第 章 1 シライ電子工業㈱ 〒615-0901 京都市右京区梅津南広町46-2 Tel.075-861-8100 中国工場の生産能力を月10 万 m2 に拡大へ 第 章 【従業員】1726人 【社長】小島 甚昭 【資本金】13 億 6172 万円 【設立】1970 年1月 【全社売上高】 (連結)13.3/232 億 9800 万円 14.3/255 億 9600 万円 15.3/297億 4000 万円 16.3 予/300 億円 【製品と売上比】プリント配線板 (両面・多層)95%、プリント基板外観検査装置等 5% 【プリント配線板売上比】95% 【納入先】オムロン、デンソー、東芝、三菱電機、日亜化学工業など 2 を排除したキャッシュフロー重視の生産体制構 築を図っている。従来からさらに厳しくした強 化施策を 15 年 4 月からスタートした。コスト リント基板メーカー。プリント基板のみなら 30%削減、リードタイム半減を目標とする。国 第 ず、プリント基板外観検査機をはじめとした 内拠点で人員を育成し、培ったノウハウを将来 3 装置・機器事業も展開する。国内では、基板製 的に中国拠点にも展開する。 造の三上(月産 3 万 5000m2)、冨波(月産 4 万 また、タイでは 12 年末に設立した駐在員事 2 2000m )の 2 工場、シールド板製造の太秦工場 2 (月産 1 万 5000m ) 、切断・穴あけ加工の守山 章 両面板と 4 ~ 6 層の多層板を主力とするプ 務所を拡充して現地法人化し、15 年 3 月末から 業務を開始した。東南アジアで生産が伸びてい るカーエレクトロニクスや家電向けを中心に、 第 海外では香港テックワイズサーキット社と中国 新規受注の拡大を進める。足下では月 5000m2 4 章 工場、生産管理センターと開発センターを持ち、 2 清遠市に科恵白井(佛岡)電路有限公司があり、 規模の新規受注を獲得しており、月 1 万 m 規 09 年 8 月に海外で初めての独資工場である白 模を目指す。 井電子科技(珠海)有限公司を稼働させた。珠 海工場は L/S=100/100μm、ビア径 0.3mm ク 第 15 年度は増収増益確保 ラスの両面と 4 ~ 6 層板を量産し、カーエレク 15年度の売上高は前年比0.9%増の300億円、 に供給している。国内外の OEM 先も含めて最 営業利益は同 19.2%増の 8 億円を予想してい 2 大月産 50 万 m の供給体制を構築している。 る。国内市場が下期に悪化したことが影響して 珠海工場は 09 年の稼働以降順次生産規模 伸びが鈍化した。アミューズメントや白物家電 2 向けが落ち込んだ。その一方でカーエレクトロ 産能力を持っていた。15 年の前半に設備増強 シライ電子の売上・営業利益 を実施して順次稼働を拡大しており、月 8 万 5000m2 に能力を引き上げた。16 年度にはさら 営業利益 に月 10 万 m2 規模に高める。自動化の推進や設 備レイアウトの最適化などで能力を向上させる によるさらなる増強を計画している。また、同 250 工場では多層基板の生産比率を高めており、15 150 年度末には 40%となったもよう。 一方、国内拠点では自動車業界をモデルとし た「ダントツモノづくり」を掲げ、徹底的に無駄 PCB2016.indb 43 297 300 億円 233 256 10 8 6 4 2 0 7 200 売上高 100 50 0 11年度 12 13 14 15(予) 第 章 第 2 章 国内プリント回路メーカー大手・注目企業の事業戦略 235 8.0 1.5 億円 300 6.7 6 第 章 余地があるため、17 年度にはこれらの取り組み 4.0 8.0 第 章 を 拡 大 し、14 年 末 時 点 で 月 7 万 5000m の 生 5 章 トロニクス、家電向けなどを現地日系メーカー 8 43 2016/05/19 10:23:38 第 章 1 ㈱野田スクリーン 〒 485-0821 愛知県小牧市大字本庄字大坪 415 Tel.0568-79-0222 【従業員】180人 【社長】堀尾 貞夫 【資本金】4 億 8000 万円 【設立】1979 年 3月 【全社売上高】13.4/35 億円 14.4/37億 5000 万円 15.4/39 億 7000 万円 16.4 予/約 30 億円 【製品と売上比】フラットプラグ加工、有底ビア充填加工、ソルダーレジスト加工、アンダーコート加工 第 章 2 第 章 3 【プリント配線板売上比】約 80% 【納入先】新光電気工業、デンソー、イビデン、富士通など スクリーン印刷技術を用いたフラットプラグ 板を中心にフラットプラグ加工を手がける。