耐性菌対策AP 抗菌薬「3分の2」に波紋 「かなりきつい数字

平成28年
5月30日(月)
リスファクス
第7063号
がん免疫薬、有効患者が「わからない」
日本皮膚悪性腫瘍学会 PD判定に課題、増悪後に縮小ケースも
長期にわたる生存が期待できる免疫チェックポイント阻害剤(ICI)。現状はその
恩恵に与れるのは一部の患者だけで、
“効果がない”とわかれば次の手立てを打たなけ
ればならない。ところが、その効果がいつ発現するかはわからず、投与後に一度病勢
進行(PD)が認められてもその後腫瘍が縮小する症例もある。ICIによる治療が
「無効」と判定するタイミングは極めて難しく、現場の医師たちを悩ませている。
5月27、28日に第32回日本皮膚悪性腫瘍学会学術集会が鹿児島市で開催され
た。小野薬品とブリストル・マイヤーズスクイブによるスポンサードシンポジウムで
は、抗PD-1抗体「オプジーボ」
(一般名=ニボルマブ)や抗CTLA-4抗体「ヤ
ーボイ」
(イピリムマブ)のICI治療に「いつ見切りをつけるか」といった議論に注
目が集まった。
ICI治療の有効患者のなかには、例えば投与後16週以降に効果が見られるよう
な「遅延性の効果発現」や、固形がんの治療効果判定基準「RECIST」でPDと
判定するような増悪が見られても、その後に腫瘍が縮小する「偽増悪」といったIC
I特有の症例が報告されている。講演した新潟県立がんセンター病院皮膚科の竹之内
辰也氏も、自身の症例で「信じられないV字回復もあった」と紹介し、効果が出始め
る不可測性が次の治療を躊躇う要因になっている。
このようなICIの特徴から、免疫関連反応を考慮した効果判定基準の「irRC」
や「irRECIST」が提唱されている。RECISTと大枠は同じだが、PDの
取り扱いが異なり、新規病変が起こっても直ちにPDと判定しないため、より慎重な
判定ができると期待される。とはいえ、横浜市立大学医学部臨床統計学の山中竹春氏
は「本当のプログレッション(進行)の場合もあり、リスクが伴う」と指摘し、課題
が残る。静岡県立静岡がんセンター皮膚科の清原祥夫氏も、
「決定的に判定できるもの
がないから、臨床的な感覚になってしまう」と現状を明かした。
オプジーボは悪性黒色腫の治療剤として14年9月に世界初登場し、副作用につい
て清原氏は「そこそこ、わかることが増えてきた」。一方で「臨床上の治療戦略が明ら
かになっていない」と課題も挙げた。悪性黒色腫では臨床経験の長さを強みに、国立
がん研究センター中央病院皮膚腫瘍科の山﨑直也氏は「経験を積み、発信するチャン
スがある。しっかりやっていきたい」と意気込みを語った。
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平成28年
5月30日(月)
リスファクス
第7063号
「増税先送り」で17年度は薬価改定なし
高額薬剤対策など18年度は課題山積、19年10月は流動的
安倍晋三首相は17年4月の消費税率10%への引き上げを先送りする方針を固め
た。通常国会会期末の6月1日にも正式に表明する見込み。これに伴って、17年度
薬価改定の芽は消える。薬価調査の実施もその根拠を失い、行われないことになる。
製薬業界にとって、薬価引き下げ機会が減ることは朗報だが、その代わりに高額薬剤
対策など重要な見直しが18年度の次期薬価制度改革時に集中する。増税は2年半後
の19年10月、改定の取り扱いは流動的になる。
安倍首相は26日の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)で世界経済
の現状認識について「(08年の)リーマン・ショック前の状況と似ている」と表明。
27日に採択された首脳宣言では、G7各国が世界経済の危機回避へ「政策を総動員
する」ことを確認し、増税延期へ布石を打った。熊本地震の影響なども加味し、予定
どおりに増税すれば、デフレ脱却が困難になると判断したもようだ。
17年度の消費税改定を巡っては、6月頃までに中央社会保険医療協議会で薬価調
査の要否を決定することになっていた。安倍首相の増税延期表明が参院選後にずれ込
めば、調査に踏み切ってしまい「何らかのかたちでデータが活用される」ことを懸念
する声が、業界からは漏れていた。しかし、6月1日の延期表明なら、杞憂となる。
17年度の薬価改定「回避」によって、18年度改革の行方が次の焦点となる。業
界が撤廃を求める「巨額再算定」のあり方、初めて実施される「費用対効果評価」を
用いた再算定以外にも、日本医師会が高額薬剤対策の必要性を再三指摘。薬事承認時
に市場規模を見据えて保険収載する「適応を限定」することや、適応拡大による売上
げ増に対しては「期中の再算定」を行うことなどを強く求める姿勢だ。
政府は「骨太の方針2016」素案に「革新的医薬品などの使用の最適化」を新た
に盛り込んだ。厚生労働省は「薬価だけでなく総合的な検討が必要」との立場で、早
急にというよりは、18年度改革に向けて論点を整理する意向だ。
18年度改革の議論時は、政府が後発品数量シェア「70%以上」の達成を目標に
掲げた17年央(半ば)を過ぎており、進捗状況を踏まえて「18~20年度末まで
の間のなるべく早い時期」に80%目標が設定されることになる。18年度は、それ
も織り込んだかたちでの制度改革が行われることになる。
ディオバン訴訟 9月に最終陳述、年内判決の見通し
ディオバン訴訟が9月に結審する見通しとなった。9月2日に検察による論告・求
刑、弁護人による最終弁論を予定。同月23日に被告人による最終陳述を行う方向で
