68 第 期 ビジネスレポート 2 0 1 5 年4 月1 日 >>> 2 0 1 6 年3 月3 1 日 証券コード:4972 株主・投資家の皆さまへ しかしながら、中国景気減速の影響を受けて 探索など事業領域の拡大に注力してまいります。 売が減少したことなどにより、売上高は前期を 特定して事業基盤の確立を急ぐとともに、新た 需要が低迷した特殊機能材および加工製品の販 ごあいさつ 下回りました。利益につきましても、継続的な 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 コスト削減への取り組みに成果がありましたが、 さて、ここに、当社第68期(2015年4月1日から2016 売上高の減少を吸収するまでには至らず、加え 年3月31日まで)のビジネスレポートをお届けし、当社 グループの事業概況をご報告申し上げます。 ●当期の事業概況 当期の経済情勢は、海外では中国やアジア新 興国の景気減速が顕著になり、国内では雇用情 勢が回復傾向にあったものの個人消費が伸び悩 み、年明け以降は急速に円高が進行するなど、 先行き不透明かつ厳しい状況にありました。 紀行 中国市場でのコスト競争力の向上、新規分野・ 地域での積極営業展開および新製品開発・展開 によるシェア拡大に注力するとともに、ナノイ ンプリント事業の受注拡大、次世代を担う新製 品・新規事業の開発に取り組んでまいりました。 体化してまいります。 これらを踏まえて、次期の業績といたしまして は、売上高270億円、経常利益13億円、当期純利 ました。 する中期経営計画「New Value-2016」の数値 益8億円を目論んでおります。次期を最終年度と 目標に対しては大幅に下回る状況にありますが、 ●次期の見通し このような事業環境のもと当社グループは、 な製品・サービスの創出に向けた取り組みを具 て為替相場変動の影響を受けて為替差損を計上 したことなどにより、前期を下回る結果となり 2016年6月 代表取締役社長 逢坂 また、ナノインプリント事業の有望事業分野を 次期の取り組みといたしましては、中国市場 における収益基盤の強化を図るため、生産能力 向上によるコスト競争力・収益力の確保に注力 するとともに、環境変化に応じた機動的な事業 運営体制を構築・推進し、既存事業のシェア拡 大を図るために、市場や顧客ニーズへの対応力 基本方針として掲げたアジア地域での収益規模の 拡大、新たな製品・サービスの創出に向けた取り 組みをやり抜き、事業環境の変化に強い事業構造 への変革を目指してまいります。 今後も皆さまのより一層のご理解とご支援を 賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 を強化するとともに、新たな事業分野・地域の 連結業績ハイライト 売上高 売上高(百万円) 海外売上高比率 40,000 20,000 営業利益(百万円) 経常利益(百万円) 2,000 27,561 28,772 47.5% 51.0% 26,019 27,000 51.4% 当期純利益(百万円) 2,000 1,553 1,430 1,244 1,560 1,500 1,000 1,000 1,417 800 765 1,300 1,007 1,000 913 529 500 48.7% 0 0 第66期 1 第67期 第68期 第69期 (見通し) 0 第66期 第67期 第68期 第69期 (見通し) 0 第66期 第67期 第68期 第69期 (見通し) 第66期 第67期 第68期 第69期 (見通し) 注)当期純利益は、「親会社株主に帰属する当期純利益」を記載しています。 2 商品ユニット別の概況 粘着剤 当期 両面テープ等の一般用途向けの販売数量が増加しましたが、液晶ディスプレイ用途の需要 が低迷したことにより、売上高は前期を下回りました。 次期 液晶ディスプレイ分野での需要拡大が見込まれる中国市場でのシェア獲得に注力するととも に、これまでに進めてきたシェアが低い分野での新製品の本格立ち上げに取り組んでまいります。 売上高(百万円) 主な用途 光学フィルム 両面テープ ラベル用 微紛体 LCD用光拡散剤 トナー添加剤 化粧品 47.8% 12,439 26.4% 27.9% 第67期 第68期 25 億円 売上高(百万円) 2,920 売上高構成比 9.7% 売上高 2,509 電子基板材料 印刷インキ 30 億円 第68期 第69期 (見通し) 11.6% 海外売上高比率 3,022 3,300 73.4% 73.8% 73.0% 第67期 第68期 第69期 (見通し) 熱媒ボイラー 熱媒体 メンテナンス プラントエンジニアリング T O P I 6,674 20.2% 売上高 海外売上高比率 5,255 5,100 91.4% 90.1% 90.0% 第67期 第68期 第69期 (見通し) 当期 前期から受注が回復傾向にあった設備関連の工事完成高が増加し、売上高は前期を上回 りました。 次期 設備関連での新たな設備技術の開発・展開による新規分野・顧客の開拓、ボイラー・熱 媒体油での新製品展開によるシェアの拡大、メンテナンスでの設備診断による顧客ニーズの掘 り起こしに取り組んでまいります。 