平成 28・29年度江東区青少年健全育成重点取組事項

平成 28
・29年度江東区青少年健全育成重点取組事項
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区や青少年を取り巻く現状
江東区は、平成 27年6月に 50万人を突破するなど急速な人口増加や、南部地域を中
心とした開発の進展といった大きな社会状況の変化の中、平成 27年3月に策定された長
期計画(後期)のもと、計画的かつ体系的に各施策を進めています。青少年の分野にお
いても「こどもの未来を育む地域社会づくり」の施策の中で、行政のみならず青少年健
全育成を担う関係団体・機関の地道な取り組みや相互の連携の中で、着実に成果を上げ
ています。
しかしながら、青少年を取り巻く環境は社会の急速な変動とともに変化し、特に昨今
はインターネットやスマホなどの情報通信技術の進化に伴う弊害やこどもの貧困にかか
わる問題なども顕在化しています。また、ニートやひきこもりなどの若者の自立をめぐ
る問題や薬物乱用、児童虐待、いじめ、不登校などの問題も依然として存在しています。
こうした中、区や関係団体・機関は青少年健全育成のため、それぞれの取り組みを充
実させるとともに互いの連携をより密にし、共通の課題解決にむけて重層的に対応して
いくことが求められます。特に、青少年自らが様々なチャレンジや体験活動をとおして、
自律心や社会性を育み、社会を生きる力を身に付け、次代の地域の担い手として成長し
ていくことが大変重要です。そうした意味で、この度の選挙権の 18歳への引き下げやあ
と4年に迫った 2020東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴うボランティア活動
は、青少年にとって社会参加の第一歩となり、自己の飛躍へのまたとない機会として位
置づけられると言えます。そして、まわりの大人たちはそのための環境整備にそれぞれ
の立場で取り組むことが求められます。
以上のことから、平成 28・29年度の重点取組事項は以下のとおりといたします。
2 28・29 年度の方向性
青少年健全育成基本方針の重点目標を踏まえた平成 28・29年度の重点取組事項の方
向性は、こども・若者が自律心や社会性を身に付け、自ら課題を発見し、対応を考え、
判断し、行動できる力を獲得するための取り組みを充実させることとする。
重点目標1におけるメディアリテラシー注や危機回避能力の習得、重点目標2における
基本的な生活習慣の習得、重点目標3における規範意識の醸成、重点目標4におけるボ
ランティア活動やキャリア教育への主体的取り組みなどがその柱となる。
それらの実現のため、家庭・学校・地域・行政・関係団体が十分な連携をとり、効果
的な取り組みを進めていく。
メディアリテラシー注:情報が流通する媒体(メディア)を使いこなす能力。メディアの特性や利用方法を理解し、
適切な手段で自分の考えを他者に伝達し、あるいは、メディアを流れる情報を取捨選択して活
用する能力のこと。
(IT用語辞典より)
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3 28・29 年度
重点目標
1.健全で安
全な社会環
境づくりの
推進
青少年健全育成重点取組事項
行動目標
平成 28・29年度
重点取組事項
①こども・若者を有害環 ・こどもを被害者にも加害者にもさせないために、
境から守る取り組みの強 ネットマナーやメディアリテラシーの習得のため
化とメディア環境を有効 の取り組みを進める。
に使う能力を養う
②こども・若者の危機回 ・体験活動や体験型啓発事業をとおして、こども・
避能力を育成する
若者に危機回避能力を身に付けさせる。
2.明るく温 ③家庭教育力の向上を図 ・こどもの発達段階に応じたきめ細かく実効性の
かい家庭づ る
ある家庭教育のための取り組みを進めていく。
くりの推進
④早寝・早起き・朝ごは ・学校、地域の組織等であいさつ運動を推進する。
ん・毎日のあいさつなど
の基礎的な生活習慣を身
に付けさせる
3.非行防止 ①こども・若者の規範意 ・様々な場面をとおして自己肯定感や他者を思い
と 心 豊 か な 識を育てる
やる力、協調性、社会性等を育んでいく。
社会づくり
の推進
④困難を抱えたこども・ ・困難を有するこども・若者の社会的孤立を防ぐ
若者を支援する
ために、相談機能の充実や関係機関の連携を図る。
4.自主活動 ①こども・若者にボラン ・2020東京オリンピック・パラリンピックを見据
・社会参加活 テ ィ ア 活 動 や 自 然 体 験 え、ジュニアリーダーや福祉施設などでのボラン
動の推進
等、実体験活動をさせる ティア活動や国際交流活動を推進する。
④就職支援とキャリア教 ・関係機関とも連携しながら、若者への実効性の
育の充実を図る
ある就職支援を進めていく。
※行動目標の番号は、江東区青少年健全育成基本方針に記載されている行動目標の番号による。
※オリンピアン・パラリンピアンなどのスポーツ教室や講演会などを開催し、スポーツの魅力を伝
えることには引き続き取り組んでいく。
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