高精細航空機搭載合成開口レーダシステム

 意見招請に関する公示
次のとおり調達物品の仕様書案の作成が完了
したので、仕様書案に対する意見を招請します。
平成28年5月23日
国立研究開発法人情報通信研究機構
契約担当理事 黒瀬 泰平
◎調達機関番号 592 ◎所在地番号 13
1 調達内容
(1) 品目分類番号 24
(2) 購入等物品及び数量 高精細航空機搭載
合成開口レーダシステム 一式
2 意見の提出方法
(1) 意見の提出期限 平成28年6月13日午後5
時(郵送の場合は必着のこと。)
(2) 提出先 〒184-8795 東京都小金井市貫井
北町4-2-1 情報通信研究機構
電磁波研究所 リモートセンシング研究室
児島 正一郎 電話 042-327-7048
3 仕様書案の交付方法 平成28年5月23日から
平成28年6月13日まで、情報通信研究機構ホー
ムページ調達情報よりダウンロードすること。
4 仕様書案の説明会
(1) 開催日時 平成28年5月31日午後2時
(2) 開催場所 情報通信研究機構本館4階会議室
(3) 出席を希望する者は、出席予定者を平成28年
5月30日午後5時までに上記2の(2)の場所へ
連絡すること。
5 Summary
(1) Classification of the products to be procured: 24
(2) Nature and quantity of the products to
be purchased: High performance airborne
synthetic aperture radar system, 1 set
(3) Time limit for the submission of comments: 5:00 PM 13 June 2016
(4) Contact point for the notice: Syoichiro
Kojima, Remote Sensing Laboratory, Applied
Electromagnetic Research Institute, National Institute of Information and Communications Technology, 4-2-1 Nukui-Kitamachi Koganei-shi Tokyo 184-8795 Japan
TEL 042-327-7048
仕様書案に対する意見招請
1. 件名
高精細航空機搭載合成開口レーダシステム
2. 意見提出締切日
平成28年6月13日 午後5時
3. 意見提出場所
〒184-8795
東京都小金井市貫井北町 4-2-1
国立研究開発法人 情報通信研究機構
電磁波研究所
リモートセンシング研究室
児島
正一郎
TEL:042-327-7048
4.
仕様書案の説明会
平成28年5月31日 午後2時
情報通信研究機構 本部 本館4階会議室
※ この意見招請は、将来行われる予定の入札に関し、あらかじめ仕様書を公開し、仕
様に対する意見を招請するものです。意見についての書式はありません。
また、意見招請の資料受け取りの有無、意見の有無は、将来の入札になんら影響
しません。
この招請で提出された意見については入札の参考とさせていただきますが、必ず
しも入札時の仕様書に反映されるとは限りませんので、ご了承ください。
<ウェブサイト掲載期間 平成28年5月23日―平成28年6月13日>
仕
様 書(案)
1 件名
高精細航空機搭載合成開口レーダシステム
High performance airborne synthetic aperture radar system
2 目的(用途)
国立研究開発法人情報通信研究機構(以下「当機構」という。
)では、Pi-SAR2 の画
質と機能を向上させた高精細航空機搭載合成開口レーダ(以下「Pi-SAR3」という。)
の研究開発を行っている。Pi-SAR3 の研究開発を実施するにあたり、本仕様書で規定さ
れる機能・性能を有する Pi-SAR3 の実機製作を行う必要がある。このため、本件では
Pi-SAR3 の機上システムと地上システムを製作する。なお、本件は、提案要請形式(RFP
形式)によって実施するため、応札業者は本仕様を満足した上で、さらなる機能向上
及び性能向上をした提案をしなければならない。
3 納入期限
・ 製造機器の納入期限:平成 30 年 12 月 1 日(可能な限り早期に納入すること。
)
・ 全体契約の納入期限:平成 31 年 8 月 31 日(可能な限り早期に納入すること。
)
なお、製造機器の納入では、本仕様書で規定される製造機器とそれに付随する書類
(取扱説明書等)を納品すること。全体契約の納入では、当機構が実施する初期機能・
性能確認試験結果をふまえて、不具合等を修正した結果報告及び不具合等を修正した
書類を納入すること。
4 納品場所
納品場所は、下記の場所あるいは別途契約を締結する予定の航空機の運航会社のどち
らかとする。別途、納入場所については連絡するものとする。
・東京都小金井市貫井北町4−2−1
国立研究開発法人 情報通信研究機構
リモートセンシング研究室
5 製作要件
(1) 調達物品の数量
高精細航空機搭載合成開口レーダ 1式
(2) 機器の内訳
ア
観測計画立案ソフト
1式
イ
機上システム
1式
ウ
地上システム
1式
(3) 開発の前提条件
Pi-SAR3 の機能・性能を規定するための前提条件及び開発の前提条件は以下の通り。
① 飛行高度は 13,000ft(3,962m)〜43,000ft(13,106m)の範囲とする。性能を規定
する飛行高度は 27,500ft(8,382m)とする。
② 飛行速度は 100m/s(360km/h)〜280m/s(1008km/h)の範囲とする。性能を規定す
る飛行速度は、220m/s(792km/h)と 160m/s(576km/h)とする。
③ 観測中の飛行機の姿勢範囲は、進行方向に対して、ピッチ方向に±5°、ロール方
向に±10°、ヨー方向に±25°の範囲内とする。
④ 観測は Pi-SAR2 との継続性を考慮する。
⑤ 使用する航空機は Gulf Stream 2 または Gulf Stream 4 とする(暫定)
。
⑥ 航空機からの観測画像等のデータの地上への伝送は、日本デジコム社が提供する
Aviator300 を利用する。衛星との通信は、Thrane&Thrane 社製の TT-5040A SBU
を通じて実施すること(暫定)
。
⑦ 航空機から提供される電源は、DC28V 系:15A、AC115V/400Hz 系:3kVA✕2、
AC115V/60Hz 系:4kVA とする(暫定)。ただし、受注業者は受注額の範囲内で必要
に応じて航空機を改修して必要な電力を確保しても良い。
⑧ 航空機内に設置する機材(送受信機等)を格納するためのラックは、NEC 社製のラ
ック(176A513402-001、176A513425-001)を使用することができる。ただし、本
ラックは設置する機器の固定位置が決まっているため、本ラックを使用する場合
には、製造する機材をラックに固定できるように製造するか、ラックを改修する
必要がある。ラックを改修する場合は、受注業者が受注額の範囲内で実施するこ
と。
⑨ 機上システムで使用する POS システム(Position and Orientation System)は、当
機構が所有する Applanix 社製の POS AV610 V6 を使用することができる。ただし、
受注業者が受注額の範囲内で本システムを利用するために必要となる方策を実施
すること。また、POS AV610 V6 の COM2 ポートについては、別システムで使用する
ため利用することはできない。
⑩ アンテナを機外に設置する場合、Pi-SAR2 のアンテナポッド(ダイヤモンドエアー
サービス社製アンテナポッド 2 式
(DSC-50826-105、
DSC-50826-103、
DSC-11006-103、
DSC-110007-105、DSC-11007-103、DSC-11007-101、DSC-11004-13、DSC-110004-11、
DSC-11004-9、DSC-11004-7、DSC-11004-5、DSC-110004-3、DSC-110004-1))及び
アンテナ駆動部(NEC 製の主部二軸駆動部(176A513431-001)及び従部二軸駆動部
(176A513435)、詳細は表1を参照)を改修して使用することができる。ただし、
改修のための設計・製作は受注業者が受注額の範囲内で実施し、必要な機材をア
ンテナポットに格納(本アンテナポッド内に設置される機器類の総重量は、80kg
以下(アンテナポッドの設計値)にする必要がある。)した上、航行に支障がなく
5 章(4)項で規定する Pi-SAR3 の機能・性能を満足させること。
表1 二軸駆動部の諸元
項目
性能
角度範囲
(有限角駆動)
ロール:40°〜60°(鉛
直下方を 0°とする)
ヨー:±9°
設定角度精度
角度分解能
静止精度
設定角速度精度
重量
備考
角度範囲はリミットスイッチ
による電気ストッパと機械式
ストッパによって制御。電気
ストッパと機械式ストッパを
改修すれば、角度範囲の変更
は可能
ロール:±0.05°以下
ヨー:±0.02°以下
±0.01°以下
±0.05°以下
ロ ー ル : 20° を 最 大
5.1°/s 以内で駆動可能
ヨ ー : ±9° の 範 囲 を
0.1° ス テ ッ プ で 最 大
5.1°/s で駆動可能
31.5kg
エンコーダ分解能:0.0025°
振動条件下での角度変動幅
⑪ 5 章(ウ)の「機上システム」で使用する記録装置と 5 章(エ)の「地上システム」
で使用する記録装置は、Conduant 社製の Cobra LTX4(2 台)と LTXe(4 台)を使
用することができる(詳細は表2と表3を参照)。ただし、本記録装置を記録装置
として利用する場合に必要となる改修は、受注業者が受注額の範囲内で実施する
こと。
表2 Cobra LTX4 の諸元
項目
性能
項目
最大データ転送率
5GB/s(40Gbps)
寸法
最大容量
外部インターフェイス
外部インターフェイス
プロトコル
24TB
QSFP✕3
Serial FPDP,
Aurora
PCI Express,
Ethernet
重量
動作温度
性能
1U(508(D)✕432(W)
✕44.5(H))
不明
5 度〜50 度
電源
AC12-240V 50-60Hz
制御インターフェイス
表3 LTXe の諸元
項目
性能
項目
最大データ転送率
800MB/s 以上
寸法
容量
32TB
1.25 時間(連続し
連続運用時間
て 800MB/s のデー
タ転送した場合)
外部インターフェイ 8 レーン Cabled
ス
PCI express
重量
性能
1U(508(D)✕432(W)
✕44.5(H))
11.5kg
動作温度
5 度〜50 度
電力供給
160W
⑫ 電力増幅を TWTA によって実現する場合、NEC 社製 176A513393-001(TWT はテレダ
イン社製 MTI3948B、HVPSU は TMD 社製 PTM6407)の TWTA を 2 台使用することがで
きる(詳細は表4を参照)
。ただし、本 TWTA を利用する場合に必要となる改修は
受注業者が受注額の範囲内で実施すること。
表4 TWTA の諸元
項目
入力信号レベル
最大出力レベル(ピーク)
パルス幅
PRF
性能
+10dBm
8kW 以上
1〜40μs
10kHz(最大)
デューティ
3.5%(最大)
振幅変動
パルス内位相誤差
スプリアス
1.6dB 以下
9°以下
60dBc 以上
ハーモニクス
60dBc 以上
電源
AC115V/400Hz3φ
備考
NP±1dB 以内
TWT 出力端
グリッドデュ
ーティ
ハーモニック
フィルタを使
用した場合
⑬ 電力増幅を高電子移動度トランジスタ(HEMT)によって実現する場合、当機構が
開発した以下の 2 種類の HEMT(詳細は表5~表8を参照)を利用することができ
る。
ただし、
支給可能な HEMT に関しては、下記の数量を上限とし、
出力 52.5dBm min.