主な製品等 2,600 第67期 売上高構成比 装置システム 売上高(百万円) 売上高構成比 海外売上高比率 77.0% 4,017 52 億円 第69期 (見通し) 74.0% 売上高 情報電子機器 家電 建築 36.0% 73.4% 売上高(百万円) 主な用途 12,700 当期 中国市場での電子回路材料用途の需要が低調に推移したことなどにより、売上高は前期を下 回りました。 次期 中国市場での需要回復は期待し難い状況にありますが、新製品展開による収益性の向上 を図るとともに、環境配慮型機能性アクリル樹脂製品による新規用途・顧客開拓に取り組んで まいります。 主な用途 3 売上高構成比 12,665 海外売上高比率 当期 中国市場での光拡散フィルム用途の需要が低迷したことに加え、情報記録用途の販売が減少 したことにより、売上高は前期を下回りました。 次期 需要回復が見込まれる中国市場でのシェアの維持・向上を図るため、顧客ニーズに応じた新 製品を本格投入するとともに、将来に向けた付加価値の高い新製品の開発・販売に取り組んでまい ります。 主な用途 特殊機能材 124 億円 売上高 加工製品 当期 中国景気減速の影響を受けて需要が低迷した家電、情報電子機器分野の販売数量が減少 し、売上高は前期を下回りました。 次期 需要が低迷し、競争が激化する中国市場において、競争優位性のある新製品展開による シェア拡大に注力するとともに、最新鋭設備の本格稼働により、生産効率や品質の向上など、 更なる競争力強化に取り組んでまいります。 27 億円 売上高構成比 売上高(百万円) 2,494 2,793 3,300 10.7% 第67期 第68期 第69期 (見通し) C S 寧波綜研化学有限公司での 加工製品製造設備更新 中国寧波市の工場において、老朽化設備の更新にあわ せて、最新鋭の加工製品製造設備の導入を進めており ます。これにより、生産効率向上による低コストかつ 高品質な製品供給を実現し、競争が激化する中国市場 での競争力強化を図るとともに、省力化、省エネル ギーによる環境負荷の低減に繋げてまいります。 4 財務情報 会社の概況/株式の状況 (2016年3月31日現在) 連結貸借対照表の概要(単位:百万円) 資産合計 34,751 資産合計 33,031 流動資産 18,111 現金及び 預金 2,575 有形 固定資産 13,951 負債純資産合計 34,751 流動資産 16,853 現金及び 預金 3,501 固定資産 16,178 投資 その他の資産 2,514 前期末 2015年3月31日 投資 その他の資産 2,301 非支配 株主持分 1,154 前期末 営業利益 経常利益 1,244 1,007 当期純利益 529 当期 投資活動 によるCF △2,060 (2015年4月1日~ 2016年3月31日) 現金及び 現金同等物 に係る 換算差額 財務活動 によるCF △1,299 4,175 当期末 2016年3月31日 Check! 現金及び 現金同等物の 期末残高 4,301 当期 が減少したことなどから資産が減少して います。一方、海外子会社での借入金返 済などにより負債が減少し、円高影響に より純資産が減少しています。 Point 2 (2015年4月1日~ 2016年3月31日) 注)当期純利益は、「親会社株主に帰属する当期純利益」を記載しています。 株主資本 18,045 その他の 包括利益 累計額 1,871 非支配 株主持分 1,164 売上高の減少により売上債権や棚卸資産 △173 現金及び 現金同等物 の期首残高 固定負債 2,883 ① 連結貸借対照表 3,660 ▲特別利益 29 ▼特別損失 42 ▼法人税等 345 ▼非支配株主に帰属する 当期純利益 119 流動負債 9,065 Point 1 営業活動 によるCF 158 395 純資産 21,082 2015年3月31日 (単位:百万円) 負債純資産合計 33,031 負債 11,949 純資産 21,818 連結キャッシュ・フロー計算書の概要 17,697 7,077 ▲営業外収益 ▼営業外費用 5 無形 固定資産 124 株主資本 17,805 その他の 包括利益 累計額 2,858 2016年3月31日 (単位:百万円) 売上高 26,019 負債 12,933 固定負債 2,772 当期末 連結損益計算書の概要 ▼売上原価 ▼販売費及び 一般管理費 流動負債 10,160 有形 固定資産 13,752 固定資産 16,639 無形 固定資産 173 会社概要 ② 連結キャッシュ・フロー計算書 営業活動によるCFは、税金等調整前当期 純利益9億94百万円、減価償却費17億18 百万円と、運転資金の減少等により8億 86百万円増加した結果、36億60百万円と なりました。 社 名 綜研化学株式会社 資本金 3,361,563千円 主要な事業内容 ●ケ ミ カ ル ズ で は、 粘 着 剤、 微 粉 体、 特 殊 機 能 材、 加工製品等の開発、製造、販売を行っております。 ●装置システムでは、装置・システムの販売、生産 システムのエンジニアリング、プラントのメンテ ナンス、熱媒体油の輸入販売を行っております。 