職場の 熱中症予防対策は万全ですか? 熱中症は、高温多湿な環境の中で作業や運動をすることにより、体内の水分や塩分のバランス が崩れ、体温調整機能がうまく働かなくなり、体内に熱がたまることによって、めまいや筋肉痛、 吐き気、さらにはけいれんなどを起こす病気です。 表1 岩手労働局管内では、熱中症による労働災 害が、平成 25 年に 41 件と減少したものの平成 26 年に 69 件、平成 27 年には、猛暑であった平成 22 年を超え 125 件と過去最高となりました。 さらに、平成 27 年には、死亡労働災害も 1 件発 生しています。(表1) 熱中症は、気温が高い 7 月、8 月に多発してい 注:休業4日以上及び死亡者数は発生件数の内数です。 ますが、気温・湿度とも高くなり始める 6 月頃か ら発生しており、注意が必要となります。(表2) 表2 特に、屋外で作業を行うことが多い建設業が半 数を占めています。 熱中症は、予防と発症初期の対応が重要であり、 早い時期から職場の「作業環境管理」、「作業管 理」、「健康管理」、「労働衛生教育」を通じて 熱中症予防に努めてください。 職場における熱中症予防対策のポイント □ WBGT値(暑さ指数)を活用していますか? (環境省:熱中症予防情報サイト http://www.wbgt.env.go.jp ) □ 休憩場所は整備していますか? □ 計画的に、熱に慣れ、環境に適応するための期間をもうけていますか? □ のどの渇きを感じなくても、労働者に水分・塩分を摂取させていますか? □ 労働者に、透湿性・通気性の良い服装や帽子を、着用させていますか? □ 日常の健康管理など、労働者の健康状態に配慮していますか? □ 熱中症を予防するための労働衛生教育を行っていますか? □ 熱中症の発症に備えて、緊急連絡網を作成するなどしていますか? 岩手労働局・労働基準監督署 熱中症の発生状況(平成27年) 岩手労働局 年別発生状況 月別発生状況 (平成20年∼27年) (平成27年) 140 125 発生件数 120 休業4日以上 100 死亡者数 80 83 80 69 48 60 41 40 20 10 1 0 20年 8 1 21年 2 12 22年 5 1 23年 11 2 24年 25年 9 1 6 26年 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 78 件数 (内、休業4日以上-死亡含む) 36 4 4月 5月 6月 26 25 25 19 15 15 4 0 2 午 前 9 時 前 2 30代 40代 50代 60代 70代 午 前 9 時 台 業種別発生状況 午 前 1 0 時 台 午 前 1 1 時 台 午 後 0 時 台 午 後 1 時 台 午 後 2 時 台 午 後 3 時 台 午 後 4 時 台 2 2 午 後 5 時 台 午 後 6 時 以 降 場所別業種別災害発生状況 (平成27年) その他, 13人 11 12 8 8 5 10 20代 21 17 10 0 21 19 20 23 10代 9月 (平成27年) 25 20 5 4 8月 時間帯別発生状況 (平成27年) 28 7月 27年 年代別発生状況 30 4 4 3 1 (平成27年) 80 製造業, 19人 72 70 屋外 5 60 商業, 9人 屋内 50 農林業, 3人 40 30 20 運輸交通業, 9人 0 休業日数等 (平成27年) 4日以上, 8人 17 2 10 建設業, 72人 死亡, 1人 1日∼3日, 29人 0日, 87人 67 19 製 造 業 9 建 設 業 運 輸 交 通 業 6 3 9 3 農 林 業 3 商 業 4 5 13 9 4 そ の 他 40 災害発生地域(管轄地域別) 場所別災害発生状況 (平成27年) (平成27年) 38 35 屋内, 33人 30 25 20 20 14 15 17 17 8 10 5 5 6 二戸 県外 屋外, 92人 0 盛岡 宮古 釜石 花巻 一関 大船渡 男女別災害発生状況 その他の業種の内訳 (平成27年) (平成27年) 女, 11人 6 4 4 2 1 1 1 1 官公署 通信業 教育・ 研究業 その他の事業 接客娯楽業 金融・ 広告業 水産業 0 1 鉱業 男, 114人 2 2
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