平成26年度に実施した個別指導において保険薬局に改善を求めた主な

※平成 26 年度版として各県の項目を統合したものです※
平成 26 年度に実施した個別指導において
保険薬局に改善を求めた主な指摘事項
東北厚生局
平 成 28 年 6 月
目 次
Ⅰ 調剤と調剤技術料に関する事項
1 処方内容の薬学的確認・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P1~5
2 処方内容の変更・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・P5~5
3 後発医薬品への 変更調剤・・・・・・・・ ・ ・・・・・・・・・・・・・・・・ P5~5
4 分割調剤・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・P5~5
5 処方せんの取扱い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ P5~6
6 調剤済の処方せんの取扱い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P6~7
7 調剤録の取扱い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P7~8
8 調剤技術料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P8~10
Ⅱ 薬学管理料に関する事項
9 薬剤服用歴の記録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P10~12
10 薬学管理料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P12~16
11 薬剤料等に関する事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P16~16
Ⅲ 請求事務等に関する事項
12 調剤報酬請求・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P17~17
13 事務的取扱い・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・P17~19
Ⅰ 調剤と調剤技術料に関する事項
1 処方内容の薬学的確認
◎ 薬学的に見て処方内容に疑義があるものについて、処方医への疑義照会が行われてい
ない例が認められたので、必ず疑義照会を行うこと。又、疑義照会を行った場合は、照会・
回答内容の要点等について、処方せんの備考欄及び薬剤服用歴の記録等に記載するこ
と。
(※掲載した薬剤は平成26年度において指摘した内容であり、掲載時点の平成27年12月
現在、用法が変更している薬剤もありますのでご留意願います。)
(1) 医薬品医療機器等法による承認内容と異なる用法・用量で処方されているもの
[1] 1日2回投与
○ 保険適用の用法は1日1回であるが、1日2回の指示のまま投薬されていた。
・パキシル錠10mg(精神神経用剤)
・カテノミン錠25(不整脈用剤)
・フロセミド錠20、ラシックス錠20mg(利尿剤)
・アテレック錠10mg、オルメテック錠20mg、ディオバン錠40mg、ドキサゾシン錠2mg、
ニューロタン錠50mg、ミカルディス錠40mg、ラジレス錠150mg(血圧降下剤)
・アダラートCR錠20mg、アムロジピン錠OD2.5mg、アムロジピンOD錠10mg、アムロジ
ンOD錠5mg、ジルチアゼム塩酸塩Rカプセル100mg、ニフェジピンCR錠20mg、ノル
バスクOD錠2.5mg(血管拡張剤)
・モーラステープL40mg、ロキソニンテープ100mg(鎮痛、鎮痒、収斂、消炎剤)
[2] 1日3回投与
○ 保険適用の用法は1日2回であるが、1日3回の指示のまま投薬されていた。
・ノイロトロピン錠4単位(解熱鎮痛消炎剤)
[3] 1日4回投与
○ 保険適用の用法は1日2回であるが、1日4回の指示のまま投薬されていた。
・イーケプラ錠250㎎(抗てんかん剤)
[4] 食前投与
○ 保険適用の用法は食直前であるが、食前に投薬されていた。
・ベイスン錠0.3mg(糖尿病用剤)
[5] 食後投与
① 保険適用の用法は食前であるが、食後に投薬されていた。
・ガナトン錠50mg、ナウゼリン錠10mg、ナウゼリン錠OD錠10mg、(その他の消化器官
用薬)
② 保険適用の用法は食直後であるが、食後に投薬されていた。
・エパデールS900(その他の血液・体液用薬)
③ 保険適用の用法は朝及び就寝前であるが、朝夕食後に投薬されていた。
・アレロックOD錠5、アレロック顆粒0.5%(その他のアレルギー用薬)
・ザンタック錠75、ラニチジン錠150mg(消化性潰瘍用剤)
・テオドール錠200mg、テオドールドライシロップ20%(気管支拡張剤)
④ 保険適用の用法は就寝前であるが、朝食後に投薬されていた。
・キプレス錠10mg(その他のアレルギー用薬)
・ガスターD錠20mg(消化性潰瘍用剤)
⑤ 保険適用の用法は就寝前であるが、夕食後に投薬されていた。
・キプレス錠10mg、シングレア錠10mg、シングレアチュアブル錠5mg(その他のアレルギ
ー用薬)
⑥ 保険適用の用法は朝食後であるが、夕食後に投薬されていた。
・アテレック錠10(血圧降下剤)
-1-
⑦ 保険適用の方法は朝食後及び就寝前であるが、朝夕食後に投薬されていた。
・アシノン錠75mg、プロマックD錠75mg、ポラプレジンクOD錠75mg(消化性潰瘍用剤)
[6] 用量
① アダラートCR錠
② カルデナリン錠
③ ノルバスク錠
④ フェブリク錠10mg 1 錠の朝食後の投与(初期投与後に継続されている場合)
⑤ レニベース錠
[7] 用法(1日1回の処方)
① アーガメイト20%ゼリー25g 1個の1日1回の処方
② カリメート散5g の1日1回の処方
③ ケイキサレートドライシロップ76% 6.54%の1日1回の投与
④ セルタッチパップ70の1日1回の処方
⑤ レボフロキサシン点眼液0.5%「NP」の1日1回の投与
[8] 用法(1日2回の処方)
① アサコール錠400mg6錠の1日2回の投与
② アトルバスタチン錠10mg の1日2回の処方
③ アムロジピンOD錠5mg の1日2回の処方
④ アムロジピンOD錠5mg「トーワ」2錠の1日2回の投与
⑤ エナラプリルマレイン酸塩錠2.5mg の1日2回の処方
⑥ カルデナリン錠2mg の1日2回の処方
⑦ ジャヌビア錠1日2回の処方
⑧ ジルチアゼム塩酸塩Rカプセル100mg「サワイ」2カプセルの1日2回の投与
⑨ シルニジピン錠10mg の1日2回の処方
⑩ セリース錠5mg2錠の1日2回の投与
⑪ テオフィリン徐放U錠100mg「トーワ」4錠の1日2回の投与
⑫ ニフェジピンCR錠20mg の1日2回の投与
⑬ ニフェジピンCR錠20mg2錠の1日2回の投与
⑭ ノルバスク錠5mg の1日2回の処方
⑮ バイミカード錠5mg の1日2回の処方
⑯ バルサルタン錠80mg「DSEP」2錠の1日2回の投与
⑰ ブロプレス錠4の1日2回の処方
⑱ ヘルベッサーRカプセル100mg2カプセルの1日2回の投与
⑲ ミカルディス錠40mg の1日2回の処方
⑳ モーラステープの1日2回の処方
㉑ リピディル錠80mg の1日2回の処方
㉒ ロサルタンカリウム錠50mg の1日 2 回の処方
㉓ ベニジピン塩酸塩錠4mg の高血圧症に1日2回の処方
[9] 用法(1日3回の処方)
① ジプレキサ錠2.5mg の1日3回の処方
② フロセミド錠40mg の1日3回の処方
