(特別管理事項-漏らすな-1)設備配管試験の徹底 配管からの漏水クレームが相変わらず発生している。原因として多いのがVP管の「のり付け」 忘れや、排水管の勾配不足等のいわゆる「凡ミス」である。 これら凡ミスはいくら手順書をつくり、管理してもゼロにする事は出来ない。 その意味で施工後の試験は存在し、そして重要な意味を持つ。 ■ 配管工事には以下の試験が存在し、当社の技術シートにも明確な規定がある。 項目 試験方法 試験時間・圧力 水圧試験 1.0MPa×60 分 水道直圧(水圧) 1.75MPa×60 分 冷温水・冷却水管 水圧試験 1.0MPa×60 分 冷媒管 気密試験 メーカー指定圧力×24 時間 排水管 通水試験 各機器又は直近より 50ℓ以上かつ 5 分以上 空調ドレン 通水試験 給水管・給湯管 各空調機器又は直近より 10ℓ以上かつ 5 分以 上 ■ 試験方法 配管工事終了後に保温、隠ぺい、埋設する前に実施する。 漏れがあった場合、是正後に再試験を行う。 原則として水圧試験とする。(空気圧試験は本試験前の予備試験に限り可とする)。 空気圧試験は最終試験で採用してはならない。 冷媒管の気密試験は窒素ガスを使用する。 ■ 試験時間・試験圧力 表の数値は当社基準であり、該当工事の特記仕様書・ビル基準がある場合は、きびしい数 値を採用する。 冷媒管の試験圧力については、機器の耐圧にメーカー毎の差がある為、メーカー指定圧を 基準とする。 23 ■ 圧力試験・気密試験の手順 ① 配管終了後、保温・隠蔽・埋設前に実施する。 ② 機器類・衛生器具類の接続前を基本として、接続後に行なう場合は機器が試験圧力 に耐えるのか確認する。 ③ 末端部全てをプラグ・キャップ等で塞ぐ ④ テストポンプ等で所定の圧力に徐々に加圧する。(印加後のメーター指針を写真撮 影) ⑤ 漏れがあった場合は是正し、再度加圧して試験を実施する。(所定時間経過後にメ ーター指針を写真撮影) ⑥ 水を抜き、プラグ・キャップを外す(外し忘れに注意) ⑦ 試験結果を配管試験結果報告書に記録する。 テストポンプ(配管 に水圧を掛ける機 器) ■ 排水管の通水試験の手順 ① 配管終了後、保温・隠蔽・埋設前に実施する。 ② 配管の接続状態を確認する。 ③ ドレンパン・末端掃除口・器具等から連続通水して所定の時間排水する。(状況を 写真撮影) ④ 漏れがあった場合は是正し、再度通水試験を実施する。 ⑤ 試験結果を配管試験結果報告書に記録する。 24
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