三菱地所設計「社内賞 2015」受賞作品決定!

2016 年 6 月 1 日
報道関係各位
株式会社三菱地所設計
三菱地所設計「社内賞 2015」受賞作品決定!
株式会社三菱地所設計(所在地:東京都千代田区、取締役社長:大内政男)は、「社内賞 2015」の受賞
作品を決定しました。同賞は、企画力・デザイン力・技術力のより一層の向上とその共有・伝承を目的と
して、優れた作品や技術を表彰する制度です。2001 年の会社設立から今年で 15 回目を迎えました。審査
にあたっては社内審査員に加え、外部審査員として東京大学大学院・千葉 学教授と芝浦工業大学・秋元孝
之教授を迎え、作品賞 7 件(うち最優秀作品賞 1 件、特別賞 1 件、優秀作品賞 2 件ほか)、環境賞 1 件、技
術賞 1 件を選定しました。
【三菱地所設計「社内賞 2015」選考結果】
受賞名
最優秀作品賞
特別賞
物件・プロジェクト名
渋谷董友ビル キユーピー渋谷本社ビル建替え計画
大手門タワー・JXビル
優秀作品賞
安川電機八幡西事業所再配置計画
優秀作品賞
MUFGグローバルラーニングセンター
作品賞
北浜一丁目平和ビル
作品賞
ザ・パークハウス グラン 千鳥ヶ淵
奨励賞
南紡夢時代購物中心
環境賞
放射空調システム及び躯体蓄熱システム設計におけるシミュレーションの活用
技術賞
全面採光の開放的なビルの実現に向けた構造技術 ∼渋谷董友ビル(キユーピー渋谷本社ビル)∼
【各賞の主旨】
・作品賞:当社の目指す作品性を有し、計画・設計・監理にわたるすべての職能技術の総合成果として
優れている作品(最も優れたものを「最優秀作品賞」、特に優れたものを「優秀作品賞」とする)。
※今回、作品賞の中から顕著な成果をあげた作品に「特別賞」を、当社の目指す作品性を追求し、
努力・研鑚した作品に「奨励賞」を付与。
・環境賞:自然環境との調和に積極的に取り組んだ作品。
・技術賞:保存技術やリニューアル技術、その他技術書・論文等で研究成果の総合的評価が高い作品。
最優秀作品賞
渋谷董友ビル
キユーピー渋谷本社ビル建替え計画
指名プロポーザルで 5 社の中から選定された。渋谷駅北側の美竹通りの上り坂に面するキユーピー株式会社
本社が入居する事務所と店舗との複合ビル。シンプルで大胆なフォルムが日本を代表する企業の風格を表出
された理想の執務空間を目指し、地下一階柱頭免震を用い、サッシ同等寸法の極小柱の実現と、プレビーム
梁の採用によって、あたかも柱がなく天井の高い開放的な空間を創り上げている。また全層換気ダブルスキ
ンを用いて環境共生建築を実現した。技術賞も同時受賞。
所 在 地:東京都渋谷区
用
途:事務所・店舗
階
数:地下 2 階、地上 13 階
延床面積:14,279 ㎡
構
造:地下:SRC 造、RC 造、S 造
免震構造
地上:S 造(一部柱 CFT 造)
特
別
賞
大手門タワー・JXビル
都市再生特区として国際的ビジネス拠点支援、地域環境改善、高度防災都市機能を強化したオフィスを主体
とした複合ビルである。お堀の浄化、パーソナル空調デスクなどの今までにない意欲的な環境提案や、PAL
値 168.5 など大変優れた環境性能を実現し、省エネ性・快適性を両立した。また、地下鉄東西線をまたぐメ
ガトラス構造・大深度(地下5階GL-35M)42Mの大変長い構心柱は、高難度の監理となった。当社の総
合力が発揮された作品であり、これまでの丸の内の開発に新たな展開となった。
所 在 地:東京都千代田区
用
途:事務所・店舗・駐車場
階
数:地下 5 階、地上 22 階
延床面積:107,571 ㎡
構
造:地下:SRC造( 一部S造) 地上:S造 (一部柱 CFT 造)
優秀作品賞
安川電機八幡西事業所再配置計画
インバータ、産業用ロボットの世界的メーカー「安川電機」の本社事業所の環境に最大限配慮した再編計
画。本社は持続可能な社会実現のため「100のエコ」技術を導入したZEBに挑戦しており、さらに自
社のエコ技術を紹介する場とした。敷地中央に配置する「安川電機みらい館」は、自社製品やロボット技
術を実際に見て、触れることで、一般市民や子どもたちにモノづくりの楽しさを伝える施設となっている。
周囲は「YASKAWAの森」と名付けた緑化空間として整備、公開されている。
所 在 地:福岡県北九州市
用
途:本社:事務所、みらい館:展示場
階
数:本社:地上 4 階、みらい館:地上 3 階
延床面積:本社:11,246 ㎡、みらい館:2,206 ㎡
構
造:本社:SRC 造(一部 RC 造、S 造) みらい館:SRC 造(一部 RC 造、S 造)
優秀作品賞
MUFGグローバルラーニングセンター
横浜みなとみらい 21 地区に建つ企業の研修施設である。研修施設には非日常性が必要と考え、周囲の都市
的な環境の中で、宿泊エリアを外周部に配置し、内側には周囲の都市的環境から隔絶された落ち着いた研修