③ ヘルラートL錠20 3錠の1日3回の投与
[10] 用法(その他)
① ロキソニンテープ100mg の1日数回の処方
② ボグリボースOD錠の食前の処方
③ アクトネル錠の朝食前の処方
④ ファスティック錠の夕食前の処方
⑤ ガナトン錠の食後の処方
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⑥ ナウゼリン錠10の食後の処方
⑦ イコサペント酸エチル粒状カプセルの食後の処方
⑧ メタルカプターゼカプセル100mg の朝食後の処方
⑨ サインバルタカプセル20mg の夕食後の処方
⑩ アサコール錠400mg 6錠の朝夕食後の処方
⑪ アテレック錠10 10mg 2錠の朝夕食後の処方
⑫ エパデールS900の朝夕食後の処方
⑬ ユニフィルLA錠200mg 2錠の朝夕食後の処方
⑭ リルテック錠50 2錠の朝夕食後の処方
⑮ 漢方製剤の食後又は就寝前の処方
[11] その他
○ 保険適用の用法は食直後であるが、「食事時」の指示により投薬されていたもの。
・カルタンOD錠(その他の循環器官用剤)
(2) 薬剤の処方内容により禁忌例への使用が疑われるもの
○ 消化性潰瘍が疑われる患者に対するボナフェック坐剤・ロキソプロフェンNa錠・ボルタレ
ンサポの処方。
(3) 医薬品医療機器等法による承認内容と異なる効能効果(適応症)での処方が疑われるもの
① 統合失調症が疑われる不眠症患者に対するマイスリー錠5mg の投与
② 抗生物質・化学療法剤が投与されていない患者へのエンテロノン-R散の投与
③ 抗生物質・化学療法剤が投与されていない患者へのビオフェルミンR錠の投与
(4) 投与期間の上限が設けられているが、その上限を超えて投薬されているもの
○ オメプラゾン錠、タケプロンOD錠15及び30、ネキシウムカプセル20mg、パリエット錠10
mg、ラベプラゾールNa塩錠10mg、ランソプラゾールOD錠15mg 及び30mg の6週又は8週
を超える投与(胃・十二指腸・吻合部潰瘍・逆流性食道炎の場合)
(5) 重複投与・不必要と思われる多剤併用
① アイミクス配合錠HDとコディオ配合錠MD
② エバミール錠1.0 12/6 28日分 12/12 28日分
③ コディオ配合錠MDとディオバン錠
④ スパシオール錠とミカルディス錠の併用
⑤ セレコックス錠100mg とロキソニン錠60mg
⑥ ソルダナ錠12mg とアローゼン顆粒
⑦ タケプロンOD錠15とブロスターM錠
⑧ ツムラ酸棗仁湯エキス顆粒7.5g、ツムラ十全大補湯エキス顆粒7.5g
⑨ ツムラ女神散エキス顆粒5g、ツムラ芍薬甘草湯エキス顆粒7.5g(カンゾウの含有量)
⑩ ツムラ抑肝酸エキス顆粒5g、ツムラ抑肝酸エキス7.5g
⑪ ニフェジピンCR錠20mg とアゼルニジピン錠16mg
⑫ バロテイン錠10とアテレック錠10
⑬ プレミネント配合錠 2/3 25日分 2/17 25日分
⑭ フロセミド40mg「タイヨー」とルプラック錠4mg
⑮ メキタジン3mg とセチリジン塩酸塩錠10mg
⑯ ユニシア配合錠HDとブロプレス錠4とイミダプリル塩酸塩錠5mg
⑰ レニベース錠とディオバン錠
⑱ レニベース錠とプレミネント配合錠の併用
⑲ レバミピド錠100mg「ケミファ」とセルテプノンカプセル50mg
⑳ ロサルタンK錠とアジルバ錠
(6) 倍量処方が疑われるもの
① トリアゾラム錠0.25mg(1日2錠21日分)(高齢者に2錠処方)
② ノクスタール錠0.25mg
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③ ハルシオン錠0.25mg(1日2錠)(高齢者)
④ ブロチゾラムOD錠0.25mg
⑤ レキソタン錠5 5mg
(7) 過量投与されているもの、又は疑われるもの
① フルニトラゼパム錠1mg「アメル」1錠及びフルニトラゼパム錠2mg「アメル」1錠1日1回と
塩酸リルマザホン錠2「MEEK」2 錠1日1回
② モーラステープ20mg210枚及びモーラステープL40mg140枚 各1日1回膝 28日分
③ PL配合顆粒とSG配合顆粒
④ ボルタレンテープ
⑤ ヤクバンテープ
⑥ サイレース錠
⑦ ロヒプノール錠
(8) 相互作用(併用禁忌・併用注意)があるもの
① アーガメイト20%ゼリーとマグミット錠
② エストラサイトカプセル156.7mg と乳酸カルシウム「ホエイ」、デノタスチュアブル配合錠
③ ジソピラミド徐放錠とベシケアOD錠の同時服用
④ ジソペイン錠75とカルブロック錠16mg、ミカルディス錠20mg
⑤ フルボキサミンマレイン酸塩錠25mg とロゼレム錠8mg
(9) 漫然と長期にわたり処方されているもの、月余に渡る投与
① アリナミンF糖衣錠、クラリスロマイシン錠200mg「タカタ」、ハイボン錠20mg、ビタノイリン
カプセル、ビタメジン配合カプセルB25、メコバラミン錠500µg、メチコバール錠500µg
② ニセルゴリン5mg 錠、キネダック錠、サアミオン錠、エパルレスタット錠50の12週を超える
投与
③ ガスモチン錠5mg、ガスモチン散1%、モサプリドクエン酸塩錠5mg の2週間を超える投
与
(10) 2以上の規格単位がある医薬品の場合に、適切な規格品が処方されていないもの
① アクトス錠15 2錠 1日1回
② アジルバ錠20mg を1日2錠(40mg あり)
③ アテレック錠10を1回2錠(アテレック錠20あり)
④ アムロジンOD錠5mg を1回2錠(10mg あり)
⑤ アリセプトD錠5mg を1回2錠(10mg)
⑥ イミダプリル塩酸塩錠5mg を1回半錠(2.5mg あり)
⑦ イルベタン錠100mg を1回2錠(200mg あり)
⑧ カルデナリン錠1mg を1回2錠(2mg あり)
⑨ グラクティブ錠50mg を1回2錠(100mg あり)
⑩ クレストール錠2.5mg を1回4錠(5mg あり)
⑪ スピロノラクトン錠25mg を1回2錠(50mg あり)
⑫ ディオバン錠80mg を1回2錠(160mg あり)
⑬ デジレル錠25を1回2錠(デジレル錠50あり)
⑭ テトラミド錠10mg を1回3錠(30mg あり)
⑮ ドキサソジン錠2mg を1回2錠(4mg あり)
⑯ ノルバスク錠5mg を1回2錠(10mg あり)
⑰ ピドキサール錠10mg を1回2錠(20mg あり)
⑱ フルイトラン錠1mg 2錠 1日1回
⑲ ブロプレス錠8を1回1.5錠(ブロプレス錠12あり)
⑳ プロデック錠100mg2を1回0.5錠(50mg あり)
㉑ ミカルディス錠40mg を1回2錠(80mg あり)
㉒ メインテート錠2.5mg 2錠 1日1回
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㉓ メトグルコ錠250mg を1回2錠(500mg あり)
㉔ リーゼ錠5mg を1回2錠(10mg あり)
㉕ リリカカプセル75mg を1回2錠(150mg あり)
(11) 同種同効薬の重複併用
○ トリアゾラム錠0.25mg とハルシオン0.125mg
(12) その他
① タンニン酸アルブミンの処方について、牛乳アレルギーの確認を行うとともに、細菌性下
痢患者には、原則投与しないことから服用について、確認すること。
② 注射薬の処方のみで、注射針の処方がない処方せんについて処方医への確認を行うこ
と。
③ 麻薬、向精神薬の長期処方については、その処方内容の確認を適切に行うこと。
④ 入眠剤の処方について、当該薬剤による副作用と思われる症状が認められた場合に、そ
の投与について処方医へ確認が行われていない例が認められたので改めること。
