新興国ウィークリーレポート 2016/6/13 【韓国】 総合指数は週間で 1.6%高と 3 週続伸、今週は 2000 ポイント台で値固めか 先週の動き/今週の展望 総合指数は週間で 1.6%高と 3 週続伸。忠霊記念日の 6 日が休場のため、4 日間の立会いだった。1 週間を振り返ると、 7-8 日は早期の米利上げ観測が後退して続伸。海外投資家による買いが相場を押し上げ、8 日に終値ベースの年初来高 値を更新した。9 日は韓国銀行(中央銀行)が予想に反して政 策金利を引き下げ、一時は場中の年初来高値を付けたが、個人 と国内機関投資家による利益確定売りに押されて反落した。10 ▼指数チャート 2,040 2,020 日は海外投資家が 4 営業日ぶりに売り越しに転じ、続落。米ド 2,000 ル高の進行も嫌気されたが、週を通じて終値ベースで心理的節 1,980 目の 2000 ポイントを維持した。今週は同水準付近で値固めか。 1,960 米金融緩和の長期化観測が広がった半面、指数は 4 月下旬以来 1,940 の高値水準にあるだけに、利益確定売りが出やすい環境だ。 1,920 【ロシア】 [KOSPI/day(2016/3/29 - 2016/6/10)] 3/29 4/7 4/19 4/28 5/11 5/20 5/31 6/10 RTS 指数は週間で 2.4%高と反発、利下げ効果を見極めも堅調持続か 先週の動き/今週の展望 先週の米ドル建て RTS 株価指数は週間で 2.4%高と反発。米国の早期利上げ観測の後退やブレンド原油の年初来高値 更新で買い安心感が台頭し、週央まで堅調に推移。ただ、週末 10 日には中央銀行が利下げに踏み切ったことで金融株が 下落し、週間の上げ幅を縮めた。週前半はヘルスケアが大幅上 ▼指数チャート 昇し、週央まではエネルギー、金融、公益などが指数を交互に [RTSI$/day(2016/3/30 - 2016/6/10)] 1,000 けん引。8 日には 4 月 29 日以来の 960 台を回復した。ただ、 週後半は 4 営業日続伸の反動で利益確定売りに押された。加え て、10 日にロシア中央銀行が政策金利を 11.00%から 10.50% 960 920 に引き下げたことで、金融株が値を崩し、これまでの上げ幅を 880 縮めて週を終えた。今週は堅調持続か。利下げ効果を見極める 840 とともに原油価格の動向にも注意を払いたい。 800 【ベトナム】 3/30 4/8 4/19 4/28 5/12 5/23 6/1 6/10 VN 指数は 1.3%高と続伸、11 カ月ぶりの 640 ポイント台も視野に 先週の動き/今週の展望 先週の VN 指数は週間で 1.3%高と続伸。米国の利上げが遠のいたとの見方に加え、原油価格の 50 ドル台回復が支援 材料となった。週初 6 日はマイナスで終えたが、7 日から 9 日まで 3 日続伸。9 日にはエネルギー株の上昇に加え、下落 していたビナミルクが一時値を戻したことで、終値で昨年 7 月 ▼指数チャート 28 日以来の 630 ポイント台を回復。原油価格の上昇を背景に [VNINDEX/day(2016/3/30 - 2016/6/10)] 640 エネルギー株が指数を支え、金融、鉄鋼株もしっかりとなった。 週末 10 日はヘルスケア株がけん引し 633 ポイント台半ばまで 上昇したが、週末の持ち高整理で引けにかけ下落した。個別で 620 600 は保険のバオ・ベト・ホールディングスが指数のプラス寄与度 580 1 位となり、相場をけん引した。今週は原油価格が崩れなけれ 560 ば、昨年 7 月 15 日につけた 641.06 ポイントが視野に入るか。 540 3/30 4/8 4/20 4/29 5/12 5/23 6/1 6/10 2016/6/13 【インドネシア】 【シンガポール】 【先週の動き/今週の展望】ジャカルタ総合指数は 0.1%安 と小幅反落、今週は中央銀行の追加利下げに期待 ジャカルタ総合指数は週間で 0.1%安と 3 週ぶりに小幅反落。 【 先 週 の 動 き / 今 週 の 展 望 】 ス ト レ ーツ タ イ ム ズ 指 数 は 0.5%高、今週は国内の経済指標に注目 ストレーツタイムズ指数は週間で 0.5%高と 5 週続伸。先週 週前半は好調に推移し、年初来の高値を更新したが、その後は は国内の重要イベントが少なく、原油価格の高騰で指数は週後 高値警戒感で売りに押された。7 日はイエレン FRB 議長が前日 半まで堅調を維持したが、週末に下落した。週初の 6 日は東南 の発言の中で、利上げ時期の明言を避けたことなどを受けたド アジア市場が全面高となる中、金融や消費関連の銘柄が買われ ル安ルピア高が好感されて、指数は終値ベースで節目の 4900 た。7 日は前日に NY 原油先物が反発し、約 10 カ月ぶりの高値 ポイント台に乗ったものの、8 日に利益確定売りが出て 4 営業 で引けたことを受けて資源株が指数上昇をけん引。8 日まで 5 日ぶりに反落すると、週末まで 3 日続落して引けた。今週は 15 営業日続伸となったが、9-10 日は続落した。今週は 15 日に 4 日に 5 月の貿易統計が発表されるほか、16 日には中央銀行が定 月の小売売上高、17 日に 5 月の非石油地場輸出が発表される予 例の会合で政策金利を決定する予定。