毎月お送りする、ドイツ&ヨーローッパ食品事情と

Hela News 2016年6号(250号)
ヘラ・スパイス・ジャパン株式会社
茨城県守谷市松ヶ丘1-4-1
カレーケチャップチューブ入り
http//www.helajapan.com
8 月末入荷します
200g(172ml)入りチューブタイプはギフト商品としてもお勧めです。
168872 カレースパイスケチャップシャーフ(赤キャップ)
14本/カートン
IFFA
ラミネートチューブ容器入り 賞味期間18か月
サンプルお送りします。
フランクフルト食肉機械見本市にて、コンテスト開催される
5 月 7 日から 7 日間開催された見本市会場で、食肉製品のコンテストが行われた。
今回のコンテストエントリーは2300品。その内、EU以外の500点(モスクワ、アメリカ・ミシガン州などの製品)は
事前に現地で審査され、結果のみの発表がなされた。
日本からは基本的には持ち込めないが、特別なルートで放射能検査済の証明書付きで受理された模様。
生ハムブームでスペインからの参加者が目立つのと、全体的にエントリー数も少なく、特にドイツ国内の参加者が少
なくなった。
ドイツ食肉組合長 Süss 氏より優勝トロフィを授与されるファインコスト部門
優勝者Fritz&Gabriele Kästelfusai
資料 afz
スペインのイベリコハムはドングリを餌
にした脂肪たっぷりの肉質が特徴
この脂肪の厚さでも全く問題なく、金賞
を受賞した
大胆に太い紐で十文字に固定されただけの外モモハム
適度に脂肪を残し、断面もきめ細かく見事に完成している
低温でじっくりクッキング、スモークの乗りも美しく、豪快さで金賞を受賞
サラミ、フライシュヴルストなど様々なケーシングを使ったアイデアが凝
縮した作品が目白押し
陶器に入れた鴨のレバーパテは、桃とケーパーをトッピングし、“パテ・メイドインジャーマニー”と命名:金賞の逸品
Finger Food Trend・・・・海鮮フィンガーフードが人気
ドイツの肉屋さんはパーティサービスでの必須アイ
テムフィンガーフードに力を入れている。
和食の会席料理やスペインの小皿料理Tapasのよ
うに、小皿に盛り付けた見た目の美味しさを狙って、
女性客の要望に応えなければ注文を取れない。
一個一個盛り付けに時間はかかるが“美味しく、少
量で”がポイント。器をそろえるのも大変ではある。
4 月末に、ドイツ南部ボーデン湖で行われたフィン
ガーフードコンテストでの作品は・・・
1:自家製風乾生ハムとサラミのアンティパスティ
2:牛肉ターフェルシュピッツ+白ワインとバルサミコのソース
3:マイルドな味付けのサーモンハム
4:温かいジャガイモ煮込みレバーパテのせ
5:ジューシーなポルチェッタハム ローズマリー添え
6:豚のカシラのゼリー寄せ ビネガーソース
7:山羊のチーズ クランベリーとオレンジピールのクッキー
8:アーモンドとチョコチップのクワークチーズクリーム
サクランボ添え
9:マスカルポーネかけマフィン
と、様々な食材を駆使している。
Edeka で買える冷凍フィンガーフード
手間暇かかるフィンガーフードを専門に扱う卸業者も増えて、出来合いを取り入れながら、パーティサービスを充実
させる肉屋も多い。
パテやテリーヌ、ポテトサラダなど手間暇かかる製品や大量に消費する惣菜などは、受注価格によって、このような
製品を利用しているところも多い。
しかし、個人が直接、ネットで注文かスーパーEdeka で取り寄せることもできるようになった。
フィンガーフード専門の企業=Friesenkrone Manufaktur フリーゼンクローネ社(1904年創業)は、ドイツ北部
の、北海(Nord See)の魚を中心としたフィンガーフードで売り上げを上昇させている。
ニシン、サーモン、海老、小エビなど、女性が好みそうな見た目も美しいアイテムを “フリース島のタパス 12 種類”
と銘打って発表し、スーパーEdekaと提携して大々的に販売を開始した。
https://friesenkrone.com/ueber-uns/
https://www.youtube.com/watch?v=lIXQzff2OoM
