CryoPod Carrier ポータブルLN サンプルキャリアー

CryoPod Carrier
ポータブルLN2サンプルキャリアー
使用手順書
 本品のご使用前には、必ず使用手順書(本書)をお読みください。
 取扱説明書に従わない不適切な使用方法は、重大な事故につながる可能性が
ありますので、絶対に行わないでください。
 使用手順書は常に本品のそばに置き、いつでも読めるよう大切に保管してく
ださい。
 使用手順書にご不明な点がございましたら、弊社までご連絡ください。
1.はじめに
BioCision社「CryoPod Carrier ポータブルLN2サンプルキャリアー」は、液体窒
素を冷媒として使用することにより、動植物細胞や組織、家畜の精液などを凍結
状態で運搬・一時保存するための製品です。
本品のご使用前には、必ず使用手順書(本書)をお読みください。使用手順書に
従わない不適切な使用方法は、重大な事故につながる危険性があります。使用手
順書に示す注意事項に従わないことにより生じた事故ならびに商品の不具合につ
きましては、弊社は一切の責任と保証を負いかねます。
使用手順書にご不明な点がございましたら、弊社までご連絡ください(連絡先は
最終頁に記載)。
2.安全にご使用いただくために
本使用手順書では、誤った取扱いによる事故を未然に防ぐための注意事項にマー
クをつけて表示しています。マークの意味は次のとおりです。
危険
取扱いを誤った場合に、死亡、重傷又は重大な物的損
害を招く、差し迫った危険があるリスクを示していま
す。
警告
取扱いを誤った場合に、死亡、重傷又は重大な物的損
害を招く可能性がある潜在的危険性があるリスクを示
しています。
注意
取扱いを誤った場合に、軽傷または軽微な物的損害を
招く可能性がある潜在的危険があるリスクを示してい
ます。
注意(警告を含む)を示しています。
禁止(してはいけないこと)を示しています。
厳守(必ずしていただくこと)を示しています。
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2.安全にご使用いただくために(続き)
危険
風通しの良い場所で作業を行ってください。
密閉された室内で作業を行うと、酸素欠乏になる恐れがあります。この
ような事故を防止するため、製品を使用する室内は必ず十分な換気を
行ってください。酸素濃度計を設置して監視を行う場合、室内の酸素濃
度が18%以上であることを確認してください。
製品内及び開口部付近に顔を近づけないでください。
酸素濃度が極端に低く、一呼吸で酸素欠乏のため意識不明となり窒息死
する恐れがあります。
酸素濃度が極端に低下した空気を吸入すると、短時間で死に至ることが
あります。
製品内に液体窒素が入った状態で転倒させないでください。
製品から液体窒素があふれ、大量の窒素ガスが発生することで、周辺の
酸素濃度が極端に低くなり酸素欠乏になる恐れがあります。また、あふ
れた液体窒素が手や皮膚に触れると、凍傷になる恐れがあります。
使用手順書の通りに液体窒素を充填してください。
急激な充填により、液体窒素が蒸発し、大量の窒素ガスが発生すること
で、周辺の酸素濃度が極端に低くなり酸素欠乏になる恐れがあります。
また、吹き出した液体窒素が手や皮膚に触れると凍傷になる恐れがあり
ます。
警告
水平で安定した場所に設置してください。
不安定な場所に設置すると、製品が転倒してけがをする恐れがあります。
製品を横倒しにしないでください。
液体窒素が製品外部に漏出する恐れがあります。
製品の外観や内部に凹みや割れが無いことを確認してください。
製品の外観に傷や凹みがある場合、性能低下が生じている可能性があり
ます。そのままご使用になりますと、製品及び保存物が大きなダメージ
を受ける恐れがあります。
液体窒素の残量に余裕を持った状態で運用してください。
庫内の温度が上昇し、試料が大きなダメージを受ける恐れがあります。
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2.安全にご使用いただくために(続き)
警告
フタ周辺以外の結露、霜付(真空断熱不良)が見つかった場合、
保存物を別の保存容器に速やかに移してください。
製品内部の温度が上昇し、保存物が大きなダメージを受ける恐れがあり
