デジタルサイネージ

6
2016
JUNE
特集
デジタルサイネージ
Case Study
東京都道路整備保全公社
秦野市観光協会
はいたっく 2016 年 6 月号
本印刷物は、Adobe 社 Acrobat により作成した PDFです。
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
Frontier Report
サンライズ
No.15
2016 JUNE
6
日立の特許
CONTENTS
有用な発明をしたときに取得する特許。数多
くの研究者がいる日立でも、
日々研究に取り組
特集:デジタルサイネージ
2 広告媒体から社会インフラへと進化する
日立の取り組み
5
み、その 中で多 数 の 特 許を取 得しています。
2015年の特許取得件数は1,240件にも上り、
その出願範囲は多分野にまたがっています。
今回はちょっと変わった特許「蚊幼虫の駆除
日立のデジタルサイネージ
方法」
を紹介します。
Solution
を投入。
すると、砂鉄を好んで食べる性質をもつ
コンテンツ編成から配信・監視・保守までをトータルに支援する
ボウフラが砂鉄を体内に取り込みます。一定時
「MediaSpace」
7
間経過後に水の中に磁石を入れると、砂鉄を食
べたボウフラが磁石に吸着されて、一網打尽に
Case Study
できるというものです。
巨大ターミナルのナビゲーション役を担う新宿駅西口広場デジタルサイネージシステム
水道設備がない地域で、飲料水用の水桶内
公益財団法人東京都道路整備保全公社
9
まずボウフラ
(蚊幼虫)
がいる水桶などに砂鉄
に発生するボウフラを駆除するために考え出さ
れた特許。現在でもさまざまなボウフラを駆除す
Case Study
る方法が考えられていますが、
こちらの特許権は
美しい観光映像と緊急情報を自動配信する
秦野駅コンコースの観光情報デジタルサイネージ
有効期間がすでに切れていますので、
ぜひ活用
してみては……。
一般社団法人秦野市観光協会
11
砂鉄を食べた
ボウフラ
フロンティアレポート Vol.29
アニメーションの世界観をより身近なエンターテインメントへ
電磁石
株式会社サンライズ
13 Solution
「お客さまの声」
を分析し、企業の課題解決を支援する
音声データ利活用ソリューション
15 Solution
お客さまとの実証のための
「EMIEW3」
とロボットIT基盤を開発
17 Topics
光ファイバーなしでの高速データ伝送を実現する
低消費電力送受信機の試作に成功
18
発
行
発 行/
ニュースリリースダイジェスト/Information
日 2016年6月1日 通巻589号
株式会社日立製作所
はいたっく誌情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/hitac-magazine/
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「はいたっく誌情報提供サイト」
にて表紙の写真を壁紙として
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お問い合わせ ICT事業統括本部 コーポレートコミュニケーション本部
TEL(03)
5471-8900(ダイヤルイン)
〒140-8572 東京都品川区南大井六丁目27番18号
日立大森第二別館
印
刷 株式会社日立ドキュメントソリューションズ
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スマートフォンの方はこちらから
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制 作 ス タ ッ フ 編集長:稲見 浩 編集:広報部、竹内 文典子 デザイン:井澤 秀幸、岡村 尚之
ライター:白井 和夫、山田 一郎 カメラマン:千名原 敏男、井澤 広幸 校閲:萩原 明子
1
はいたっく 2016.6
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
本誌は環境に配慮し、植物油インキを使用しています。
特集
デジタルサイネージ
駅や空港、ショッピングセンター、図書館、ホテルなど、人々が行き交う多くの場所で日常的に見られるようになったデジタル
サイネージ。ITやネットワークとの連携が強化される中、その役割は魅力的なコンテンツを発信する「電子看板」
としてだ
けでなく、運行トラブルや災害発生時に人々の安全・安心を支える「社会インフラ」へと進化しつつあります。今回の特集
メ デ ィア ス ペ ー ス
では、日立のデジタルサイネージソリューション「MediaSpace」の幅広い適用領域と、さらなる付加価値創造に向けた
新機能や導入事例などをご紹介します。
社会に欠かせない存在となった
デジタルサイネージ
たことを契機に普及が加速しました。
デジタルサイネージは、印刷した掲示
物とは異なり、ネットワークを介してリアル
しての活用も期待されており、国際的
なイベントや観光などに対応するため、
一層の普及が見込まれています。
公 共 空 間や屋 外、店 頭、交 通 機 関
タイムで情報を書き換えることができま
などさまざまな場所で、ディスプレイなど
す。設置場所や時間に応じて、ターゲッ
企画から運用までの
の表示機器を使って情報を発信するデ
トを絞った情報発信が可能であるほか、
トータルソリューションを提供
ジタルサイネージ(電子看板)。1980年
ニュースやキャンペーン告知など刻々と
代はじめの米 国で、録 画されたファッ
変化する情報を提供することもできるた
日立は、日本におけるデジタルサイネー
ションショーの様子を小売店の大型テレ
め、人々の注目を集めやすく、既存のマ
ジの黎明期ともいわれていた2002年に、
ビに映し出したのが始まりだとされてい
スメディアでは訴求が困難だったフレキ
インターネットを介して多様な映像コンテン
ます。その 後 は 欧 米を中 心 に、食 品
シブルな広告媒体として幅広いシーンで
ツを多拠点のディスプレイに表示するクラ
チェーンストアやレストラン、商業施設で
導入が進められています。
ウド型のデジタルサイネージソリューション
設置が進み、1990年代後半にプラズマ
最 近では、災 害 対 策やインバウンド
「MediaSpace」の提供を開始。流通店
や液晶の薄型ディスプレイが開発され
(訪日外国人)向けの情報伝達手段と
舗、交通機関、金融機関、自治体など多
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日立の取り組み
くの人々が行き交う通路上に設置され
たディスプレイは、遠くからでも連続して
見える視認性の良さ、同じ場所で多数
のサイネージ画面を同時放映する認知
率の高さから、広告出稿元であるクラ
イアントから高く評価されています。
デジタルサイネージの
災害対策機能を強化
デジタルサイネージの役割と意義が見
直される大きな契機となったのが、2011年
3月11日の東日本大震災でした。当時、デ
ジタルサイネージでは広告や企業情報が
流れており、臨機応変にテレビで見るよう
なニュースや緊急情報を映し出すことが
できなかったため、ほとんどのサイネージ
は電源を落とす結果となりました。その後、
サイネージにはテレビ放送機能が求めら
種多様な業種・業態向けに、コンテンツ
持っています。
やMediaSpaceからの自動切り替えが難
の企画・編成から配信・運用、稼働監視
まで一貫したデジタルサイネージシステム
幅広い導入実績を持つ
の構築に取り組んできました。
日立のデジタルサイネージ
それぞれの時代におけるお客さまの
3
れるようになってきましたが、法的な問題
しいなどの課題もありました。
そこで日立は株式会社日立ケーイーシ
ステムズとともに国内でいち早く、デジタ
ニーズを的 確に反 映したMediaSpace
デジタルサイネージの導入が進んで
ルサイネージの災害対策機能の強化に
は、独自性と多くの実績を持っています。
いるといわれる鉄道分野では、複数の
