福生市立福生第六小学校 平成28年 6月 1日 NO.522 福生六小ホームページ http://academic4.plala.or.jp/fussa-6e/ 今日はどれだけ賢くなった? 福生市立福生第六小学校 校 長 猿 田 恵 一 一学期が始まり、はやふた月が過ぎました。5月に実施した運動会にはたくさんの皆様のご観覧をいただき、 ありがとうございました。 閉会式でもお話ししましたが、運動会の練習や準備の中で身に付けた力をこれからの学校生活の中でさらに深 めて欲しいと思います。 また、友達のがんばりをたたえたり、努力や協力し合ったことを確認したり、自信をもって学校生活に臨める といいですね。 先日、下校する子どもたちと会話をしました。学校で1日過ごした楽しさや充実感が表情や体から感じられま した。そのときに、『今日1日、学校に来て勉強して、どんなことが分かった?』と尋ねてみました。 何人かの子は習った漢字のことを、また別の子は算数の割り算のやり方が分かった…と話してくれました。校 長先生から急にそんなこと聞かれてびっくりしたようです。 小学生のころ、いつも学校から帰ると私の母は『今日はどれだけ賢くなった?』とか、『どんな勉強したの?』 と聞くのです。毎日々々のその質問に答えるため、私は授業中にも、『今日は、母ちゃんにこのことを話してや ろう。』とか、学校の帰り道に『今日は何を話そうかなぁ。』なんて考えながら歩いたものでした。 今思えば、母親のこの質問攻めは、私の授業中の気持ちを引き締めたり、勉強したことを思い出したりするこ とになり、結果としてよい復習になっていたのだと感じます。 戦中から戦後間もない頃に小中学生の時期を過ごし、家庭の都合で中学までしか進めなかった母だからこそ、 勉強することの大切さ、知識や知恵をつけていくことの大切さを感じていたのでしょう。 ある時には、私の教科書や地図帳などを広げ、「へぇそうなんだねぇ」などと言いながら読んだり眺めたりし ている姿も不思議でした。80歳を越えた今も、テレビのニュースを見ながらその土地の名前の漢字を裏紙に書 き取りしたり、その場所を地図で確かめたりしています。 『生きる力』としての学力はいつの時代でも大切なものです。学力には、過去の学びの結果としての身に付い た力と、未来に向かって学び続ける力の2つの側面があります。この2つは互いに関連し補い合いながら子ども たちの学びを高めていくものです。 生活の中での様々な問いかけやアドバイスが子どもたちの関心を高めたり、何を大切なものと感じるかという 価値観に繋がったりしていきます。豊かな体験も学んでいく力の元になるものでしょう。 学力とは、生活に根づ き生活に役立ってこそ、本当に生きて働く学力なのだと思います。ぜひ子どもたちの『学力』に関心をもってい ただきたいと思います。そして、子どもたちの学力向上に今まで同様、ご理解とお力添えをいただきたいと思い ます。…ぜひ、晩ごはんの時、『今日は…?』と子どもたちに問いかけてあげてください。キラキラと目を輝か せて、たくさんお話ししてくれることと思います。
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