen(テキサス州南部)
当社は、連結子会社の Japex(U.S.)Corp. を通じて、テキサス州南部
イーグル・フォード地区でマラソンオイル社がオペレーターとなり開発生産
を行っているシェールオイル開発プロジェクトに参加しています。
シェールオイルは、頁岩(シェール)と呼ばれる泥質岩に含まれる石油で、
ます。当社は、本シェールオイル開発プロジェクトから得られる最新の開発
技術とノウハウの習得を進めています。
英国
インドネシア
サンガサンガ鉱区
FACTS & DATA
鉱区名 シーガル鉱区他 1 鉱区
CSR
英領北海海上鉱区
TECHNICAL INNOVATION
従来の技術では産出が難しく、水圧破砕と呼ばれる技術を使い開発され
GAS INTEGRATION
プロジェクト会社 Japex(U.S.)Corp.
DOMESTIC E&P
米国
OVERSEAS E&P
サハリン1プロジェクトでは、2015 年にチャイウォ油ガス田での大偏距掘
プロジェクト会社 JAPEX UK E&P Ltd.
シーガル鉱区では、2015年に実施
した評価井での産出テストにて原
油および天然ガスの産出に成功し
ました。現在はテスト結果に基づ
き評価作業中です。
鉱区名 バルディゼール鉱区
プロジェクト会社 JAPEX UK E&P CENTRAL Ltd.
当社は 2014 年より、連結子会社の JAPEX UK E&P
バルディゼール鉱区では、2017 年
以 降に試 掘 井を掘 削 する予 定
です。
鉱区名 サンガサンガ鉱区(東カリマンタン陸上)
プロジェクト会社 (株)ユニバースガスアンドオイル
Ltd. および JAPEX UK E&P CENTRAL Ltd. を通じ、
バダック、ニラム、ムティアラ、スンベラなどの油ガ
英国アバディーン沖合約300kmに位置する3つの鉱区
ス田より生産し、ガスの大部分をボンタン LNG 基地に
において、探鉱・評価作業を実施しています。
供給しています。
11
DOMESTIC E&P
安定供給の基盤
国内 E&P 事業
当社の国内油ガス田は現在、北海道、秋田県、山形県および新潟県の
10 カ所で稼働しています。
北海道
埋蔵量維持と拡大のため、北海道、秋田県および新潟県を中心とする
「大規模ガス埋蔵量の追加を目指した探鉱」と「既存油ガス田周辺での
埋蔵量の拡大を指向した探鉱」を効率よく組み合わせるなど、
計画的かつ積極的な探鉱・開発を実施しています。
秋田
油ガス田
油田
ガス田
06
東新潟ガス田
07
片貝ガス田
08
吉井ガス田
余目油田(山形県東田川郡庄内町)
発見年:1960 年 生産開始年:1960 年
12
勇払油ガス田
02
申川油田
03
鮎川油ガス田
04
由利原油ガス田
05
岩船沖油ガス田
09
余目油田
10
紫雲寺ガス田
山形
新潟
09
01
10
紫雲寺ガス田(新潟県新発田市)
発見年:1962 年 生産開始年:1963 年
勇払油ガス田(北海道苫小牧市)
02
申川油田(秋田県男鹿市)
勇払油ガス田は、北海道苫小牧市東部に位置
申川油田は、秋田県男鹿半島北方の海岸から
し、苫小牧西港からウトナイ湖西方の石狩地帯
その沖合いにかけて広がっています。1958
年の試掘井 「申川 SK-2」 の成功により誕生し
掘井 「南勇払 SK-1」の成功が端緒となり、その
ました。生産開始から 50 年以上経過しました
後も南勇払地区、沼ノ端地区およびあけぼの
が、これまでに掘削した坑井は水攻法のため
地区において数坑の試掘を行った結果、それぞ
の圧入井を含め 100 坑超におよびます。申川
れの地区で成功を収め、勇払油ガス田が誕生し
油田発見の探鉱上の意義は大きく、その後の
湖西地域(福米沢・福川・西大潟他)での油・
た地層(フラクチャー型貯留層)の中に油・ガス
ガス発見に大きく結びつきました。
が含まれる世界的にも珍しい油ガス田です。
発見年:1958 年 生産開始年:1959 年
03
04
鮎川油ガス田(秋田県由利本荘市)
由利原油ガス田(秋田県由利本荘市)
鮎川油ガス田は、由利原油ガス田の北側に隣
由利原油ガス田は、秋田県由利本荘市の鳥海
接し、由利原台地の北端からさらに北方の子
山北麓に位置し、由利高原の台地周辺に広
吉川流域にかけて広がっています。1989 年
がって い ます。1976 年 の 試 掘 井 「 由 利 原
SK-1」 の成功により浅層の油・ガスを発見しま
ました。鮎川地区で生産された油・ガスは自噴
した。その後は深部のグリーンタフを目的と
線により由利原中央基地に輸送しています。
した探鉱を継続して行った結果、深層でも成
また、2014年4月には、非在来型資源として世
功を収め、これにより由利原油ガス田が誕生
界的に脚光を浴びているタイトオイル
(シェー
しました。
ルオイル)の商業生産に成功しました。
発見年:1976 年 生産開始年:1984 年
05
06
岩船沖油ガス田(新潟県胎内市の胎内川河口から約 4km沖合)
東新潟ガス田(新潟県新潟市)
東新潟ガス田は、新潟市の阿賀野川河口東側
口沖合の周辺海域に広がっています。1983
の砂丘地帯とその沖合いに広がっています。
年の試掘井「岩船沖 SIM-1」で大成功を収め、
1959 年の試掘井 「東新潟 SK-1」 で浅部の西
その翌年に油・ガス層の広がりを確認するた
山層から良好なガス兆候が認められ、東新潟
めの 3 坑の試掘でも良好な結果を得ました。
ガス田が誕生しました。その後も積極的に探
1989 年に開発移行を決定し、1990 年に岩船
沖プラットフォーム(水深 36m)
、海底パイプ
ライン
(21km)
を建設し、併行して開発井を掘
鉱を続けた結果、西山層下部、椎谷層上部・下
削しました。岩船沖油ガス田は現存する国内
大きさ、ガス層の数ともにわが国有数のガス
唯一の海洋油ガス田で、2012 年に原油累計
田です。
部、寺泊層など新たなガス層から大量のガス
産出に成功しました。東新潟ガス田は構造の
CSR
生産量は 500 万 kl に達しました。
発見年:1959 年 生産開始年:1959 年
07
08
片貝ガス田は、当社主力ガス田の 1 つであり、
長岡市と小千谷市にまたがる標高 150m から
200m の丘陵地に位置します。1960 年の試
掘井 「小千谷 SK-1」 および 「片貝 SK-1」 の成
功が端緒となり、片貝ガス田が誕生しました。
