名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針(案)について 1

名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する
基本方針(案)について
市民の皆さまのご意見を募集します
○ 基本方針(案)の閲覧場所
市民情報センター、各区役所情報コーナー・支所、各市立図書館、各区生涯学習センター
などで閲覧できます。
また、名古屋市公式ウェブサイト(http://www.city.nagoya.jp/)からダウンロード
していただけます。(トップページ>市政情報>パブリックコメント>意見募集中の計画等)
○ ご意見の募集期間
平成28年6月17日(金)∼7月19日(火)
○ ご意見をいただく方法
『ご意見シート』に、意見・住所・氏名をご記入のうえ、郵便(平成28年7月19日必
着)・ファクシミリ・電子メールのいずれかの方法により下記までご提出いただくか、直接
下記までお持ちください(下記の対応時間内)。
※ 任意の様式でもご提出いただけますが、名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針(案)に
対するご意見であること、住所、氏名を明記してください。
※ 電話またはお越しいただいての、口頭でのご意見はお受けできませんのでご了承ください。
※ 皆さまからのご意見に対しては個別に回答はいたしませんのでご了承ください。
個人情報の取扱いについて
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個人情報の取扱いについては十分注意し、意見公表の際は個人情報が特定できるような
内容は掲載しません。
2 住所、氏名、電子メールアドレスなどについて、名古屋市個人情報保護条例に基づき、
他の目的に利用・提供しないとともに適正に管理します。
○ 提出・問い合わせ先
名古屋市教育委員会事務局子ども応援委員会制度担当部学校計画室
・郵
送
〒460−8508
名古屋市中区三の丸三丁目1番1号
名古屋市教育委員会学校計画室
・ファクシミリ
052−972−4176
・電子メール
a3226@kyoiku.city.nagoya.lg.jp
・電
052−972−3226
話
・対応時間
月曜日∼金曜日(祝日を除く)
午前 8時45分∼正午 /午後 1時00分∼5時30分
名古屋市立幼稚園の今後のあり方に関する基本方針(案)について
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方針策定の趣旨
幼児期の教育を取り巻く様々な課題や国の制度改正を考慮しつつ、
「市立幼稚園の今後のあり方懇談会」における検討や保護者アンケー
トの結果等を踏まえて、これからの市立幼稚園の方向性を示し、本市
の質の高い幼児教育をさらに推進していくための指針として策定する
ものです。
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幼児教育を取り巻く現状と課題
(1)子ども・子育てや幼児教育を取り巻く現状
○幼児期に発達に応じた力を身に付けておくことが求められており、
幼児教育の重要性が高まっています。
○幼稚園教諭のみならず、保育教諭や保育士も含め、資質や専門性
を高めるための機会の確保が必要です。
○小学校教育との接続のあり方、障がいのある子どもや特別な配慮
を要する子どもへの教育のあり方が課題となっています。
○地域の教育力を取り入れた幼児教育のあり方を検討します。
(2)幼児人口の減少
本市の3∼5歳人口は平成2年以降、減少傾向で推移しており、
平成 52 年には平成 27 年と比較し、高位推計では約 1.3 万人、低
位推計では約 1.6 万人減少する見込みです。
(注 )コー ホー ト要 因法 に より 推計 し 、高位 推計 は 社会 増の 多い 平 成 17 年 から 平成 22 年、
低 位推 計は 社会 増 の少な い 平成 22 年 から 平成 24 年の 移動 率を も とに、過 去の 実績か
ら 算出 。
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3∼5歳の人口の推移
高位推計
(人 )
80,000
低位推計
71,423
70,000
61,707
60,380
59,291
60,000
56,074
58,456
54,615
50,037
50,000
47,349
45,894
45,037
48,729
45,493
43,543
42,321
H37
H42
H47
53,890
40,000
30,000
H2
H7
H12
H17
H22
H27
H32
H52 (年度)
20,000
( 注 )各 年 10 月 1 日 現 在 。
(3)幼稚園等の入園状況と今後の「量の見込み」
○保護者の就業形態の変化等により、幼稚園より保育所を選択する
保護者が増え、幼稚園の園児数は減少しており、今後も減少が続
くことが予想されています。
○市立幼稚園の園児数は、本市の3∼5歳児の 3.7%となっており、
就学前教育・保育の大半を私立幼稚園や保育所等が担っています。
○「名古屋市子ども・子育て支援事業計画」(平成 27∼31 年度)
によると、平 成 27 年度の「幼稚園ニーズ」の利 用定員には約
6,000 人分の余剰があり、平成 31 年度には約 8,000 人分の余
剰となると予想されています。
(注 )幼稚 園ニ ーズ は 、公 私の 幼稚 園の 園 児 数及 び 幼保 連携 型認 定 こど も 園 等 の「 1号 認定 子
ど も( 専業 主 婦( 夫)家 庭な どの 3∼ 5歳 で保 育 の必 要性 なし )」の 園 児 数 によ り 算出。
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市立幼稚園の現状
(1)市立幼稚園の教育実践
○市立幼稚園では子ども・子育てや幼児教育を取り巻く今日的な課
題に対応する教育実践に取り組んでおり、その取り組みを私立幼