取り組み、災害情報や自治体の避難情
例えば、流通大手のイオングループで
鉄道事業者の駅・改札口で列車の運
報を配信する災害情報共有システム「L
レジ付近に大型モニターを設置して情報
行情報を表示するシステムの対応に取
アラート」
とMediaSpaceの連 携 機 能を
発信を行う
「イオンチャンネル」
(2009年
り組んでいます。
開発しました。平時は広告や交通情報
開始)は、現在では全国大型店を中心
また同じ鉄道分野で、広告媒体とし
などを表示しているデジタルサイネージ
に約180店舗・モニター数約1,400台とい
てのデジタルサイネージも現在、首都圏
に、災害発生時はLアラートからの緊急
う規模で展開されており、店舗別での素
の主要ターミナル駅を中心に展開して
情報を自動的に配信・表示するほか、日
材切り替えなどの機能により、セグメントさ
います。通勤客や空港などに向かう旅
立 が 提 供 する自治 体ソリューション
れたお客さま層に圧倒的なリーチ力を
客、ショッピングを楽しむ観光客など多
「ADWORLD 災害情報一元配信シス
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デジタルサイネージ
多様な先端技術とデジタルサイネージ
施設内の監視カメラによりリアルタイムな人流、滞留検知などを実施。必要に応じてそ
の状況を通知。スタッフはスマートフォンなどでその状況を直接確認・判断可能。サイ
ネージなどを利用して適切な連絡や指示を実施。
を融 合した付 加 価 値の高いテクノロ
ジーやコンテンツをグローバルにアピー
ルする“ショーケース”
としての役割も期
待されるでしょう。
滞留情報把握
映像分析サーバ
デジタルサイネージは、カメラによる画
人流計測
像認識で視聴者の性別や年齢別のリア
ルタイムな表示内容の変更、人の動きに
合わせたインタラクティブな情報提供、
周辺状況や指示表示
拡張現実(AR)技術を使った効果的な
プロモーション、スマートフォンと連携した
パーソナルな情報取得など、先進的な
技術が次々と投入されるイノベーティブ
滞留情報通知
退場者
なソリューションとして今も進化し続けて
デジタルサイネージ
移動軌跡
入場/退場計測エリア
入場者
状況判断のうえ、
サイネージへ配信
います。
日立は今後も、広告メディアの枠を超
え、社会インフラとしての存在感を増して
監視カメラ(人流計測)とサイネージの融合
いるデジタルサイネージの新たな技術開
発と、お客さまとのビジネス協創を推進
テム」
と組み合わせることで、設置場所
準化の推進にも注力し、人々の安全・安
し、より付 加 価 値の高いシステムとソ
周辺のみを対象とした情報を配信・表
心を支える社会インフラとしての役割も
リューションを提供していきます。
示することも可能となります。
果たすデジタルサイネージソリューション
このLアラート連携機能が採用されて
いるのが、神奈川県の秦野市観光協会
を実現していきます。
※ Social Networking Service
が運用するデジタルサイネージです。今
後は全国の宝くじ売り場(国内最大級
デジタルサイネージの
の5,000拠点へ配信)などへも採用が予
需要がさらに加速
定されています。
Lアラート連携機能は、災害・避難情
観光客や国際的なイベントなどによる
報の多言語対応、高齢者や障がい者に
インバウンドの急増に向けて、デジタル
も工夫された情報提供、スマートフォンや
サイネージは競技場や交通機関の多
SNS※と連携した双方向性の強化など
言語案内、パブリックビューイングなどの
に取り組む一方、災害時の相互運用性
用途を中心に、さらに需要が加速する
の確保や海外展開などに向けた国際標
と予想されています。そこでは、日本の
お問い合わせ先
(株)日立製作所 産業・水業務統括本部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/infrastructure/jp/urban/form.jsp?UM_QNo=6
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/products/infrastructure/product_solution/industry/digitalsignage/
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Solution
コンテンツ編成から配信・監視・保守までを
トータルに支援する「MediaSpace」
メディアスペース
日立が2002年に提供を開始したデジタルサイネージソリューション「MediaSpace」
は、導入しやすいクラウドサ
ービスを基盤に、多様な映像コンテンツを多拠点に配信する高信頼なシステムを低コスト・短期間で実現。
コンテンツの企画・編成から配信・監視・保守までを日立がトータルに支援するため、運用負担も最小限に抑える
ことが可能です。
「販売エリアによってコンテンツを変
再生できるローテーションプレイリスト機
えたい」
「 全国共通でタイムセールをし
能も備えています。
日立は長年にわたり、金融機関にお
たい」
「 サイネージ視聴者の性別・年齢
監 視 機 能としては、M e d i a S p a c e
ける経済情報の配信システムや、公共
層を測定してリアルタイムなキャンペー
サポートセンターによる2 4 時 間 3 6 5日
施設での地域情報配信システム、流通
ンを行いたい」
といった戦 略 的なサイ
の遠隔監視、機器障害発生時の遠隔
店 舗における映 像・情 報 配 信システ
ネージ運用にも対 応 。導 入 後も日立の
リブートなどに標準対応。
コールセンター
ム、
さらには交通・公共分野におけるナ
MediaSpaceサポートセンターが稼働
対応も含め、全国規模でサポート体制
ビゲーションや交通情報の配信システ
監視を行います。
を確立し、
お客さまの安定したサイネージ
ムなど、多種多様なデジタルサイネージ
なお、MediaSpaceはこれまで、鉄道
運用を支援します。
システムの構築に取り組んできました。
や空 港などの交 通 施 設や商 業 施 設 、
その実績と幅広いノウハウを生かした
金融機関などを中心に約25,000面に
■サイネージの要となる
ソリューションとして、
日立と株式会社日
サービス提供されています。
コンテンツ編成を支援
サイネージ運用を
トータルにサポート
MediaSpaceでは、お客さまから提供
立ケーイーシステムズが提 供している
のがデジタルサイネージソリューション
「MediaSpace」です。
MediaSpaceの特長
(天気、ニュース、
イメージ映像など)
を
クラウドサービスとして提 供される
■高信頼のプラットフォーム
組み合わせ、利用者や場所・エリアごと
MediaSpaceは、従来はお客さま自身
ミッションクリティカルな運行情報を多
に最も効果的な形でのコンテンツ編成
で調達しなければならなかったコンテン
拠点に確実に配信しなければならない
を企画段階から支援します。
また、お客
ツ配信サーバやプレーヤー端末、表示
鉄道会社、航空会社などがMediaSpace
さまのWebコンテンツや外部からの各種
用ソフトウェアなどを日立が用意。お客
のプラットフォームを採用しています。大手
リアルタイム情報(株価、運行状況など)
さまの業 務に適したコンテンツの企 画
流通チェーンや金融機関にも多くの導
とのリンクも行い、戦略的なサイネージ
や編 成を支 援 するだけでなく、
日立の
入実績があります。
運用を提案。お客さまの要望に応じて、
タッチパネル利用時の利用者ログの分
配信コントロールセンターで一括管理さ
5
される素材に、
日立が用意した各種情報
れたスケジュールに沿って、お客さまの
■安心と充実の運用体制
析によるマーケティング効果の算出、運
拠点に設置されたディスプレイにコンテ
MediaSpaceは、お客さまのデジタル
用改善までを支援し、サービス効果の
ンツを自動配信し、各種機器の遠隔監
サイネージ運用をトータルに支援するだけ
最大化を実現していきます。