14 加工をはじめとしたプリント基板加工委託事業 年 4 月には中国昆山市に新生産拠点を設立した。 を主力とする。フラットプラグ加工は同社が世 16 年 4 月期は国内 PC 向けの需要が大幅に減少 界で初めて確立したプリント基板スルーホール したことで業績が落ち込む見通し。PC 以外や海 の永久穴埋め加工で、光・熱併用硬化型樹脂をス 外は堅調だが支えきれていない。これにより本 クリーン印刷法でスルーホールに充填し、露光 社工場で実施する予定だった能力増強を見送っ 処理によって硬化後、表面を平滑研磨する。ビ た。15 年 4 月に台湾に販売会社を設立し、香港 ルドアップ基板に適した加工技術で、新光電気 の販売機能を統合した。台湾と中国向けの販売 工業の MPU 用パッケージ基板を中心に採用さ を強化する。 れている。本社工場にはフラットプラグ加工の 主力ラインと有底ビアプラグ加工ラインを備え 子」は現地メーカーの需要に対応するための拠 章 第 る。04 年に中国広州市に設立した「広州野田電 4 点で、通信基地局用ルーター・サーバー向け基 ㈱ノリタケカンパニーリミテド 第 章 5 〒 451-8501 名古屋市西区則武新町 3-1-36 Tel.052-561-7111 【従業員】5089人 (連結) (2015.3) 【社長】小倉 忠 【資本金】156 億 3200 万円 【設立】1904 年1月 【全社売上高】14.3/886 億 8700 万円 15.3/990 億 3800 万円 16.3 予/1100 億円 【製品と売上比】 【プリント配線板売上比】数% 【納入先】自動車部品メーカー、医療、工業用センサーメーカーなど 第 章 6 第 章 7 セラミック事業部で厚膜回路基板事業を展開。 ンク付き積層基板、窒化アルミ基板、窒化ケイ素 厚膜回路基板はアルミナ基材に印刷方式で回路 基板などの開発を推進。うちヒートシンク付き をパターンニングしたもので、配線材料によっ 積層基板については日本特殊陶業と共同で開発 て Ag 系と Cu 系に大別できる。耐熱性、信頼性、 を進めており、熱伝導率は 170W/(m・K) (金属 耐振動性に優れ、小型化が可能。構造は単層、部 ベース)を実現した。窒化アルミ基板は NEDO 分多層、スルーホール、多層の 4 種がある。ECU プロジェクトにおいてファインセラミックス技 やパワーウインドウなど自動車の制御部品用が 術研究組合と共同で開発。熱伝導率は 170 ~ 90%で、残りは医療、工業用圧力センサー、特殊 200W/(m・K)を実現している。硫化対策では 用途の LED 照明などがある。生産拠点は国内の 独自の無鉛銅導体を用いた基板を開発。無電解 松阪工場とインドネシアに加え、複数の協力工 金めっきにも対応できる。2016 年夏ごろに発売 場がある。近年はインドネシアへの生産移管を される新車の LED ヘッドライトに搭載される見 進め、松阪工場はマザー拠点として、新製品の開 込み。 発、試作・評価機能を強化した。開発面では放 熱・硫化対策に注力。放熱対策としてヒートシ 第 章 8 PCB2016.indb 94 94 プリント回路メーカー総覧 2016 年度版 逆境跳ね返し新たなステージに突入するプリント/パッケージ基板業界最新動向 2016/05/19 10:23:44 第 章 1 シークス㈱ 〒541-0051 大阪市中央区備後町 1-4-9 Tel.06-6266-6400 【URL】http://www.siix.co.jp/ 第 ラグナ州に保有していた連結子会社「PMI 社 (Pricon Microelectronics, Inc.) 」の EMS 事業 章 2 EMS 事業をグローバル展開 および工場などを取得。シークスの EMS 拠点 1992 年 7 月に設立された。