⑤ 外用薬の用法についての処方医への確認を行うこと。(ツロブテロールテープ・レスタミン
コーワクリーム・ヒルドイドソフト軟膏・ゲンタシン軟膏・リンデロンVG軟膏・モーラステープ・
ダイアップ坐剤・セキナリンテープ)
⑥ 処方内容に関して、処方医から疑わしい点を確認する場合は、当該処方を行った理由を
確認すること。
⑦ ホスレノール顆粒分包250mg を3包処方している例が認められたが、当該薬剤には500
mg の規格がある。医薬品の適正使用の観点からも適切な規格の処方について処方医へ
確認を行うこと。
⑧ モルヒネ塩酸塩錠の処方にあたり、痛いときの追加服用が可能である旨の指示があるが、
具体的な服用量を処方医へ確認すること。
2 処方内容の変更
○ 処方内容を変更している場合に、次のような不適切な例が認められたので改めること。
例:処方内容を変更して調剤を行う場合に、処方医の同意を得ていない。
3 後発医薬品への変更調剤
○ 後発医薬品への変更調剤に、次のような不適切な例が認められたので改めること。
例:後発医薬品への変更を認めている処方せんにおいて、患者に対して後発医薬品に関
する説明を適切に行っていない。
:医薬品の在庫を理由に、長期間に渡って後発医薬品を調剤していない。
4 分割調剤
○ 分割調剤の取扱いに、次のような不備のある例が認められたので改めること。
例:長期投薬にかかる処方せんについて、薬剤の保存が困難であること等の理由により分
割して調剤を行う場合、調剤録に分割調剤した理由を記載していない。
5 処方せんの取扱い
◎ 処方せんの処方欄の記載が不備なまま調剤している例が認められたので改めること。
処方せんの受付に当たっては不備な点がないことを確認し、不備な点がある場合は必
要な疑義照会を行うこと。
(1) 用法、用量の指示等の記載が不完全であるもの
例:内服薬と頓服薬の区別が不明瞭
:用量の記載がない。
・ケトプロフェンテープ、インタール点眼液、ラキソデート内用液、ロキソニンテープ
:用法の記載がない。
-5-
・アズノール軟膏、アドフィートパップ、ウレパールローション、カトレップパップ、ケトプロ
フェンテープ、スチックゼノールA、セルタッチパップ、デルモゾールG軟膏、ニトロー
ル錠、ネリゾナ軟膏、ビーソフテンクリーム、ピコスルファートナトリウム内用液、ヒルドイ
ドクリーム、ファルケンテープ、フラビタン点眼液、ボルタレンゲル、マイザークリーム、
モーラステープL、ロキソニンテープ、ロコイドクリーム
:用法・用量の記載が不適切
・MS冷シップ(「患部」と記載されている)
・MS冷シップ「タイホウ」
・アイファガン点眼液0.1%
・ゲンタシン軟膏(「患部」と記載されている)
・スタデルム軟膏5%
・スミルスチックとセルタッチパップ(用法の部位が同じ)
・パタノール点眼液
・フエナゾール軟膏5%
・フェルナビオンパップ70(「全身」と記載されている)
・ミケランLA点眼液2%
・モーラステープ(「患部」や「痛いところ」と記載されている)
・モーラステープL140mg
・モーラスパップとフルルバンパップ40(用法の部位が同じ)
・ヤクバンテープ(「全身」と記載されている)
・ラキソベロン内用薬0.75% 滴数
・リンデロン坐剤1.0mg
・ルミガン点眼液0.03%
・ロコイド軟膏0.1%
(2) 外用薬の適応部位・用法の記載がないもの又は記載が不適切なもの
例:外用薬の用法・用量の指示が「医師の指示どおり」となっている。
(3) 記載事項に不備があるもの
例:後発医薬品への変更不可署名欄の記載が不完全。
:処方医の押印がない、処方医の氏名がない。
:処方せんの使用期間を、薬剤師が処方せんを発行した保険医に確認し訂正している。
:麻薬が処方されているにもかかわらず、患者の住所、麻薬施用者の免許証の番号の記
載がない。
(4) 保険薬剤師が、FAXによって電送されたもののみで調剤し原本確認を行っていない例
が認められたので改めること。
(5) 期限切れの処方せんについて、調剤を行っている不適切な例が認められたので改める
こと。
(6) ファクシミリで電送された処方内容に基づいて行う薬剤の調製等について、不適切な例が
認められたので改めること。
○ ファクシミリで電送された処方内容に基づいて行う薬剤の調製等は、患者等が持参する
処方せんの受領、確認により遡って調剤とみなされるものであるため、有効期間を経過し
た処方せんの受領、確認により調剤しないこと。
6 調剤済の処方せんの取扱い
(1) 調剤済となった場合(又は調剤済とならなかった場合)に、処方せんに記載すべき事項の
一部の記載が不適切である例が認められたので改めること。
例:調剤済年月日がFAXの受付年月日になっている。
:「調剤済年月日」欄への記載及び「保険薬剤師の署名又は記名・押印」、「保険薬局の所
在地及び名称」、調剤済みの旨について、所定欄に記載されていない。
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(2)
(3)
(4)
(5)
:「調剤済年月日」欄への記載及び「保険薬剤師の署名又は記名・押印」、「保険薬局の所
在地及び名称」について、保険薬剤師が適切に行っていない。
:保険薬剤師の署名又は記名・押印について、一部欠落し不鮮明である。
:保険薬剤師の署名又は記名・押印について、調剤した薬剤師以外の分も押印されて
いる。
:処方せんに不必要な記載が行われている。
・鉛筆書きの記載
:調剤年月日の記載誤り
:保険薬剤師の署名又は姓名の記載、押印をすべて管理薬剤師としている。
:調剤済年月日の記載箇所が不明瞭
:調剤を行った非常勤保険薬剤師が誤って管理薬剤師名で記名・押印している。
:調剤済年月日(スタンプ印)が調剤済年月日欄以外に押印されている。
:調剤済年月日について、二本線で抹消したのではなく、修正テープにより修正してい
る。
処方医への疑義照会について、回答内容等の記載が不適切である例が認められたので
改めること。
例:誰が誰にいつ照会したか不明瞭
:照会日時が記載されていない。
:医師又は歯科医師に照会を行った場合、その回答内容の記載がない。
:処方医に照会を行った場合、照会内容及び回答内容をメモに記載したものを転記せず
そのまま貼付している。
複数の処方せんがある場合は、糊付け等により適切に保存すること。
管理・保存について適切に行うこと。
訂正は、修正前の記載内容が分かるように二本線による抹消により行うこと。
7 調剤録の取扱い
(1) 調剤録に必要な事項を記載していない例があるため、処方せんと一体管理するなどの
方法により作成を行うこと。
例:薬剤名・分量を記載していない。
:調剤した薬剤師の氏名を記載していない。
:調剤年月日を記載していない。又は記載漏れ。
:処方せんの発行年月日を記載していない。
:調剤録の一部が不明瞭
:薬剤点数、調剤手数料、請求点数、患者負担金額の区分が不明瞭
:医師の同意を得て処方せんに記載された医薬品を変更して調剤した場合、その変更内
容を記載していない。
:医師への疑義照会とその回答内容の記載がない。
:同一の調剤録における、複数の保険薬剤師による調剤済の記名・押印
(2) 調剤録の作成を確認できない例があるので適切に管理を行うこと。
例:調剤済となった処方せんに調剤録と同様の事項を記入したものを貼付して調剤録と
しているとのことだが、調剤済となった処方せんに貼付されていない。
(3) 調剤録に不必要な記載・貼付が行われている例が認められたので改めること。
例:鉛筆等での記載・訂正・事務員の押印・チェック、調剤済印・鑑査記録
(4) 調剤録の訂正について、不適切な例が認められたので改めること。
例:請求点数が訂正となっているにもかかわらず、訂正前の請求点数が記載されたままと
なっている。
(5) 調剤録の様式について、見やすいものに修正すること。
