りそな マーケットフラッシュ ウィークリー

りそな
マーケットフラッシュ ウィークリー
◎注意事項をよくお読みください。
先週の動きと今週の見通し
No.676
(2016 年 6 月 13 日∼2016 年 6 月 17 日)
■ポイント
— 英国の EU 離脱を問う国民投票直前、リスク回避姿勢鮮明に
— 長期金利には更なる低下余地
— 原油価格の頭打ち、クロス円での円高に繋がる
短期金利
長期金利
円/円スワップ
米国金利
株式相場
為替相場
無担保(翌日物)
円TIBOR(3ヶ月)
新発10年債
先物中心限月
5年
10年
ドルLIBOR(3ヶ月)
T-Note(10年)
日経平均
NYダウ
ドル・円
ユーロ・ドル
ユーロ・円
先週末値
-0.049 %
%
0.063
-0.155 %
152.31 円
%
-0.15
%
-0.01
%
0.656
%
1.640
16,601.36 円
17,865.34 ドル
106.97 円
1.1251 ドル
120.38 円
■ウィークリー コメント
リスク回避の時間帯
株安・信用スプレッド拡大へ
の備え高まる
Brexit 国民投票、23 日
英国が EU 離脱となれば、
経済活動は抑制
金融危機以降、政策総出動
が当たり前だったが・・・
もみ合い
もみ合い
金利低下
もみ合い
もみ合い
金利低下
下落
下落
ドル下落
ユーロ下落
ユーロ下落
今週の予想
-0.070
0.050
-0.185
151.90
-0.17
-0.05
0.60
1.55
15,600
17,100
104.50
1.1050
117.50
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
-0.010
0.080
-0.130
152.80
-0.12
0.02
0.70
1.72
16,600
18,100
107.50
1.1400
121.50
%
%
%
円
%
%
%
%
円
ドル
円
ドル
円
〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉
今週から来週に掛けての金融市場、人々が今年最もリスクというリスクに対
して備える時間帯と言えるかもしれません。端的に申し上げれば、株安や信
用スプレッド(利回り上乗せ幅)拡大への備えが進み易い、となります。
この行動を起こす最大の要因は Brexit(=British exit:英国の離脱)です。
6 月 23 日に英国では EU(European Union:欧州連合)離脱の是非を問う国
民投票が実施されます。事前の調査では、EU 離脱派と残留派の割合が拮
抗しているとのことで、どちらに転ぶか予断を許さない状態です。
英国が EU から本当に離脱するとなれば、政治経済をはじめとして、様々
なところに影響が出ると思われます。貿易一つ取ってみても、英国と EU との
間で自由にモノやサービスが動き続けるのか、不確実さが増します。当然、こ
れは経済活動を抑制させる要因です。
2008 年に金融危機が深化して以降、金融・財政総出動が当たり前のように
なりました。金融政策面では、政策金利を可能な限り引き下げ、欧州や日本
ではマイナス金利が適用されています。(以下次頁)
◎注意事項
*当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に
ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま
た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。
*また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な
どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。
1
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
(前頁より続く)
財政面でも、多くの国で債務状況が芳しくないにもかかわらず、危機対応
の名の下に拡張的な財政政策がみられました。
しかし、こうした政策総出動にも限界が囁かれ、その声は大きくなりつつあり
ます。日本でもマイナス金利への風当たりは強いですが、欧州でもマイナス金
利幅拡大には慎重さが求められています。また、国債などの資産を買い入れ
ることによって市中に資金を供給する量的緩和にしても、中央銀行が資産を
粗方買い進めてしまったため、更なる政策を進める余地も狭まってきていま
す。
政策に限界が囁かれ始める
こうした中で、今週は日米英にて、金融政策を決める会合が開かれます。
米国では 14-15 日に FOMC(Federal Open Market Committee:連邦公開市
場委員会)が予定されています。他の先進国とは異なり、FOMC では段階的
な利上げを志向しています。今回も利上げの有無を議論することになります
が、5 月分の雇用統計の内容が労働市場の弱さを示すものだったため、早期
利上げ観測は後退中です。市場ではほとんどの参加者が政策金利の据え置
