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セゾン・アーティスト・イン・レジデンス
ヴィジティング・フェローによるパブリック・トーク
公益財団法人セゾン文化財団では、2016 年度の「セゾン・アーティスト・イン・レジデンス、ヴィジティン
グ・フェロー」として、ギリシャのオナシス文化センターの演劇・舞踊部門芸術監督、カティア・アルファラ氏
をお迎えし、東京ドイツ文化センターと共催で「演劇についての新たな考察」シリーズの一環としてパブリッ
ク・トークを開催いたします。
参加者の方々とともに議論を深めていきたいと考えておりますので、皆様お誘いあわせの上、ご参加
くださいますようお願い申し上げます。
Akira Takayama, X Apartments-Athens, Fast Forward Festival 2 May 2015 Photo: Stavros Petropoulos
パブリック・トーク:演劇についての新たな考察 「現代の舞台芸術における空間的実践と社会的関与」
■ 開催日時 2016 年月 6 月 18 日(土)
15:00-16:30
*参加費無料
*約 1.5 時間のトークセッションと Q&A の後、懇談会あり
■ 開催場所 東京ドイツ文化センター (〒107-0052 東京都港区赤坂 7-5-56 ドイツ文化会館内)
■ 申込方法 Email でお申し込みください。 Email: [email protected]
*Email の件名を、「申込み:演劇についての新たな考察」とし、本文に①お名前②参加人数③連絡先をご記入ください。
■ 主催
、東京ドイツ文化センター
〒104-0031 東京都中央区京橋 3 丁目 12 番 7 号 京橋山本ビル 4 階 TEL 03-3535-5566 / FAX 03-3535-5565
「現代の舞台芸術における空間的実践(spatial practices)と社会的関与(social engagement)」 概要
近年、サイトスペシフィック・アートは公共空間やプライベート空間での作品創作や介入の新しいモデル
の構築をパフォーマンス・アーティストに促してきました。現代の舞台芸術における「空間論的転回
(spatial turn)」は「社会的転回(social turn)」を含意し、それはアートや共同社会、政治に関わる人々の
複雑な相互作用を表すキュラトリアルな実践と美学の双方の変移を引き起こしています。
本トークではアテネのオナシス文化センターで 2014 年 5 月に始めた領域横断的なフェスティバル、「ファ
スト・フォワード(Fast Forward)」を取り上げます。ファスト・フォワード・フェスティバルはドキュメンタリー、
フィクション、インスタレーション、パフォーマンスの境界を超える領域横断的なサイトスペシフィックなプロ
ジェクトの発展を目的とし、全芸術分野と文化での交換を重視する国内外のプロジェクトをプロデュース
し、また、今日の市民社会におけるアーティスト、観客、キュレーターの役割を再検討しています。
例えば、私は次のような問いを考えています。サイトスペシフィックな介入はアテネのような多様な都市に
共生や共存の新しい可能性をもたらすことができるのか。また、都市型のプロジェクトは同質的社会につ
いての現代の論争や国家主義的な物語に打ち勝つことができるのか。そして、パブリックアートは近年、
アテネに流入する難民や移民に関係するハイブリッドな社会的アイデンティティに関与できるのかです。
本トークでは公共性、参加、市民権、傍観者等の問題点とともに、アテネにおけるファスト・フォワード・フ
ェスティバルの芸術的影響、また、社会的、文化的、政治的影響についてお話したいと思います。
- カティア・アルファラ ■プロフィール
アテネ大学でギリシャ文学及び演劇学を専攻。演劇史の修士号をアテネ大学で取
得し、1960 年代から今日までの美術と舞台美術をテーマにパリ第一大学で美術史
の博士号を取得した。2010 年から現職のオナシス文化センターの演劇・舞踊部門
芸術監督を務めている。また、2015 年、アテネで開催された「X-Apartments
Athens」では共同キュレーターを務めた。著書に「Théâtralités contemporaines.
Entre les arts plastiques et les arts de la scène」 (Peter Lang 出版 2011 年)がある。
カティア・アルファラ
Photo: STAVROS PETROPOULOS
■滞在期間 2016 年 6 月 6 日(月)‐7 月 3 日(日) 予定
■滞在目的 「The Home Project: アテネと東京の不安定な居住環境の調査」
2015 年にアテネで実施した、演出家の高山明氏と行ったホームレスの問題を取り
上げた作品を発展させるリサーチを行い、また、日本の現代演劇やコンテンポラリ
ーダンスの理解を深めることを目的とする。
*当財団のニュースレター「viewpoint」第 72 号で、小川てつオ氏にご執筆いただいた「路上
のホームレスとXアパートメント」をご覧いただけます。
(http://www.saison.or.jp/viewpoint/pdf/15-10/viewpoint_vol.72_ogawa.pdf)
会場へのアクセス
地下鉄銀座線・半蔵門線・大江戸
線 青山一丁目駅 4 (北)出口より徒
歩 7 分。赤坂郵便局、カナダ大使
館を通り過ぎ、高橋是清公園と草
月会館の間の道を右折、50m で左
手に赤いレンガのドイツ文化会館
内。