2016年新入社員意識調査 - 株式会社しがぎん経済文化センター|KEIBUN

「2016 年 新入社員意識調査」結果
「転職」志向が3年連続増加
男性の「家庭・生活」重視伸びる
当社では例年、3月から4月にかけて県内企業の新入社員を対象に意識調査を実施している。今年
は 584 名から有効回答を得た。新入社員の5割以上が就職した企業に「定年まで勤めたい」と回答す
るなど安定志向は根強いものの、約2割は転職も人生の選択肢に入れており、年々増加する傾向にあ
る。また、今年の大きな特徴として男性の「家庭・生活」重視が大きく増加し、男女間の差が一気に
縮まった。
◇調査名:「新入社員意識調査」
◇調査時期:3月 28 日(月)~4月 14 日(木)
◇調査対象:当社開催の新入社員研修に参加した新入社員
◇有効回答数:584 名 <男性 318 人(54.5%)、女性 266 人(45.5%)>
■入社動機は「資格や能力が発揮できそう」が最多で4割
『入社を決めた主な動機は何か』(複数回答)を尋ねたところ、今年も「自分の資格や能力が発揮
できそう」
(40.9%)が最も多く、昨年より 0.9 ポイント増加した。次いで多い「企業イメージがよい」
は 25.8%と 2.0 ポイント減少。
「自分の資格や能力を発揮できそう」は増加傾向にある一方、
「企業イ
メージがよい」は、2013 年(31.0%)をピークに減少傾向がうかがえる。また、「これから発展しそ
う」
(17.0%)が昨年より 3.5 ポイント増加しており、企業の将来性を重視する姿勢も見受けられる。
男女別でみると、男女とも「自分の資格や能力が発揮できそう」が最も多くなったが、女性(45.2%)
が男性(37.3%)を 8 ポイント近く上回った。逆に男性は「業績がしっかりしている」
(22.8%)、
「こ
れから発展しそう」(20.6%)で女性を 10 ポイント前後上回った。
図1 入社を決めた主な動機 上位10項目(複数回答)
2016年
0
5
2015年
10
15
20
2014年
25
30
27.8
26.7
18.1
19.2
19.0
業績がしっかりしている
17.5
17.3
16.5
会社のある場所がよい
これから発展しそう
13.5
14.4
17.0
11.2
13.7
12.2
先生に勧められた
9.6
9.2
通勤の都合
転勤がない
(%)
45
25.8
企業イメージがよい
福利制度・厚生施設が
充実している
40
40.9
40.0
38.2
自分の資格や能力が
発揮できそう
親戚、知人などの紹介
35
7.8
7.6
11.7
9.5
8.2
8.7
8.2
7.7
7.7
7.3
㈱しがぎん経済文化センター
「2016 年 新入社員意識調査」結果
1/8
■自信が持てるのは「協調性」「意欲・やる気」「責任感」
『社会人として必要なもののうち、あなたが自信を持てるもの』(複数回答)を尋ねたところ、「協
調性」(29.2%)が最も多く、3年ぶりに大きく増加に転じた 2015 年(29.8%)に続いて3割近くに
達した。次いで「意欲・やる気」(25.3%)、「責任感」(24.1%)と続き、いずれも増加した。
最多となった「協調性」を挙げる割合は、近年、男性より女性が高くなる傾向が続いていたが、今
年は女性 28.0%に対し男性 30.2%と、男性が 2.2 ポイント上回った。
図2-1
あなたが自信を持てるもの 上位10項目(複数回答)
2016年
0
5
2015年
10
2014年
15
20
25
協調性
29.2
29.8
23.7
意欲・やる気
25.3
22.2
22.8
責任感
20.7
忍耐力
20.3
20.8
(%)
35
30
24.1
23.6
22.2
19.1
17.4
19.1
社交性
14.7
15.3
14.8
体力
14.5
16.3
15.4
継続力
11.9
集中力
13.7
14.4
11.5
14.4
12.4
柔軟性
11.5