視・保守までをワンストップで提供する
でなく、
フルアウトソーシングにも対応し
ことを大きな特長としています。
ています。配信コントロール機能では、
■災害情報共有システム
これによりお客さまは、初期投資やラ
店舗単位やエリア単位のスケジュール
「Lアラート」
と連携
ンニングコストを低減しながら、手間の
設定、特定曜日や時間帯などのコンテ
Lアラートは、住 民 の 安 全・安 心に
かかるコンテンツ編成や配信業務の負
ンツ配信も可能。同じローテーションで
関わる情 報を迅 速かつ正 確に伝える
担を最小化することができます。
も、再生ごとに異なるコンテンツを順次
ことを目的とした情報基盤です。総務省
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デジタルサイネージ
では、災 害 発 生 時やその復 興 局 面に
体ソリューション
「ADWORLD 災害
お客さまのニーズや付 加 価 値 向 上を
おいて、公共情報を発信する自治体・
情 報 一 元 配 信システム」
と組 み 合わ
実 現 するため、常に進 化しています 。
ライフライン事 業 者 や 、それを伝える
せ、サイネージの設置場所周辺のみを
例えば、
カメラと日立の画 像 認 識 技 術
放 送 事 業 者・通 信 事 業 者 が 共 通 で
対 象とした緊 急 情 報の自動 表 示も実
を組み合わせることで、
リアルタイムな
使えるLアラートの全国普及に取り組ん
現 。地 域 住 民や周 辺の人々へ 的 確な
人 流 計 測・滞 留 検 知による施 設の受
でいます。
緊急情報や避難情報などを伝達する
付などの混雑情報を表示することなど
日立は、公共性が高い場所で利用さ
ことができます。
があげられます。
れているMediaSpaceにおいて、
このL
アラートにいち早く対応。サイネージの設
置場所に適した表示方法や多言語で情
報を伝達するほか、
日立が提供する自治
今後も日立は、デジタルサイネージの
監視カメラや画像認識との
融合で、
さらに機能を強化
さらなる活用領域拡大とソリューション
M e d i a S p a c eが提 供する機 能は、
ニュース
強化に積極的に取り組んでいきます。
天気
国民保護情報
気象情報
地震情報
気象庁
発表 8月15日 10時8分
地震情報
東京都 5弱
震源地 房総半島南方沖
Lアラート
インターネットを使った
エリア・店舗別情報配信
避難情報
自治体からのお知らせ
交通情報
エネルギーモニター
広告・販促
「MediaSpace」の情報配信システム例
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 産業・水業務統括本部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/infrastructure/jp/urban/form.jsp?UM_QNo=6
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/products/infrastructure/product_solution/industry/digitalsignage/
(株)
日立ケーイーシステムズ
http://www.hke.jp/
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Case Study
公益財団法人東京都道路整備保全公社
http://www.tmpc.or.jp/
巨大ターミナルのナビゲーション役を担う
新宿駅西口広場デジタルサイネージシステム
鉄道運行情報の表示が決め手
となり、日立 など が 提 案した
4K大型サイネージを導入
運行状況をいち早く確認可能。
多 言 語 化 され た 地 図もイン
バウンドに好 評
は、各種情報の認知度向上と、観光客
事業推進担当課長の石井克典氏です。
や国際的なイベントなどによるインバウン
大型マルチビジョンの左右には4K ※
世界一一日平均乗降者数が多い駅と
ド
(訪日外国人)
の急増に向け、
より快適
対応の70V/32V型ディスプレイが配置
してギネスブックにも登録されている新宿
でわかりやすい公 共 空 間のナビゲー
され、容易なタッチ操作で英語・中国語
駅。JR東日本、京王、小田急、東京メトロ、
ター役を担っています。
利用者世界一の駅周辺を案内
都営地下鉄の各駅に加え、地下道など
で接続する西武新宿駅や南口に新設さ
7
効果
サイネージを設置したかった
解決
課題
使い勝手が良く視認性の高い
れた高速バスターミナル
「バスタ新宿」
ま
JR運行情報配信の
実現が決め手に
で含めると、1日の平均利用者数は横浜
「この場所には5年ほど前
市の人口に迫る約360万人にものぼりま
から、周辺地図やイベント情
す。駅周辺のホテルや家電量販店などに
報を映し出 すデジタルサイ
集まる外国人観光客が多いことでも知ら
ネージを設置していました。
れ、出入り口や乗り換え口が複雑な駅構
しかしハードとソフト双 方の
内を迷わず移動するのは、
日々通い慣れ
老朽化が進み、入れ替えが
た人以外はかなり困難といえるでしょう。
必要になったことから、利用
なかでも朝早くから夜遅くまで多くの
者ニーズを検 討し直し、
より
人々が行き交うのが、都庁や地下街に
使 い 勝 手 が 良く視 認 性 の
通じる新宿駅西口広場です。そのセン
高いシステムを導入しようと
ターエリアに2015年4月9日、60インチディ
考えました」
と語るのは、東京
スプレイを12台つなぎ合わせた約227イ
都における道路行政や駐車
ンチ相当の大型デジタルサイネージが設
対 策 の 推 進を通じて 都 市
置されました。
さまざまな行政情報や災
機能の維持増進に貢献して
害情報、鉄道・バスの乗り場案内、周辺
いる公益財団法人 東京都
地 図などを提 供しているこのシステム
道路整備保全公社 事業部
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(簡体/繁体)
・韓 国 語と多 言 語 対 応
デジタルサイネージ
公益財団法人東京都道路整備保全公社
所
設
資
職
事
在 地
立
本 金
員 数
業内容
東京都新宿区西新宿2-7-1 小田急第一生命ビル20F
1960年3月19日
5億円
(2013年4月1日現在)
402名
(2015年4月1日現在)
道路事業、
駐車対策事業、
自主経営事業
さんとまったく同じ画 面 対 応 ができる
「サイネージの情報をスマートフォン
ことも決め手となりました」
と石 井 氏は
に取り込みたいとのご要 望もあります
経緯を振り返ります。
が、設置場所が法律上“道路”
となって
従来はJR改札口まで行かないと確認
おり、現状では滞留を防ぐため提供で
できなかったリアルタイムな運行表示が、
きないの が 残 念 で す 。ただし今 後 は
距 離 的に離れた西口広 場と動く歩 道
利用者ニーズの変化に合わせ、Wi-Fi
からでも見られれば、運行トラブル時の
の 提 供 やパブリックビューイング的な
他社線乗り換えやバス・タクシーによる
コンテンツも増やしていけないか検 討
移動などの代替プランを早期に選択で
しています。
また、今年度中にLアラート
した地図情報が検索できます。32V型
きるようになります。
これにより改札周辺
にも対 応させることで、災 害 発 生 時の
ディスプレイはスマホライクな指のピンチ
での滞留を防ぎ、
スムーズな誘導を図る
情報提供をより迅速に行うことができる
アウト・ピンチインでの拡大・縮小・回転
ことに貢献しています。
よう検討中です」
と石井氏は語ります。
が可能。検索した情報を隣の70V型ディ
スプレイに表示して多人数で確認する
※ 水平画素数が3,840
(約4,000)
ある高画質ディ
活性化と安全・安心にも役立つ新宿駅
スプレイ
西口広 場の大 型デジタルサイネージ。
こともできます。
さらに、駅と都庁を結ぶ
「動く歩道」脇の柱5か所にも47インチ
ディスプレイ
( 柱 両 面で計 1 0 画 面 )が
