◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 実質的なパフォーマンス・シェアも可、役員持株会の活用も 現行制度上付与可能な 役員報酬のパターン 平成 28 年度税制改正では役員報酬税制が見直され、利益連動給与の算定指標が拡充されたほ か、欧米企業で普及しているリストリクテッド・ストックを「事前確定届出給与」として損金算 入する途が開かれている。 一方で、こうした税制改正の恩恵を受けずに、よりシンプルな形で役員報酬と業績との連動を 図ろうとする試みもある。 本特集では、現行制度上考えられる役員報酬の主なパターンを整理する。 利益連動給与の算定指標は「他社比」も可に 平成 18 年度税制改正で導入された利益連 図表 1 のとおりとなっている。 動給与だが、これまで同制度を利用する企業 この中で注目されるのが「他社比」だ。こ は少なかった。これは、利益連動給与を損金 れは「利益-他社の利益」により計算される 算入するためには厳しい要件が設けられてい ため、利益が小さい会社を「他社」として選 るからだ。 択すれば、より多くの利益連動給与を損金算 こうした中、コーポレートガバナンス・ 入できる可能性が広がる。 コードが役員報酬と中長期的な業績との連動 ただし、利益連動給与について規定した法 性を求めたことを踏まえ(同コード 4 - 2、 人税法 34 条①三イでは、支給額の算定方法 4 - 2 ①) 、平成 28 年度税制改正では、利益 について、 「当該事業年度の利益の状況を示 連動給与の算定指標が大幅に拡充されてい す指標を基礎とした客観的なもの」であるこ る。従来、利益連動給与の算定は「利益に関 とを求めている。したがって、どのような する指標」をベースに行う必要があったが、 「他社」を選択しても容認されるわけではな 改正後は「利益の状況を示す指標(利益の い。 「客観的」と言えるためには、例えば同 額、利益の額に有価証券報告書記載事項によ 業他社、JPX 日経インデックス 400 など、一 る調整を加えた指標その他の利益に関する指 般的に納得感のある比較対象を選択する必要 標) 」に変更され、より幅広い指標をベース があろう。 にできるようになった(改正法法 34 条①三 利益連動給与の指標は有価証券報告書に記 イ、改正法令 69 条⑧)。 載しなければならず、公衆の目にも触れるこ 政令条文と具体的な指標例の対応関係は とにも留意したい。 4 最新号を含む見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 No.643 2016.5.23 見本誌お申し込みページへ ◉週刊T&Amaster 商品概要 https://www.sn-hoki.co.jp/shop/product/book/detail_2531.html ☎0120-6021-86 見本誌請求 http://www.lotus21.co.jp/mihonsi.html 立ち読みコーナー http://www.lotus21.co.jp/ta 【図表 1】 利益連動給与の指標例 政令(改正法令 69 条⑧)条文 例 示 ※ 一部簡略化 一 当該事業年度における有価証券報告書に記載 - されるべき利益の額 二 前号の指標の数値に当該事業年度における減 ▶業務純益……(営業利益 ± 本業以外の利益)-(一 価償却費の額、支払利息の額その他の費用の額 般貸倒引当金繰入額+経費(臨時的経費を除く) ) を加算し、又は当該指標の数値から当該事業年 ▶ EBITDA……税引前当期純利益+減価償却費+支払 度における受取利息の額その他の収益の額を減 算して得た額 利息 ▶平準化 EBITDA……営業利益+減価償却費+のれん 償却額+持分法適用関連会社からの受取配当金 ▶修正当期純利益……当期純利益 ± 過年度調整損益 三 一・二の指標の数値の次に掲げる金額のうち ▶売上高営業利益率(売上高経常利益率、売上高当期 に占める割合又は一・二の指標の数値から当該 純利益率)……営業利益(経常利益、当期純利益) 事業年度における発行済株式(自己が有する自 ÷ 売上 己の株式を除く)の総数で除して得た額 ▶ ROE(自己資本利益率)……当期純利益 ÷ 自己資本 イ 当該事業年度における売上高の額その他の ▶修正 ROE……(当期純利益 ± 過年度調整損益)÷ 自 収益の額又は当該事業年度における支払利息 の額その他の費用の額 己資本 ▶ ROA(総資産利益率)……当期純利益 ÷ 純資産 ロ 貸借対照表に計上されている総資産の帳簿 価額 ▶ EPS(1 株当たり利益)……当期純利益 ÷ 発行済株 式数 ハ ロの金額から貸借対照表に計上されている 総負債(新株予約権に係る義務を含む)の帳 簿価額を控除した金額 四 一~三に掲げる指標の数値が当該事業年度前 ▶過年度比……利益-過年度の自社利益 の事業年度の一~三に相当する指標の数値その ▶他社比……利益-他社の利益 他の当該事業年度において目標とする指標の数 ▶ ROE(計画比)……(当期純利益 ÷ 自己資本)÷ 事 値であつて既に確定しているもの(以下この号 において「確定値」という)を上回る数値又は 一~三に掲げる指標の数値の確定値に対する比 前に定めた計画値 ▶当期純利益(計画比)……当期純利益 ÷ 事前に定め た計画値 率 五 一~四に掲げる指標に準ずる指標 ▶ EBIT……税引前当期純利益+支払い利息-受取利息 ▶ ROCE(使用資本利益率)……当期純利益 ÷(総資 産-短期負債) ▶ ROIC( 投 下 資 本 利 益 率 )・ROI( 投 下 収 益 得 率 ) ……営業利益 ×(1 -実効税率)÷(自己資本+有 利子負債) ▶平準化 EPS……(当期純利益+のれん等償却額 ± 税 金等調整後特別損益)÷ 発行済株式数 ▶保険引受利益……保険業務に係る利益 ± その他収支 出典:財務省 最新号を含む見本誌を無料で進呈しております。下記よりご請求下さい。 見本誌お申し込みページへ No.643 2016.5.23 5
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