(6) 調剤済処方せんと調剤録の調剤年月日が相違している例が認められた。ファクシミリで電
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送された処方内容に基づいて行う薬剤の調製等は、患者等が持参する処方せんの受領、確
認により遡って調剤とみなされるものであるためファクシミリ電送日の翌日以降に患者等が持
参した処方せんの受領、確認をする場合は、調剤年月日の記載に留意すること。
8 調剤技術料
◎ 調剤技術料の請求については、算定要件を十分に理解し適切に請求すること。
(1) 基準調剤加算
① 調剤従事者等の資質向上を図るための研修実施計画書及び研修実施記録が作成さ
れていないので改めること。
② インターネット等を通じて常に最新の医薬品緊急安全性情報等の収集を行い、保険
薬剤師に周知を行っていないので改めること。
③ 薬剤情報提供文書に在宅患者訪問薬剤管理指導を行う薬局である旨の記載がされ
ていないので、適切に記載すること。
④ 患者に交付する文書に自薬局の担当者名、連携する近隣の保険薬局の所在地、名
称、連絡先電話番号の記載がないので改めること。
⑤ 調剤従事者等の資質向上を図るための研修実施計画を作成すること。
(2) 後発医薬品調剤体制加算
① (平成25年度までの場合)
後発医薬品調剤体制加算3について、次の不適切な例が認められたので改めること。
例:直近3ヶ月間の調剤した薬剤の規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数
量の割合が35%以上でない。
②(平成26年度以降の場合)
後発医薬品調剤体制加算1について、次の不適切な例が認められたので改めること。
例:直近3ヶ月間の調剤した薬剤(後発医薬品のある先発医薬品及び後発医薬品)の
規格単位数量に占める後発医薬品の規格単位数量の割合が55%以上でない。
(3) 調剤料
① 規格が異なる同一薬剤を異なる用法で処方されている場合の調剤料は、1剤として算
定すること。
例:カルデナリン錠1mg、カルデナリン錠2mg
:ニフェランタンCR錠20、ニフェランタンCR錠40
:フロセミド錠20、フロセミド錠40
:マイスタン錠10mg0.5錠、マイスタン錠10mg1錠
② 外用薬で算定すべきものを注射薬で算定している例が認められたので改めること。
③ 1剤として算定すべき同一薬剤を2剤として調剤料を算定している例が認められたので
改めること。
例:エンシュアH,プレドニン錠5mg、プレドニゾロン錠1mg、リウマトレックスカプセル2mg
④ 分割調剤した場合の算定方法に誤りがある(同一薬局で同一処方せんを分割調剤し
た場合は、1回目の調剤から通算した日数に対応する点数から前回までに請求した点数
を減じて得た点数により算定すること。)
⑤ 単シロップのみで算定している例がみられたので改めること。
⑥ 1回の処方において、同一薬剤について、1調剤として算定していない例がみられた
ので改めること。
例:セルタッチパップ70
⑦ 本来処方せんになじまず調剤料を算定できないものに算定している例がみられたので
改めること。
例:ユーパッチテープ18mg
⑧ 服用開始日が異なるものについて用量を合算して算定している例がみられたので改
めること。
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例:ゼローダ錠300
⑨ 1回の処方において2種類以降の薬剤の服用時点が同一であるのに、1剤として算定
せずそれぞれに算定されている例が確認されたので改めること。
⑩ 検査薬に対し請求している例が確認されたので改めること。
(4) 嚥下困難者用製剤加算
① 粉砕した薬剤の散剤等が薬価収載されている例が認められたので改めること。
例:アスベリン錠20
② 一包化加算を算定した場合において嚥下困難者用製剤加算を算定している例が認
められたので改めること。
(5) 一包化加算
① 治療上の必要性が認められない患者に対して行われている例が認められたので改め
ること。
② 服用時点の異なる2種類以上の内服用固形剤又は1剤であっても3種類以上の内服
用固形剤が処方されていないものに、算定している例が認められたので改めること。
③ 薬剤師が一包化の必要性を認め、医師の了解を得た後に一包化を行った場合に、医
師からの了解及び一包化の理由を調剤録等に記載していない例が認められたので改め
ること。
④ (その都度、)医師の了解を得た上で行ったものではない場合に算定している例がみ
られたので改めること。
⑤ 服用時点が重複するものについて、自家製剤加算・計量混合調剤加算を算定してい
る例がみられたので改めること。
⑥ 医師の了解を得た旨、又、一包化の理由をその都度調剤録等に記載していない例が
みられたので改めること。
(6) 時間外、休日、深夜加算、夜間・休日等加算
① 時間外、休日、深夜加算の算定誤りが認められたので改めること。
② 夜間・休日等加算について、処方せんの受付時間を当該患者の薬剤服用歴の記録
又は調剤録に記載していない例が認められたので改めること。
③ 常態として調剤応需の態勢をとり、開局時間内と同様の取扱いで調剤を行っているに
もかかわらず、時間外加算を算定している例がみられたので改めること。
④ 平日午後閉局後、時間外加算を算定している例が認められたが、休日加算の対象と
なる休日以外の日を休業とする場合は、終日休業日としていなければ時間外加算を算
定できないので改めること。
(7) 自家製剤加算
① 同一剤形及び同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されているものに対して算
定している例が認められたので改めること。
② 調剤録等に製剤工程を記載していない又は記載が不十分である。
③ 嚥下困難者用製剤加算を算定すべきものを自家製剤加算で算定している例が認めら
れたので改めること。
④ 予製剤による場合にもかかわらず、100分の20に相当する点数を算定していない例
が認められたので改めること。
⑤ 割線がない薬剤を半割し、当該加算を算定している例が確認されたので改めること。
⑥ 調剤上の特殊な技術工夫を行っていない場合に算定している例が確認されたので改
めること。
(8) 計量混合調剤加算
① 計量混合調剤加算の算定において、薬学的に問題があると認められる場合は、疑義
照会のうえ、適切に対応し請求すること。
例:シロップ剤の30日分の混合
② 調剤した医薬品と同一剤形及び同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されて
-9-
いる例がみられたので改めること。
③ 予製剤による場合にもかかわらず、100分の20に相当する点数を算定していない例
が確認されたので改めること。
④ 軟膏剤の混合については、安定性、性状、経皮吸収性等、医薬品の特性を十分理解
し、薬学的に問題ないと判断される場合にかぎり行うこと。
例:オキサロール軟膏、10%サリチル酸ワセリン軟膏
(9) 調剤基本料
○ 受付回数を1回とすべきところを2回受付としている(同一日に複数の処方せんを受け
付けた場合において、同一の保険医療機関で一連の診療行為に基づいて交付された
処方せんについて受付回数を2回として算定している。)不適切な例が認められたので
改めること。
(10) 麻薬加算
○ 麻薬加算について、算定に誤りが認められたので改めること。
(11) 在宅患者調剤加算
① 在宅患者調剤加算について、直近の実績期間において在宅患者に対する薬学的管
理及び指導を実施しておらず、実績要件を満たしていないため届出を辞退すること。
