第95回社会保障審議会医療保険部会 議事次第

第95回社会保障審議会医療保険部会
議事次第
平成28年5月26日(木)
15時00分~17時00分
場所:TKPガーデンシティ永田町
( 議 題 )
1.最近の医療費の動向について
2.高齢者医療の現状等について
3.
「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」議論の取りまとめ
について
( 配布資料 )
資料1-1
最近の医療費の動向について
資料1-2
医療費の伸びの構造について
資
料
2
高齢者医療の現状等について
資
料
3
「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会」議論の取りまとめ
参考資料1
高齢者医療の現状等について
参考資料2
子どもの医療制度の在り方等に関する検討会開催要綱・構成員
参考資料3
国保の公費負担の減額調整措置について
委員提出資料1
福田委員提出資料
委員提出資料2
望月委員提出資料
社会保障審議会医療保険部会 委員名簿
平成28年5月26日
いわむら まさひこ
○ 岩村 正彦
えんどう
東京大学大学院法学政治学研究科教授
ひさお
◎ 遠藤 久夫
学習院大学経済学部教授
えんどう ひでき
遠藤 秀樹
日本歯科医師会常務理事
おかざき せいや
岡﨑 誠也
全国市長会国民健康保険対策特別委員長/高知市長
かわじり たかお
川尻 きくち
郎
全国老人クラブ連合会理事
れいこ
菊池 令子
日本看護協会副会長
こばやし たけし
小林 剛
しばた
全国健康保険協会 理事長
まさと
柴田 雅人
国民健康保険中央会理事長
しらかわ しゅうじ
白川 修二
健康保険組合連合会副会長
しんたに のぶゆき
新谷 信幸
日本労働組合総連合会副事務局長
すがはら たくま 菅原 琢磨
法政大学経済学部教授
たけひさ ようぞう
武久 洋三
日本慢性期医療協会会長
ひぐち けいこ
樋口 恵子
NPO法人高齢社会をよくする女性の会理事長
ふくだ とみかず
福田 富一
全国知事会社会保障常任委員会委員長/栃木県知事
ふじい りゅうた
藤井 隆太
ほり
日本商工会議所社会保障専門委員会委員
まなみ
堀 真奈美
東海大学教養学部人間環境学科教授
まつばら けんじ
松原 謙二
もちづき
あつし
望月 篤
もり 日本医師会副会長
日本経済団体連合会社会保障委員会医療・介護改革部会長
まさひら
森 昌平
日本薬剤師会副会長
よこお としひこ
横尾 俊彦
わだ 全国後期高齢者医療広域連合協議会会長/多久市長
よしたか
和田 仁孝
早稲田大学法学学術院教授
わたなべ ひろきち
渡邊 廣吉
全国町村会行政委員会委員/新潟県聖籠町長
◎印は部会長、○印は部会長代理である。 (五十音順)
第95回 社会保障審議会医療保険部会
平成28年5月26日(木) 15:00∼17:00
TKPガーデンシティ永田町 ホール2A
○
谷
内
唐
澤
審
議
官
○
局
長
○
遠
代岩
吉
藤
村
田
部
部
審
会
会
議
長
○
理長
○
官
○
和
速 記
田
委
員
○
員○
○ 横
岡
﨑
委
員
○
( 参 考 人 )
○ 森
菊
池
委
員○
○ 松
小
林
委
員○
○ 堀
柴
田
委
員○
○ 藤
白
川
委
員○
○
新
谷
委
員○
○ 樋
口
委
員
菅
原
委
員○
○ 武
久
委
員
遠
藤
委
○
藤
○
榎
○
宮
○
渡
田
原
本
本
辺
課
課
課
課
課
長
長
長
長
長
長
長
官
○
○
○
仲
高
○
保
○
友
○
連
○
三
○
小
○
中
津
齢
椋
井
留
者
企
医
管
管
画
療
理
理
官
課
国
民
健
康
保
険
課
官
官
携
嵜
室
長
傍 聴 者 席
策
課
○
眞
鍋
企
課
浦
政
険
課
課
○
宮
室
長
委
委
原
員
委
委
井
員
員
員
委
員
福
田
委
員
( 参 考 人 )
○
秋
田
○
城
尾
画
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
最近の医療費の動向について
平成28年5月26日
厚生労働省保険局
資 料 1-1
医療費の動向について
○ 平成27年4月~11月の医療費全体の伸び率は3.1%であり、2%程度の伸びとなっていた平成24年度~
26年度と比較すると、高めの伸びを示しており、特に調剤医療費の伸びが高くなっている。
○ 平成27年4月~11月の入院受診延日数の伸び率は▲0.2%であり、昨年度の▲0.8%と比較すると減少
幅が小さくなっている。
○ 入院外医療費の伸び率は、平成27年10月が3.8%、11月が5.3%であり高い伸びを示しているが、調剤医
療費の動向を踏まえると、薬剤費による影響が一定程度あるものと考えられる。
○ 平成27年4月~11月の調剤医療費は対前年度比8.2%の伸びであり、特に10月は9.7%、11月は12.1%で、
伸び率が高い傾向がある。
診療種別医療費の伸び率
(単位:%)
平成
23年度
平成
24年度
平成
25年度
平成
26年度
平成27年度
4~11月
4~9月
10~11月
4月
計
入院
入院外
歯科
調剤
医療費
受診延日数
医療費
受診延日数
医療費
受診延日数
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
3.1
1.7
2.2
1.8
3.1
2.7
4.4
3.1
▲ 0.1
5.4
2.7
3.5
1.5
3.6
5.2
▲ 0.1
▲ 0.9
▲ 0.8
▲ 0.3
▲ 0.1
▲ 0.6
1.1
▲ 0.6
▲ 3.0
3.2
▲ 0.2
0.7
▲ 3.3
1.2
0.9
2.1
2.5
1.3
1.7
1.6
1.6
1.6
2.6
0.2
2.8
1.4
2.2
0.2
0.8
2.5
▲ 0.6
▲ 1.1
▲ 0.7
▲ 0.8
▲ 0.2
▲ 0.1
▲ 0.3
0.3
▲ 0.2
▲ 0.2
▲ 0.3
0.2
▲ 0.6
▲ 0.3
▲ 0.3
2.2
1.0
1.7
1.3
2.5
1.8
4.5
1.5
▲ 1.6
5.7
2.1
2.9
0.5
3.8
5.3
▲ 0.3
▲ 1.0
▲ 1.3
▲ 0.6
▲ 0.2
▲ 0.7
1.2
▲ 1.1
▲ 3.8
3.8
▲ 0.3
0.6
▲ 3.6
1.4
1.1
医療費
2.6
1.4
0.8
2.9
1.2
0.8
2.4
1.2
▲ 1.8
5.1
1.4
2.3
▲ 3.9
2.6
2.2
受診延日数
1.2
▲ 0.4
0.6
0.9
▲ 0.2
▲ 0.7
1.4
▲ 0.4
▲ 3.3
3.8
▲ 0.1
0.9
▲ 5.4
1.6
1.3
医療費
7.9
1.3
5.9
2.3
8.2
7.2
10.9
7.2
2.5
11.0
7.1
8.0
7.8
9.7
12.1
受診延日数
2.2
1.5
0.6
1.8
1.7
1.3
2.7
0.8
▲ 2.2
5.9
1.8
2.4
▲ 0.7
3.2
2.2
出典:「医療費の動向」(厚生労働省)
1
調剤医療費の動向について
○ 薬剤料のうち多くを占める内服薬薬剤料について、要素別に伸びを見ると、これまでは1種類当たり投
薬日数の影響が大きかったが、平成27年度は1種類1日当たり薬剤料の影響が大きい。
○ 薬効分類別で伸びを見ると、抗ウイルス剤、その他の腫瘍用薬、糖尿病用剤の伸びが大きくなってい
る。
内服薬処方せん1枚当たり薬剤料の3要素分解 対前年度同期比
(単位:%)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度
4月~3月
4月~3月
4月~3月
4月~3月
4月~11月
4月~9月
10月~11月
4月
処方せん1枚当たり薬剤料
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
7.0
▲ 1.9
6.7
▲ 0.0
8.0
7.0
7.3
5.0
5.5
6.1
6.7
11.3
11.1
8.6
13.9
処方せん1枚当たり薬剤種類数
0.0
▲ 0.2
▲ 0.0
▲ 0.5
▲ 0.5
▲ 0.3
0.4
▲ 1.4
▲ 0.6
▲ 0.6
▲ 0.8
0.9
▲ 1.0
▲ 1.4
▲ 0.6
1種類当たり投薬日数
3.0
3.1
3.5
2.3
1.8
1.9
2.8
2.3
1.3
1.4
1.3
1.9
1.6
0.9
2.5
1種類1日当たり薬剤料
3.9
▲ 4.7
3.2
▲ 1.9
6.7
5.4
4.0
4.1
4.7
5.2
6.2
8.2
10.4
9.1
11.8
内服薬 薬剤料総額(薬効分類別)
(単位:億円)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度
4月~3月
実
数
対
同
前
期
年
差
度
内服薬 総数
396 糖尿病用剤
429 その他の腫瘍用薬
625 抗ウイルス剤
内服薬 総数
396 糖尿病用剤
429 その他の腫瘍用薬
625 抗ウイルス剤
40,830
2,014
1,479
730
3,496
428
134
40
4月~3月
40,642
2,250
1,525
722
▲ 188
236
46
▲ 7
4月~3月
4月~3月
43,650
2,682
1,679
785
3,008
432
154
63
出典:「調剤医療費の動向」(厚生労働省)
44,408
2,817
1,948
1,185
758
135
269
400
4月~11月
31,837
2,056
1,522
1,939
2,859
206
283
1,305
4月~9月
23,410
1,530
1,131
1,133
1,815
154
224
666
10月~11月
4月
4,046
260
195
151
307
31
49
65
5月
3,676
240
175
135
95
16
32
55
6月
3,857
255
188
159
406
34
45
81
7月
4,025
266
198
186
300
26
36
108
8月
3,801
255
182
212
325
25
30
140
9月
4,004
254
193
290
382
22
32
217
8,426
526
391
806
1,044
52
58
639
10月
4,341
274
205
373
467
25
28
291
11月
4,085
252
186
432
577
27
31
348
2
後発医薬品割合の推移
○ 薬局における後発医薬品割合(新指標)は増加しており、平成27年11月には60%を超えた。
出典:「調剤医療費の動向」(厚生労働省)
3
【最近の医療費の動向(抜粋)】
表1 診療種類別医療費の伸び率(対前年同期比)
平成
23年度
平成
24年度
平成
25年度
平成26年度
4~3月
4~9月
10~3月
①
1日当医療費
計
受診延日数
医療費
医
1日当医療費
科
受診延日数
計
医療費
入 1日当医療費
院 受診延日数
医療費
入 1日当医療費
院 受診延日数
外 医療費
(単位:%)
(参考)
平成25年度
の伸び率
との比較
②-①
平成27年度
4~11月
7月
8月
9月
10月
11月
4~9月
10~11月
②
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
3.2
2.6
3.1
2.1
2.0
2.2
2.5
2.4
1.1
1.7
2.9
3.3
3.2
3.3
3.7
2.9
2.2
2.9
2.8
4.9
2.4
4.2
▲ 0.1
▲ 0.9
▲ 0.8
▲ 0.3
▲ 0.6
0.0
▲ 1.9
▲ 2.7
3.5
0.5
▲ 4.4
▲ 0.1
▲ 0.6
1.1
▲ 0.6
▲ 3.0
3.2
▲ 0.2
0.7
▲ 3.3
1.2
0.9
0.2
0.7
3.1
1.7
2.2
1.8
1.4
2.2
0.6
▲ 0.3
4.6
2.3
▲ 1.7
3.1
2.7
4.4
3.1
▲ 0.1
5.4
2.7
3.5
1.5
3.6
5.2
0.9
▲ 0.4
2.5
2.8
2.6
2.1
2.1
2.2
2.6
2.9
0.9
1.6
3.4
2.3
2.3
2.0
2.9
2.4
1.1
2.0
2.0
3.5
1.1
3.0
▲ 0.4
▲ 1.0
▲ 1.1
▲ 0.6
▲ 1.0
▲ 0.3
▲ 2.1
▲ 3.1
3.0
0.3
▲ 4.7
▲ 0.2
▲ 0.6
0.9
▲ 0.8
▲ 3.0
3.0
▲ 0.3
0.5
▲ 3.0
1.0
0.8
0.9
2.1
1.8
1.4
1.5
1.1
1.9
0.5
▲ 0.3
3.9
1.9
▲ 1.4
2.0
1.7
3.0
2.1
▲ 0.7
4.1
1.7
2.5
0.4
2.2
3.8
0.6
▲ 0.2
2.7
3.6
2.0
2.5
2.3
2.7
2.2
1.9
3.8
2.6
1.3
1.8
1.7
1.9
2.3
0.4
3.0
1.7
2.0
0.9
1.0
2.8
▲ 0.6
▲ 1.1
▲ 0.7
▲ 0.8
▲ 1.2
▲ 0.4
▲ 1.4
▲ 1.2
▲ 1.1
▲ 0.8
▲ 1.1
▲ 0.2
▲ 0.1
▲ 0.3
0.3
▲ 0.2
▲ 0.2
▲ 0.3
0.2
▲ 0.6
▲ 0.3
▲ 0.3
0.5
2.1
2.5
1.3
1.7
1.1
2.3
0.7
0.7
2.7
1.8
0.1
1.6
1.6
1.6
2.6
0.2
2.8
1.4
2.2
0.2
0.8
2.5
0.3
▲ 0.2
2.5
2.0
3.0
1.9
2.0
1.7
2.4
2.4
1.1
1.4
2.6
2.8
2.6
3.3
2.7
2.2
1.8
2.4
2.3
4.3
2.4
4.2
▲ 0.3
▲ 1.0
▲ 1.3
▲ 0.6
▲ 0.9
▲ 0.2
▲ 2.2
▲ 3.7
4.2
0.6
▲ 5.7
▲ 0.2
▲ 0.7
1.2
▲ 1.1
▲ 3.8
3.8
▲ 0.3
0.6
▲ 3.6
1.4
1.1
1.0
2.2
1.0
1.7
1.3
1.0
1.5
0.1
▲ 1.5
5.3
1.9
▲ 3.2
2.5
1.8
4.5
1.5
▲ 1.6
5.7
2.1
2.9
0.5
3.8
5.3
0.9
歯
1日当医療費
1.3
1.8
0.3
1.9
1.6
2.2
1.8
1.9
1.4
2.1
2.3
1.4
1.5
1.0
1.6
1.5
1.3
1.5
1.3
1.6
1.1
0.9
1.1
科
受診延日数
1.2
▲ 0.4
0.6
0.9
0.8
1.0
▲ 1.3
▲ 0.6
5.5
1.4
▲ 3.3
▲ 0.2
▲ 0.7
1.4
▲ 0.4
▲ 3.3
3.8
▲ 0.1
0.9
▲ 5.4
1.6
1.3
▲ 0.8
医療費
2.6
1.4
0.8
2.9
2.5
3.3
0.4
1.2
7.0
3.5
▲ 1.1
1.2
0.8
2.4
1.2
▲ 1.8
5.1
1.4
2.3
▲ 3.9
2.6
2.2
0.3
調
1日当医療費
5.5
▲ 0.2
5.4
0.5
0.2
0.8
0.6
0.2
▲ 0.2
0.2
0.9
6.4
5.9
7.9
6.3
4.8
4.8
5.2
5.5
8.5
6.3
9.7
1.0
剤
受診延日数
2.2
1.5
0.6
1.8
1.6
1.9
0.5
▲ 1.3
6.8
2.9
▲ 4.0
1.7
1.3
2.7
0.8
▲ 2.2
5.9
1.8
2.4
▲ 0.7
3.2
2.2
1.1
医療費
7.9
1.3
5.9
2.3
1.8
2.7
1.1
▲ 1.1
6.6
3.1
▲ 3.1
8.2
7.2
10.9
7.2
2.5
11.0
7.1
8.0
7.8
9.7
12.1
2.2
医療費総額の伸び率(休日数等の影響補正後・対前年同期比)
計
2.8
2.0
2.2
1.9
1.4
2.5
1.0
2.0
1.9
2.3
2.0
3.6
3.3
4.4
3.5
3.2
2.7
2.7
3.5
4.2
4.6
4.2
1.4
医科入院
1.8
2.7
1.3
1.7
1.1
2.3
0.9
1.7
1.5
1.8
2.1
1.8
1.9
1.6
2.8
2.0
1.6
1.4
2.2
1.4
1.6
1.7
0.5
医科入院外
1.9
1.4
1.6
1.5
1.0
2.0
0.7
1.4
1.8
1.9
1.3
3.1
2.6
4.5
2.1
2.3
2.2
2.1
2.9
4.0
4.8
4.3
1.5
歯科
2.3
1.8
0.8
3.1
2.5
3.7
1.7
3.4
3.5
3.5
3.4
1.7
1.5
2.4
2.5
1.4
1.6
1.4
2.3
▲ 0.4
3.6
1.2
0.9
調剤
対前
年同
期差
(日
7.6
1.6
5.8
2.5
1.8
3.2
1.3
2.9
2.4
3.1
2.3
8.8
8.1
10.9
7.4
7.7
6.8
7.1
8.0
12.0
10.9
10.9
3.0
日曜・祭日等
0
+ 1
- 1
+ 1
0
+ 1
0
+ 1
- 1
0
+ 1
+ 1
+ 1
0
0
+ 1
- 1
0
0
+ 1
0
0
土曜日
0
- 3
+ 2
- 1
0
- 1
0
0
0
0
+ 1
+ 1
+ 1
0
0
+ 1
0
0
0
0
+ 1
- 1
休日でない木曜日
0
+ 1
+ 1
0
0
0
+ 1
- 1
0
0
0
0
0
0
+ 1
- 1
0
0
0
0
0
0
注1.
注2.
注3.
注4.
審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険団体連合会)における審査分の医療費(算定ベース)を概算医療費として集計している。
医療費には入院時食事療養及び入院時生活療養の費用額が含まれる。医科分は「医科入院」に、歯科分は「歯科」に含まれる。
平成25年度の伸び率は大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていないことから、比較対象として用いている。
閏日に係る影響補正係数は当月が閏月の場合3.6%、前年同月が閏月の場合▲3.4%とした。
4
表2 制度別医療費の伸び率(対前年同期比)
平成
23年度
平成
24年度
平成
25年度
平成26年度
4~3月
平成27年度
4~11月
4~9月
10~3月
①
計
8月
9月
10月
11月
4~9月
10~11月
②
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
1人当医療費
3.4
1.9
2.4
2.0
1.5
2.4
0.8
▲ 0.1
4.8
2.4
▲ 1.5
3.3
2.8
4.6
3.2
0.0
5.6
2.8
3.7
1.6
3.8
5.4
1人当受診延日数
0.2
▲ 0.7
▲ 0.6
▲ 0.1
▲ 0.5
0.2
▲ 1.7
▲ 2.5
3.6
0.7
▲ 4.2
0.0
▲ 0.4
1.2
▲ 0.5
▲ 2.8
3.3
▲ 0.1
0.8
▲ 3.2
1.3
1.2
0.9
0.7
医療費
3.1
1.7
2.2
1.8
1.4
2.2
0.6
▲ 0.3
4.6
2.3
▲ 1.7
3.1
2.7
4.4
3.1
▲ 0.1
5.4
2.7
3.5
1.5
3.6
5.2
0.9
1人当医療費
2.7
1.5
1.8
1.9
1.5
2.2
0.7
▲ 0.2
5.2
2.5
▲ 1.7
3.0
2.4
4.8
2.4
▲ 0.6
5.6
2.6
3.4
1.2
4.2
5.4
1.2
1人当受診延日数 ▲ 0.3
▲ 1.0
▲ 1.1
▲ 0.2
▲ 0.5
0.0
▲ 1.9
▲ 2.7
4.0
0.7
▲ 4.5
0.0
▲ 0.5
1.5
▲ 1.0
▲ 3.1
3.6
0.1
0.9
▲ 3.4
2.1
1.0
1.2
1.0
1.3
1.5
1.2
1.8
0.3
▲ 0.6
4.8
2.1
▲ 2.1
2.5
1.9
4.1
2.0
▲ 1.0
5.1
2.1
2.8
0.6
3.5
4.7
1.2
2.0
医療費
2.1
被
用
者
保
険
1人当医療費
2.3
1.3
1.3
2.0
1.4
2.6
0.4
▲ 0.4
5.3
2.5
▲ 1.6
3.3
2.7
5.2
2.1
▲ 0.3
6.0
3.1
3.6
1.5
5.5
4.9
1人当受診延日数 ▲ 0.3
▲ 1.2
▲ 1.5
▲ 0.1
▲ 0.6
0.5
▲ 2.0
▲ 2.9
4.3
0.8
▲ 4.2
0.7
0.1
2.5
▲ 0.9
▲ 2.7
4.3
0.9
1.7
▲ 2.7
4.0
0.9
2.2
医療費
2.0
1.2
1.6
2.6
2.0
3.3
1.0
0.2
5.9
3.2
▲ 0.9
4.0
3.4
5.8
3.0
0.5
6.7
3.8
4.3
2.1
6.1
5.5
2.4
国
民
健
康
保
険
1人当医療費
3.3
2.3
2.9
2.8
2.7
2.9
1.9
1.0
6.2
3.6
▲ 0.9
4.1
3.5
5.7
3.9
0.3
6.5
3.5
4.4
2.3
4.2
7.4
1.1
1人当受診延日数 ▲ 0.1
▲ 0.4
▲ 0.2
0.3
0.2
0.3
▲ 1.0
▲ 1.8
4.6
1.3
▲ 4.2
0.2
▲ 0.2
1.4
▲ 0.0
▲ 2.8
3.8
0.0
0.9
▲ 3.2
0.7
2.1
0.4
0.4
0.4
0.3
▲ 0.4
▲ 1.3
3.7
1.1
▲ 3.3
1.0
0.5
2.4
1.1
▲ 2.5
3.5
0.4
1.3
▲ 0.8
1.0
4.0
▲ 0.1
(
医 7
療 5
保
歳
険
適未
用満
7月
(単位:%)
(参考)
平成25年度
の伸び率
との比較
②-①
2.2
0.7
1.1
1人当医療費
1.3
▲ 0.1
▲ 0.7
2.0
0.5
3.3
▲ 1.0
▲ 2.2
3.6
2.8
▲ 2.5
2.4
1.6
4.6
▲ 0.8
▲ 3.7
4.1
1.9
5.9
2.8
6.0
3.2
3.1
1人当受診延日数 ▲ 1.1
▲ 1.9
▲ 2.6
▲ 0.2
▲ 1.1
0.6
▲ 3.8
▲ 6.3
3.6
1.8
▲ 6.5
1.0
0.1
3.5
▲ 3.6
▲ 7.9
4.2
2.0
7.2
0.2
6.4
0.7
3.6
医療費
0.5
▲ 0.4
▲ 1.4
0.6
▲ 0.7
1.8
▲ 2.3
▲ 3.3
2.1
1.3
▲ 4.0
0.7
0.0
2.6
▲ 1.8
▲ 5.1
2.4
0.3
4.1
1.0
4.0
1.1
2.1
1.6
▲ 0.1
1.3
0.4
▲ 0.0
0.9
▲ 0.6
▲ 1.6
2.7
0.7
▲ 2.8
1.6
1.4
2.1
2.5
▲ 1.1
3.7
1.2
2.1
0.1
1.2
3.2
0.3
▲ 1.4
▲ 2.3
▲ 1.4
▲ 1.4
▲ 1.7
▲ 1.1
▲ 2.8
▲ 3.6
1.5
▲ 0.8
▲ 5.3
▲ 1.7
▲ 1.9
▲ 1.0
▲ 1.4
▲ 4.0
1.1
▲ 1.9
▲ 1.0
▲ 4.3
▲ 1.6
▲ 0.4
▲ 0.3
)
再
掲
医療費
未
就
学
者
7
5
歳
以
上
公
費
1人当医療費
1人当受診延日数
医療費
4.6
2.8
3.7
2.3
1.7
2.9
1.1
0.1
4.5
2.6
▲ 0.9
4.1
3.9
4.9
4.8
1.2
6.2
3.7
4.7
2.8
3.9
5.9
0.5
受診延日数
1.9
▲ 0.4
▲ 0.7
▲ 0.4
▲ 0.7
▲ 0.1
▲ 1.5
▲ 2.4
2.1
0.4
▲ 4.2
▲ 1.0
▲ 1.3
▲ 0.0
▲ 0.9
▲ 3.0
1.3
▲ 1.4
0.0
▲ 3.7
▲ 0.9
0.9
▲ 0.3
医療費
5.3
2.4
2.3
1.7
1.2
2.1
0.8
▲ 0.4
3.3
1.8
▲ 1.5
3.0
2.5
4.5
2.5
0.2
4.2
2.3
4.2
1.8
3.4
5.7
0.7
注1.
審査支払機関(社会保険診療報酬支払基金及び国民健康保険団体連合会)における審査分の医療費(算定ベース)を
概算医療費として集計している。
注2.
「医療保険適用」の「75歳以上」には後期高齢者医療の対象となる65歳以上75歳未満の障害認定を受けた者に係るデータが含まれる。
「公費」は医療保険適用との併用分を除く、公費負担のみのデータである。
注3.