に関しては性能を向上(出力 54.8dBm min.)させる可能性がある。
A) 出力 52.5dBm min.の GaN HEMT:60 台
表5 絶対最大定格(Tc=25 度)
項目
動作電力
ゲート・ソース間電圧
全許容損失
保存温度
チャンネル温度
定格値
55V
-10V
188W
-55 度〜125 度
250 度
備考
Vgs=-5V
表6 電気的特性
項目
周波数
飽和パワー
パワーゲイン
ドレイン電流
at Pin=44dBm
電力付加効率
at Pin=44dBm
利得平坦度
熱抵抗
B)
最小
9.0GHz
52.5dBm
8.5dB
規格値
標準
53.5dBm
10.0dB
最大
10.2GHz
-
-
9.8A
-
-
40.0%
-
-
1.6dB
0.6 度/W
0.8 度/W
条件
ケース温度 25 度、入力
電圧(DC、VDS)50V、入
力電流(DC、IDS)1.3A、
パルス幅 100μs、デュー
ティ 10%
出力 46.5dBm min.の GaN HEMT:60 台
表7 絶対最大定格(Tc=25 度)
項目
動作電力
ゲート・ソース間電圧
全許容損失
保存温度
チャンネル温度
定格値
55V
-10V
94W
-55 度〜125 度
250 度
備考
Vgs=-5V
表8 電気的特性
項目
周波数
飽和パワー
パワーゲイン
ドレイン電流
at Pin=44dBm
電力付加効率
at Pin=44dBm
利得平坦度
熱抵抗
最小
9.0GHz
46.5dBm
9.5dB
規格値
標準
47.6dBm
11.0dB
最大
10.2GHz
-
-
2.0A
-
-
45.0%
-
-
1.6dB
1.8 度/W
2.4 度/W
条件
ケース温度 25 度、入力
電圧(DC、VDS)50V、入
力電流(DC、IDS)1.3A、
パルス幅 100μs、デュー
ティ 10%
(4) 製作要件
1.
Pi-SAR3 の機能
以下に、Pi-SAR3 で要求される機能を示す。なお、ここで規定している機能は必要
最低限の機能であり、この機能を向上させた提案に対しては加点評価の対象となる。
(ア) 全体
A) 超高分解能モード、高分解能モード、中分解能モード、広域観測モードの 4 つの
観測モードを具備すること。各モードの性能については 5 章 4 項 2 の「Pi-SAR3
の性能」で規定する。
B) クロストラックインターフェロメトリ機能を有すること。性能については、5 章
4 項 2 の「Pi-SAR3 の性能」で規定する。
C) アロングトラックインターフェロメトリ機能を有すること。性能については、5
章 4 項 2 の「Pi-SAR3 の性能」で規定する。
D) マルチチャンネル SAR 観測機能を有すること。性能については、5 章 4 項 2 の
「Pi-SAR3 の性能」で規定する。
(イ) 観測計画作成ソフトウェア
Pi-SAR3 の観測計画を作成するソフトウェアは、設定した観測条件(観測モード
や入射角等)で各観測地点を観測するための飛行計画とレーダの設定パラメータ
を作成する。本ソフトウェアで要求される機能を以下に示す。
A) ターゲットの緯度・経度・標高、ターゲットへの電波の入射角、飛行方向、飛行
高度、観測領域、アンテナ制御パラメータ(オフナディア角等)
、レンジサンプリ
ングの開始位置、ゲイン設定(AGC/MGC)、PRF(自動/手動)及び観測モード等を
設定することで観測計画を作成する機能を有すること。
B) 作成した観測計画(ターゲットの位置、観測領域、観測領域内の入射角等)をグ
ラフィカルユーザインターフェイス(GUI、地図上と数値)で確認することができ
る機能を有すること。なお、地図上の情報と数値情報はリンクしていること。
C) 観測計画を実現するための飛行計画(飛行パス上の直線飛行開始位置、観測開始
位置、観測終了位置等)を作成する機能を有すること。なお、直線飛行開始位置
を決めるパラメータについては、ユーザが設定できるようにすること。
D) 地図上で表示されたターゲット位置をマウス操作で変更し、変更に合わせて観測
領域、飛行パスの情報が自動で変更され、地図上で表示できる機能を有すること。
E) ターゲット位置の数値情報を変更した場合、変更に合わせて観測領域、飛行パス
の情報が自動で変更され、地図上で表示できる機能を有すること。
F) 表示される地図のスケールが変更(拡大・縮小)できること。
G) 表示される地図はマウスとカーソルを用いて表示される範囲を移動できる機能を
有すること。
H) 作成された観測計画は電子ファイルに保存できること。保存する電子ファイルは
テキストベースとエクセル形式とすること。エクセル形式は、観測計画が表とし
てわかりやく整理された形式とし、一回の観測フライト(航空機が離陸してから
着陸するまでに実施する観測フライト)ごとに各観測の観測計画を表示・印刷で
きること。
I) 電子ファイルに保存された観測計画を読み込み・表示・修正する機能を有するこ
と。
(ウ) 機上システム
機上システムは以下の機能を有すること。
A)
全体
1. 航空機の機体から機上システムの各機器に適切に電力を供給する機能を有する
こと。
2. 機上システムの各機器の動作に不具合が生じないように、供給する電力のリッ
プル及びノイズを十分に低減する機能と波形等を正常にする機能を有すること。
3. 機上システムの各機器へ供給する電圧及び電流値をモニタで確認できる機能を
有すること。
4. 機上システムの全機器は、個々の機器同士が高精度な時刻によって同期が取れ、
送受信タイミング、信号処理タイミング、記録タイミング、解析処理タイミン
グ等のトリガー信号や各種ゲート信号を発生させる機能を有すること。また、
機上システムで使用する時刻は POS(GPS)の時刻と対応づけられるにすること。
5. 外部からの攻撃や不正アクセス等の情報セキュリティ対策を十分に処置するこ
と。
6. 運用中のオペレータの操作は、できるだけ単純化すること。ただし、オペレー
タが観測のために設定するパラメータをマニュアルで操作することができる機
能(初期値が最初に入力され、オペレータがその値を変更する形式)を有する
こと。
7. 使用する航空機は、Pi-SAR3 の専用機でないため、観測ごとに機上システムを
機体に装着し、配線等の作業が必要になるだけでなく、使用後には機上システ
ムを機体から取り外す作業が必要となる。機体への機上システムの取り付け作
業及び取り外し作業を容易に行えるようにすること。また、インターフェロメ
トリ観測で要求される高い精度での取り付け位置の再現性を持つこと。
8. 機上システムで使用する POS システムとして、Applanix 社製の POS AV510 V6
を使用できるようにすること。
B)
送受信機能
1.
機上システムを構成するすべてのアンテナは、水平偏波と垂直偏波を送信する
ことができる偏波共用アンテナとすること。
2.
全偏波観測ができる機能を有すること。
3.
クロスインターフェロメトリ観測を実現するために、航空機の進行方向に直交
する方向の機内あるいは機外の 2 箇所から地表面を観測できるようにするこ
と。
4.
アロングトラックインターフェロメトリ観測及びマルチチャンネル SAR 観測
を実現するために、機内あるいは機外の航空機の進行方向に 4 つ以上の送受信
アンテナあるいは受信アンテナを設置して、地表面を観測できるようにするこ
と。また、アロングトラックインターフェロメトリ観測とクロストラックイン
ターフェロメトリ観測を同時に行えるようにすること。
5.
アロングトラックインターフェロメトリ観測及びマルチチャンネル SAR 観測
では、単偏波(HH、HV、VV、VH)以上の観測を実現できること。なお、オペレ
ータが観測時にどの偏波で観測するのかを選択できるようにすること。
6.
送受信部から入力される送信パルス信号を高出力増幅・給電して、所定のビー
ムパターンで水平偏波と垂直偏波で放射する機能を有すること。増幅された送
信信号は、常に十分な周波数安定度を有し、十分な出力を有すること。
7.
地表面からの後方散乱された信号を受信して、低雑音で増幅して受信部へ送出
する機能を有すること。
8.
水平偏波と垂直偏波を交互に送信し、地表面からの後方散乱波の水平偏波成分
と垂直偏波成分を同時に受信できる機能を有すること。
9.
クロストラックインターフェロメトリ用のアンテナは、送信アンテナから送信
された電波(水平偏波あるいは垂直偏波)と同期して、地表面からの後方散乱
波(水平偏波及び垂直偏波)を同時に受信できる機能を有すること。また、各
アンテナで受信された信号の電気長等の違いを補正する機能を有すること。
10. クロストラックインターフェロメトリ用の2つのアンテナから交互に電波(水
平偏波あるいは垂直偏波)を送信し、地表面からの後方散乱波を同時に受信で
きる機能(ピンポン観測機能)を追加できるようにすること。
11. マルチチャンネル SAR において、同時に前方視と後方視観測ができる機能を有
すること。例えば、4 つの受信アンテナを用いてマルチチャンネル SAR を実現
する場合、進行方向に対して前方にある 2 つの受信アンテナの位相を操作する
ことで前方視観測をできるようにし、後方にある 2 つの受信アンテナの位相を
操作することで後方視観測をできること。
12. 送受信部と各アンテナの経路は、低損失導波管あるいは低損失同軸ケーブルを
使用するか、アンテナ背面に送信モジュールと受信モジュールを設置すること
により損失を可能な限り小さくすること。
13. 送受信部と各アンテナの経路において低損失導波管を使用する場合には、導波
管内を放電しない圧力に保つこと。
14. 導波管(使用する場合)、信号ケーブル、電源ケーブル、アースライン等の配
線は、本システムの機内設置及び観測作業に支障がないように配線に十分に配
慮すること。また、配線は、機体の運用に支障がないようにすること。
15. エレベーション方向に対して、要求される観測範囲において性能が満足される
ように、必要に応じてアンテナの最大利得方向が可変できること。
16. 各アンテナは航空機の姿勢による影響を補正する機能を有すること。
17. アンテナの保守及び調整が容易に行えるように設計・製造すること。
18. アンテナポッド内の機器は、温度、気圧等の機外の環境条件に耐えられ、不具
合が発生しないようにすること。また、外部からの水滴の侵入、温度変化によ
る結露及び気圧変動を考慮して製造すること。
19. 各アンテナの間隔をサブミリオーダで容易に計測できること。なお、提案書で
は各アンテナの間隔を計測する方法を提示すること。
20. システムの総合的な較正を行うことができる較正機能を有すること。なお、提
案書では、システムの総合的な較正方法を提示すること。
21. 送信出力のモニタ機能を有すること。
22. 電力増幅を HEMT によって実現する場合、各受信モジュールは、送信電力に対
する保護機能を有すること。ただし、保護機能が取得したデータに対して影響
を及ぼさないようにリミッタを設計すること。また、周囲の電源からの漏れ込
みに対する保護機能を有すること。
23. パルス変調した広帯域線形 FM チャープ信号を、周波数帯域幅を維持したまま、
所定の送信周波数に周波数変換し、適当なパルス波形の線形 FM チャープ送信
波を生成する機能を有すること。
24. アンテナ部から入力される受信信号を増幅すると共に、周波数帯域幅を維持し
たまま、適切なビデオ周波数帯へコヒーレント変換して出力する機能を有する
こと。
25. 送信出力、波形、チャープ信号、PRF、受信信号等のモニタができる端子を具
備すること。
26. オーバーロード等により送信を継続して行うと送信部に重大な障害を起こす
場合の保護機構を備え、アラーム表示できる機能を有すること。
27. 電源や主スイッチ等の故障・不具合により、突然動作停止してしまう事態に対
する保護機構を有すること。
28. 利得レベルを自動で設定することができる自動利得制御(AGC)機能及び利得
レベルをオペレータが設定することができる手動利得制御(MGC)機能を有す
ること。また、AGC と MGC はオペレータが自由に切り替えて使用することがで
き、全レンジ領域で利得は一定とすること。
29. 同じ受信機で水平偏波及び垂直偏波を交互に受信する場合には、MGC によって
受信信号種別ごとに利得レベルを変化させることができること。また、AGC は
受信レベルに合わせてパルスごとに利得レベルを変化させることができるこ
と。
30. パルスごとにそれぞれの受信機のゲインレベルを記録できること。
31. 各受信機は、送信電力に対する保護機構を有すること。ただし、保護機能の影
響が取得したデータに影響を及ぼさないようにリミッタ及び低雑音増幅器を
設計すること。また、周囲の電源からの漏れ込みに対する保護機構を有するこ
と。
32. 送受信部の各機能の健全性をモニタし、表示する機能を有すること。また、万
一、機能に異常が発生した場合には、アラーム表示すること。
33. 安定した動作を実現させるために、必要な場合には温度コントロール等の処置
を行うこと。
34. 超高分解能モードと高分解能モードは、使用帯域の 2 箇所(9.8GHz〜9.85GHz
帯域(TBD)と 9.9GHz〜10.0GHz 帯域(TBD)
)で、送信出力を低減(-40dB 以
下)させた観測(不連続帯域の観測)を行えるようにすること。ただし、送信
出力の低減に伴うサイドローブレベルの増大を抑圧する方策を取ること。
35. 超高分解能モードと高分解能モードは、使用帯域の 1 箇所(9.8GHz〜9.85GHz
帯域(TBD)あるいは 9.9GHz〜10.0GHz 帯域(TBD))で、送信出力を低減(-40dB
以下)させた観測(不連続帯域の観測)を行えるようにすること。ただし、送
信出力の低減に伴うサイドローブレベルの増大を抑圧する方策を取ること。
C)
1.