11.9
13.2
根性
図2-2
あなたが自信を持てるもの(複数回答)[男女別]
男性
(%)
35.0
女性
30.2
30.0
28.0
27.2
24.5
23.8
25.0
23.8
21.2
20.3
20.0
19.2
17.6
18.4
16.1
15.0
12.5
11.1 11.3
11.611.5
10.0
13.0
11.9
11.1
8.8
6.4
6.1
3.9
2.7
5.0
3.8
0.30.8
0.0
柔軟性
社交性
主体性
協調性
責任感
創造力
㈱しがぎん経済文化センター
忍耐力
集中力
継続力
根性
意欲・
やる気
体力
知識・
技能・
資格
その他
「2016 年 新入社員意識調査」結果
2/8
■働きがい、「仕事が面白いと感じる時」が約7割
『どのような時に働きがいを感じると思うか』(複数回答)を尋ねたところ、「仕事が面白いと感じ
る時」(68.1%)が最も多く、10 年以上にわたってトップとなっている。2番目の「職場の雰囲気が
良いと感じる時」(49.0%)は、前年より 4.3 ポイント増加した。
図3 どのような時に働きがいを感じるか(複数回答)
0.0
2016年
2015年
2014年
20.0
30.0
40.0
10.0
50.0
60.0
(%)
80.0
70.0
68.1
70.2
68.5
仕事が面白いと感じる時
49.0
44.7
45.6
職場の雰囲気が良いと感じる時
24.9
26.3
26.0
給料・ボーナスをもらう時
24.2
20.8
23.4
社会に貢献していると感じる時
16.4
15.8
17.6
自分を理解してくれる上司がいる時
6.7
6.9
4.4
昇進昇格する時
4.2
1.8
4.3
同僚と競争している時
1.6
2.1
1.3
その他
■「どんな仕事も一生懸命に」が7割
『仕事が自分に合わないときはどうするか』を尋ねたところ、例年どおり「どんな仕事でも一生懸
命やる」
(69.0%)が最も多くなったものの、昨年より 1.6 ポイント低下し、近年減少傾向にある。一
方、
「上司と話し合ってその仕事を変えてもらう」
(10.0%→10.6%)、
「転職する」
(3.0%→5.9%)は
増加傾向にある。
図4 仕事が自分に合わないときはどうするか
どんな仕事でも一生懸命やる
好きな仕事なら一生懸命やるが、嫌いな仕事はそこそこに
上司と話し合ってその仕事を替えてもらう
転職する
その他
0%
2016年
2015年
10%
20%
30%
40%
69.0
70%
80%
90%
10.6
12.7
76.9
㈱しがぎん経済文化センター
60%
11.6
70.6
2014年
50%
5.9
10.0
9.5
100%
7.4
3.0
4.3
2.9
3.6
1.9
「2016 年 新入社員意識調査」結果
3/8
■「管理職にこだわらない」が最多となるも、5年連続で減少
『社会人としてどのような道を進みたいか』を尋ねたところ、「いろいろな仕事を経験したいが、
管理職にはこだわらない」(30.9%)が最も多くなったものの、5年連続で減少した。次いで「いろ
いろな仕事を経験し、部下を持つような管理職になりたい」(25.7%)、「一つの分野を勉強し、そ
の道の専門職になりたい」(22.7%)が続いた。
男女別でみると、男性は「管理職になりたい」(35.9%)が最も多いものの、4年ぶりに減少した。
女性は「管理職にはこだわらない」(33.7%)が最多だが、4年連続で減少。また「専門職になりた
い」(24.9%)が2番目に多く、6年連続で男性の割合を上回り、女性の専門職志望は根強い。
図5 社会人としてどのような道を進みたいか
いろいろな仕事を経験し、部下を持つような管理職になりたい
一つの分野を勉強し、その道の専門職になりたい
特に考えていない
0%
10%
2016合計
25.7
2015合計
25.0
20%
30%
40%
いろいろな仕事を経験したいが、管理職にはこだわらない