これからも日立は、その安定稼働とさら
地図利用は
6割以上が外国人
なる機能強化をパートナー企業とともに
設置されました。
予想どおり、運行表示機能は利用者
導入にあたっては、同公社が示した
から高い評価を得ています。
「 特に都庁
基本要件に合わせ、表示されるコンテ
方面から駅に向かう方々には“情報を
ンツ内容や運用・操作性の提案も含め
早く知ることができて助かる”
“ 改札口
たコンペティションを開催。複数の企業
で右 往 左 往 することがなくなった”
と、
連合体が競う中、選ばれたのが日立と
お褒めの言 葉をいただいています」
と
シャープ 株 式 会 社 、地 図 サ ービス
笑顔を見せる石井氏。詳細な4K表示
MapFanで知られるインクリメント・ピー
の地図情報も好評で、
タッチパネルから
株式会社が共同提案した大型デジタ
取得されるログ分析の結果、6割以上
ルサイネージシステムでした。
を外国人が利用していることがわかりま
「日立さんたちの提案は、コンテンツ
した。
「 4割が日本語、3割が英語、続い
内容と操作性の良さ、液晶ディスプレイ
て中国語、韓国語の順です。外国人の
と地図の美しさなどがバランスよく調和
利用者が予想以上に多く、初めて訪れ
したすばらしいものでした。
また公社で
た街のナビゲート役として便利に利用
はサイネージの設置場所の関係で、JR
されているのがうれしいですね」
と語る
東日本さんの運行情報が必要となると
石井氏は、国際的なイベントの開催とと
考え、J R 東日本さんに働きかけること
もに増 加 するインバウンド対 応に向け
で、初めて駅 構 外で運 行 情 報 表 示が
「さらなる多言語化にも取り組んでいき
できることになりました。
さらにJR東日本
駅 利 用 者の利 便 性を向 上し、街の
力強くサポートしていきます。
たい」
と意欲を見せます。
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 産業・水業務統括本部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/infrastructure/jp/urban/form.jsp?UM_QNo=6
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/products/infrastructure/product_solution/industry/digitalsignage/
はいたっく 2016.6
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Case Study
一般社団法人秦野市観光協会
http://www.kankou-hadano.org/
美しい観光映像と緊急情報を自動配信する
秦野駅コンコースの観光情報デジタルサイネージ
4Kディスプレイを備えた日立
メディアスペース
の「MediaSpace」
を導入
秦野市の玄関口に
大型画面を設置
効果
宣伝メディアが必要だった
解決
課題
観光客にアピールする新たな
注 目 度 が アップ 。L ア ラ ート
連携で地域の安全・安心にも
貢献
した緊 急 情 報の自動 配 信を行う仕 組
使川原氏は笑顔を見せます。
みとなっており、始 発の1 0 分 前から終
※1 水平画素数が3,840(約4,000)
ある高画質ディ
スプレイ
新宿から電車で約1時間。首都圏に
電10分後まで365日稼働しています。
ほど近いエリアにありながら、
日本百名
「この場 所にデジタルサイネージを
山のひとつ「丹沢山」
に代表される自然
設置したいと考えたのは、今から10年
に囲まれた街、秦野。2016年に環境省
ほど前の2006年の話になります。当時
プロポーザル方式で行われた「観光
が行った名水百選30周年記念選抜総
から駅コンコースには観 光ポスターや
情 報デジタルサイネージ」の選定には
選挙の「おいしさが素晴らしい名 水 部
四季折々の写真を貼り、訪れる観光客
複数ベンダーが名乗りを上げ、最終的
門 」で 、地 下 水 から作られたボトルド
の方々に景 勝 地のP Rを行っていまし
に日立 のデジタルサイネージソリュー
ウォーター「おいしい秦 野の水∼丹沢
た。
しかし紙媒体は経年劣化が激しく
ション
「MediaSpace」が選ばれました。
の雫∼」が第1位となり、大きな注目を集
注目度も少ない。そこで大型のディスプ
「今回のデジタルサイネージは“設置
めました。
レイを目立つ場 所に設 置して、観 光 動
しておしまい”ではなく、いかに継続的
その玄関口となる小田急線 秦野駅
画などを流せないかという提案を行っ
に魅力あるコンテンツを発信できるか、
のコンコースで2015年11月3日から稼働
てきました」
と振り返るのは、秦野市観
その運 用をどう行っていくかが大きな
手厚い運用支援と
コンテンツ提供が決め手に
てし が わ ら
を開 始したのが 、秦 野 市 観 光 協 会 が
光 協 会 専 務 理 事の勅 使 川 原 千 春
ポイントでした 。そ の 点 、日立さんの
運 用している
「 観 光 情 報デジタルサイ
氏です。
しかし当時はまだデジタルサイ
ソリューションはコンテンツの更新作業
ネージ」です 。このシステムは2 0 1 5 年
ネージの認 知 度 が 低く、コンコース壁
が非常にやりやすく、映像素材をネット
1月1日に秦 野 市 が 市 制 施 行 6 0 周 年
面に取り付けるのは技 術 的にも予 算
ワークで送れば、あとはMediaSpace
を迎えた記 念 事 業の一 環として設 置
的にもハードルが高かったため断 念 。
サポートセンター側で内容のチェックや
ディ
60周年記念事業の企画が募られたタ
編成・配信管理などの作業をすべて代
スプレイに観光動 画や地 域 情 報 、4 分
イミングで再度上申したところ、市や小
行していただけることがわかりました。4
割 画 面では天 気 予 報やニュース、そ
田急電鉄側からも高く評価され、
「よう
分割画面で流す天気予報やニュース
して災 害 発 生 時にはLアラートと連動
やく長 年の思いがかないました」
と勅
などのコンテンツ素材を自動的に配信
されたもの。平時は高精細な4K
9
※1
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デジタルサイネージ
一般社団法人秦野市観光協会
所
設
職
会
事
していただけるのも助かります。
また自
を大型サイネージに映し出したことで、
主財源を確保しなければならない観光
市 民の皆さんに非 常に喜んでいただ
協会側の立場も理解して、広告収入を
いたことを覚えています。観 光 客 への
得るためのCM枠の企画提案なども盛
アピール度も高く、
“いま映 像に映って
り込まれており、
これなら安心してお任
いた 神 社 はどこにあるの?”といった
せできると判断しました」
と勅使川原氏
問い合わせを改札横にある観光案内
は経緯を振り返ります。
所に聞きにこられる方 が 増えるなど 、
在 地
立
員 数
員 数
業内容
神奈川県秦野市桜町1-4-1
2009年7月1日
12名
(2016年5月6日現在)
350名
(2016年5月6日現在)
観光宣伝および観光客誘致、
観光情報の収集および
提供、
観光資源の活用、
観光関連物産の販売など
かなり大きな手応えを感じています」
と
日本で初めての
Lアラート連携事例
勅使川原氏は語ります。
また、
この観光情報デジタルサイネー
秦 野 駅 の 改 札 正 面に設 置された
ジは総務省が普及・促進している災害
デジタルサイネージは、美しい4K画像で
情 報 共 有システム「 Lアラート」
と連 携
まず人々を引きつけ、豊富なコンテンツ
し、災害発生時には即座に国や自治体
とリアルタイムなニュース映 像などとの
の避難情報を自動的に配信する機能
※2
秦野市観光協会
勅使川原 千春 氏
打ち込んで配信する作業が必要です
ローテーションで、毎日見ても飽きさせ
を日本で初めて 適用したシステムとな