全て手作業の凝った製品揃い~シェリー酒漬けニシンのマリネ・海老のクリームチーズ詰め、
洋ナシとベーコンのロール・北洋鱒のクリームチーズ詰め~洋ナシと豆のトッピング、スモークサーモンのタルタルなど
販売形態は 12 種類を 4 つに分けて 1 種類が 10 個、3 種で合計 30 個~価格不明
冷凍で販売し賞味期限2か月・・・週末のおしゃれな夕べ、友人を呼んでのディナーなど、前菜にいつでも好きな個
数を解凍して出すことが出来、とても便利~これは、新しいホームパーティの形になる
http://edeka-food-service.de/GROSSMARKT/media/08_suedbayern/angebote_3/2016_1/kw_194/HZ_Friesisch_T
apas_010316_Edeka_Sudb_Ansicht.pdf
ディスカウンター
Aldiアルディのイメージアップ作戦
1910年 ドイツ・Essen郊外の小さな町で開いた食料品店 karlAlbrecht,~
当時はおばさんが一人で店番している小店の形態が普通で、エマおばさん
の店(Tante Ema Laden タンテ・エマ・ラーデン)という通称で、あちこち
にこのような小店を見かけた。
1946年に2代目の息子2人で安いバッタ商品を集めてディスカウントショップ
に業態変更、1950年には13店舗に増える~ブランド品は無かった。
1970年代後半は、まだアルブレヒトと呼ばれていたが、1980年代に急速に
拡大。兄弟2人で北と南に分かれ、今や世界中で9000店舗を持つ。
1980店舗を持つ南(Aldi Süd)は、価格追求はそのままに、店舗を高級感
をアピールしてイメージアップを図る。
照明をLEDで統一、ショーケースは黒を基調にして、野菜、果物、ワインなどを高級デパートのようなラグジュアリ
ーな雰囲気でゆったり感を演出・・・
最近のドイツのスーパーの折り込みチラシは黒ベースが多い。
動物愛護運動:Tierwohl(動物の幸せ)リードするAldi
今、ドイツ社会で問題になっているディスカウンター、メガスーパーの価格競争・・・EUの中でも、ドイツのスーパー
は他国よりはるかに低価格路線を突っ走り、特に食肉加工の仕入れ先、製造元を苦しませている。
Aldi は2年前の年末にすべての食肉加工品をマイナス10セントの価格変更~仕入れ代金にそのまま転嫁!!
他社もしばらくは価格維持に努めたが、売り上げ減少に耐えられず値引きに変更。
2015年末EdekaのTengelmann買収決定により、市場の25%を動かせる大企業の価格操作力に危惧を感じて
いる。
大手販売者は安い肉、安い製品ばかりを追求し、製造者、またその前の畜産農家を苦しませている。
そこで Tierwohl (ティアヴォール・動物のしあわせ運動)が高まり、価格よりも、「健康に安全に畜肉を育てさせるため」に、
価格の主導権をおおもとの農家に与えて、健全な肉を適正価格で流通させようという運動が政治家を動かしている。
このことを受けて、AldiNord(アルディ北)はAldiSüd(南)と共に、すでに毛皮やアンゴラ羊毛、ウサギ肉の取り扱い
を辞めているが、さらにアヒルのダウンとフェザーを使用した防寒用品、寝具の取り扱いも中止した。
また豚と鶏についての畜産農家の明記、飼料の公開などを義務化し、健全に育った畜肉を求めていく。
さらに2015年1月から Initiative Tierwohl と称してこの運動のイニシアティブを取ると宣言!!
2016 年 5 月より、豚肉と鶏肉の仕入重量・kgあたり4セントを Tierwohl 基金に寄付~2017年末までにAldli2社で
2億5千500万€を目標にしている=畜産農家に援助金として支払われ、動物の飼育状況の改善=健全な畜肉製
品を目指す・・・・ また 2017 年 1 月からは、去勢された豚の肉は買わないことを決めた。
もともと、動物愛護の意識が高いドイツ~安全志向の意識も高く、Bio製品の伸びも他国より大きく、動物への思い
やりは消費者だけの範囲に留まらず、企業ポリシーを問われ、企業自体の未来にも影響しかねないほどの市民運
動となっている。