平成25年度の伸び率は大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていないことから、比較対象として用いている。
5
【調剤医療費の動向(抜粋)】
〔表1〕調剤医療費総額、処方せん枚数(受付回数)、処方せん1枚当たり調剤医療費(年齢階級別を含む)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
平成27年度
4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~9月 10月~3月
4月~11月 4月~9月 10月~11月
10月
6,261
7,020
8,920
6,224
162
2,168
6,980
499
1,981
8,916
3,256
10,946
3.1
2.9
0.2
3.1
2.9
3.6
2.9
3.0
3.6
0.2
▲ 0.0
0.0
11月
5,710
6,494
8,793
5,670
166
1,942
6,454
504
1,770
8,786
3,289
10,971
▲ 3.1
▲ 4.0
0.9
▲ 3.1
▲ 8.2
▲ 2.2
▲ 4.0
▲ 8.1
▲ 2.7
0.9
▲ 0.0
0.5
65,601
66,431
70,380
71,987
34,868
37,119
50,661
37,390
13,271
全 調剤医療費(億円)
処方せん枚数(万枚)
77,851
78,986
79,430
80,831
39,569
41,262
53,967
40,088
13,880
8,426
8,410
8,861
8,906
8,812
8,996
9,387
9,327
9,561
数 1枚当調剤医療費(円)
調剤医療費(億円)
65,133
65,902
69,933
71,515
34,643
36,872
50,309
37,131
13,179
実
0歳以上 5歳未満
1,867
1,862
1,843
1,842
858
984
1,213
870
343
電
75歳以上
21,428
21,941
23,837
24,530
12,047
12,483
17,631
13,074
4,558
算
77,289
78,452
78,958
80,359
39,334
41,025
53,659
53,659
13,801
処 処方せん枚数(万枚)
0歳以上 5歳未満
5,824
5,816
5,663
5,677
2,751
2,926
3,729
3,729
1,022
理
75歳以上
20,328
21,043
21,714
22,280
11,145
11,135
15,300
11,425
3,875
数
分
1枚当調剤医療費(円)
8,427
8,400
8,857
8,899
8,807
8,988
9,376
9,316
9,549
0歳以上 5歳未満
3,206
3,200
3,255
3,245
3,119
3,364
3,253
3,214
3,356
(円)
75歳以上
10,541
10,427
10,978
11,010
10,809
11,211
11,524
11,443
11,761
7.9
全 調剤医療費
1.3
5.9
2.3
1.8
2.7
8.2
7.2
10.9
処方せん枚数
2.2
1.5
0.6
1.8
1.6
1.9
1.7
1.3
2.7
5.5 ▲ 0.2
対
数 1枚当調剤医療費
5.4
0.5
0.2
0.8
6.4
5.8
7.9
調剤医療費
7.9
1.2
6.1
2.3
1.8
2.7
8.1
7.2
10.8
前
0歳以上 5歳未満
▲ 0.7 ▲ 0.3 ▲ 1.0 ▲ 0.0 ▲ 1.3
年
電
1.1
2.3
1.4
4.6
75歳以上
11.2
度
算
2.4
8.6
2.9
2.3
3.5
9.1
8.5
10.9
2.2
1.5
0.6
1.8
1.6
2.0
1.7
1.3
2.7
同
処 処方せん枚数
0歳以上 5歳未満
▲ 2.5 ▲ 0.1 ▲ 2.6
0.3 ▲ 0.2
0.7
▲ 0.6 ▲ 1.6
2.0
期
理
75歳以上
5.6
比
分
3.5
3.2
2.6
2.3
2.9
2.7
2.5
3.3
1枚当調剤医療費
5.5 ▲ 0.3
5.4
0.5
0.2
0.7
6.3
5.8
7.9
(%)
0歳以上 5歳未満
1.8 ▲ 0.2
1.7 ▲ 0.3 ▲ 1.1
0.4
2.9
3.0
2.5
75歳以上
5.3 ▲ 1.1
5.3
0.3
0.0
0.5
6.2
5.9
7.3
注1) 「調剤医療費」とは、調剤報酬明細書に記録された「点数」に10を乗じたものである。
注2) 「処方せん枚数」とは、調剤報酬明細書に記録される処方せんの「受付回数」を合計したものである。
注3) 「全数」とは、医療保険及び公費負担医療で支給の対象となる医療費(患者負担分を含む。)のうち、審査支払機関による審査分(再審査分等調整前)を
集計対象としたものである。
注4) 「電算処理分」とは、「全数」のうち、レセプト電算処理システムにより処理された明細書(いわゆる「電子レセプト」)を集計対象としたものである。
次表以降、特に注意書きがない場合、「電算処理分」の集計値である。
10月
6,870
7,244
9,483
6,824
177
2,360
7,205
528
2,024
9,472
3,356
11,658
9.7
3.2
6.3
9.7
9.2
8.8
3.2
6.0
2.2
6.2
3.1
6.5
6
11月
6,401
6,636
9,647
6,354
166
2,198
6,596
494
1,851
9,634
3,356
11,874
12.1
2.2
9.7
12.1
0.0
13.2
2.2
▲ 2.0
4.6
9.6
2.0
8.2
〔表2〕 処方せん1枚当たり調剤報酬別の内訳 (全年齢)
実
数
対
前
年
度
同
期
比
(%)
注1)
注2)
注3)
注4)
注5)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
平成27年度
4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~9月 10月~3月
4月~11月 4月~9月 10月~11月
10月
11月
調剤医療費
8,427
8,400
8,857
8,899
8,807
8,988
8,916
8,786
9,376
9,316
9,549
技術料
2,126
2,169
2,200
2,200
2,185
2,215
2,212
2,207
2,230
2,229
2,230
(構成割合:%)
(25.2)
(25.8)
(24.8)
(24.7)
(24.8)
(24.6)
(24.8)
(25.1)
(23.8)
(23.9)
(23.4)
調剤技術料
1,751
1,768
1,799
1,813
1,798
1,828
1,825
1,820
1,844
1,843
1,844
調剤基本料
583
604
620
621
606
635
623
632
648
646
652
調剤料
1,000
1,009
1,021
1,028
1,028
1,027
1,034
1,018
1,030
1,032
1,023
加算料
167
155
157
165
164
166
167
169
166
166
169
薬学管理料
376
402
401
387
387
387
387
387
386
386
386
薬剤料
6,287
6,217
6,642
6,684
6,607
6,758
6,689
6,564
7,130
7,071
7,303
内服薬
5,289
5,192
5,542
5,533
5,497
5,567
5,557
5,442
5,940
5,880
6,113
頓服薬他
48
47
48
48
48
47
48
47
49
49
48
注射薬
201
219
248
275
272
277
282
273
300
301
296
外用薬
748
759
804
829
790
866
802
802
842
840
847
後発医薬品
544
632
760
895
857
932
911
904
1,008
999
1,033
<後発品割合:%>
<8.6>
<10.2>
<11.4>
<13.4>
<13.0>
<13.8>
<13.6>
<13.8>
<14.1>
<14.1>
<14.1>
内服薬
477
564
679
794
759
827
809
801
897
890
919
<後発品割合:%>
<9.0>
<10.9>
<12.3>
<14.3>
<13.8>
<14.9>
<14.6>
<14.7>
<15.1>
<15.1>
<15.0>
屯服薬他
5
6
7
8
8
9
8
8
9
9
10
<後発品割合:%>
<10.1>
<11.8>
<14.5>
<17.5>
<16.1>
<18.8>
<16.9>
<17.4>
<19.0>
<18.6>
<20.3>
注射薬
0
1
2
4
4
4
4
4
5
5
6
<後発品割合:%>
<0.1>
<0.3>
<0.8>
<1.5>
<1.4>
<1.5>
<1.5>
<1.5>
<1.7>
<1.6>
<1.9>
外用薬
61
62
71
89
87
92
90
90
96
95
99
<後発品割合:%>
<8.2>
<8.2>
<8.9>
<10.8>
<11.0>
<10.6>
<11.2>
<11.3>
<11.4>
<11.3>
<11.6>
特定保険医療材料料
14
14
15
15
15
15
15
15
16
16
15
調剤医療費
5.5 ▲ 0.3
5.4
0.5
0.2
0.7
0.2
0.9
6.3
5.8
7.9
技術料
1.1
2.0
1.4
0.0 ▲ 0.4
0.4
0.2
0.5
1.7
2.0
0.9
(構成割合:%)
(▲ 1.1)
(0.6) (▲ 1.0) (▲ 0.1) (▲ 0.2) (▲ 0.1) (▲ 0.0) (▲ 0.1) (▲ 1.1) (▲ 0.9) (▲ 1.6)
調剤技術料
1.4
1.0
1.8
0.8
0.3
1.3
1.0
1.4
2.2
2.5
1.2
調剤基本料
1.8
3.5
2.7
0.1 ▲ 1.7
1.7
0.9
1.6
5.9
6.6
3.9
調剤料
1.2
0.9
1.2
0.6
0.7
0.5
0.5
0.9
0.2
0.3 ▲ 0.3
加算料
0.6 ▲ 7.3
1.7
4.9
5.3
4.5
4.9
3.6
0.9
1.1
0.5
薬学管理料
▲ 0.3
6.9 ▲ 0.2 ▲ 3.5 ▲ 3.4 ▲ 3.5 ▲ 3.4 ▲ 3.5 ▲ 0.3 ▲ 0.4 ▲ 0.3
薬剤料
7.2 ▲ 1.1
6.8
0.6
0.4
0.8
0.2
1.0
7.8
7.0
10.2
内服薬
7.0 ▲ 1.8
6.7 ▲ 0.2 ▲ 0.2 ▲ 0.1 ▲ 0.7
0.2
8.0
7.0
11.1
頓服薬他
5.1 ▲ 1.7
3.2 ▲ 1.4 ▲ 0.9 ▲ 1.8 ▲ 1.9 ▲ 0.4
1.3
1.5
0.6
注射薬
17.8
8.9
13.2
10.7
10.9
10.6
12.8
13.2
9.6
10.6
6.8
外用薬
5.5
1.4
5.9
3.1
2.0
4.1
2.7
3.0
6.2
6.4
5.6
後発医薬品
13.7
16.2
20.2
17.9
18.8
17.0
19.8
20.0
15.8
16.5
13.8
<後発品割合:%>
<0.5>
<1.5>
<1.3>
<2.0>
<2.0>
<1.9>
<2.2>
<2.2>
<1.0>
<1.2>
<0.5>
内服薬
15.2
18.0
20.6
16.8
17.2
16.5
18.7
19.2
16.4
17.2
14.1
<後発品割合:%>
<0.6>
<1.8>
<1.4>
<2.1>
<2.1>
<2.1>
<2.4>
<2.3>
<1.1>
<1.3>
<0.4>
屯服薬他
11.8
14.9
26.8
18.9
21.8
16.6
19.6
20.3
17.4
16.8
19.1
<後発品割合:%>
<0.6>
<1.7>
<2.7>
<3.0>
<3.0>
<3.0>
<3.0>
<3.0>
<2.6>
<2.4>
<3.2>
注射薬
18.3
110.7
264.7
92.1
247.6
38.9
84.5
63.9
32.3
30.1
37.7
<後発品割合:%>
<0.0>
<0.1>
<0.6>
<0.6>
<0.9>
<0.3>
<0.6>
<0.5>
<0.3>
<0.2>
<0.4>
外用薬
3.0
1.7
14.2
25.3
30.3
21.0
27.8
25.8
9.7
9.8
9.4
<後発品割合:%> <▲ 0.2>
<0.0>
<0.6>
<1.9>
<2.4>
<1.5>
<2.2>
<2.0>
<0.4>
<0.3>
<0.4>
特定保険医療材料料
3.8
1.8
4.7
1.8
1.8
1.8
1.2
3.2
2.3
2.8
0.7
調剤報酬明細書に記録された「点数」に10を乗じ、受付回数の合計値で除して算出している。
「調剤基本料」には、基準調剤加算、後発医薬品調剤体制加算、夜間・休日等加算、
時間外等の加算(調剤基本料に係る部分)、及び在宅患者調剤加算を含めている。
「内服薬」とは、内用薬のうち、調剤報酬明細書に記録された剤形が「内服」もしくは「一包」である薬剤をいう。
「屯服薬他」とは、内用薬のうち、調剤報酬明細書に記録された剤形が「屯服」「内滴」「浸煎」「湯」である薬剤をいう。
構成割合、後発品割合については対前年度同期差を示している。
10月
9,472
2,229
(23.5)
1,843
651
1,023
169
386
7,227
6,032
48
296
851
1,027
<14.2>
913
<15.1>
10
<20.1>
5
<1.9>
99
<11.6>
15
6.2
0.8
(▲ 1.3)
1.0
4.5
▲ 1.1
1.0
▲ 0.2
8.1
8.5
▲ 0.6
5.1
6.2
12.7
<0.6>
12.9
<0.6>
17.7
<3.1>
30.8
<0.4>
9.9
<0.4>
▲ 1.0
11月
9,634
2,232
(23.2)
1,846
653
1,023
169
386
7,386
6,201
48
296
842
1,039
<14.1>
925
<14.9>
10
<20.6>
6
<2.0>
98
<11.7>
15
9.6
1.1
(▲ 2.0)
1.4
3.3
0.5
0.1
▲ 0.3
12.5
13.9
1.9
8.6
4.9
15.0
<0.3>
15.5
<0.2>
20.7
<3.2>
45.4
<0.5>
8.7
<0.4>
2.5
7
〔表3〕内服薬処方せん1枚当たり薬剤料の3要素分解(年齢階級別)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
平成27年度
4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~9月 10月~3月
4月~11月 4月~9月 10月~11月
10月
処方せん1枚当たり薬剤料(円)
0歳以上 5歳未満
75歳以上
実
数
対
前
年
度
同
期
比
(%)
注1)
注2)
注3)
注4)
11月
10月
11月
5,283
963
6,935
5,180
915
6,763
5,528
919
7,191
5,526
887
7,165
5,490
835
7,014
5,561
936
7,316
5,550
911
7,096
5,435
902
7,113
5,933
871
7,592
5,873
848
7,517
6,106
934
7,810
6,025
932
7,712
6,194
937
7,918
処方せん1枚当たり薬剤種類数
0歳以上 5歳未満
75歳以上
2.90
2.79
3.56
2.90
2.78
3.56
2.90
2.71
3.56
2.88
2.69
3.55
2.85
2.61
3.53
2.91
2.77
3.57
2.94
2.91
3.55
2.95
2.89
3.56
2.86
2.62
3.51
2.84
2.53
3.51
2.91
2.85
3.52
2.90
2.85
3.50
2.93
2.85
3.54
1種類当たり投薬日数(日)
0歳以上 5歳未満
75歳以上
20.5
5.8
23.4
21.1
5.9
24.1
21.8
6.0
24.8
22.3
6.1
25.4
22.7
6.1
25.3
22.0
6.2
25.5
22.1
6.0
25.3
21.6
6.0
25.2
22.9
6.2
25.9
23.1
6.2
25.9
22.2
6.2
25.8
22.3
6.2
25.8
22.1
6.1
25.8
1種類1日当たり薬剤料(円)
89
85
87
86
85
87
85
85
91
90
0歳以上 5歳未満
60
56
56
54
53
54
52
52
54
54
75歳以上
83
79
81
79
78
80
79
79
84
83
処方せん1枚当たり薬剤料
7.0 ▲ 1.9
6.7 ▲ 0.0 ▲ 0.1
0.0 ▲ 0.6
0.3
8.0
7.0
0歳以上 5歳未満
2.9 ▲ 4.9
0.4 ▲ 3.5 ▲ 4.3 ▲ 2.8 ▲ 3.5 ▲ 3.0
2.0
1.5
75歳以上
6.9 ▲ 2.5
6.3 ▲ 0.4 ▲ 0.6 ▲ 0.1 ▲ 0.9 ▲ 0.3
7.9
7.2
処方せん1枚当たり薬剤種類数
0.0 ▲ 0.2 ▲ 0.0 ▲ 0.5 ▲ 0.2 ▲ 0.7 ▲ 0.6 ▲ 0.9 ▲ 0.5 ▲ 0.3
0歳以上 5歳未満
▲ 2.6 ▲ 0.5 ▲ 2.3 ▲ 0.8 ▲ 0.4 ▲ 1.2 ▲ 1.0 ▲ 2.4 ▲ 2.5 ▲ 2.9
75歳以上
0.4 ▲ 0.0
0.2 ▲ 0.4 ▲ 0.0 ▲ 0.8 ▲ 0.7 ▲ 0.4 ▲ 0.7 ▲ 0.6
1種類当たり投薬日数
3.0
3.1
3.5
2.3
2.5
2.1
2.1
3.1
1.8
1.9
0歳以上 5歳未満
1.3
2.4
2.1
1.7
1.7
1.7
1.9
1.9
2.6
2.7
75歳以上
2.3
3.0
2.6
2.6
2.7
2.4
2.6
2.7
2.2
2.2
1種類1日当たり薬剤料
3.9 ▲ 4.7
3.2 ▲ 1.9 ▲ 2.4 ▲ 1.3 ▲ 2.1 ▲ 1.8
6.7
5.4
0歳以上 5歳未満
4.3 ▲ 6.7
0.8 ▲ 4.3 ▲ 5.5 ▲ 3.3 ▲ 4.4 ▲ 2.5
2.0
1.8
75歳以上
4.0 ▲ 5.3
3.4 ▲ 2.5 ▲ 3.2 ▲ 1.8 ▲ 2.8 ▲ 2.6
6.3
5.4
「調剤医療費」とは、調剤報酬明細書に記録された「点数」に10を乗じたものである。
「処方せん1枚当たり薬剤種類数」については、調剤報酬明細書の「処方」欄の所定単位ごと、調剤月日ごとに、剤形・薬効分類・一般名の
一致する薬剤を同一種類として数えた延種類数(薬剤延種類数)の合計値(内服薬のみ)を、処方せん受付回数の合計値(内服薬が
含まれない処方せん受付回も含む。)で除して算出している。
「1種類当たり投薬日数」については、調剤報酬明細書の「処方」欄の所定単位ごと、調剤月日ごと、剤形・薬効分類・一般名の
一致する薬剤ごとの調剤数量の合計値(内服薬のみ)を、薬剤延種類数の合計値(内服薬のみ)で除して算出している。
「1種類1日当たり薬剤料」については、調剤報酬明細書の「処方」欄に記録された用量、「調剤数量」欄に記録された調剤数量及び薬価から、
個別の薬剤ごとに算出した薬剤料の合計値(内服薬のみ)を、「処方」欄の所定単位ごと、調剤月日ごと、剤形・薬効分類・一般名の
一致する薬剤ごとの調剤数量の合計値(内服薬のみ)で除して算出している。
94
53
86
11.1
3.1
9.9
▲ 1.0
▲ 1.6
▲ 1.1
1.6
2.3
2.2
10.4
2.4
8.7
93
53
86
8.6
2.3
8.7
▲ 1.4
▲ 1.9
▲ 1.4
0.9
2.0
2.1
9.1
2.2
8.0
95
53
87
13.9
3.9
11.3
▲ 0.6
▲ 1.3
▲ 0.7
2.5
2.5
2.4
11.8
2.7
9.5
8
〔表4〕 内服薬 薬剤料総額(薬効分類別)(全年齢)
(単位:億円)
平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~9月 10月~3月
平成27年度
4月~11月 4月~9月 10月~11月
10月
11月
内服薬 総数
40,830
40,642
43,650
44,408
21,596
22,812
3,874
3,508
31,837
23,410
8,426
11 中枢神経系用薬
6,121
6,394
7,066
7,415
3,664
3,751
656
586
5,236
3,909
1,327
112 催眠鎮静剤、抗不安剤
681
652
660
594
299
295
52
47
396
296
99
114 解熱鎮痛消炎剤
752
778
866
935
463
473
83
74
655
490
165
116 抗パーキンソン剤
543
555
598
640
317
323
57
50
451
338
113
117 精神神経用剤
2,129
2,201
2,367
2,460
1,217
1,243
217
195
1,725
1,288
437
119 その他中枢神経系用薬
1,664
1,779
2,076
2,219
1,095
1,124
197
175
1,593
1,190
403
21 循環器官用薬
11,367
10,842
11,412
10,825
5,422
5,404
943
851
7,294
5,456
1,837
212 不整脈用剤
601
554
562
519
261
258
46
40
342
257
85
214 血圧降下剤
5,318
5,133
5,393
5,051
2,561
2,490
436
395
3,292
2,466
825
217 血管拡張剤
1,750
1,532
1,525
1,324
666
658
115
104
865
649
216
実
218 高脂血症用剤
2,768
2,628
2,815
2,697
1,328
1,368
237
215
1,888
1,407
480
22 呼吸器官用薬
543
504
497
468
210
258
42
42
306
217
89
23 消化器官用薬
3,999
3,801
4,099
3,972
1,962
2,011
350
316
2,741
2,045
696
232 消化性潰瘍用剤
2,929
2,712
2,930
2,751
1,363
1,389
242
218
1,897
1,414
483
239 その他の消化器官用薬
546
551
579
579
287
292
51
47
389
292
97
25 泌尿生殖器官および肛門用薬
1,153
1,156
1,231
1,283
625
658
112
102
888
663
225
31 ビタミン剤
771
768
842
878
434
444
78
70
618
462
156
32 滋養強壮薬
505
488
504
502
252
249
45
39
344
258
86
325 蛋白アミノ酸製剤
443
429
442
434
219
215
39
34
295
222
73
33 血液・体液用薬
2,644
2,746
3,096
3,327
1,620
1,707
295
265
2,359
1,768
591
39 その他の代謝性医薬品
4,633
4,946
5,616
5,844
2,866
2,978
519
464
4,187
3,121
1,066
396 糖尿病用剤
2,014
2,250
2,682
2,817
1,375
1,441
249
225
2,056
1,530
526
数
399 他に分類されない代謝性医薬品
2,060
2,124
2,315
2,381
1,175
1,205
212
187
1,683
1,258
425
42 腫瘍用薬
2,043
2,069
2,223
2,445
1,158
1,286
222
193
1,847
1,375
471
422 代謝拮抗剤
499
479
477
431
218
213
38
33
282
212
70
429 その他の腫瘍用薬
1,479
1,525
1,679
1,948
907
1,041
177
155
1,522
1,131
391
44 アレルギー用薬
2,878
2,797
2,788
2,744
1,230
1,514
217
202
1,720
1,268
452
52 漢方製剤
862
928
985
1,046
502
545
91
85
722
535
187
61 抗生物質製剤
1,083
979
970
896
414
482
80
80
574
413
161
613 グラム陽性・陰性菌に作用するもの
489
448
439
415
193
222
37
37
270
196
75
614 グラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの
504
439
408
347
155
192
31
32
223
157
66
62 化学療法剤
1,446
1,415
1,470
1,827
778
1,049
141
140
2,342
1,427
915
624 合成抗菌剤
438
445
437
420
194
226
38
39
262
188
74
625 抗ウイルス剤
730
722
785
1,185
467
719
83
84
1,939
1,133
806
内服薬 総数
3,496
▲ 188
3,008
758
318
440
86
▲ 134
2,859
1,815
1,044
11 中枢神経系用薬
938
273
672
348
198
150
34
▲ 4
330
245
85
対
112 催眠鎮静剤、抗不安剤
34
▲ 29
8
▲ 66
▲ 31
▲ 35
▲ 6
▲ 8
▲ 2
▲ 3
0
114 解熱鎮痛消炎剤
82
26
88
70
38
31
7
2
35
27
9
116 抗パーキンソン剤
43
12
43
42
22
20
5
1
26
21
5
前
117 精神神経用剤
253
72
166
93
50
42
9
▲ 3
96
71
26
119 その他中枢神経系用薬
459
115
297
143
84
59
13
2
126
95
32
21 循環器官用薬
724
▲ 525
570
▲ 586
▲ 229
▲ 357
▲ 46
▲ 98
78
35
43
年
212 不整脈用剤
18
▲ 47
9
▲ 43
▲ 20
▲ 23
▲ 4
▲ 6
▲ 5
▲ 4
▲ 1
214 血圧降下剤
408
▲ 185
261
▲ 342
▲ 108
▲ 234
▲ 30
▲ 54
▲ 99
▲ 94
▲ 5
217 血管拡張剤
▲ 35
▲ 218
▲ 8
▲ 201
▲ 96
▲ 105
▲ 17
▲ 22
▲ 20
▲ 17
▲ 3
度
218 高脂血症用剤
199
▲ 141
188
▲ 119
▲ 62
▲ 57
▲ 9
▲ 21
107
79
28
22 呼吸器官用薬
18
▲ 38
▲ 7
▲ 29
▲ 15
▲ 14
▲ 2
▲ 6
12
7
5
23 消化器官用薬
286
▲ 198
298
▲ 127
▲ 55
▲ 72
▲ 7
▲ 27
113
83
30
同
232 消化性潰瘍用剤
205
▲ 217
217
▲ 178
▲ 80
▲ 98
▲ 14
▲ 27
74
52
23
239 その他の消化器官用薬
54
5
28
▲ 1
▲ 0
▲ 0
2
▲ 2
5
5
▲ 1
25 泌尿生殖器官および肛門用薬
78
3
76
52
22
29
6
▲ 0
49
38
11
期
31 ビタミン剤
27
▲ 3
74
36
19
17
4
▲ 1
36
27
9
32 滋養強壮薬
8
▲ 17
16
▲ 2
▲ 0
▲ 2
0
▲ 2
7
6
1
325 蛋白アミノ酸製剤
6
▲ 14
13
▲ 8
▲ 3
▲ 5
▲ 0
▲ 2
3
3
0
差
33 血液・体液用薬
309
102
350
231
109
122
22
5
179
148
31
39 その他の代謝性医薬品
608
313
669
228
118
111
27
▲ 4
338
255
83
396 糖尿病用剤
428
236
432
135
77
58
14
▲ 0
206
154
52
他に分類されない代謝性医薬品
399
198
64
191
66
30
36
9
▲ 4
110
83
26
42 腫瘍用薬
116
27
153
222
58
164
23
13
274
217
57
422 代謝拮抗剤
▲ 23
▲ 20
▲ 2
▲ 46
▲ 24
▲ 22
▲ 4
▲ 5
▲ 7
▲ 6
▲ 1
429 その他の腫瘍用薬
134
46
154
269
82
187
27
19
283
224
58
44 アレルギー用薬
186
▲ 81
▲ 9
▲ 43
▲ 36
▲ 7
▲ 4
▲ 21
72
39
33
52 漢方製剤
53
66
57
61
26
35
7
1
44
33
11
61 抗生物質製剤
20
▲ 104
▲ 10
▲ 74
▲ 37
▲ 36
▲ 6
▲ 14
1
▲ 1
2
613 グラム陽性・陰性菌に作用するもの
▲ 3
▲ 41
▲ 9
▲ 24
▲ 14
▲ 10
▲ 2
▲ 5
4
3
1
614 グラム陽性菌、マイコプラズマに作用するもの
15
▲ 65
▲ 31
▲ 61
▲ 30
▲ 31
▲ 5
▲ 9
5
2
3
62 化学療法剤
73
▲ 31
54
357
95
262
20
21
1,284
650
634
624 合成抗菌剤
47
7
▲ 7
▲ 17
▲ 9
▲ 8
▲ 0
▲ 3
▲ 9
▲ 7
▲ 2
625 抗ウイルス剤
40
▲ 7
63
400
116
284
23
28
1,305
666
639
注1) 「薬剤料」とは、調剤報酬明細書の「処方」欄に記録された用量、「調剤数量」欄に記録された調剤数量及び薬価から、個別の薬剤ごとに算出した薬剤料をいう。
注2) 薬効分類別の数値は、内服薬総数の内数であるが、表示していない薬効分類があるため、足し上げても総数と一致しない。
注3) 調剤医療費及び処方せん枚数(受付回数)の電算化率が99.0%を超えた平成21年度以降を公表の対象範囲としている。
注4) 「・」は算出できないもの(例:前年度同期比又は同期差において、前年度同期の数値がないもの、分母が0となるもの。)を、「-」は0を示す。
10月
4,341
692
52
86
59
228
210
954
44
429
112
250
46
361
251
50
116
82
45
38
308
555
274
221
247
37
205
239
97
83
38
34
429
38
373
467
36
▲ 0
4
2
12
14
11
▲ 1
▲ 7
▲ 3
13
3
11
9
▲ 1
4
4
▲ 0
▲ 1
13
36
25
9
26
▲ 2
28
22
5
3
2
2
289
0
291
11月
4,085
635
47
79
54
209
193
883
41
396
104
230
43
334
232
47
109
75
41
35
283
511
252
204
224
33
186
213
90
79
36
32
485
36
432
577
49
1
5
4
14
18
32
0
2
▲ 0
15
2
19
14
0
7
5
1
1
18
47
27
17
31
0
31
11
5
▲ 1
▲ 1
1
345
▲ 2
348
9
〔表5〕後発医薬品割合(数量ベース・薬剤料ベース)、後発医薬品調剤率
(単位:%)
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
平成27年度
4月~11月 4月~9月 10月~11月
4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~3月 4月~9月 10月~3月
新指標による後発医薬品割合(数量ベース) ・
後発医薬品割合(薬剤料ベース)
後発医薬品調剤率
実
数
(参考)旧指標による後発医薬品割合(数量ベース)
注1)
注2)
注3)
注4)
注5)
注6)
8.2
47.7
22.4
・
8.6
48.6
23.4
10.2
52.6
28.7
47.9
11.4
55.0
31.1
56.4
13.4
60.8
37.0
8.4
2.0
5.8
5.9
55.0
13.0
59.5
36.1
8.5
2.0
6.0
5.8
57.7
13.8
62.0
37.9
8.4
1.9
5.7
6.0
11月
57.0
13.8
61.8
37.7
8.5
2.2
6.1
6.4
59.1
14.1
62.2
39.5
3.6
1.0
2.2
3.1
58.8
14.1
61.8
39.2
3.8
1.2
2.3
3.1
59.9
14.1
63.5
40.4
3.3
0.5
2.0
2.9
10月
59.7
14.2
63.2
40.3
3.3
0.6
2.0
2.9
・
・
・
1.3
0.5