信号処理機能
受信機で検波された信号データを適切なレートで A/D 変換した上で、デジタル
信号処理により I/Q データに分離して、観測信号を作成し、観測時の時刻情報
を付加した上で、記録装置に出力すること。ただし、必要に応じて、メモリに
一時保存する機能を有すること。
2.
観測開始・終了等の制御や画像再生処理で必要となる航空機の情報(航空機の
位置、高度、速度等)収集は、Applanix 社製の POS AV V6 と同等以上の機能・
性能を有する POS システムを使用すること。
3.
画像再生処理に必要となる各種テレメトリ情報や POS からの情報等を HK データ
としてデジタルデータとして記録装置に記録できること。
4.
サンプリングゲートを可変にできること。
5.
デジタル方式によって、適当なパルス波形の広帯域線形 FM チャープ送信波を生
成できること。
6.
D)
1.
送信信号の PRF を変えることができること。
システム制御機能
機上において観測計画作成ソフトウェアで作成された観測計画ファイルから観
測計画データを読み込み、表示・編集できること。また、機上において観測計
画を作成するために、観測計画作成ソフトウェアと同じ機能を有すること。観
測計画を表示・編集するユーザインターフェイスは、観測計画作成ソフトウェ
アと同一とすること。
2.
POS で計測した航空機の状態(位置、速度等)をモニタリングできる機能と機
上システムの各機器の制御・モニタリングする機能を有すること。
3.
当機構所有の POS を利用しない場合、POS で計測する時刻、航空機の位置(緯
度、経度、高度)
、速度、姿勢(ピッチ方向、ロール方向、ヨー方向)、進行方
向、機首方向の情報を機上システムで利用する以外に、COM ポートまたは USB
によっては出力でき、その出力レートと計測間隔を設定・変更できること。
4.
画像再生処理で使用する POS の情報を記録装置に記録する機能を有すること。
5.
航空機の位置から各観測パスの観測開始までの時間と距離を表示させる機能を
有すること。
6.
観測開始から観測終了までの間、観測計画の航空機の軌道と実際の航空機の軌
道の差異がわかるようにリアルタイムで表示する機能を有すること。
7.
適切なタイミングで自動的に観測を開始し、終了する機能を有すること。
8.
オペレータが観測開始と観測終了をマニュアルで操作できる機能を有すること。
9.
観測開始直前の飛行状況に合わせて観測パラメータ(PRF 等)の設定を行う機
能を有すること。
10. オペレータが観測パラメータ(PRF 等)をマニュアルで設定できる機能を有す
ること。なお、適切な観測パラメータを設定するための補助情報をモニタ画面
上に表示する機能(例えば、DPCA 条件を満足する MTI 観測を実現するための観
測パラメータの設定等)を有すること。
11. 観測中の各機器の動作状況を監視・表示する機能を有すること。また、機器に
異常が発生した場合に、オペレータにランプ等で周知するとともに、他の機器
に及ぼす影響を最小限に留めながら、観測を安全に停止させる機能を有するこ
と。
12. 機上システムの各機器の電源オン/オフ、スイッチ制御、シーケンス制御を一元
管理する機能を有すること。
E)
1.
解析処理機能
観測データの画像再生処理を行う機上処理システムは、以下の機能を有するこ
と。
2.
高精度な画像再生処理を実現するために、アンテナパターンの補正や位相補正
等の前処理を行う機能を有すること。
3.
画像再生処理は、GUI ベースとすること。ただし、画像再生処理のアルゴリズ
ム及び生成プロダクトは、地上システムと同一とすること。
4.
画像再生処理では、レンジーアジマスクロスカップリングを補正する機能を有
したレンジドップラーアルゴリズムと同等以上の画質が得られるアルゴリズム
を使用すること。特に、前提条件で想定している航空機の姿勢変動範囲を十分
に補正することが難しい場合には、スクイント角が大きくなるため、その影響
を十分に考慮しているアルゴリズム(例えば、ωK アルゴリズム(ωKA)等)
を使用すること。なお、処理は FPGA、CPU あるいは GPU を効率的に利用(並列
化処理等)することによって高速化すること。
5.
画像再生処理では、POS で記録された航空機の飛行情報(航空機の状態等の情
報)を基に航空機の動揺を補正すること。
6.
自然災害等の緊急観測を実施した際に、観測対象の状況を迅速に把握するため
に準リアルタイムで画像再生処理(準リアルタイム画像再生処理)ができるこ
と。準リアルタイム処理の性能については、4 章 4 項 1(カ)F)で規定する。
7.
画像再生処理では、表 9 に示すプロダクトを生成し、記録部に記録できること。
なお、オルソ補正処理は、国土地理院の DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測デ
ータから推定された DSM を用いる場合を選択できるようにすること。
表 9 画像再生処理で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
数値,TIFF,GEOTIFF
画像
クロストラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
アロングトラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
視線方向の速度
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック振幅画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ックポラリメトリ画像
オルソ補正されたクロスト
数値,TIFF,GEOTIFF
ラック干渉画像
オルソ補正されたアロング
数値,TIFF,GEOTIFF
トラック干渉画像
オルソ補正された DSM(暫定) 数値,TIFF,GEOTIFF
備考
レンジ方向の座標系はスラントレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はグランドレンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
8.
画像再生処理は、観測中でも実施できること。
9.
画像再生処理結果は、モニタ上で確認できること。なお、オペレータが確認する
ための画像を自由に選択できる機能を有すること。
10. 画像再生処理で不具合が発生しても生データを記録している記録部には影響を
及ぼさないこと。
11. 中分解能モードと広域観測モードのアジマス方向のルック処理については、任意
のルック数で処理できるようにすること。例えば、広域観測モードの場合には、
ルック数 1〜4 までを自由に変更でき、それぞれのルックに対応した処理結果を
個別に出力できるようにすること。
12. 画像再生処理された画像データのサイズを変更して電子ファイルに保存する機
能を有すること。保存する電子ファイルの形式は「JPEG」(使用するアルゴリズ
ムはブロックノイズが発生しないものを使用すること)と「HEVC-MSP」
(TBD)と
し、画像圧縮率を変更できること。
13. 12 で作成した画像ファイルを衛星回線によって地上局に送信する機能(予め登
録されたメールアドレスへの送信機能や Web サーバの任意のデレクトリへの送
信機能等)を有すること。
14. 画像再生処理を行う機器は、OS が格納されている HDD あるいは SSD に不具合が
発生しても観測に影響がでない構成にすること。
15. 準リアルタイム画像再生処理では、マルチチャンネル SAR の各アンテナで得られ
た受信信号をビーム合成することで雑音等価後方散乱係数の値を改善した高感
度処理機能を有すること。なお、高感度処理機能では、表 10 に示すプロダクト
を生成し、記録部に記録できること。なお、オルソ補正処理は、国土地理院の
DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測データから推定された DSM を用いる場合を選
択できるようにすること。
表 10 高感度処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
数 値 , TIFF ,
シングルルック複素画像
GEOTIFF
数 値 , TIFF ,
マルチルック複素画像
GEOTIFF
数 値 , TIFF ,
マルチルック振幅画像
GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ 数 値 , TIFF ,
画像
GEOTIFF
数 値 , TIFF ,
クロストラック干渉画像
GEOTIFF
数 値 , TIFF ,
DSM
GEOTIFF
擬似カラー合成画像
TIFF,GEOTIFF
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
オルソ補正されたマルチル
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
ック振幅画像
オルソ補正されたマルチル
ックポラリメトリ画像
オルソ補正されたクロスト
ラック干渉画像
オルソ補正された DSM(暫
定)
数 値 ,
GEOTIFF
数 値 ,
GEOTIFF
数 値 ,
GEOTIFF
数 値 ,
GEOTIFF
数 値 ,
GEOTIFF
TIFF ,
TIFF ,
備考
レンジ方向の座標系はスラントレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合のみ。
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合のみ。
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合のみ。
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
TIFF , 観測したデータが存在する場合のみ。
レンジ方向の座標系はグランドレンジ
TIFF , 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレンジ
TIFF , 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレンジ
16. 準リアルタイム画像再生処理は、マルチチャンネル SAR の各アンテナで受信した
信号を用いたアンビギュイティ低減処理による高 S/A 処理機能を有すること。高
S/A 処理機能では、表 11 に示すプロダクトを生成し、記録部に記録できること。
なお、オルソ補正処理は、国土地理院の DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測デー
タから推定された DSM を用いる場合を選択できるようにすること。
表 11 高 S/A 処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
数値,TIFF,GEOTIFF
画像
クロストラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック振幅画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ックポラリメトリ画像
オルソ補正されたクロスト
数値,TIFF,GEOTIFF
ラック干渉画像
オルソ補正された DSM(暫
数値,TIFF,GEOTIFF
定)
備考
レンジ方向の座標系はスラントレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランドレ
ンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランドレ
ンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランドレ
ンジ
17. 準リアルタイム画像再生処理は、マルチチャンネル SAR による前方視観測及び後
方視観測の画像再生処理機能を有すること。本画像再生処理機能では、前方視観
測と後方視観測で得られた観測データを用いて、表 12 に示すプロダクトを生成
し、記録部に記録できること。なお、前方視観測及び後方視観測における各プロ
ダクトの座標系は、アジマス方向を飛行方向とし、レンジ方向を飛行方向と直交
する方向とすること
(高感度処理機能等で生成されるプロダクトと同一)
。また、
オルソ補正処理は、
国土地理院の DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測データから
推定された DSM を用いる場合を選択できるようにすること。
表 12 前方視観測及び後方視観測の画像再生処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
数値,TIFF,GEOTIFF
画像
アロングトラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ック振幅画像
オルソ補正されたマルチル
数値,TIFF,GEOTIFF
ックポラリメトリ画像
オルソ補正されたアロング
数値,TIFF,GEOTIFF
トラック干渉画像
オルソ補正された DSM(暫
数値,TIFF,GEOTIFF
定)
備考
レンジ方向の座標系はスラントレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はスラントレン
ジとグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランドレ
ンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランドレ
ンジ
18. 画像再生処理された各種プロダクトの位置補正する機能を有すること。自動でタ
