平成28年 月 発行 〒540−0012 大阪市中央区谷町1−5−4 公益財団法人 納税協会連合会 TEL 06−6135−4062(編集部直通) FAX 06−6135−4056( 〃 ) 納税協会ホームページURL 公認会計士・税理士 新名貴則 マイナンバー(個人番号)記載対象書類の見直し ● 保険料控除申告書等への記載が不要に 国税庁 平成28年度税制改正により、マイナンバー(個人番号)の記載対象となる税務関係書類の見直しが行われました。これを受けて国税庁では、マイナ ンバーの記載が不要となった書類の一覧表を公表しています。その中で主なものは次のとおりです。 平成28年 月1日以後適用分 平成29年1月1日以後適用分 給与所得者の保険料控除申告書 所得税の青色申告承認申請書 給与所得者の配偶者特別控除申告書 青色事業専従者給与に関する届出・変更届出書 給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 消費税簡易課税制度選択届出書 消費税の軽減税率対策補助金の具体的内容を公表 ● 複数税率対応レジの導入や受発注システムの改修への補助金 中小企業庁 軽減税率対策補助金とは、消費税軽減税率が導入された場合に複数税率への対応が必要となる中小企業・小規模事業者等が、複数税率対応レジの導 入や、受発注システムの改修などを行うに当たって、その経費の一部を補助する制度です。平成28年 月29日から平成29年 月31日までに導入又は改 修等が完了したものが対象です。 A型 タイプ 内 容 複数税率対応レジ B型 複数税率に対応するレジを新たに導入したり、既存のレジで 対応できるように改修したりする場合 補助金上限 電子的な受発注システム(EDI、EOS等)を利用する事 業者が、複数税率に対応できるように改修・入替を行う場合 発注システム: 1,000万円 受注システム: 150万円 上記両方とも改修・入替:1,000万円 1台当たり20万円 複数台数申請の場合は1事業者当たり200万円 申請時期 改修等の着手前に事前申請* 導入・改修後に申請 申請期限 平成29年 受発注システム 月31日まで 平成29年 月31日までに改修等が完了するように事前申請 * 交付決定以前に改修等に着手した場合は、補助金の対象とはなりません。 平成26年度分会社標本調査結果(税務統計から見た法人企業の実態)を公表 ● 欠損法人の割合は減少 国税庁 平成26年 月1日から平成27年 月31日までの間に終了した、内国普通法人の各事業年度の実態をまとめた「会社標本調査結果」を、国税庁が公表 しました。この中で、次のようなことが明らかになっています。 ▶ 法人数は増加 法人数は全体として増加しています。資本金1,000万円 超の法人は減少しているものの、これを資本金1,000万円 以下の法人の増加がカバーしている形です。 年 度 資本金1,000万円以下 資本金1,000万円超 合 計 平成25年度 2,213,762社 382,141社 2,595,903社 平成26年度 2,235,844社 380,641社 2,616,485社 ▶ 欠損法人は減少 利益を計上している法人は増加し、欠損法人は減少して います。 年 度 利益計上法人 欠損法人 合 計 欠損法人の割合 平成25年度 823,136社 1,762,596社 2,585,732社 68.2% 平成26年度 876,402社 1,729,372社 2,605,774社 66.4% ▶ 交際費等の支出額は増加 交際費等の支出額は増加していますが、 「接待飲食費の 50%損金算入」の導入等の影響により、損金不算入額は減 少しています。 今後の 年 度 交際費等の支出額 損金不算入額 損金不算入の割合 平成25年度 30,825億円 11,488億円 37.3% 平成26年度 32,505億円 8,919億円 27.4% 国会 平成28年 月29日の参議院本会議において、平成28年度税制改正法案(所得税法等の一部を改正する法律案及び地方税法等の一部を改正する等の法律案)が可決され、 月 31日には税制改正関連法及び政令・省令が公布されました。施行日は原則として平成28年 月1日です。 この中では、消費税率10%への引上げ及び軽減税率の導入についても規定されています。これらについては現在も様々な議論がなされていますが、原則として平成29年 月 1日からの税率引上げが行われる予定です。
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