平成 27 年度 査察の概要

発表資料
平 成 28 年 6 月
名 古 屋 国 税 局
平 成 27 年 度
査察の概要
適正・公平な課税の実現と申告納税制度の維持を目的として、国税査察官は、厳正な査察
調査に基づき、悪質な脱税者に対する刑事責任の追及を行っています。
1
着手・処理・告発件数、告発率の状況
○
平成 27 年度において査察に着手した件数は、21 件でした。
○
平成 27 年度以前に着手した査察事案について、平成 27 年度中に処理(検察庁へ
の告発の可否を最終的に判断)した件数は 19 件、そのうち検察庁に告発した件数
は 10 件であり、告発率は 52.6%でした。
年度 平成
23
項目
24
25
26
27
数
件
21
件
19
件
16
件
20
件
21
処 理 件 数 ( A )
18
20
20
16
19
告発件数(B)
6
%
33.3
12
%
60.0
14
%
70.0
8
%
50.0
10
%
52.6
着
手
件
告発率(B/A)
【件数】
【告発率】
25
90.0%
21
20
19
18
19
70.0%
70.0%
16
16
60.0%
14
15
50.0%
12
10
21
20
20
20
着手件数
52.6%
処理件数
50.0%
10
告発率
8
33.3%
6
30.0%
5
0
10.0%
23
24
25
【年
26
度】
- 1 -
27
告発件数
2
脱税額の状況
○
平成 27 年度に処理した査察事案に係る脱税額は総額で 10 億 6,200 万円、その
うち告発分は 7 億 300 万円でした。
○
告発した事案 1 件当たりの脱税額は 7,000 万円でした。
年
度 平成
項 目
23
税
額
25
26
27
百万円
百万円
百万円
百万円
百万円
額
1,278
1,555
2,014
1,449
1,062
同上1件
当 た り
71
78
101
91
56
告 発 分
1,026
1,216
1,819
816
703
101
130
102
70
総
脱
24
同上1件
当 た り
171
(注)脱税額には加算税額を含む。
○脱税額
○1 件当たりの脱税額
(参考)大口事案の推移
年
度 平成
項 目
告
23
発
件
数
うち脱税額が3億円以上
24
25
26
27
件
件
件
件
件
6
12
14
8
10
-
-
1
-
-
(注)脱税額には加算税額を含む。
- 2 -
3
税目別告発事案の推移
○
平成 27 年度においても、従来どおり、所得税、法人税事案に取り組むとともに、
源泉所得税事案等についても積極的に取り組みました。
⑴ 税目別の告発件数
年 度
平成23
件 数
区 分
24
割合
件 数
25
割合
件 数
26
割合
件 数
27
割合
件 数
割合
件
%
件
%
件
%
件
%
件
%
所
得
税
2
33
4
33
1
7
1
12.5
3
30
法
人
税
1
17
6
50
6
42
4
50.0
4
40
相
続
税
1
17
2
17
1
7
1
12.5
1
10
内1
内-
内2
内1
内-
税
2
33
-
-
3
22
1
12.5
-
-
源泉所得税
-
-
-
-
3
22
1
12.5
2
20
消
費
合
計
6 100
12
100
14
100
8
100
10 100
(注)消費税の内書は消費税受還付事案(ほ脱犯との併合事案を含む。)の告発件数である。
⑵ 税目別の脱税額
年 度
区 分
平成23
24
25
26
27
脱税額
割合
脱税額
割合
脱税額
割合
脱税額
割合
脱税額
割合
百万円
%
百万円
%
百万円
%
百万円
%
百万円
%
所
得
税
371
36
421
34
34
2
8
1
264
38
法
人
税
74
7
458
38
411
23
470
57
240
34
相
続
税
244
24
337
28
649
36
155
19
101
14
内 150
内-
内 117
内 136
内-
税
337
33
-
-
207
11
136
17
-
-
源泉所得税
-
-
-
-
518
28
47
6
98
14
消
費
1,026
100
1,216
100
1,819
100
816
100
703
100
合
計
(注 1)脱税額には加算税額を含む。
(注 2)消費税の内書は消費税受還付事案(ほ脱犯との併合事案を含む。
)の脱税額である。
- 3 -
4
告発事件の概要
○
平成 27 年度に複数件告発した業種は「建設業」と「クラブ・バー」でした。
○
脱税によって得た不正資金は、現金や預貯金として留保されていたほか、代表者
への貸付金や不動産の購入等に充てられていた事例もありました。
⑴
告発の多かった業種(2者以上)
平成25
業
種
26
者数
業
種
27
者数
業
種
設
者数
ク ラ ブ ・ バ ー
2
-
-
建
業
3
-
-
-
-
ク ラ ブ ・ バ ー
2
(注)同一の納税者が複数の税目で告発されている場合は 1 者としてカウントしている。
⑵
脱税の手段・方法
脱税の手段・方法としては、架空原価の計上や収入除外などがありました。
⑶
不正資金の留保状況
脱税によって得た不正資金については、現金や預貯金で留保していたほか、
○
代表者への貸付金
○ 不動産の購入
などの事例がありました。
5
査察調査の状況
⑴
⑵
動員人数及び調査期間
平成 27 年度に着手した査察事案では 1 事件当たり、着手日に 44 箇所を調査し、延
153 名を動員しました。
平成 27 年度に告発した査察事案では 1 事件当たり、着手から告発まで 8 か月の調査
期間を要しました。
検察庁との連携
検察庁との間で、早期かつ綿密な連携を図り、悪質な脱税者に対して厳正に対応し
ました。
また、検察官が強制捜査を行った上で、合同で捜査・調査を実施し真相の解明に至
った事案もありました。
- 4 -
6
査察事件の一審判決の状況
○
平成 27 年度中に一審判決が言い渡された件数は 7 件であり、全てについて有罪
判決が出されました。
項目 ①
判
年度
平成
25
26
件
決
数
件
内1
罪
数
件
有 罪 率
(②/①)
12
-
③
④
⑤
実刑判決
人
数
1 件 当たり
1 人当 たり
1人(社)当
犯 則 税 額
懲 役 月 数
た り 罰金額
人
百万円
月
百万円
-
46
14.8
13
-
108
19.6
21
18.4
18
%
内1
-
12
100.0
10
100.0
-
10
27
②
有
件
-
内1
内1
-
7
7
100.0
-
49
(注1)表中の内書は他の犯罪との併合事件を示している。
(注2)③~⑤は他の犯罪との併合事件を除いてカウントしている。
- 5 -