イポイントを選択してジオメトリ補正し、補正された疑似カラー合成画像を地図
上にオーバーレイすることにより確認できる機能を有すること。オーバーレイす
る疑似カラー合成画像は、透過率を変えられること。また、各種プロダクトのジ
オメトリ補正を GUI によって手動で行うことができる機能を有すること。なお、
地図については、オフラインで保持しておくこと。
19. 超高分解能モード及び高分解能モードにおいて、無線局免許の関係で不連続領域
が発生した場合には、信号処理によって画質劣化を軽減すること。
20. 画像再生処理は、ユーザが自由に任意のプロダクトを作成できるようにすること。
なお、本機能は処理に必要な入力データが存在するときのみ有効とする。
21. 画像再生処理は、ユーザ要求に基づいて処理するオンデマンド処理モードと観測
パス全体を処理する観測パス処理モードの 2 つの処理モードを有すること。
22. 画像再生処理では、オートフォーカス機能を具備すること。
23. オンデマンド処理モードは、出力ファイル名、処理する領域の中心座標(緯度経
度)
、処理する領域サイズ、出力するプロダクトの選択、オートフォーカスの有
無、処理に使用する POS データの種類(ポストプロセッシングした POS データと
ポストプロセッシングしない POS データ)等のパラメータファイルを設定するこ
とで画像再生処理するモードとすること。なお、処理範囲は計算機の制約の範囲
で制約を設けないこと。
24. 観測パス処理モードは、1 パスの観測領域を複数のタイルに分割して処理するモ
ードとすること。タイルサイズは任意の大きさ(距離)で指定する場合とタイル
数で指定する場合の 2 種類で指定できるようにすること。また、観測パス処理モ
ードの画像再生処理では、タイルごとに最適化された参照軌道を用いる場合とパ
スに最適化された参照軌道を用いる場合(パス全体で参照軌道を作成する場合)
とを選択できるようにすること。パス全体で参照軌道を作成する場合、個々のタ
イル同士の境界の連続性(振幅及び位相とも)を確保すること。
25. 同じ観測地域を異なる時期で観測した観測データの位置合わせ(コレジストレー
ション)を行う機能を有すること。コレジストレーションはサブピクセル単位で
行い、観測されたすべてのデータに対して実施できること。コレジストレーショ
ンの結果を確認することができる機能(数値と視覚的に確認できる機能)を有す
ること。
26. クロストラックインターフェロメトリ処理(干渉画像作成処理や DSM 作成処理)
におけるベースライン長の誤差(取り付け誤差や気温変動に伴う誤差等)や位相
誤差を補正する機能を有すること。ただし、ベースライン長の誤差が発生しない
方策を実現した場合には、本機能を具備しなくて良い。
27. 異なる時期に観測された観測データを用いて、クロストラックインターフェロメ
トリ処理するために、処理する際に使用する両者の参照軌道の方向を同一にする
機能を有すること。
28. 高精度なアロングトラックインターフェロメトリ処理を行うために、受信機や電
気長等の違いに起因する位相誤差の補正機能を有すること。
29. 高精度なマルチチャンネル処理を行うために、受信機や電気長等の違いに起因す
る位相誤差の補正機能を有すること。
30. 2 つの異なる時期に観測されたデータを用いた CCD 処理を行う機能を有すること。
なお、ユーザが自由に観測データを選択して解析できるようにすること。
31. 機上処理システムの OS は、UNIX 系の OS を使用すること。
32. 外部からの攻撃や不正アクセス等の情報セキュリティ対策を十分に処置するこ
と。
33. 機上処理システムの UNIX 系 OS については、OS のセキュリティ関連のアップデ
ート(yum や dnf 等)を行っても機上処理機能に影響を与えないよう、処置するこ
と。これは、コンフィグファイル(yum.conf 等)に exclude 項目を追加すること
で対処しても良い。
34. リアルタイムで画像再生処理(リアルタイム処理)を実施し、疑似カラー合成画
像をモニタ上で表示することができる機能(リアルタイム処理機能)を準リアル
タイム処理用の機器に追加できるようにすること。なお、リアルタイム処理機能
としては、
以下の機能を具備する予定なのでこれらの機能を追加できるようにす
ること。
I.
どの受信アンテナの偏波情報を用いて疑似カラー合成画像を作成するのか
を選択(パラメータで指定)できるようにすること。
II.
リアルタイム処理で処理されたプロダクト(マルチルック振幅画像データと
疑似カラー合成画像(TIFF フォーマット))は、記録部に保存ができること。
III. リアルタイム処理では、全観測領域を分解能 2m よりも高い分解能で処理す
るモード(全領域処理モード)と各観測モードの分解能でレンジ方向の処理
範囲を限定したモード
(処理領域限定モード)
の 2 つの処理モードを具備し、
オペレータがどのモードで処理するかを選択ができること。
IV.
処理範囲限定モードは、オペレータがどの範囲を処理するのかを指定できる
こと。
V.
リアルタイム処理でマルチルック振幅画像(単偏波振幅画像)を表示する場
合、オペレータがどの受信アンテナの偏波(HH、HV、VH、VV)の観測データ
を表示するのかを選択できること。
F)
データの記録機能
1. 記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用する
場合(1 台の LTX4 で 4 台の LTXe を制御)
、A/D 変換された観測データ(5 章 4 項
1(ゥ)C)の「信号処理機能」を参照)を適切に LTX4 に入力できる機能を有す
ること。また、LTXe に記録されている観測データ(5 章 4 項 1(ゥ)E)の「解析
処理機能」を参照)を適切に読み出す機能を有すること。なお、4 台の LTX4 と 4
台の LTXe の構成に機能拡張した場合に対応できること。さらに、解析処理機能
の拡張により実現するリアルタイム処理機能で生成される各プロダクトを記録
できるにすること。
2. 記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用しな
い場合、記録装置は以下の 3〜9 で規定される機能を有すること。
3. 記録装置は、A/D 変換された観測データ(5 章 4 項 1(ゥ)c)の「信号処理機能」
を参照)を HDD あるいは SSD 等の記録媒体に記録する機能を有すること。また、
記録媒体の可搬性を高める構成とするとともに、記録媒体の記録容量の拡大を考
慮した構成とすること。
4. 記録装置は、飛行情報と HK データを HDD あるいは SSD 等の記録媒体に記録する
機能を有すること。
5. 記録装置は、観測データ、飛行情報及び HK データを同時に書き込みと読み出し
を行える機能を有すること。
6. 記録装置は、準リアルタイム処理された各プロダクトを HDD あるいは SSD 等の記
録媒体に保存する機能と読み出す機能を有すること。なお、保存と読み出しは同
時にできること。
7. 記録装置あるいは観測データ・各プロダクトを記録したユニットは、持ち運びが
でき、その際の耐衝撃性を有すること。
8. 記録装置あるいは観測データ・各プロダクトを記録したユニットは、地上システ
ムで利用できること。
9. 記録装置は、解析処理機能の拡張により実装されるリアルタイム処理された各プ
ロダクトを記録する機能を有すること。
(エ) 地上処理システム
A)
機上システムの記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4
台)を使用する場合、地上処理システムは 1 台の LTX4 を用いて 4 台の LTXe を
制御することにより観測データを読み出し、ネットワーク経由で NAS 等の外部
の記録装置に書き込む機能を有すること。なお、機上システムの記録装置とし
て 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用しない場合、地上
処理システムは 5 章 4 項 1(エ)F)で規定される機能を有すること。
B)
地上処理システムは機上システムの記録装置あるいは観測データを記録したユ
ニットから観測データを読み出し、NAS 等の外部の記録装置にネットワーク経
由で書き込む機能を有すること。なお、観測データ(生データ)を記録したモ
ジュールが複数で構成される場合には、1 台のコントローラーですべてのモジ
ュールを同時に操作(読み出し操作)できること。
C)
地上処理システムは、外部の記録装置(NAS 等)に記録された観測データを画
像再生処理できる機能を有すること。
D)
高精度な画像再生処理を実現するために、アンテナパターンの補正や位相補正
等の前処理を行う機能を有すること。なお、本機能は機上システムの解析処理
機能と同一の処理とすること。
E)
画像再生処理は、コマンドベースあるいは GUI ベースとすること。ただし、ど
ちらも再生処理で設定するパラメータをユーザが自由に設定できるようにする
こと。また、画像再生処理のアルゴリズム及び生成プロダクトは、機上システ
ムと同一とすること。
F)
画像再生処理では、レンジーアジマスクロスカップリングを補正する機能を有
したレンジドップラーアルゴリズムと同等以上の画質が得られるアルゴリズム
を使用すること。特に、前提条件で想定している航空機の姿勢変動範囲を十分
に補正することが難しい場合には、スクイント角が大きくなるため、その影響
を十分に考慮しているアルゴリズム(例えば、ωKA 等)を使用すること。なお、
処理は FPGA、CPU あるいは GPU を効率的に利用(並列化処理等)することによ
って高速化すること。
G)
画像再生処理では、POS で記録された航空機の飛行情報(航空機の状態等の情
報)を基に航空機の動揺を補正すること。ただし、画像再生処理は、ポストプ
ロセッシングした POS データとポストプロセッシングしない POS データの両方
でできること。ユーザがどちらのデータを使用するかを選択できるようにする
こと。
H)
コマンドベースの画像再生処理は、処理パラメータを記述したパラメータファ
イル(テキスト形式)を処理プログラムに読み込ませることで実施する。可変
処理パラメータについては、パラメータファイルによって設定できるようにす
ること。また、複数の処理を一括して行う場合には、バッチ処理によって自動
で処理できるようにすること。
I)
GUI ベースの画像再生処理は、機上システムと同一のインターフェースとする
こと。
J)
中分解能モードと広域観測モードのアジマス方向のルック処理については、任
意のルック数で処理できるようにすること。例えば、広域観測モードの場合に
は、ルック数 1〜4 までを自由に変更でき、それぞれのルックに対応した処理結
果を個別に出力できるようにすること。
K)
画像再生処理は、表 13 に示すプロダクトを生成し、ネットワークによって NAS
等の記録装置に記録できること。なお、オルソ補正処理は、国土地理院の DEM
を用いる場合と Pi-SAR3 の観測データから推定された DSM を用いる場合を選択
できるようにすること。
表 13 画像再生処理で生成するプロダクト
プロダクト
シングルルック複素画像
マルチルック複素画像
マルチルック振幅画像
マルチルックポラリメトリ
画像
クロストラック干渉画像
アロングトラック干渉画像
DSM
視線方向の速度
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
Pauli 画像
オルソ補正されたマルチル
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
ック振幅画像
オルソ補正されたマルチル
ックポラリメトリ画像
オルソ補正されたクロスト
ラック干渉画像
オルソ補正されたアロング
トラック干渉画像
オルソ補正された DSM(暫
定)
出力フォーマット
備考
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はスラントレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はグランドレンジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はグランドレンジ
TIFF,GEOTIFF
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
TIFF,GEOTIFF
レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF レンジ方向の座標系はグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレン
ジ
数値,TIFF,GEOTIFF 観測した場合のみ。レンジ方向の座標
系はスラントレンジとグランドレン
ジ
L)
画像再生処理は、マルチチャンネル SAR の各アンテナで得られた受信信号をビ
ーム合成することで雑音等価後方散乱係数の値を改善した高感度処理機能を有
すること。高感度処理機能では、表 14 に示すプロダクトを生成し、ネットワー
クによって NAS 等の記録装置に記録できること。なお、オルソ補正処理は、国
土地理院の DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測データから推定された DSM を用
いる場合を選択できるようにすること。
表 14 高感度処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
画像
数値,TIFF,GEOTIFF
クロストラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
ック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ックポラリメトリ画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたクロスト
ラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正された DSM(暫
定)
数値,TIFF,GEOTIFF
備考
レンジ方向の座標系はスラントレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
M)
画像再生処理は、マルチチャンネル SAR の各アンテナで受信した信号を用いた
アンビギュイティ低減処理による高 S/A 処理機能を有すること。高 S/A 処理機
能では、表 15 に示すプロダクトを生成し、ネットワークによって NAS 等の記
録装置に記録できること。なお、オルソ補正処理は、国土地理院の DEM を用い
る場合と Pi-SAR3 の観測データから推定された DSM を用いる場合を選択できる
ようにすること。
表 15 高 S/A 処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
画像
数値,TIFF,GEOTIFF
クロストラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
ック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ックポラリメトリ画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたクロスト
ラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正された DSM(暫
定)
数値,TIFF,GEOTIFF
備考
レンジ方向の座標系はスラントレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はグランドレンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
N)
画像再生処理は、マルチチャンネル SAR による前方視観測及び後方視観測の
画像再生処理機能を有すること。本画像再生処理機能では、前方視観測と後
方視観測で得られた観測データを用いて、表 16 に示すプロダクトを生成し、
記録部に記録できること。なお、前方視観測及び後方視観測における各プロ
ダクトの座標系は、他観測プロダクトと同一(アジマス方向:飛行方向、レ
ンジ方向:飛行方向と直交する方向)とし、オルソ補正処理は、国土地理院
の DEM を用いる場合と Pi-SAR3 の観測データから推定された DSM を用いる場
合を選択できるようにすること。
表 16 前方視観測及び後方視観測の画像再生処理機能で生成するプロダクト
プロダクト
出力フォーマット
シングルルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック複素画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
マルチルックポラリメトリ
画像
数値,TIFF,GEOTIFF
アロングトラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
DSM
数値,TIFF,GEOTIFF
擬似カラー合成画像
(Sinclair 画像)
TIFF,GEOTIFF
Pauli 画像
TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ック複素画像
オルソ補正されたマルチル
ック振幅画像
数値,TIFF,GEOTIFF
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたマルチル
ックポラリメトリ画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正されたアロング
トラック干渉画像
数値,TIFF,GEOTIFF
オルソ補正された DSM(暫
定)
数値,TIFF,GEOTIFF
備考
レンジ方向の座標系はスラントレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はスラントレ
ンジとグランドレンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
レンジ方向の座標系はグランドレ
ンジ
観測したデータが存在する場合の
み。レンジ方向の座標系はグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
観測した場合のみ。レンジ方向の座
標系はスラントレンジとグランド
レンジ
O)
画像再生処理された各種プロダクトの位置補正する機能を有すること。自動で
タイポイントを選択してジオメトリ補正し、補正された疑似カラー合成画像を
地図上にオーバーレイすることにより確認できる機能を有すること。オーバー
レイする疑似カラー合成画像は、透過率を変えられること。また、各種プロダ
クトのジオメトリ補正を GUI によって手動で行うことができる機能を有する
こと。
P)
超高分解能モード及び高分解能モードにおいて、無線局免許の関係で不連続領
域が発生した場合には、信号処理によって画質劣化を軽減すること。
Q)
画像再生処理は、任意のプロダクトを作成できるようにすること。なお、本機
能は処理に必要な入力データが存在するときのみ有効とする。
R)
画像再生処理は、ユーザ要求に基づいて処理するオンデマンド処理モードと観
測パス全体を処理する観測パス処理モードの 2 つの処理モードを有すること。
S)
画像再生処理では、オートフォーカス機能を具備すること。
T)
オンデマンド処理モードは、出力ファイル名、処理する領域の中心座標(緯度
経度)、処理する領域サイズ、出力するプロダクトの選択、オートフォーカス
の有無、処理に使用する POS データの種類(ポストプロセッシングした POS デ
ータとポストプロセッシングしない POS データ)等のパラメータファイルを設
定することで画像再生処理するモードとすること。なお、処理範囲は計算機の
制約の範囲で制約を設けないこと。
U)
観測パス処理モードは、1 パスの観測領域を複数のタイルに分割して処理する
モードとすること。タイルサイズは任意の大きさ(距離)で指定する場合とタ
イル数で指定する場合の 2 種類で指定できるようにすること。また、観測パス
処理モードの画像再生処理では、タイルごとに最適化された参照軌道を用いる
場合とパスに最適化された参照軌道を用いる場合(パス全体で参照軌道を作成
する場合)とを選択できるようにする。パス全体で参照軌道を作成する場合、
個々のタイル同士の境界の連続性(振幅及び位相とも)を確保すること。
V)
同じ観測地域を異なる時期で観測した観測データの位置合わせ(コレジストレ
ーション)を行う機能を有すること。コレジストレーションはサブピクセル単
位で行い、観測されたすべてのデータに対して実施できること。コレジストレ
ーションの結果を確認することができる機能(数値と視覚的に確認できる機能)
を有すること。
W)
クロストラックインターフェロメトリ処理(干渉画像作成処理や DSM 作成処理)
におけるベースライン長の誤差(取り付け誤差や気温変動に伴う誤差等)や位
相誤差を補正する機能を有すること。ただし、ベースライン長の誤差が発生し
ない方策を実現した場合には、本機能を具備しなくて良い。
X)
異なる時期に観測された観測データを用いて、クロストラックインターフェロ
メトリ処理するために、処理する際に使用する両者の参照軌道の方向を同一に
する機能を有すること。
Y)
高精度なアロングトラックインターフェロメトリ処理を行うために、受信機や
電気長等の違いに起因する位相誤差の補正機能を有すること。
Z)
高精度なマルチチャンネル処理を行うために、受信機や電気長等の違いに起因
する位相誤差の補正機能を有すること。
AA)
2 つの異なる時期に観測されたデータを用いた CCD 処理を行う機能を有するこ
と。なお、ユーザが自由に観測データを選択して解析できるようにすること。
BB)
地上処理システムの OS は、UNIX 系の OS を使用すること。
CC)
外部からの攻撃や不正アクセス等のセキュリティ対策を十分に処置すること。
2.
Pi-SAR3 の性能
以下に、Pi-SAR3 で要求される性能を示す。なお、ここで規定している性能は、
必要最低限の性能を要求しており、この値を向上させた提案に対しては加点評価と
なる。
(ア) 基本性能
表 17 に Pi-SAR3 の基本性能(観測モード、画質、観測範囲、計測位置精度等)を
示す。なお、提案書では、観測幅、雑音等価後方散乱係数、信号対アンビギュイテ
ィ比及び入射角範囲を算定した根拠を明示すること。
表 17 基本性能
(注1)
項目
観測方式
偏波
中心周波数
帯域
スラント
分 解
レンジ
能 (注
3)
アジマス
モード1
超高分解能モー
ド
ストリップマッ
プ
HH+HV+VH+VV
9.6GHz
or
9.65GHz(注2)
1.2GHz
(9.0GHz
〜
10.2GHz
or
9.05GHz
〜
10.25GHz)(注2)
モード4
モード2(注1)
モード3
広域観測モー
高分解能モード 中分解能モード
ド
ストリップマッ ストリップマッ ス ト リ ッ プ マ
プ
プ
ップ
HH+HV+VH+VV
HH+HV+VH+VV
HH+HV+VH+VV
9.7GHz
or
9.55GHz
9.65GHz
9.75GHz(注2)
1.0GHz
300MHz
(9.2GHz
〜 500MHz
〜
〜 (9.5GHz
10.2GHz
or (9.3GHz
9.8GHz)
9.25GHz
〜 9.8GHz)
10.25GHz)(注2)
12.5cm
15cm
30cm
50cm
12.5cm
(1 ルック)
15cm
(1 ルック)
30cm
(1〜2 ルック)
50cm
(1〜4 ルック)
観測幅(グラウン
5km 以上
5km 以上
5km〜10km 以上
10km 以上
ド)
雑音等価後方散乱
-20dB 以下 (注4) -20dB 以下 (注4) -23dB 以下 (注4) -27dB 以下(注4)
係数
信号対アンビギュ
25dB(注6)以上
イティ比 (注5)
15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 30° 以 下 〜
入射角範囲
以上
以上
以上
65°以上
ジオメトリック精
2m(注7)以内(RMS)、0.5m(注8)以内(RMS)
度
ピクセ
レンジ
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
ルスペ
ーシン
アジマス
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
グ
(注1)モード1とモード2において 9.9GHz 以上の帯域については、WRC2015 で決定され
た PFD 制限を満足すること。
(注2)無線局免許取得のため調整の中で、どちらの中心周波数と帯域にするかを決定す
る。
(注3)分解能はアジマス・スラントレンジともに窓関数を掛けない処理にて規定する。
(注4)飛行高度 27,500ft から受信アンテナ 1 台が地表面を観測する条件で、全観測域に
おいて本値を満足する。
(注5)アジマス方向、レンジ方向とも本値を満足すること。
(注6)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注7)GCP がない状態で、POS の単独測位情報のみで処理した場合。
(注8)GCP がない状態で、ポストプロセッシングした POS の情報のみで処理した場合。
(イ) クロストラックインターフェロメトリの性能
表 18 に Pi-SAR3 のクロストラックインターフェロメトリの性能を示す。なお、提
案書では、入射角による標高計測精度を明示するとともに、標高計測精度の算定方
法と算定に使用したパラメータ(送受信経路長決定誤差、ベースライン距離決定誤
差等)の根拠を明記すること。
表 18 クロストラックインターフェロメトリの性能
項目
観測方式
偏波
中心周波数
帯域
スラントレ
分解
ンジ
能(注
3)
アジマス
モード1(注1)
超高分解能モー
ド
ストリップマッ
プ
HH+HV+VH+VV
9.6GHz
or
9.65GHz(注2)
1.2GHz
(9.0GHz
〜
10.2GHz
or
9.05GHz
〜
10.25GHz)(注2)
12.5cm
12.5cm
(1 ルック)
モード4
モード2(注1)
モード3
広 域観測モ ー
高分解能モード 中分解能モード
ド
ストリップマッ ストリップマッ ス トリップ マ
プ
プ
ップ
HH+HV+VH+VV
HH+HV+VH+VV
HH+HV+VH+VV
9.7GHz
or
9.55GHz
9.65GHz
9.75GHz(注2)
1.0GHz
300MHz
(9.2GHz
〜 500MHz
〜
〜 (9.5GHz
10.2GHz
or (9.3GHz
9.8GHz)
9.25GHz
〜 9.8GHz)
10.25GHz)(注2)
15cm
15cm
(1 ルック)
5km 以上
30cm
50cm
30cm
(1〜2 ルック)
50cm
(1〜4 ルック)
観測幅(グラウン
5km 以上
5km〜10km 以上 10km 以上
ド)
雑音等価後方散乱
-27dB 以下 (注
-20dB 以下 (注4) -20dB 以下 (注4) -23dB 以下 (注4) 4)
係数
信号対アンビギュ
25dB(注6)以上
イティ比 (注5)
15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 30° 以 下 〜
入射角範囲
以上
以上
以上
65°以上
ジオメトリック精
2m(注7)以内(RMS)、0.5m (注8)以内(RMS)
度
ピクセ
レンジ
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
ルスペ
ーシン