1.5
1.3
3.7
0.9
4.1
2.3
(参考)旧指標による後発医薬品割合(数量ベース)
3.5
1.0
5.2
2.4
「数量」とは、薬価基準告示上の規格単位ごとに数えた数量をいう。
「新指標」は、〔後発医薬品の数量〕/(〔後発医薬品のある先発医薬品の数量〕+〔後発医薬品の数量〕)で算出している。その際、新たに後発医薬品が販売される先発医薬品は、
*
平成26年度より、薬価収載の翌月(平成25年度は薬価収載月(6月と12月))以降、医療課長通知 に基づき算出式の分母に算入することとしている。
そのため、算出式の分母となる医薬品数量が一時に増え、新指標による後発医薬品割合が低くなることがある。
*厚生労働省ホームページ「使用薬剤の薬価(薬価基準)に収載されている医薬品について」中の「5. その他(各先発医薬品の後発医薬品の有無に関する情報)」を参照。
「後発医薬品調剤率」とは、全処方せん受付回数に対する後発医薬品を調剤した処方せん受付回数の割合をいう。
旧指標とは、平成24年度までの後発医薬品割合(数量ベース)の算出方法をいう。
旧指標による算出では、平成22年4月以降は、経腸成分栄養剤及び特殊ミルク製剤を除外し、平成24年4月以降は、経腸成分栄養剤、特殊ミルク製剤、生薬及び漢方製剤を除外している。
「・」は算出できないものを示す。
対
同
前
期
年
差
度
新指標による後発医薬品割合(数量ベース) ・
後発医薬品割合(薬剤料ベース)
後発医薬品調剤率
・
10月
56.3
13.6
61.3
37.4
8.6
2.2
6.2
6.4
11月
60.3
14.1
63.8
40.6
3.2
0.3
2.0
2.9
10
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
資 料 1-2
医療費の伸びの構造について
平成28年5月26日
厚生労働省保険局
医療費の動向
(兆円)
50
国民医療費の対国民所得比
40
10.5% 10.6%
9.8%
(参考)総保健医療支出の対GDP比
8.5%
30
7.3%
6.5%
6.1%
4.8%
5.8%
20.6
5.9%
6.2%
8.6%
8.8% 9.0%
8.6%
(25.4%)
(28.8%)
1985
1990
8.1%
8.3%
40.1
40.8
7%
6%
療 費 (兆円)
5%
4%
13.7
13.3
14.2
14.5
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
3%
2%
1%
※ ( )内は後期高齢者(老人)医療費の国民医療費に占める割合
1995
9%
8%
8.3%
後期高齢者(老人)医療費 (兆円)
(33.1%)
5.9
39.2
(35.6%)
11.2 11.7 11.7 11.7 11.6 11.6 11.3 11.3 11.4 12.0 (34.0%) (34.5%) (34.9%) (35.4%)
(37.9%) (36.9%) (36.1%) (35.1%) (34.0%) (33.0%) (32.8%) (33.4%)
(37.2%) (37.5%)
8.9
4.1
38.6
10%
70歳以上 → 75歳以上
(~H14.9) (H19.10~)
12.7
10
11%
10.1% 10.2%
老人医療の対象年齢の引上げ
国民医療費の対GDP比
16.0
8.9%
8.7%
9.6%
37.4
8.2% 8.2% 8.2%
36.0
7.9% 8.0% 8.0%
34.8
33.1 33.1 34.1
7.8%
31.0 31.5 32.1
7.6%
7.1%
6.7%
6.6% 6.5%
6.2% 6.3% 6.4%
国 民 医
5.3%
4.6%
0
30.1 31.1
6.8%
27.0
5.9%
20
8.0%
7.6% 7.8%
8.5%
9.5%
12%
11.1% 11.1%
11.0%
2012
2013
0%
2014 (年度)
(実績見込み)
▲2.7%
▲1.0%
(診療報酬改定) 0.2%
(主な制度改正) ・介護保険制度施行 ・高齢者1割 ・被用者本人
・高齢者1割負担導入 負担徹底
(2000)
(2002)
<対前年度伸び率>
国民医療費
後期高齢者(老人)医療費
国民所得
GDP
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
6.1
12.7
4.5
6.6
4.5 ▲1.8
9.3 ▲5.1
7.2
7.2
8.1
8.6
1.1
1.8
2001
(H13)
2002
(H14)
2003
(H15)
3割負担等
(2003)
2004
(H16)
3.2 ▲0.5
1.9
1.8
4.1
0.6 ▲0.7 ▲0.7
1.7 ▲2.2 ▲0.8
0.8 ▲1.8 ▲0.7
1.2
0.8
0.5
0.2
2005
(H17)
▲3.16%
▲0.82%
・現役並み
所得高齢者
3割負担等
(2006)
・未就学児
2割負担
(2008)
0.19%
0.004%
0.10%
・70-74歳
2割負担 (※)
(2014)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
3.2 ▲0.0
0.6 ▲3.3
3.0
0.1
2.0
1.2
3.4
5.2
3.9
5.9
3.1
4.5
1.6
3.0
2.2
3.6
1.1
0.5
0.8 ▲6.9 ▲3.0
0.8 ▲4.6 ▲3.2
2.4 ▲0.9
1.3 ▲1.3
0.7
0.1
2.9
1.8
1.8
2.3
-
1.1
0.7
注1 国民所得及びGDPは内閣府発表の国民経済計算による。総保健医療支出はOECD諸国の医療費を比較する際に使用される医療費で、予防サービスなども含んでおり、
国民医療費より範囲が広い。2012年のOECD加盟国の医療費の対GDP比の平均は9.3%
注2 2014年度の国民医療費(及び後期高齢者医療費。以下同じ。)は実績見込みである。2014年度分は、2013年度の国民医療費に2014年度の概算医療費の伸び率(上表の斜字体)を
乗じることによって推計している。
※70-74歳の者の一部負担金割合の予算凍結措置解除(1割→2割)。2014年4月以降新たに70歳に達した者から2割とし、同年3月までに70歳に達した者は1割に据え置く。
1
(%)
医療費の伸び率の要因分解
○ 近年の医療費の伸び率を要因分解すると、「高齢化」で1.5%前後の伸び率となっている。
※ 「その他」の要因には、医療の高度化、患者負担の見直し等種々の影響が含まれる。
平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
(2003)
医療費の伸び率
①
1.9%
診療報酬改定
②
(消費税対応分を除く)
(2004)
1.8%
(2005)
3.2%
-1.0%
(2006)
-0.0%
(2007)
3.0%
-3.16%
(2008)
2.0%
(2009)
(2010)
3.4%
-0.82%
3.9%
(2011)
3.1%
0.19%
(2012)
1.6%
(2013)
(2014)
2.2%
0.004%
1.8%
-1.26%
人口増の影響
③
0.1%
0.1%
0.1%
0.0%
0.0%
-0.1%
-0.1%
0.0%
-0.2%
-0.2%
-0.2%
-0.2%
高齢化の影響
④
1.6%
1.5%
1.8%
1.3%
1.5%
1.3%
1.4%
1.6%
1.2%
1.4%
1.3%
1.2%
診療報酬改定のうち、
⑤
消費税対応の影響
その他 (①-②-③-④-⑤)
・医療の高度化
・患者負担の見直し 等
制度改正
1.36%
0.2%
H15.4
被用者本人
3割負担 等
1.2%
1.3%
1.8%
H18.10
現役並み
所得高齢者
3割負担 等
1.5%
1.5%
2.2%
2.1%
2.1%
0.4%
H20.4
未就学
2割負担
1.1%
0.6%
H26.4
70-74歳
2割負担(※)
注1:医療費の伸び率は、平成25年度までは国民医療費の伸び率、平成26年度は概算医療費(審査支払機関で審査した医療費)であり、医療保険と公費負担医療の合計である。
注2:平成26年度の高齢化の影響は、平成25年度の年齢階級別(5歳階級)国民医療費と平成26年度の年齢階級別(5歳階級)人口からの推計である。
注3:「診療報酬改定のうち、消費税対応の影響」とは、消費税率引上げに伴う医療機関等の課税仕入れにかかるコスト増への対応分を指す。
注4:平成26年度における診療報酬改定の改定率は、②と⑤を合計した0.10%であった。
※70-74歳の者の一部負担金割合の予算凍結措置解除(1割→2割)。平成26年4月以降新たに70歳に達した者から2割とし、同年3月までに70歳に達した者は1割に据え置く。
2
診療種別・医療費の伸びの構造
○ 診療種別に医療費の伸びを見ると、入院・入院外共に増加。またそのいずれも、10年前と比べ、受診延べ日
数は減少しているが、1日当たり医療費が増加していることにより総医療費が増加している形となっている。
【入院外+調剤】
歯科
+0.2兆円
(+6.9%)
2.5兆円
15.7兆
円
+5.0兆円
(+31.8%)
1日当たり医療費
1.2万円
20.6兆円
20.6兆
円
受診延べ日数 16.8億日
【入院】
3.3万円
15.8兆円
平成15年度
+3.2兆円
(+25.5%)
15.8兆
円
0.9万円
18.1億日
入院
12.6兆
円
H15
15.7兆円
2.7兆円
入院外
+調剤
H25
H25
H15
12.6兆円
2.5万円
平成25年度
5.0億日
出典:「医療費の動向」(厚生労働省)
4.7億日
3
【入院】年齢階級別 1人当たり医療費(平成15年度、平成25年度)
○ 年齢階級別に1人当たり医療費の伸びを見ると、10年前と比べ、1人当たりの入院医療費はどの年齢層で見
ても増加しているが、特に、0~4歳、75~84歳の伸び幅が大きい。
【入院】
56.2
56.7
85歳以上
38.9
80 ~ 84
29.5
75 ~ 79
41.5
31.7
23.2
23.6
70 ~ 74
17.2
17.5
65 ~ 69
12.1
13.4
60 ~ 64
9.3
9.8
55 ~ 59
7.4
7.1
50 ~ 54
5.1
5.3
45 ~ 49
H15
3.8
4.1
40 ~ 44
35 ~ 39
3.2
3.7
30 ~ 34
3.1
3.5
H25
2.8
2.8
25 ~ 29
2.3
2.0
20 ~ 24
15~19
1.6
1.9
10~14
1.2
1.7
5~9
1.6
1.8
5.2
0~4
0.0
出所:「国民医療費」(厚生労働省)
8.3
10.0
20.0
30.0
40.0
50.0
60.0
(万円)
4
【入院】年齢階級別 三要素(平成15年度、平成25年度)
○ 1人当たり入院医療費を要素別に分解すると、受診率、1件当たり日数はどの年齢層でも減少しているのに対
し、1日当たり医療費はどの年齢層でも増加している。
【入院】
受診率
1日当たり医療費
1件あたり日数
(食事・生活療養を含む)
75~
75~
75~
70~74
70~74
70~74
65~69
65~69
65~69
60~64
60~64
60~64
55~59
55~59
55~59
50~54
50~54
50~54
45~49
45~49
45~49
H15
40~44
40~44
H25
35~39
H15
35~39
H25
30~34
30~34
25~29
25~29
25~29
20~24
20~24
20~24
15~19
15~19
15~19
10~14
10~14
10~14
5~9
5~9
5~9
0~4
0~4
0~4
0.2
0.4
0.6
0.8
1.0
(件/人)
0.0
5.0
10.0
15.0
20.0
25.0
H25
35~39
30~34
0.0
H15
40~44
0
20,000
40,000
60,000
(日)
80,000
(円)
出所:「医療保険に関する基礎資料」(厚生労働省保険局)
注:「受診率」とは、1年間における、1人当たりのレセプト枚数(患者が医療機関を利用した総月数)を指す。
「1件当たり日数」とは、レセプト1枚あたりの医療機関を利用した日数を指す。
5
【入院外】年齢階級別 1人当たり医療費(平成15年度、平成25年度)
○ 1人当たり入院外医療費の伸びを見ると、80歳以上の高齢者の1人当たり医療費の伸びが特に大きい。
【入院外】(調剤医療費を含む)
33.8
85歳以上
40.3
37.9
80 ~ 84
37.5
75 ~ 79
44.0
40.2
33.3
34.0
70 ~ 74
24.5
25.9
65 ~ 69
18.3
60 ~ 64
13.8
55 ~ 59
11.0
50 ~ 54
8.5
45 ~ 49
6.8
40 ~ 44
6.0
35 ~ 39
30 ~ 34
5.5
25 ~ 29
4.6
5.6
20 ~ 24
3.9
4.4
15~19
3.8
4.3
4.9
10~14
10.6
H15
H25
6.5
6.3
8.7
11.1
5.0
13.1
8.6
0~4
0.0
16.2
7.4
6.6
5~9
20.5
10.0
出所:「国民医療費」(厚生労働省)
13.7
15.0
20.0
25.0
30.0
35.0
40.0
45.0
50.0(万円)
6
【入院外】年齢階級別 三要素(平成15年度、平成25年度)
○ 1人当たり入院外医療費を要素別に分解すると、受診率については若年者層で増加している一方、高齢者では
減少傾向にある。1件当たり日数はどの年齢で見ても減少、1日当たり医療費はどの年齢で見ても増加している。
【入院外】
受診率
1日当たり医療費
1件あたり日数
(調剤を含む)
75~
75~
75~
70~74
70~74
70~74
65~69
65~69
65~69
60~64
60~64
60~64
55~59
55~59
55~59
50~54
50~54
50~54
45~49
45~49
H15
40~44
H25
35~39
45~49
40~44
H15
35~39
H25
30~34
30~34
25~29
25~29
25~29
20~24
20~24
20~24
15~19
15~19
15~19
10~14
10~14
10~14
5~9
5~9
5~9
0~4
0~4
0~4
5.0
10.0
15.0
20.0
(件/人)
0.0
1.0
2.0
H25
35~39
30~34
0.0
H15
40~44
3.0
(日)
0
5,000
10,000
15,000
(円)
出所:「医療保険に関する基礎資料」(厚生労働省保険局)
注:「受診率」とは、1年間における、1人当たりのレセプト枚数(患者が医療機関を利用した総月数)を指す。
「1件当たり日数」とは、レセプト1枚あたりの医療機関を利用した日数を指す。
7
医療費の要因別伸びの動向 ①診療種別の高齢化の影響
診療種別に、医療費の伸びに占める人口構造の変化による影響を見ると、入院
は伸びの多くが高齢化によって説明できるのに対し、外来については人口構造の
変化による影響はそれ以外の影響よりも小さくなっている。
診療種別医療費の伸びの要因分解
(兆円)25.0
+2.5兆円
+2.1兆円
20.0
18.4
16.3
+0.8兆円
+2.4兆円
15.0
20.9
14.1
15.0
11.7
10.0
入院
入院外
+
調剤
5.0
人
25 口
年構
度造
にを
補平
正成
そ
の
他
の
要
因
0.0
平成15年度
出典:「国民医療費」
平成25年度
8
医療費の要因別伸びの動向 ②施設・病床の構造について
病院の機能別に医療費の動向を見ると、1病床当たりの医療費の伸びは特
定機能病院でやや高くなっている。
病床数の動向
(万円)
(万床)
200.0
179.9
180.0
2,500
175.6
171.3
168.1
病院計(8,645施設)
160.0
2,000
特定機能病院(86施設)
一般病床
140.0
療養病床
120.0
精神病床
100.0
病院機能別 1病床当たり医療費
90.9
90.4
89.9
89.4
DPC対象病院(1,585施
設)
1,500
一般診療所
80.0
総数
一般病床のみの病院(2,995
施設)
1,000
療養病床のみの病院(1,332
施設)
60.0
40.0
20.0
35.9
16.7
35.4
33.9
34.9
14.7
33.0
34.4
12.9
32.8
33.8
11.2
精神病床
のみの病院(1,091施設)
500
有床診療所(5,895施設)
0.0
17年
20年
23年
26年
0
23年
26年
注:施設数は平成26年度のもの。
出典:「医療施設調査」「 平成26年度 病院機能別 制度別 医療費等の状況」
9
医療費の要因別伸びの動向 ③疾病別の状況について
疾病別の入院医療費の伸びについて、人口構成の変化によるものを除いて
見てみると、新生物、神経系、筋骨格系及び損傷・中毒等による医療費の増が
大きいことがわかる。
【入院】疾病別入院医療費の動向(平成15~25年度)
(兆円)
4.00
3.33
3.49
3.50
3.00
H15
H15(年齢構成をH25に補正)
H25
2.58
合計 H15 11.7兆円
H15(年齢構成をH25に補正) 13.9兆円
H25 15.0兆円
2.50
2.39
2.00
1.36
1.50
1.50
2.06
1.00
0.50
0.25
0.22
0.25
0.47 1.37
0.13 0.58
0.05
0.06 0.49
2.73
0.86
0.27
0.52 0.24
0.05
0.46
0.30 0.04
0.04
0.91
0.97
0.92
0.89
0.86
0.77
0.71
1.48
1.20
0.58
0.72
0.21
0.18 1.01
0.17
0.13
0.59
0.11 0.60
0.49
0.06
0.07
0.16
0.15 0.08
0.07 0.06
0.06 0.11
0.13
0.00
出典:「国民医療費」(厚生労働省)
(注) 「年齢構成をH25に補正」とは、平成15年度の年齢階級別疾病別医療費と、平成15年度及
び平成25年度の人口構成をもとに、年齢構成を平成25年度に補正した医療費。
10
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
高齢者医療の現状等について
平成28年5月26日
厚生労働省保険局
資 料 2
高 齢 者 医 療 の 歩 み
昭58
昭48
・・
市患
町者
村負
が担
運を
営導
主入
体外
政
府
等
で
新
し
い
制
度
の
検
討
を
開
始
新
制
度
ま
と
ま
ら
ず
、
次
の
課
題
に
・
公
費
負
担
割
合
を
引
き
上
げ
(
3
割
・
老
健
制
度
の
対
象
年
齢
を
引
き
上
げ
5 70
割 歳
)
(
~
平 75
19 歳
)
(
(
老
健
制
度
)
平14
→
→
)
来
一
月
4
百
円
、
入
院
一
日
3
百
円
)
老
人
保
健
法
を
制
定
(
・
老
人
医
療
費
が
急
増
・
一
部
負
担
を
定
率
1
割
に
平15.3 平17.12 平18.6 平20.4
・
後
期
高
齢
者
に
つ
い
て
、
独
立
し
た
医
療
制
度
を
創
設
健
康
保
険
法
等
改
正
法
成
立
後
期
高
齢
者
医
療
制
度
等
施
行
・
地
域
保
険
は
国
保
に
一
本
化
し
、
都
道
府
県
単
位
で
運
営
。
社
会
国・
今
民後 保
会の 障
議高 制
に齢
お者 度
い医 改
て療
検制 革
討度 推
しに
、つ 進
結い
論て 法
をは 成
得、 立
る状
。況
等
を
踏
ま
え
、
必
要
に
応
じ
て
、
社
会
保
障
制
度
改
革
必・
後
要期
な高
改齢
善者
を医
行療
っ制
て度
いは
く
。十
分
定
着
。
現
行
制
度
を
基
本
と
し
な
が
ら
、
実
施
状
況
等
を
踏
ま
え
、
社
会
保
障
制
度
改
革
国
民
会
議
報
告
書
直・
医
し療
に制
向度
け改
た革
検の
討実
を施
行状
う況
。等
を
踏
ま
え
、
高
齢
者
医
療
制
度
の
在
り
方
に
つ
い
て
必
要
に
応
じ
見
平25.12
プ
・ロ
27 後 グ
年期
常高 ラ
会齢 ム
へ者 法
の支
法援 成
案金 立
提
の
出全
を面
目総
指報
す酬
。割
、
高
齢
者
医
療
の
費
用
負
担
の
在
り
方
等
を
検
討
し
、
平
成
平27.5
・
栄
養
指
導
等
の
高
齢
者
の
特
性
に
応
じ
た
保
健
事
業
を
実
施
。
平
成
28
年
度
~
担・
後
軽期
減高
対齢
策者
の支
対援
象金
をの
拡全
大面
し総
、報
拡酬
大割
分を
に実
国
費施
を。
あ
充わ
当せ
。て
平、
成拠
29 出
年金
度負
~担
が
重
い
保
険
者
へ
の
負
国
保
法
等
改
正
法
成
立
)
・
後
期
高
齢
者
医
療
制
度
は
廃
止
し
、
高
齢
者
も
国
保
か
被
用
者
保
険
に
加
入
。
高
齢
者
医
療
制
度
改
革
会
議
最
終
と
り
ま
と
め
平25.8
)
・
前
期
高
齢
者
に
つ
い
て
、
保
険
者
間
の
負
担
の
不
均
衡
を
調
整
す
る
仕
組
み
を
創
設
医
療
制
度
改
革
大
綱
を
政
府
・
与
党
で
決
定
平24.8
(
齢・
高
者齢
の者
そ医
れ
ぞ療
れ制
の度
特は
、
性 75
に歳
応
じ以
た上
新の
た後
な期
制高
度齢
と者
すと
る 65
。歳
か
ら
74
歳
ま
で
の
前
期
高
医
療
保
険
制
度
体
系
等
に
関
す
る
基
本
方
針
を
閣
議
決
定
平22.12
(
~
平
19
)
・
保
険
者
(
国
保
や
健
保
な
ど
)
か
ら
の
拠
出
金
(
仕
送
り
)
と
公
費
で
運
営
(
70
歳
~
)
・
高
齢
「
サ者
ロの
ン
化多
い
・
社国
会保
的の
入運
院営
」厳
とし
いく
っ
た
弊
害
の
指
摘
も
あ
っ
た
→
(
(
自
治
体
レ
ベ
ル
で
は
昭
和
35
年
~
)
老
人
医
療
費
の
無
料
化
平9
1
【医療保険制度の体系】
(平成28年度予算ベース)
後期高齢者医療制度
・75歳以上
・約1,660万人
・保険者数:47(広域連合)
約15兆円
75歳
前期高齢者財政調整制度(約1640万人)約7兆円(再掲) ※3
65歳
国民健康保険
協会けんぽ(旧政管健保)
健康保険組合
共済組合
(市町村国保+国保組合)
・自営業者、年金生活者、
非正規雇用者等
・約3,600万人
・保険者数:約1,900
約10兆円
・中小企業のサラリーマン
・約3,550万人
・保険者数:1
約5兆円
・大企業のサラリーマン
・約2,870万人
・保険者数:約1,400
・公務員
・約870万人
・保険者数:85
健保組合・共済等 約4兆円
※1 加入者数・保険者数、金額は、平成28年度予算ベースの数値。
※2 上記のほか、経過措置として退職者医療(対象者約90万人)がある。
※3 前期高齢者数(約1640万人)の内訳は、国保約1310万人、協会けんぽ約220万人、健保組合約90万人、共済組合約10万人。
2
医療費の動向
(兆円)
50
国民医療費の対国民所得比
10.5% 10.6%
9.8%
(参考)総保健医療支出の対GDP比
40
8.5%
8.5%
30
7.3%
6.5%
6.1%
4.8%
5.8%
20.6
6.2%
5.9%
10
1990
33.1
34.1
7.6%
7.1%
6.7%
6.5%
36.0
34.8
37.4
7.8%
11%
10.1% 10.2%
38.6
39.2
8.1%
8.3%
10%
40.8
40.1
11.7
11.7
11.7
11.6
11.6
7%
6%
国 民 医 療 費 (兆円)
11.3
11.3
5%
4%
12.0
11.4
12.7
(34.0%)
14.5
3%
(35.4%) (35.6%)
(34.5%) (34.9%)
2%
13.3
13.7
14.2
後期高齢者(老人)医療費 (兆円)
1%
※ ( )内は後期高齢者(老人)医療費の国民医療費に占める割合
1995
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
9%
8%
8.3%
70歳以上 → 75歳以上
(~H14.9) (H19.10~)
(33.1%)
5.9
1985
6.6%
6.4%
8.2% 8.2%
(37.9%) (36.9%) (36.1%) (35.1%) (34.0%) (33.0%) (32.8%) (33.4%)
(37.2%) (37.5%)
8.9
(25.4%)
6.2%
6.3%
32.1
8.6%
9.6%
12%
11.1% 11.1%
老人医療の対象年齢の引上げ
11.2
(28.8%)
31.5
国民医療費の対GDP比
16.0
4.1
31.0
33.1
9.0%
8.8%
8.2%
8.0%
7.9% 8.0%
5.3%
4.6%
0
31.1
30.1
6.8%
27.0
5.9%
20
8.0%
7.6% 7.8%
8.9%
8.7%
8.6%
9.5%
11.0%
2008
2009
2010
2011
2012
2013
0%
2014 (年度)
(実績見込み)
(診療報酬改定)
(主な制度改正)
<対前年度伸び率>
1985
(S60)
国民医療費
後期高齢者(老人)医療費
国民所得
GDP
1990
(H2)
1995
(H7)
0.2%
▲2.7%
▲1.0%
▲3.16%
・介護保険制度施行 ・高齢者1割 ・被用者本人
・高齢者1割負担導入 負担徹底
3割負担等
(2000)
(2002)
(2003)
▲0.82%
・現役並み
所得高齢者
3割負担等
(2006)
0.19%
0.004%
0.10%
・未就学児
2割負担
(2008)
・70-74歳
2割負担 (※)
(2014)
2000
(H12)
2001
(H13)
2002
(H14)
2003
(H15)
2004
(H16)
2005
(H17)
2006
(H18)
2007
(H19)
2008
(H20)
2009
(H21)
2010
(H22)
2011
(H23)
2012
(H24)
2013
(H25)
2014
(H26)
1.8
2.3
-
6.1
12.7
4.5
6.6
4.5
9.3
▲1.8
▲5.1
3.2
4.1
▲0.5
0.6
1.9
▲0.7
1.8
▲0.7
3.2
0.6
▲0.0
▲3.3
3.0
0.1
2.0
1.2
3.4
5.2
3.9
5.9
3.1
4.5
1.6
3.0
2.2
3.6
7.2
7.2
8.1
8.6
1.1
1.8
1.7
0.8
▲2.2
▲1.8
▲0.8
▲0.7
1.2
0.8
0.5
0.2
1.1
0.5
1.1
0.7
0.8
0.8
▲6.9
▲4.6
▲3.0
▲3.2
2.4
1.3
▲0.9
▲1.3
0.7
0.1
2.9
1.8
注1 国民所得及びGDPは内閣府発表の国民経済計算による。総保健医療支出はOECD諸国の医療費を比較する際に使用される医療費で、予防サービスなども含んでおり、
国民医療費より範囲が広い。2012年のOECD加盟国の医療費の対GDP比の平均は9.3%
注2 2014年度の国民医療費(及び後期高齢者医療費。以下同じ。)は実績見込みである。2014年度分は、2013年度の国民医療費に2014年度の概算医療費の伸び率(上表の斜字体)を
乗じることによって推計している。
※70-74歳の者の一部負担金割合の予算凍結措置解除(1割→2割)。2014年4月以降新たに70歳に達した者から2割とし、同年3月までに70歳に達した者は1割に据え置く。
(%)
3
後期高齢者医療制度の被保険者数の推移
年度
全被保険者
(再掲)現役並み所得者
(再掲)現役並み所得者
以外
(再掲)
低所得Ⅰ該当者
(再掲)
低所得Ⅱ該当者
被保険者数(千人)
(対前年度比(%))
構成比
(%)
被保険者数(千人)
(対前年度比(%))
構成比
(%)
被保険者数(千人)
(対前年度比(%))
構成比
(%)
被保険
者数
(千人)
構成比
(%)
被保険
者数
(千人)
構成比
(%)
平成20
13,194
(-)
100
1,077
(-)
8.2
12,117
(-)
91.8
2,298
17.4
2,413
18.3
平成21
13,616
(3.2)
100
1,033
(▲4.0)
7.6
12,583
(3.8)
92.4
2,481
18.2
2,471
18.1
平成22
14,060
(3.3)
100
1,013
(▲2.0)
7.2
13,047
(3.7)
92.8
2,584
18.4
2,669
19.0
平成23
14,484
(3.0)
100
1,013
(0.1)
7.0
13,471
(3.2)
93.0
2,674
18.5
2,871
19.8
平成24
14,905
(2.9)
100
1,017
(0.4)
6.8
13,888
(3.1)
93.2
2,758
18.5
3,034
20.4
平成25
15,266
(2.4)
100
1,021
(0.4)
6.7
14,245
(2.6)
93.3
2,821
18.5
3,170
20.8
平成26
15,545
(1.8)
100
1,038
(1.7)
6.7
14,507
(1.8)
93.3
2,867
18.4
3,300
21.2
平成27
16,049
(3.2)
100
1,039
(0.1)
6.5
15,010
(3.5)
93.5
2,965
18.5
3,552
22.1
(資料)保険局「平成25年度後期高齢者医療事業年報」
※平成26・27年度については、「後期高齢者医療毎月事業状況報告(事業月報)平成27年12月 総括表(速報値)」中の数値。
4
医療費の伸び率
○ 後期高齢者医療の医療費全体の伸び率は2.4%(平成26年度)で、伸び率は鈍化傾向。
○ また、一人当たり医療費でみると、他制度と比較して、更に伸び率は鈍化している。
【医療費全体】
【一人当たり医療費】
(%)
5.5
(%)
5.3
総計
5.5
被用者保険
国民健康保険
4.3
4.5
3.5
2.5
2.1
2.8
1.9
3.0
2.0
2.8
2.2
1.4
1.5
0.5
3.9
3.7
3.6
2.7
後期高齢者医療
4.5
1.7
1.7
1.0
2.4
1.9
3.5
3.4
3.4
2.9
3.2
2.3
2.5
2.8
2.4
2.0
2.2
2.3
1.5
1.9
1.3
1.3
1.3
1.6
1.1
0.5
0.5
0.5
-0.5
-0.5
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
出典:医療費の動向調査(平成26年度)をもとに高齢者医療課作成
注. 【医療費全体】は、休日等の影響を補正した後の数値。
-0.1
平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度
5
医療費の伸び率(入院・外来別)
○ 後期高齢者医療の入院医療費の伸び率は2.2%(平成26年度)で、鈍化傾向。
○ 外来医療費の伸び率は1.8%(平成26年度)で、鈍化傾向。
後期高齢者医療制度における医療費の伸び率(入院・外来別)
(%)
8.0
7.0
7.6
入院
6.0
外来
5.0
5.6
4.9
4.0
3.0
4.0
3.4
2.2
2.9
2.0
2.2
1.0
1.8
0.0
平成22年度
平成23年度
平成24年度
出典:後期高齢者医療事業状況報告(平成26年度)をもとに高齢者医療課作成
注. 入院は、診療費及び食事療養・生活療養費(医科)の費用額。外来は、診療費及び調剤の費用額。
平成25年度
平成26年度
6
個人や保険者による予防・健康づくりの促進
1.データを活用した予防・健康づくりの充実
○データヘルスの取組の普及を踏まえ、保険者が保健事業を行うに当たっては、レセプト・健診データ等を活用した分析に基づき効果
的に実施することとする(データヘルスの推進)。国は指針の公表や情報提供等により保険者の取組を支援。
○全国のレセプト・健診データを集積したナショナルデータベース(NDB)の充実を図る。また、NDBを用いた分析結果を国民や保険者
にわかりやすく公表。
○保険者による健診データの保存期間を延長。また、被保険者が異動した場合の健診データの引継に関する手続きについて、被保
険者の同意を前提としつつ、明確化。
2.予防・健康づくりのインセンティブの強化
(個人)
(保険者)
○保険者が、加入者の予防・健康づくりに向けた取組に ○後期高齢者支援金の加算・減算制度について、予防・健康づくり等に
取り組む保険者に対するインセンティブをより重視するため、多くの
応じ、ヘルスケアポイント付与や保険料への支援等を
保険者に広く薄く加算し、指標の達成状況に応じて段階的に減算(最
実施。
大10%の範囲内)する仕組みへと見直し、平成30年度から開始する
※国が策定するガイドラインに沿って保健事業の中で実施
(政省令事項)。
○ヘルスケアポイントの付与
健康づくりへの取組
健
保
組
合
ポイント付与(例)
・歩数・体重を記録する