当 初 は 1,000m の 浅 層を開 発しました が、
1978年の試掘井「片貝 SK-8」で深部グリーン
タフでの深層ガスの発見に成功し、その後も
吉井ガス田(新潟県柏崎市)
FACTS & DATA
発見年:1983 年 生産開始年:1990 年
片貝ガス田(新潟県小千谷市)
TECHNICAL INNOVATION
岩船沖油ガス田は、新潟県胎内市の胎内川河
GAS INTEGRATION
発見年:1989 年 生産開始年:1995 年
DOMESTIC E&P
の試掘井 「東鮎川 AK-1」 の成功により誕生し
OVERSEAS E&P
発見年:1989 年 生産開始年:1996 年
ENERGY STREAM
ました。勇払油ガス田は天然の割れ目が発達し
STABLE SUPPLY
平野部にかけて広がっています。1988 年の試
JAPEX MISSION
01
吉井ガス田は、長岡市大河津分水から柏崎市
安田地区にわたる中央油帯に位置します。
1968年の試掘井 「吉井 SK-1D」 のグリーンタ
フからのガス産出により誕生しました。その
後も吉井地区、妙法寺地区および安田地区に
おいて、グリーンタフの広がりを確認するた
め数々の探掘井を掘削しました。
グリーンタフの広がりを確認するため多くの
探掘井を掘削しています。
発見年:1960 年 生産開始年:1960 年
発見年:1968 年 生産開始年:1968 年
13
G
LN
GAS INTEGRATION
さらなる安定供給を目指す
国内天然ガス等供給事業
当社は、国内天然ガス等事業を事業の柱のひとつとして、ガス田の開発(上流)から、パイプライン、鉄
道コンテナ、タンクローリー、内航船等の多様な輸送手段を経て(中流)
、都市ガス事業者向け卸販売、
内航船
電力他産業用需要家向け供給(下流)にいたるまで、国内供給・販売を中心とした、天然ガス一貫供給
体制(ガスインテグレーション)の構築に取り組んでいます。この取り組みにより、長期安定的な供給力
を一層高め、競争力のある価格の実現と緊急時のセキュリティ対応力の向上を図っていきます。
また、国産ガスの減退を補い安定供給を維持するためには、供給インフラの拡充と供給規模の拡大に
向けたさらなる施策が必要と考えており、供給形態と調達ソースの両面において多様化を図ることで、
当社の天然ガス取扱量(LNG 換算)を段階的に増やし、2019 年度断面では年間 150 万トン、そして
2025 年には年間 250 万トンのサプライヤーになることを目指します。
油田/ガス田/油ガス田
申川油田
LNG 基地
パイプライン
LNG 鉄道タンクコンテナ輸送
LNG ローリー輸送
男鹿
内航船
秋田
鮎川油ガス田
由利本荘
由利原油ガス田
にかほ
マレーシア
酒田
余目油田
余目
鶴岡
岩船沖油ガス田
LN
G
LNG サテライト供給
(計画中)
村上
紫雲寺ガス田
山形天然ガスパイプライン
(東北天然ガス)
山形
東新潟ガス田
仙台
白石
相馬・岩沼間
ガスパイプライン
(建設中)
LNG 受入基地
(日本海 LNG)
吉井ガス田
福島
片貝ガス田
金沢
小松
川口
会津若松
郡山
郡山北部
パイプライン
14
相馬 LNG 基地(建設中)
(2018 年 3 月操業開始予定)
P16
旭川
JAPEX MISSION
LNG 受入基地
(北海道 LNG)
カナダ
プリンス・ルパート
(LNG 出荷基地)
(事業化検討中)
ノース・モントニー
シェールガス田
岩見沢
STABLE SUPPLY
札幌
北広島
帯広
千歳
勇払油ガス田
勇払 LNG プラント/
勇払 LNG 受入基地
室蘭
ENERGY STREAM
苫小牧
釧路
OVERSEAS E&P
DOMESTIC E&P
天然ガスパイプラインネットワーク
内航船
(計画中)
国内に保有し操業している総延長 800km 超の天然
ガスパイプラインは天然ガス拡販のための重要な戦
略的資産です。ガス田および LNG 受入基地を基点と
LNG
GAS INTEGRATION
してパイプラインを敷設し、都市ガス事業者、産業用需
要家、ガス火力発電所に天然ガスを供給しています。
LNG サテライト供給
タンクローリーや鉄道で輸送
の天然ガス需要に対応するため、
「LNG サテライト供
給」を行っています。本州では、1984 年から当社が輸
入した LNG を、受入基地からタンクローリーにより都
市ガス事業者に供給しています。また、日本初のタンクコンテナを利用した LNG 鉄道輸送方式を開
発し、2000 年より遠距離の都市ガス事業者に供給しています。鉄道タンクコンテナ輸送は、輸送中
TECHNICAL INNOVATION
天然ガスパイプラインが整備されていない地域へ
の二酸化炭素排出量が自動車輸送に比べて少ない、環境にやさしい輸送方式です。
CSR
タンクローリー輸送
8
∼
本へ
G
日
LN
で
程度
日
9
都市ガス会社
サテライト基地
LNG
タンクローリー輸送
LNG タンクコンテナ鉄道輸送
LNG
LNG
出荷基地
LNG
トレーラー
輸送
LNG
LNG
JR
貨物駅
JR
鉄道タンクコンテナ輸送
FACTS & DATA
LNG
出荷基地
貨物駅
トレーラー
輸送
都市ガス会社
サテライト基地
天然ガス地下貯蔵の活用
紫雲寺ガス田では地下貯蔵を実施し、天然ガス需要の季節変動などへの対応に活用し、今後は
LNG 気化ガスを活用した地下貯蔵も視野に入れた検討を実施していく予定です。
P16
15
GAS INTEGRATION :
VALUE CHAIN
天然ガス供給体制を強化する
LNG 基地、天然ガスの地下貯蔵
当社では、日本各地に天然ガスを安定的に提供するため、LNG 基地や天然ガス地下貯蔵を活用することで
天然ガス供給体制を強化しています。
相馬 LNG 基地(建設中)
2018 年 3 月の操業開始を目指し、相馬港(福島県新地町)において、
相馬 LNG 基地の建設を進めています。世界最大級となる23万 kl の LNG
ます。2020 年初頭の発電所商業運転を目指し、2015 年 4 月に三井物産
(株)と共同で設立した福島ガス発電(株)にて、環境アセスメント等の手
続きと検討の具体化を進めています。
(液化天然ガス)貯蔵タンク1基のほか、
タンクローリー
LNG の気化設備、
出荷設備、
LNG内航船および外航船バース等が備わる予定です。この基