稚園等に広く提供することにより、本市の幼児教育の質の向上に
一定の役割を果たしています。
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(2)市立幼稚園の園児数の減少
○本市には、市立幼稚園が 23 園設置され、園児数は 2,156 人(平
成 27 年5月1日現在)となっています。
○市立幼稚園の園児数は3歳児が大幅に増加している一方、平成
27 年度には平成2年度と比べて4・5歳児は約5割、総園児数
は約7割にまで減少しています。
(この間、9園を閉園する等により、定員を 1,965 人削減)
○平成 27 年度の定員充足率は 79.1%で、大半の園が定員に達し
ていません。
市立幼稚園の園児数の推移
(注 ) 各年 5月 1 日 現在
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市立幼稚園の役割と今後のあり方
(1)市立幼稚園の役割
○私立幼稚園や保育所等と相互に連携・協調しながら、本市全体の
幼児教育の充実を図っていきます。
○総合的に幼児教育の充実に取り組み、
「幼児教育センター(仮称)」
の設置も踏まえた上で、幼児教育センターと連携して質の高い幼
児教育の研究、実践、発信を行っていきます。
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(2)市立幼稚園の今後のあり方
ア
質の高い幼児期の教育の実践及び発信
○幼児教育のモデルとなる教育実践を発信し、幼児教育の質の向
上に寄与します。
イ
幼保小接続の取り組みの推進
○私立幼稚園や保育所等への成果還元を視野に入れた、幼児期の
教育と小学校教育との円滑な接続のあり方に関する実践研究を
行います。
ウ
幼児期における特別支援教育の充実
○障がいのある子ども等に関するインクルーシブ教育システム( 注 1 )
に関する実践研究を行います。
○言葉につまずきのある子を支援するための通級指導教室 ( 注 2 )
の設置を検討します。
( 注 1) 障が いの あ る子 ども と障 がい のな い 子ど もが 可能 な 限り 共 に 学ぶ 仕 組み。
( 注 2) 通常 の学 級 に在 籍し なが ら特 定の 時 間、 特別 の指 導 を受 け こ とが で きるよ う 設置
され た 教室 。
エ
家庭や地域コミュニティと連携した園運営の推進
○地域における幼児期の教育のセンター機能の役割を果たします。
〇家庭や地域コミュニティの教育力を園運営に活かす実践研究
を行います。
オ
多様な保護者ニーズへの対応
○保護者ニーズに対応するため、預かり保育の拡充や認定こども
園への移行等について検討します。
4
(3)「幼児教育センター(仮称)」の開設
〇市立幼稚園各園における幼児教育に関する実践研究は、
「 幼児教育
センター(仮称)」が全体を統括し、その成果を私立幼稚園や保育
所等へ広く情報提供することにより、本市全体の幼児教育の質の
向上を図ります。
○「幼児教育センター(仮称)」と市立幼稚園等との関係イメージ
幼児教育センター(仮称)
幼児教育に関する実践研究の成果を提供
調査・研究
研
子育て支援
修
市立幼稚園
〇今日的な課題への対応
・幼保小接続の取り組み
・特別支援教育の充実
・家庭や地域コミュニティとの
連携
等
〇幼児教育のモデルとなる教育実践
・教材・教具の開発・活用
・保育公開や研究協議会の開催
等
5
市
立
幼
稚
園
私
立
幼
稚
園
認
定
こ
ど
も
園
保
育
所
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市立幼稚園の教育環境の整備
(1)市立幼稚園の再編等の考え方
○市立幼稚園の園児数は減少し、望ましい集団規模を確保しにくい
状況にあり、ニーズに対する利用定員も供給過剰が続くと予測さ
れています。
○今後のあり方で掲げた機能強化を実現するため、必要な財源を創
出する必要があることから、アセットマネジメントの観点も踏ま
え、幼稚園の再編を実施します。
○再編の候補園の選定は、以下の観点から個別具体的な検討を行い
ます。
◆観点1:適正規模・適正配置
・学級数や園児数が一定数に満たない園の再編を検討します。
・幼稚園教諭の人事交流等が可能な園数を維持します。
・幼稚園ニーズや地域特性を考慮したうえで、国の幼稚園設置
基準、保有教室数、施設の老朽化の度合い等を含め、総合的
に検討します。
◆観点2:就園機会の確保
・幼稚園への就園を希望する方の就園機会を確保するため、選
択可能な私立幼稚園等の状況を考慮します。
◆観点3:運営のあり方
・民間移管についても選択肢の一つとして検討します。
(2)職員体制の充実
○再編に伴う幼稚園教諭の再配置を踏まえ、市立幼稚園の今後のあ
り方を実現するために望ましい職員体制を総合的に検討します。
(3)幼稚園施設の整備
○再編に伴う財源確保を踏まえ、市立幼稚園の今後のあり方に基づ
く機能強化に向け、必要に応じて施設整備を検討します。
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(4)授業料の公私間格差
○私立幼稚園とのサービス提供水準の差を踏まえ、市立幼稚園の教
育のあり方とあわせて検討する必要があります。
○幼児教育の無償化についての検討など、国の動向も注視していく
必要があります。
(5)今後の方向性
(1)市立幼稚園は、「幼児教育センター(仮称)」と緊密
に連携して、幼児教育の実践研究を進める拠点とし
ます。
市 内 の
小学校と隣接した園において、幼小接続の実践研究 各 方 面
ご と に
の推進拠点とします。
(例)
複 数 園
保有教室数に余裕のある園において、通級指導教室
の設置を検討するなど、特別支援教育の実践研究の
推進拠点とします。
(2)子ども・子育て支援新制度における認定こども園や保育所とし
ての活用を検討します。
(3)(1)及び(2)にあてはまらない園は、民間移管又は統廃合
を検討します。
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