・健康アンケートに答える
・健康診断を受ける
ヘルスケアポイント付与
加
入
者
・ 特定健診・保健指導実施率のみによる評価を見直し、後発医薬品の使
用割合等の指標を追加し、複数の指標により総合的に評価する仕組み
とする。
・ 保険者の種別・規模等の違いに配慮して対象保険者を選定する仕組
みとするとともに、国保、協会けんぽ、後期高齢者医療について、別の
インセンティブ制度を設ける。
3.栄養指導等の充実
○平成28年度から、後期高齢者医療広域連合において、市町村の地域包括支援センター、保健センター等を拠点として栄養指導等
の高齢者の特性に応じた保健事業を実施することを推進。
7
医療保険制度における予防・健康づくりの取組について
○ 医療保険制度においては、若年期から高齢期まで生涯を通じて、被保険者の特性
に応じて、効果的な予防・健康づくりや医療費適正化事業に取り組んでいる。
若年・壮年期
高齢期
国保、被用者保険
後期高齢者医療
【特性に応じた予防・健康づくりの主な取組】
○特定健診・特定保健指導
○広く加入者に対して行う予防・健康づくり、
※ヘルスケアポイント等によるインセンティブ付与
○糖尿病等の重症化予防
○フレイル対策
【医療費適正化】
○重複頻回受診など加入者の適正受診・適正服薬を促す取組
○後発医薬品の使用促進
8
予防・健康づくりの推進
「経済・財政再生計画改革工程表」の主なKPI
・800市町村、24広域連合で重症化予防を実施
・800市町村、600保険者でインセンティブを推進
・500社で健康経営、1万社で健康宣言を実施
・ヘルスケア事業者の数100社以上
1.糖尿病性腎症重症化予防事業の推進
行政と医療関係者の連携の枠組みを構築
3月24日 連携締結協定
4月20日 重症化予防プログラム策定
→全国に取り組みを普及
(保険者インセンティブへの反映)
3.保険者のインセンティブ改革
【保険者インセンティブ】
28年1月 共通的に取り組むべき指標を提示
→ 保険者種別ごとに、具体的評価指標の検討開始
28・29年度
インセンティブ改革を前倒し実施
30年度
保険者努力支援制度の施行(国保)
支援金等への反映(被用者保険)
【個人インセンティブ】
5月18日 ガイドラインを公表
・全ての保険者で①後発品医薬品の使用割合を高める取組、
②好事例を反映したデータヘルスの取組、③加入者の特性
に応じた指標による進捗管理、④ICT等の活用による本人へ
の情報提供等を実施
・全ての広域連合でフレイル対策を実施
2.民間事業者の活用推進等
保険者と民間事業者のマッチングを推進
27年12月 データヘルス見本市(37社、3000人参加)
28年1月 健康経営銘柄2016の選定(25社)
3月 「出張!データヘルス・予防サービス見本市」
4月~全国2~3カ所で「データヘルス見本市」
4.高齢者のフレイル対策の推進
27年度 後期高齢者の特性に応じた保健事業の在り
方について研究(厚生科学研究)
28・29年度 研究成果を踏まえたモデル事業実施
⇒効果検証を踏まえ、事業実施のガイドラインを作成
30年度
事業の本格実施
9
予防・健康づくり推進の当面のスケジュール
平成27年度
7月
10月
3月
平成28年度
4月
7月
平成29年度
ヘルスケアポイン
ト等情報提供WG
日本健康会議
第1回
日本健康
会議
7月10日
重症化予防WG
健康経営500
WG・中小1万社
健康宣言WG
民間事業者活用WG
保険者
(3433)
全数調査
協定
締結
データヘルス・
予防サービス
見本市2015
12月開催
第2回
日本健康会議
(各WGの
成果の発表)
○プログラムに
基づく横展開
○全国2~3カ所で見本市を開催
→質の高いアウトソーシングの推進
7月頃
2020年のKPI
達成に向けた
取組の推進
毎年5月頃に
実施状況把握
毎年7月に
状況公表
保険者における
後発医薬品推進WG
【フレイル対策】
高齢者の特性を踏まえたモデル事業
(高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進事業)
【平成30年度より本格実施】
レセプト・健診情報等を活用したデータヘルスの推進事業
主な
データヘルス
関連事業
国保・後期高齢者ヘルスサポート事業
○インセンティブ改革の実施
○個人のインセンティブ推進のた
めのガイドラインの作成
(ヘルスケアポイントなど)
【ICTの活用】
約800保険者(平成27年度実績)
○保険者のインセンティブ推進のための
指標等の作成
国民健康保険において、
保険者努力支援制度の趣旨を現行制度に前倒しで反映
【平成30年度より本格実施】
10
後期高齢者の保健事業の充実について
○ 高齢者のフレイル対策をはじめ、後期高齢者の特性に応じた保健事業の充実を推進。
[現状]
[充実の方向性]
① 健康診査
○ 全広域連合で実施。受診率は
26.0%(平成26年度)。市町村等に委
託。
○ 基本的に腹囲測定を除き特定健診
(若年者)と同じ項目。
○ 生活習慣病等の重症化予防、心身機能の低下に
伴う疾病の予防のため、高齢者の心身の特性に応
じた保健指導等の実施を推進。
② 健診以外の保健事業
○ 健診以外に、
・歯科健診
・重複・頻回受診者等への訪問指導
・ジェネリック医薬品使用促進に向け
た取組 などを実施。
③ 保健事業の実施体制
○ 全広域連合で保健事業実施計画を
策定済。
◎国保法等改正法による改正後の高齢者の医療の確保に関する法律
第125条 後期高齢者医療広域連合は、高齢者の心身の特性に応じ、健康教育、健康
相談、健康診査及び保健指導並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者の自
助努力についての支援その他の被保険者の健康の保持増進のために必要な事業を
行うように努めなければならない。
(平成28年4月1日施行)
○ 平成28年度から、栄養、口腔、服薬などの面から、
高齢者の特性にあった効果的な保健事業として、専
門職による支援をモデル実施。
※効果検証を行い、平成30年度からの本格実施を目指す。
○ 更に、ワーキングチームを設置し、高齢者の保健
事業のあり方、効果的な支援方法の検討を実施し、
効果的な保健事業のガイドラインを策定予定。
11
「後期高齢者の保健事業のあり方に関する研究」(ポイント)
≪平成27年度厚生労働科学研究特別研究(班長:鈴木隆雄(国立長寿医療研究センター理事長特任補佐))≫
1.高齢者の心身機能の特性
2.左記特性を踏まえた後期高齢者の保健事業の在り方・方向性
○ 後期高齢期にはフレイルが顕著
に進行。
○ 現役世代の肥満対策に重点を置いた生活習慣病対策から
フレイルに着目した対策に徐々に転換することが必要。
※ 「フレイル」については、学術的な定義がま
だ確定していないため、本報告書では「加齢
とともに、心身の活力(運動機能や認知機能
等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの
影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆
弱化が出現した状態であるが、一方で適切
な介入・支援により、生活機能の維持向上が
可能な状態像」と定義している。
○ 生活習慣病の発症予防というよりは、生活習慣病等の重症
化予防や低栄養、運動機能・認知機能の低下などフレイルの
進行を予防する取組がより重要。
○ 慢性疾患を複数保有し、加齢に
伴う老年症候群も混在。包括的な
疾病管理が重要。
○ 医療のかかり方として、多機関
受診、多剤処方、残薬が生じやす
いという課題。
○ 健康状態や生活機能、生活背景
等の個人差が大きい。
○ 高齢者の特性に応じた健康状態や生活機能の適切なアセ
スメントと適切な介入支援が必要。
○ したがって、医療保険者としては、介護予防と連携しつつ、
広域連合が保有する健診、レセプト情報等を活用しながら、
個人差が拡大する後期高齢者の状況に応じ専門職によるア
ウトリーチを主体とした介入支援(栄養指導など)に取り組む
ことが適当。
○ 後期高齢者は慢性疾患の有病率が高く、疾病の重症化予
防や再入院の防止、多剤による有害事象の防止(服薬管理)
が特に重要であるため、医療機関と連携して保健事業が実施
されることが必要。
12
フレイルの概念
●認知機能障害
●視力障害
●難聴
●体重減少
●高血圧 ●心疾患
●脳血管疾患
●糖尿病 ●呼吸器疾患 ●悪性腫瘍等
(生活習慣病等)
慢性疾患を併存
(comorbidity)
and/or
葛谷雅文:日老誌(2009)をもとに、
著者の許可を得て本研究班で改変
●めまい
●摂食・嚥下障害
●うつ
●貧血
●せん妄 ●易感染性
●サルコペニア(筋量低下)
老年症候群
相互に影響 ※
予
備
能
力
no frailty
( 健康 )
frailty
( フレイル(虚弱))
disability
( 身体機能障害 )
死亡
aging ( 加齢 )
「フレイル」については、学術的な定義がまだ確定していないため、本報告書では、「加齢とともに、心身の活力(運動
機能や認知機能等)が低下し、複数の慢性疾患の併存などの影響もあり、生活機能が障害され、心身の脆弱化が出
現した状態であるが、一方で適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能な状態像」と定義している。
※ 現時点では、慢性疾患のフレイルへの関わりが十分なエビデンスの基に構築されているわけではないことに留意が必要。
13
高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進
平成28年度予算 3.6億円(新規)
経済財政運営と改革の基本方針2015(平成27年6月30日閣議決定)
(インセンティブ改革)
民間事業者の参画も得つつ高齢者のフレイル対策を推進する。
(公的サービスの産業化)
民間事業者も活用した保険者によるデータヘルスの取組について、中小企業も含めた企業による健康経営の取組との更なる連携を図り、健康増進、
重症化予防を含めた疾病予防、重複・頻回受診対策、後発医薬品の使用促進等に係る好事例を強力に全国に展開する。
概 要
○ 低栄養、筋量低下等による心身機能の低下の予防、生活習慣病等の重症化予防のため、高齢者の特性を踏まえた保健指導等を実施。
○ 後期高齢者医療広域連合において、地域の実情に応じて、地域包括支援センター、保健センター、訪問看護ステーション、薬局等を活用し、課題に
応じた専門職(管理栄養士、歯科衛生士、薬剤師、保健師等)が、対応の必要性が高い後期高齢者に対して相談や訪問指導等を実施。
〈例〉 ・低栄養、過体重に対する栄養相談・指導
・摂食等の口腔機能低下に関する相談・指導
・外出困難者への訪問歯科健診
・複数受診等により服用する薬が多い場合における服薬相談・指導 等
(参考)高齢者の特性(例:虚弱(フレイル))
推進のための事業イメージ
加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機
能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態。
保健センター 地域包括支援センター
加齢に伴う変化
・食欲の低下
・活動量の低下(社会交流の減少)
・筋力低下
・認知機能低下
・多くの病気をかかえている
訪問指導
診療所・病院
薬局
フレイルの多面性
閉じこもり、孤食
社会的
相談
被保険者
専門職
訪問看護ステーション
低栄養・過体
重、摂食等の
口腔機能、服
薬など
危険な加齢の兆候(老年症候群)
・低栄養
・転倒、サルコペニア
・尿失禁
・軽度認知障害(MCI)
身体的
精神的
低栄養・転倒の増加 意欲・判断力や
認知機能低下、
口腔機能低下
うつ
適切な介入・支援により、生活機能の維持向上が可能。 14
高齢者の低栄養防止・重症化予防等の事業例
神奈川県大和市の取組(概要)
○ 国保や後期高齢者医療の被保険者のうち、低栄養状態の高齢者や糖尿病性腎症の方を対象
とした訪問栄養指導を実施し、栄養状態の改善や重症化予防を図る取組を実施。(①低栄養改善
事業②糖尿病性腎症透析予防事業)
①低栄養改善事業
○ 低栄養状態又はそのおそれのある在宅高齢者に、管理栄養士が
訪問指導を行い、低栄養の状態の改善や重症化予防を図る。
○ 基本チェックリストからBMI18.5未満、体重減少2~3kg以上/6か月に
該当する人を抽出。管理栄養士が6か月の間に3回、訪問等による栄
養指導を実施。
○ 109人(うち後期高齢者66人)に対し実施(H25~27年度)。
平成25、26年度の実施事業においては約5割の人に体重増加 (+1kg以上)
が見られた(未実施地域の約3倍に相当する改善効果)。
②糖尿病性腎症の透析予防事業
○ 糖尿病性腎症の対象者に訪問指導を実施。病状の安定と透析導入予防を図る。
○ 健診受診者から腎機能低下が認められた人(慢性腎不全ステージ3~4)を抽出。管理栄養士が6か月の間
に3回、訪問等による栄養指導を実施。
○ 83人(うち後期高齢者60人)に対し実施(H26・27年度)。
平成26年度の実施事業においては、8割の人に腎機能の維持・改善が見られた(未実施者の1.5倍に相当
する改善効果)。実施した人について、実施前後を比較すると、1人あたり年間53,200円に相当する医療費(国
保)が減少した。また、透析導入となった人はいなかった。
15
平成28年度予算 後期高齢者医療制度の保健事業に関連する補助事業
○健康診査(歯科健診を含む)に要する経費
約27.2億円 内歯科健診分 約5.4億円
・ 健康診査及び口腔機能低下や肺炎等の疾病を予防するため、歯・歯肉の状態や口内清掃状態等をチェックする歯科健診を実施。
○医療費適正化等推進事業に要する経費
約7.0億円
(1)高齢者の低栄養防止・重症化予防等の取組推進 約3.6億円(新規)
・ 高齢者の特性を踏まえた保健指導等を実施することにより、低栄養、筋量低下等による心身機能の低下の予防、生活習慣病等の重症化予防
等の取組を実施。
(2)後発医薬品の使用促進事業に要する経費 約2.5億円
・ 後発医薬品の使用促進を図るため、後発医薬品利用差額通知の送付や後発医薬品希望カード等の配付を実施。
(3)重複・頻回受診者等に対する訪問指導の強化 約0.9億円
・ レセプト等情報により選定した重複・頻回受診者等に対する訪問指導に加えて、多量投薬者等に対して、地域薬剤師会の協力を得て、薬剤師
等による訪問指導及びその結果を処方医、薬局へのフィードバックを行う取り組みを実施。
(4)効果的な保健事業の推進 7.6百万円
・ 国保連合会に設置する支援・評価委員会の委員が広域連合に対し評価・助言等を行うことにより、効率的・効果的な保健事業の推進を図る。
(平成26年度に市町村国保及び広域連合がデータ分析に基づきPDCAサイクルに沿って保健事業を効率的・効果的に実施できるよう、国保連合
会に、保健事業の評価、助言等を行う支援・評価委員会が設置されており、地域の実態に応じた保健事業の企画等を支援するために保健師
が配置されている。)
○糖尿病性腎症重症化予防事業等の好事例の横展開 約0.4億円※
・ 糖尿病性腎症の患者であって生活習慣の改善により重症化の予防が期待される者に対し、医療保険者が医療機関と連携して保健指導を実施
するなど、好事例の全国展開を進める。 ※健康保険組合、全国健康保険協会、後期高齢者医療広域連合分
16
後期高齢者医療における保険者インセンティブ
1.趣旨・仕組み
○ 後期高齢者医療制度において、その運営主体である後期高齢者医療広域連合による予防・健康づくり
や医療費適正化の事業実施が全国規模で展開されることを目的として、広域連合の取組を支援するため
の仕組みを構築する。
○ 評価指標に基づき広域連合の取組を評価し、平成28年度から交付する特別調整交付金に反映する。
※ 反映方法は国保の都道府県分と同様のイメージ。
○ なお、まずは、取組の実施そのものを評価する指標に基づくが、今後、他制度を含めた保険者インセン
ティブの取組状況等を踏まえ、評価指標や評価方法等を更に検討する。
2.評価指標の候補
保険者共通の指標
指標①・② ※後期では(特定)健診は義務ではない。
○健康診査や歯科健診の実施
○健診結果を活用した取組(受診勧奨・訪問指導等)の実施
指標③
○重症化予防の取組の実施状況
指標④
○被保険者の主体的な健康づくりに対する保険者の働きかけ
の実施
指標⑤
○重複・頻回受診、重複投薬者等への保健師、薬剤師等によ
る訪問指導の実施
指標⑥
○後発医薬品の使用割合
○後発医薬品の促進の取組
固有の指標
指標①
○データヘルス計画の策定状況
指標②
○高齢者の特性(フレイルなど)を踏まえた保健事業の実施状況
指標③
○専門職の配置など保健事業の実施のために必要な体制整備
指標④
○医療費通知の取組の実施状況
指標⑤
○後期高齢者医療の視点からの地域包括ケア推進の取組
○国民健康保険等と連携した保健事業の実施状況
指標⑥
○第三者求償の取組状況
17
高齢者の保健事業のあり方検討ワーキンググループの設置について
○ 平成28年度から、「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」の下に、新たなワーキング
グループとして、「高齢者の保健事業のあり方検討WG」を設け、高齢者の保健事業のあり方につ
いて、さらに具体的な検討を進める。
※ 平成27年度厚生労働科学研究特別研究(鈴木班)をベースとして、医療関係者や保険者などの関係者を
含め、より効果的、実効性等のある保健事業のあり方を議論、検討。
※ 構成員は、保険者、医療関係者及び学識経験者を想定。
○ あり方の検討に加え、高齢者の特性を踏まえた効果的な保健事業のガイドラインを策定し、広
域連合や市町村の保健事業の推進を図る。
保険者による健診・保健指導等に
関する検討会
新
実務担当者
による特定
健診・保健
指導等に関
するWG
特定健診・保
健指導の医療
費適正化効果
等の検証のた
めのWG
特定保健指
導等の実施
方法の検証
のための
WG
後期高齢
者支援金
の加算・減
算制度検
討WG
個人への
予防インセ
ンティブ検
討WG
高齢者の
保健事業
のあり方検
討WG
18
高齢者医療制度
・
国保と被用者保険の二本立てで国民皆保険を実現しているが、所得が高く医療費の低い現役世代は被用者保険に多く加入する一方、退職
して所得が下がり医療費が高い高齢期になると国保に加入するといった構造的な課題がある。このため、高齢者医療を社会全体で支える観
点に立って、75歳以上について現役世代からの支援金と公費で約9割を賄うとともに、65歳~74歳について保険者間の財政調整を行う仕
組みを設けている。
・ 旧老人保健制度において「若人と高齢者の費用負担関係が不明確」といった批判があったことを踏まえ、75歳以上を対象とする制度を設
け、世代間の負担の明確化等を図っている。
【全市町村が加入する広域連合】
公費(約5割)7.1兆円
〔国:都道府県:市町村=4.7兆円:1.2兆円:1.2兆円=4:1:1
後期高齢者医療制度
<対象者数>
75歳以上の高齢者
患者
約1,660万人
負担
高齢者の保険料 1.2兆円
約1割[軽減措置等で実質約7%程度]
後期高齢者支援金(若年者の保険料) 6. 3兆円
約4割
※上記のほか、保険料軽減措置や高額医療費の支援等の公費 0.5兆円
<後期高齢者医療費>
16.3兆円(平成28年度予算ベース)
給付費 15.0兆円
患者負担 1.2兆円
<交付>
社会保険診療
報酬支払基金
<納付>
口座振替・
銀行振込等
保険給付
<保険料額(平成28・29年度見込)>
全国平均 約5,660円/月
年金から
天引き
医療保険者
健保組合、国保など
<支援金内訳>
協会けんぽ
2.0兆円
健保組合
2.0兆円
共済組合
0.6兆円
市町村国保等 1.6兆円
保険料
※ 基礎年金のみを受給されている方は
約380円/月
被保険者
(75歳以上の者)
各医療保険(健保、国保等)の被保険者
(0~74歳)
前期高齢者に係る財政調整
83%
【調整前】
<対象者数>
65~74歳の高齢者
約1,640万人
<前期高齢者給付費>
6.8兆円
(平成28年度予算ベース)
17%
市町村国保等
5.6兆円
75歳未満の加入者数
に応じて負担
【調整後】
協会けんぽ
0.8兆円
納付金 協会けんぽ 1.3兆円、健保 1.3兆円、共済 0.5兆円
36%
市町村国保等
2.5兆円(3,600万人)
交付金 市町村国保等3.2兆円
協会けんぽ
2.1兆円(3,550万人)
共済
0.1兆円
健保組合
健保組合
0.3兆円0.3兆円
64%
健保組合
1.6兆円(2,870万人)
共済
0.5兆円
(870万人)
19
持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律の概要
(平成27年5月27日成立)
持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づく措置として、持続可能な医療保険制度を構築するため、
国保をはじめとする医療保険制度の財政基盤の安定化、負担の公平化、医療費適正化の推進、患者申出療養の創設等の措置を講ずる。
1.国民健康保険の安定化
○国保への財政支援の拡充により、財政基盤を強化 (27年度から約1700億円、29年度以降は毎年約3400億円)
○平成30年度から、都道府県が財政運営の責任主体となり、安定的な財政運営や効率的な事業の確保等の
国保運営に中心的な役割を担い、制度を安定化
2.後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入
○被用者保険者の後期高齢者支援金について、段階的に全面総報酬割を実施
(26年度:1/3総報酬割→27年度:1/2総報酬割→28年度:2/3総報酬割→29年度:全面総報酬割)
3.負担の公平化等
①入院時の食事代について、在宅療養との公平等の観点から、調理費が含まれるよう段階的に引上げ
(27年度:1食260円→28年度:1食360円→30年度:1食460円。低所得者、難病・小児慢性特定疾病患者の負担は引き上げない)
②特定機能病院等は、医療機関の機能分担のため、必要に応じて患者に病状に応じた適切な医療機関を紹介する等
の措置を講ずることとする(紹介状なしの大病院受診時の定額負担の導入)
③健康保険の保険料の算定の基礎となる標準報酬月額の上限額を引き上げ (121万円から139万円に)
4.その他
①協会けんぽの国庫補助率を「当分の間16.4%」と定めるとともに、法定準備金を超える準備金に係る国庫補助額の
特例的な減額措置を講ずる
②被保険者の所得水準の高い国保組合の国庫補助について、所得水準に応じた補助率に見直し
(被保険者の所得水準の低い組合に影響が生じないよう、調整補助金を増額)
③医療費適正化計画の見直し、予防・健康づくりの促進
・都道府県が地域医療構想と整合的な目標(医療費の水準、医療の効率的な提供の推進)を計画の中に設定
・保険者が行う保健事業に、予防・健康づくりに関する被保険者の自助努力への支援を追加
④患者申出療養を創設 (患者からの申出を起点とする新たな保険外併用療養の仕組み)
【施行期日】
平成30年4月1日(4①は公布の日(平成27年5月29日)、2は公布の日及び平成29年4月1日、3及び4②~④は平成28年4月1日)
20
被用者保険者への支援
○被用者保険の負担が増加する中で、拠出金負担の重い被用者保険者への支援を実施(平成27年度は約
110億円。全面総報酬割が実施される平成29年度には約700億円の見込み。これに加え、既存の高齢者医療運営円滑化
等補助金が後期高齢者支援金部分の縮減に対応して、平成27年度は約200億円。平成29年度は約120億円の見込み)
○具体的には、①平成29年度から拠出金負担が重い保険者への負担軽減対策の対象を拡大し、拡大分に
該当する保険者の負担を保険者相互の拠出と国費の折半により軽減する(枠組みを法律に規定し、制度
化を行う。)とともに、②平成27年度から高齢者医療運営円滑化等補助金を段階的に拡充し、前期高齢者
納付金の負担軽減を図る
約100億円
①拠出金負担の軽減(制度化)
(平成29年度の見込み)
○ 現在、保険者の支え合いで、拠出金負担(後期高齢者
支援金、前期高齢者納付金)の特に重い保険者(上位
3%)の負担軽減を実施。
○ この対象を上位10%に拡大し ※1、拡大分に該当する保
険者の負担軽減の費用は、保険者の支え合い ※2 と国費
で折半する。
約600億円
②前期高齢者納付金負担の軽減
(平成29年度の見込み)
○ 高齢者医療運営円滑化等補助金を段階的に拡充。
○ 前期納付金負担の負担増の緩和のため、所要保険料
率 ※ の高い上位の被用者保険者等の負担軽減を実施。
(平成29年度から本格的実施)
※ 総報酬に占める前期納付金の割合
※1 拡大分は、国費を投入することから、財政力(総報酬)が平均以下
の保険者に限定
※2 保険者の支え合い部分に各保険者の医療費水準を反映
①の負担軽減(イメージ)
軽減前の拠出率
軽減後の拠出率
拠出率(%)
65%
②の負担軽減(イメージ)
軽減前の所要保険料率
軽減後の所要保険料率
所要保険料率(%)
3.0%
現行
2.8%
60%
55%
改正後(拡大分)
2.6%
(ただし、対象保険者は、平均的な報酬
以下の保険者に限る。)
2.4%
50%
2.2%
50%軽減
45%
2500
2600
2700
2800
2900
3000
3100
3200
3300
75%軽減
100%軽減
2.0%
上位3%
上位10%
901
3400
保険者数
1001
上位30%
1101
1201
上位20%
1301
1401
保険者数
上位10%
21
医療費の一部負担(自己負担)割合について
○ それぞれの年齢層における一部負担(自己負担)割合は、以下のとおり。
・ 75歳以上の者は、1割(現役並み所得者は3割。)。
・ 70歳から74歳までの者は、2割※(現役並み所得者は3割。)。
・ 70歳未満の者は3割。6歳(義務教育就学前)未満の者は2割。
※ 平成26年4月以降70歳となる者が対象。これまで、予算措置により1割に凍結してきたが、世代間の公平を図る観点から止めるべき等との指
摘を踏まえ、平成26年度から、高齢者の生活に過大な影響が生じることのないよう配慮を行った上で、段階的に2割とした。
一般・低所得者
75歳
1割負担
2割負担
70歳
現役並み所得者
3割
負担
※平成26年4月以降70歳になる者から
3割負担
6歳
(義務教育就学前)
2割負担
22
70~74歳の自己負担の特例措置の見直し
○ 社会保障制度改革国民会議報告書等を踏まえ、以下の見直しを実施。
・ 平成26年4月に新たに70歳になる者(69歳まで3割負担だった者)から、段階的に法定負担割合(2割)とす
る(個人で見ると負担増にならない)。※70歳になる月の翌月の診療から2割負担(4月に70歳になる者は、5月の診療から2割負
担)。
・ 平成26年3月末までに既に70歳に達している者は、特例措置(1割)を継続する。
・ 低所得者を含め、高額療養費の自己負担限度額を据え置く。
○ 平成28年度予算 1,146億円
(参考)平成27年度予算 1,433億円、平成26年度予算1,806億円、平成25年度分予算1,898億円
平成20~25年度
一般・低所得者
【1割】
75歳
平成26年度
平成27年度
平成28年度
平成29年度
【
【1割】 3
割
】
【
【1割】 3
割
】
【
【1割】 3
割
】
【1割】
平成30年度
現役並み
所得者※
【
3
割
】
【1割】
【
3
割
】
74歳
【1割】
【2割(法定) 【
3
→1割】 割
】
【
3
割
】
【1割】
【1割】
【
3
割
】
【2割】
【
3
割
】
【1割】
【
3
割
】
【
3
割
】
【
3
割
】
【2割】
【2割】
【2割】
70歳
69歳
【3割】
70歳に到達する
者から段階的に
2割負担
【3割】
【2割】
【3割】
【3割】
【3割】
【3割】
※ 現役並み所得者・・・国保世帯:課税所得145万円以上の70歳以上の被保険者がいる世帯、被用者保険:標準報酬月額28万円以上の70歳以上の被保険者及びその被扶養者
(ただし、世帯の70歳以上の被保険者全員の収入の合計額が520万円未満(70歳以上の被保険者が1人の場合は383万円未満)の場合及び旧ただし書き所得の合計額が210万円以下の場合(平成27年
1月以降、新たに70歳となる被保険者の属する国保世帯に限る。)は除く)
23
患者負担割合及び高額療養費自己負担限度額(現行)
(平成27年1月~)
負担割合
年収約1,160万円~
健保:標報83万円以上
国保:旧ただし書き所得901万円超
70
歳
未
満
年収約770~約1,160万円
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
年収約370~約770万円
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
3割
月単位の上限額(円)
252,600+
(医療費-842,000)×1%
<多数回該当:140,100>
167,400+
(医療費-558,000)×1%
<多数回該当:93,000>
80,100+
(医療費-267,000)×1%
<多数回該当:44,400>
~年収約370万円
57,600
<多数回該当:44,400>
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
35,400
<多数回該当:24,600>
住民税非課税
現役並み所得者
(年収約370万円~)
70
~
74
歳
健保:標報28万円以上
国保:課税所得145万以上
負担割合
外来(個人ごと)
3割
44,400
一般(~年収約370万円)
健保:標報26万円以下(※1)
国保:課税所得145万円未満(※1)(※2)
住民税非課税
12,000
44,400
(※4)
(※4)
2割
24,600
(※3)
8,000
住民税非課税
(所得が一定以下)
現役並み所得者
(年収約370万円~)
課税所得145万以上
75
歳
外来(個人ごと)
3割
44,400
80,100+(総医療費-
267,000)×1%
<多数回:44,400>
12,000
44,400
課税所得145万円未満(※1)(※2)
住民税非課税
(所得が一定以下)
※1 収入の合計額が520万円未満(1人世帯の場合は383万円未満)の場合も含む。
※2 旧ただし書所得の合計額が210万円以下の場合も含む。
15,000
負担割合
一般(~年収約370万円)
住民税非課税
80,100+(総医療費-
267,000)×1%
<多数回:44,400>
1割
24,600
8,000
15,000
※3 平成26年4月1日までに70歳に達している者は1割。
※4 2割負担の場合は62,100円(外来24,600円)とされていたが、平成26年4月より
1割負担だった際の限度額に据え置き。
24
医療保険制度における自己負担の推移
~昭和47年
12月
昭和48年1月~
老人医療費
支給制度前
昭和58年2月~
老人医療費支給制度
(老人福祉法)
平成9年9月~
平成13年1月~
平成14年 平成15年
10月~
4月~
平成18年
10月~
後期高齢者
医療制度
老人保健制度
7
5
歳
以
上
国
3割
保
高
齢
者
入院300円/日
なし
外来400円/月
被
用
者
本
人
定率1割負担
(月額上限付き)
→1,000円/日
*診療所は定額制を
選択可
→ 500円/日
薬剤一部負担の廃止
(月4回まで)
高額医療費創設
+薬剤一部負担
定率1割負担
定率1割負担
(現役並み所
(現役並み所得者2割)
得者3割)
定額
負担
3割
高額療養費創設(S48~)
国 保
人
被用者
本 人
定額
→1割(S59~)
高額療養費創設
被用者
家 族
3割(S48~) →入院2割(S56~)
高額療養費創設 外来3割(S48~)
7
0
~
7
4
歳
1割負担
(現役並み所得者3割)
2割負担
(現役並み所得者3割)
※平成26年3月末までに70歳に
達している者は1割
(平成26年4月以降70歳にな
る者から2割)
入院3割
外来3割+薬剤一部負担
(3歳未満の乳幼児2割(H14年10月~))
若
被
用
者
家
族
平成20年4月~
入院2割
外来2割+薬剤一部負担
5割
3割
薬剤一部負
担の廃止
3割
7
0
歳
未
満
3割
(義務教育就学前2割)
入院2割
外来3割+薬剤一部負担
(3歳未満の乳幼児2割(H14年10月~))
(注)・昭和59年に特定療養費制度を創設。将来の保険導入の必要性等の観点から、従来、保険診療との併用が認められなかった療養について、先進的な医療技
術等にも対象を拡大し、平成18年に保険外併用療養費制度として再構成。
・平成6年10月に入院時食事療養費制度創設、平成18年10月に入院時生活療養費制度創設
・平成14年10月から3歳未満の乳幼児は2割負担に軽減、平成20年4月から義務教育就学前へ範囲を拡大
(参考)介護保険はこれまで1割に据え置いている利用者負担について、相対的に負担能力のある一定以上の所得がある者については自己負担割合を平成27年8
月から2割とする改正を行った。
25
高額療養費制度の主な改正経緯
○ 高額療養費制度は、昭和48年の制度創設以来、数次の改正の中で、低所得者の所得区分の設定、世帯合算方式
や多数該当世帯の負担軽減、入院時の現物給付化などの見直しを行ってきた。
制度改正(施行年月)