地は当社が参画するカナダシェールガス・LNG プロジェクト等から LNG
を受け入れ、基地とあわせて建設中の「相馬・岩沼間ガスパイプライン」
5 号埠頭
4 号埠頭
経由で当社のガスパイプラインネットワークへ気化したガスを供給する
3 号埠頭
2 号埠頭
ほか、タンクローリー等による基地近隣地域、ならびに内航船による当社
の北海道・勇払 LNG 受入基地へのサテライト供給も計画しています。
相馬 LNG 基地の建設は、東日本大震災復興特別区域法に基づく復興
推進計画の認定を受けており、福島の地域振興のための事業としても
相馬 LNG 基地建設予定地(福島県新地町)
位置づけられています。地元の経済や産業の活性化に貢献する取り組
みも進めていく予定です。
相馬港天然ガス発電所(仮称・計画中)
地元の経済や産業の活性化に加え、首都圏への電力安定供給に貢献
するため、基地隣接地における天然ガス火力発電の事業化を検討してい
相馬 LNG 基地完成概念図
勇払 LNG 受入基地
天然ガス地下貯蔵の活用
2011年秋に勇払 LNG 受入基地が完成しました。外部調達する LNG を
地下で天然ガスが溜まっていた貯留層は、手を加える必要がない理
内航船により受け入れ、勇払油ガス田から生産される天然ガスとのベス
想的なガスタンクの役割を果たすことができます。当社の天然ガスネッ
トミックスにより、北海道の天然ガス供給体制の強化を図っています。
トワークに接続している紫雲寺ガス田(新潟県新発田市)で地下貯蔵を
実施しており、天然ガス需要の季節変動などの対応に活用しています。
新潟県内には、天然ガスの貯蔵対象候補となるガス田が多数存在し、当
社関連のガス田だけでも相当量の地下貯蔵が可能であると推定されます。
天然ガスの地下貯蔵を有効利用することで、需給調整や緊急用備蓄として
の機能を併せ持ち、天然ガスの安定供給に寄与することができます。
当社内航船あけぼの丸
勇払 LNG プラント
北海道において、ガスパイプラインが整備されていない地域への天
然ガス需要に対応するため、当社は、勇払油ガス田に LNG プラントを建
設し、2003 年 10月から勇払産天然ガス(気体)を LNG(液体)にして、
タンクローリーや鉄道コンテナで輸送する「 LNG サテライト供給」を
道内の都市ガス事業者向けに開始しています。勇払 LNG プラントは、
北海道において、LNG 供給の道を開いた画期的なケースです。
16
紫雲寺ガス田の天然ガス地下貯蔵用天然ガスコンプレッサー
JAPEX MISSION
安定供給を担保する
STABLE SUPPLY
天然ガスパイプラインの保守・管理
天然ガスは、地球環境にやさしいエネルギーとして都市ガス事業者、電力会社、産業用需要家などの
輸送・供給されています。パイプラインは、巡回パトロールや 24 時間体制での遠隔監視制御システム
(SCADA システムなど)により守られています。
ポリエチレン被覆
OVERSEAS E&P
鋼管
鋼管:強靭な材料
ENERGY STREAM
原料および燃料として幅広く利用されており、主にパイプラインを活用することで、長期にわたり安全かつ安定的に
パイプラインには、内圧・外圧に耐え、曲げや衝撃に強い弾力性に
富んだ高張力鋼管を採用しています。大地震にも耐え得る強度を持つ
よう設計されており、これまで宮城県沖地震、新潟県中越地震などの大
地震においてもその耐震性を発揮しています。
DOMESTIC E&P
2011 年 3 月に発生した東日本大震災では、新潟∼仙台間ガスパイプ
ラインのうちパイプライン付帯設備(地上設備)の一部に地震および津
波による損傷が認められましたが、地震発生から 12 日後には仮復旧作
業を完了し、仙台市および周辺の皆さまに都市ガス原料の天然ガス供
粘着材
鋼管構造図
パイプを腐食から守る防食技術
埋設されるパイプラインの外面に腐食が生じないような防食コー
直流電源装置
ティングを施し、さらに外部電源法による電気防食を行っています。
を供給するもので、信頼性が高く保守管理の容易な、長距離・大規模の
+
–
パイプラインに適した防食方法です。これにより、一度埋設したパイプ
ラインは自然腐食から守られ、半永久的な耐久年数になっています。
ターミナル
監視体制
都市ガス事業者などに送られる天然ガスの流量や圧力を、通信衛星
CSR
回線などを利用して 24 時間監視しています。監視センター・各供給所に
は集中監視・制御が行えるよう遠隔表示装置を備え、緊急時には遠隔操
主要バルブステーションや都市ガス事業者などの受け渡し設備には、
異常時に監視センターから遠隔操作によりガスを遮断することが可能な
不溶性電極
外部電源法の概念図
緊急遮断弁(ESDV)が設置されています。また、主要箇所には必要に応
埋設管
FACTS & DATA
作によりガスを遮断できるシステムになっています。
TECHNICAL INNOVATION
外部電源法は、地中に設置された電極を通して外部電源から防食電流
GAS INTEGRATION
給を再開しました。
じてパイプライン内のガスを安全に大気放散することが可能な放散塔
が設置されており、万一の際に安全に対処できる体制を整えています。
天然ガスを都市ガス事業者などに安定供給するために、
パイプライン
の路線パトロール、施設の保守点検を行っています。地震、大雨などの
ような災害時には警戒態勢を敷くことはもちろん、常に安全が保たれる
ように保安標識や路線標柱を設置するなど細心の注意を払っています。
長岡送ガス監視センター
17
TECHNICAL INNOVATION
自然との共生を目指す
環境・新技術事業
当社は、メタンハイドレートと CO2 回収・貯留(CCS)の事業化ならびに
再生可能エネルギーである地熱発電について中長期的重点課題と位置
づけ、新たな技術・知見の集積に注力し取り組んでいます。将来的には、
こうした技術・知見を当社のビジネスモデルとして確立させ、新たな収益
基盤の育成を目指していきます。
第 1 回メタンハイドレート海洋産出試験で使用した地球深部探査船「ちきゅう」
メタンハイドレート
資源としてのメタンハイドレート
実施され、海洋では世界で初めてメタンハイドレート層からのメタンガス
メタンハイドレートは、メタンと水が低温・高圧の状態で結晶化した物
の連続生産(約 6 日間、平均ガス生産量:2 万㎥ / 日、累計ガス生産量:
質で、深海の海底面下や極地の凍土層の下に存在しており、簡単に生産
12 万㎥ *4)に成功しました。
することができません。生産手法としては、減圧法の有効性が確認され
この結果を踏まえて国は、砂層型については2023 年以降に民間が主
ています。わが国では、
「砂層型」と「表層型」の2つのタイプがあること
導する商業化プロジェクトが開始されるよう、国際情勢をにらみつつ、技
が知られています。
術開発を進めるとしています*5。
東部南海トラフ海域の砂層型メタンハイドレートの原始資源量は、
メタンに換算して約 1.1 兆㎥ *1 であると評価されています。これは、わが
当社の取り組み
*2 の約
国の LNG 輸入量(2015 年)
11 年分に相当します。
当社は、メタンハイドレートの可能性に早くから着目し、石油・天然ガ
また、日本海においては、表層型メタンハイドレートが存在することが
スの探鉱・開発で培ってきた技術、経験、ノウハウを率先してわが国の
知られており、国により2013 年度から 3 年間の資源量調査が行われ、
メタンハイドレート資源の研究・開発に提供してきました。第 1 回メタン
メタンハイドレートが存在する可能性のある 1,742 箇所のガスチムニー
ハイドレート海洋産出試験においても、オペレーター業務を受託するこ
構造 *3 を確認しています。
とにより貢献してきました。
また、2014年 10月には、オールジャパンの組織体制にて効率的、効果
18
メタンハイドレートの開発技術研究
的および円滑に砂層型メタンハイドレートの海洋産出試験のオペレー
2013 年 3 月には、渥美半島∼志摩半島沖の第二渥美海丘において、
ター業務を遂行し、民間企業間での知見の共有を図るため、当社が筆頭
国により、地球深部探査船「ちきゅう」を使用して、砂層型メタンハイド
株主となり石油開発会社やエンジニアリング会社 11 社により日本メ
レートを対象に、減圧法による第 1回メタンハイドレート海洋産出試験が
タンハイドレート調査(株)
(JMH)が設立されました。
JAPEX MISSION
減圧法概念図
JMH は、2015年4月に「メタンハイドレート海洋産出試験オペレーター
減圧法概念図
STABLE SUPPLY
業務」
(第 2 回メタンハイドレート海洋産出試験)を(独)石油天然ガス・
金属鉱物資源機構(JOGMEC)より受託し、2016 年 5 月より渥美半島∼
志摩半島沖の第二渥美海丘において、調査井、観測井や生産井合計
5 坑井の事前掘削作業を開始しました。生産試験は、2017 年前半に実施
また、現在資源量評価が行われている表層型メタンハイドレートにつ
1
いても、資源量回収技術・探査技術の調査・研究開発等に参画の可能性
2
を追求していく予定です。
当社は、今後も JMH を通じて今後の海洋産出試験の実施に貢献する
とともに、メタンハイドレートをわが国のクリーンなエネルギーとして利
3
*1 メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムパンフレット(2014 年版)
:1,020 億㎥(財務省貿易統計)
*2 わが国の LNG 輸入量(2015 年)
*3 2014 年 12 月 25 日および 2016 年 1 月 22 日経済産業省ニュースリリース
*4(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)2013 年 3 月 19 日付ニュースリリース
5
メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアムの図をもとに作成
二酸化炭素を
Capture and Storage
回収して
貯留する
GAS INTEGRATION
CO2 回収・貯留(CCS)arbon dioxide
DOMESTIC E&P
速報値
*5 2013 年 12 月 24 日に経済産業省により公表された海洋エネルギー・鉱物資源開発計画
OVERSEAS E&P
4
用していくため、たゆまぬ努力を重ねてまいります。
C
ENERGY STREAM
する予定です。
TECHNICAL INNOVATION
二酸化炭素(CO2)の排出量削減に関しては様々な方法が提案されてい
ます。その 1 つである CO2 回収・貯留(CCS)は、枯渇した油・ガス田や、地
中深くにある石炭層、帯水層などに直接 CO2を圧入して貯留するもので、実
用性が高く確実で安全な方法と考えられます。日本における CO2 貯留可能
量は、概略調査では約 1,460億トンとされていますが、既存の基礎データ
に基づく推定であるため、2014 年より詳細な調査が開始されているとこ
ろです。
CSR
FACTS & DATA
石油開発技術をコア技術として応用
当社は、半世紀にわたり、石油開発で培ってきた地下構造の把握や岩石
物性の推定、掘削、生産、流体移動シミュレーションならびに地震探査を中
心とした地下モニタリングなどの先端技術を保有しています。CCS では、
これらの石油開発技術がコア技術として不可欠な役割を果たします。
CCS 技術の事業化に向けて
CCS 技術の実用化を目指して、当社は 2008 年 5 月に民間各社とともに
日本 CCS調査(株)
(JCCS)
を設立しました。政府は2014年の「エネルギー
基本計画」において、2020 年までに CCS 技術の実用化を目指すとしてい
ます。JCCS は、経済産業省からの委託により2012年4月から CCS の実証
試験を行っており、当社は準備作業の一部を受託してきました。2016 年 4
月から、
JCCS は CO2圧入実証試験を開始しています。当社は CCS の事業
化に向けた技術確立に貢献することで、地球温暖化防止に向けた取り組
みを進めてまいります。
苫小牧 CCS 実証プロジェクト地上設備 写真提供:日本 CCS 調査(株)
19
TECHNICAL INNOVATION :
ENERGY AND THE EARTH
地熱発電
純国産のエネルギー
新たな地熱開発に向けて
地熱発電は、地下深部から高温の蒸気・熱水を取り出し、それを利用し
当社では、これまで培った技術と調査実績を活かし、地熱発電の事業
て発電します。現在国内では、小規模なものを含め 30 地点以上の地熱
化に向けて検討を進めています。2013 年度から北海道標津町の武佐岳