ます。
粗暴な取扱い・転倒・落下・衝突・激しい振動は絶対に避けてく
ださい。
製品が破損することにより、故障・事故の原因になります。
製品内部や付属品等に傷を付けないでください。
保存物の出し入れや、液体窒素の充填、部品交換や製品搬送の際は、製
品や付属品に強い衝撃を与えないように注意してください。本体が損傷
することにより、液体窒素の漏出が発生する恐れがあります。また、断
熱性能が劣化し、試料が大きなダメージを受ける恐れがあります。
搬送中は、必ずフタをしてください。
液体窒素の蒸発損失量が増加するだけでなく、製品内部の温度が上昇し、
保存物に悪影響を及ぼすことがあります。
バスケット内部での操作は迅速に行ってください。
液体窒素の蒸発損失量が増加するだけでなく、製品内部の温度が上昇し、
保存物に悪影響を及ぼすことがあります。
本体や付属品を変形させないでください。
バスケットや内部パーツを変形させたり、外観を変形させたりした場合
は、製品性能の低下を招く可能性があるだけでなく、製品の破損を引き
起こす恐れがあります。
正規品以外の部品を使用しないでください。
正規品以外のネジや吸着スポンジの使用は、製品性能の低下を招く可能
性があるだけでなく、製品の破損を引き起こす恐れがあります。
液体窒素以外の液化ガスを充填しないでください。
特に、液化酸素を充填した場合は、火災や事故の原因になります。
使用手順書で規定されている以上に液体窒素を充填しないでくだ
さい。
本章に記載されている注意事項以外の問題が発生する可能性があります。
また、液体窒素が製品内部からあふれた場合、通常仕様で想定されてい
る以外の部分が冷却され、故障・事故の原因になります。
製品内部を乾燥させる場合、常温での自然乾燥を行ってください。
本体や部品が破損、変形する恐れがあります。
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2.安全にご使用いただくために(続き)
注意
超低温用手袋を使用してください。
低温になった部分や液体窒素に直接手や皮膚が触れると、凍傷になる恐
れがあります。
漏斗を使用しての液体窒素充填時は、漏斗を指定位置にしっかり
と挿入してください。
液体窒素が飛散して、それが手や皮膚に触れると凍傷になる恐れがあり
ます。
漏斗を使用して液体窒素を充填する場合は、製品本体にフタをし
ないでください。
漏斗内にガスが逆流する他、予期せぬ場所から液体窒素が吹き出ること
があります。吹き出した液体窒素が手や皮膚に触れると凍傷になること
があります。
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3.CryoPod 仕様手順書
付属品等
■付属品
① 本体
② フタ
③ 漏斗
④ 水位センサー
⑤ レンチ
⑥ USBケーブル
(USBmicroUSB)
①
⑥
②
⑤
③
④
①
⑥
■準備するもの
① 本体
② フタ
③ 漏斗
④ 水位センサー
⑤ レンチ
⑥ 液体窒素
(3L以上)
②
⑤
③
④
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液体窒素注入手順
①金属バスケットの中をエタノール等
で拭き、汚れを取り除く
②フロントパネル側の六角ネジが適切
に締まっていることを確認する
③奥側の六角ネジが適切に締まってい
ることを確認する
④水位センサーの動きがスムーズであ
ることを確認する
⑤右奥隅に水位センサーを差し込む
⑥漏斗に付着物や割れがないことを確
認する
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⑦水位センサーの対角線上の隅に漏斗
を差し込む
⑧革手袋を着用して、漏斗に液体窒素
を少しずつ注ぐ
⑨金属バスケットの縁から窒素が蒸発
し始める
⑩蒸発が収まったら、ある程度漏斗か
らこぼれない程度に勢い良く注いで
も問題ない
⑪金属バスケットの縁から液体窒素が
吹き上がるようになったら、注ぐ量
を減らす
⑫水位センサーが浮き上がり、青の部
分を表示したら、注ぐことをやめる
(この時点で約2L注入)
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⑬漏斗・センサーをそのままにして、