高額療養費制度の改正内容
その他の主な制度改正
・被扶養者の自己負担の引下げ(5割→3割)
昭和48年10月
・医療の高度化により高額の自己負担を必要とする場合が少な
くないことを踏まえ、被扶養者について高額療養費制度を創
設
昭和56年3月
・被保険者本人の低所得者について高額療養費を創設
・被扶養者について低所得者の所得区分を創設
・被扶養者の自己負担の引下げ(入院3割→2割)
・本人一部負担金(定額)の引上げ
・被保険者本人の定率負担(1割)の導入
・退職者医療制度の創設
昭和59年10月
・被保険者本人の低所得者以外にも高額療養費を創設
・世帯合算方式の創設
※合算対象基準額(一般3万円、低所得者2万1千円)
・多数該当世帯の負担軽減を創設
・高額長期疾病の特例(血友病、慢性腎不全)を創設
平成8年6月
・高額長期疾病の特例の対象に後天性免疫不全症候群を追加
平成13年1月
・高所得者の実質的な負担率が低下していたことを踏まえ、上
位所得者の区分を創設
・一定額を超えた医療費の1%を自己負担限度額に加算
平成14年10月
・70歳以上について入院時の高額療養費の現物給付化
・保険料の総報酬制(ボーナスに標準報酬月額と同
・平均標準報酬月額に対する自己負担限度額の水準の引上げ
一の保険料率を賦課)を導入(平成15年4月施行)
(22%→25%)
・被保険者本人の3割負担の導入(平成15年4月施
・一般・上位所得者の合算対象基準額の引下げ(3万円→2万1千
行)
円)
平成19年4月
平成24年4月
・70歳未満について入院時の高額療養費の現物給付化
・一般保険料と介護保険料を合算した率に適用され
ていた保険料率の上限を、一般保険料率のみに適
用する改正
・現役並み所得のある高齢者の自己負担の引上げ
(2割→3割)
・外来時の高額療養費の現物給付化
・70歳未満について所得区分を細分化(3段階→5段階)、
・70~74歳の自己負担の特例措置の見直し
(平成26年4月に新たに70歳になる者から段階的に2割負担)
平成27年1月
自己負担限度額の見直し
(年収約370万円以下は引下げ、約770万円以上は引上げ)
※ 上記の改正のほか、平均的な給与の伸び、可処分所得の伸びを勘案して、自己負担限度額の見直しを行ってきた。
26
医療保険制度別の実効給付率の推移
H14 70歳以上:定率1割(現役並み2割)
93
H18 70歳以上:現役並み:2割→3割
(%)
H20 後期高齢者医療制度発足
70~74歳(凍結)/義務教育前:2割
H15 健保:2割→3割
91
91.97
92.3
91.09
後期高齢者医療制度
(老人保健)
89
87
85
84.37
84.36
82.79
83
医療保険制度計
81
79.81
79.26
79
若人計
77.31
77
平成12年
12
度
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
(注1)予算措置による70歳~74歳の患者負担補填分を含んでいない。
(注2)特定疾患治療研究事業、小児慢性特定疾患治療研究事業といった公費による医療費の自己負担の軽減は含まれていない。
23
24
27
第311回 中央社会保険医療協議会(平成27年11月6日) 資料を一部改変
年齢別の傷病数、投薬数、入院期間
○
・
・
・
年齢の上昇にしたがい、
平均傷病数及び通院率が増加
処方される薬剤数が増加
入院期間が長い患者の割合が増加し、1か月以上の入院は、75歳以上では3割を占める。
年齢別平均傷病数と通院者率
年齢別平均投薬数
○ 高齢になるほど、平均傷病数および通院者
率は増加する。
通院者率(人口千対)
平均傷病数
3.0
800
通院者数(人口千対)
通院者率(人口千対)
2.5
○ 高齢になるほど、投薬される薬剤数が増
加する。
平均投薬数
6
(入院外)
年代別にみた入院期間
○高齢になるほど入院期間が長い患者の割合
が増加する。
○1か月以上の入院は、75歳以上では3割を占
める。
700
平均傷病数
600
2.0
500
1.5
5
4.1%
75歳
以上
4
53.2%
20.7%
19.2%
400
300
1.0
200
0.5
100
0.0
0
~
85
~
75 79
~
65 69
~
55 59
~
45 49
~
35 39
9
~
25 29
~
15 19
5
総
数
出典:平成25年 国民生活基礎調査を基に医療課で作成
2
68.1%
17.0% 11.3%
2.3%
1
6.8%
65歳
未満
0
~~~~~~~~~~~~~~~~~歳
以
歳
上
84
79
74
69
64
59
54
49
44
39
34
29
24
19
14
9
4
※通院者率
=通院者数÷世帯人員数×1,000
※ 通院者とは、世帯員(入院者を除く。)のうち、病気やけが
で病院や診療所、あんま・はり・きゅう・柔道整復師に通って
いる者をいう。(往診、訪問診療を含む。)
※ 通院者には入院者は含まないが、分母となる世帯人員数
には入院者を含む。
65~
74歳
80.9%
10.3%
1.3%
85
80
75
70
65
60
55
50
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
歳
以
上
3
出典:社会保険医療診療行為別調査(平成26年6
月審査分)第50表
0%
20%
40%
60%
80%
0~14日
15~30日
1~3月
3~6月
6月以上
不詳
出典:患者調査(平成26年)
100%
28
年齢階級別の1人当たり医療費及び平均収入について
○ 一人当たり医療費は高齢になるほど上昇し、70歳代までは入院外の割合が高いが、80歳
代以降は入院の割合が高い。
○ 75歳以上で国民医療費の約35%を占める。
○ 一方で、一人当たり平均収入は50~54歳をピークに、高齢になるほど減少。
一人当たり医療費
(歳)
100~
95~99
90~94
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
0~4
85.5
80.3
68.4
55.9
43.8
32.9
39.2
23.9
32.6
17.1
24.4
12.7
19.3
9.1 / 15.0
6.6 / 12.1
4.8 / 9.6
3.7 / 7.8
3.3 / 6.7
3.1 / 5.9
2.6 / 5.0
1.9 / 4.0
1.9 / 4.1
1.7 / 5.7
1.8 / 8.1
8.2 / 13.1
0
20
40
一人当たり平均収入
(歳)
29.8
32.2
119.0
116.2
108.3
101.2
36.3
41.2
42.8
91.0
76.8
入院
入院外
85~
85~
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
~19
162.3
170.3
184.4
202.1
236.0
248.8
330.1
359.7
336.8
305.9
267.5
232.5
186.4
94.4
1.7
(万円)
(万円)
60
80
100
120
0
100
200
300
400
※ 一人当たり医療費は平成26年医療保険に関する基礎資料(厚生労働省保険局)による平成24年度の数値。
※ 一人当たり平均収入額は、平成25年国民生活基礎調査(抽出調査)による平成24年の数値。
※ 入院は、診療費及び食事療養・生活療養費(医科)の費用額。外来は、診療費及び調剤の費用額。歯科診療費や訪問看護等を含まないため、合計額とは一致しない。
29
後期高齢者医療制度の負担区分別被保険者数
○ 後期高齢者医療の被保険者において、現役並み所得者が約7%である一方で、低所得者
は約4割を占める。
※括弧内は被保険者に占める割合
区分
自己負担限度額
自己負担割合
人数(万人)
外来
現役並み所得者
3割負担
一 般
住民税
非課税
低所得者
住民税
非課税
44,400円
12,000円
1割負担
80,100円+
(総医療費-267,000円)×1%
<多数回該当:44,400円>
44,400円
24,600円
8,000円
15,000円
(所得が
一定以下)
被保険者計
※厚生労働省保険局「平成25年度後期高齢者医療事業年報」
102
(6.7%)
825
(54.0%)
317
(20.8%)
282
(18.5%)
1,527
30
年齢階級別の負担状況①
○ 高齢者の医療費は年齢が高くなるにつれて大きくなるが、自己負担額の医療費に占める割
合は高齢者のほうが低い。
○ 収入に対する自己負担の割合は、75歳以上が一番高い。
1人当たり医療費と自己負担
年齢(負担割合)
1人当たり医療費(年)
自己負担額(年)
医療費に対する自己負担の割合
75歳以上(1割、現役並み所得3割)
91.8万円
7.4万円
8.1%
7.1万円
12.6%
4.3万円
7.7%
法定2割
70~74歳※1
(現役並み所得3割)
1割凍結
56.2万円
(現役並み所得3割)
65~69歳(3割)
42.2万円
8.9万円
21.1%
20~64歳(3割)
17.5万円
3.9万円
22.3%
年齢(負担割合)
平均収入(年)
自己負担額(年)
収入に対する自己負担の割合
75歳以上(1割、現役並み所得3割)
174万円
7.4万円
4.3%
7.1万円
3.5%
4.3万円
2.1%
平均収入に対する自己負担の割合
法定2割
70~74歳※1
(現役並み所得3割)
1割凍結
202万円
(現役並み所得3割)
65~69歳(3割)
236万円
8.9万円
3.8%
20~64歳(3割)
274万円
3.9万円
1.4%
※1 平成26年4月以降70歳に達した者から、自己負担割合は2割。
※2 一人あたり医療費、自己負担額は、各制度の事業年報等をもとに作成した平成24年度の値。
※3 平均収入額は、平成25年国民生活基礎調査(抽出調査)による平成24年の数値。
31
年齢階級別の負担状況②
○ 自己負担額に保険料負担を加えた場合の収入に占める負担の割合をみると、保険料の事
業主負担分を含めても、現役世代が約9~10%となっているのに対して、高齢世代が約8~
9%となっている。
平均収入に対する負担(自己負担+保険料)の割合
年齢(負担割合)
平均収入(年)
自己負担+保険料※4(年)
収入に対する自己負担+保険料※4の割合
75歳以上(1割、現役並み所得3割)
174万円
14.1万円
8.1%
17.8万円 (16.8万円)
8.8% (8.3%)
15.0万円 (14.0万円)
7.4% (6.9%)
法定2割
(現役並み所得3割)
70~74歳※1
202万円
1割凍結
(現役並み所得3割)
※1
※2
※3
※4
65~69歳(3割)
236万円
22.0万円 (19.6万円)
9.3% (8.3%)
20~64歳(3割)
274万円
28.0万円 (16.8万円)
10.2% (6.1%)
平成26年4月以降70歳に達した者から、自己負担割合は2割。
一人あたり医療費、自己負担額は、各制度の事業年報等をもとに作成した平成24年度の値。
平均収入額は、平成25年国民生活基礎調査(抽出調査)による平成24年の数値。
カッコ内の数値は、保険料について事業主負担分を除いた場合の数値。
32
後期高齢者医療制度における年金収入別の被保険者数の分布割合
○ 後期高齢者医療制度の被保険者の年金収入(平均年額:約127万円)をみると、基礎年金
の満額水準(約80万円)以下の者が約4割を占めている。
%
平均値
後期高齢者医療制度被保険者実態調査報告(平成26年度)を基に作成
※年金収入額とは、前年の老齢又は退職を支給事由とする公的年金等の収入金額(公的年金等控除前の額)をいう。
※所得不詳の被保険者を除いて集計している。
33
持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律
(平成25年12月13日公布・施行)
第4条
7 政府は、持続可能な医療保険制度等を構築するため、次に掲げる事項その他必要な事項について検討を
加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
一 医療保険制度等の財政基盤の安定化についての次に掲げる事項
ハ 健康保険法等の一部を改正する法律(平成25年法律第26号)附則第2条に規定する所要の措置
※ 附則第2条は、協会けんぽ国庫補助率について、「高齢者医療に要する費用負担の在り方についての検討状
況等を勘案し、平成26年度までの間に検討を行い、必要があると認められるときは、所要の措置を講ずる」と規定
している。
二 医療保険の保険料に係る国民の負担に関する公平の確保についての次に掲げる事項
イ 国民健康保険の保険料及び後期高齢者医療の保険料に係る低所得者の負担の軽減
ロ 被用者保険等保険者に係る高齢者医療確保法第118条第1項に規定する後期高齢者支援金の額の
全てを当該被用者保険等保険者の標準報酬総額に応じた負担とすること
三 医療保険の保険給付の対象となる療養の範囲の適正化等についての次に掲げる事項
イ 低所得者の負担に配慮しつつ行う七十歳から七十四歳までの者の一部負担金の取扱い及びこれと
併せた負担能力に応じた負担を求める観点からの高額療養費の見直し
8 政府は、前項の措置を平成26年度から平成29年度までを目途に順次講ずるものとし、このために必要な法
律案を平成27年に開会される国会の常会に提出することを目指すものとする。
9 政府は、第7項の措置の実施状況等を踏まえ、高齢者医療制度の在り方について、必要に応じ、見直しに向けた検
討を行うものとする。
34
持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律 (抄)
(平成27年5月29日公布・施行)
附 則
(検討)
第2条 政府は、この法律の公布後において、持続可能な医療保険制度を構築する観点から、医療に要する費
用の適正化、医療保険の保険給付の範囲及び加入者等の負担能力に応じた医療に要する費用の負担の在り
方等について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
【衆議院附帯決議】 (抄)
三 本法による制度改革の実施状況を踏まえつつ、高齢者医療制度を含めた医療保険制度体系、保険給付の
範囲、負担能力に応じた費用負担の在り方等について、必要に応じ、盤石な医療保険制度を再構築するため
の検討を行うこと。
【参議院附帯決議】 (抄)
二、高齢者医療制度及び被用者保険について
1 高齢者の医療費の増加等に伴い、現役世代の負担が大きくなっている中で、持続可能な医療保険制度の確
立に向けて、更なる医療保険制度改革を促進するとともに、負担の公平性等の観点から高齢者医療制度に関
する検討を行うこと。
2 前期高齢者納付金及び後期高齢者支援金については、今後高齢化の一層の進展が見込まれていることを踏
まえ、現役世代の拠出金負担が過大とならないよう、本法に規定された拠出金負担が特に重い保険者に対す
る拠出金負担軽減措置を講ずるとともに、将来にわたって高齢者医療運営円滑化等補助金の財源を確保する
よう努めること。
3 後期高齢者支援金の総報酬割の拡大に当たっては、被用者保険の保険財政への影響の評価及び検証を行
うとともに、被用者保険の保険者及び被保険者に十分な説明を行い、その理解と納得を得るよう努めること。
35
医療保険制度改革骨子 (抄)
(平成27年1月13日
社会保障制度改革推進本部決定)
2. 高齢者医療における後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入
○ 被用者保険者の後期高齢者支援金について、より負担能力に応じた負担とし、制度の持続可能性を確保
する観点から、総報酬割部分(現行制度では3分の1)を平成27年度に2分の1、平成28年度に3分の2に引き
上げ、平成29年度から全面総報酬割を実施する。
○ 被用者保険の負担が増加する中で、拠出金負担の重い被用者保険者への支援を実施する。
(平成27年度は約110億円。全面総報酬割が実施される平成29年度には約700億円の見込み。これに加え、
既存の高齢者医療運営円滑化等補助金が後期高齢者支援金部分の縮減に対応して、平成27年度は約200
億円。平成29年度は約120億円の見込み。)
6. 負担の公平化等
④ 後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)の見直し
○ 後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)については、特例として実施してから7年が経過する中で、後期
高齢者医療制度に加入する前に被用者保険の被扶養者であった者は所得水準にかかわらず軽減特例の対
象となるほか、国保での軽減割合は最大7割となっていることなど不公平をもたらしており、見直しが求められ
ている。
○ このため、後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)については、段階的に縮小する。その実施に当たっ
ては、低所得者に対する介護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給と あわせて実施すること
により低所得者に配慮しつつ、平成29年度から原則的に本則に戻すとともに、急激な負担増となる者につい
ては、きめ細かな激変緩和措置を講ずることとする。激変緩和措置の具体的な内容については、今後検討し
結論を得る。
36
経済・財政再生計画 改革工程表
(平成27年12月24日 経済財政諮問会議決定)
集中改革期間
2014・2015年度
≪主担当府省庁等≫
2017
年度
2016年度
通常国会
概算要求
税制改正要望等
年末
2018
年度
KPI
2019 2020
KPI
年度 年度~ (第一階層) (第二階層)
通常国会
<⑱高齢者のフレイル対策の推進>
後期高齢者の特性に応じて、専門職(管理栄養士、歯科衛生士、薬剤
師、保健師等)が、対応の必要性の高い後期高齢者に対して相談や訪
問指導等のモデル事業を実施
本格実施
効果的な栄養指導等の研究
イ
ン
セ
ン
テ
ィ
ブ
改
革
専門家や関係者による検討ワーキングチームにおいて、事業内容の効
果検証等を実施
<⑲「がん対策加速化プラン」を年内めどに策定し、がん対策の取組を一層推進>
「がん対策加速化プラ
ン」を2015年中を目途
に策定
「がん対策推進基本計画」(2012~2016年度)に基づく取組を「が
ん対策加速化プラン」によって加速化
次期「がん対策推進基本計画」の検討、
策定
≪厚生労働省≫
次期「がん対策推進基本計画」に基づく取組
を推進
がん検診受診
率
【2016年度ま
でにがん検診
受 診 率 50 %
(胃がん、肺
がん、大腸が
ん は 当 面
40%)】
低栄養の防止
の推進など高
齢者のフレイ
ル対策に資す
る事業を行う
後期高齢者医
療広域連合数
がんによる死
【47 広 域 連
亡者
合】
【がんの年齢
調整死亡率を
がん検診の受
2016年度まで
診勧奨等の取
の 10 年 間 で
組について評
20%減少】
価・改善等を
行う市区町村
※2017年度以
【100%】
降は次期がん
対策推進基本
計画で策定す
る目標値
37
経済・財政再生計画 改革工程表
(平成27年12月24日 経済財政諮問会議決定)
集中改革期間
2014・2015年度
≪主担当府省庁等≫
≪厚生労働省≫
通常国会
2017
年度
2016年度
概算要求
税制改正要望等
年末
2018
年度
2019
年度
KPI
KPI
2020
年度~ (第一階層) (第二階層)
通常国会
<㉔世代間・世代内での負担の公平を図り、負担能力に応じた負担を求める観点からの検討>
<(ⅰ)高額療養費制度の在り方>
負
担
能
力
に
応
じ
た
公
平
な
負
担
、
給
付
の
適
正
化
外来上限や高齢者の負担上限額の在り方など、高額療養費制度
の見直しについて、世代間・世代内の負担の公平や負担能力に
応じた負担等の観点から、関係審議会等において具体的内容を
検討し、2016年末までに結論
関係審議会等
における検討の
結果に基づいて
速やかに必要な
措置を講ずる
<(ⅱ)医療保険における後期高齢者の窓口負担の在り方>
医療保険における後期高齢者の窓口負担の在り方について、70歳から74歳の窓口負担の段階的な引上げの実施状況
等も踏まえつつ、関係審議会等において検討し、結論
-
<(ⅲ)高額介護サービス費制度の在り方>
高額介護サービス費制度の見直しについて、制度改正の施行状況
や高額療養費との均衡の観点も踏まえつつ、関係審議会等におい
て具体的内容を検討し、 2016年末までに結論
-
関係審議会等
における検討の
結果に基づいて
速やかに必要
な措置を講ずる
<(ⅳ)介護保険における利用者負担の在り方 等>
介護保険における利用者負担の在り方について、制度改正の施行
状況や医療保険制度との均衡の観点も踏まえつつ、関係審議会等
において検討し、2016年末までに結論
関係審議会等における
検討の結果に基づいて
必要な措置を講ずる
(法改正を要するものに
係る2017年通常国会へ
の法案提出を含む)
38
地域包括ケア推進のための介護との連携について①
①地域における総合的なチーム医療介護の推進、顔の見える関係による多職種協働に
よる医療介護サービスネットワークの構築
【平成28年診療報酬改定】(主な関連項目)
○退院支援に関する評価の充実(顔の見える連携の構築)
・ 患者が安心・納得して退院し、早期に住み慣れた地域で療養や生活を継続できるように、保険
医療機関における退院支援の積極的な取組や医療機関間の連携等を推進するための評価とし
て、連携する医療機関等の職員と定期的な面会を実施した上で退院支援を行う「退院支援加算」
を新設。
○認知症に対する主治医機能の評価
・ 主治医機能(かかりつけ医機能)を評価する「地域包括診療料」の対象疾患に限らず、複数疾
患を有する認知症患者に対して、継続的かつ全人的な医療等を実施する場合に、主治医機能と
しての評価を行う「認知症地域包括診療料」等を新設。
○かかりつけ歯科医機能の評価
・ 地域包括ケアシステムの中で、生涯を通じた切れ目のない口腔のマネジメントを行うことができ
るように、地域の中で在宅療養を担う保険医療機関、介護・福祉関係者との連携体制を整備し、
さらに患者にとってより安全で安心できる歯科医療の総合的な環境整備をおこなっている医療機
関の評価として「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」を新設。
39
地域包括ケア推進のための介護との連携について①
(前頁から続く)
○かかりつけ薬剤師の評価
・ 地域包括ケアシステムの中で、多職種と連携して役割を発揮できるよう、患者が選択した「かか
りつけ薬剤師」が、処方医と連携して患者の服薬状況を一元的・継続的に把握した上で患者に対
して服薬指導等を行う業務を「かかりつけ薬剤師指導料」等として新設。
○栄養食事指導の対象・内容の拡充
・ 外来・入院・在宅患者訪問栄養食事指導の対象に、がん、摂食・嚥下機能低下、低栄養等の患
者に対する治療食を含めるとともに、在宅患者訪問栄養食事指導料について、患者の実状に応
じた有効な指導が可能となるよう、指導方法に係る要件を緩和。
○歯科訪問診療の評価(医療機関、介護保険施設と連携した場合の評価)
・ 歯科の標榜がない病院に入院中又は介護保険施設に入所中の患者に対して、歯科訪問診療
を行う歯科医師が患者が入院している保険医療機関又は介護保険施設の栄養サポートチーム
等に加わり、その結果に基づいて口腔機能評価を行い口腔の管理を実施した場合の評価として
「栄養サポートチーム連携加算1,2」(歯科疾患在宅療養管理料の加算)を新設。
など
40
地域包括ケア推進のための介護との連携について②
②介護と連携した保健事業の実施
【フレイル総合対策】
○ 高齢者のフレイルに着目し、後期高齢者医療広域連合が、介護保険の地域支援事業を行う市
町村等と連携を図り、対応が必要な高齢者への専門職による栄養、口腔、服薬などに関する支援
を実施することを推進。
◎高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)第125条第3項の規定内容
・ 後期高齢者医療広域連合は、保健事業を行うに当たっては、介護保険法の規定により地域支援事業を行
う市町村及び保険者との連携を図るものとする。
(参考①)埼玉県和光市での取組
・ 地域包括支援センター・高齢者支援拠点(まちかど健康相談室)に、管理栄養士又は歯科衛生士を配置し、
在宅高齢者を対象として、訪問型や立ち寄り型の栄養等に関する相談・指導を実施。
(参考②)高齢者医療における介護との連携状況
健診結果に基づく保健指導等を介護部門と連携して実施している広域連合(市町
村の割合)
25.2%
(439/1741市町村)
データヘルス計画に高齢者の心身機能低下予防等の取組を介護と連携して実施
する旨を記載する広域連合
21.3%
(10/47広域連合)
41
平成28年度診療報酬改定
地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
退院支援に関する評価の充実①
 患者が安心・納得して退院し、早期に住み慣れた地域で療養や生活を継続できるよう
に、保険医療機関における退院支援の積極的な取組みや医療機関間の連携等を推進する
ための評価を新設する。
(新)
(改)
退院支援加算1
イ 一般病棟入院基本料等の場合
ロ 療養病棟入院基本料等の場合
退院支援加算2
イ 一般病棟入院基本料等の場合
ロ 療養病棟入院基本料等の場合
職員の病棟配
置や連携体制
の確立等を評価
600点
1,200点
190点
635点
[算定要件・施設基準]
退院困難な患者の早期抽出
入院早期の患者・家族との面談
多職種によるカンファレンスの実施
退院調整部門の設置
病棟への退院支援職員の配置
医療機関間の顔の見える連携の構築
介護保険サービスとの連携
退院支援加算1
退院支援加算2
(現在の退院調整加算と原則同要件)
3日以内に退院困難な患者を抽出
7日以内に退院困難な患者を抽出
7日以内に患者・家族と面談
できるだけ早期に患者・家族と面談
7日以内にカンファレンスを実施
カンファレンスを実施
専従1名(看護師又は社会福祉士)
専従1名(看護師又は社会福祉士)
退院支援業務等に専従する職員を病棟に配置
(2病棟に1名以上)
-
連携する医療機関等(20か所以上)の職員と
定期的な面会を実施(3回/年以上)
-
介護支援専門員との連携実績
-
42
平成28年度診療報酬改定
地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
認知症に対する主治医機能の評価
複数疾患を有する認知症患者に対して、継続的かつ全人的な医療等を実施する場合
に、主治医機能としての評価を行う。
(新)
認知症地域包括診療料 1,515点(月1回)
[算定要件]
[施設基準]
下記の全てを満たす認知症患者
地域包括診療料の届出を行っていること。
(1) 認知症以外に1以上の疾患を有する。
(2) 以下のいずれの投薬も受けていない。
① 1処方につき5種類を超える内服薬
② 1処方につき3種類を超える向精神薬
(3) その他の地域包括診療料の算定要件を満たす。
※対象とする疾病の重複がなければ、他の保険医療機関において地域包括診療料等を算定可
(新)
認知症地域包括診療加算 30点(再診料1回につき加算)
[施設基準]
[施設基準]
下記の全てを満たす認知症患者
地域包括診療加算の届出を行っていること。
(1) 認知症以外に1以上の疾患を有する。
(2) 以下のいずれの投薬も受けていない。
① 1処方につき5種類を超える内服薬
② 1処方につき3種類を超える向精神薬
(3) その他の地域包括診療加算の算定要件を満たす。
※対象とする疾病の重複がなければ、他の保険医療機関において地域包括診療料等を算定可
43
平成28年度診療報酬改定
かかりつけ歯科医機能の評価
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所の評価
かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所における歯科疾患の重症化予防を評価する。
 う蝕の重症化予防の評価
(新)
エナメル質初期う蝕管理加算
260点(歯科疾患管理料の加算)
【包括範囲】 フッ化物歯面塗布処置、機械的歯面清掃処置、口腔内写真検査、歯科疾患管理料のフッ化物洗口に関する加算
 歯周病の重症化予防の評価
(新)
歯周病安定期治療(Ⅱ)
1歯以上10歯未満
11歯以上20歯未満
20歯以上
380点
550点
830点
【包括範囲】 歯周病検査、口腔内写真検査、機械的歯面清掃処置、歯周基本治療、歯周基本処置、歯周基本治療処置
 口腔機能の重症化予防の評価
(新)
在宅患者訪問口腔リハビリテーション指導管理料の加算 100点
【対象患者】
在宅等で療養を行っている患者であって、摂食機能障害を有し(摂食機能療法の対象に該当する患者)継続的な歯科疾患の
管理が必要な者
【包括範囲】
歯周病検査、歯周病部分的再評価検査、歯周基本治療、歯周病安定期治療(Ⅰ)、歯周病安定期治療(Ⅱ)、歯周基本治療処置、
機械的歯面清掃処置、摂食機能療法
44
平成28年度診療報酬改定
かかりつけ薬剤師・薬局の評価
1.かかりつけ薬剤師の評価
○ 患者が選択した「かかりつけ薬剤師」が、処方医と連携して患者の服薬状況を一元的・継続
的に把握した上で患者に対して服薬指導等を行う業務を薬学管理料として評価する。
現行
薬剤服用歴管理指導料
41点/34点
改定後
かかりつけ薬剤師が行う服薬指導
(新)かかりつけ薬剤師指導料 70点
(新)かかりつけ薬剤師包括管理料 270点
以下の項目が
包括されるイメージ
薬剤服用歴
管理指導料
調剤料
かかりつけ薬剤師以外の薬剤師が行う服薬指導
薬剤服用歴管理指導料 50点/38点
調剤基本料
2.かかりつけ薬剤師が役割を発揮できる薬局の体制及び機能の評価
(基準調剤加算の見直し)
○ かかりつけ薬剤師が役割を発揮できる薬局の体制及び機能を評価するため、基準調剤加算
を統合し、「患者のための薬局ビジョン」を踏まえ、在宅訪問の実施、開局時間、相談時のプラ
イバシーへの配慮等の要件を見直す。
45
平成28年度診療報酬改定
地域包括ケアシステム推進のための取組の強化
栄養食事指導の対象及び指導内容の拡充
外来・入院・在宅患者訪問栄養食事指導の対象に、がん、摂食・嚥下機能低下、低栄養等の患者に対する治
療食を含める。
【外来・入院・在宅患者訪問栄養食事指導料】
【外来・入院・在宅患者訪問栄養食事指導料】
《対象者》
厚生労働大臣が定める特別食※を必要とする患者
《対象者》
厚生労働大臣が定める特別食※1を必要とする患者、がん患者、
摂食機能若しくは嚥下機能が低下した患者又は低栄養状態に
ある患者
※ 腎臓食、肝臓食、糖尿食等
※1 難治性てんかん等の患者に対する治療食(てんかん食)を追加
指導には長時間を要することが多く、より充実した指導を適切に評価する観点から、外来・入院栄養食事指導
料について、指導時間の要件及び点数の見直しを行う。
【外来・入院栄養食事指導料※2】
【外来・入院栄養食事指導料※1】
(概ね15分以上)
※1 入院栄養食事指導料1は130点、2
が指導を行う場合)は125点
130点
(有床診において、当該有床診以外の管理栄養士
(新) イ
初回 (概ね30分以上)
260点
(新) ロ
2回目以降※3 (概ね20分以上)
200点
※2 入院栄養食事指導料2のイは250点、ロは190点とする。
※3 入院栄養食事指導料については「2回目」
在宅で患者の実状に応じた有効な指導が可能となるよう、指導方法に係る要件を緩和する。
【在宅患者訪問栄養食事指導料】
【在宅患者訪問栄養食事指導料】
《算定要件》
医師の指示に基づき、管理栄養士が患家を訪問し、(略)栄養
食事指導せんに従った調理を介して実技を伴う指導を30分以上
行った場合に算定する。
《算定要件》
医師の指示に基づき、管理栄養士が患家を訪問し、(略)栄養
食事指導せんに従い、食事の用意や摂取等に関する具体的な
指導を30分以上行った場合に算定する。
46
平成28年度診療報酬改定
医科歯科連携の推進について
歯科訪問診療の評価(医療機関、介護保険施設と連携した場合の評価)
 歯科の標榜がない病院に入院中※1又は介護保険施設に入所中※2の患者に対して、歯科訪問診
療を行う歯科医師が栄養サポートチーム等に加わり、その結果に基づいて歯科訪問診療を行っ
た場合を評価する。
(新)
栄養サポートチーム連携加算1
60点※1
(新)
栄養サポートチーム連携加算2
60点※2
【歯科点数表】
※ 歯科疾患在宅療養管理料の加算
[算定要件]
・栄養サポートチーム連携加算1:当該保険医療機関の歯科医師が、当該患者の入院している他の保険医療機
関の栄養サポー トチームの構成員としてカンファレンス及び回診等に参加し、それらの結果に基づいて口腔
機能評価を行い、管理計画を策定した場合に月に1回を限度に算定
・栄養サポートチーム連携加算2:当該患者が介護福祉施設、介護保険施設又は介護療養施設に入所している
場合において、当該保険医療機関の歯科医師が当該患者の入所施設で行われたミールラウンド等(経口に
よる継続的な食事摂取を支援するための食事観察)及び会議等に参加し、それらの結果に基づいて口腔機
能評価を行い、管理計画を策定した場合に月に1回を限度に算定