発電所が稼働しています。地熱資源は純国産のエネルギーであり、火山
地域における掘削調査を進めており、2015 年 6 月には 2 本目の地熱構造
国であるわが国は世界第 3 位の豊富な地熱資源を有しています。また、
試錐井の仮噴気試験を実施しました。現在、2016 年度に行う予定の 3 本
地熱発電は、昼夜・天候にかかわらず発電できる安定電源で、二酸化炭素
目の試錐井掘削に向けて準備中です。また、福島県の磐梯朝日国立公園
(CO2)の排出量が少なく地球温暖化防止に役立ちます。国内の地熱開
内磐梯山周辺地域において2016 年度に2 本の構造試錐井の掘削を予定
発は、自然公園内での調査・開発に対する規制緩和や再生可能エネル
しています。さらに、北海道釧路市のフレベツ岳南地域など、新規地点で
ギー固定価格買取制度等の国による支援制度が確立されるなど、その
の地熱開発の可能性も追求しています。
重要性が注目されるとともに、開発促進が期待されています。
地熱発電のしくみ
サイレンサー
セパレーター
蒸気と熱水→
送電線
タービン
発電機
蒸気→
変圧器
水
熱水↓
温水→
還元井
生産井
復水器
空気
←冷却水
地熱貯留層
構造試錐井「武佐岳 SMMG-2D号井」仮噴気試験の様子
太陽光発電
1,000kW 以上の太陽光発電所をメガソーラーと呼びますが、当社では、
2014年度に北海道苫小牧市において2つのメガソーラーの運転を開始しま
した。
苫小牧市は、日照時間が長い、積雪が少ない、気温が低いという国内でも
太陽光発電に適した土地であり、安定した太陽光発電が期待できます。
北海道鉱業所内
ソーラーパワー苫小牧(株)*
設備容量
敷地面積
1,800kW
13,000kW
39,000m2
300,000m2
* 住友商事グループ他との共同事業
北海道鉱業所内のメガソーラー
20
空気
→還元井
冷却塔
冷却排水
JAPEX MISSION
STABLE SUPPLY
CSR
企業の社会的責任(CSR )
に応え、信頼されるグローバル企業として成長するために、CSR 重点課題「SHINE」を推進しています。
Stable & sustainable energy supply
H
企業文化としての HSE*
HSE as our culture
誠実性とガバナンス
Integrity & governance
N
社会との良好な関係構築
Being a good Neighbor
E
選ばれる魅力ある職場
The Employer of choice
I
* HSE: Health, Safety and Environment(労働安全衛生・環境)
GAS INTEGRATION
エネルギー安定供給
当社は事業活動そのものを、CSR 推進における重要課題と捉えていま
す。エネルギーの安定供給実現のために、当社の中核事業のひとつである
国内および海外 E&P 事業(
P14 )
、環
P18 )
を推進しています。
新潟・仙台間ガスパイプライン
CSR
企業文化としての HSE
TECHNICAL INNOVATION
境・新技術事業(
P6、P12 )
、国内天然ガス等供給事業(
DOMESTIC E&P
エネルギー安定供給
OVERSEAS E&P
S
ENERGY STREAM
当社は、事業の遂行に際して、企業の社会的責任(CSR)を重視しています。多様なステークホルダーからの期待や要請
FACTS & DATA
当社では2014年1月1日より、
これまでの保安活動、環境保全活動に衛生
活動を含めて統合した HSE 活動(HSE マネジメントシステム)を展開してい
ます。2014 年1月1日付で改訂した「HSE POLICY(労働安全衛生・環境方
針)
」を方針・目的と位置づけ、毎年各事業所で自主的に活動項目を設定し
て HSE 活動を展開しています。HSE 活動は、年度ごとに総括・評価を行い、
翌年の HSE 活動に反映させています。このように継続的な改善を行うこと
により、安全、衛生、環境のレベルを高め、労働災害の防止、安全で快適な
職場環境の醸成、環境保全につなげています。
社内での HSE セミナーの様子
21
CSR:
HSE
HSE POLICY(労働安全衛生・環境方針)
当社の森林整備の取り組み
ジャペックスは、事業活動において HSE(労働安全衛生・環境)を最
優先課題と位置づけ、
労働安全衛生の確保、
環境の保全に取り組むこ
とを宣言します。
この宣言の実現のために、以下の取り組みを実施します。
・適用される全ての法律・規則を順守します。
・事故災害のない職場づくりのために、安全で衛生的な労働環境
を提供します。
せきゆかいはつ ゆりの森
場所
秋田県由利本荘市
面積
4.5 ヘクタール
植樹期間
2005 年から 3 年間
・従業員に対し、適切な医療支援を実施します。
・業務実施に当たって想定される危険源を特定・評価し、関連する
リスクを緩和します。
・従業員が衛生的かつ安全に働けるよう訓練を実施するとともに
環境保全に対する意識の向上を図ります。
・HSE 活動状況を定期的に見直し、HSE への取り組みを継続的に
改善します。
・廃棄物及び原材料、燃料、エネルギーの削減に努めます。
・事業活動に伴う環境負荷を最小化し、環境汚染の予防に努めます。
せきゆかいはつ モラップの森
場所
北海道苫小牧市
面積
7.6 ヘクタール
植樹期間
2006 年から 3 年間
・本方針に従った HSE の管理を請負業者に求めていきます。
本方針は、
総合的な管理手法として不可欠な、
「HSE マネジメントシステ
せきゆかいはつ 千年松の森
ム」を適用して実施します。
場所
新潟県北蒲原郡聖籠町
環境保全活動
わが国にとって重要な課題となっている温室効果ガスの削減をはじ
め、PRTR 法(化学物質排出移動量届出制度)の対象となる化学物質や
VOC(揮発性有機化合物)の排出量削減よる大気汚染の防止に努める
面積
6.4 ヘクタール
植樹期間
2007 年から 3 年間
とともに、地球温暖化対策に通じる CCS(CO2 回収・貯留)等の地球環
境保全・改善に役立つ研究開発に取り組んでいます。
せきゆかいはつ 縄文の森
森林整備事業
当社は、地球環境の保全、地域社会への貢献活動として、2005年から
森林整備に取り組んでいます。これまでに秋田県、北海道および新潟県
における森林の整備活動を実施し、