② 在宅患者調剤加算の施設基準にかかる研修実施計画は毎年作成し、これに基づき実
施した研修の記録を残すこと。
Ⅱ 薬学管理料に関する事項
9 薬剤服用歴の記録
(1) 薬剤服用歴の記録の活用
① 処方内容の十分なチェックや患者への充実した薬剤服用歴管理・指導を行うために、
薬剤服用歴の記録を処方せん受付から調剤、鑑査、服薬指導、投薬の各時点において
利用すること。
例:重複投与を見過ごしたまま投薬している例が認められた。
:服薬指導の都度、過去の薬歴を参照していない。
② 活用できる指導記録を作成するために、患者のすべての記録が必要に応じて直ちに参
照できるよう、その書式及び作成方法を再検討すること。
③ 整理・編綴の上、保存、管理すること。
(2) 電子薬歴関連
① 見読性の確保の観点から、必要に応じ書面での表示について随時確認を行うこと。
② 薬剤服用歴の記録を電子媒体による保存を行う場合は、運用管理規程を定めること。
③ 異動した前管理薬剤師により記録の追記が行われるなどの不適切な例が認められたの
で改めること。
④ 患者の基本情報を紙により出力することができない不適切な例が認められたので改める
こと。(出力方法の確認が必要)
⑤ 権限設定が不適切であるので見直すこと。
⑥ 管理体制について、薬剤服用歴(薬歴)の電子媒体による保存のために使用される
機器、ソフトウェア及び運用に必要な仕組み全般(「電子保存システム」)の管理者は、利
用する者の登録を管理し、不正な利用を防止することに努めること。又、利用する者は、自
身のパスワード等の管理を徹底し他者に利用させないこと。
⑦ 薬剤服用歴の電磁的記録の保存について、次のとおり不適切な例が確認されたので
「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」を参照し、真正性、見読性及び保存
性の確保に資する体制を整備すること。
例:入力者の氏名が記載されていない。
- 10 -
:入力日が記載されない。
:ID、パスワードの管理が不十分である。
:一つのIDを複数人で使用している。
(3) 薬剤服用歴の記録への記録方法・記録内容
① 薬剤服用歴の記録への記載が不適切な例が認められたので改めること。
例:判読不可能である。
:付箋等を使用している。
:不必要な鉛筆書きを行っている。
:指導した保険薬剤師の氏名の記載漏れ
:指導の内容が記号化、略語化されている。
:訂正事項に修正液・修正テープを使用している。
:不必要な記載を行っている。
:不必要なものを貼付している。
:記載事項の修正を二本線抹消ではない方法で行っている。
:外用薬の使用部位、使用回数について適切に記載していない。
:点眼液の使用部位について、確認した部位を薬歴簿に適切に記載していない。
:被保険者証の記号番号、住所、必要に応じて緊急時の連絡先等、処方内容、処方
内容に関する要点等、体質、アレルギー歴、副作用歴、患者又はその家族等からの
相談事項の要点、服薬状況、残薬状況の確認、患者の服薬中の体調の変化、併用
薬等の情報、合併症を含む既往歴に関する情報、他科受診の有無、副作用が疑わ
れる症状の有無、飲食物(服用中の薬剤との相互作用が認められているものに限る。)
の摂取状況、後発医薬品の使用に関する患者の意向、手帳による情報提供の状況、
服薬指導の要点が不十分。
:薬剤服用歴を調剤録の余白に記入し、確認項目のゴム印が調剤録の印刷済部分と
重なり不明瞭である。
:薬剤服用歴の記録と調剤録(調剤報酬明細書含む)の内容が一致していない。
:指導した保険薬剤師ではない別の保険薬剤師の氏名が記載されている。
:保険薬剤師以外の名前が印字されている。
:薬剤服用歴の記録の名称が「薬歴参照」となっており、不適切である。
:「残薬無し」とチェックされているが、薬剤服用歴の記録の指導内容は「飲み忘れ有り」
となっている。
② 記録記載までに一定期間経過している例が認められたので、遅滞なく、薬剤服用歴に
必要な事項を記載すること。
③ 継続的な管理・指導を行うに当たり、新たな患者情報の収集があった際には特記事項
として指導記録の表紙に追記すること。又、収集した患者情報のうち重要事項について
は、指導記録の表紙に特記する等、患者情報の整理・集約を行うこと。
④ 疑義照会を行った場合は、確認した日時を薬歴簿表紙及び経時的記録内容に記載
すること。
⑤ 疑義照会を行った場合は、確認者名を記載すること。
⑥ 患者以外の者に服薬指導を行った場合は、続柄等について明確に記載すること。
⑦ 表紙の記録について、いつ、誰が聴取し記録したのかが不明である例が認められたの
で改めること。
⑧ 表紙(患者基本情報欄)に体質・アレルギー歴・副作用歴等の記載がないものが確認
されたので改めること。
⑨ 表紙(患者基本情報欄)の記載事項は新たな患者情報の収集があった際に随時、追
記・更新すること。
⑩ 表紙(患者基本情報欄)について、更新日が確認できるようにすること。
⑪ 服薬指導の要点にかかる薬剤服用歴の記録について、具体的にどの薬剤について
- 11 -
服薬指導を行ったか不明な例が確認されたので改めること。
⑫ 薬剤服用歴の記録について、薬学的観点から聴取・確認した内容等の記録と処方内
容等についてのすべての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう別葉としないこと。
⑬ 薬剤服用歴の記録の表書きの記載について、個々の指導記録と整合性を保つよう見
直しを図ること。
⑭ 認知症患者など、家族や介護者から患者情報を確認し指導を行った場合は、誰に対
して行ったかを記載すること。
⑮ 患者又はその家族等に対して確認した内容及び行った指導の要点の薬剤服用歴の
記録への記載が乏しい又は不十分である。投与される薬剤の適正使用のために必要な
指導や予測される副作用等に関して必要な指導等、指導内容の充実及び薬剤服用歴
の記録への記載内容の充実を図ること。
10 薬学管理料
(1) 薬剤服用歴管理指導料
◎ 薬剤服用歴管理指導料の算定に当たっては、算定要件を認識し、処方せん受付の都度、
患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化及び残薬の状況等を確認し、重大な副作用を
中心にモニターを行うなど、指導内容の充実を図るとともに、薬剤服用歴への指導内容の
要点記載をさらに充実させること。
① 薬剤服用歴に服薬指導の要点を記載していない又は不十分にもかかわらず、薬剤服
用歴管理指導料を算定している例が認められたので、適切に取り扱うこと。
例:確認項目・服薬指導の要点等の記載がなにもない。
:服薬指導の具体的な内容(指導の要点)の記載がない、又は記載内容が乏しい。
:指導内容が画一的である。
② 医薬分業の意義を十分認識し、服薬状況等の情報収集及び患者への指導内容の充実
を図ること。
例:投与されている医薬品の安全性もしくは効果の確認の基礎となる患者の基本的情報
の収集が不十分
:患者基本情報について、必要に応じて整理していない。
:患者基本情報の記載がない。
:患者基本情報を随時更新していない。
:患者基本情報を収集した場合に、収集日・確認日を記載していない。
:積極的に患者等と対話することにより患者基本情報の収集、薬歴簿の記載の充実を
図っていない。
③ 指導内容に画一的な例が多く認められた。十分な対話から患者の状況に即した指導
を行うとともに、指導内容に持続性を持たせること。
④ どのような副作用等に着目して聴取を行ったかなど、薬学的な観点から聴取・確認した
内容を記載し、患者への指導に、より活用できる記録となるよう努めること。
例:複数の薬剤が処方されている場合は、薬剤の効能(副作用等)に関して、患者に対し
十分に説明を行うこと。