アジマス
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
グ
60cm(注9)以下 80 ㎝ (注9)以下 1m(注9)以下
標 高 入射角 15° 60cm(注9)以下
精度 入射角 60° 2m(注9)以下
2m(注9)以下
2.2m(注9)以下 2.4m(注9)以下
(注1)モード1とモード2において 9.9GHz 以上の帯域については、WRC2015 で決定され
た PFD 制限を満足すること。
(注2)無線局免許取得のため調整の中で、どちらの中心周波数と帯域にするかを決定す
る。
(注3)分解能はアジマス・スラントレンジともに窓関数を掛けない処理にて規定する。
(注4)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注5)アジマス方向とレンジ方向とも本値を満足すること。
(注6)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注7)GCP がない状態で、POS の単独測位情報のみで処理した場合。
(注8)GCP がない状態で、ポストプロセッシングした POS の情報のみで処理した場合。
(注9)本規定値は空間分解能を 5m 四方に平滑化したときの値とする。ただし、提案書で
は、1km 四方に平滑化したときの値についても記載すること。
(ウ) アロングトラックインターフェロメトリの性能
表 19 に Pi-SAR3 のアロングトラックインターフェロメトリの性能を示す。なお、
提案書では、入射角による最小検出速度と最大検出速度を明示するとともに、最小
検出速度と最大検出速度の算定方法と算定に使用したパラメータ(送受信経路長決
定誤差、ベースライン距離決定誤差等)の根拠を明記すること。
表 19 アロングトラックインターフェロメトリの性能
項目
観測方式
偏波
モード4
モード1(注1)
モード2(注1)
モード3
超高分解能モー
広域観測モー
高分解能モード 中分解能モード
ド
ド
ストリップマッ ストリップマッ ストリップマッ ス ト リ ッ プ マ
プ
プ
プ
ップ
単偏波(HH、HV、 単偏波(HH、HV、 単偏波(HH、HV、単偏波(HH、HV、
VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注
2)
中心周波数
帯域
スラントレ
分 解
ンジ
能 (注
4)
アジマス
2)
2)
2)
9.6GHz
or 9.7GHz
or
9.55GHz
9.65GHz(注3)
9.75GHz(注3)
1.2GHz
1.0GHz
(9.0GHz
〜 (9.2GHz
〜 500MHz
10.2GHz
or 10.2GHz
or (9.3GHz
9.05GHz
〜 9.25GHz
〜 9.8GHz)
10.25GHz)(注3) 10.25GHz)(注3)
9.65GHz
300MHz
〜 (9.5GHz
9.8GHz)
〜
12.5cm
15cm
30cm
50cm
12.5cm
(1 ルック)
15cm
(1 ルック)
30cm
(1〜2 ルック)
50cm
(1〜4 ルック)
観測幅(グラウン
5km 以上
5km 以上
5km〜10km 以上
10km 以上
ド)
雑音等価後方散乱
-20dB 以下 (注5) -20dB 以下 (注5) -23dB 以下 (注5) -27dB 以下(注5)
係数
信号対アンビギュ
25dB(注7)以上
イティ比 (注6)
15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 30° 以 下 〜
入射角範囲
以上
以上
以上
65°以上
ジオメトリック精
2m(注8)以内(RMS)、0.5m(注9)以内(RMS)
度
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
ピ ク セ ル レンジ
スペーシ アジマ
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
ング
ス
飛 行 速 度 : 35cm/s (注10) 以 40cm/s (注10) 以 45cm/s (注10) 以 55cm/s ( 注 1 0 )
最 小
160m/s
下
下
下
以下
検 出
(注10)
(注10)
(注10)
飛 行 速 度 : 50cm/s
以 50cm/s
以 60cm/s
以 75cm/s ( 注 1 0 )
速度
220m/s
下
下
下
以下
飛行速度:
14m/s (注10) 以
13m/s(注10)以上 13m/s(注10)以上 14m/s(注10)以上
最 大
160m/s
上
検 出
飛行速度:
19m/s (注10) 以
速度
18m/s(注10)以上 18m/s(注10)以上 19m/s(注10)以上
220m/s
上
(注1)モード1とモード2において 9.9GHz 以上の帯域については、WRC2015 で決定され
た PFD 制限を満足すること。
(注2)観測する偏波はオペレータが選択できること。
(注3)無線局免許取得のため調整の中で、どちらの中心周波数と帯域にするかを決定す
る。
(注4)分解能はアジマス・スラントレンジともに窓関数を掛けない処理にて規定する。
(注5)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注6)アジマス方向とレンジ方向とも本値を満足すること。
(注7)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注8)GCP がない状態で、POS の単独測位情報のみでの処理した場合。
(注9)GCP がない状態で、ポストプロセッシングした POS の情報のみで処理した場合。
(注10)本規定値は空間分解能を 1m 四方に平滑化したときの値とする。なお、提案書に
は、5m 四方に平滑したときの値についても記載すること。
(エ) マルチチャンネル SAR の性能
表 20 に Pi-SAR3 のマルチチャンネル SAR の性能を示す。なお、提案書では、位相
制御による各ビームのアンテナパターンを算定し明記するとともに、雑音等価後方
散乱係数、信号対アンビギュイティ比及び入射角範囲の算定し明記(算定根拠も含
む)すること。
表 20 マルチチャンネル SAR の性能
項目
観測方式
偏波
中心周波数
帯域
分 解 スラントレ
能 (注 ンジ
4 )( 注
5)
アジマス
モード2(注1)
モード1(注1)
モード3
モード4
超高分解能モー 高分解能モード
中分解能モード 広域観測モード
ド
ストリップマッ ストリップマッ ストリップマッ ス ト リ ッ プ マ ッ
プ
プ
プ
プ
単偏波(HH、HV、単偏波(HH、HV、単偏波(HH、HV、 単偏波(HH、HV、
VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注 VH、VV)以上 (注
2)
2)
2)
2)
9.6GHz
or
9.65GHz(注3)
1.2GHz
(9.0GHz
〜
10.2GHz
or
9.05GHz
〜
10.25GHz)(注3)
9.7GHz
or
9.75GHz(注3)
1.0GHz
(9.2GHz
〜
10.2GHz
or
9.25GHz
〜
10.25GHz)(注3)
9.55GHz
9.65GHz
500MHz
(9.3GHz
9.8GHz)
300MHz
〜 (9.5GHz
9.8GHz)
12.5cm
15cm
30cm
50cm
12.5cm
(1 ルック)
15cm
(1 ルック)
30cm
(1〜2 ルック)
50cm
(1〜4 ルック)
〜
観測幅 (注5)(グラ
5km 以上
5km 以上
5km〜10km 以上
10km 以上
ウンド)
雑音等価後方散乱 -20dB 以下(注6)、 -20dB 以下(注6)、 -23dB 以下(注6)、 -27dB 以下 (注6)、
係数 (注5)
-23dB 以下 (注7) -23dB 以下 (注7) -26dB 以下 (注7) -30dB 以下 (注7)
信号対アンビギュ
25dB(注9)以上
イティ比 (注5)(注8)
15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 15° 以 下 〜 60° 30° 以 下 〜 65°
入射角範囲 (注5)
以上
以上
以上
以上
ジオメトリック精
2m(注10)以内(RMS)、0.5m(注11)以内(RMS)
度
ピクセ
レンジ
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
ルスペ
ーシン
アジマス
12.5cm
12.5cm
25cm
50cm
グ
前方視のためのビ −10° 以 下 〜 −10° 以 下 〜 −10° 以 下 〜 −10°以下〜10°
ーム操作角
10°以上 (注12) 10°以上 (注12) 10°以上 (注12) 以上 (注12)
後方視のためのビ −10° 以 下 〜 −10° 以 下 〜 −10° 以 下 〜 −10°以下〜10°
ーム操作角
10°以上 (注12) 10°以上 (注12) 10°以上 (注12) 以上 (注12)
(注1)モード1とモード2において 9.9GHz 以上の帯域については、WRC2015 で決定され
た PFD 制限を満足すること。
(注2)観測する偏波はオペレータが選択できること。
(注3)無線局免許取得のため調整の中で、どちらの中心周波数と帯域にするかを決定す
る。
(注4)分解能はアジマス・スラントレンジともに窓関数を掛けない処理で規定する。
(注5)マルチチャンネル SAR の各アンテナ単体で観測した場合の性能とする。
(注6)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注7)マルチチャンネル SAR の各アンテナのビーム合成等の処理を行った場合には、飛
行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注8)アジマス方向とレンジ方向とも本値を満足すること。
(注9)飛行高度 27,500ft の条件で全観測域において本値を満足すること。
(注10)GCP がない状態で、POS の単独測位情報のみでの処理した場合。
(注11)GCP がない状態で、ポストプロセッシングした POS の情報のみで処理した場合。
(注12)本規定値は飛行方向に対して直交する方向を 0°とし、プラスは進行方向を表し、
マイナスは進行方向とは反対方向を表している。ビームの操作角は 1°間隔とし、
オペレータが自由に設定できること。
(オ) 観測計画作成ソフトウェア
A)
本ソフトウェアは Windows(Windows10 の 32bit 版と 64bit 版)上で動作させ
ることができ、インストーラーによって Windows システムに最大 4 台インソ
ールできること。
B)
本ソフトウェアは、以下の動作環境で問題なく、ユーザが円滑に観測計画を
作成できること。
1. CPU:Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU U7600
2. メモリ:2Gbyte
3. HDD:128Gbyte(空き容量:20Gbyte)
4. ビデオ:Mobile Intel(R) GM965 Express
C)
100 ヶ所以上の観測計画を 1 回の作業で連続して作成できること。
D)
100 ヶ所以上の観測計画を 1 つの電子ファイルに保存・読み込みできること。
(カ) 機上システム
機上システムは以下に示す性能を有すること。
A)
1.
システム全体の性能
機上システム(アンテナ部(アンテナポッドを除く)、送受信部、信号処理
部、システム制御部、記録部、解析処理部、電源部)の全重量は、500kg 以
下(配線等の重量も含む)とする。
2.
機上システムの全使用電力は、前提条件の範囲内とする。
3.
以下の環境条件での運用に耐えられるようにすること。
I.
非動作時(保管時)
・
温度
:摂氏-10°〜+40°
・
相対湿度:80%以下
・
気圧
:900hPa〜1050hPa
II. 非動作時(運送時)
・
温度
:摂氏-10°〜+40°(直射日光の影響について考慮すること)
・
相対湿度:5%〜80%(結露、結霜の影響について考慮すること)
・
気圧
:900hPa〜1050hPa
・
衝撃
:3.2G の衝撃レベルを考慮すること
III. 動作時(機外)
・
温度
:摂氏-55°〜+70°(JIS W0812 4.3 カテゴリ D2)
・
湿度
:95%以下
・
気圧高度:地上〜13,000m
・
振動
:10Hz〜2,000Hz 4.12Grms 各軸 1 時間(JIS W0812)
・
衝撃
:JIS W0812 7 項による
前方:9.0G
下方:6.0G
上方:3.0G
側方:4.0G
後方:1.5G
IV. 動作時(機内)
・
温度
:摂氏 10°〜+30°(性能保証温度)
摂氏 0°〜+40°(動作保証温度)
・
相対湿度:95%以下
・
気圧高度:-4,600m〜4,600m(JIS W0812 4.3 カテゴリ A1)
・
性加速度:JIS W0812 7.3 項による
前方:9.0G
下方:6.0G
上方:3.0G
側方:4.0G
後方:1.5G
B)
1.
送受信の性能
それぞれの送信アンテナの最大利得は、給電損失を含めて 20dBi 以上あるこ
と。
2.
それぞれの受信アンテナの最大利得は、給電損失を含めて 18dBi 以上あるこ
と。
3.
VSWR は給電部の入力端において 1.8 以下であること。
4.
送信用の偏波共用アンテナのアジマス方向のサイドローブレベルは−25dB 以
下であること。
5.
受信用の偏波共用アンテナのアジマス方向のサイドローブレベルは−22dB 以
下であること。
6.
偏波共用アンテナのエレベーション方向のサイドローブレベルは−22dB 以下
であること。
7.
交差偏波レベルは−25dB 以下であること。
8.
アンテナ本体、給電部及び伝送線路部は送信電力に耐えられること。
9.