これらの活動を通じ CO2の削減に努
めています。
場所
新潟県長岡市
面積
11.9 ヘクタール
(植樹対象地等 4.9 ヘクタール、
付帯森林 7.0 ヘクタール)
植樹期間
第 1 期実施 2007 年
第 2 期実施 2010 年
第 3 期実施 2014 年
22
JAPEX MISSION
当社は、1950 年代末にインドネシア、カナダ、オーストラリア等、海外での
HSE 監査を実施しています。
当社は、活動拠点の軸足を徐々に海外に移しつつあり、今後はさら
に多くの国々で様々な企業と事業を展開していくことになります。そ
とから、2009 年 10 月に「コーポレート HSE マネジメントシステム」の導入を
うした状況の中、PDCA(Plan-Do-Check-Action)サイクルを効率的
決定し、2010 年 1 月から運用を開始しました。
に活用しながら、
環境および労働安全衛生状況のさらなる改善を図っ
以降、当社がオペレーターとして作業を進めているカナダ・オイルサンド
ていきます。
ENERGY STREAM
石油・天然ガス開発事業を開始しました。この事業を行うためには、日本はも
ちろん、海外においても非常に高い HSE に対する取り組みが必要であるこ
STABLE SUPPLY
海外労働安全衛生・環境保全活動
プロジェクトやインドネシアの探鉱・生産プロジェクトに対して、定期的に
OVERSEAS E&P
カナダでの環境保全等の取り組み
(
P8
オイルサンドプロジェクト)
ビチューメンの生産操業において地下圧入される水蒸気の 90%以上を回
DOMESTIC E&P
収・再利用するなど水資源保護に取り組んでいるほか、水蒸気発生のための
燃料ガス使用量を抑え温室効果ガス排出量を削減する努力を行っていま
す。また、環境保全活動へ参加しています。事業推進においては、綿密な環
境影響調査を行い適切な許認可を得るとともに、先住民と協議会を組織し、
バイス、理解を得ながら、環境と生物多様性保全に細心の注意を払って
作業を進めています。また、環境保全以外にも、奨学金の提供や、職業訓
練生の受け入れを通して地域社会に貢献しています。
開発跡地の先住民との合同フィールド調査
インドネシアでの環境保全等の取り組み
P9
カンゲアンプロジェクト)
TECHNICAL INNOVATION
(
GAS INTEGRATION
土地の復旧方法や野生動物・地下水・地表水のモニタリング等についてアド
東ジャワ沖 合 のカンゲアン鉱 区では、オペレーターである Kangean
Energy Indonesia Ltd. がパゲルンガンガス田、開発作業中の TSBガス田の
一部であるテランガス田の生産操業を行っています。テランガス田からの生
産は、洋上に FPU(洋上生産施設)を設置して行っています。監督官庁の監
督の下、事前に行った環境影響評価に基づき環境負荷を最小限に抑えるよ
う配慮した操業を行ってきており、環境庁からは関連法令を遵守しているこ
CSR
とを意味する「Rating(BLUE)
」を受けています。2016 年 2 月には 3,000
無災害および適切な HSE 運用が評価され、監督官庁より「JOURNEY TO
「JOURNEY TO ZERO INCIDENT AWARD 2014」授賞式の様子
ZERO INCIDENT AWARD 2014」を受賞しました。
イラクでの環境保全等の取り組み
(
P10
FACTS & DATA
万時間の無事故操業を迎えることができました。また、2014 年は無事故・
ガラフプロジェクト)
ガラフ油田の周辺は羊や牛の放牧が見られる広大な平野です。基本的に
は乾燥地帯ですが、鉱区内には河川や湖沼地もあり、野生生物も生息してい
るため、自然環境保護には細心の配慮をしています。鉱区内には幾つかの
ベースキャンプが設営されており、2 千人程度が日々の操業や工事に携わっ
ていますが、集中排水処理設備やゴミ収集車の導入により、周辺住民や環境
への負荷が最小限になるように対応しています。また、放散ガス等に関する
モニタリングも継続的に実施しており、操業が自然環境に与える影響につい
て、イラク政府に対して適切な報告を行っています。
ガラフ油田生産原油処理設備
23
CSR:
SUSTAINED GROWTH
誠実性とガバナンス
当社は、効率性と透明性の高い経営を行うための統治体制を確立し、国内外の法令・国際規範を遵守するとともに、人権を尊重し、高い倫理観に基づ
いて行動することを目指して、コンプライアンスおよびガバナンスのシステムの整備、充実を図っています。
社会との良好な関係の構築
地域社会の一員として
鉱業所、生産鉱場のある地域の方々と交流を深め、事業活動に対する
理解を促進しています。地元自治体、企業などからの施設見学の受け入
れをはじめ、地元の小学校の授業の一環として、施設見学を通じた職場
体験の提供や、高校生や大学生の就職活動の参考として、見学授業の
受け入れや、講演会を行っています。
また、地域の祭りにも積極的に参加しており、秋田県秋田市で開催さ
れる「竿燈まつり」には、提灯に会社ロゴマークの入った竿燈で参加して
います。新潟県では、長岡市で開催の「長岡まつり大花火大会」や、小千
谷市片貝町で開催の「片貝まつり」において、大型花火を毎年打ち上げ
ています。
秋田県秋田市開催「竿燈まつり」
東日本大震災に関するボランティア活動
2015 年 9月、秋田鉱業所員 13 名で宮城県南三陸町清水(しず)地区に
おいて漁業支援(昆布結び)など、被災地における震災復興支援ボラン
ティア活動を4年ぶりに行いました。また、過去 3年間にわたって、被災地
の中学校女子ソフトボール部員を秋田市へ招待して「夏休み合同強化合
宿」を実施してきました。
交通安全立哨ボランティアの実施
漁業支援「昆布結び」作業
長岡鉱業所では、近隣にある小・中学校の登校経路で立哨ボランティ
ア(交通安全旗振り)を実施しています。毎週月水金の 3 日間、朝の 7 時
過ぎから約 40 分間、2、3 カ所の横断歩道の両脇で安全旗を手に児童・
生徒の安全を見守っています。従業員有志により2011 年 1 月からはじ
まったこの旗振りは、今では長岡鉱業所と(株)物理計測コンサルタント
が協力して行うJAPEX グループの地域社会への貢献活動として継続実
施しており、5 年間で延べ 2,300 人(グループ計約 3,600 人)が参加して