きを想定しています。また、7 月以降の利上げの可能性についても、「9 月の
FOMC にて利上げか」といった想定が増えつつあり、利上げ想定の後ズレが
目立ってきています。
日米英、金融政策会合開催
FOMC、利上げ想定の後ズ
レ目立つ
ま た Brexit の お 膝 元 、 英 国 の 金 融 政 策 会 合 MPC ( Monetary Policy
Committee)も 16 日に予定されていますが、まずは国民投票の成り行きを見
守るしかなさそうです。現行の政策金利 0.50%、量的緩和の規模 3,750 億ポ
ンドを今回も維持させると思われます。
英国 MPC も現状維持
また日銀金融政策決定会合は 15-16 日に予定されています。こちらも大方
の予想は「現状維持」です。マイナス金利への効果が定まらない上に、年間
80 兆円規模での買い入れ資産残高増加にしても、市中に流通する国債の量
が減ってきており、更なる増加をしようにも技術的な可否が問われる段階に差
し掛かりつつあります。ただ、世界的なリスク回避姿勢の強まりに合わせて円
高が進みつつある中で、追加緩和策への思惑が残っているのも事実です。
日銀、追加緩和への思惑燻
るものの・・・
このように、Brexit の国民投票を前にしながらも、不測の事態に対する金融
政策面での対抗・支援策に期待することが難しくなってきています。気を付け
るべきは、「金融政策限界論」に乗る形で、投機筋が仕掛けてこないか、とい
った点です。日本株や円相場をみても、投機的な動きに対する市場の脆さが
目立ちます。世界的にみても、年初の原油安にしても一方向の動きが出がち
でして、新たな流れが発生した場合、割高・割安には関係なく勢いだけで相
場が走り出す可能性も意識しておく必要があります。日経平均株価にしても
年初来安値更新、ドル円では 1 ドル 105 円を割れて円高余地を探る可能性
が高まります(図表 1・2)。
不測の事態に対する支援、
期待し難い
離脱となれば、日経平均
15,000 円割れ、円高も進行
か
これだけリスク回避色の強さが目立つのも珍しく、色気も出してみたいところ
ではありますが、今回はじっと嵐が過ぎるのを待つことが最善策のようです。
じっと待つことが最善
図表1:
日経平均株価推移
図表2:
ドル円の推移
円/ドル
円
123
21,000
121
20,000
119
19,000
117
18,000
115
17,000
113
111
16,000
109
15,000
14,000
11月2日
107
12月2日
1月2日
2月2日
3月2日
4月2日
5月2日
105
12月31日
6月2日
出所:Bloomberg、りそな銀行
1月31日
2月29日
出所: Bloomberg、りそな銀行
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2
3月31日
4月30日
5月31日
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■今週のひとコマ
図表3:
米国利上げ確率とドルインデックスの推移
9月
7月
6月
%
ドルインデックス(左軸)
100
101
90
99
80
97
70
95
60
50
93
40
91
30
89
20
87
85
2016/1/1
10
0
2016/2/1
2016/3/1
2016/4/1
2016/5/1
2016/6/1
出所:Bloomberg、りそな銀行
米国利上げ確率
利上げ確率は FF 金利先物か
ら算出
FF 金利先物とは
直近の 6 月 FOMC における
利上げ確率は 0%
利上げ確率、7 月は約 18%、9
月は約 32%
上の図は市場が織り込む 6・7・9 月 FOMC での米国利上げ確率とドルインデ
ックスの推移です。
市場が織り込む利上げ確率はシカゴマーカンタイル取引所(CME、Chicago
Mercantile Exchange)がフェデラルファンド(FF)金利先物の値を用いて計算し公
表しています。FF 金利先物とは、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の
誘導目標である FF 金利を参照する先物商品で、シカゴ商品取引所(CBOT、
Chicago Board of Trade)に上場されています。
直近の 6 月 14∼15 日開催の FOMC における利上げ確率は 6 月 10 日現在
では 0%です。5 月半ば以降は約 30%前後で推移していましたが、6 月 3 日に
発表された 5 月雇用統計における非農業部門雇用者数が予想を下回る結果と
なったことなどからこの水準まで低下し、それと共にドルの相対的な強さを示すド
ルインデックスも下落しました。また 7 月、9 月の利上げ確率はそれぞれ約
18%、32%となっています。イエレン FRB 議長は利上げに関してはデータ次第と
のスタンスを継続しており、今後発表される経済統計などのデータを受け、市場
がどのような利上げ予想を示すかがこの利上げ確率をみることでおよそ推し量る
ことが出来ます。(水野)
