本誌三月号では、阿弥陀堂仮設 造 り の 地 上 三 階 建 て︵約 二 十 メ この素屋根の構造規模は鉄骨 今回のスライド工法で 五〇トンあります。 に各ジャッキの変位差が十ミリ 一回目のスライド始まる 素屋根解体工事の概要についてお ー ト ル︶で、建 築 面 積 が 六, 六七 は、素屋根の下部にチルタ 阿弥陀堂仮設素屋根解体工事 伝えしました。今回は、四月二十 五 平 方 メ ー ト ル、延 床 面 積 が 一 ︶とレ ※2写真 た図鑑に喜びの表情を浮かべていました。 す る 鉄 骨 の 総 重 量 は 一, 三 三日に行われた一回目の仮設素屋 ンク︵ローラー 近隣の住人をはじめ、大人から子どもまで約 40 三, 一 四 九. 三平方メートル、高 う』」が渉成園を会場に開催されました。 根のスラ イ ドの 様 子 と 今 後 の 解 観察会『いきもの観察 広いお庭で春を見つけよ ールを設置し、素屋根全体 ジェクト主催による「渉成園(枳殻邸)春の自然 さ が 五 十 一 メ ー ト ル 、 ス ラ イド 4月 11 日、東本願寺と環境を考える市民プロ 体 工 事 に つい て お 伝えします。 を南側に平行移動させてい きます。総移動距離は約六 十 三 メ ー ト ル と な る た め、 その動力には四台の七十ト ンセンターホールジャッキ を採用し、断続的︵一 ※1写真 回につき約十七センチ移動 を四十回繰り返す作業︶に 牽引を行います。 ていろいろと違いがあって楽しい」と、自分で作っ を 越 え た 場 合、突 出 し た ジ ャ ッ あふれたものが出来、 参加者は「いろんな植物によっ 東西に据えられた四台のジャ 参加者それぞれが工夫した図鑑作りに夢中になっ キ が 自 動 停 止 し 、 変 位 差 が 解消 て出来上がった「私だけの植物立体図鑑」は、個性 ッ キ は 、 セ ン サ ー を 用 い て 移動 いました。 された段階で次のステップへの して採集したものを貼り付ける)を作る作業を行 距離を制御しています。移動中 策しました。最後に、園内の臨池亭にて、参加者 移動を一斉に再開する方式を採 用 し て お り、安 全 な 移 動 を 可 能 にしています。 そ の 後、南 側 へ ス ラ イ ド さ れ た鉄骨は二週間ほどかけて解体 し て い き ま す。そ の 一 ス パ ン の 屋 根 及 び 壁 の 鉄 骨︵約 一 四〇ト ン︶を 解 体 し た 後、次 の ス ラ イ ド 工 法 を 行 う 準 備 段 階 と し て、 スライドに必要な設備の組み立 てを行いつつ、妻面︵南北面︶の 壁の解体や、スライド部と非スラ イド部の縁切りを行います。そし て、この作業を全部で九回繰り返 し、素屋根解体のスライド部分が 採集した植物での図鑑作りに夢中 小川の小さな生き物探し が採集した植物で図鑑(実際にCDケースを使用 散策しながら講師のお話を聞く 完了となります。さらに最後に素 屋根の基礎を解体し、全ての解体 工事が完了となります。 全 容 が 現 れ る ま で に は、お よ そ 四 ヵ 月 ほ ど か か り ま す。仮 設 素 屋 根 解 体 工 事 に 伴 い、騒 音 等 葉の観察や小川の小さな生き物探しをしながら散 70トンセンターホールジャッキ ※1 に よ り ご 迷 惑 を お か け し ま す が、 安全第一で進めてまいりますの で、皆 様 の ご 理 解 と ご 協 力 を 賜 りますようお願いいたします。 森林インストラクター)のお話を聞き、春の花や チルタンク(ローラー) ※2 名の方が参加し、講師の板倉豊氏(京都精華大学・ 白洲から見た様子 御 修 復 の あ ゆ み 「渉成園 春の自然観察会を開催!」 52 2015年 (平成27年)6 月 真 宗 真 宗 53 2015年(平成27年)6 月
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