海外事業部時代か として 13 年 7 月から稼働を開始した。PMI 社 らサカタインクスの製品のほか、電子部品を は EMS 事業に加え、IC ソケットやコネクター 扱ってきた。高い部品調達力とグローバルな事 など電子部品の製造を手がけていたが、EMS 事 第 業拠点を活用し、電子回路製造を中心に EMS 業の採算性が低いため同事業を切り離し電子部 3 事業を展開。EMS 事業では世界第 14 位(2015 品製造分野への注力を計画。一方、シークスは 年時点)、国内最大級の実績を誇っている。 フィリピンでの EMS 拠点設置を以前より計画 EMS 事業のスタートは、まだ EMS というビ しており両社の思惑が合致した。拠点は工場棟 ジネスモデルがない 1977 年に遡る。部品を調 3 棟(延べ約 2 万 1000m2)の規模を持つ。 達し、キットやプリント回路基板の製造を受託 また、そのフィリピン工場の隣接地に台湾企 第 し、外部に製造を委託したのが始まりである。 業と合弁で、プラスチック成形および金型製 4 その後、87 年に大手電機メーカーから家電用 造を行う拠点を整備し、14 年 11 月から稼働を タッチパネルの制御ユニットについて、海外製 開始した。合弁先は、アジアを中心にプラス 造を受託し本格展開が始まった。 チック成形や金型製造事業を展開する台湾の 国内にあったプリント配線板実装ラインをシ Coxon 社(Coxon Precise Industrial) 。シーク ンガポールに移すという提案を受け、この実装 スが 55%、Coxon 社が 45%を出資し、合弁会 ラインを同社がすべて買い取って現地合弁会社 社「SIIX COXON PRECISION PHILS」で運営 に生産を移転し、製品を大手電機メーカーの現 を行っている。 章 サカタインクスの海外事業部が独立して 章 第 章 5 地工場に納入した。以後、両社の信頼関係によ り月産 10 数万台規模の仕事を安定して受託し、 メキシコで増産投資継続 事業は契約が満了した 2002 年まで継続。ここ 第 章 6 第 章 7 で得たノウハウをベースに、生産拠点の新増設 メキシコでは、サン・ルイス・ポトシに EMS を進めてきた。 製造拠点を新設し、車載分野を中心に 14 年 11 EMS 拠点は、連結子会社工場として 9 拠点、 月から量産を開始。15年度 (15年12月期) には、 提携工場として 7 拠点の計 16 拠点を保有。自 建屋 5500m2 を使い、SMT ライン 5 本を増設し 社拠点としては、中国(東莞・上海)、タイ(サムッ 7 本とした。さらに、第 2 棟が 16 年 8 月に竣工、 トプラカーン)、インドネシア(バタム・カラワ まず、5 ラインを増設し、量産モデルが 3 モデ ン)、スロバキア、日本(神奈川県)、フィリピン、 ルから 16 年度(16 年 12 月期)の 8 モデルに増 メキシコに工場を有する。 加することに対応する。メキシコでは、大手自 動車メーカー、ティア 1 が揃い踏みする様相で、 プラ成形・金型拠点が稼働 さらに工場 1 棟 1.5 万 m2 を増築し、状況を見な がら、ラインを 20 から最大 30 まで増設する。 山一電機㈱(東京都大田区)がフィリピン・ 第 章 8 PCB2016.indb 174 174 プリント回路メーカー総覧 2016 年度版 逆境跳ね返し新たなステージに突入するプリント/パッケージ基板業界最新動向 2016/05/19 10:24:01 書 名 ................プリント回路メーカー総覧 2016 年度版 体裁・頁数 .........B5 判 オフセット刷り 296 頁 定 価 ................20,000 円+税 この PDF ファイルは株式会社産業タイムズ社が、サンプル閲覧用に作成したものです。 この書類の記事・写真図画等の著作権は株式会社産業タイムズ社、またはその情報の提供者に帰属します。 再配布にあたっては内容の改変を行わないでください。 Copyright (C) 2016 Sangyo Times, Inc. 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