⑤ 残薬の状況について、患者又はその家族等から確認すること。又、残薬が相当程度認
められると判断される場合には、処方医に対して連絡、投与日数等の確認を行うよう努め
ること。
例:残薬の状況等の情報を収集し、その要点を記録していない。
:残薬の意味を適切に理解していない。
:残薬・服薬状況等の確認項目について、なにも確認が行われていない。
:残薬状況について、処方せんの受付後、薬を取りそろえる前に患者等に確認してい
ない。
:残薬の確認について、確認した際に単に「問題なし」という表示がされている。
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:薬剤服用歴の記録に数量等を具体的に記載していない。
⑥ 自己調剤・自家調剤について、不適切である例が認められたので改めること。
例:自己調剤を行った場合に、当該指導料を算定している。
:自家調剤(保険薬剤師間)を行った場合に、当該指導料を算定している例は不適切
⑦ 薬剤情報提供文書について、不適切である例が認められたので改めること。
・用法、効能、効果、副作用、服用、相互作用及び保管取扱い上の注意事項が記載さ
れていない又は不十分である。
例:外用薬の用法の記載がない。
・薬剤情報提供文書に記載すべき事項が記載されていない。
例:後発医薬品に関する情報(在庫の有無)、情報提供を行った保険薬剤師の氏名、
保険薬局又は保険薬剤師の連絡先
・複数の異なる薬効を有する薬剤について、効能、効果に関して個々の患者の病状に
応じた内容となっていない例が認められた。
例:アーチスト錠2.5mg、アーチスト錠10mg、オノンドライシロップ10%、シロスタゾー
ルOD錠100mg、セルシン錠2mg、ツムラ半夏瀉心湯エキス顆粒、プレドニゾロン
錠5mg、ペリアクチン散1%、ムコダインDS50%、リマプロストアルファデクス錠5
µg、リマルモン錠5µg
・患者が理解しやすい薬剤情報とすること。
・副作用など、医薬品医療機器等安全性情報及び医薬品緊急安全性情報の内容を含
めたものとなっていない例が認められたので改めること。
例:酸化マグネシウム錠330mg、ピオグリタゾン錠30mg、マグミット錠330mg、マグミッ
ト錠500mg
・効能効果に関する記載について、誤解を招く表現となっている例がみられたので改め
ること。
・情報提供の方法に問題がある例がみられたので改めること。
例:疑義照会した内容が薬剤情報提供文書に反映されていない。
・後発医薬品の情報に関しては、可能であれば一般的名称も併せて記載することが望
ましい。
・効能効果に関する記載が画一的な内容となっており、個々の患者の病状に応じた内
容になっていない例が認められたので不要な部分は削除するなどの改善を図ること。
・効能効果に関する記載が、薬剤服用歴の記録に記載された指導内容と相違しており
個々の患者の傷病に応じた内容になっていない例がみられたので改めること。
・服用上の注意事項については、投薬された薬剤や服用患者の状況に応じた必要な
情報を記載すること。
・効能効果、副作用の情報が重複している例が確認されたので改めること。
⑧ 手帳への記載による情報提供について、不適切である例が認められたので改める
こと。
・投薬された薬剤により発生すると考えられる情報(相互作用含む)等の記載がない。
又は記載方法が画一的である。
・服用に際して注意すべき事項が、投薬された薬剤や患者の病態に応じた内容になっ
ていない。
・既往症について略語で記載している例がみられたので改めること。
・次の事項を記載していない例がみられたので改めること。
例:用法、用量。
:処方せんのコピーを貼付している。
:重大な副作用又は有害事象等を防止するために特に患者が服用時や日常生活
上注意すべき事項(内容)を記載していない。
:お薬手帳を持参しなかった患者に対して、シールのみの交付はできない旨誤った
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説明をし、お薬手帳を再交付している(お薬手帳がなければ薬剤を交付できない
と説明している)。
:所有している手帳を持参しなかった患者に対して簡潔な文書(シール等)を交付す
る場合に、必要な情報を漏れなく記載していない(インスリンの用法・用量)
:所有している手帳を持参しなかった患者に対して必要な情報が記載された簡潔な
文書(シール等)を交付した場合(手帳に記載しない場合)に薬剤服用歴管理指
導料の「注1」ただし書にかかる所定の点数(34点)を算定していない不適切な例
が認められた。
⑨ 保険薬剤師の知識の向上を図り、保険薬剤師間の指導内容の統一化を図ること。
⑩ 処方せんの受付回数を超える薬剤服用歴管理指導料の算定が認められたので改め
ること。
⑪ 次の事項について、処方せんの受付後、薬を取りそろえる前に患者等に確認してい
ない不適切な例が認められたので改めること。
例:患者の体質・アレルギー歴・副作用歴等の患者についての情報、患者又はその家
族等からの相談事項、服薬状況、残薬状況、患者の服薬中の体調の変化、併用薬
等の情報、合併症を含む既往歴に関する情報、他科受診の有無、副作用が疑わ
れる症状の有無、飲食物(服用中の薬剤との相互作用が認められているものに限る)
の摂取状況、後発医薬品の使用に関する患者の意向。
⑫ レセプトコンピュータの初期設定が、薬剤服用歴管理指導料及び特定薬剤管理指
導加算を算定するようになっており、自動的な算定となるおそれがあるので、改めるこ
と。
⑬ 同一日に複数の処方せんを受け付けた場合において、同一の保険医療機関で一連
の診療行為に基づいて交付された処方せんについて、受付回数を2回として算定して
いる不適切な例が認められたので改めること。
⑭ 麻薬、抗悪性腫瘍剤については、病名告知の有無や適応、指導内容について疑義
照会し、適切な指導を行うよう努めること。
⑮ 薬剤服用歴管理指導料は、当該患者の服薬状況、服薬期間中の体調の変化、残薬
の状況等の情報を収集し、その要点を薬剤服用歴の記録に記載するとともに、これに
基づき投与される薬剤の適正使用のために必要な服薬指導を行った場合、算定できる
ものであることに留意すること。
⑯ 薬剤服用歴管理指導料の算定が、管理指導が不要と思われる者に対して行われて
いた例が見受けられたので改めること。
⑰ 薬剤の服用に関し、1日の総量の上限が定められている薬剤については、患者に対
しその服用に関する指導を適切に行うこと。
例:カロナール錠・SG配合顆粒・ロキソプロフェンNa錠、マイスリー錠
⑱ 1回の貼付で長期間貼付する外用薬について、薬剤が途中ではがれた場合の患者
に対する指示を適切に行うこと。
例:ノルスパンテープ
⑲ 特に安全管理が必要な医薬品については、適切な指導を行うこと。
⑳ リウマトレックスカプセルについては、1週間のうちの特定の日に投与する薬剤のため、
患者に対して誤用、過量投与を防止するための十分な服薬指導を行い、薬剤交付時
には、服薬日時等の記載を行うこと。
㉑ 在宅患者に対して薬剤師以外の薬局の従業者が薬剤の配達を行っているにもかか
わらず、薬剤服用歴管理指導料を算定している例が認められたので改めること。
(2) 麻薬管理指導加算
① 指導の要点を薬剤服用歴の記録に記載していない又は不十分な例が認められたので
改めること。
② 麻薬の服用状況、残薬の状況及び保管状況を確認していない例が認められたので改
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めること。
③ 麻薬による疼痛緩和等の効果や副作用の有無の確認が行われていない又は不十分で
ある例が認められたので改めること。