が、
日立さんが開発したLアラート連携
ない工夫が施されています。
りました。
機能は、
これらの作業が自動化される
「最初に流した動画は“丹沢はだの
「観光協会としては当初から、デジタ
ので、
より迅速で確実な情報提供が行え
三兄弟”
という観光キャラクターのテー
ルサイネージを設置する際の必須機能
ます。万一の際には画面全体に黄色い
マソングに合わせて市 民 が 踊る市 制
として、災害情報の配信を想定してい
警 報メッセージが表 示され、駅 近くの
60周年記念のダンス映像でした。それ
ました。本来なら私たちが災害情報を
広域避 難 場 所 へ の 案 内も出るように
なっています。市民や観光客の安全・安
心にも役立つため、観光情報デジタル
サイネージの付加価値が一段と向上でき
たと考えています」
と勅使川原氏は評価
します。
今 後は、四季 折々の秦 野 市の魅 力
を伝える動画コンテンツのさらなる充実
に加え、観光協会会員や地域企業など
のCM配信にもサイネージを積極的に
活用していきたいと語る勅使川原氏。
これ からも日立 は 、市 民 や 観 光 客 に
愛されるシステムとして、観光情報デジ
タルサイネージの機能強化と安定稼働
を支援していきます。
※2 2015年12月1日現在。
日立調べ
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 産業・水業務統括本部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/infrastructure/jp/urban/form.jsp?UM_QNo=6
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/products/infrastructure/product_solution/industry/digitalsignage/
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10
「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」
をはじめ、
サンライズオリジナルの作品が
いくつもあるスタジオから生み出されていきます(Ⓒ創通・サンライズ)
東京都杉並区
今回の訪問先
株式会社サンライズ
29
東京・杉並区の上井草商店街に拠点を置くサンライズ本社ビル
アニメーションの世界観を
より身近なエンターテインメントへ
株式会社サンライズのロゴマーク。上半分の赤
は太陽を、
下半分の青は海を意味し、
陽が昇る
姿と、
同時にSの文字を表しています
11
株式会社サンライズ
(以下、
サンライ
企 画にこだわりを持ち、一 からI P ※
ズ)
は、本誌5月号で紹介したバンダイ
(キャラクターなどの知的財産)
を成長
ナムコグループの一員で、映像音楽プ
させる取り組みを続けています。数々の
ロデュース事業の一翼を担うアニメー
権利関係者の同意が不要なため、
リス
ション製作会社です。1972年の設立以
クはあるものの、思い切ったIP展開が
来、SFロボットアニメを中心に数々のテ
可能となっています。つまり、
サンライズ
レビや映画のアニメの大ヒット作を世の
は自らが原作者として、
自らが決断でき
中に送り出してきました。
る姿勢を貫いているのです。
サンライズの強みは、何といっても独
たとえば、音楽プロモーションビデオ
自路線を追求していること。
オリジナル
からスタートし、
当初はシングルが500枚
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29
東京都杉並区
ほどしか売れなかったという
「ラブライ
業が進められています。
高画質な4K、
CDをはるかに超える高音
ブ!」は、雑誌・映像・音楽の連動プロ
「機動戦士ガンダム」については、
質音源であるハイレゾリューション
(以下、
ジェクトが波及効果を生み、いまやグ
「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」
ハイレゾ)
仕様の作品づくりに取り組んで
ループを代表するIPにまでなっていま
も進行中。生誕40周年を迎える2019年
いることからもうかがえます。その4K、
す。
アニメ作品出演の声優による女性
に、18mの実物大ガンダムを動かし、
ハイレゾ仕様にも対応した
「機動戦士
ユニットが2015年の紅白歌合戦に出
一般公開をめざすという壮大な計画で
ガンダム サンダーボルト」
は、
販売スタイル
場したことも大きな話題となりました。
す。6階建てのビルに相当する高さの
の点でも、
まずはネット配信のみでの提
また、誰もが知っているアニメ
「機動
立像を動かすにあたって、専門家も交
供という新しい試みを展開しています。
戦士ガンダム」
シリーズも、
サンライズの
えて最先端クラスの技術や英知を結
アニメを映像という枠から解放し、新
オリジナル作品で、世代や国境を越え
集するのはもちろん、
エンターテインメン
しい楽しみ方を提案しているサンライ
て多くの人々に親しまれている作品の
ト企業として夢と技術を内外に発信
ズ。
アニメファンにとどまらず、国内外の
一つでもあります。現在、制作部のスタ
することを目的としています。
多くの人々にエンターテインメントのす
ジオでは、
「 機動戦士ガンダム THE
このようなチャレンジ精神は、
制作にお
ばらしさ、楽しさを伝えていきます。
ORIGIN」の最新話に向けて鋭意作
いては、現行の地上波やブルーレイより
※ Intellectual Property
「機動戦士ガンダム サンダーボルト」
は、
高画質映像の追求とともに、
BGMにジャ
ズを取り入れるなど、音楽的にも野心的
な作品となっています(Ⓒ創通・サンライズ)
「ラブライブ!」
は、東京ドームでのライ
ブイベントを実施するなど、
メディアミッ
クス戦略が功を奏し、有力IPに成長し
ています(Ⓒ2013プロジェクトラブライブ!)
私たちの職場周辺はこんなところです!
商店街の
シンボルと
なっています!
当社にほど近い西武鉄道・上井草駅の南口で
ひときわ目につくのが「機動戦士ガンダム」の立
像。地元商店街が2,000人以上の署名を集め、
杉並区に要望したことをきっかけに、西武鉄道さ
んの協力も得て、高さ3mのブロンズ製のガンダ
ムモニュメントが設置されました。
当社社員として
もうれしいかぎり。
アニメの町・上井草に足を運
ぶ機会があれば、
ぜひご覧ください。
IP事業本部
企画営業部
ライツプロモート課
早川 春菜 さん
(Ⓒ創通・サンライズ)
拠点 DATA
株式会社サンライズ
所 在 地 東京都杉並区上井草2-44-10
設
立 1972年9月
事業内容 テレビアニメーション映画の製作、テレビ劇映画、テレビ特撮映画の製作、劇場用アニメー
ション映画の製作、テレビ・映画・ビデオ等のアニメーション作品の企画・販売など
http://www.sunrise-inc.co.jp/
スタジオで原画・動画スタッフがリアル
な映像を追求する一方、
作品づくりに遺
漏がないよう制作部スタッフが頻繁に
打ち合わせを重ねます
「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」
は、
世界中からアイデアやプランを募集
しながら日本が軸となって推進するグロー
バルなプロジェクトです(Ⓒ創通・サンライズ)
社長
「作品づくりから販売スタイルまで
お客さまの求める映像音楽事業を
今後もいっそう追求していきます」
成長する企
ア ニメ製作会社に限らず、
業にとって最も重要なことは、
ことは、常に
チャレンジし、活力を失わないよ
ようにするこ
とでしょう。営業面では、
イベン
ント上映・ブ
ルーレイ販売・有料ネット配信を同時に
を同時に
行うという、従来の商習慣をくつが
えす試みも実施してきました。
それ
れ
は、
お客さまが欲しいと思ったとき
にすぐ買えることが営業戦略とし
ても本来あるべき姿だと考えて
いるからです。
さらには、将来を
見据えて、4K、ハイレゾ仕様の