エリアをつくり、中央に核となる豊かな中庭を内包した。中庭を取り囲む研修室群は立体的に配置され、大
階段を中心に緩やかな連帯感を醸成する空間を生み出している。
所 在 地:神奈川県横浜市
用
途:研修所
階
数:地上 8 階
延床面積:35,661 ㎡
構
造:S造
作
品
賞
北浜一丁目平和ビル
土佐堀通りと土佐堀川に挟まれた大変細長い敷地に、全面リバービューとなるように配置した賃貸用事務所
ビル。通りから川への視線の抜けを確保した全体構成とし、耐震性と居住性を損なわずに居室内の柱を削減
するTMDダンパー設置等の構造の工夫により、開放的で明るく快適な執務空間を実現した。既存街並みの
スケールに合わせて外観は分節化し、「一本の大樹」に見立てた温かみのあるデザインとしている。
所 在 地:大阪府大阪市
用
途:事務所・店舗・駐車場
階
数:地下1階、地上 9 階
延床面積:5562 ㎡
構
造:地下SRC造、地上S造
作
品
賞
ザ・パークハウス グラン 千鳥ヶ淵
二重庇の扱いが日本的な美意識を意識させる。皇居の緑へ各住戸を開きつつ、隣接の千鳥ヶ淵戦没者墓苑を
見下ろすことのない配棟、さらに内堀通り側は街の景色との調和を図る外形のラインの設定により、土地へ
の敬意、周囲との協調をもった、千鳥ヶ淵の地にふさわしい建築を提案。内へと導き心を落ち着かせる共用
部レイアウトや滝のある中庭、さまざまなシーンが現れる回遊式庭園のような空間構成によって最高水準の
住まいを実現した。
所在地:東京都千代田区
用
途:共同住宅
階
数:地下 2 階、地上 14 階
延床面積:14,604 ㎡
構
造:RC造(一部S造)免震構造
奨
励
賞
南紡夢時代購物中心
台湾・台南市で最大規模となる今最も注目される複合施設であり、当社の台湾で完成した初のプロジェク
トとなった。本施設は、台南紡織股份有限公司(以下、「台南紡織」)の工場跡地に建設された 3 期に及ぶ
開発計画の第 1 期。台南紡織の歴史を継承し表現するため、紡ぐ・織る・包むなどの「糸」や「布」にま
つわるキーワードをもとにデザインコンセプトを構築。それぞれの用途が折り重なるような建物構成とし、
内部と外部の有機的なつながりや吹き抜けを介した上下階の視線のつながりに特徴を持たせた。公共貢献
としての公園の設計や、ショッピングモールのロゴデザインなども行い、トータルで企業価値・施設価値
を高めている。
所 在 地:台湾台南市
用
途:店舗・事務所・ホテル・映画館・宴会場・立体駐車場
階
数:地下 3 階、地上 10 階
延床面積:181,546 ㎡
構
造:SRC 造、S 造
環
境
賞
放射空調システム及び躯体蓄熱システム設計におけるシミュレーションの活用
放射空調システムは、その省エネルギー性能から、今後実用化が進むと考えられる。だが、計画段階にお
いて、放射空調システムの有用性をシミュレーションできる汎用プログラムは限られており、さらに放射
パネルを用いた躯体蓄熱に関する熱挙動シミュレーションに至っては学会などでの報告例もほとんど見
られない。
そこで、放射空調のエネルギー解析が可能なソフトの活用に取り組み、放射空調モジュールが正常に作動
するような設定方法を把握したうえで、既存の放射空調導入物件において実装している「夜間躯体蓄熱運
転」の有効性をシミュレーション上で再現できることを確認した。
通常_積算熱量
蓄熱_積算熱量
100
90
積算熱量[kWh]
80
70
60
50
40
30
20
10
0
0時 1時 2時 3時 4時 5時 6時 7時 8時 9時 10時 11時 12時 13時 14時 15時 16時 17時 18時 19時 20時 21時 22時 23時 0時
2 年間ビル稼働時の実測データを取り、解析、模索を続け、シミュレーションに活用できるようになっ
たことが高く評価された。
技
術
賞
全面採光の開放的なビルの実現に向けた構造技術 渋谷董友ビル(キユーピー渋谷本社ビル)
キユーピー株式会社の本社ビルとして供用される本建物は、全面採光による明るく開放的な執務空間と、
本社ビルとして必要とされる安全性、BCPへの対応の両面の実現をコンセプトとした。
T字型の変則的な建物平面形状に対して、北西側(Tの横棒部分)に無柱で開放的なオフィス空間(ス
パン19.05m×幅46.2m)が、南東側(Tの縦棒部分)にコア(スパン8.4m×幅21.6m)が計画された。
オフィス空間を囲む3面の採光を最大とするため、これに面する柱梁サイズを極力小さくすることが要
求された。これを実現するため、①免震構造を採用し上部架構に地震時に作用する水平力を低減させ、
②コア側に耐震要素となる座屈拘束ブレースを集中的に配置した。ブレースにより生じる剛性偏心も、
免震構造とすることで明快なコンセプトを実現させたことが高く評価された。