④ 残薬の取扱方法も含めた保管取扱い上の注意等に関する指導が適切に行われていな
い例が認められたので改めること。
(3) 重複投薬・相互作用防止加算
① 薬剤服用歴の記録に基づき、併用薬との重複投薬及び併用薬、飲食物等との相互作
用を防止するために、処方医に対して連絡・確認を行った場合に算定するとなっているが、
算定要件を満たしていないものに算定している例が認められたので改めること。
例:禁忌について処方医に疑義照会を行った場合に算定している。
② 薬剤服用歴の記録に処方医に連絡・確認を行った内容の要点の記載がない例が確認
されたので改めること。
(4) 特定薬剤管理指導加算
① 特に安全管理が必要な医薬品に該当しない医薬品について算定している例が認めら
れたので改めること。
例:コールタイジン点鼻液、糖尿病性神経障害に対し投与されたメキシバールカプセル1
00、点眼・点鼻用リンデロンA液、ロコイド軟膏0.1%
② 特に安全管理が必要な医薬品が複数処方されている場合に、そのすべてについての
必要な薬学的管理及び指導を行っていない、又は不十分な例が認められたので改めるこ
と。
例:アレビアチン錠100mg、エチゾラム錠0.5mg「トーワ」、カルバマゼピン錠200mg「アメ
ル」、シクロスポリンカプセル、セレネース錠1mg、デパケン錠200mg、バイアスピリン錠
100mg、プラビックス錠25mg、リーゼ錠5mg、リスペリドン内用液1mg/mL「ヨシトミ」、ワ
ーファリン錠
③ 特に安全管理が必要な医薬品について、患者から収集した情報のみが記載されている
例が認められたので、患者又はその家族等に当該薬剤が特に安全管理が必要な医薬
品である旨を伝え、適切な説明及び指導を行い、その内容を薬剤服用歴の記録に具体
的に記載するよう改めること。
④ 対象となる医薬品に関して患者又はその家族等に対して確認した内容及び行った指導
の要点について、薬剤服用歴の記録に記載されていない、記載が乏しい、記載が画一
的な例が認められたので改めること。
例:イムラン錠50mg、エクア錠50mg、ジャヌビア錠50mg、セイブル錠50mg、タンボコー
ル錠50mg、ネオーラル50mg カプセル、プラビックス錠75mg
⑤ 指導内容にかかわらず機械的に一律算定されている傾向が認められたので、算定要
件を十分に理解すること。
⑥ 特に安全管理が必要な医薬品について副作用を多く説明しているが、服用する必要性
についても説明すること。
⑦ 注意すべき副作用等にかかる指導の要点を分かりやすく薬歴簿に記載すること。
⑧ これまでの指導内容等を踏まえた適切な指導を行っていない又は不十分な例がみられ
たので改めること。
⑨ 患者又はその家族にハイリスク薬であることを伝えた記録が薬剤服用歴の記録に記載
されていない、又は不十分である例が認められたので改めること。
⑩ 患者又はその家族等に対し、特に安全管理が必要な医薬品である旨を伝えていない
例が認められたので改めること。
⑪ 平成26年4月以降、電子薬歴システムを導入しているが、薬剤服用歴の記録に対象と
なる医薬品に関して患者又はその家族等に対して確認した内容及び行った指導の要点
を記載していない例が認められたので改めること。
(5) 乳幼児服薬指導加算
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① 処方せんの受付の際に確認した、乳幼児にかかる体重、適切な剤形その他必要な事
項について、薬剤服用歴に記録し及び手帳に記載していない、又は不十分な例が認めら
れたので改めること。
② 患者の家族等に対して行った適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導の要点
について、薬剤服用歴に記録し及び手帳に記載していないにもかかわらず、6歳未満の
乳幼児の処方に対し一律に乳幼児服薬指導加算を算定しているので改めること。
③ 毎回画一的に算定していると思われる例がみられたので、必要な指導等を行った場合
に算定すること。
④ 手帳に指導の要点の記載が乏しい例が認められたので改めること。
⑤ 薬歴簿に指導の要点の記載が乏しい例が認められたので改めること。
⑥ 患者の家族等に対して行う適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導について
は、患者個々にあった指導を行い、その要点を薬剤服用歴に記録し及び手帳に記載する
こと。
⑦ 成人との服薬指導の違いを明確にし、患者個々の服薬指導内容及び当該指導内容の
薬剤服用歴の記録への記載を充実させること。
(6) 在宅患者訪問薬剤管理指導料
① 当該指示を行った医師に対して、訪問結果の必要な情報提供を文書で行っていない
例がみられたので改めること。
② 薬剤服用歴の記録について不適切な記載又は不十分な記載の例がみられたので改め
ること。
例:処方医から提供された情報の要点。
:処方医に対して提供した訪問結果に関する情報の要点。
:薬剤服用歴の記録に必要事項の記載がない。
③ 乳幼児にかかる処方せんの受付の際に確認した、体重、適切な剤形その他必要な事項
等について、薬剤服用歴の記録及び手帳への記載が乏しいものがあるため改めること。(7) 長期
投薬情報提供料
○ 長期投薬情報提供料1について、次の不適切な例が認められたので改めること。
例:長期投薬にかかる処方せんの受付時に、当該処方せんにかかる薬剤の服用期間中
にその使用にかかる新たな重要な情報を知ったときは、患者又はその家族等に対して
当該情報を提供することにつき、あらかじめ患者又はその家族等の同意を得ること。
:患者の服用期間中に新たに情報提供した事項については、薬剤服用歴の記録に記
載すること。
:次回の処方せん受付時に、提供した情報に関連した副作用の発現状況、注意事項
の遵守状況等を確認し、必要な指導を行うこと。又、確認した内容及び行った指導の
要点を薬剤服用歴の記録に記載すること。
(8) その他
① 施設入所者等の投薬に関し、薬学的管理及び指導が適切に行われていない事項が見
受けられたので改めること。
② 「保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則」第8条(調剤の一般的方針)により、薬剤服
用歴管理指導料の算定の有無にかかわらず、患者の服薬状況及び薬剤服用歴を確認し、
薬学的管理及び指導を行わなければならないとされているので、適切に行うこと。
11 薬剤料等に関する事項
(1) 薬材料
① 同一服用時点の内服薬を別剤とし、薬剤料を過剰に算定していた不適切な例が認めら
れたので改めること。
② 薬剤料の算定に誤りが認められたので改めること。
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Ⅲ 請求事務等に関する事項
12 調剤報酬請求
① 保険薬剤師は、必ず処方せん、調剤録、調剤報酬明細書との照合チェックを十分に行
うこと。
② 調剤報酬明細書の記載方法に不適切な例が認められたので、記載要領を十分に理解
すること。
例:1剤として記載すべき同一薬剤を2剤として記載している。
:記載不要の「医師の指示通り」等の文言の記載がされている。
:用量(外用薬を除く)等を省略している。
:医薬品名が、調剤録等に記載されている医薬品名と相違している。
:一包化加算の算定対象となる調剤報酬点数欄の加算料欄に「包」と記載すること。
:計量混合加算の「計」の表示が漏れている。
:内服薬と頓服薬の記載に誤りがある。
:処方欄に不必要な記載を行っている。
:用法に記載誤りがある。
:処方欄にかかるレンドルミンD錠0.25mgの「医師の指示通りに粉砕」の記載
③ 調剤報酬明細書の記載方法に誤りが認められたので改めること。