・1回目は、カンファレンス等に参加した日から起算して、2月以内に口腔機能評価に基づく管理を行った場合に
算定
・2回目以降は、当該月にカンファレンス等に参加していなくても差し支えないが、少なくとも前回のカンファレン
ス等の参加日から 起算して6月を越える日までに1回以上参加していることが必要
47
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
資 料 3
子どもの医療制度の在り方等に関する検討会
議論の取りまとめ
平成 28 年 3 月 28 日
少子高齢化が進む中、子どもの医療分野においては、子育て支援、地方創生、
地域包括ケア等に関して実効性のある施策の展開が求められており、こうした
幅広い観点から今後の子どもの医療制度の在り方等についての検討を行うため、
本検討会は設置された。本検討会では、平成 27 年9月から5回にわたって議論
を重ねてきたところであり、以下のとおり議論の結果を取りまとめる。
1.子どもの医療のかかり方
社会構造が複雑化する中で、子どもを取り巻く家庭環境も多様化している。
小児医療の在り方を検討する際にはこのような社会背景を十分考慮することが
前提となる。そのような中、限られた小児医療の医療資源を適正に利用し、医
療機関への受診の必要な子どもが適切な医療を受けられるようにするためには、
子どもの急な体調の変化に対して、夜間・休日といった診療時間外や救急にお
ける医療のかかり方に対する保護者の理解を向上させることや、保護者の不安
を解消することが重要である。こうした受療者に働きかける施策として、現在、
地域の保健師等により行われている保護者への情報提供や啓発活動、小児救急
電話相談事業(#8000)等の取組の一層の普及を図るとともに、診療の現場にお
いて医師から保護者に対して子どもの状態に応じた受診の在り方を説明するこ
とは有効であることから、小児科のかかりつけ医機能を充実することが重要で
ある。
[検討会での主な意見]
(保護者に対する啓発)
○
子どもの保護者が子どもの医療のかかり方について理解を深めることで受
療行動は変化し、必要な子どもが必要な医療を受けることにつながると考え
られる。また、こうした理解を深めることで、将来、子どもや保護者が高齢
になった際にも、より適正な受診行動をとることが可能となると考えられる。
1
○
地域の中で市民教室や保護者への情報提供、保健所や市町村保健センター
の保健師による育児・子どもの病気に関する知識の提供等の取組が一部では
行われているが、地域によってばらつきがあるため、行政主導で地域の子育
てを支える体制を推進すべきと考えられる。
○
夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか、保護者が子ども
の症状を自己判断できるように、
(公社)日本小児科学会が「こどもの救急ホ
ームページ」を開設しており、また、消防庁が「救急受診ガイド」を公表し
ている。このようなツールが普及し、保護者が情報にアクセスできる力をつ
けていくことが重要であると考えられる。
○
小児科のかかりつけ医機能を充実させたり、受診時や健診時に保護者に対
し子どもの状態に応じた受診の在り方を説明することで、保護者が適切な受
診行動を学ぶことが可能になると考えられる。また、特定のかかりつけ医を
持ち、日頃のコミュニケーションを確保することで、保護者がより的確に子
どもの健康状態を判断する能力が養われると考えられる。
(小児救急電話相談)
○ 平成 16 年度から開始された小児救急電話相談事業(#8000)により、保護
者が休日・夜間に地域の小児科医等に相談できる体制が整備され、不安解消
に貢献しており、深夜受診や救急医療の適正な利用につながっていると考え
られる。
2
2.子どもの医療の提供体制
小児の医療提供体制については、重点化・集約化が進み、保護者への啓発等
とあいまって、小児科医の勤務環境についての理解が進んできている。今後と
も、小児医療へのアクセスに留意しつつ、特に高度先進医療を中心に更なる集
約化が必要である。同時に、地域包括ケアシステムのコンセプトを子どもの医
療にも広げ、小児医療の中核を担う医療機関と地域の小児科のかかりつけ医等
の連携をはじめ、医療・福祉・保健・教育等の多職種が連携しチームで対応し
ていくことが重要である。
また、医療の進歩により小児の死亡率が減少し、障害や慢性疾患を持って成
人に移行する子どもが増えている中で、小児の在宅医療の充実や親のレスパイ
ト(親の一時的な休息のための援助)など、医療的ケアが必要な子どもと家族
を地域で支援する体制を構築することが必要である。
さらに、必要に応じて福祉事務所、児童相談所、子育て支援機関、医療機関
等の関係機関と連携し、妊娠期から子育て期にわたるまでの様々なニーズに対
して切れ目のない支援を行う子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)
の整備、医療提供側から児童虐待を防止する仕組みの導入等が重要である。
[検討会での主な意見]
(小児科の医療提供体制について)
○ 地域における小児科医の配置については、地方では人口が少なく、面積が
広い地域に小児科医が点在しており、一人の小児科医に時間外受診などの負
担がかかっている場合がある。こうした医師への負担や採算の問題から、地
域から小児科が撤退するケースもあると考えられる。
○
1施設当たりの小児科医が少ない場合には、時間外・休日夜間の対応によ
り小児科医が疲弊しやすい環境となっていたが、不要不急の受診を減らす啓
発や小児救急電話相談事業(#8000)等の実施で改善されてきたと考えられる。
○
経済的誘因により、小児医療提供体制の重点化・集約化が進み、1次・2
次・3次救急についての小児医療の棲み分けがなされ、小児科医の勤務環境
が向上したと考えられる。また、時間外受診の選定療養の導入も棲み分けに
一定の役割を果たしていると考えられる。一方、集約化に対し、小児の救急
搬送においては、管轄地域以外への搬送比率に大きな変化はなく、アクセス
は低下していないと考えられる。
3
○
小児医療へのアクセスに留意しつつ、限りある医療資源を効率的かつ効果
的に活用するための体制整備を進めていくべきであり、特に心臓手術や肝臓
移植などの高度先進医療を中心に集約化していく必要があると考えられる。
○
平成28年度診療報酬改定で新たに小児科のかかりつけ医に対する区分が設
けられたが、保護者の方への啓発については、診療の現場において医師から
保護者に対して子どもの状態に応じた受診の在り方を説明することが有効で
あることから、かかりつけ医等の医療提供側からの日頃の働きかけが重要で
ある。
(障害や慢性疾患を持つ子ども等への在宅医療支援について)
○ 医療の進歩により小児の死亡率が減少し、障害や慢性疾患を持って成人に
移行する子どもが増えているとの指摘があった。また、重症心身障害児を在
宅で支援する医療体制の整備状況について、地域差があると考えられる。
○
在宅医療に携わる医師が、小児医療センターなどの医師に直接指導を受け
る機会を設けることで、再び入院が必要になった場合の受け入れ連携が円滑
に進むと考えられる。
○ また、
「地域包括ケアシステム」のコンセプトを小児にも拡大し、児童相談
所や教育機関、保健所や保健センター等の行政と連携を図ることが重要であ
ること、また、病院や訪問看護ステーション等に小児を専門とする看護師を
配置する必要があると考えられる。
○
小児ホスピスの設置等により、医療的ケアが必要な子どもの親のレスパイ
ト、さらには亡くなった子どもの家族へのグリーフケア(悲嘆ケア)が必要
であると考えられる。
(切れ目のない小児保健・医療の支援)
○
子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)の取り組みが拡大してお
り、保健所や保健センターを巻き込んだ全てのライフステージにおける子育
て支援を効果的に進めていくことが重要と考えられる。
○
未就学児の健康診査のみならず、思春期の子どもを含め、子どもが病気に
なる前から心身の状態を把握し健康を守る仕組みを充実させることが、子ど
もたちの将来に寄与すると考えられる。
4
○ 日本では 15 歳までを小児としているが、先進諸国では 21 歳までが小児・
青年と一括りにされ、小児科医が対応している。日本では、思春期の子ども
の心身の問題について医師が相談を受ける体制が手薄であり、健診制度や医
療提供体制、人工妊娠中絶・性感染症、発達障害への対応も含め、整備が必
要と考えられる。
○ 小児のむし歯はかなり減少しており、疾病構造が変化してきていることか
ら、このような変化に対応した歯科医療提供体制を構築する必要があると考
えられる。また、むし歯からネグレクトのような児童虐待の拾い出しをすべ
きと考えられる。
○
チャイルド・デス・レポートなど、重大事故や虐待を防止する仕組みを導
入すべきと考えられる。
○
予防接種体制の充実により、インフルエンザ菌B・肺炎球菌等による細菌
性髄膜炎、敗血症、肺炎、細菌性股関節炎等の重症感染症が着実に減少して
いる。一方で、他の先進国との比較において、我が国の予防接種の助成の対
象範囲を拡大する必要がある。
5
3.子どもの医療に関わる制度
我が国は世界で見ても乳児死亡率や新生児死亡率が最も低い国となっている
が、こうした世界最高の保健医療水準を支えているのが子どもや妊産婦も対象
となる国民皆保険制度である。
国民皆保険制度の下、子どもの医療費の窓口負担については、義務教育就学
前は2割、就学後は3割とされているが、子どもと保護者が安心して医療機関
を受診できるよう、地方自治体が少子化対策の一環として地方単独事業により
さらに減免措置を講じている。現在、全ての自治体で何らかの形で実施されて
いるが、対象となる子どもの年齢や医療費の範囲、所得制限や一部負担の有無
など、その内容は自治体により様々であり、近年、自治体間で対象範囲の拡大
に向けた競争が激しくなる傾向にあり、統一的な基準を示す必要があるとの声
も高まっている。
一方、こうした減免措置により生ずる医療費の波及増分については、国によ
り国民健康保険制度において国庫負担を減額する措置が講じられているが、こ
れは、減免措置の実施の判断は地方自治体において独自に行われる形となって
いることから、その波及増分については、限られた公費の公平な配分という観
点から、当該自治体が負担すべきとの考え方に基づくものである。
この子どもの医療に関する国保の減額調整措置については、本検討会でも賛
否両面から様々な意見があったが、
「一億総活躍社会」に向けて政府全体として
少子化対策を推進する中で、地方自治体の取組を支援する観点から、早急に見
直すべきとの意見が大勢を占めた。
その際には、
・医療費無償化による受診拡大等が医療保険制度全体の規律や医療提供体制に
与える影響
・負担能力に応じた負担とする視点や過度な給付拡大競争の抑制
・小児科のかかりつけ医の普及、保護者等への啓発普及、他の子育て支援策の
充実など併せて取り組むべき事項
・必要となる公費財源や財源の有効活用など財政再建計画との整合性
等の観点を踏まえつつ、検討を行うべきである。
6
[検討会での主な意見]
(子どもの医療費の負担減免に関する地方単独事業について)
○
医療保険各法における自己負担割合は、義務教育就学前は2割、義務教育
就学以降は3割とされているが、全ての地方自治体において医療費助成制度
が実施されており、自治体間で拡大競争が進んでいる。国として地域におけ
る子どもの医療費負担の在り方に対して早急に一定の線を引くべきと考えら
れる。
○
医療費助成制度については、社会保障制度の一環としてナショナル・ミニ
マムを基本とした国の制度設計に基づき実施されるべきであり、せめて未就
学児については全国一律の制度としてどこに住んでいても同じであるべきで
ある。その基準を考えるに当たっては、国と自治体とで調整する会議を設け
ることも考えられる。一方で、自己負担の在り方も含めて、国による全国一
律の制度を自治体が求めてきたことから、国と自治体とで調整する会議では
なく、国で早急に検討をすべきとの考え方もある。
○
地方単独事業により医療費が無料であったとしても、利用したサービスに
対して費用が発生していることを利用者に意識してもらうことが重要であり、
かかった費用がどの程度であったのか、その費用をどのように負担している
のかを医療機関等から利用者に伝えていくことが大切である。
(地方単独事業による子どもの医療費の負担減免を肯定する意見)
○
医療費無償化による過剰受診への懸念については、保護者は子どもが感染
症にり患するリスクがあることなどから安易に病院を受診せず、また小児科
のかかりつけ医の普及や保護者への啓発や教育によって過剰受診を一定程度
防げるのではないかと考えられる。
○
小児の貧困の問題が深刻になる中で、いざという時に躊躇なく医療機関に
かかれる医療費無償化については子どもの命を守る仕組みになっている。長
期の入院をしなければならない子どもの入院時食事療養費の負担について検
討することも考えられる。
○ 子どもの医療費を減免する地方単独事業は、地域に子育て世帯を呼び込む、
または流出させないための人口減少対策となっている。
7
(地方単独事業による子どもの医療費の負担減免に慎重な意見)
○
医療制度において無償化を行うと、基本的には後戻りできないため、地方
自治体のサービス拡大競争の中で安易に決めるべきではなく、国が定める医
療保険制度の中で、規律を持って決めるべきである。
○
一部の地方自治体においては、医療費無償化が実施されているが、過剰受
診などモラルハザードを生じうるために基本的に好ましくなく、一部負担を
徴収したり、償還払いにしたりすべきである。また、一部負担の一律の引下
げではなく、マイナンバーの活用等により、低所得者や資産を有しない者な
ど、真に支援が必要な者に限って負担割合を引き下げることが適当である。
○
医療費助成制度については、政策目的・成果が不明確であり、財源の裏打
ちがない中で、少子化対策という名目のみで進めるべきではなく、他の代替
的な手段と比べて費用に見合った政策効果が上がっているのか、よく考慮す
る必要がある。医療費助成の拡大と健康指標との関係について、未就学児で
限定的に効果があり、就学児については健康水準に影響が無かったという調
査があるが、今後こうした面からも更なる検証が必要である。
(地方単独事業に係る国保の公費減額調整措置を縮減・廃止すべきとの意見)
○
国民健康保険の減額調整措置は、国として推し進める少子化対策に逆行し
た施策であり、地方の取り組みに二重の負担を強いるものであるため、廃止
すべきであり、国において早急に判断すべきである。
○
財政力の有無にかかわらず全国的に子どもの医療費助成が行われているこ
とや、廃止により各自治体では他の子育て支援策に財源を充当できることか
らも、減額調整措置は廃止すべきである。
○
各自治体では、医療費助成をするだけではなく、小児救急電話相談事業
(#8000)等の適正受診のための取組を進めており、一定の効果が認められる
ことから、国民健康保険の減額調整措置は廃止すべきである。
○ 平成 30 年度から都道府県も国民健康保険の財政運営主体となる中、都道府
県の調整交付金にも減額調整がかかる仕組みは問題であり、また、減額調整
の仕組みが、被用者保険では存在せず国民健康保険にだけ存在するのは不合
理で在り、廃止すべきである。
8
(現在の減額調整措置を肯定する意見)
○
現在国民健康保険で行われている減額調整措置は、財政状況が厳しい中で
限られた国庫負担金の公平な配分という観点から行われているものであり、
地方単独事業による自己負担の減免に伴い増加する医療費分については、広
く国民全体で賄うべきものではなく、費用を増加させたその自治体の負担で
賄うべきものとするというこの制度の考え方は適切なものと考えられる。
○
減額調整措置の在り方については、国が進めている財政再建計画全体との
整合性の中で考えていく必要がある。
9
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
高齢者医療の現状等について
(参考資料)
平成28年5月26日
厚生労働省保険局
参考資料1
平成28年4月4日(月)経済財政諮問会議塩崎厚生労働大臣提出資料(「経済・財政再生計画に沿った社会保障改革の推進」
1
日
本
健
康
会
議
◆ 経済界・医療関係団体・自治体のリーダーが手を携え、健康寿命の延伸とともに医療費の適正化を図る
ことを目的として、自治体や企業、保険者における先進的な予防・健康づくりの取組を全国に広げるため、
民間主導の活動体である「日本健康会議」を2015年7月10日に発足。
◆ 自治体や企業・保険者における先進的な取組を横展開するため、2020年までの数値目標(KPI)を入れた
「健康なまち・職場づくり宣言2020」を採択。
◆ この目標を着実に達成するため、
①取組ごとにワーキンググループを設置し、厚労省・経産省も協力して具体的な推進方策を検討し、
ボトルネックの解消や好事例の拡大を行う。
②「日本健康会議 ポータルサイト」を開設し、例えば、地域別や業界別などの形で取組状況を
「見える化」し、競争を促す。
日時:2015年7月10日(金)11:45-12:35
会場:ベルサール東京日本橋
人数:報道メディア、保険者、関係者など、計1,000名程度
1.
趣旨説明
日本商工会議所
(会頭
三村
2.
キーノートスピーチ
東北大学大学院
医学系研究科
(教授
辻
3.
メンバー紹介
明夫)
一郎
)
4. 「健康なまち・職場
づくり宣言2020」
健康保険組合
連合会
(会長
大塚
陸毅)
5.
今後の活動について
日本医師会
(会長
横倉
義武)
6.
来賓挨拶
厚生労働省
(大臣
塩崎
恭久)
(官房副長官
加藤
勝信)
(総理挨拶)
7.
フォトセッション
日本健康会議の様子
(参考)第二部 先進事例の取組紹介(13:00-15:00)
・津下一代(あいち健康の森健康科学総合センター長)・西川太一郎(東京都荒川区長)・向井一誠(協会けんぽ広島支部長)
・谷村遵子(三菱電機健康保険組合)・南場智子(株式会社ディー・エヌ・エー 取締役会長)
2
日本経済団体連合会
会長
日本商工会議所
会頭
経済同友会
代表幹事
日本健康会議
実行委員
全国商工会連合会
会長
全国中小企業団体中央会
会長
日本労働組合総連合会
会長
健康保険組合連合会
会長
全国健康保険協会
理事長
全国国民健康保険組合協会
会長
国民健康保険中央会
会長
全国後期高齢者医療広域連合協議会
会長
全国知事会
会長
全国市長会
会長
全国町村会
会長
日本医師会
会長
日本歯科医師会
会長
日本薬剤師会
会長
日本看護協会
会長
日本栄養士会
会長
チーム医療推進協議会
代表
住友商事
相談役
自治医科大学
学長
東北大学大学院医学系研究科
教授
あいち健康の森健康科学総合センター
センター長
広島大学大学院医歯薬保健学研究院
教授
千葉大学予防医学センター
教授
京都大学産官学連携本部
客員教授
日本糖尿病学会
理事長
東京都荒川区
区長
読売新聞グループ本社
取締役最高顧問
テレビ東京
相談役
共同通信社
社長
○事務局は、実行委員会方式で運営(事務局長:渡辺俊介 元日経新聞論説委員)
榊原 定征
三村 明夫
小林 喜光
石澤 義文
大村 功作
古賀 伸明
大塚 陸毅
小林 剛
真野 章
岡﨑 誠也
横尾 俊彦
山田 啓二
森 民夫
藤原 忠彦
横倉 義武
髙木 幹正
山本 信夫
坂本 すが
小松 龍史
半田 一登
岡 素之
永井 良三
辻 一郎
津下 一代
森山 美知子
近藤 克則
宮田 俊男
門脇 孝
西川 太一郎
老川 祥一
島田 昌幸
福山 正喜
全32名
3
4
糖尿病性腎症重症化予防に係る連携協定締結について
1.趣旨
○ 呉市等の糖尿病性腎症重症化予防の取組を全国的に広げていくためには、各自治体、郡市医師会が協働・連携
できる体制の整備が必要。
○ そのためには、埼玉県の例のように、都道府県レベルで、県庁等が県医師会と協力して重症化予防プログラム
を作成し、県内の市町村に広げる取組を進めることが効果的。
○ そのような取組を国レベルでも支援する観点から、国レベルで糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定する
旨、「厚労省・日本医師会・日本糖尿病対策推進会議」の三者で、連携協力協定を締結する。
2.日時・場所・参加者
日時・場所 : 3/24(木)18:05~ 5分程度(場所は大臣室) ※マスコミフルオープン
参加者
: 日本医師会
横倉会長(糖尿病対策推進会議会長を兼任)
日本糖尿病対策推進会議 門脇副会長(糖尿病学会理事長) 清野副会長(糖尿病協会理事長)
堀副会長(日本歯科医師会会長) 今村副会長(日本医師会副会長)
塩崎厚生労働大臣
3.協定の概要
○ 日本医師会、日本糖尿病対策推進会議及び厚生労働省は、「糖尿病性腎症重症化予防プログラム」を速やかに定める。
○ 策定したプログラムに基づき、3者は次の取組みを進める。
日本医師会
日本糖尿病対策推進会議
厚生労働省
・プログラムを都道府県医師会や郡市
区医師会へ周知
・かかりつけ医と専門医等との連携の
強化など自治体等との連携体制の構
築への協力
・プログラムを構成団体へ周知
・国民や患者への啓発、医療従事者へ
の研修に努める
・自治体等による地域医療体制の構築
に協力
・プログラムを自治体等に周知
・取組を行う自治体に対するインセン
ティブの導入等
・自治体等の取組実績について、分析
及び研究の推進
5
糖尿病性腎症重症化予防プログラムについて
1.趣旨
○ 呉市等の先行的取組を全国に広げていくためには、各自治体と医療関係者が協働・連携できる体制の整備が必要。
○ そのためには、埼玉県の取組例のように、都道府県レベルで、県庁等が県医師会等の医療関係団体と協力して重
症化予防プログラムを作成し、県内の市町村に広げる取組を進めることが効果的。
○ そのような取組を国レベルでも支援する観点から、日本医師会・日本糖尿病対策推進会議・厚生労働省の三者で、
糖尿病性腎症重症化予防プログラムを策定したもの(それに先立ち本年3月24日に連携協定締結)。
2.基本的考え方
(目的)
○ 重症化リスクの高い医療機関未受診者等に対する受診勧奨・保健指導を行い治療につなげるとともに、通院患
者のうち重症化リスクの高い者に対して主治医の判断で対象者を選定して保健指導を行い、人工透析等への移行
を防止する。
(性格)
○ 先行する取組の全国展開を目指し、取組の考え方や取組例を示すもの。各地域における取組内容については地
域の実情に応じ柔軟に対応が可能であり、現在既に行われている取組を尊重。
(留意点)
○ 後期高齢者については年齢層を考慮した対象者選定基準を設定することが必要。
3.関係者の役割
※例示であり地域の実情に応じた取組を尊重
(市町村)
○ 地域における課題の分析(被保険者の疾病構造や健康問題などを分析)
○ 対策の立案(取り組みの優先順位等を考慮して立案、地域の医師会等の関係団体と協議)
○ 対策の実施、実施状況の評価
(都道府県)
○ 市町村の事業実施状況のフォロー、都道府県レベルで医師会や糖尿病対策推進会議等と取組状況の共有、対応
策等について議論、連携協定の締結、糖尿病性腎症重症化予防プログラムの策定
6
3.関係者の役割(続き)
(後期高齢者医療広域連合)
○ 広域連合は市町村と都道府県の両者の役割を担うが、特に実施面では、市町村との連携が必要不可欠
(地域における医師会等)
○ 都道府県医師会等の関係団体は、郡市区医師会等に対して、国・都道府県における動向等を周知し、必要に
応じ助言
○ 都道府県医師会等や郡市区医師会等は、都道府県や市町村が取組を行う場合には、会員等に対する周知、か
かりつけ医と専門医等との連携強化など、必要な協力に努める
(都道府県糖尿病対策推進会議)
○ 国・都道府県の動向等について構成団体に周知、医学的・科学的観点からの助言など、自治体の取組に協力
するよう努める
○ 地域の住民や患者への啓発、医療従事者への研修に努める
7
4.対象者選定
※取組内容については地域の実情に応じ柔軟に対応
① 健診データ・レセプトデータ等を活用したハイリスク者の抽出
- 日本糖尿病学会、日本腎臓学会のガイドラインに基づく基準を設定
② 医療機関における糖尿病治療中の者からの抽出
- 生活習慣改善が困難な方・治療を中断しがちな患者等から医師が判断
③ 治療中断かつ健診未受診者の抽出
- 過去に糖尿病治療歴があるものの、最近1年間に健診受診歴やレセプトにおける糖尿病受療歴がない者等
5.介入方法
※取組内容については地域の実情に応じ柔軟に対応
① 受診勧奨:手紙送付、電話、個別面談、戸別訪問等
- 対象者の状況に応じ、本人への関わり方の濃淡をつける
- 必要に応じて受診後のフォローも行う
② 保健指導:電話等による指導、個別面談、訪問指導、集団指導等
- 健診データ等を用いて自身の健康状態を理解してもらい、生活習慣改善につなげることを目標とする
6.かかりつけ医や専門医等との連携
○ 都道府県、市町村において、あらかじめ医師会や糖尿病対策推進会議等と十分協議の上、推進体制を構築。郡
市医師会は各地域での推進体制について自治体と協力。
○ かかりつけ医は、対象者の病状を把握し、本人に説明するとともに、保健指導上の留意点を保健指導の実施者
に伝えることが求められる。
○ 必要に応じてかかりつけ医と専門医の連携、医科歯科連携ができる体制をとることが望ましい。
〇 臨床における検査値(血圧、血糖、腎機能等)を把握するに当たっては、糖尿病連携手帳等を活用し、本人な
らびに連携機関と情報を共有できるようにすることが望ましい。
7.評価
○ ストラクチャー(構造)、プロセス(過程)、アウトプット(事業実施量)、アウトカム(結果)の各段階を
意識した評価を行う必要。また、中長期的な費用対効果の観点からの評価も行う必要。
○ 事業の実施状況の評価等に基づき、今後の事業の取組を見直すなど、PDCAサイクルを回すことが重要。
8
今後の保険者における予防・健康づくり等の取組の推進に当たって共通的に評価する指標
(「保険者による健診・保健指導等に関する検討会」での取りまとめ)
○ 保険者による健診・保健指導等に関する検討会(座長:多田羅浩三日本公衆衛生協会会長)において、今
後、保険者が種別に関わりなく共通的に取り組むべき指標について検討し、以下のとおり、本年1月にとりま
とめた。
ア 予防・健康づくりに係る指標
【指標①】特定健診・特定保健指導の実施率、メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少率
○具体例) 特定健診・特定保健指導の実施率、メタボリックシンドローム該当者及び予備群の減少率、健診未受診者・保健指導未利用
者対策
【指標②】特定健診・特定保健指導に加えて他の健診の実施や健診結果等に基づく受診勧奨等の取組の実施状況
○具体例) がん検診や歯科健診などの 健(検)診の実施、健診結果等に基づく受診勧奨や精密検査の必要な者に対する働きかけ、歯
科のリスク保有者への保健指導等の取組の実施状況
【指標③】糖尿病等の重症化予防の取組の実施状況
○具体例) 糖尿病等の治療中断者への働きかけや、治療中の加入者に対して医療機関等と連携して重症化を予防するための保健指導等
を実施する取組
【指標④】広く加入者に対して行う予防・健康づくりの取組の実施状況
○具体例) ICT等を活用して本人に分かりやすく健診結果の情報提供を行うことや、ヘルスケアポイント等による予防・健康づくりへ
のインセンティブ付与の取組のうち、実効性のあるもの
イ 医療の効率的な提供への働きかけに係る指標
【指標⑤】加入者の適正受診・適正服薬を促す取組の実施状況
○具体例) 地域のかかりつけ医師、薬剤師等との連携の下、重複頻回受診者、重複服薬・多剤投与と思われる者への訪問指導の実施や、
訪問による残薬確認・指導等の取組
【指標⑥】後発医薬品の使用促進に関する取組の実施状況
○具体例) 後発医薬品差額通知の実施や後発医薬品の希望カードの配付など、実施により加入者の後発医薬品の使用を定着・習慣化さ
せ、その後の後発医薬品の継続使用に資するもの
9
平成27年5月26日(火)経済財政諮問会議塩崎厚生労働大臣提出資料(「中長期的視点に立った社会保障政策の展開」(参考資料))
高齢者の虚弱(「フレイル」)について
「フレイル」とは
加齢とともに、心身の活力(例えば筋力や認知機能等)が低下し、生活機能障害、要
介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態。
加齢に伴う変化
・食欲の低下
・活動量の低下(社会交流の減少)
・筋力低下
・認知機能低下
・多くの病気をかかえている
危険な加齢の兆候(老年症候群)
・低栄養
・転倒、サルコペニア
・尿失禁
・軽度認知障害(MCI)
フレイルの多面性
閉じこもり、孤食
社会的
【今後の取組】
身体的
低栄養・転倒の増加
口腔機能低下
自立
フレイルは、適切な介入・支
援により、生活機能の維持
向上が可能。
精神的
意欲・判断力や認知
機能低下、うつ
※ 多くの高齢者が中間的な
段階(フレイル)を経て
徐々に要介護状態に陥る
健康
虚弱状態
(フレイル)
要介護
状態
死亡
加齢
○ 医療・介護が連携したフレイル
の多面性に応じた総合的な
対策の検討が必要。
○ メタボ対策からフレイル対応
への円滑な移行。
① フレイルの概念及び重要性
の啓発
② フレイルに陥った高齢者の
適切なアセスメント
③ 効果的・効率的な介入・支援
のあり方
④ 多職種連携・地域包括ケア
の推進
10
日本老年医学会等での最近の動き
1.高齢者に対する適切な医療提供の指針
(平成25年3月)
厚生労働科学研究「高齢者に対する適切な医療提供に関する研究」研究班(研究代表者:秋下雅弘東京大学大学院医学系研究科教授)、
日本老年医学会、 全国老人保健施設協会、日本慢性期医療協会 (協力)日本医師会
<指針の必要性>
○ 後期高齢者の増加に伴い高齢者医療への需要は高まっているが、①疾病の表れ方や反応が若年者と異なる、②
複数の慢性疾患を保有、③薬剤数が増え相互作用や薬物有害事象が起こりやすい、④高齢者を対象とした診療
ガイドラインが十分確立していない等により、高齢者への医療提供は医療従事者にとって困難なものになっている。
○ 医療提供者が高齢者に対して過少でも過剰でもない適切な医療提供を行えるよう支援することを目的とする。
<指針の概要>
○ 医療提供の際に考慮すべき事項として「多病と多様性」「QOL維持・向上を目指したケア」「生活の場に即した医療
提供」「高齢者に対する薬物療法の基本的な考え方」「患者の意志決定を支援」「家族などの介護者もケアの対象
に」「患者本人の視点に立ったチーム医療」を提唱。
○ 診療ガイドラインが相互に矛盾する場合、本指針の基本的な考え方を準用して治療方針の一助とする。
2.フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント(抜粋)
(平成26年5月)
○ 後期高齢者の多くの場合、“Frailty”という中間的な段階を経て徐々に要介護状態に陥ると考えられている。
○ “Frailty”の概念には、しかるべき介入により再び健常な状態に戻るという可逆性が包含されている。
○ しかしながら、“Frailty”の概念は多くの医療・介護専門職によりほとんど認識されておらず、介護予防の大きな障壁
であるとともに、臨床現場での適切な対応を欠く現状となっている。
○ 従って、 “Frailty”に陥った高齢者を早期に発見し、適切な介入をすることにより、生活機能の維持・向上を図ること
が期待される。
○ 社会における認知度を上げるべくワーキンググループを形成、(中略)「虚弱」に代わって「フレイル」を使用する合意を得た。
フレイルとは : 高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し、生活機能障害、
要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態
11
3.高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015
(平成27年12月)
日本老年医学会、日本医療研究開発機構研究「高齢者の薬物治療の安全性に関する研究」研究班
(研究代表者:秋下雅弘東京大学大学院医学系研究科教授)
<改定の基本的考え方>
○ 高齢者で薬物有害事象の頻度が高く重症例が多いことを背景として、高齢者薬物療法の安全性を高める目的で
2005年にはじめて作成。
○ 2014年に策定された「高齢者に対する適切な医療提供の指針」の骨子を受けた改訂を目指した。
<ガイドラインの概要>
○ 「特に慎重な投与を要する薬物リスト」、「開始を考慮するべき薬物リスト」の2つを作成。
○ 高齢者の薬物療法で頻度の高い疾患等(糖尿病、脂質異常症、腎疾患、筋・骨格疾患)の領域別指針を追加。
○ 特別な配慮が必要な医療現場(在宅医療・介護施設の医療・薬剤師の役割)を新設。
○ 高齢者薬物療法の注意点として、薬物有害事象の回避、服薬管理・支援と一元管理、高齢者の処方適正化スクり
ーニングツールなど記載。
4.日本老年薬学会の設立
(平成28年1月)
医師と薬剤師、薬学研究者らが高齢者に対する適切な薬物治療の実践を共同で研究する場として設立
<設立趣旨>