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
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3
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■外国為替市場
米ドル
予想
ドル円:
ドル円は下落
104.50 −107.50 円
先週のドル円は小幅上昇。週初は、前週末の低調な雇用統計を受けて、ド
ル円は 106 円台半ばで取引を開始。その後は原油価格の上昇や良好な新規
失業保険申請件数などを受けて 108 円台手前まで値を戻す場面があったも
のの、週を通して上値の重い展開となった。週末は、ドル高・ユーロ安の動き
を受けて、ドル円は 107 円台近辺で推移した。
今週のドル円は下落を想定。週前半は米国 FOMC の見極めや米金利低
下などからドル売り優勢の展開となり、週後半は FOMC の結果を受けてドル
円は推移する展開を見込む。米国の経済指標や世界情勢をみると不透明感
が残り、米 FOMC では利上げを見送った上に、イエレン FRB 議長の会見でも
新たな動きは出ないだろう。日銀金融政策決定会合でも金融政策の据え置き
が見込まれるが、黒田総裁の発言が注目される。(中條)
ユーロ
予想
ユーロ円:
ユーロ円は下落
117.50 −121.50 円
ユーロドル:
ユーロドルは下落
1.1050 −1.1400 ドル
豪ドル・NZ ドル
予想
豪ドル円:
豪ドル円は下落
75.00 −80.00 円
NZ ドル円:
NZドル円は下落
72.00 −77.00 円
図表4:
113
112
111
110
109
108
107
106
105
先週のユーロ円、ユーロドルは共に下落。ユーロ円は週初、米 5 月雇用統
計を受けたドル安からユーロが買われ上昇。しかしその後は円買いが進行しド
ル円に連れ安となり、週末には英国の世論調査で EU 離脱派が残留派を上
回る結果となるとさらに値を下げた。ユーロドルは週初もみあった後、早期利
上げ観測の後退からドル安が進行し上昇。しかし週末には英国の世論調査を
受け、ユーロが売られ下落した。
今週のユーロ円、ユーロドルは共に下落を想定。FOMCにおける声明文や
スタッフ経済見通しなどの内容次第で上下しようが、ユーロ円は英国のEU離
脱に関する国民投票を控え、警戒感からユーロ売り・円買いが進行し下落す
るだろう。ユーロドルも同様に英国の国民投票を控え、ユーロ売り・ドル買いが
進行し下落する展開を予想。(水野)
先週の豪ドル円、NZドル円は共に上昇。豪ドル円は7日にRBA(豪中央銀
行)理事会における声明文にて追加利下げが示唆されなかったことや、商品
市況が堅調に推移したことから週半ばに掛けて上昇。しかしその後は円買い
や商品安の進行を受けて週末に掛けて上げ幅を縮小させる展開となった。
NZドル円は堅調な商品市況を背景に上昇し、9日にはRBNZ(NZ中央銀行)
が政策金利の据え置きを決定するとさらに値を上げる展開となった。
今週の豪ドル円、NZドル円は共に下落を想定。豪ドル円はリスク回避から
円買いが進行し下落する展開を予想。また米ドル上昇を受けて商品相場が軟
調に推移することが予想され、豪ドル円相場を下押しするだろう。NZドル円も
リスク回避の円買い進行や商品市況が軟調に推移するなか、豪ドル円に連れ
安となる展開を予想。(水野)
米ドル円
図表5:
円/ドル
2016/4/8
128
ユーロ円
円/ユーロ
126
124
122
2016/4/29
2016/5/20
120
2016/6/10
2016/4/8
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
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4
図表6:
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
77
豪ドル円
図表7:
円/豪ドル
78
NZ ドル円
円/NZドル
77
76
75
74
73
2016/4/8
2016/4/29
2016/5/20
72
2016/4/8
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
■債券市場
国内
予想
金利は低下
TIBOR(3M):0.050 -0.080 %
長期金利(新発 10 年債):
-0.185--0.13%
米国
予想
金利は低下
ドル LIBOR(3M):
0.60 -0.70 %
T-note(10 年):1.55 -1.72 %
図表8:
%
0.18
0.17
0.16
0.15
0.14
0.13
0.12
0.11
0.10
0.09
0.08
0.07
0.06
0.05
0.04
15/6
先週の国内債は上昇(金利は低下)。米 5 月雇用統計を受け米債高が
進行したことを背景に週初から上昇。その後、8 日付の日本経済新聞にて
大手銀行による国債市場特別参加者の資格返上に関する記事が報じられ
たことなどから上げ幅を縮小させたものの、5 年債入札が良好な結果となっ