15分待つ
⑭15分経過したら、再度液体窒素を
注ぐ
⑮水位センサーが浮き上がり、青の部
分を表示したら、注ぐことをやめる
(この時点で1L追加、計3L注入)
⑯革手袋を着用して、漏斗・センサー
を除く
⑰フタを閉め、10分待つ。
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CryoPod フロントパネル設定
①安定した机の上に設置する
②フロントパネル下部を取り外すと、
電池ボックスとUSBポートが見える
③電池を入れる。液体窒素が注入され
ていると、電池を入れた時点でディ
スプレイに情報が表示される
④正しく表示されている状態
⑤左から2つ目のボタン(セットボタ
ン)を、右下のアラーム温度が点滅
するまで長押しする
⑥アラーム温度が点滅すると、アラー
ム温度1が設定可能。
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⑦右側の2つのボタンで設定温度を上
下する。セットボタンを押して確定
すると、ON/OFF設定に切り替わる
⑧アラーム温度1のON/OFF設定を行
う。セットボタンを押して確定する
と、次の設定に移る(以下同じ)
⑨アラーム温度2の温度設定を行う。
⑩アラーム温度2のON/OFF設定を行
う
⑪アラーム音のON/OFF設定を行う
⑫スタンバイモードに移行する温度設
定を行う
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⑬ハードウェアのID設定を行う
⑭「LOW MEM」をONにすると、ロ
グの空きメモリーが残り6時間に
なった時に「LOW MEM」が表示さ
れる(最大100時間記録可能)
⑮時刻設定を行う
⑯日付設定を行う。セットボタンを押
すと再度アラーム温度1の設定画面
に戻る。セットボタンを長押しする
と、音と共に設定が完了し、元の画
面に戻る
⑰正常に動作している状態
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4.ソフトウェアについて
CryoPodに蓄積されたログデータは、専用のソフトウェアを使用して読み込むこと
が出来ます(WindowsPC対応)。
① http://www.biocision.com/registration にアクセスし、必要事項を入力して
「Register」をクリックする
※シリアル番号は、英文マニュアルP.1の一番上に貼付されているシールに記載
② ダウンロードリンクをクリックして、ソフトウェアをダウンロードする
③ ZIP-ファイルを解凍する
④ 解凍されたアプリケーションを実行し、画面表示に従ってソフトウェア及びドラ
イバーをインストールする。正常にインストールされると、デスクトップに
のようなショートカットアイコンが表示される
⑤ CryoPodのフロントパネルを外す
⑥ 付属のUSBケーブルを使用して、本体
(右図□部分)とPCを接続する
⑦ ソフトウェアを起動すると、下図のような
画面が表示される。□部分がロードされる
と、正常に接続された状態
⑧ 下図の□ボタンをクリックすると、ログ
データがダウンロード可能(□部分でデー
タの形式を変更可能)
5.製品仕様
-150℃以下保持時間
バスケットキャパシティ
液体窒素充填量
(満充填)
ログ記録時間(最大)
温度測定及び
ログ記録インターバル
表示温度帯・表示精度
表示温度増減
環境温度
電力
環境湿度
アラーム設定
使用電池
電池持続時間
最大4時間(フタ閉)、最大1時間(フタ開)
フリーズボックス(5CM高)×1
あるいはカセット(小)×2・3
最大3L
50時間(古いものから上書き)
60 秒
-199 ~ 49°C、±5°C
1°C
15 ~ 35℃、18 ~ 23℃
5W
10 ~ 85%、30 ~ 70%推奨
2段階アラーム(任意設定)
単3電池 × 3(1セット付属)
約2年(通常使用時)
外寸(L × W × H)
33.7 × 32.2 × 25.7cm
内寸(L × W × H)
19.9 × 18.6 × 7.8cm
重量
コンプライアンス
4.1 kg(液体窒素未充填時)
5.9 kg(液体窒素満充填時)
CE、RoHS、WEEE、FCC、EN 61010、EN 61326