○ 老年薬学の領域と役割を明確にし、高齢者のQOL・ADLの向上を図り、薬物療法の適正化を研究・啓発、老年薬
学の領域に詳しい薬剤師の育成を進める。
○ 高齢化に伴うフレイル等ADLの低下を防ぐ予防医療分野における多職種間の連携のあり方、地域包括ケアシステ
ムで在宅医療を担う一員としての薬局・薬剤師のあり方等の研究・実践を進める。
<発起人代表>
○ 秋下雅弘(東京大学大学院医学系研究科教授)、平井みどり(神戸大学医学部附属病院教授)、
福嶋紀子(慶應義塾大学名誉教授)
12
○重複・頻回受診者、重複投薬者等への保健師、薬剤師等による訪問指導
平成28年度予算
経済財政運営と改革の基本方針2015(平成27年6月30日閣議決定)
0.9億円
(医療・介護提供体制の適正化)
外来医療費についても、データに基づき地域差を分析し、重複受診・重複投薬・重複検査等の適正化を行いつつ、地域差の是正を行う。
(公的サービスの産業化)
民間事業者も活用した保険者によるデータヘルスの取組について、中小企業も含めた企業による健康経営の取組との更なる連携を図り、健康増進、重
症化予防を含めた疾病予防、重複・頻回受診対策、後発医薬品の使用促進等に係る好事例を強力に全国展開する。
事業概要
①レセプト等情報により選定した重複・頻回受診者等に対して、保健師等による訪問指導を実施することにより、適正受診の促進を図る。
②レセプト等情報により選定した重複・多量投薬者等に対して、地域薬剤師会の協力を得て、薬剤師等による訪問指導及びその結果を処方
医、薬局へのフィードバックを行うことにより、医薬品の適正使用の推進を図る。
③レセプト等情報により選定した重複・多量投薬者等に対して、医薬品の適正使用について周知広報(飲み残し、飲み忘れ防止等)を行う。
※①と②の対象者は重なることが想定されるため、その場合には、保健師と薬剤師とがチームで訪問指導を行う。
※訪問指導後は、レセプト等情報により改善状況を把握し、効果を検証するとともに、必要に応じて再訪問等を実施する。
※訪問指導対象者の選定基準(例)
重複受診・・・・・・・3ヶ月連続して、1ヶ月に同一疾病での受診医療機関が3箇所以上
頻回受診・・・・・・・3ヶ月連続して、1ヶ月に同一医療機関での受診が15回以上
重複投薬・・・・・・・3ヶ月連続して、1ヶ月に同一薬剤又は同様の効能・効果を持つ薬剤を複数の医療機関から処方
平成26年度~
併用禁忌・・・・・・・同一月に複数の医療機関で処方された薬剤に併用禁忌薬がある
平成27年度~
多量投薬・・・・・・・同一月に10剤処方以上もしくは3ヶ月以上の長期処方を受けている
国保連合会
事業
委託
・レセプト情報から
対象者を抽出
・訪問後の効果測定
広域連合
専門業者
訪問
指導
保健師
薬剤師等
被保険者
市町村
13
平成28年度予算 5.4億円
○後期高齢者医療の被保険者に係る歯科健診
経済財政運営と改革の基本方針2015(平成27年6月30日閣議決定)
民間事業者も活用した保険者によるデータヘルスの取組について、中小企業も含めた企業による健康経営の取組との更なる連携を図り、健康増進、
重症化予防を含めた疾病予防、重複・頻回受診対策、後発医薬品の使用促進等に係る好事例を強力に全国展開する。
概 要
○ 口腔機能低下や肺炎等の疾病を予防するため、歯・歯肉の状態や口腔清掃状態等をチェックする歯科健診を実施することとし、広域連合に対して国
庫補助を行う。
○ 健康増進法による健康診査実施要領に規定されている歯周疾患検診を参考にしつつ、高齢者の特性を踏まえた検査内容を各広域連合で設定。
〈例〉 問診、口腔内診査、口腔機能の評価、その他(顎関節の状態等)
○ 市町村や都道府県歯科医師会等への委託等により実施
契
約
委託
受
診
医療機関・健診施設
保険者(広域連合)
市町村・都道府県歯科医師会等
被保険者
参考 (関連事業)
対象者
事業内容
実施主体
所管部局
歯周疾患検診
40歳、50歳、60歳、70歳の者
歯科医師等による歯周病検診
市町村
健康局
歯科保健医療サービス提供
困難者への歯科保健医療推
進事業
障害者や寝たきり高齢者等、医療サービ
ス提供困難者
歯科医師等による歯科健診や施設職員
への指導等
都道府県、政令市及び特別
区
医政局
口腔機能向上プログラム
(介護予防・生活支援サービ
ス事業)
介護予防ケアマネジメントで支援が必要と
された者
歯科衛生士等が介護職員等と協働して、
口腔清掃や口腔機能訓練を実施
市町村
老健局
※75歳以上の者のうち、ある程度健康を維持している者に対する口腔機能低下や肺炎等の疾病予防対策は、上記事業では対応できていない。
14
平成28年度予算
○後発医薬品の使用促進
2.5億円
経済財政運営と改革の基本方針2015(平成27年6月30日閣議決定)
(公的サービスの産業化)
民間事業者も活用した保険者によるデータヘルスの取組について、中小企業も含めた企業による健康経営の取組との更なる連携を図り、健康増進、
重症化予防を含めた疾病予防、重複・頻回受診対策、後発医薬品の使用促進等に係る好事例を強力に全国展開する。
事業概要
後発医薬品の使用促進を図るために、保険者が実施する後発医薬品利用差額通知の送付、後発医薬品希望シール・カードの作成及び配付、後発医薬
品の普及・啓発に係るリーフレット等の作成等。
※経済財政運営と改革の基本方針2015
後発医薬品の数量シェアの目標値は、平成29年央に70%以上、平成30年度から平成32年度末までの間のなるべく早い時期に80%以上に引き上げ。
○後発医薬品利用差額通知
・後発医薬品への切り替えを促進するため、後発医薬品に切り替えた場合の薬代の自己負担軽減額を通知
○後発医薬品希望シール・カード
・後発医薬品の希望を医師や薬剤師に伝えやすくするため「希望シール」又は「カード」を作成し、被保険者へ配布又は市町村窓口に設置
⑦差額通知の郵送
保険者
①受診
通知書
⑥
対象者の抽出※
差額通知の作成
医療機関
レセプ
ト
④請求・支払
②処方
処方箋
⑧効果検証データ
③審査・支払
⑤レセプトデータの提供
※削減効果の高い被保険者を抽出
(例)減額効果が1回あたり200円以上あ
り、かつ慢性疾患被保険者等
【参考(実施広域連合数】
被保険者
レセプ
ト
国保連合会・専門業者
国保連合会・支払基金
薬局
20年度
21年度
22年度
23年度
24年度
25年度
26年度(見込み)
後発医薬品希望カードの配布
6(13%)
28(60%)
41(87%)
46(98%)
47(100%)
47(100%)
47(100%)
後発医薬品利用差額通知の送付
1(2%)
1(2%)
2(4%)
19(40%)
34(72%)
43(91%)
46(98%)
15
高齢者医療における後期高齢者支援金の全面総報酬割の導入
○被用者保険者の後期高齢者支援金について、より負担能力に応じた負担とする観点から、総報酬割
部分を平成27年度に2分の1、平成28年度に3分の2に引き上げ、平成29年度から全面総報酬割を実施
○あわせて、全面総報酬割の実施時に、前期財政調整における前期高齢者に係る後期高齢者支援金
について、前期高齢者加入率を加味した調整方法に見直す
【後期高齢者医療制度の医療費の負担の仕組み】
後期高齢者支援金の全面総報酬割の実施
〔保険者の総報酬額の多寡に応じて支援金を負担〕
医療費
16.3兆円
公費 7.1兆円
約5割 国:都道府県:市町村 = 4:1:1
患者
負担
1.2兆円
高齢者の
保険料 1.2兆円
約1割
後期高齢者支援金 6.3兆円
(現役世代の保険料)
約4割
被用者保険者間
の格差解消
協会けんぽへの
国庫補助額
▲2400億円
支援金の増
支援金の減
支援金内訳
(平成28年度予算)
(2/3総報酬割の場合)
協会けんぽ
2.0兆円
健保組合
2.0兆円
共済組合
0.6兆円
市町村国保等 1.6兆円
保
険
料
支援金
後期高齢者支援金を
各保険者で按分
各医療保険(健保、国保等)
の被保険者(0~74歳)
支援金
・協会けんぽ
・報酬水準の
低い健保組合
・報酬水準の
高い健保組合
16
高齢者医療への拠出負担の推移(健保組合)
○ 健保組合の義務的経費に占める高齢者医療への拠出負担割合は、47.3%(平成28年度予算ベース)となっている。
法定給付費
後期高齢者支援金(老人保健拠出金)
前期高齢者納付金
退職者給付拠出金
億円
45000
40000
高齢者医療分
義務的経費に占める
高齢者医療分の割合
42.6%
40.5%
36.5%
35000
33.7%
33.9%
33.7%
34.2%
37.6%
38.0%
H8
H9
43.2%
41.8%
42.1%
41.8%
H12
H13
H14
42.7%
42.3%
43.5%
41.5%
41.3%
H18
H19
44.3%
44.4%
H21
H22
45.1%
45.8%
46.6%
47.7%
48.2%
47.3%
34.9%
31.8%
30000
25000
20000
15000
10000
5000
0
H1
H2
H3
H4
H5
H6
H7
H10
H11
H15
H16
H17
H20
H23
H24
H25
H26
H27
H28
(概算) (予算)
※義務的経費は、法定給付費、前期高齢者納付金(平成19年度以前は退職者給付拠出金)及び後期高齢者支援金(平成19年度以前は老人保健拠出金)の合計額。
平成20年度以降については、経過措置として存続している退職者給付拠出金及び老人保健拠出金の額も含めている。
※法定給付費は、平成26年度までは実績額を、平成27年度は概算額を、平成28年度は予算額を用いている。
※後期高齢者支援金等は、平成26年度までは医療給付費等実績に基づいた確定賦課額。平成27年度は概算賦課額を、平成28年度は予算額を用いている。
※後期高齢者支援金について、平成20年度及び平成21年度は加入者割、平成22年度~26年度は3分の1総報酬割、平成27年度は2分の1総報酬割、平成28年度は3分の2総報酬割としている。
17
後 期 高 齢 者 医 療 費 の 特 性
1人当たり診療費の若人との比較(平成24年度)
1人当たり診療費
20.1万円
受診率 6.4倍
若人
うち入院
若人
受診率 2.4倍
後期高齢者
6.8倍
後期高齢者
うち外来
41.7万円
1件当たり受診日数
1.4倍
外来
45.7万円
11.5万円
入院
後期高齢者
後期高齢者
4.5倍
90.4万円
6.7万円
三要素の比較(平成24年度)
若人
若人
1件当たり受診日数
1.3倍
若人
1日当たり診療費
0.8倍
1日当たり診療費 1.2倍
後期高齢者
3.6倍
※ なお、後期高齢者の1件当たり診療費を若人と比較すると、
入院1.1倍、外来1.5倍であり、一年間の受診頻度
を示す1人当たり日数で比較すると、入院8.8倍、
外来3.1倍である。
(注)1.後期高齢者とは後期高齢者医療制度の被保険者であり、若人とは後期高齢者医療制度以外の医療保険加入者である。
2.入院は、入院時食事療養費・入院時生活療養費(医科)を含んでおり、外来は、入院外(医科)及び調剤費用額の合計である。
3.後期高齢者の1人当たり医療費は91.8万円となっており、若人の1人当たり医療費20.5万円の4.5倍となっている。
(資料)各制度の事業年報等を基に保険局調査課で作成。
18
高齢者の心身の特性(疾病特性等)
○ 疾病全体で見ると、入院受療率は後期高齢期になって増加する傾向にあり、また、外来受療率
は壮年期から加齢に伴い増加する傾向にある。
年齢階級別の受療率(外来)
(人口10万対)
年齢階級別の受療率(入院)
(人口10万対)
14,000
6,000
5,578
12,606
12,397
12,000
11,373
10,778
5,000
10,000
3,879
4,000
8,309
8,000
6,6916,778
6,514
6,000 5,696
3,000
2,635
5,361
4,664
1,000
3,086
1,937
170 92 92 117 165
出典:患者調査(平成26年)
427
591
85~89
80~84
75~79
70~74
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
1~4
0歳
0
総数
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
1~4
0歳
総数
0
241 296 304 330
65~69
3,280
1,350
1,064
772
60~64
2,000
1,038 1,062
55~59
2,716
2,240
50~54
2,649
1,820
2,000
3,827
3,382
4,000
45~49
4,422
19
入院の受診動向及び年代別にみた在院期間等
○
1年のうち入院したことのある患者の割合は、被用者保険及び国民健康保険では
10%未満であるのに対し、後期高齢者医療は25%となっている。
○ 高齢になるほど在院期間は長くなり、平均在院日数も長くなっている。
年間で入院した患者の割合
後期高齢者医療
入院
なし
75%
国民健康保険
入院
あり
25%
年代別にみた在院期間及び平均在院日数
入院
あり
8%
4.1%
75歳以上
53.2%
20.7%
47.5日/人
19.2%
2.8%
入院
なし
92%
2.3%
65~74歳
68.1%
17.0%
31.7日/人
11.3%
1.3%
協会(一般)
入院
あり
5%
組合健保
入院
あり
4%
1.3%
65歳未満
入院
なし
95%
入院
なし
96%
80.9%
18.9日/人
0.7%
0%
0~14日
出典:医療給付費実態調査(平成25年度)
(注)名寄せしたレセプトについて、平成25年
度中に入院が発生した場合は「入院あり」
となる。
10.3% 6.8%
20%
15~30日
40%
1~3月
60%
3~6月
80%
6月以上
100%
不詳
出典:患者調査(平成26年)
(注)1.平成26年9月に退院した患者について、その入院期間を集計したもの(抽出、推計値)。
2.年代別に見た平均在院日数は、患者調査(平成26年度)による推計退院患者数及び退院患者
の平均在院日数を基に高齢者医療課で推計したもの。
20
外来の受診動向
○ 後期高齢者医療では、9割以上が年1回以上外来受診しており、うち5割弱の者が毎月
診療を受けている。
○ 外来診療を受けた者のうち受診月数が2月以下だったのは、被用者保険及び国民健康
保険では約3割であるのに対し、後期高齢者医療は1割。
年間で外来受診した患者の割合
後期高齢者医療
毎月
後期高齢者医療
受診
あり
81%
受診
あり
94%
3~11月
2月以下
国民健康保険
受診
なし
19%
受診
なし
6%
受診ありの者の受診月数
国民健康保険
組合健保
協会(一般)
組合健保
受診
なし
21%
受診
なし
21%
受診
あり
79%
協会(一般)
受診
あり
79%
0%
10%
1月
20%
2月
30%
40%
3月
50%
4月
60%
70%
5月
80%
90%
100%
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
出典:医療給付費実態調査(平成25年度)
(注)1.集計対象は、協会(一般)、組合健保、国民健康保険及び後期高齢者医療の加入者である。
2.同一医療保険制度内の同一の者に係るレセプトを合計し、個人単位のデータにして集計(「名寄せ」)したものから、平成25年度において1
年間のうち外来を受診したことのある月の数を集計したもの。
3.加入者数は、データの提出のあった保険者の加入者数の合計である。
21
後期高齢者の疾患保有状況(慢性疾患)
○ 後期高齢者の86%は、外来で何らかの慢性疾患を治療
○ 後期高齢者の64%は、2種類以上の慢性疾患を治療
外来治療中の慢性疾患
多病の状況
○ 疾患別治療患者の割合(有病率)
86%の後期高齢者は、いずれかの慢性疾患を治療して
いる
○ 慢性疾患8種類の一人あたりの保有個数の内訳
慢性疾患を2種類以上抱える者は80歳代で最も多く、そ
の後は減少する
疾患の個数
100%
100%
全体
80%
男性
女性
内訳
80%
なし
13.7%
22.2%
60%
1種類
60%
40%
2種類
26.0%
40%
20%
3種類
21.1%
4種類以上
17.1%
0%
75~79歳
20%
0%
全
体
高
血
圧
症
胃
・
潰十
瘍二
指
腸
脂
質
異
常
症
関
節
障症
害・
脊
椎
骨
粗
鬆
症
糖
尿
病
白
内
障障
・
緑
内
認
知
症
○ 年齢階級別にみた有病率の違い
高齢になるほど認知症が増える
80~84歳
85~89歳
90~94歳
95歳以上
(2種類以上再掲)
64.1%
○ 疾患併存の頻度(ネットワーク分析)
内科系疾患(高血圧症・脂質異常症・胃・十二指腸潰瘍)の
他、筋骨格系疾患の併存も多い
70%
関節症・脊椎障害
60%
高血圧症
50%
脂質異常症
40%
胃・十二指腸潰瘍
30%
糖尿病
20%
白内障・緑内障
10%
骨粗鬆症
認知症
0%
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90~94歳
95歳以上
※ 分析の前提:東京都後期高齢者医療の平成25年9月から平成26年7月の外来レセプトから、「レセプト病名あり」かつ「対象医薬品処方あり」の医科及び調剤レセプトを抽出して分析。
出典:「東京都後期高齢者医療にかかる医療費分析結果報告書」 東京都後期高齢者医療広域連合(東京都健康長寿医療センター取りまとめ)
22
第311回 中央社会保険医療協議会(平成27年11月6日) 資料を一部改変
高齢者の疾患・病態上の特徴
高齢者においては、加齢に伴い、自身の服薬行動や医師による薬物治療の提供
に影響が出る。
高齢者の特徴
疾患上の要因
機能上の要因
社会的要因
服薬行動・薬物治療への影響
複数の疾患を有する
• 多剤服用
• 併科受診
慢性疾患が多い
• 長期服用
症候が非定型的
• 誤診に基づく誤投薬
• 対症療法による多剤併用
臓器予備能の低下(薬物動態の
加齢変化)
• 過量投与
認知機能、視力・聴力の低下
• コンプライアンス低下
• 誤服用
過少医療
• 投薬中断
出典:高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2005(日本老年医学会)
23
後期高齢者医療制度の保険料の推移
(円)
6,500
【平成22年度改定】
【平成24年度改定】
6,000
5,500
5576
5332
5258
5236
(100)
(98)
(99)
5699
5563
【平成28年度改定】
5659
5567
(107)
(104)
(105)
5241
【平成26年度改定】
(104)
4711
(113)
(100)
3,000
(136)
(133)
(127)
(123)
(157)
(153)
現役世代1人
当たり支援金
保険料相当額
(月額)
(116)
2768
(107)
2371
2,500
3010
4071
3951
3517
3438
3280
3190
(130)
(127)
(122)
(119)
(107)
2980
現役世代1人
当たり支援金
(月額)
4211
4125
3967
3853
3667
3466
4783
(147)
(145)
4,500
3,500
平均保険料額
(月額)
(98)
5,000
4,000
(106)
(100)
2,000
平成20年度
平成21年度
・低所得者に対する均等割8.5
割、所得割5割軽減
・元被扶養者に対する均等割
9割軽減
1人当たり
医療給付費
高齢者
負担率
平成22年度
・低所得者に対
する均等割9割
軽減
平成23年度
平成24年度
・財政安定化基金から保険
料上昇抑制のための交
付特例(法改正)
平成25年度
・賦課限度額
年50万円→55万円
平成26年度
平成27年度
平成28・29年度
(見込)
・低所得者に対する均等割2
割、5割対象拡大
・賦課限度額
年55万円→57万円
平成20年度
平成21年度
平成22年度
平成23年度
平成24年度
平成25年度
平成26年度
平成27年度
平成28・29年度
71.5万円
(100)
80.5万円
(103)
82.9万円
(106)
84.3万円
(108)
84.6万円
(108)
85.5万円
(114)
85.8万円
(110)
-
-
10.00%(100)
10.26%(103)
10.51%(105))
10.73%(107)
10.99%
(110)
※ 平均保険料額は平成20~27年度は後期高齢者医療制度被保険者実態調査に基づく実績額、平成28・29年度は保険料改定時見込み。
※ 支援金は、平成20~26年度は確定賦課、平成27年度は概算賦課、平成28・29年度は平成28年度の概算賦課ベース。
※ 支援金保険料相当分は、支援金から国保及び協会けんぽへの定率の公費を控除したもの。平成20~26年度は確定賦課、平成27年度は予算ベース、平成28・29年度は平成28年
度の予算ベース。(国保の低所得者に対する軽減分及び保険者支援制度分は考慮していない。)
※ 支援金、支援金保険料相当分の平成28・29年度(見込)については、平成28年10月以降の適用拡大を含めた平成28年度の金額。
※ 支援金、支援金保険料相当分及び1人当たり医療給付費の伸びについては、満年度化の影響排除のため、平成20年度の金額に12/11を乗じたものを基準に計算。
※ 1人当たり医療給付費は平成20~25年度までは後期高齢者医療事業年報に基づく実績額。平成26年度は速報べース。
24
後期高齢者医療制度の平成28・29年度の保険料率等
年金収入別の保険料額の例(月額)
被保険者一人当たり
平均保険料額(月額)
均一保険料率(年額・率)
26・27年度
28・29年度
被保険者
被保険者
所得割率
所得割率
均等割額
均等割額
(円)
(%)
(円)
(%)
20・21年度 22・23年度 24・25年度 26・27年度
保険料額 保険料額 保険料額 保険料額
28・29年度(見込)
基礎年金受給者
(年金収入78万円)
厚生年金受給者
標準的な年金額
(年金収入188万円)
28・29年度
28・29年度
保険料額
対26・27年度増減
保険料額
保険料額
(円 / %)
(円)
(円)
(円)
(円)
(円)
(円)
(円)
全国
44,980
8.88
45,289
9.09
5,283
5,249
5,569
5,632
5,659
+27 /
+0.5
377
3,213
北海道
51,472
10.52
49,809
10.51
5,323
5,415
5,610
5,483
5,282
-201 /
-3.7
408
3,600
青森県
40,514
7.41
40,514
7.41
3,433
3,322
3,331
3,195
3,197
+2 /
+0.1
333
2,767
岩手県
38,000
7.36
38,000
7.36
3,260
3,147
3,142
3,310
3,256
-54 /
-1.6
317
2,650
宮城県
42,960
8.56
42,480
8.54
4,445
4,435
4,742
4,910
4,784
-126 /
-2.6
350
3,008
秋田県
39,710
8.07
39,710
8.07
3,168
3,101
3,319
3,130
2,963
-167 /
-5.3
325
2,825
山形県
39,500
7.84
41,700
8.58
3,291
3,327
3,503
3,456
3,536
+80 /
+2.3
342
2,983
福島県
41,700
8.19
41,700
8.19
3,833
3,747
3,808
4,010
4,007
-3 /
-0.1
342
2,925
茨城県
39,500
8.00
39,500
8.00
4,226
4,173
4,484
4,498
4,510
+12 /
+0.3
325
2,808
栃木県
43,200
8.54
43,200
8.54
4,173
4,080
4,691
4,641
4,484
-157 /
-3.4
358
3,042
群馬県
43,600
8.60
43,600
8.60
4,413
4,289
4,762
4,726
4,666
-60 /
-1.3
358
3,067
埼玉県
42,440
8.29
42,070
8.34
6,322
5,977
6,270
6,179
6,168
-11 /
-0.2
350
2,968
千葉県
38,700
7.43
40,400
7.93
5,470
5,496
5,537
5,622
5,818
+196 /
+3.5
333
2,833
東京都
42,200
8.98
42,400
9.07
7,223
7,214
7,746
8,097
7,958
-139 /
-1.7
350
3,083
神奈川県
42,580
8.30
43,429
8.66
7,348
7,081
7,430
7,507
7,632
+125 /
+1.7
362
3,072
新潟県
35,300
7.15
35,300
7.15
3,666
3,595
3,626
3,501
3,463
-38 /
-1.1
292
2,508
富山県
43,800
8.60
43,800
8.60
4,681
4,528
5,041
4,866
4,857
-9 /
-0.2
358
3,075
石川県
47,520
9.33
47,520
9.33
5,067
4,897
5,310
5,148
5,022
-126 /
-2.4
396
3,341
福井県
43,700
7.90
43,700
7.90
4,631
4,509
4,619
4,487
4,497
+10 /
+0.2
358
2,967
山梨県
40,490
7.86
40,490
7.86
3,973
3,873
4,097
4,078
4,069
-9 /
-0.2
337
2,833
長野県
40,347
8.10
40,907
8.30
3,919
3,957
4,213
4,465
4,449
-16 /
-0.4
333
2,908
岐阜県
41,840
7.99
42,690
8.55
4,659
4,520
4,723
4,737
4,939
+202 /
+4.3
350
3,025
静岡県
38,500
7.57
39,500
7.85
5,037
4,964
5,091
5,075
5,175
+100 /
+2.0
325
2,783
愛知県
45,761
9.00
46,984
9.54
6,317
6,315
6,664
6,845
7,003
+158 /
+2.3
383
3,342
三重県
43,050
8.30
43,870
9.06
4,196
4,100
4,461
4,786
4,865
+79 /
+1.7
366
3,149
滋賀県
44,886
8.73
45,242
8.94
4,614
4,671
5,180
5,443
5,518
+75 /
+1.4
377
3,189
25
後期高齢者医療制度の平成28・29年度の保険料率等
年金収入別の保険料額の例(月額)
被保険者一人当たり
平均保険料額(月額)
均一保険料率(年額・率)
26・27年度
28・29年度
被保険者
被保険者
所得割率
所得割率
均等割額
均等割額
(円)
(%)
(円)
(%)
20・21年度 22・23年度 24・25年度 26・27年度
保険料額 保険料額 保険料額 保険料額
28・29年度
厚生年金受給者
標準的な年金額
(年金収入188万円)
28・29年度
基礎年金受給者
(年金収入78万円)
28・29年度(見込)
保険料額
対26・27年度増減
保険料額
保険料額
(円 / %)
(円)
(円)
+0.5
377
3,213
+2.1
-2.1
-0.4
+0.7
-1.2
+2.0
+6.2
+7.0
+1.7
+1.2
+4.0
+1.5
+0.4
+3.9
-2.8
-0.5
-0.9
-0.9
+0.0
-0.7
+2.8
+1.6
402
430
402
367
367
350
382
408
373
437
433
392
386
450
467
425
383
392
400
400
425
404
3,411
3,670
3,495
3,167
3,142
2,942
3,263
3,483
3,175
3,717
3,800
3,317
3,265
3,925
3,965
3,592
3,233
3,342
3,400
3,333
3,592
3,302
(円)
(円)
(円)
(円)
(円)
全国
44,980
8.88
45,289
9.09
5,283
5,249
5,569
5,632
5,659
京都府
大阪府
兵庫県
奈良県
和歌山県
鳥取県
島根県
岡山県
広島県
山口県
徳島県
香川県
愛媛県
高知県
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
大分県
宮崎県
鹿児島県
沖縄県
47,480
52,607
47,603
44,700
44,730
42,480
43,440
46,300
44,032
50,431
51,273
47,200
45,231
51,793
56,584
51,800
46,800
47,900
48,500
48,400
51,500
48,440
9.17
10.41
9.70
8.57
8.55
8.07
8.53
9.15
8.43
10.17
10.02
8.81
9.05
10.35
11.47
9.88
8.80
9.26
9.52
9.08
9.32
8.80
48,220
51,649
48,297
44,800
44,177
42,480
45,840
49,200
44,795
52,390
52,913
47,300
46,308
54,394
56,085
51,800
46,800
47,900
48,500
48,400
51,500
48,440
9.61
10.41
10.17
8.92
8.93
8.07
9.28
9.87
8.97
10.52
10.98
9.26
9.16
11.42
11.17
9.88
8.80
9.26
9.52
9.08
9.97
8.80
6,016
6,574
5,984
5,308
4,305
4,100
3,668
4,827
5,143
5,531
3,830
5,435
4,273
4,471
6,139
4,566
4,215
4,287
4,479
3,765
3,782
4,450
5,953
6,639
5,892
5,351
4,146
3,976
3,630
4,926
5,220
5,341
3,970
5,226
4,101
4,409
6,194
4,466
4,124
4,299
4,385
3,558
3,684
4,590
6,190
6,999
6,321
5,746
4,264
3,989
4,006
5,166
5,641
5,621
4,479
5,226
4,458
4,879
6,566
4,742
4,326
4,394
4,641
3,893
3,917
4,884
6,076
6,887
6,451
5,916
4,251
4,004
3,955
5,136
5,504
5,715
4,517
5,123
4,417
4,748
6,560
4,706
4,396
4,249
4,491
4,028
4,001
5,026
6,206
6,740
6,426
5,960
4,201
4,086
4,202
5,494
5,597
5,785
4,696
5,198
4,433
4,932
6,376
4,683
4,356
4,211
4,489
4,000
4,114
5,105
+27 /
+130
-147
-25
+44
-50
+82
+247
+358
+93
+70
+179
+75
+16
+184
-184
-23
-40
-38
-2
-28
+113
+79
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
/
○ 均一保険料率(被保険者均等割額及び所得割率)は、平成28年度・平成29年度とも同じであるが、被保険者一人当たり平均保険料額は、被保険者の所得水準の変更等の影響を受けることから、各年
度において異なる額となる。このため、均一保険料率の据置き又は引下げを行った広域連合においても、被保険者一人当たり平均保険料額が増減する場合がある。
○ 平成28・29年度の被保険者一人当たり平均保険料額は、保険料改定に係る各広域連合の条例改正時の見込額であり、各年度において実際に各被保険者に課される保険料額の平均値とは異なる。
○ 平成20・21年度から平成26・27年度までの被保険者一人当たり平均保険料額(実績)は、後期高齢者医療制度被保険者実態調査より算出。
○ 年金収入別保険料額の例(月額)については、単身世帯の保険料額である。
○ 基礎年金受給者(年金収入78万円)については、均等割9割軽減に該当する。
○ 厚生年金受給者の標準的な年金額(年金収入188万円)については、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)から老齢基礎年金(満額)1人分を引いて算出。均等割5割軽減、
所得割5割軽減に該当する。
26
後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)の見直し