管理職にも専門職にもならず、一般社員でよい
その他
50%
60%
70%
30.9
80%
22.7
33.8
90%
6.3
22.2
100%
13.4
6.4
1.0
11.5
1.1
11.9
1.3
10.9
1.5
1.6
2016男性
35.9
28.5
20.8
2.6
2015男性
2016女性
2015女性
39.3
13.4
9.3
27.0
33.7
41.3
㈱しがぎん経済文化センター
18.8
24.9
11.9
26.0
15.3
10.6
12.2
0.8
0.6
「2016 年 新入社員意識調査」結果
4/8
■「よい仕事があれば転職」は増加傾向
『定年まで勤めたいか』を尋ねたところ、「そうしたい」(52.0%)が最も多いものの、前年比 5.3
ポイント減と5年ぶりに減少した。一方で「他によい仕事があれば転職する」
(19.3%)が3年連続で
増加。増加幅も年々大きくなっている。依然として安定志向は根強いものの、転職への意欲は高まる
傾向にあるようだ。
女性では「結婚したらやめる」(10.9%)が前年比-0.2 ポイントと2年ぶりに減少。「子供ができ
たらやめる」
(13.7%)は4年連続で減少した。結婚・出産後も働くという女性の割合は近年増加する
傾向にあり、少子高齢化が課題となる中で、育児休業など子育て支援制度の充実や制度を利用しやす
い職場環境など、実情に即した社会的サポート体制の構築が求められる。
図6 定年まで勤めたいか
そうしたい
いずれ独立したい
その他
0%
10%
いやになったらやめる
結婚したらやめる
20%
2016合計
30%
40%
50%
52.0
2015合計
他によい仕事があれば転職する
子どもができたらやめる
60%
70%
5.3
57.3
80%
19.3
4.4
5.7
17.4
4.1
90%
5.1
100%
6.4
5.3
6.2
7.2
4.3
0.3
2016男性
61.4
4.9
20.5
7.8
4.9
0.3
2.1
2015男性
68.6
19.1
6.5
3.8
3.1
2016女性
40.6
5.9
18.0
10.9
13.7
7.8
1.6
2015女性
44.9
㈱しがぎん経済文化センター
7.0
15.6
11.1
15.0
4.8
「2016 年 新入社員意識調査」結果
5/8
■男性の「家庭・生活」重視大きく増加
『「会社・仕事」と「家庭・生活」のどちらを重視するか』をたずねたところ、「家庭・生活」重視が
65.2%と昨年より 6.4 ポイント増加した。特に男性は 64.8%と昨年の 54.8%から+10.0 ポイントと
大きく増加し、3年連続で前年を上回った。女性は 65.6%と前年比 2.2 ポイント増。男女の差が一気
に縮まった。04 年からみると、長期的には「家庭・生活」を重視する女性は減少ののち横ばいだが、
男性は近年増加する傾向にある。
図7
「家庭・生活」を重視する割合
男女の割合の差(女性-男性)(右目盛)
(%)
全体
男性
女性
(%)
90.0
80.0
70.0
60.0
40.0
77.2
76.9
70.0
71.4
78.8
72.7
77.2
72.0
79.4
75.8
68.7
69.6
64.4
66.0
66.7
66.8
62.9
35.0
72.4
62.4
60.2
57.4
50.0
64.6
65.0
59.6
61.4
67.4
67.2
63.4
58.9
60.4
58.8
65.6
30.0
65.2
64.8
25.0
58.4
55.4
52.4
19.2
54.6
54.8
20.0
40.0
15.0
14.3
30.0
15.0
13.4
10.9
15.0
12.6
12.1
10.4
9.2
20.0
10.0
8.6
6.6
5.0
10.0
0.8
0.0
2004
2005
2006
2007
2008
㈱しがぎん経済文化センター
