平成 28 年6月2日 株主・投資家の皆様へ 上場会社名 株式会社神戸製鋼所 代表者 代表取締役会長兼社長 川崎 博也 (コード番号 5406) 問合わせ先 法務部長 山下 淳二 (TEL 078‐261‐4066) 当社第 163 回定時株主総会の議案に関する補足説明について 平素は格別のご高配を賜りありがたく厚く御礼申し上げます。 さて、平成 28 年6月 22 日開催予定の当社第 163 回定時株主総会(以下、「本株主総会」といいます。)で上 程をしております議案のうち、第2号議案(取締役(監査等委員である取締役を除く。)11 名選任の件)における 候補者番号1番(川崎博也)、第3号議案(監査等委員である取締役 5 名選任の件)における候補者番号3番 (沖本隆史氏)、候補者番号5番(千森秀郎氏)に関して、Institutional Shareholder Services Inc.(以下、「I SS」といいます。)が反対を推奨しているとの情報を入手いたしました。 つきましては、当該議案に関して、下記のとおり補足させていただきますので、内容をご確認いただき、何卒 ご理解を賜りますようお願い申し上げます。 記 1.ISSの反対推奨内容 ① 第2号議案について ISSはその議決権行使助言方針において、資本生産性が低く(過去5期平均の自己資本利益率 (ROE)が 5%を下回り)かつ改善傾向にない場合、経営トップである取締役に反対推奨すると しており、当社が当該要件に該当するとして、候補者番号1番(川崎博也)に反対推奨されてお ります。 ② 第3号議案について 候補者番号3番(沖本隆史氏)は、当社の借入先であり、当社の株主でもある株式会社みずほコ ーポレート銀行(現 株式会社みずほ銀行)の業務執行者であったことがあるため、同氏に独立 性が不足しているとして、反対推奨されております。 候補者番号5番(千森秀郎氏)は、現在、弁護士法人三宅法律事務所の代表社員であり、当社と 同事務所とは、顧問関係はございませんが、取引関係がございますため、同氏に独立性が不足し ているとして、反対を推奨されております。 2.当社の考え方 ① 第2号議案について 当社の過去5期平均の自己資本利益率(ROE)が5%を下回っていることは事実であります。ま た、直近事業年度である 2016 年3月期決算において、新興国経済の急速な景気減速および、主 に、中国における建設機械分野の急速な事業環境悪化に伴い、投資有価証券評価損や保証債務の 損失引当などに関し関係会社事業損失を特別損失として 395 億円を計上した影響もあり、親会社 株主に帰属する当期純損益は 215 億円の損失となりました。 しかしながら、当社は、素材系事業・機械系事業・電力事業の3本柱による成長戦略を一層深化 させ、盤石な事業体を確立し、企業価値向上を目指すという方針のもと、本年4月に「2016~2020 年度グループ中期経営計画」を発表し、様々な取り組みを開始しております。その中では、これ まで取り組んでまいりました鋼材生産の上工程の集約など、鉄鋼事業の抜本的な構造改革を引き 続き推し進めることや、建設機械事業の収益改善への取組み、さらには安定収益基盤となる電力 供給事業の拡大の推進、資本効率改善の目標値として ROA5%以上の達成などを掲げており、 現在、それらに鋭意取り組んでいるところです。 このように、当社は具体的な資本生産性の改善への取組みを開始しており、資本生産性は改善傾 向にあると考えております。 ※当社「2016~2020 年度グループ中期経営計画」につきましては、以下をご覧ください。 http://www.kobelco.co.jp/releases/1194519_15541.html なお、2017 年3月期につきましては、本年4月 28 日付けの「業績予想に関するお知らせ」にお いて発表しておりますとおり、収益改善効果の取込みなどにより、親会社株主に帰属する当期純 利益は、前事業年度に比べ 415 億円改善の 200 億円と予想しております。 ② 第3号議案について 沖本隆史氏が独立性のある監査等委員である社外取締役候補者であると考える理由 当社は、独立役員の基準として、参考書類 20 頁に記載のとおり、C)「現在または過去3年間に おける当社の主要な株主(議決権保有割合 10%以上の株主をいう。)またはその業務執行者」、お よび、F)「現在または過去3年間において当社の資金調達に必要不可欠であり、代替性がない程 度に依存している金融機関その他の大口債権者またはその業務執行者」を定めております。 沖本隆史氏は、平成 19 年4月まで、当社の借入先である株式会社みずほコーポレート銀行(現 株式会社みずほ銀行)の業務執行者でありましたが、当社は同行のほか多数の金融機関と取引を 行なっており、同行からの借入額は当社の資金調達額全体の 10%未満に過ぎず、当社は資金調達 において代替性がない程度に同行に依存してはおりません。また、同氏は、同行の業務執行者を 退任してすでに9年以上が経過しております。さらに、同行の当社株式保有比率は 1.78%に過ぎ ず、当社の経営に影響を及ぼす規模ではありません。このように、同氏は上記 C)および F)のい ずれの基準も高い水準で満たしております。 因みに、上記 C)、F)の基準は、米国のニューヨーク証券取引所ないし NASDAQ に株式を上場し ている企業と比較しても何ら遜色のない厳格な基準となっております。 以上から、当社としては、同氏の独立性は十分に確保されていると確信しており、同氏は当社の 監査等委員である取締役に適任であると判断しております。 千森秀郎氏が独立性のある監査等委員である社外取締役候補者であると考える理由 千森秀郎氏は、現在、弁護士法人三宅法律事務所の代表社員であり、当社と同事務所とは、取引 関係がございますが、顧問契約は締結しておらず、また、当社の同事務所への依頼案件について、 同氏は関与しておりません。 当社は、独立役員の基準として、参考書類 20 頁の G)に記載のとおり、「現在または過去3年間 において当社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産(個人の場合には 1,000 万円/年または 10 万ドル/年のいずれか大きい額以上の額のものをいい、法人、組合等の団体である場合にはそ の団体の連結総売上高の2%以上の額のものをいう。)を得ているコンサルタント、会計専門家 または法律専門家(当該財産を得ているものが法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所 属する者。但し、当該団体から報酬の支払を受けず、独自に自己の職務を遂行する者を除く。)」 を定めておりますが、当社と同事務所との取引内容は、知的財産に関する情報提供依頼等であり、 その取引額は同事務所の連結総売上高の2%を遙かに下回っております(1%にも達していませ ん) 。 因みに、上記 G)の基準は、米国のニューヨーク証券取引所ないし NASDAQ に株式を上場してい る企業と比較しても何ら遜色のない厳格な基準となっております。 以上から、当社としては、同氏の独立性は十分に確保されていると確信しており、同氏は当社の 監査等委員である取締役に適任であると判断しております。 以上
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