います。これらの活動が評価され、2012 年関東交通安全功労者表彰、
「交通安全優良事業所」
とし
2014年新潟県交通安全知事表彰において、
て、また 2015 年には長岡警察署長ならびに安全運転管理者協会会長
より「交通事故防止活動功労」として表彰されました。
24
登校時の交通安全旗振りの様子
新潟県長岡市開催「長岡まつり大花火大会」
写真提供:長岡まつり協議会
JAPEX MISSION
イラク・ガラフの地元貢献
STABLE SUPPLY
当社および PETRONAS 社は、イラク・ガラフ地域において、小学校の
改修や小学生への文房具配布、移動診療所の開設から近隣村々への飲
料水の給水や村落へのアクセス道路建設にいたるまで、様々な地元貢
献活動を行っています。
また、日本政府の草の根無償資金支援を得てガラフ油田契約地域内
図るため職業訓練機会の提供を行い、地域の男女青年層の無職・失業
者を対象に研修生を募り、電気配線工事や英語、IT、縫製などのコース
を開講しています。2012 年 7 月の開所以来、これまでに 1 千人を超える
修了者を輩出しました。
ガラフ職業訓練センターの授業
OVERSEAS E&P
さらに当社は、GVTC に併設してサッカー場を建設しました。イラク
ENERGY STREAM
に開設したガラフ職業訓練センター
(GVTC)では、当地域の雇用促進を
では、サッカーが国民的スポーツであることから、サッカー場は鉱区内
の住民間のサッカー大会に利用されるなど、地域住民の憩いの場と
なっています。
DOMESTIC E&P
サッカーリーグ戦の様子
GAS INTEGRATION
選ばれる魅力ある職場
TECHNICAL INNOVATION
ダイバーシティの推進
当社では2013 年度よりダイバーシティ先進企業による講演や育児・
介護に関する研修の開催を継続するとともに、2015 年 3 月にはダイ
バーシティ推進専任部署を新たに設置しました。また、その後の女性の
活躍推進に係る取り組みが評価され、2016年3月、経済産業省と東京証
券取引所が共同で女性活躍推進に優れた上場企業を選定し発表する、
平成 27 年度「なでしこ銘柄」に選ばれました。
CSR
2016 年 1 月に策定した「JAPEX ダイバーシティ方針」は、性別・年齢・
国籍・キャリア・ワークスタイルの異なる従業員が、それぞれ“自律”し
化することを目的にしています。当初の 2 年間は、女性や外国人をはじ
女性キャリアセッション Woman@J の様子
めとする多様な人材の採用と育成、育児や介護等で働く時間に制限が
ある従業員も成果を出すことができる柔軟性の高い働き方や支援制度
FACTS & DATA
たプロフェッショナルとして活躍し成長し続けることで、企業競争力を強
の導入、人事制度の見直しを中心に進めていく予定です。
また、2016 年 2 月には、社内公募により「ワークスタイル変革タスク
フォースチーム」が結成されました。社員から要望の多かった「会議の効
率化」
に向けたワークショップの開催や、社内外のワークスタイルに関す
る情報発信等を活動内容とし、従業員自ら変革を促しています。
平成27年度「なでしこ銘柄」発表会
25
FACTS & DATA :
ORGANIZATION
組織図(2016 年 6 月現在)
秘
書
室
監
査
室
ガス導管事業室
経 営 企 画 部
ビジ ネス・ソリューション室
総
務
部
人
事
部
経
理
部
資
材
部
情報システム部
広 報 IR 部
HSE 統 括 部
技
術
本
部
技 術 企 画 部
探 鉱 技 術 部
物理探査技術部
坑 井 技 術 部
常務会
貯留層技術部
施 設 技 術 部
取締役会
社長
技 術 研 究 所
営
業
本
部
営 業 計 画 部
監査役会
営
業
一
部
営
業
二
部
営
業
三
部
北海道営業部
国内事業本部
事 業 計 画 部
業
務
部
探
鉱
部
操
業
部
米 州・ ロ シ ア 事 業 本 部
カナ ダ LNG プ ロジェクト部
北米シェールプロジェクト部
事 業 開 発 部
ア ジ ア・ オ セ ア ニ ア 事 業 本 部
北海道鉱業所
秋田鉱業所
長岡鉱業所
操 業 技 術 研 修 センタ ー
ヒューストン事務所
カン ゲ アン プ ロジェクト部
事 業 開 発 部
中 東・アフリカ・欧 州 事 業 本 部
北 京 事 務 所
ジャカルタ事 務 所
イ ラ ク プ ロ ジ ェ クト 部
事 業 開 発 部
カナダオイルサンドプロジェクト部
環 境・ 新 技 術 事 業 本 部
事 業 計 画 部
新技術開発部
地 熱 開 発 部
相 馬 プ ロ ジ ェ クト 本 部
事 業 計 画 部
電力事業推進部
関連事業推進部
LNG 基 地 建 設 部
パイプライン建設部
操 業 準 備 部
広 域 ガ ス 供 給 準 備 室
26
ロ ンド ン 事 務 所
ド バ イ 事 務 所
沿革
12 月 石油資源開発株式会社法に基づく
1955
1958
が廃止され、当社は同公団事業本部となる
4 月 吉井ガス田(新潟県)発見
4 月 石油開発公団から分離し、
民間会社「石油資源開発株式会社」として再発足
5 月 日本海洋石油資源開発株式会社(子会社)を設立
10 月 エスケイエンジニアリング株式会社(子会社)を設立
1980
1983
6 月 由利原油ガス田(秋田県)発見
12 月 カナダオイルサンド株式会社(子会社)を設立
1985
1990
1991
1997
2005
2007
2009
2010
2013
2014
1 月 北京事務所開設
3 月 勇払油ガス田(北海道)発見
11 月 鮎川油ガス田(秋田県)発見
5 月 ロンドン事務所開設
3 月 ジャカルタ事務所開設
3 月 株式会社ジャペックスパイプライン(子会社)を設立
2 月 ヒューストン事務所開設
10 月 白根ガス株式会社(子会社)を設立
12 月 東京証券取引所市場第一部に株式を上場
3 月 ドバイ事務所開設
FACTS & DATA
2003
総合研究所
(子会社)を設立
6 月 岩船沖油ガス田
(新潟県)発見
CSR
1995
4 月 株式会社地球科学
TECHNICAL INNOVATION
1989
(子会社)を設立
GAS INTEGRATION
3 月 阿賀沖油ガス田(新潟県)発見
10 月 Japex(U.S.)Corp.