性能はアンテナビームが進行方向に直交する面内にある場合で規定する。
10. 送信出力は 8kW(ピーク値)以下とすること。
11. 送信パルス幅は観測モードごとで可変とすること。
12. 圧縮処理後のサイドローブレベルは、連続帯域で観測した場合には-35dB 以
下とすること。
13. 送信パルス内出力変動は帯域の 90%以上で 0.5dB 以下とすること。
14. 送信パルス内位相安定度は 5°以下とすること。
15. 受信機雑音指数(NF)は 5dB 以下(受信系全体の NF の規定点は受信後の最
初の入力端)とすること。
16. 受信機の帯域幅は各観測モードの要求性能を満足させるのに十分な帯域と
すること。
17. 受信機最小受信感度は-78dBm 以下(受信機の規定点は受信後の最初の入力
端)とすること。
18. 受信機利得補償範囲は 0dB〜50dB(AGC)及び 0dB〜60dB(MGC)とすること。
19. 受信機利得補償刻みは 1dB とすること。
20. 受信機出力ダイナミックレンジは 55dB 以上とすること。
21. 帯域内受信機特性は誤差 0.3dB(p-p)以下(補正後)とすること。
22. 受信機入出力特性のリニアリティ誤差は±0.3dB 以内とすること。
23. 偏波切替、送受信切替スイッチ速度は 4,000Hz 以上とすること。
24. システム校正部総合較正精度は±0.2dB 以内(振幅)とすること。
25. システム校正部送信出力モニタ精度は±0.1dB 以内とすること。
26. システム校正部受信機利得変動モニタ精度は±0.1dB 以内とすること。
27. エレベーション方向に対して、要求される観測範囲が満足されるように必要
に応じてアンテナの最大利得方向を機械的に制御する場合(機械制御)には、
0.01°以下の設定精度を有すること。
28. エレベーション方向に対して、要求される観測範囲が満足されるように必要
に応じてアンテナの最大利得方向を電子的にアンテナビームの制御する場
合(電子制御)には、0.01°以下の設定精度を有すること。
29. 航空機の姿勢に応じてンテナの最大利得方向の補正を機械的に行う場合(機
械制御)には、0.01°以下の精度で補正できること。
30. 航空機の姿勢に応じてアンテナの最大利得方向の補正を電子的にアンテナ
ビームの制御することにより補正する場合(電子制御)には、0.01°以下の
精度で補正できること。
C)
1.
信号処理に関する性能
量子化ビット数は 8bit 以上とすること。A/D 変換器の量子化ビット数は
12bit 以上とすること。
2.
量子化誤差は 1/2LSB 以下とすること。
3.
サンプル時間はシステム制御装置から制御により、開始時刻と時間幅を可変
できること。
4.
サンプル速度は帯域 1.2GHz 以上の受信波形を適切な速度でサンプル可能な
こと。なお、サンプル速度は観測モード(帯域)によって変えられること。
サンプル方式はリアル方式とし、A/D 変換されたデータをデジタル信号処理
により I/Q データに分離した一組のデータとすること。なお、スプリアス抑
制・信号品質維持のため、アナログ I/Q 分離・帯域分割等は行わないこと。
なお、スプリアス抑制・信号品質維持のため、アナログ I/Q 分離・帯域分割
等は行わないこと。
5.
観測データ転送速度は本仕様書に規定される要求を満足させる転送速度を
実現すること。
6.
I/Q 分離された観測データの I/Q 直交度は 90°±1°以内とすること。
7.
信号発生処理装置から出力されるデジタル方式で発生した線形 FM チャープ
信号の出力帯域幅は 300MHz、500MHz、1GHz、1.2GHz とすること。最大 1.2GHz
の線形 FM チャープ信号を発生するため、適切なサンプリングレートで D/A
変換を行うこと。なお、スプリアス抑制・信号品質維持のため、アナログ
I/Q 合成・帯域逓倍等は行わないこと。
8.
D)
1.
D/A 変換器は、12bit 以上とすること。
システム制御に関する性能
システムの制御を行う機器は、1Gbps 以上の速度で通信をできるネットワー
クポートを 1 個以上搭載すること。
2.
システムの制御を行う機器は、USB2 を 2 ポート以上搭載し、そのうち 1 つ
のポートは USB3 に対応していること。
3.
当機構所有の POS システムを利用する場合、システムの制御を行う機器は、
PC カード用のインターフェースを 1 ポート以上搭載すること。
4.
システムの制御を行う機器は、記録装置と解析処理装置との通信を行うため
に 10Gbps 及び 1Gbps の通信を行うことができるハブ(ポート数はシステム
で必要となるポート数に 2 ポートを加えたポート数以上とする)を 1 台有す
ること。
E)
1.
記録に関する性能
記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用
する場合(1 台の LTX4 で 4 台の LTXe を制御)
、機能拡張で増設する LTX4 を
3 台追加するための設置場所を予めラック内に確保すること。
2.
記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用
しない場合、記録装置として以下の 2~4 項の性能を満たすこと。
3.
A/D 変換後の観測データを記録する装置(記録装置)は、データ発生レート
が最大となる観測に対応する書き込み速度に対応した上で、8 時間以上の観
測を実現できる容量と書き込み速度を確保すること。
4.
記録装置は、データ発生レートが最大となる観測中に、記録されている観測
データ(生データ)を 1.6Gbps 以上の速度で読み出しができること。また、
機能拡張により、6.4Gbps 以上で読み出しができるような仕組みを構築する
こと。ただし、本機能拡張のために追加する機器は他の機器と固定するため
に設置するラックに格納できるように予め設置場所を確保すること。
5.
F)
1.
記録装置は、1000BASE-T を 1 個以上搭載すること。
解析処理に関する性能
準リアルタイム処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モー
ド、入射角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共
用受信アンテナ)からシングルルック複素画像、マルチルック振幅画像、マ
ルチルックポラリメトリ画像、疑似カラー合成画像及び Pauli 画像のプロダ
クトを処理開始から 10 分以内に処理できること。ただし、各プロダクトの
出力ファイルは、5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。また、処理
時間は観測データが記録されている記録装置から解析をおこなう観測デー
タを読み出し、解析処理結果を記録装置に書き込み、その作業が完了するま
での時間とする。
2.
準リアルタイム処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モー
ド、入射角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共
用受信アンテナ)を画像再生して得られたプロダクトからオルソ補正された
マルチルック振幅画像、オルソ補正されたマルチルックポラリメトリ画像、
オルソ補正された疑似カラー合成画像及びオルソ補正された Pauli 画像の
プロダクトを処理開始から 10 分以内に処理できること。ただし、各プロダ
クトの出力ファイルは、
5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。
また、
処理時間は観測データが記録されている記録装置から解析をおこなう観測
データを読み出し、解析処理結果を記録装置に書き込み、その作業が完了す
るまでの時間とする。
3.
準リアルタイム処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モー
ド、入射角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共
用受信アンテナ)を画像再生して得られたプロダクトからクロストラック干
渉画像と DSM のプロダクトを処理開始から 30 分以内に処理できること。た
だし、各プロダクトの出力ファイルは、5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したも
のとする。また、処理時間は観測データが記録されている記録装置から解析
をおこなう観測データを読み出し、解析処理結果を記録装置に書き込み、そ
の作業が完了するまでの時間とする。
4.
準リアルタイム処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モー
ド、入射角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共
用受信アンテナ)を画像再生して得られたプロダクトからアロングトラック
干渉画像と視線方向の速度のプロダクトを処理開始から 30 分以内に処理で
きること。ただし、各プロダクトの出力ファイルは、5 章の Pi-SAR3 の機能
で規定したものとする。また、処理時間は観測データが記録されている記録
装置から解析をおこなう観測データを読み出し、解析処理結果を記録装置に
書き込み、その作業が完了するまでの時間とする。
5.
準リアルタイム処理を行う機器は、1000BASE-T を 2 個以上搭載すること。
6.
準リアルタイム処理を行う機器は、10000BASE-T を 1 個以上搭載すること。
7.
準リアルタイム処理を行う機器は、USB2 を 4 ポート以上搭載すること。そ
のうち、1 ポート以上は USB3 と USB3.1 に対応すること。
8.
記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用
する場合、準リアルタイム処理を行う機器は、Cabled PCI-e Gen3 を 4 ポー
ト以上搭載すること。
9.