たことや独・米債高を受け週末に掛けて値を上げる展開となり、10・20 年債
利回りはそれぞれ過去最低の▲0.155%、0.185%を付けた。
今週の国内債は上昇を想定(金利は低下)。英国の国民投票などの重
要イベントを控え、リスク回避から債券高となる展開を予想する。また米債
や過去最低利回りの更新を続けている独債に連れ高となるだろう。尚、日
銀金融政策決定会合では政策の現状維持が見込まれており、相場への影
響は限定的となろう。(水野)
先週の米国債は上昇(金利は低下)。原油高・株高を背景に週初は売り
が優勢。しかし独債利回りが過去最低水準の更新を続けたことから米国債
も買われる展開となった。さらに、10 年債入札が良好な結果となったこと
や、英国の世論調査で EU 離脱派が残留派を上回ったことなどから週末に
掛けて価格上昇幅を広げた。
今週の米国債は上昇を想定(金利は低下)。今週開催される FOMC の
内容次第で上下しようが、英国の国民投票を控え、警戒感から買われる展
開を想定。また独債利回りや日本国債利回りの一段の低下を受け投資妙
味から買いが集まるだろう。尚、直近意識されていた 1.7%を割り込んでお
り、今週は利回りの低下余地を探る展開となろう。(水野)
日米短期金利
図表9:
日本
米国(右軸)
1.30
%
%
0.90
0.70
0.50
0.30
0.10
-0.10
15/12
16/3
日本
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
▲ 0.1
▲ 0.2
15/6
1.10
15/9
日米長期金利
16/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
15/9
%
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
米国(右軸)
15/12
16/3
16/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
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5
■株式市場
先週の日経平均は下落。週初は前週末の低調な米雇用統計や為替の
円高推移を受けて日経平均は 16,400 円割れで取引を開始したが、その後
は原油高などを受けてエネルギー関連株を中心に上昇。週半ばまで日経
平均は堅調に推移したが、週後半は円高に対する懸念や低調な機械受注
を受けて、金融株や輸出関連株などが売られた。
日経平均
予想
日経平均は下落
15,600 −16,600 円
今週の日経平均は下落を想定。英国の EU 離脱問題などに懸念が残り
欧米株は売られ、日本株もこれに合わせて売りが強まるだろう。英国の国民
投票を 23 日に控え、来週までは慎重な値動きが続く展開を見込む。世界
的なリスク回避姿勢の強まりから円高が進行し、輸出関連株などが下落す
るだろう。米 FOMC と日銀金融政策決定会合では日米共に金融政策据え
置きを見込む一方、イエレン FRB 議長や黒田日銀総裁の発言が注目され
る。(中條)
先週のダウは上昇。週初、イエレン FRB 議長の講演にて、景気につい
て楽観的な姿勢が示されたことや具体的な利上げ時期に触れなかったこと
などを受け上昇。その後、原油価格が 50 ドルを超えるなど堅調な商品市
況に支えられエネルギー・素材株を中心に買われ 18,000 ドル台を回復す
る場面がみられたものの、週末に掛けては欧州株安・原油安や英国の世論
調査を背景に上げ幅を縮小させ、18,000 ドルを割り込む展開となった。
NY ダウ
予想
ダウは下落
17,100 −18,100 ドル
今週のダウは下落を想定。FOMC の内容次第で上下しようが、英国の国
民投票を前に積極的にリスクをとる展開は想定し難く、欧州株などと共に下
落する展開を予想。また原油価格は 50 ドルを割り込んでおり、軟調に推移
する商品相場を背景に資源関連株を中心に売りが出るだろう。(水野)
図表10: 日経平均
18000
図表11: NY ダウ
円
18500
ドル
17500
18000
17000
16500
17500
16000
15500
15000
2016/4/8
2016/4/29
2016/5/20
17000
2016/4/8
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株
下落、連休や経済指標発
表前に様子見
インド株
下落、世界的な株安が背
景
ブラジル株
下落、商品安・世界株安を
嫌気
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株は下落。鉱工業生産や小売売上高などの重要指標発表が相次ぐこ
とから積極的な買いが入らず週初から下落。9、10 日が休場となるため連休前
の買い控えからさらに値を下げる局面もみられたが、5 月貿易統計では輸入
が予想を上回る改善をみせたことから下げ幅を縮小させる展開となった。(水
野)
インド株は下落。アジア株安を受け下落して始まった後、米株高や外国人
