PDF) 『真宗』2015年6月号掲載

 本誌三月号では、阿弥陀堂仮設
造 り の 地 上 三 階 建 て︵約 二 十 メ
この素屋根の構造規模は鉄骨
今回のスライド工法で
五〇トンあります。
に各ジャッキの変位差が十ミリ
一回目のスライド始まる
素屋根解体工事の概要についてお
ー ト ル︶で、建 築 面 積 が 六,
六七
は、素屋根の下部にチルタ
阿弥陀堂仮設素屋根解体工事
伝えしました。今回は、四月二十
五 平 方 メ ー ト ル、延 床 面 積 が 一
︶とレ
※2写真
た図鑑に喜びの表情を浮かべていました。
す る 鉄 骨 の 総 重 量 は 一,
三
三日に行われた一回目の仮設素屋
ンク︵ローラー
近隣の住人をはじめ、大人から子どもまで約 40
三,
一 四 九.
三平方メートル、高
う』」が渉成園を会場に開催されました。
根のスラ イ ドの 様 子 と 今 後 の 解
観察会『いきもの観察 広いお庭で春を見つけよ
ールを設置し、素屋根全体
ジェクト主催による「渉成園(枳殻邸)春の自然
さ が 五 十 一 メ ー ト ル 、 ス ラ イド
4月 11 日、東本願寺と環境を考える市民プロ
体 工 事 に つい て お 伝えします。
を南側に平行移動させてい
きます。総移動距離は約六
十 三 メ ー ト ル と な る た め、
その動力には四台の七十ト
ンセンターホールジャッキ
を採用し、断続的︵一
※1写真
回につき約十七センチ移動
を四十回繰り返す作業︶に
牽引を行います。
ていろいろと違いがあって楽しい」と、自分で作っ
を 越 え た 場 合、突 出 し た ジ ャ ッ
あふれたものが出来、
参加者は「いろんな植物によっ
東西に据えられた四台のジャ
参加者それぞれが工夫した図鑑作りに夢中になっ
キ が 自 動 停 止 し 、 変 位 差 が 解消
て出来上がった「私だけの植物立体図鑑」は、個性
ッ キ は 、 セ ン サ ー を 用 い て 移動
いました。
された段階で次のステップへの
して採集したものを貼り付ける)を作る作業を行
距離を制御しています。移動中
策しました。最後に、園内の臨池亭にて、参加者
移動を一斉に再開する方式を採
用 し て お り、安 全 な 移 動 を 可 能
にしています。
そ の 後、南 側 へ ス ラ イ ド さ れ
た鉄骨は二週間ほどかけて解体
し て い き ま す。そ の 一 ス パ ン の
屋 根 及 び 壁 の 鉄 骨︵約 一 四〇ト
ン︶を 解 体 し た 後、次 の ス ラ イ
ド 工 法 を 行 う 準 備 段 階 と し て、
スライドに必要な設備の組み立
てを行いつつ、妻面︵南北面︶の
壁の解体や、スライド部と非スラ
イド部の縁切りを行います。そし
て、この作業を全部で九回繰り返
し、素屋根解体のスライド部分が
採集した植物での図鑑作りに夢中
小川の小さな生き物探し
が採集した植物で図鑑(実際にCDケースを使用
散策しながら講師のお話を聞く
完了となります。さらに最後に素
屋根の基礎を解体し、全ての解体
工事が完了となります。
全 容 が 現 れ る ま で に は、お よ
そ 四 ヵ 月 ほ ど か か り ま す。仮 設
素 屋 根 解 体 工 事 に 伴 い、騒 音 等
葉の観察や小川の小さな生き物探しをしながら散
70トンセンターホールジャッキ ※1
に よ り ご 迷 惑 を お か け し ま す が、
安全第一で進めてまいりますの
で、皆 様 の ご 理 解 と ご 協 力 を 賜
りますようお願いいたします。
森林インストラクター)のお話を聞き、春の花や
チルタンク(ローラー) ※2
名の方が参加し、講師の板倉豊氏(京都精華大学・
白洲から見た様子
御
修
復
の
あ
ゆ
み
「渉成園 春の自然観察会を開催!」
52
2015年
(平成27年)6 月
真 宗
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