例:同一銘柄、同一剤形の規格違いを1種類として記載していない。
:調剤報酬明細書の処方日の記載に誤りがある。
:一包化されていない剤について、「包」の記号が付されている。
:「加算料」の包の記載方法
④ 療養の給付に関する費用の請求の際は、調剤報酬明細書を薬剤師が適正に確認する
こと。
⑤ 調剤報酬明細書に記載された処方日、調剤日と調剤済処方せんの処方日、調剤日が
一致しない例が認められたので保険薬剤師による突合、確認を適切に行うこと。
⑥ 処方せんの入力内容を訂正した際に、訂正前の内容を消去しなかったため二重に調剤
報酬が請求された例が確認されたので改めること。
⑦ 審査支払機関からの返戻・増減点の連絡書は、薬局内において十分に確認し、その内
容を共有し、次月以降の調剤報酬請求に反映させること。
⑧ 処方せん、調剤録、薬歴簿は保険請求の根拠であることに留意し、記載及び管理を適
切に行うこと。
13 事務的取扱い
(1) 登録・届出事項
① 届出事項に変更があった場合は、その都度速やかに東北厚生局長へ変更(異動)届
を提出すること。
例:開局日、開局時間、保険薬剤師の異動(常勤・非常勤)、保険薬局の住所、保険薬
剤師の勤務区分の変更。
② 届出事項に変更があった場合は、変更事項について適切に届出を行うこと。
例:非常勤の保険薬剤師の異動年月日誤り。
③ 施設基準を届出する際は、その内容を十分に理解し、自局において、定められた基準
をすべて満たしていることを確認した上で届出すること。又届出後においても随時基準
を満たしているか点検を行うこと。
(2) 掲示事項
① 保険薬局の掲示事項に関して、不適切な例が認められたので改めること。
例:届出している施設基準にかかる事項を掲示していない。
:調剤報酬点数表に関する事項を掲示していない。
:薬剤服用歴管理指導料に関する事項を掲示していない。
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:個別の調剤報酬の算定項目が分かる明細書の発行の有無にかかる掲示をしていな
い。
:明細書の発行状況に関する事項を掲示していない。又は掲示内容が不適切。
:後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨を保険薬局の内側及び外側の見えやす
い場所に掲示していない。
:開局時間に関する事項の掲示がない。又は掲示に誤りがある。
:在宅患者調剤加算の届出は行っていないにもかかわらず掲示している。
:基準調剤加算1にかかる在宅患者訪問薬剤管理指導を行う旨の掲示が保険薬局の
内側及び外側に掲示されていない。
:届出していない施設基準にかかる事項を掲示している。
:施設基準等の名称が誤った名称で掲示されている。
:時間外における連絡先の電話番号に誤りがある。
:保険薬局である旨を掲示していない。
:掲示の内容が矛盾している。
:時間外加算にかかる掲示が不適切。
:時間外、休日、深夜における調剤応需が可能な近隣の薬局に直接連絡が取れる連
絡先電話番号を保険薬局の外側の見えやすい場所に掲示していない。
:自局に直接連絡が取れる連絡先電話番号を保険薬局の外側の見えやすい場所に掲
示していない。
:後発医薬品調剤体制加算を算定している旨を保険薬局の内側の見えやすい場所に
掲示していない。
:調剤料の夜間・休日等加算関係について、届出と異なる開局時間の掲示がされてい
る。
:調剤料の夜間・休日等加算関係について、加算の対象日、受付時間帯の掲示内容
に誤りがある。
② 保険外負担について、費用徴収にかかるサービス等の内容及び料金を薬局内の見や
すい場所に、患者にとって分かりやすく掲示すること。
例:実費徴収にかかる薬剤の容器代の掲示が不十分
(3) 一部負担金にかかる事項
○ 一部負担金の取扱いにおいて、不適切な例が認められたので改めること。
例:薬剤交付前に領収証、明細書を作成し、一部負担金の計算を処方せん受付時に行
っている。
:徴収金額が調剤録と異なっている。
:施設入所者にかかる一部負担金について、調剤日に領収していないにもかかわらず、
領収済としていた。
:レセプトと一部負担金の日計表に不一致がある。
:一部負担金の日計表に記載されている領収金額が、実際の領収書と異なる金額で
記載されていた。
:一部負担金が過徴収のままとなっている。
(4) 領収証・明細書にかかる事項
① 領収証の様式について、標準例で定められている内容を満たしていないので、各項目
について改めること。
② 患者に交付する明細書は、調剤報酬点数の個別の項目が分かるものとすること。
③ 領収証が「点数表の各節単位で金額の内訳の分かるもの」になっていない例が認めら
れたので改めること。
④ 明細書について、次の不適切な事項が認められたので改めること。
例:明細書を発行していない(正当な理由がないかぎり無償交付する必要がある)。
:明細書の内容について、調剤報酬点数の算定項目が分かるものとなっていない。
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(5) 薬局の管理
① 後発医薬品の取扱いについて、備蓄に関する体制その他の後発医薬品の調剤に必
要な体制の確保に努めること。
② 薬局開設者は、薬剤師、登録販売者又は一般従事者(その薬局において実務に従事
する薬剤師又は登録販売者以外の者をいう。)であることが容易に判別できるようその薬
局に勤務する従事者に名札を付けさせることその他必要な措置を講じること。
③ 調剤従事者等の資質の向上を図るための研修実施計画を適切に作成すること。
④ 管理薬剤師は、業務日誌を記載するほか、薬局の管理を適正に行うこと。
⑤ 薬局の管理に関する帳簿には、管理者の勤務の状況等その他の薬局の管理に関し
必要な事項を記載すること。
⑥ 薬局の管理に関する帳簿については、管理薬剤師不在時の記載に関する事項が不
十分な例が認められたので改めること。
(6) 保険薬局の独立性
○ 薬担規則第2条の3における「金品その他の財産上の利益」の供与について、便宜供
与の事実と誤解されかねない例があるので改めること。
(7) 薬剤師数
○ 処方せん受付け枚数に比べて保険薬剤師数が不足しているので早急に補充するこ
と。
(8) その他
① 被保険者証等のコピーを保有することは個人情報保護の観点から好ましくないので行
わないよう改めること。
② 調剤録を他者の薬剤服用歴の記録等が記載された用紙の裏面に印字している不適
切な例が認められたので改めること。
③ 健康保険法をはじめとする薬剤師法・医薬品医療機器等法等、関係法令に関する理
解が不足しているので、習得に努めること。
④ 保険薬剤師による処方せん、調剤録、調剤報酬明細書の突合・確認が行われていな
い(不十分である)ので改めること。
⑤ 服薬状況の報告を求めていた医師に対し、適切に情報提供が行われていないと思わ
れる例が認められたので改めること。
⑥ 開設者は、今回の指導結果の内容を踏まえ、同様に開設者となっている他の保険薬
局についても保険調剤のより一層の質的向上及び適正化に努めること。
⑦ 医薬品・医療機器等安全性情報及び医薬品緊急安全性情報を整備し、業務に生か
すこと。
⑧ 投薬にかかる情報の提供文書の下欄に、誤解を招きかねない表記がみられたので改
めること。
⑨ 抗がん剤や麻薬などの患者説明で注意を要する薬剤については、薬局内でマニュア
ルを作成するなど、情報共有する体制を整え適切な指導に努めること。
⑩ インターネット等を通じて最新の医薬品緊急安全性情報、医薬品・医療機器等安全性
情報等の医薬品情報の収集に努めること。
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