の
アニメ作 品も手がけています。
す。
こうした取り組みを通じて、
お客さ
さま
の求めるアニメ製作とともに、
より
クオリティの高いエンターテイン
イン
メントを提供していきます。
代表取締役社長
宮河 恭夫さん
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12
Solution
「お客さまの声」を分析し、企業の課題解決を支援する
音声データ利活用ソリューション
金融機関などのコールセンターや営業店では、
お客さま満足度の向上やコンプライアンス対策などを目的に、音声
録音システムが導入されており、
その音声データを分析するニーズが高まっています。
そこで日立は、長年にわたる
音声認識の技術開発や実績をもとに、
お客さまの声を可視化して企業の課題解決を支援する
「音声データ利活用
ソリューション」
の提供を開始しました。
話機通話録音システム※3をはじめ、多く
に強化していくサービスです。
の企業での構築実績があります。
また、
今回はその第一弾として、音声分析
音声データの利活用に必要となる幅広
システムの構築をトータルで実現する
さまざまな事象
IoT 技術が進展し、
い要素技術も保持しており、電話音声
「音声分析システム構築サービス」
と、
をデータで捉えるデジタル化の流れが
でも高い認識率を実現する音声認識
業務課題の発見や課題解決に向けた
加速する中、音声を活用して新たな価
技術や、
テキストマイニングによる高度な
音声データの活用までを支援する
「音
値を創出していくデータ利活用の取り組
データ分析技術などがあげられます。
声データ利活用支援サービス」
の提供
音声を活用して
新たな価値を創出
※1
みが注目されています。
日立は1999年に
レックウェア
を開始しました
(図1)
。
これらの実績や技術を生かして開
※1 Internet of Things
※2 株式会社日立情報通信エンジニアリング製
※3 2015年6月より稼働。電話機台数には約8,000
台のスマートフォンを含む
※2
音声録音システム
「Recwareシリーズ」
発した
「音声データ利活用ソリューショ
の提供をスタート。大規模システムに対
ン」は、今まであまり活 用されていな
応できる高度な提案力と充実したサ
かったお客さまの“音声データ”
を分
ポート体制により、
野村證券株式会社が
析し、業務の効率化や経営課題の解
本社・営業店・コールセンターなど全国
決、新たな施策立案などにつなげ、お
■「音声分析システム構築サービス」
の特長
約170か所で利用する約28,000台の電
客さま企業の付加価値と競争力をとも
音声録音システム
「RecwareIII」
と、
レックウェアスリー
■
「お客さまの声」
を分析し、企業の課題解決を支援します。
◎通話録音から音声認識/分析まで音声分析システムの構築をトータルで提供
◎業務課題の発見や課題解決に向けた音声データの活用までを支援
お客さま
RecwareⅢ
Speech Recognition
Platform
テキスト
マイニングツール
音声録音
音声認識
テキスト分析
・特定のお客さま
ニーズの深掘り
・価 値 あ る 潜 在
ニーズの発見
経営層/
企画部門
ビジネス検討
抽出
変換
オペレーター
音声
データ
・複数会話同時録音
・音声データ蓄積
テキスト
データ
・テキスト化
・非言語情報抽出
新商品/サービス開発
・キーワードの可視化
・課題との関連づけ
活用
相関分析
コールセンター など
実務層
デ ータ連 携
業務
データ
業務システム(CRMなど)
音声分析システム構築サービス
・通話録音から音声認識 / 分析、業務データとの
・電話応対/
FAQの最適化
・応対履歴 入力
作業の短縮
サービス品質向上
・現場課題の解決や経営判断の支援を行う
音声データ利活用シナリオを作成
・音声録音 / 認識基盤は柔軟にカスタマイズが可能
・適切な分析方法の提案や事前検証の実施を支援
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業務効率化
音声データ利活用支援サービス
相関分析までトータルソリューションを提供
図1 音声データ利活用ソリューションの概要
13
・関係性の可視化
・重要顧客分析
IoT/M2M
音声データを全文テキスト変換する音
声認識基盤Speech Recognition
サービスのクレーム内容をテキスト化
ユースケースのご紹介 Platform、分析内容に応じた各種テキ
し、分類することで、具体的な商品改
善点を可視化します。例えば、化粧品
ストマイニングツールを組み合わせた環
■お客さまの潜在ニーズを抽出
や洗 剤などの商 品に対 する苦 情か
境をトータルに提供。
これによりお客さま
CRMの応対履歴に記載されてい
ら、容器や詰め替え品の形状・デザイ
は、短期間で音声分析のためのシステ
る内容と、実際の音声テキスト化デー
ンなどに不 満があることが可 視 化さ
ム導入が可能となります。
タをクロス分析することで、会話の中に
れ、迅速な改良策の立案に役立てる
音声認識基盤では、機械学習を通じ
隠れたお客さまの不満やニーズなどを
ことができます。
て通話環境におけるさまざまな雑音に
的確に抽出。早期の施策改善などに
※4
対応するDNN 型の音声認識エンジ
つなげることができます(図2)。
ンを新たに開発し、高い認識率を実
音声データ利活用ソリューションは
今後、お客さまとの会話内容をリアル
現。声の大きさや高さ、速度といった非
■オペレーターの応対品質向上
タイムに認識し、ナレッジシステムと連
言語情報を抽出・定量化する機能も
オペレーターの全通話データから、
動して営業員やオペレーターを支援
備え、
テキスト化される言語情報以外
聞き手の誤解を招く言葉や会話中30
するソリューションの提供を予定して
ま
からも、会話の状況や特徴を捉えること
秒以上の間、保留回数などを抽出。
オ
います。
また、多種多様なデータを迅
ができます。
ペレーターの応対品質を客観的に評
速に統合・分析・可視化するデータ
※4 Deep Neural Network:深層学習技術と呼ばれる
人間の脳を模した機械学習技術
価し、的確な指導を行うことで、応対
統合・分析基盤Pentahoソフトウェア
品質の向上とコールセンター全体の
や人工知能技術Hitachi AI
■「音声データ利活用支援サービス」
の特長
応答率向上につなげます。
Technology/Hを活用した高度な解
日立がこれまで培ってきたデータ分
■お客さまの声から商品の改善点を可視化
による新たなビジネス価値創出を支援
析のノウハウを活用し、企業の課題に
コールセンターに寄せられた商品や
していきます。
析なども実現し、音声データの利活用
応じた音声データ利活用のためのシ
ナリオ検討、関連データの収集、各種
音声テキスト化データとCRM情報を
クロス分析することで新たな知見を獲得する
業務データとの連携、原因分析、検証
など、音声データを有効活用するため
∼コールセンターの会話の中に隠れたお客さまの不満やニーズの分析∼
応対履歴には記載されていない“隠れた情報”
を抽出 の分析方法の提案や効果検証を行
います。例えば、
コールセンターなどに
活用例
蓄積される通話録音データとCRM ※5
や販売実績などの業務データとを連
携、問い合わせやクレームの内容を、
分析
結果・対策
応対履歴に低出現率で通話に高出現率な単語
を分析・比較
オペレーターの応対履歴には記載されていない
隠れた情報が録音データに存在することを発見
CRMと通話録音データのクロス分析
年齢や性別などの属性情報や購買
明らかにすることで、お客さまごとのき
め細かいサービスの向上につなげる
ことが可能です。
通話件数
︵対応履歴︶
履歴と結びつけて、その相関関係を
金融機関の応対履歴に記載されている内容と音声テキスト化データを比較し、
隠れたお客さまの声を分析する
応対履歴には頻出しないキーワードが
通話内容には隠れている・・・
「手数料についてネットに書いてあるん
だろうけれど、
ちょっと説明してくれる?