投資家の買いを支えに週半ばに掛けて上昇。しかし世界銀行が成長率見通
しを引き下げたことから値を下げ、週末に掛けては世界的に株安が進行する
なか下落する展開となった。(水野)
ブラジル株は下落。週初もみあって推移した後、中国5月貿易統計にて輸
入が予想を上回る改善をみせたことで資源需要期待から週半ばに掛けては
上昇。しかしその後は商品相場が軟調に推移したことや、世界的に株安が進
行したことから週末に掛けて下落する展開となった。(水野)
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
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6
ロシア株は下落。米国の利上げ期待が後退したことや原油価格の上昇を
受け、週半ばに掛けては上昇。しかし世界銀行が同国の 2016 年成長率見
通しを引き下げたことや、原油安、世界的な株安の進行を受け週末に掛けて
下落する展開となった。(水野)
ロシア株
下落、原油安・世界株安を
嫌気
図表12: 中国上海総合指数
3200
図表13: ムンバイ SENSEX 指数
ポイント
27500
ポイント
27000
3100
26500
3000
26000
2900
25500
25000
2800
24500
2700
2016/4/8
2016/4/29
2016/5/20
24000
2016/4/8
2016/6/10
図表14: ブラジル BOVESPA 指数
57000
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
図表15: ロシア MICEX 指数
ポイント
2000
ポイント
55000
1950
53000
51000
1900
49000
47000
2016/4/8
2016/4/29
2016/5/20
1850
2016/4/8
2016/6/10
図表16: WTI 原油先物(期近物)
ドル/バレル
53
51
49
47
45
43
41
39
37
35
2016/4/8
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
図表17: NY 金先物(期近物)
1320
ドル/トロイオンス
1300
1280
1260
1240
1220
1200
2016/5/20
1180
2016/4/8
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
作成 : りそな銀行
2016/4/29
2016/4/29
2016/5/20
2016/6/10
出所:Bloomberg、りそな銀行
総合資金部
高梨 彰
水野伸哉
中條仁美
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
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7
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■過去 5 年間の相場推移
図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸)
円
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2011/06
図表18:
ドル
NYダウ
日経平均
2012/06
2013/06
2014/06
2015/06
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2016/06
米ドル円とユーロ円
円
円
160
150
ユーロ円
140
150
130
140
120
130
110
120
100
110
100
90
米ドル円
90
80
70
2011/06
図表19:
160
2012/06
2013/06
2014/06
2015/06
80
2016/06
WTI 原油先物と日本 10 年金利
WTI原油先物(左軸)
ドル
日本10年金利(右軸)
%
1.40
140
1.20
120
1.00
100
0.80
80
0.60
60
0.40
40
0.20
20
0.00
0
2011/06
2012/06
2013/06
2014/06
2015/06
-0.20
2016/06
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 6 月 13 日(月)09:00 現在
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
8
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■マーケットカレンダー
日本
6/6(月)
6/7(火) 30年債入札
4月景気動向指数
6/8(水) ★5月景気ウォッチャー調査
1-3月期GDP2次速報値
4月国際収支
5月貸出・預金動向
国庫短期証券(6ヶ月)
6/9(木) ★4月機械受注
5月マネーストック
