平成28年度知財功労賞 受賞企業等について

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平成28年度知財功労賞
受賞企業等について
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最近の話題から・特許室より
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地域経済部 産業技術連携課 特許室
TEL 082-224-5680
この度、私ども特許室が活動するこの中国地域から2者の企業等が「知財功労賞※」
を受賞されました。日頃の知財活動が認められての受賞、心からお祝い申し上げます。
今回は、この受賞された方々をご紹介します。
「知財功労賞※」・・・ 経済産業省・特許庁では、産業財産権制度の普及促進及び発展に貢献のあった個
人に対して「産業財産権制度関係功労者表彰」として、また、産業財産権制度を有効に活用し円滑な
運営・発展に貢献のあった企業に対して「産業財産権制度活用優良企業等表彰」として、それぞれ経
済産業大臣表彰及び特許庁長官表彰を行っています。なお、両表彰を合わせ『知財功労賞』として総
称しています。
◇経済産業大臣表彰「特許活用優良企業」:
『国立大学法人山口大学』
(受賞のポイント)
大学初となる知財教育の必修化や、知財人材の裾野拡大。大学初の特許インストラ
クター制度の実施や独自の特許情報検索システム(YUPASS)を用いた講習会、単独特
許の無料開放制度の開始、研究ノートの文具メーカとの共同開発などです。
山口大学と文具メーカの共同開発の研
究ノート「リサーチラボノート」
大学発の知的財産無料開放
受賞のポイント等詳細は、特許庁ウェブサイト「平成 28 年度「知財功労賞」につい
て『国立大学法人山口大学(PDF:579KB)
』
」
)をご覧ください。
旬レポ中国地域 2016 年 6 月号
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◇特許庁長官表彰「特許活用優良企業」:
『オージー技研株式会社』
(受賞のポイント)
知的財産権の重要性や知財活動の意義に対する経営層の理解度は高く、各部門の連
携により知財活動状況やリスク情報の報告をボトムアップで積極的に実施できる体
制を構築、自社製品には独自の特許マップを作成し、関連部門と情報共有を図りなが
ら製品開発や戦略的な出願に活用、特許権に重点を置きつつ、その補完としての意匠
権とグローバル展開に重要な商標権の取得・保護などによる知財ミックス戦略を実践
したことなどです。
筋力トレーニング装置
「PREFIT®」
電気刺激装置
寝たまま介助入浴装置
「Giusto®」
受賞のポイント等詳細は、特許庁ウェブサイト「平成28年度「知財功労賞」につ
いて『オージー技研株式会社(PDF:392KB)
』
」
)をご覧ください。
なお、
「平成28年度知財功労賞」表彰式が、4月18日に執り行われました。
表彰式の詳細は、特許庁ウェブサイト「平成28年度「知財功労賞」表彰式を行い
ました。
」をご覧ください。
旬レポ中国地域 2016 年 6 月号
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特許に関連した話題として、先日ドラマの中で、弁護士が、特許を不当に利用する企
業の経営者に向けて、「特許法第35条で(発明者は)相当の対価を受けなければなら
ない。評価を受けなければならない。」と、発明した人を擁護し、大見得を切る場面が
ありました。皆様の中には「特許は少し難しそうだけど、素晴らしいものらしい」とい
うイメージを持たれている方も多いと思います。
しかし、特許は、あの有名なノーベル賞受賞をもたらした青色発光ダイオードや、iPS
細胞のようなものだけではありません。下町ロケットでもありましたが、それこそロケ
ットの部品から、すぐ身近にある省エネ電球などの家電製品や靴下まで特許が取得され
ています。
例えば、今では百円均一のショップでも販売されている強力な磁石の特許は、秒針型
電子式腕時計の軽薄短小化と電池の長寿命化、また、液晶の特許は、テレビの薄型化と
長寿命・大型画面化のように、様々な分野で取得され、製品化され、便利で豊かな社会
を築いています。
数年前、
「知財功労賞」の表彰式が、
「産業財産権制度125周年記念式典」に合わせ
て開催され、居合わすことがありました。大きな節目の式典ということで、天皇皇后両
陛下のご臨席、三権の長(内閣総理大臣、両院議長、最高裁判所長官)が参列され、こ
の様子は当日のニュースで放映されました。
式典では、天皇陛下から、
「我が国の近代工業化とその後の飛躍的な発展に大きく貢
献してきました。制度が有効に活用され人類の幸せに資する成果が生み出されていくこ
とを期待しています。
」とのお言葉がありました。
この式典に続き、知財功労賞の表彰式が執り行われましたが、
「知財」が大切にされ、
制度で守られてきたことに深く感銘するものでした。「知財功労賞」の受賞は、とても
素晴らしいことですし、受賞企業等が世の中にいかに貢献されているか少しでもご理解
いただけたでしょうか。
「知財」をより身近なものとして、興味を持っていただく機会になれば幸いです。
ワンポイントレッスン
「発明の日」:1885(明治18)年4月18日、日本の産業の発展の基礎と
なった専売特許条例(現在の特許法)が公布され、1954(昭和29)年通商
産業省(現経済産業省)省議により4月18日を発明の日と定めました。
経済産業省 中国経済産業局 広報誌
旬レポ中国地域 2016 年 6 月号
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