めんどくさいから・
・
・」
応対履歴には『手数料についての
お問い合わせ』
と記載しておこう。
隠れた情報
隠
通話件数(通録データ)
分析
WEBの記載内容が解りにくい
※5 Customer Relationship Management
図2 お客さまの潜在ニーズを抽出
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部
IoT・クラウドサービス事業部
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/it/soft/common/form.jsp?UM_Key=IoTM2M
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/IoTM2M/speech_recognition/
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14
Solution
お客さまとの実証のための
「EMIEW3」とロボットIT基盤を開発
日立は2005年以来、豊かなコミュニケーション
能力を持ち、人と安全に共存でき、人をサポー
トするサービスロボットの実現をめざしてきま
した。
そして今回、店舗や公共スペースで接
客・案内サービスを提供できる
「EMIEW3」
と
ロボットIT基盤による実証環境を整備。お客
さまと日立による、新たなロボットサービスの
協創をスタートさせます。
そして2 0 1 6 年 、新たに開 発した
ニーズに即した、
より柔軟で高度なロ
「EMIEW3」
は、
「EMIEW2」
の諸機能
ボットサービスを開発することができま
を継承しつつ、
サポートを必要とするお
す。
例えば、
さまざまな言語対応や移動
日立は日本におけるロボット研究の草
客さまを見つけて自ら接客行動を開始
しながらの説明などが求められる空港
分けとして、
これまで数多くの技術開発
する機能、複数台のロボット間で情報
や駅での案内サービス、種類が多く複
を行ってきました。
1970年の日立技術展
共有やサービスの引き継ぎを行う機能、
雑な商品を取り扱う銀行などの窓口業
では、
わが国初の人工知能ロボットを公
転倒しても自ら起き上がる機能を追加
務、高齢者や子どもなど、知りたい内容
開展示。2005年日本国際博覧会「愛・
し、
接客・案内サービスを、
より効果的に
をうまく伝えられない方々への案内業
地球博」
日立ブースでは、人と対話して
行う仕様を実現しています。
務、そして店舗内での不審者発見な
行動するヒューマノイド
「EMIEW」
を、
クラウド上に実装した制御機能と、
ロ
ど、一段と高度化する対人サービスで
また2007年には人と同じ速度で移動す
ボット機体の監視システムからなるリ
の活用をめざしています
(図1)
。
る自律走行機能を持った
「EMIEW2」
モートブレイン※1構成のロボットIT基盤
をそれぞれデビューさせました。
と連携することで、お客さまの幅広い
※1音声・画像・言語処理などの知能処理をロボットの
外側で行う仕組み
人と対話し、
実業務を担える
ロボット「EMIEW3」
ロボット
(現場動作)
ロボットIT基盤
(知能・分析・運用)
広域
ネットワーク
会話
ロボ動作アプリ
緊急時操作
行動計画
ナレッジ提供
データ収集/分析
知能処理
連携
業務システム
自律移動
センシング
図1 EMIEW3の活用シーン
15
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商品情報
接客マニュアル
人員配置
監視カメラ
地図
EMIEW3
EMIEW3とロボットIT基盤の
主な特長
べての方向で、転倒からの起き上がり
機能を新たに搭載しました。人と同じ速
ロボットサービスの
早期実用化をめざして
さで広範囲を動き回れるため、
さまざま
■困っている人に自ら話しかける
「能動性」
なシーンを対象としたサービス開発が実
日立は、EMIEW3とロボットIT基盤、
現できます。
開発者とオペレーターで構成するチー
付近のカメラと連携した環境認識と対
ムを一つのパッケージとし、
さまざまな
場所や状況におけるロボットサービスの
から答えるのではなく、
立ち止まり、
困って
■サービス稼働率を高める
「運用性」
いそうな人を自ら見つけて能動的にサ
リモートブレイン構成を採用し、高度
のパートナーとともに開始します。具体
ポートできます。
対話する際も、
頭部の複
な接客・案内サービスを提供できます。
的には、
日立独自の顧客協創方法論
数のマイクロホンを使って、
雑音の中でも
また、複数ロボットを遠隔から統合的に
※3
によってお客さま
「NEXPERIENCE」
人の声(日本語・英語をはじめとする多
監視・制御する運用監視システムによ
との課題共有からビジネスモデル設計
言語)
を聞き取るとともに、
子どものような
り、多拠点に配置された複数台のロ
までをトータルで検討。
さらに、茨城県ひ
親しみやすい声での発話が可能です。
ボット間での情報共有やサービスの引
たちなか市に新設した
「ロボティクス協
き継ぎが可能。
ロボットIT基盤の監視・
創ルーム」
で実機を使いながらプロトタイ
■多様なサービスに対応する
「機動性」
制御対象は
「EMIEW3」
に限定せず、
ピングとアイデア検証を実施し、すばや
他社製ロボットやデジタルサイネージ、
いサービス開発へとつなげていきます。
人と協調して移動できる6km/hの走
タブレット端末など、
さまざまなデバイス
今後も日立はビジネスや社会の発展
行速度、15mmの段差乗り上げ機能な
に対応します。
さらにロボットの障害発
に役立つロボットサービスの実用化を
どを
「EMIEW2」
から継承し、屋内サー
生時には遠隔地から指示を出すことで
めざします。
ビスで実用的な身長90cm、
重さ15kgの
短時間での復旧対応を実現し、
サービ
小型軽量ボディを実現。前・横・後方す
ス稼働率を高めます
(図2)。
※2 Proof of Concept:概念実証
※3「顧客協創手法」
と
「ツール」
、
それらを
「実践する場」
を包含する日立オリジナルの顧客協創方法論
話能力により、
お客さまに話しかけられて
実証実験(PoC※2)
を、
お客さまや世界
①能動性
②機動性
③運用性
環境認識
サイズ
リモートブレイン
●環境センサー連動
●人物検知
●身長90cm、
重さ15㎏
●突起の少ないデザイン
●計算能力の柔軟な拡張
●A
I活用したロボット動作最適化
対話能力
走行性能
稼働率向上
●雑音に頑健な音声処理
●掘り下げ型の対話
●音と顔の検出によるふりむき
●最大移動速度6km/h
●15㎜の段差乗り上げ能力
●転倒からの起き上がり機能
●多拠点、複数ロボットの統合監視
●複数ロボット間データ共有、連携
●緊急時向け遠隔ロボット操作
環境センサー
運用監視
センター
立ち止まっている
人に声をかける
監視画面
図2 EMIEW3とロボットIT基盤の主な特長
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 研究開発グループ
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/rd/jp/form.jsp
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/rd/portal/highlight/robotics/emiew3_01/
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16
Topics
光ファイバーなしでの高速データ伝送を実現する
低消費電力送受信機の試作に成功
銅線ケーブルで情報機器間を10mまで接続可能に
ビデオストリーミングやクラウドサービスの拡大、IoTの普及
バーの利用を想定しており、新たに光ファイバーを敷設する
などにより、
データ通信量のさらなる増加が予想されていま
際の接続構成の変更が大きな課題となります。そこで日立
す。
これにともなう情報機器の通信速度向上に向け、
イーサ
は、
銅線ケーブルの通信距離を伸ばし、
従来と同じ接続構成
ネットⓇ 標準規格IEEE 802.3bj※1では、信号線1本あたりの
で、
より低消費電力な高速データ伝送を実現できる技術を開
データ伝送を、従来の10Gb/sから25Gb/sとすることを決定
発。通信速度25Gb/sのデータ伝送を10mまで銅線ケーブル
しました。