5年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
6/10(金) 4月第3次産業活動指数
6/12(日)
7
米国
その他
★(独)4月製造業受注
4月消費者信用残高
(豪)準備銀行理事会
★(中)5月貿易統計
★(独)4月鉱工業生産
(英)4月鉱工業生産・製造業生産
4月卸売在庫
(NZ)準備銀行理事会
<香港 端午節>
<中国 端午節(-6/11)>
★(中)5月CPI
★(独)4月貿易収支
5月財政収支
(中)5月固定資産投資
★(中)5月鉱工業生産
★(中)5月小売売上高
政策金利
%
6
前年比%
5
4
3
CPI(総合)
CPI(コア)
5
コンセンサス予想:
0.25%-0.50%
(実績:0.25%-0.50%)
4
3
2
コンセンサス予想:
前年比+1.1%
(4月実績: +
1.1%)
2
1
1
0
92/4 94/4 96/4 98/4 00/4 02/4 04/4 06/4 08/4 10/4 12/4 14/4 16/4
0
-1
出所:Bloomberg、りそな銀行
11/4 11/10 12/4 12/10 13/4 13/10 14/4 14/10 15/4 15/10 16/4
出出所:Bloomberg、りそな銀行
6/13(月) 国庫短期証券(2ヶ月程度)
法人企業景気予測調査
6/14(火) 4月稼働率
国庫短期証券(1年)
<ロシア ロシアの日>
<豪 女王誕生日>
(EU)4月鉱工業生産
(英)5月CPI
★5月小売売上高
★FOMC(-15日)
4月企業在庫
5月輸入物価指数
6/15(水) ★日銀金融政策決定会合(‐16日)
国庫短期証券(3ヶ月)
6/16(木) 黒田日銀総裁定例会見
★5月鉱工業生産
(英)5月失業率
4月対米証券投資
6月NY連銀製造業景況指数
★5月CPI
6月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
6/17(金) 資金循環統計
流動性供給入札
6/20(月) ★5月貿易統計
6/21(火) 4月全産業活動指数
日銀金融政策決定会合議事要旨(4/27-28開催分)
流動性供給入札
6/22(水)
6/23(木) 20年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
6/24(金)
6/26(日)
6/27(月)
6/28(火) 2年債入札
6/29(水) 5月商業販売統計
6/30(木) ★5月鉱工業生産
5月住宅着工件数
国庫短期証券(3ヶ月)
7/1(金) ★4-6月期日銀短観
★5月CPI
(EU)5月CPI
(英)BOE金融政策委員会
(豪)5月失業率
★5月住宅着工
(独)5月PPI
★(独)6月ZEW景気期待指数
★5月中古住宅販売件数
★5月新築住宅販売
(EU)6月消費者信頼感指数
5月シカゴ連銀全米活動指数
5月景気先行指数
★(独)6月IFO景況指数
★(独)5月小売売上高
(EU)5月マネーサプライ
★4月S&Pケースシラー住宅価格指数
1-3月期GDP確報値
6月リッチモンド連銀製造業景況指数
6月消費者信頼感指数
5月個人所得・消費支出
5月中古住宅販売成約指数
6月シカゴ地区製造業PMI
5月建設支出
6月ISM製造業景況感指数
5月家計調査
5月雇用統計
6月消費動向調査
★(独)6月CPI
★(EU)6月HICP
(EU)5月失業率
(中)6月PMI製造業
<香港 香港特別行政区設立記念日>
【以降の主要日程】
<国債入札> 2年債(7/28、8/30)、5年債(7/14、8/18)、10年債(7/5、8/2)、20年債(7/20、8/23)、30年債(7/12、8/9)、40年債(7/26)
<日銀金融政策決定会合>7/28-29、9/20-21、10-31-11/1、12/19-20
<米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 7/26-27、9/20-21、11/1-2、12/13-14
<ECB定例理事会> 7/21、9/8、10/20、12/8
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
9
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■市場相場動向 (6/6∼6/10)
6/6(月)
-0.050
0.06273
日本円TIBOR
0.11273
16/12限
円短期金利先物
100.060
利付2年国債
新発債
-0.255
国
利付5年国債
新発債
-0.240
内
利付10年国債
新発債
-0.125
金
利付20年国債
新発債
0.226
利
16/9限
債券先物
152.06
2年
-0.13836
5年
-0.12203
円/円スワップ
10年
0.03751
20年
0.33265
FFレート
0.37
米
TB(3ヵ月)
金
0.259
利
T-NOTE(10年債)
1.737
3
日本円(
ヵ月)
海 L
-0.02986
米ドル(3ヵ月)
外 I
0.66065
ユーロ(3ヵ月)
金 B
-0.27971
英ポンド(3ヵ月)