DOMESTIC E&P
1978
OVERSEAS E&P
1976
)を設立
(現 国際石油開発帝石(株)
10 月 石油開発公団設立に伴い、石油資源開発株式会社法
1967
1972
事業範囲が海外地域まで拡大
2 月 北スマトラ海洋石油資源開発株式会社
1966
1971
11 月 藤川ガス田(新潟県)発見
5 月 石油資源開発株式会社法の改正により
1965
1970
ENERGY STREAM
3 月 雲出ガス田(新潟県)発見
6 月 エスケイ産業株式会社(子会社)を設立
8 月 紫雲寺ガス田(新潟県)発見
1962
1968
6 月 東新潟ガス田(新潟県)発見
3 月 余目油田(山形県)発見
12 月 片貝ガス田(新潟県)発見
1960
1964
3 月 見附油田(新潟県)発見
7 月 申川油田(秋田県)発見
STABLE SUPPLY
1959
特殊会社「石油資源開発株式会社」が設立
JAPEX MISSION
FACTS & DATA :
CORPORATE HISTORY
5 月 Energi Mega Pratama Inc.(関連会社)の株式取得
11 月 株式会社ジャペックスエネルギー(子会社)の株式取得
3 月 株式会社ジャペックスガラフ(子会社)を設立
3 月 JAPEX Montney Ltd.(子会社)を設立
3 月 JAPEX UK E&P Ltd.(子会社)を設立
9 月 JAPEX UK E&P CENTRAL Ltd.(子会社)を設立
27
FACTS & DATA :
CORPORATE DATA
企業データ
会社概要(2016 年 3 月 31 日現在)
社名
石油資源開発株式会社
設立年月日
1970 年 4 月 1 日
資本金
14,288,694,000 円
従業員
1,847 名(連結)
主な事業内容
石油、天然ガスおよびその他のエネルギー資源の探鉱、開発、販売とこれらに関連しての掘削などの請負事業ほか
主な事業所
本社:
〒100-0005 東京都千代田区丸の内 1-7-12
サピアタワー
電話 03-6268-7000(代表)
北海道鉱業所:
〒059-1364
北海道苫小牧市字沼ノ端 134-648
電話 0144-51-2205(代表)
技術研究所:
〒261-0025
千葉県千葉市美浜区浜田 1-2-1
電話 043-275-9311(代表)
ヒューストン事務所:
秋田鉱業所:
〒011-0901
秋田県秋田市寺内字蛭根 85-2
電話 018-866-9511(代表)
ロンドン事務所:
2nd Floor, Cheapside House, 138
Cheapside, London EC2V 6BJ,
U.K.
電話 +44-20-7796-0418
北京事務所:
中華人民共和国北京市海淀区西直
門外大街 168 号 騰達大厦 2311 号室
(郵便番号:100044)
電話 +86-10-8857-6023
ドバイ事務所:
ジャカルタ事務所:
203 Spectrum Building,
Al Qutaeyat Road, Oud Metha,
P.O.Box 121620, Dubai, U.A.E.
電話 +971-4-334-4248
Menara Cakrawala 9th Floor,
JL.M.H.Thamrin, No.9,
Jakarta10340, Indonesia
電話 +62-21-3901507
長岡鉱業所:
〒940-8555
新潟県長岡市東蔵王 2-2-83
電話 0258-31-1401(代表)
5051, Westheimer, Suite 425
Houston, TX 77056 U.S.A.
電話 +1-713-334-9800
本社
役員(2016 年 6 月 24 日現在)
渡辺 修
代表取締役社長
代表執行役員
岡田 秀一
代表取締役副社長
執行役員 社長補佐(事務)
石井 正一
代表取締役副社長
執行役員 社長補佐(技術)
荻野 清
取締役副社長執行役員
小椋 伸幸
専務取締役執行役員
中山 一夫
専務取締役執行役員
深澤 光
専務取締役執行役員
檜貝 洋介
常務取締役執行役員
増井 泰裕
常務取締役執行役員
大関 和彦
常務取締役執行役員
井上 尚久
常務取締役執行役員
伊藤 元
社外取締役
川口 順子
社外取締役
小島 明
社外取締役
伊藤 鉄男
常勤監査役
森谷 信明
常勤監査役
石関 守男
社外監査役
渡辺 裕泰
社外監査役
中島 敬雄
常務執行役員
平田 敏幸
常務執行役員
山下 通郎
常務執行役員
須賀 国男
執行役員
村橋 庸也
執行役員
浜田 康史
執行役員
石井 美孝
執行役員
高橋 明久
執行役員
和地 民雄
執行役員
村山 隆平
執行役員
石井 秀明
執行役員
内田 賢二
執行役員
加来 仙一朗
執行役員
国安 稔
執行役員
竹花 康夫
フェロー *
横井 悟
フェロー *
早稲田 周
代表取締役会長
常務取締役執行役員
田中 啓誉
スペシャルアドバイザー
Ajay Singh
(アジャイ シン)
28
*「フェロー」は、当社、専門職の職務領域において、非常に高度な専門性を
もって経営をサポートする業務を行います。
JAPEX MISSION
株式の状況(2016 年 3 月 31 日現在)
大株主
東京証券取引所市場第一部
(コード1662)
持株数(株) 持株比率
(%)
経済産業大臣
国際石油開発帝石株式会社
2,852,212
4.99
57,154,776 株
JFEエンジニアリング株式会社
1,848,012
3.23
15,558 名
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
1,436,700
2.51
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY
1,236,309
2.16
JXホールディングス株式会社
1,149,984
2.01
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口)
1,089,600
1.91
BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG(FE-AC)
989,775
1.73
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口4)
810,400
1.42
DEUTSCHE MORGAN GRENFELL(C. I.)LIMITED GENERAL CLIENT A /C
777,952
1.36
発行済株式の総数
株主数
OVERSEAS E&P
34.00
120,000,000 株
ENERGY STREAM
19,432,724
発行可能株式総数
STABLE SUPPLY
上場証券取引所
DOMESTIC E&P
連結業績ハイライト
当期(2015 年 4 月 1 日 ~2016 年 3 月 31 日)
(単位:百万円)
売上高
304,911
(単位:百万円)
売上高
240,302
GAS INTEGRATION
前期(2014 年 4 月 1 日 ~2015 年 3 月 31 日)
経常利益
営業利益
32,146
親会社株主に帰属する
当期純利益
29,567
営業利益
8,336
経常利益
4,652
親会社株主に帰属する
当期純利益
TECHNICAL INNOVATION
54,839
2,090
CSR
秋田県天然瓦斯輸送(株)
JAPEX Montney Ltd.
(株)テルナイト
エスケイエンジニアリング(株)
JAPEX UK E&P Ltd.
(株)ユニバースガスアンドオイル
エスケイ産業(株)
JAPEX UK E&P CENTRAL Ltd.
サハリン石油ガス開発(株)
北日本オイル(株)
北日本防災警備(株)
日本海洋掘削(株)
白根ガス(株)
日本海洋石油資源開発(株)
Energi Mega Pratama Inc.
(株)ジャペックスパイプライン
(株)ジオシス
Kangean Energy Indonesia Ltd.
(株)地球科学総合研究所
(株)ジャペックス BlockA
EMP Exploration (Kangean) Ltd.
(株)物理計測コンサルタント
(株)ジャペックスエネルギー
Diamond Gas Netherlands B.V.
Japex (U.S.) Corp.
FACTS & DATA
主な子会社および関連会社(2016 年 3 月 31 日現在)
(株)ジャペックスガラフ
Japan Canada Oil Sands Limited
東北天然ガス(株)
カナダオイルサンド(株)
JJI S&N B.V.
29
石油資源開発株式会社
www.japex.co.jp
この会社案内は、
「水なし印刷」を採用し、FSC 認証紙と植物油 100%大豆油インキで印刷しています。
2016.06 Printed in Japan