5 月の CPI 上昇率が低水 定で、市場予想ではともに前月の実績を上回るとの見方が優 準だったことを受けて追加利下げが実施されれば好材料。 勢。実現すれば株式相場の支援材料になると期待される。 ▼指数チャート ▼指数チャート 4,950 [JCI/day(2016/3/31 - 2016/6/10)] 3,000 4,900 2,950 4,850 2,900 4,800 2,850 4,750 2,800 4,700 2,750 4,650 [FSSTI/day(2016/4/1 - 2016/6/10)] 2,700 3/31 4/11 4/20 4/29 5/12 5/23 6/1 6/10 4/1 【タイ】 4/12 4/21 5/3 5/12 5/23 6/1 6/10 【マレーシア】 【先週の動き/今週の展望】SET 指数は 0.5%安、1450 ポ イント回復も週後半に下落 【先週の動き/今週の展望】クアラルンプール総合指数は 0.3%高、今週は 15 日に 5 月 CPI 発表 SET 指数は週間で 0.5%安と 3 週ぶりに反落。場中に 1450 クアラルンプール総合指数は週間で 0.3%高と反発。週前半 ポイントを回復する場面がみられたものの、週後半の外部要因 は上昇傾向が続いたが、その後は利益確定売りと世界経済の先 による下落が響いた。6 日は前週末に発表された米国の 5 月雇 行き不安を背景に下落に転じ、上げ幅を縮めた。6 日はドル安 用統計で非農業部門雇用者数の伸びが低迷し、6 月の利上げ観 リンギ高を好感して大型株が国内投資家に買われた。7 日は米 測が後退したことにより東南アジア市場に資金が流入。続伸で 国の利上げ観測後退と原油価格の回復を受けて 5 営業日続伸し 週の取引が始まった。7 日に反落したが、8 日は原油価格の回 たが、8 日は利益確定売りが出て指数は小幅に反落。9 日も 復を受けて反発。中国の 5 月のドル建て輸出額が前年同月比 FOMC を翌週に控えた様子見で買い控えられると、週末まで軟 4.1%減と低迷した影響は限定的だった。今週は FOMC や 23 調な値動きが続いた。今週は前週末に欧米の株式相場が大幅下 日の EU 離脱を問う英国民投票を控えた動向が注目される中、 落した影響が懸念される中、15 日発表の 5 月 CPI 上昇率が前 前週後半からの指数下落に歯止めがかかるかが焦点になる。 月並みを維持し、物価上昇圧力が和らげば追い風になるか。 ▼指数チャート ▼指数チャート 1,460 [SET/day(2016/3/23 - 2016/6/10)] 1,750 1,440 1,725 1,420 1,700 1,400 1,675 1,380 1,650 1,360 1,625 1,340 [FBMKLCI/day(2016/4/1 - 2016/6/10)] 1,600 3/23 4/1 4/18 4/27 5/11 5/23 6/1 6/10 4/1 4/12 4/21 5/3 5/12 5/23 6/1 6/10 本レポートは、株式会社 DZH フィナンシャルリサーチ(以下、「DZH」と称します)により作成されたものです。 本レポートは、DZH が信頼できると判断した各種データ、公開情報に基づいて作成しておりますが、DZH はその正確性、 完全性を保証するものではありません。 ここに示したすべての内容は、DZH で入手しえた資料に基づく現時点での判断を示しているに過ぎません。 DZH は、本レポート中の情報を合理的な範囲で更新するようにしておりますが、法令上の理由などにより、これができ ない場合があります。 本レポートは、お客様への情報提供のみを目的としたものであり、特定の金融商品の売買あるいは特定の金融商品取引の 勧誘を目的としたものではありません。 また、本レポートによる情報提供は、投資等に関するアドバイスを含んでおりません。 本レポートにおいて言及されている投資やサービスは、個々のお客様の特定の投資目的、財務状況、もしくは要望を考慮 したものではありませんので、個々のお客様に適切なものであるとは限りません。 本レポートで直接あるいは間接に取り上げられている金融商品は、株価の変動や、発行者の経営・財務状況の変化及びそ れらに関する外部評価の変化、金利・為替の変動などにより投資元本を割り込むリスクがありますが、DZH は一切その 責任を負いません。 DZH は、レポートを提供している証券会社との契約に基づき対価を得ております。 DZH およびグループ会社は、本レポートの論旨と一致しないレポートを発行している場合があり、また今後そのような レポートを発行する場合もあります。 DZH、グループ会社およびその役職員は、本レポートに記載された金融商品について、ポジションを保有している場合 があります。 本レポートでインターネットのアドレス等を記載している場合がありますが、DZH 自身のアドレスが記載されている場 合を除き、ウェブサイト等の内容について DZH は一切責任を負いません。 本レポートの利用に際しては、お客様ご自身でリスク等についてご判断くださいますようお願い申し上げます。
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