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
0.0
2016 (年)
「2016 年 新入社員意識調査」結果
6/8
■「資格取得」を目指すが約半数
『自分自身の技能や能力アップのために、どのような勉強が必要か』(複数回答)を尋ねたところ、
「資格を取得する」(46.1%)が最も多く、次いで「パソコンスキルを向上させる」(32.0%)、「セミ
ナーに参加する」
(28.0%)となった。
「資格を取得する」では、建築士(一級・二級)、簿記、危険物
取扱者、施工管理技士(一級、二級)等、業種によって具体的な資格名の回答が多くあった。また「外
国語を勉強する」で具体的記述があったのは「英語」が 108 人で最も多く、次いで「中国語」22 人、
「フランス語」4人となった。
図7 能力アップのために必要だと思う勉強(複数回答)
2014年
0.0
10.0
2015年
20.0
30.0
40.0
60.0
28.0
26.7
29.0
セミナーに参加する
32.0
34.2
35.9
パソコンスキルを向上させる
23.7
23.0
外国語を勉強する
特に必要とは思わない
50.0
46.1
44.2
45.2
資格を取得する
その他
(%)
2016年
26.7
5.1
5.5
6.0
4.6
4.4
8.1
㈱しがぎん経済文化センター
「2016 年 新入社員意識調査」結果
7/8
■初めての給料は「家族へのプレゼント」「預金」
『初めての給料の使い道』(複数回答)を尋ねたところ、「家族などにプレゼントする」(65.1%)
が最も多く、次いで「預金する」
(51.0%)、
「自分の身の回り品を買う」
(39.6%)となった。
「自分の
身の回り品を買う」は昨年より 5.4 ポイント増加。「預金する」は 3.1 ポイント増、「友人とのつき合
いに使う」も 1.7 ポイント増と、それぞれ3年連続で増加した。家族への感謝を形にしつつ、自分の
ために使おうという気持ちも強まっているようだ。
図9 初任給の使い道(複数回答)
2016年
0.0
10.0
20.0
2015年
30.0
2014年
40.0
34.2
34.4
自分の身の回り品を買う
6.3
5.4
記念になるものを買う
50.0
60.0
39.6
9.5
65.1
64.3
67.9
家族などにプレゼントする
友人とのつき合いに使う
12.0
20.8
19.1
預金する
その他
(%)
80.0
14.6
12.3
12.6
スポーツや趣味、旅行、
レジャー等に使う
英会話や資格取得など、
自己啓発の費用に使う
70.0
41.0
51.0
47.9
3.8
2.6
2.9
2.7
2.5
2.6
■理想の上司は松岡修造さん、天海祐希さん
『理想とする上司像を有名人に例えると』をたずねたところ、男性上司は、元プロテニス選手の松
岡修造さんが 37 人(男性 15 人、女性 22 人)と、昨年まで 10 年連続1位のイチローさんを上回って
初めて1位となった。女性上司では女優の天海祐希さんが 60 人(男性 26 人、女性 34 人)で7年連続
の1位となった。
『その有名人を選んだ理由』では、松岡修造さんは「率先して手本を見せてくれそう」「厳しく指
導してもらえそう」「面倒見がよく、何でも相談できそう」が各 12 人で最も多く、次に「目標ややり
方をはっきり示してくれそう」が 10 人。天海祐希さんは、
「頼りになりそう」が 27 人で最も多く、次
いで「面倒見がよく、何でも相談できそう」(20 人)となった。
表 理想とする上司像(2016年)
男性の上司
回答数(人)
順位
女性の上司
回答数(人)
松岡修造
37
1
天海祐希
60
イチロー
31
2
澤穂希
34
明石家さんま
14
3
真矢みき
15
本田圭佑
13
4
篠原涼子
11
マツコ・デラックス
13
5
北川景子
10
4
以上
㈱しがぎん経済文化センター
「2016 年 新入社員意識調査」結果
8/8