医療保険制度改革骨子(平成27年1月13日社会保障制度改革推進本部決定)
後期高齢者の保険料軽減特例(予算措置)については、段階的に縮小する。その実施に当たっては、低所得者に対する介
護保険料軽減の拡充や年金生活者支援給付金の支給とあわせて実施することにより低所得者に配慮しつつ、平成29年度か
ら原則的に本則に戻すとともに、急激な負担増となる者については、きめ細かな激変緩和措置を講ずることとする。激変緩和
措置の具体的な内容については、今後検討し結論を得る。
※ 被保険者数1,656万人のうち、対象者は916万人。(平成28年度予算ベース)
【参考】平成27年度予算:対象者 890万人、国費 811億円
保険料(平成28・29年度 全国平均・月額)
対象者 916万人、国費945億円(平成28年度予算)
[均等割] 3,774円 + [所得割(9.09%)] 1,885円 = 5,659円
低所得者の軽減(747万人)
元被扶養者の軽減(169万人)
応
能
分
〔
所
得
割
〕
月2,200円
※211万円の場合
5割軽減
2割軽減
5割軽減
7割軽減
7割軽減
軽
減
な
し
月 3,020円
月 1,890円
8.5割軽減
9割軽減
応
益
分
〔
均
等
割
〕
月 570円
月 380円
80
万円
153
万円
168
万円
211 221
万円 万円
(単身194.5万円)
264
万円
軽減特例
5割軽減
(5割軽減分は地方財政措置)
9割軽減
9割軽減
月 380円
月 380円
資格取得後2年間
3年目以降
応
益
分
〔
均
等
割
〕
(単身216万円)
所要額 約712億円(国費)
本則上の軽減
所得割 賦課せず (当分の間)
現在の保険料額
約233億円(国費)
約159億円(地財措置)
※数値は平成28年度予算ベース
27
高額療養費制度の概要
○
高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものとならないよう、医療機関の窓口において医
療費の自己負担を支払っていただいた後、月ごとの自己負担限度額を超える部分について、事後的に保険者から
償還払い(※)される制度。
(※1)入院の場合、医療機関の窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめる現物給付化の仕組みを導入
(※2)外来でも、平成24年4月から、同一医療機関で自己負担限度額を超える場合に現物給付化を導入
○ 自己負担限度額は、被保険者の所得に応じて設定される。
(例)70歳未満・年収約370万円~約770万円の場合(3割負担)
医療費 100万円
窓口負担 30万円
高額療養費として支給
自己負担限度額
30万円-87,430円 = 212,570円
80,100円+(1,000,000円-267,000円※)×1% = 87,430円
※80,100÷0.3=267,000
(注)同一の医療機関における一部負担金では限度額を超えない場合であっても、同じ月の複数の医
療機関における一部負担金(70歳未満の場合は2万1千円以上であることが必要)を合算する
ことができる。この合算額が限度額を超えれば、高額療養費の支給対象となる。
28
高額療養費の支給状況
○ 75歳以上の者に支給される高額療養費の一人当たり支給額やその割合は、75歳未満と比較し
て 高い傾向にあると考えられる。
○ また、75歳未満の者は75歳以上と比較し、一件当たりの支給額が高い。
加入者
数(①)
(千人)
支給件数(千件)
月平均(②)※
年間(③)
現物
給付
現金
給付
計
現物
給付
現金
給付
計
支給金
額(④)
(億円)
一人当た
り支給額
(④/①)
一件当た
り支給額
(④/③)
(円)
(円)
支給割合※
(②/①)
(%)
75歳
以上
15,289
992
1,696
2,688
11,904
20,349
32,253
5,429
35,509
16,832
17.6
75歳
未満
111,200
1,265
553
1,818
15,180
6,632
21,811
16,772
1,507
76,894
1.63
※ 平成25年度実績(各制度の事業年報等を基に保険局調査課が作成。)
※ 支給件数は、機械的に、平成25年度のものを12で除して月平均としている。現物給付と現金給付の両方とも支給されている
者が存在するため、必ずしも件数が支給者数とは一致しない。
29
医療及び介護における患者負担割合及び高額療養費自己負担限度額
医
療
負担割合
年収約1,160万円~
健保:標報83万円以上
国保:旧ただし書き所得901万円超
70
歳
未
満
年収約770~約1,160万円
健保:標報53万~79万円
国保:旧ただし書き所得600万~901万円
年収約370~約770万円
健保:標報28万~50万円
国保:旧ただし書き所得210万~600万円
3割
月単位の上限額(円)
252,600+
(医療費-842,000)×1%
<多数回該当:140,100>
167,400+
(医療費-558,000)×1%
<多数回該当:93,000>
80,100+
(医療費-267,000)×1%
<多数回該当:44,400>
~年収約370万円
健保:標報28万円以上
国保:課税所得145万以上
外来
負担割合 (個人ごと)
3割
一般(~年収約370万円)
健保:標報26万円以下(※1)
国保:課税所得145万円未満(※1)(※2)
住民税非課税
住民税非課税
2割
44,400
80,100+(総医療費-
267,000)×1%
<多数回:44,400>
12,000
44,400
(※4)
(※4)
24,600
(※3)
8,000
15,000
(所得が一定以下)
現役並み所得者
(年収約370万円~)
課税所得145万以上
75
歳
外来
負担割合 (個人ごと)
3割
一般(~年収約370万円)
課税所得145万円未満(※1)(※2)
住民税非課税
住民税非課税
介
35,400
<多数回該当:24,600>
住民税非課税
70
~
74
歳
(生活保護被保険者等に係る月単位の上限額の区分については
便宜的に記載していない)
57,600
<多数回該当:44,400>
健保:標報26万円以下
国保:旧ただし書き所得210万円以下
現役並み所得者
(年収約370万円~)
※ 介護保険では、利用者負担割合における一定以
上所得者と、高額介護サービス費における現役並
み所得者について、異なる所得基準を用いて判定
しているが、医療保険との比較のために、それぞ
れの所得基準を便宜的に統合して表している。
44,400
80,100+(総医療費-
267,000)×1%
<多数回:44,400>
12,000
44,400
課税所得145万以上
(所得が一定以下)
※1 収入の合計額が520万円未満(1人世帯の場合は383万円未満)の場合も含む。
※2 旧ただし書所得の合計額が210万円以下の場合も含む。
※3 平成26年4月1日までに70歳に達している者は1割。
※4 2割負担の場合は62,100円(外来24,600円)とされていたが、平成26年4月より 1割負担だった
際の限度額に据え置き。
15,000
月単位の
上限額(円)
2割
44,400
(世帯)
一定以上所得者
合計所得金額160万以上
65
歳
以
上
合計所得金額160万未満
(※5)
37,200
(世帯)
一般
住民税課税者等
(※6)
1割
24,600
8,000
負担割合
現役並み所得者
住民税非課税
1割
護
住民税非課税
(所得が一定以下)
24,600
(世帯)
15,000
(個人)等
※5 世帯内の65歳以上の被保険者の収入+その他の合計所得金額の合計額が346万円未満(世帯
内の65歳以上の被保険者が1人の場合は280万円未満)の場合も含む。
※6 世帯内の65歳以上の被保険者の収入の合計額が520万円未満(世帯内の65歳以上の被保険者
が1人の場合は383万円未満)の場合も含む。
30
高齢者の「現役並み所得」について
医療保険
○ 現役並みの所得水準として、協会けんぽ(旧政管健保)の平均収入額を設定し、窓口負担や高額療養費の
負担区分の判定に用いている。
75歳~
後期高齢者医療
世帯内のいずれかの被保険者の課
税所得が145万円※1以上の場合
国民健康保険
世帯内のいずれかの被保険者の課
税所得が145万円以上の場合
被用者保険
被保険者の標準報酬月額が28万円
以上の場合
70~
74歳
※1
※2
注1
注2
世帯の被保険者全員の収入の合計額が520万円※2(世
帯の被保険者が1人の場合は383万円※2)以上の場合
かつ
世帯の被保険者全員の収入の合計額が520万円(世帯
の被保険者が1人の場合は383万円)以上の場合
被保険者及び被扶養者の収入の合計額が520万円(被
扶養者がいない場合は383万円)以上の場合
平成16年度の政管健保の平均標準報酬月額に基づく平均収入額(夫婦二人世帯モデル:約386万円)から諸控除を控除し、課税所得として算出した額
高齢者複数世帯又は単身世帯のモデルを設定し、その世帯の課税所得が145万円となる収入額を算出した額
課税所得とは、収入から地方税法上の必要経費、所得控除等を控除した後の額をいう。
国民健康保険と被用者保険における被保険者や被扶養者は70~74歳の者に限る。
介護保険
○ 自己負担限度額(高額介護サービス費)の現役並みの所得基準は、医療保険と同様の基準を用いている。
○ 一方で、利用者負担については、一定以上の所得水準(65歳以上の被保険者の上位20%相当)の者を2割
負担としている。
高額介護サービス費に
おける現役並み所得者
医療保険(70歳以上)の現役並み所得者に相当する者
利用者負担における一
定以上所得者
合計所得金額が160万円(単身で年金収入
のみの場合280万円)※1以上である場合
か
つ
年金収入とその他の合計所得金額の合計額が、単身で
280万円、2人以上世帯で346万円※2以上である場合
※1 65歳以上の被保険者の上位20%に相当する水準
※2 世帯内の65歳以上の被保険者の年金収入等の合計。280万円に国民年金の平均額(5.5万円)の年額を加えた額。
注 合計所得金額とは、収入から地方税法上の必要経費を控除した後の額をいう。
31
高齢者の高額療養費における外来上限の考え方について
○ 70歳以上の高齢者の外来上限は、平成14年10月から、それまで設けられていた外来の月額上限を廃止
し、定率1割負担の徹底を行った際に、
① 高齢者は外来の受診頻度が若年者に比べて高いこと
② 高齢者の定率1割負担を導入してから間もない(平成13年1月から実施)こと
等を考慮して、設けられたもの。
≪限度額設定の考え方≫
【現役並み所得者】 一般の自己負担額と同額に設定。
【一般】 患者毎の医療費分布をもとに、統計的な例外値である上位3%ラインにおける患者負担の水準
(平成14年改正時12,000円)に設定。
【低所得者】 自己負担限度額が一般のものに占める割合(平成14年改正当時61%)を踏まえ、一般の概ね
2/3の水準に設定。
[70歳以上の自己負担限度額(現行)]
自己負担限度額
(1月当たり)
外来
(個人ごと)
現役並み所得者
80,100円+(医療費-267,000円)×1%
〈多数回該当※44,400円〉
44,400円
※
一般
低所得
者
12,000円
住民税非課税
44,400円
24,600円
住民税非課税
(所得が一定以下)
過去12カ月に3回以上高額療養費の支給を受け4回目に該当
8,000円
15,000円
32
高齢者の高額療養費の自己負担限度額の考え方
[70歳以上]
自己負担限度額(1月当たり)
外来(個人ごと)
現役並み所得者
44,400円(⑤)
一般
12,000円(⑥)
住民税非課税
低所得者
住民税非課税
8,000円(④)
(所得が一定以下)
80,100円+
(医療費-267,000円)×1%
〈多数回該当※44,400円〉(①)
44,400円(②)
24,600円(③)
15,000円(④)
※過去12カ月に3回以上高額療養費の支給を受け4回目に該当
所得区分要件・限度額設定の考え方
①現役並み所得者については、現役世代との負担の均衡を踏まえ、70歳未満の一般の自己負担限度額
に合わせて設定。
②一般の者については、高齢者には長期入院が多いこと等を踏まえ、70歳未満の一般の多数該当限度
額に合わせて設定。
③70歳未満の低所得者の多数該当限度額に合わせて設定。
④平成14年10月の1割負担導入時以降、据え置き。
⑤現役並み所得者の外来の限度額は、一般の自己負担限度額と同額に設定。
⑥一般の外来限度額は、患者毎の医療費分布をもとに、統計的な例外値である上位3%ラインにおけ
る患者負担の水準に設定。
33
医療保険制度別の実効給付率の推移
被用者保険計
被
保
険
者
(
7
0
歳
未
満
)
7
0
歳
以
上
計
平成12年度
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
平成12年度
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
平成12年度
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
%
82.42
82.31
82.03
75.32
75.36
75.30
75.25
75.82
75.54
75.68
75.93
76.07
76.40
-
-
89.66
89.55
89.56
89.64
89.15
88.69
84.08
84.19
84.54
84.60
85.01
79.58
79.39
79.26
76.00
76.32
76.43
76.58
77.01
76.93
77.10
77.40
77.52
77.75
協会(一般)
%
81.34
81.23
81.06
73.99
74.32
74.35
74.38
75.14
74.74
74.93
75.20
75.38
75.73
-
-
89.34
89.25
89.30
89.39
88.84
88.40
83.85
84.06
84.40
84.52
84.93
78.87
78.72
78.69
75.03
75.62
75.89
76.10
76.69
76.37
76.64
76.97
77.16
77.40
組合健保 共済組合
%
83.10
82.98
82.75
75.95
76.08
75.97
75.89
76.33
76.17
76.29
76.54
76.63
76.95
-
-
90.20
89.96
89.94
89.98
89.49
88.98
84.19
84.34
84.80
84.74
85.12
79.75
79.49
79.50
76.40
76.68
76.70
76.81
77.17
77.34
77.42
77.70
77.76
77.99
%
85.22
85.10
84.11
78.88
77.49
77.11
76.93
77.12
76.95
76.99
77.19
77.24
77.57
-
-
91.73
90.65
90.38
90.38
90.25
89.83
85.23
84.53
84.63
84.68
85.20
81.95
81.75
80.79
78.49
77.90
77.66
77.75
77.81
77.93
77.98
78.22
78.26
78.49
国保計
%
78.83
78.53
78.12
77.51
77.64
77.56
77.45
77.86
78.31
78.41
78.84
79.14
79.53
-
-
88.94
89.29
89.37
89.43
88.71
88.32
85.82
86.56
86.99
87.20
87.65
78.83
78.53
78.59
78.76
79.64
80.30
80.80
81.48
80.32
80.58
81.02
81.34
81.80
市町村国保
国保組合
%
78.72
78.49
78.09
77.52
77.72
77.66
77.60
78.05
78.29
78.42
78.86
79.19
79.59
-
-
88.99
89.36
89.43
89.49
88.79
88.42
85.83
86.57
87.01
87.23
87.68
78.72
78.49
78.57
78.81
79.78
80.49
81.03
81.74
80.37
80.67
81.11
81.45
81.91
%
80.26
79.11
78.57
77.47
76.55
76.17
75.40
75.34
78.61
78.28
78.59
78.35
78.59
-
-
87.23
87.01
87.22
87.36
85.61
84.30
85.52
85.81
86.18
85.96
86.33
80.26
79.11
78.82
78.04
77.50
77.46
77.00
77.07
79.37
79.11
79.43
79.23
79.50
若 人 計
%
80.30
80.06
79.67
76.69
76.78
76.70
76.60
77.06
77.36
77.34
77.70
77.94
78.28
-
-
89.07
89.34
89.40
89.46
88.78
88.38
85.56
86.26
86.69
86.89
87.33
79.26
79.01
78.96
77.31
77.93
78.36
78.71
79.30
78.66
78.88
79.24
79.47
79.81
後期高齢者
医療制度 医療保険計
(老人保健)
%
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
92.30
92.00
91.21
91.17
91.35
91.50
91.19
91.09
91.15
91.30
91.63
91.79
91.97
(注1)予算措置による70歳~74歳の患者負担補填分を含んでいない。
(注2)特定疾患治療研究事業、小児慢性特定疾患治療研究事業といった公費による医療費の自己負担の軽減は含まれていない。
主な制度改正
%
-
-
-
-
健保:2割→3割
-
-
-
-
-
義務教育前:3割→2割
-
-
-
-
-
-
70歳 以 上 : 定 率 1 割 ( 現 役 並 み 2 割 )
-
-
-
-
-
現役並み:2割→3割
-
-
70~74歳:1割→2割
-
-
-
-
84.36
84.20
83.89 70歳 以 上 : 定 率 1 割 ( 現 役 並 み 2 割 )
82.79
健保:2割→3割
83.09
83.27
83.21
現役並み:2割→3割
83.45
83.03
70~74歳/義務教育前:2割
83.33
83.76
84.03
84.37
34
年齢階級別の1人当たり医療費・患者負担額及び保険料について
○ 年齢階級別に、患者負担額に保険料を加えた負担の額をみると、現役世代の負担が多い。
○ ただし、これは、高齢期に増加する医療費が、社会連帯の精神に基づく後期高齢者支援金
を通じて、現役世代の保険料によっても賄われていることによるもの。
一人当たり医療費
(歳)
100~
100~
95~99
90~94
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
5~19
0~4
0~14
119.0
116.2
108.3
101.2
91.0
76.8
61.1
45.1
35.5
27.1
21.2
16.7
13.5
11.9
10.8
9.1
7.3
7.0
8.7
12.2
22.3
0
20
40
60
80
一人当たり患者負担額及び保険料
(歳)
100
120
100~
100~
95~99
90~94
85~89
80~84
75~79
70~74
65~69
60~64
55~59
50~54
45~49
40~44
35~39
30~34
25~29
20~24
15~19
10~14
5~9
5~19
0~14
1~4
140 (万円)
8.8
3.4
8.5
3.9
8.1
4.7
一人当たり患者負担額
7.9
6.2
一人当たり保険料(本人負担分)
7.4
6.9
一人当たり保険料(事業主負担分)
6.4
7.3
1.0
7.4
9.7
9.0
10.7
2.4
7.5
11.0
5.9
5.9
15.1
12.4
4.7
16.4
14.4
3.8
16.0
14.5
3.1
14.9
13.3
2.7
13.4
12.4
2.4
12.1
11.2
2.1
10.6
10.3
1.7 5.4
5.2
1.6 0.5 0.4
2.1
2.7
3.7
0
10
20
30
※ 一人当たり医療費は、「医療給付実態調査報告」(厚生労働省保険局)等により作成した平成24年度の数値。
※ 一人当たり患者負担額及び保険料は、 「医療保険に関する基礎資料」(厚生労働省保険局)に基づき作成した平成24年度の数値。
40 (万円)
35
年齢階級別の平均収入額の推移
○ 70歳や75歳以上の者が世帯主である世帯の一人当たり収入額は、近年、若干の低下傾向。
(万円)
300
280
260
50 ~59歳
240
220
60 ~69歳
40~49歳
200
70歳以上
75歳以上
180
30~39歳
160
29歳以下
75歳以上
70歳以上
140
60~69歳
50~59歳
120
40~49歳
30~39歳
100
S60 S61 S62 S63 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21H22H23H24H25
国民生活基礎調査(平成26年)を基に作成
29歳以下
36
平成27年11月20日 第91回社会保障審議会医療保険部会 資料2
骨太方針2015を踏まえた高齢者の負担の在り方に関する論点
○ 高齢者は一般に所得の低い者が多く、医療費は高くなるという特性を十分考慮するとともに、
負担の公平性という観点等から、自己負担割合や高額療養費が設定されている。
○ 高齢者の医療費を支える財源は、公費、現役世代からの支援金、高齢者自身の保険料・患
者負担であるなかで、今後、高齢化の進展等により医療費の増加が見込まれることを踏まえ、
高齢者の医療費をどのように賄っていくべきか。国民全体の納得が得られるよう検討する必要。
○ 骨太方針2015では、「社会保障制度の持続可能性を中長期的に高めるとともに、世代間・世
代内での負担の公平を図り、負担能力に応じた負担を求める観点から、医療保険における高
額療養費制度や後期高齢者の窓口負担の在り方について検討する」とされているが、どのよう
に検討を進めていくべきか。
検討に当たっては、高齢者の適切な受診の確保を基本としつつ、高齢者の生活への影響な
どを考慮すべきではないか。また、その他考慮すべき事項として、どのようなものがあるか。
○ また、高齢者の負担を考える場合には、自己負担や高額療養費といった患者負担だけでは
なく保険料も含め総合的に検討する必要があるのではないか。その際は、特例を含めた保険
料に関する様々な扱いについても考慮する必要がある。
○ 一方で、高齢者の負担の在り方を検討するに当たっては、医療費の適正化の取組や高齢者
の特性に応じた保健事業の実施なども含めて、総合的に検討をしていくべきではないか。
37
後期高齢者医療における保健事業に関する規定
◎高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号)
第百二十五条 後期高齢者医療広域連合は、高齢者の心身の特性に応じ、健康教育、健
康相談、健康診査及び保健指導並びに健康管理及び疾病の予防に係る被保険者の自助
努力についての支援その他の被保険者の健康の保持増進のために必要な事業を行うよ
うに努めなければならない。
2 (略)
3 後期高齢者医療広域連合は、第一項に規定する事業を行うに当たつては、介護保険
法第百十五条の四十五第一項及び第二項の規定により地域支援事業を行う市町村及び
保険者との連携を図るものとする。
4 (略)
5 厚生労働大臣は、第一項の規定により後期高齢者医療広域連合が行う被保険者の健
康の保持増進のために必要な事業に関して、その適切かつ有効な実施を図るため、指
針の公表、情報の提供その他の必要な支援を行うものとする。
6 前項の指針は、健康増進法第九条第一項に規定する健康診査指針及び介護保険法第
百十六条第一項に規定する基本方針と調和が保たれるものでなければならない。
38
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
子どもの医療制度の在り方等に関する検討会
参考資料2
開催要綱
1.目的
少子高齢化が進む中、子育て支援、地方創生、地域包括ケア等に関して実効性の
ある施策の展開が求められており、子どもの医療分野において、そうした観点から
今後の在り方等についての検討を行うため、有識者で構成する「子どもの医療制度
の在り方等に関する検討会」を開催する。
2.検討事項
(1)子どもの医療に関する現状
○ 受診状況
○ 提供体制
○ 自己負担
など
(2)子どもの医療に関する課題・対応
○ 子どもの医療のかかり方
○ 子どもの医療提供体制
○ 子どもの医療の自己負担の在り方、国保の国庫負担の在り方
(3)その他
など
3.構成員
構成員については、別紙のとおりとし、うち1名を座長とする。
座長は、必要に応じ、構成員以外の関係者の出席を求めることができる。
4.検討会の運営
(1)検討会の議事は、別に会議において申し合わせた場合を除き、公開とする。
(2)検討会は、医政局長、雇用均等・児童家庭局長及び保険局長が開催する。
(3)検討会の庶務は、医政局地域医療計画課及び雇用均等・児童家庭局総務課の協
力を得て、保険局総務課において処理する。
(4)この要綱に定めるもののほか、検討会の運営に関して必要な事項は、会議にお
いて定める。
【 別 紙 】
子どもの医療制度の在り方等に関する検討会
あ
ま
阿真
きょうこ
京子
い が ら し
たかし
五十嵐
えんどう
隆
ひさお
遠藤
久夫
おぐろ
かずまさ
小黒
一正
お の ざ き こうへい
小野崎耕平
かまやち
さとし
しまざき
けん じ
釜萢
島崎
たけうち
敏
謙治
ち
え
竹内 千惠
なかいた
いく み
まえだ
まさこ
中板
育美
前田 正子
まつだ
のぶこ
松田
宣子
みやざき
のぞみ
みやざわ
せいや
やまもと
けいこ
よこた
ひろゆき
宮﨑
望
宮澤 誠也
山本 圭子
横田 裕行
構成員
一般社団法人 知ろう小児医療守ろう子ども達の会代表
日本小児科学会会長/国立成育医療研究センター理事長
学習院大学経済学部教授
法政大学経済学部教授
日本医療政策機構理事
日本医師会常任理事
政策研究大学院大学教授
日本歯科医師会理事
日本看護協会常任理事
甲南大学マネジメント創造学部教授
関西国際大学保健医療学部教授
三鷹市子ども政策部調整担当部長
聖籠町保健福祉課長
栃木県保健福祉部保健医療監
日本医科大学大学院教授
(五十音順、敬称略)
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
参考資料3
地方単独事業に係る市町村国保の公費負担の調整
○ 医療保険制度では、医療を受けた人と受けない人との公平や適切な受診を確保する観点
から 一部負担金を求めている。
○ 地方単独事業により、一部負担金が法定割合より軽減される場合、一般的に医療費が増嵩
するが、この波及増分については、その性格上、当該自治体が負担するものとされ、国庫の
公平な配分という観点から、減額調整をしている。 [昭和59年~]
平成26年度
減額調整の規模
子ども
乳幼児
小学生以上
8割
全体
37.6億円
23.7億円
290.3億円
486.4億円
1,410
1,188
221
1,113
1,421
【イメージ】
給
付
費
障害者
75.6億円
対象市町村数
2割
高齢者
2割
一部負担金を免除
一部負担金
保
険
料
等
公
費
負
担
地方単独事業を実施していない市町村
8割
保
険
料
等
公
費
負
担
地方単独事業を実施している市町村
乳幼児等医療費助成制度について
○ 医療保険制度における子どもの自己負担額(3割、ただし小学校入学前までは2割)分については、対象
年齢、所得制限等の違いはあるものの、すべての都道府県が域内の市町村に補助を行い、当該市町村が
実施している。(地方単独事業)
○ なお、多くの市町村が都道府県の対象年齢等を拡大して実施している。
都道府県における実施状況(平成26年4月1日現在)
1.対象年齢
2.所得制限
対象年齢
通 院
入 院
3歳未満
3県
-
4歳未満
4県
1県
5歳未満
1県
-
就学前
25県
22県
9歳年度末
3県
3県
12歳年度末
5県
8県
15歳年度末
5県
12県
18歳年度末
1県
1県
○ 所得制限なし
○ 所得制限あり
17県
30県
3.一部自己負担
○ 自己負担なし
○ 自己負担あり
8県
39県
2
乳幼児等医療費助成制度について
市区町村における実施状況(平成26年4月1日現在)
1.対象年齢
(単位:市区町村)
対象年齢
通 院
入 院
4歳未満
15
-
5歳未満
1
-
就学前
337
103
7歳未満
1
-
7歳年度末
5
1
8歳年度末
2
-
9歳年度末
57
24
10歳未満
1
1
10歳年度末
4
-
12歳年度末
185
243
15歳年度末
930
1,152
16歳年度末
1
1
17歳年度末
1
1
18歳年度末
201
215
22歳年度末
1
1
2.所得制限
○ 所得制限なし
○ 所得制限あり
1,373市区町村
369市区町村
3.一部自己負担
○ 自己負担なし
○ 自己負担あり
※ 1,742市区町村が実施
986市区町村
756市区町村
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会 委員提出資料1
子どもの医療に関わる制度に関する要望
平成28年3月29日
全
全
国
国
知
市
事
長
会
会
全
国
町
村
会
医療保険制度における自己負担割合は、義務教育就学前は2割、義務教
育就学以降は3割とされているが、少子化対策の一環として子育て家庭の
経済的負担を軽減するため、すべての地方自治体において地方単独事業に
よりさらに軽減措置を講じているところである。
国は、こうした地方自治体による医療費助成(現物給付方式)の取組に
対して、医療費の波及増分は実施自治体が負担すべきものとして、国民健
康保険制度の国庫負担を減額する措置を講じている。
この減額調整措置は、一億総活躍社会の実現に向けて少子化対策を推進
する国の方針に逆行するだけでなく、地方自治体の懸命な取組を阻害する
ものであり、極めて不合理な措置であることから、直ちに廃止すべきであ
る。減額調整措置が廃止されれば、その財源を活用し、地方自治体による
一層の少子化対策が可能となるものである。また、少子化対策は我が国に
おける喫緊の国家的課題であることに鑑み、国の責任において、子どもの
医療に関わる全国一律の制度を構築すべきである。
今回、減額調整措置については、
「子どもの医療制度の在り方等に関する
検討会」の取りまとめにおいて「早急に見直すべきとの意見が大勢を占め
た」とされ、見直しの方向性が示されたところである。
国においては、まずは、この検討会の取りまとめを踏まえ、減額調整措
置の廃止に向け、
「ニッポン一億総活躍プラン」の検討を進め、早急に結論
を出すとともに、平成29年度予算に着実に反映するよう、一億総活躍社
会実現と少子化対策に取り組む地方三団体として強く要望する。
平成28年5月26日
第95回社会保障審議会医療保険部会
委員提出資料2
社会保障審議会 医療保険部会
部会長 遠藤 久夫 殿
第 95 回社会保障審議会医療保険部会に対する意見
2016 年5月 26 日
一般社団法人 日本経済団体連合会
医療・介護改革部会長 望月 篤
第 95 回医療保険部会については欠席させていただきますが、今回取り扱う議
題の中には、医療保険制度の持続可能性を確保する上で、重要な論点が含まれ
ていると考えます。したがって、下記の通り、意見を申しあげるとともに、次
回以降も継続的にご審議いただきますよう、お願い申しあげます。
記
○ 高齢者医療について
高齢化が進展する中で、給付のあり方について見直す必要がある。具体的に
は、
「経済・財政再生計画」にも記載のある以下の項目等について、当部会にお
いても具体的な検討を進めていただくようお願いしたい。
 外来上限や高齢者の負担上限額など、高額療養費制度の在り方の見直し
 後期高齢者の窓口負担の在り方の見直し
 医療保険において、介護保険における補足給付と同様の金融資産等の保
有状況を考慮に入れた負担を求める仕組みの導入
また、高齢者に限らず、かかりつけ医の普及の観点から、かかりつけ医以外
を受診した場合における定額負担の導入についても、ご検討いただきたい。
○ 子どもの医療制度について
「子どもの医療制度の在り方等に関する検討会 議論の取りまとめ」
(2016 年
3月 28 日)では、
「子どもの医療に関する国保の減額調整措置については」、
「早
急に見直すべきとの意見が大勢を占めた」とある。
他方、
「議論の取りまとめ」の中の「検討会での主な意見」には、見直しにあ
たり、医療費が無料であったとしても利用者に適切なコスト意識を持ってもら
うこと、政策の費用対効果、国庫負担金の公平な配分、財政再建計画全体との
整合性などの多面的な観点が示されていることから、慎重に議論を重ねる必要
がある。
以
上