で可能とする低消費電力送受信機の試作に成功しました。
しかし25Gb/sの高速通信では、既存の銅線ケーブルを
※1 データ転送方式の一つで、一般的に最も使用されている技術規格。
イーサネットⓇ標
使った通信の伝送損失が倍以上に大きくなります。
このため
準規格IEEE802.3bjとは100Gb/sを伝送する規格で、1レーンで25Gb/sの伝送を
IEEE 802.3bjでは5m以上の長距離伝送は高価な光ファイ
Electronics Engineers, Inc.の略。米国に本部を置く電気・電子技術の学会
行い4レーンで100Gb/sを実現する方式。IEEEは、The Institute of Electrical and
伝送損失50dBで25Gb/sデータ伝送を実現
今回開発した送受信機技術は、信号レベルが低減した
に、情報機器の接続が可能となります。今後は、今回試作し
1mV級※2の微小信号と25Gb/sの高速信号に対しても、入
た送受信機を搭載した評価用モジュールを開発し、実用化
力信号の増幅と補正を一体化して高速かつ低消費電力で
に向けた実証実験を行いながら、
さらなる高速有線通信技
判定精度を大幅に向上させる
「低消費電力判定回路技
術の研究開発を進めていきます。
術」、
そして環境変動や製造ばらつきに起因する信号のず
れ(オフセット※3 )
を明確に検出して補正し続けることで、高
※2 判定器で判定できる最小振幅。
これ以下の振幅は誤った値に判定される
※3 信号の中心値が0からどれだけずれたかを表す
精度なデータ伝送を長時間実現する
「オフセットキャンセル
送受信機
回路技術」
という2つの新技術によって構成されています。
試作した送受信機の性能を測定するため、
日立金属株
式会社製ケーブルOMNIBIT Ⓡ 10mを使い、伝送損失
50dBの送受信機間を伝送速度25Gb/sで高速通信する
実証実験を行いました。その結果、電力効率が0.269pJ/
bit/dBと世界トップクラスでありながら、信号の誤り率(ビット
エラーレート)がイーサネットⓇ 標準規格IEEE 802.3bjで定
送受信機
められている10 -12以下という高品質な通信ができることを確
認しました。
これにより、今後25Gb/sデータ伝送に規格が変更になっ
た際も、高価な光ファイバーの敷設による構成を変更せず
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 研究開発グループ
https://www8.hitachi.co.jp/inquiry/hqrd/rd/jp/form.jsp
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はいたっく 2016.6
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
低消費電力送受信機の試作機
評価用ボード
ニュースリリースの一覧はこちらからご覧いただけます
http://www.hitachi.co.jp/products/it/portal/news/
2016/4/11 ∼ 2016/5/10の中から
国立病院機構が全国で運営する病院で運用されている電
子カルテシステムなどの診療情報を、
一元的に収集・蓄積し、
提供する医療の質の向上や病院の経営効率改善に活用
「国立病院機構 診療情報集積基盤(NCDA)」の
データ集積基盤を構築
(4/13発表)
新たに米国に設置するサービス&プラットフォームビジネスユ
ニットのグローバルヘッドクォーターを中心に、
日立の強みで
あるOTとITを結集したIoTプラットフォームによりお客さまの
課題解決や成長の実現に貢献
デジタルソリューション事業の拡大に向けた
IoTプラットフォームの開発・構築を強化
(4/14発表)
大東銀行が日立の地域金融機関向け
共同アウトソーシングサービス「NEXTBASE」を活用した
新基幹系システムを稼働開始
(5/6発表)
日立の統合チャネルソリューション「FREIA21+」を活用した
西日本シティ銀行の新営業店システムが稼働開始
(5/6発表)
日立 の 統 合 チャネルソリューション「 F R E I A 2 1+ f o r
NEXTBASE(フレイア21プラス フォア ネクストベース)」
を
活用した新営業店システムも同時に稼働開始
お客さまへのサービスの向上、情報系システムとの連携機
能によるセールスの強化、最新の画像認識技術などによる
窓口業務の効率化・厳正化が可能
Information
「国際モダンホスピタルショウ2016」開催のご案内
開催概要
会期:2016年
7月13日(水)∼15日(金)
会場:東京ビッグサイト[東展示棟]
主催:一般社団法人 日本病院会
一般社団法人 日本経営協会
2016年7月13日
(水)∼15日
(金)の3日間、
「国際モダンホスピタルショウ2016」
が開催されます。
ビッグデータの利活用がいよいよヘルスケア分野でも本格化しています。
日立
グループはヘルスケアサービスの基盤となる医療情報ソリューションの数々を展示
します。皆さまお誘いあわせのうえ、
ぜひ日立グループブースにご来場ください。
http://noma-hs.jp/hs/2016/outline/
http://www.hitachi.co.jp/products/it/iryo/information/modern_hospital_show.html
10時00分∼17時00分
主な出展予定製品
ヘルスケア統合ソリューション
● 日立のヘルスケアクラウド
● 秘匿情報管理サービス[匿名バンク]
セキュリティ/院内システム
● 病院情報見える化ソリューション
● 病院向けDWHソリューション
[スマートアナリシス/MI]
健診/保健指導システム
レセプトシステム
● 健診業務トータルサポートシステム
[ヘルゼア シリーズ]
●レセプト院内支援システム
[べてらん君collaboration ]
電子カルテ・オーダリングシステム
介護/地域包括ケア
● 大∼中規模病院向け [HIHOPS-HR]
● 有床診療所・中小規模病院向け [Open-Karte AD]
● 診療所向け [Hi-SEED W3]
● 地域包括ケア支援 [Hi-Scene]
* 出展内容は予告なく変更になる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
●本誌記載の他社登録商標
※ イオンチャンネルは、
イオン株式会社の日本における登録商標です。
※ ラブライブ!は、
株式会社サンライズの日本における登録商標です。
※ ガンダムは、
株式会社創通の日本における登録商標です。
※ Recwareは、
株式会社日立情報通信エンジニアリングの日本における登録商標です。
※ イーサネットは、
富士ゼロックス株式会社の登録商標です。
※ OMNIBITは、
日立金属株式会社の登録商標です。
※ その他本誌記載の会社名、
製品名は、
それぞれの会社の商標または登録商標です。
●本誌記載の内容について
社外からの寄稿や発言は、
必ずしも当社の見解を示しているわけではありません。
画面表示をはじめ、製品仕様は改良のため変更することがあります。
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表紙のことば
クロミェルジーシュのフラワーガーデン
(チェコ)
中世の時代に発展を遂げたクロミェルジー
シュ。この地に、歴史を15世紀に遡る宮殿があ
る。広大な庭園は、刈り込みと咲き乱れる花が
美しい「フラワーガーデン」
、古典的な雰囲気
を漂わせる「宮殿の庭園」
、迷路のような「快楽
の庭園」などのエリアに分かれていて、その造
園美を五感で楽しめる造りが特徴。地元の人
たちも家族連れで訪れ、回廊や温室を散策す
る姿が見受けられた。東欧のバロック建築とし
て有名な宮殿は1752年の火災のあと再建さ
れ、優れた絵画コレクションを有する美術館と
して生まれ変わった。花や緑が溢れる庭園と宮
殿建築や芸術品が調和するクロミェルジーシュ
の庭園群と城は1998年、世界遺産に登録され
ている。
写真家
富井 義夫
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表紙写真「壁紙プレゼント」
「はいたっく誌情報提供サイト」にて表紙
の写真を壁紙としてプレゼントしています。
詳しくは目次のページをご覧ください。
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