役員(2016年6月23日現在) 代表取締役社長 取 締 役 取 締 役 取 締 役 取 締 役 社 外 取 締 役 常 勤 監 査 役 監 査 役 社 外 監 査 役 社 外 監 査 役 逢 坂 紀 行 御手洗 寿 雄 佐 藤 雅 裕 福 田 純一郎 泉 浦 伸 行 荒 井 寿 光 阿 部 英 紀 池 田 裕 治 西 田 まゆみ 鈴 木 仁 志 発行可能株式総数 33,200,000株 発行済株式の総数 8,300,000株 株主数 3,022名 所有者別株式分布状況 金融機関 1,016,600株 (12.2%) 証券会社 40,259株 (0.5%) 株式数 8,300,000株 その他の法人 1,602,048株 (19.3%) 外国法人等 1,349,600株 (16.3%) その他の法人 61名(2.0%) 金融機関 14名(0.5%) 外国法人等 30名(1.0%) 証券会社 15名(0.5%) 株主数 3,022名 事業所 事業所名 本社 狭山事業所 浜岡事業所 所在地 東京都豊島区高田3-29-5 埼玉県狭山市広瀬東1-13-1 静岡県御前崎市池新田8665-1 個人その他 4,291,493株 (51.7%) ※自己名義株式 13,815株含む 個人その他 2,902名(96.0%) 株価(高値・安値)および株式出来高の推移 出来高 (千株) 株価 (円) 主要な子会社等 ●綜研テクニックス株式会社 ●綜研化学(蘇州)有限公司 ●寧波綜研化学有限公司 ●Soken Chemical Asia Co., Ltd. ●綜研高新材料(南京)有限公司 注)Soken Chemical Singapore Pte. Ltd. は、2015年12月17日付で清算結 了いたしました。 2,000 1,500 1,500 1,000 1,000 500 0 500 15/4 15/5 15/6 15/7 15/8 1 5 / 9 1 5 / 1 0 15 / 1 1 1 5 / 1 2 1 6 / 1 16/2 16/3 0 (西暦/月) 6 株主メモ 事 業 年 度 毎年4月1日から翌年3月31日まで 定 時 株 主 総会 毎年6月開催 期 末 配 当 金 支 払 基 準 日 3月31日 株主名簿管理人および 特別口座の口座管理機関 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社 株主名簿管理人 事 務 取 扱 場所 東京都千代田区丸の内一丁目4番1号 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 ( 郵 便 物 送 付 先 ) 〒168-0063 東京都杉並区和泉二丁目8番4号 三井住友信託銀行株式会社 証券代行部 (電話照会先) 0120-782-031 単 元 株 式 数 100株 公 告 の 方 法 当社のホームページに掲載 URL:http://www.soken-ce.co.jp 上場証券取引所 本 レ ポ ー ト の 表 紙 絵 は、 障がい者ライブラリー 「アートビリティ」に登録 されている、アーティス ト飯田弘道さんの作品(作 品名: 「花の誘い」)を使 用させていただきました。 東京証券取引所JASDAQ (スタンダード) 【株式に関する住所変更等のお届出およびご照会について】 証券会社に口座を開設されている株主様は、住所変更等の お届出およびご照会は、口座のある証券会社宛にお願いいた します。証券会社に口座を開設されていない株主様は、上記 の電話照会先にご連絡ください。 飯田弘道(いいだ ひろみち) 1936年~2015年 多摩美術大学卒業後、グラフィックデザイナー、フリーのカ メラマンとして活躍し、APA展入選やJPS展銀賞受賞など、 数多くの受賞歴を誇り、御逝去される直前まで創作活動をつ づけられ、常に“美しさ・粋”を意識された生涯現役の作家で した。 2008年、「第20回アートビリティ大賞」にて日立キャピタ ル特別賞受賞。 2009年、「第21回アートビリティ大賞」にて大賞受賞。 2010年、「第16回マスターズ大東京展」にて佳作受賞。 アートビリティ 1986年に社会福祉法人東京コロニーが、障がい者アーティ ストが自立し、自活することを支援するために設立した アートギャラリーで、作品の使用料がアーティストに還元 されています。 当社ホームページのご案内 当社の決算情報や適時開示情報などの IR情報がご覧になれます。 【特別口座について】 株券電子化前に「ほふり」(株式会社証券保管振替機構) を利用されていなかった株主様には、株主名簿管理人である 上記の三井住友信託銀行株式会社に口座(特別口座といい ます。)を開設いたしました。特別口座についてのご照会 および住所変更等のお届出は、上記の電話照会先にお願い いたします。 本社 〒171-8531 東京都豊島区高田三丁目29番5号 TEL:03-3983-3171 FAX:03-3988-9216 URL:http://www.soken-ce.co.jp http://www.soken-ce.co.jp/
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