利 O
0.58206
R
スイスフラン(3ヵ月)
-0.73680
豪ドル(3ヵ月)
1.99000
NZ ドル(3ヵ月)
2.40500
ドル・円(仲値)
106.55
ユーロ・円(仲値)
120.93
豪ドル・円(仲値)
78.10
NZ
(
)
ドル・円
仲値
東
73.84
ドル・円(15:30時点)
外 京
106.98
ユーロ・円(15:30時点)
国
121.32
ユーロ・ドル(15:30時点)
為
1.1340
3
/
ドル円直先スプレッド(
ヵ月、銭
ドル)
替
d 32.1
ドル・円
107.56
N
ユーロ・ドル
1.1355
Y
英ポンド・ドル
1.4442
スイスフラン・ドル
0.9706
日経平均(225種/円)
16580.03
東証株価指数(TOPIX)
1332.43
東
日経ジャスダック指数
2546.36
京
東証マザーズ指数
1130.24
東証1部売買高(百万株)
1870.87
株
NYダウ(ドル)
17920.33
式
ナスダック総合指数
4968.71
中国上海総合指数
海
2934.10
SENSEX(インド)
外
26777.45
ブラジルボベスパ指数
50431.80
M ICEX指数(ロシア/ドル建)
1915.54
金(NY先物、期近)(ドル)
1244.60
商
原油(WTI先物、期近)(ドル)
49.69
品
CRB先物指数
191.27
お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください
無担保コール
オーバーナイト物
3ヵ月
6ヵ月
6/7(火)
-0.049
0.06273
0.11273
100.055
-0.254
-0.240
-0.125
0.215
152.04
-0.13625
-0.12123
0.03623
0.32870
0.37
0.264
1.718
-0.03271
0.65660
-0.27829
0.58144
-0.74180
2.00000
2.37500
107.40
122.01
79.21
74.27
107.67
122.30
1.1359
d 31.5
107.37
1.1358
1.4545
0.9653
16675.45
1340.77
2553.93
1141.61
1614.68
17938.28
4961.75
2936.05
27009.67
50487.86
1951.26
1244.40
50.36
192.43
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
10
6/8(水)
-0.049
0.06273
0.11273
100.045
-0.244
-0.225
-0.115
0.225
151.90
-0.13199
-0.12358
0.02265
0.28499
0.38
0.233
1.702
-0.03271
0.65800
-0.28043
0.57706
-0.74580
2.02000
2.36500
107.10
121.67
79.79
74.70
107.19
121.81
1.1364
d 32.5
106.99
1.1395
1.4504
0.9593
16830.92
1350.97
2554.73
1156.48
1666.13
18005.05
4974.64
2927.16
27020.66
51629.29
1951.55
1259.80
51.23
195.82
6/9(木)
-0.050
0.06273
0.11273
100.045
-0.250
-0.249
-0.130
0.215
152.06
-0.12328
-0.11376
0.03252
0.30448
0.37
0.249
1.687
-0.03500
0.65605
-0.28114
0.57550
-0.75180
2.02000
2.43000
106.75
121.75
79.96
76.11
106.75
121.64
1.1395
d 33.0
107.10
1.1316
1.4458
0.9646
16668.41
1337.41
2557.91
1163.16
1684.04
17985.19
4958.62
26763.46
51118.46
1934.92
1270.20
50.56
195.12
6/10(金)
-0.049
0.06273
0.11273
100.060
-0.274
-0.269
-0.155
0.185
152.31
-0.14625
-0.15000
-0.00640
0.25735
0.37
0.244
1.640
-0.04036
0.65560
-0.28186
0.57519
-0.75380
2.01000
2.41800
107.10
121.02
79.41
76.15
107.04
120.98
1.1302
d 34.1
106.97
1.1251
1.4257
0.9649
16601.36
1330.72
2560.16
1165.55
2207.21
17865.34
4894.55
26635.75
49422.16
1903.61
1273.40
49.07
192.89