第4章 排水計画 25 第4章 排水計画 造成区域には、地表水等により崖崩れ又は土砂の流出が生ずるおそれがあるときは、 その地表水等を自然流下で排除することができるように排水施設を設けること。(政令 第13条) 1 排水施設の設置箇所 次の位置には必要に応じて排水施設を設けること。 (1)法の肩、中段、法尻 (2)擁壁の前面 (3)湧水または湧水の考えられる箇所 (4)道路端 (5)造成区域の敷地境 排水勾配 U型溝 排水勾配 集水桝 集水桝 縦排水溝 集水桝 取付管 雨水本管 図4−1 排水施設の例 2 排水勾配 宅地造成後の崖上部の地表面は、雨水等が崖と反対方向へ流れるような水勾配を付け ること。ただし、やむを得ない場合は、崖の上部にU字溝を設置すること。 26 3 排水施設の最小断面及び構造 (1)排水施設は、雨水等が支障なく排水できる勾配及び断面とし、その最小断面は開 渠及び管渠とも原則として150㎜以上とする。排水断面の変化するところには深 さ150㎜以上の泥溜め付き雨水桝(300×300)を設けること。 (2)排水施設の構造は次による。 ① 堅固で耐久性を有する構造であること。 ② コンクリート等の耐水性の材料で造られ、かつ、漏水を最小限度のものとする 措置が講じられていること。 ③ 設計降雨強度は1時間当たり50㎜とする。 ④ 宅地の上流側の排水が宅地を通過する場合は、その排水についても考慮するこ と。 ⑤ 車両の通過する箇所は輪荷重に耐える構造とする。 ⑥ 法面に縦に設ける排水溝は跳水により洗掘されない構造とする。 ⑦ 雨水その他の地表水を排除すべき排水施設は、その暗渠である構造の部分の次 に掲げる箇所に、ます又はマンホールが設けられているものであること。 ア 管渠の始まる箇所 イ 排水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所(管渠の清掃上支障がない 箇所を除く。) ウ 管渠の内径又は内寸法内法幅の120倍を超えない範囲内の長さごとの管渠 の部分のその清掃上適当な箇所 ⑧ その他、千葉市建設局下水道部の指針に準拠すること。 雨水桝 φ150 φ150 150mm 以上 図4−2 (参考)泥溜め付の構造図 4 関係課との協議 宅地の排水を河川、水路、下水管路などへ流入させる場合は、関係機関と事前に協議 すること。 27 5 雨水流出抑制施設設等置場所に関する注意事項 雨水流出抑制施設は、崖(擁壁を含む)の崩壊を引き起こすおそれがあるため、崖に 近接する場所には設置できません。 ただし、次の条件を満たす場合については、この限りでない。 (1)法面付近に雨水浸透施設を設置する場合 法面の上端及び下端から雨水浸透施設の底面から地表面までの高さの2倍以上の離 隔を確保し設置すること。 法面上端からの離隔2h以上 法面下端からの離隔2h以上 h 雨水浸透施設 h 雨水浸透施設 図4−3 法面付近に雨水浸透施設を設置する場合の例 (2)練積み造擁壁付近に雨水流出抑制施設等を設置する場合 崖面の上端及び下端から雨水流出抑制施設等の底面から地表面までの高さの2倍以 上の離隔を確保し設置すること。 崖面上端からの離隔2h以上 h 崖面下端からの離隔2h以上 雨水流出抑制施設 h 雨水流出抑制施設 図4−4 練積み造擁壁付近に雨水流出抑制施設等を設置する場合の例 28 (3)鉄筋コンクリート造擁壁付近に雨水流出抑制施設等を設置する場合 上端部は、崖面から鉄筋コンクリート造擁壁の底版の長さかつ雨水流出抑制施設の 底面から地表面までの高さの2倍以上の離隔を確保し設置すること。 下端部は、崖面から雨水流出抑制施設の底面から地表面までの高さの2倍以上の離 隔を確保し設置すること。 崖面上端からの離隔B以上かつ2h以上 h 崖面下端からの離隔2h以上 h B 図4−5 鉄筋コンクリート造擁壁付近に雨水流出抑制施設等を設置する場合の例 29 30
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