記録装置として 5 章(3)項⑪で規定する LTX4(1 台)と LTXe(4 台)を使用
しない場合、準リアルタイム処理を行う機器は、記録装置に記録されている
観測データ(生データ)を 1.6Gbps 以上の速度で読み出しできるようにする
こと。また、機能拡張により、6.4Gbps 以上で読み出しができるような仕組
みを構築すること。ただし、機能拡張はデータの読み込をコントロールする
ボードを追加することで実現し、予めそのための接続先を確保すること。
10. 準リアルタイム処理を行う機器は、
生データを画像再生処理した結果を 10TB
(暫定)以上保存することができること。
(キ) 地上処理システム
A)
画像再生処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モード、入射
角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共用受信アン
テナ)からシングルルック複素画像、マルチルック振幅画像、マルチルックポ
ラリメトリ画像、疑似カラー合成画像及び Pauli 画像のプロダクトを処理開始
から 10 分以内に処理できること。ただし、各プロダクトの出力ファイルは、5
章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。また、処理時間は観測データが記
録されている記録装置から解析をおこなう観測データを読み出し、解析処理結
果を記録装置に書き込み、その作業が完了するまでの時間とする。
B)
画像再生処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モード、入射
角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共用受信アン
テナ)を画像再生して得られたプロダクトからオルソ補正されたマルチルック
振幅画像、オルソ補正されたマルチルックポラリメトリ画像、オルソ補正され
た疑似カラー合成画像及びオルソ補正された Pauli 画像のプロダクトを処理開
始から 10 分以内に処理できること。ただし、各プロダクトの出力ファイルは、
5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。また、処理時間は観測データが
記録されている記録装置から解析をおこなう観測データを読み出し、解析処理
結果を記録装置に書き込み、その作業が完了するまでの時間とする。
C)
画像再生処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モード、入射
角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共用受信アン
テナ)を画像再生して得られたプロダクトからクロストラック干渉画像と DSM
のプロダクトを処理開始から 30 分以内に処理できること。ただし、各プロダク
トの出力ファイルは、5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。また、処
理時間は観測データが記録されている記録装置から解析をおこなう観測データ
を読み出し、解析処理結果を記録装置に書き込み、その作業が完了するまでの
時間とする。
D)
画像再生処理は、5km 四方の観測データ(観測条件:超高分解能モード、入射
角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあるいは偏波共用受信アン
テナ)を画像再生して得られたプロダクトからアロングトラック干渉画像と視
線方向の速度のプロダクトを処理開始から 30 分以内に処理できること。ただし、
各プロダクトの出力ファイルは、5 章の Pi-SAR3 の機能で規定したものとする。
また、処理時間は観測データが記録されている記録装置から解析をおこなう観
測データを読み出し、解析処理結果を記録装置に書き込み、その作業が完了す
るまでの時間とする。
E)
画像再生処理は、観測時期が異なる 2 つの 5km 四方の観測データ(観測条件:
超高分解能モード、入射角 60°、処理条件:1 つの偏波共用送受信アンテナあ
るいは偏波共用受信アンテナ)を画像再生して得られたプロダクトから CCD プ
ロダクトを処理開始から 20 分以内に処理できること。ただし、処理時間は観測
データが記録されている記録装置から解析をおこなう観測データを読み出し、
解析処理結果を記録装置に書き込み、その作業が完了するまでの時間とする。
F)
記録装置あるいは記録モジュールから読み出された観測データは 10000BASE-T
によってデータストレージサーバー(NAS)に転送できること。
G)
地上処理システムは、1000BASE-T を 2 個以上搭載すること。
H)
地上処理システムは、10000BASE-T を 2 個以上搭載すること。
I)
地上処理システムは、USB2 を 4 ポート以上搭載すること。そのうち、2 ポート
以上は USB3 に対応すること。
J)
地上処理システムは、19 インチ標準ラックに設置でき、2U 以内でスライドでき
るレールを付属すること。
K)
地上処理システムは、ホットスワップ対応冗長構成の高効率電源を搭載するこ
と。95~125V 15A 以下の交流電源下で使用できること。電源コネクタの形状は
NEMA5-15 であること。
L)
地上処理システムは UPS 電源を有すること。UPS 電源は 19 インチ標準ラックに
設置でき、2U 以内でスライドできるレールを付属すること。95~125V 15A 以下
の交流電源下で使用できること。電源コネクタの形状は NEMA5-15 であること。
UPS 電源は地上処理システムの CPU、ディスク、ネットワーク、メモリが最大限
の動作時に 10 分以上のバックアップ時間を有すること。停電時に安全に機器を
シャットダウンできるソフトウェアを地上システムにインストールすること。
M)
地上処理システムは冗長系のシステムを有すること。また、冗長系の地上シス
テムは UPS 電源を有すること。
N)
地上処理システムの使用電力は、1000W 以下(冗長系のシステムは含まない)
とする。
(5) 性能・機能以外に関する要件
ア 提案書の作成について
本件に応札する業者は、5 章(3)項で規定される前提条件(性能規定の前提と支
給品の前提)のもと、5 章(4)項で規定される Pi-SAR3 の機能・性能を満足させる
ことを最低条件としてさらなる高機能化・高性能化したものを提案すること。ま
た、提案書では、5 章(4)項で規定される Pi-SAR3 の機能・性能と提案する Pi-SAR3
の機能・性能との関係を示した対応表を作成すること。対応表では、提案内容の
利点及び追加機能についても簡潔に説明し、詳細については別途記述すること。
イ 本仕様書の改定について
本仕様書の 5 章(4)項の「製作要件」で規定される Pi-SAR3 の機能・性能は、所
定の手続きを経て選定された開発業者が提案した内容に加味した形で改定するも
のとする。なお、Pi-SAR3 の開発は、改定された本仕様書を基に、
「5 章(5)項 カ」
で規定される「製造のプロセスについて」に従って開発するものとする。
ウ 開発作業の範囲
開発作業は、本仕様書で規定される機器を設計・製造し、当機構が実施する初
期機能・性能確認試験(2 回実施予定)の補助及び初期機能・性能確認試験結果を
踏まえた不具合の修正までとする。なお、製造した機器を航空機に設置するため
に必要となる情報(設置方法等)及び航空局検査に必要となる情報を当機構が別
途契約する航空機運用会社に提供するとともに、製造した機器を航空機に搭載す
る際の補助作業を行うこと。また、Pi-SAR3 の無線局取得のために必要となる干渉
検討等の補助作業を行うこと。
エ 製作場所
請負者自らが管理する建物、もしくは請負者自らが施錠・防犯対策・管理が可
能な建物であること。
オ 要員の配置
契約開始から納品まで、当機構からの疑義・要望等に対し、迅速かつ丁寧に対
応できる要員を配置すること。
カ 製造のプロセスについて
(ア)スケジュールの提示
当機構担当者に納品までのスケジュールを提示し承認を得ること。
(イ)要求定義書の作成
本仕様書に基づいて、当機構担当者と十分な打ち合わせを行い、当機構
が本仕様書に求めている内容(機能、性能、相互運用、品質、運用性、回
復性、保守性、拡張性、正確性、制限事項、留意事項等)
、請負者が提供す
べき内容を確認する。これに基づいて「要求定義書」を作成し、当機構担
当者の承認を得ること。
(ウ)詳細仕様書の作成
本仕様書及び「要求定義書」に基づいて、当機構担当者と十分な打ち合
わせを行い、
「詳細仕様書」を作成し、当機構担当者の承認を得ること。
当機構と請負者の間で齟齬が起きないように、製造物についての概要図
を作成し、当機構担当者の承認を得ること。
(エ)製造作業
本仕様書、
「要求定義書」、
「詳細仕様書」に基づいて、製造作業を行うこ
と。
(オ)納品前検査について
A
納品前検査計画書を作成し、当機構担当者の承認を得ること。
※実施方法・手順・チェックリストからなる
「起動検査」
「停止検査」「運用試験検査」
「単体検査」
「結合検査」
「システ
ム検査」等
B
A で承認を得られた「納品前検査計画書」に基づいて検査を実施するこ
と。
当機構担当者から立ち会いの希望があった場合には日程等を調整し、当
機構担当者立ち会いのもと、検査を実施すること。
C
結果を取りまとめ「納品前検査報告書」を当機構担当者に提出し、承
認を得ること。
D
検査の結果、仕様等を満たさない場合には、必要な措置を行うこと。
(カ)納品検査について
A
納品検査計画書を作成し当機構担当者の承認を得ること。
※実施方法・手順・チェックリストからなる
「起動検査」
「停止検査」「運用試験検査」
「単体検査」「結合検査」
「システ
ム検査」等
B
A で承認を得られた「納品検査計画書」に基づいて当機構担当者立ち会
いのもと、検査を実施すること。
C
請負者は、当機構担当者が指定する機器に本件製造機器の取り付けを行
う。
D 製造機器を動作させるために、取り付ける機器の調整・設定変更が必要
な場合には、当機構担当者に必要性を説明し、承認を得た後に、請負者
が実施すること。
E
結果を取りまとめ「納品検査報告書」を当機構担当者に提出し承認を得
ること。
F
検査の結果、仕様等を満たさない場合には、必要な措置を行うこと。
キ 瑕疵担保
納入後1年以内に不具合が発生した場合には、本件調達に係る納入品の点検、
作業を行い当初の性能を発揮できるようにすること。
ク 教育体制等
納品後納入期限までに、当機構担当者に対して本件調達に係る納入品の操作等
についての説明会を 3 回(受注業者の工場✕1 回、搭載する航空機に機器を搭載し
た状態✕2 回)行い、報告書を提出すること。日時については当機構担当者と調整
すること。
なお、説明会を実施した際には、説明会実施報告書(様式適宜)を提出すること。
6 納品物
(1)
観測計画作成ソフト
1式
(2)
機上システム
1式
(3)
地上処理システム
1式
(4)
説明書(アルゴリズムの詳細説明書も含む) 2部(書面1部、データ媒体1部)
(5)
操作マニュアル
2部(書面1部、データ媒体1部)
7 提出書類名および必要部数
・スケジュール表
2部(書面1部、データ媒体1部)
・打ち合わせ議事録
2部(書面1部、データ媒体1部)
・要求定義書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・詳細仕様書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・詳細仕様書 図
2部(書面1部、データ媒体1部)
・納品前検査計画書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・納品前検査報告書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・納品検査計画書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・納品検査報告書
2部(書面1部、データ媒体1部)
・説明会実施報告書
2部(書面1部、データ媒体1部)
※いずれもバージョン管理を行い、更新の都度速やかに当機構担当者に提出すること。
8 支給品の有無
(1) 無
9 貸与品の有無
(1) 有
(2) 以下のリストのとおり。
資産番号
108103317000
名称
高出力増幅器 高性能航空機搭載合成開口レー
ダ
航空機搭載用姿勢測位装置
電力増幅を高電子移動度トランジスタ
データ記録装置
109100273000
10
数量
1式
1式
1式
1式
質疑等について
本仕様書に疑義が生じた場合、または本仕様書に記載のない事項の詳細を決定す
る場合は、当機構と速やかに協議し解決を図ること。この際の決定事項は、請負者
において打ち合せ議事録を作成し、当機構の承認を得て発行する。なお、この打ち
合せ議事録は本仕様書に優先する。
なお、仕様書等の変更を要する事態が生じた場合には、協議をするので応じること。
11
関連文書および関連仕様書
(1) 有
(2) 以下のリストのとおり。
関連文書又は関連仕様書名
Pi-SAR3 運用定義書
12 製品への表示
(1) 製品には、見やすい箇所に銘板表示を行うこと。
(2) 銘板に記載する事項は、品名、
(製造番号)、製造年月、製造会社、製造社名とし、
その形状及び記載の要領は図1に準ずること。なお、
「製造番号」は受注者側の判
断により必要とされる場合に表示すること。
(3) 仕様上の一つの筐体が2個以上にわたる場合は、それぞれについて、筐体名及び
筐体番号(注)を付加すること。
(注)例:5個口の場合 1/5~5/5
(4)
その他の表示内容については、必要に応じて規定する。
○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 装 置
(製造番号
号)
製造年月
平成
年
月
製造会社
国立研究開発法人 情報通信研究機構
図1 銘板例
13
環境への配慮
(1)
調達物品が「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律」
(グリーン購入
法)で規定する特定調達品目に該当する場合には、可能な限り適合品を納入するよう
に努めること。
(2)
製品の包装又は梱包は、可能な限り簡易であって、再生利用の容易さ及び廃棄時
の負荷低減に配慮するように努めること。
(3)
納入時においては、環境負荷の低減を実現した自動車を用いるように努めること。
(4)
梱包材などは持ち帰り、法令に従い処分すること。
14
情報の取り扱いについて
(1) 当機構より渡された情報(紙に印字されたもの、通話・会話の内容、電子メール、
FAX、電子データ等も含む)は、本仕様書の業務履行のみに使用し、他の目的に
使用しないこと。また、請負者の社内においても、本件業務に関わる者以外には秘
密とすること。これは2次加工物・製作物以降も含む。
(2) (1)のうち当機構より渡された情報は、当機構の許可無く複製しないこと。
(3) 契約期間終了後は適切な方法により、
(1)にて知り得た情報及び上記にて提供した
関連データ等の消去を行い所定の様式により報告すること。
(4) 当機構が一時的に電子データ等(物品を含む)を請負者に預ける場合は、預かり証
に請負者(作業員等を含む)の押印あるいは署名を求める場合があるので応じるこ
と。
15 その他の事項
(1) 当機構での設置作業及び既存機器との調整作業及び機能確認・打ち合わせの実施
等、当機構での作業を含む場合の費用等も本件請負金額に含むものとする
(2) 運送・搬入・据付実施中に、建築物、工作物等に損傷を与えた場合は、速やかに
当機構担当者に申し出るとともに請負者の責任においてこれを原形に復すること。
(3) 業務上知り得た機密事項及び個人情報については、他に公言・持ち出し・利用を
しないこと。万一、機密事項又は個人情報の漏洩等が発生したことを知った場合
には、速やかに当機構担当者に報告すること。
(4) 上記(3)に反した場合は、本契約を解除するとともに、請負者の責任において当
機構に生じた損害を賠償すること。
(5) 本件の納品物にかかる知的財産権の扱いは、当機構「機器製造契約書」の規定に
よるものとする。
(6) 打ち合わせ資料は、打ち合わせが行われる前日の午前10時までに PDF 等の電子
ファイルにし電子メールにて当機構担当者と別途指示があった当機構職員に送付
すること。なお、打ち合わせが祝日・休日の翌日に行われる場合には祝日・休日
の前日午前10時までに資料を送付すること。
(7) 会議及び報告書等の書類の使用言語は日本語とすること。
(8) 本仕様書は作業の概要を示したものであり、詳細については当機構担当者と打合
せを実施し、機能・性能について齟齬が生じないようにすること。また、作業の
進捗状況に応じて定期的に打合せを実施すること。
(9) 本仕様書に記載がない事項については、関連法令に基づく諸規定、技術基準によ
り実施すること。