日程調整する。順調に進めば年内にも判決が出るとみられる。
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5月30日(月)
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第7063号
「ミカトリオ」また先送り、用量に疑義
薬食審第一部会 「ブリリンタ」も継続審議、7月下旬に持ち越し
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は27日、前回の部会で継続審
議となっていた日本ベーリンガーインゲルハイムの3成分配合降圧剤「ミカトリオ配
合錠」
(テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩・ヒドロクロロチアジド)について、
再び承認を見送った。前回疑義が呈された「同剤により恩恵を受ける患者集団」に関
しては、使用患者にアドヒアランス向上が求められる「高齢者が多い」といった説明
により、ある程度の理解は得られたが、複数の委員から3成分の用量が固定されるこ
とに「デメリットもあるのでは」と疑義が生じた。通例、次回会合は7月下旬となる
ため、4月20日の最初の審議から3ヵ月を経て改めて審議に臨むことになる。
「ミカトリオ」は、ARB「ミカルディス」80mg、カルシウム拮抗薬(CCB)
「アムロジピン」5mg、利尿薬(HCTZ)「ヒドロクロロチアジド」12.5mg の配合
剤。国内ではこれら3成分の配合剤は承認されておらず、海外ではARB・CCB・
HCTZ配合剤はあるが、ミカトリオ自体はどの国でも承認実績がない。
前回会合で、「配合意義が不明瞭」「本当に皆3剤を使っているのか」と疑問の声が
挙がっていたことから、この日はこれら3成分が高血圧治療で用いられる医薬品の「上
位」に位置していることや、推計4万5000人の使用患者の「3分の2程度が高齢
者」という実態を説明し、この点については一定の理解は得られた。しかし、各成分
の用量が80mg・5mg・12.5mg に“固定”されてまで「必要なのか」との意見が出た
ため、専門家から意見を聞いたうえで、承認可否の判断を下す運びとなった。
製薬企業にとって、一般的に新薬の発売が1ヵ月遅れるだけでもダメージを被るが、
ミカトリオはこれで少なくとも3ヵ月の遅れが確定した。また、仮に承認されても、
中央社会保険医療協議会で保険収載への疑義が入る可能性も残る。国内では、武田薬
品もARB「アジルバ」
(アジルサルタン)とアムロジピン、ヒドロクロロチアジドの
3剤配合剤を第3相まで進めているが、暗雲が立ち込めている。
一方、部会はアストラゼネカの抗血小板剤「ブリリンタ錠60mg」「同90mg」(チ
カグレロル)も継続審議とした。適応症は、60mg が一定の「リスク要因を1つ以上
有する陳旧性心筋梗塞のうち、アテローム血栓症の発現リスクがとくに高い場合」、9
0mg が「経皮的冠動脈形成術が適用される急性冠症候群」。
「急性冠症候群」の適応には、標準的な治療である「アスピリン」との2剤併用療
法の際に、
「クロピドグレル」
(サノフィ「プラビックス」)など「ほかの抗血小板剤の
投与が困難な場合」との条件が付いていた。国内外の臨床試験成績で、プラビックス
に対する非劣性が「安定して確認できていない」
(厚労省審査管理課)背景がある。企
業推計では同剤の投与対象となる「ほかの抗血小板剤の投与が困難」な患者は「約 1.6
万人」としたが、他剤の「投与困難」なケースが不明瞭で、委員から「本当に現場に
必要なのか」と疑問の声が上がり、こちらも専門家の意見を聞くことになった。
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5月30日(月)
リスファクス
第7063号
第一部会 抗PCSK9抗体「プラルエント」了承
厚生労働省は27日、薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会を開き、サノフィの抗
PCSK9抗体「プラルエント皮下注」
(一般名=アリロクマブ)の製造販売承認を了
承した。効能・効果は「家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症。ただ
し、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素製剤(スタチン)
で効果不十分な場合に限る」と限定した。再審査期間は8年。
プラルエントは、抗PCSK9抗体(プロタンパク転換酵素サブチリシン/ケキシ
ン9型抗体)としては、アステラス・アムジェン・バイオファーマが4月に発売した
「レパーサ」に続き2成分目。効能・効果は2成分とも同じ書きぶりとなっている。
厚労省によると第一部会では、プラルエントに対して、スタチン製剤が不十分で心
血管イベントのリスクが高い患者に限定して使用することを徹底遵守すべきとの意見
が上がったという。
アッヴィの「デュオドーパ配合経腸用液」(レボドパ/カルビドパ水和物)は、「レ
ボドパ含有製剤を含む既存の薬物療法で十分な効果が得られないパーキンソン病の症
状の日内変動の改善」で了承した。コンピュータ制御式携行輸液ポンプで胃ろうから
空腸内に直接注入する新医療用配合剤で、再審査期間は10年。承認条件として全例
調査を課した。
マルホの「ヘマンジオルシロップ小児用 0.375%」
(プロプラノロール塩酸塩)の効
能・効果は、出生時や生後間もない時期に発症する良性血管性腫瘍の「乳児血管腫」。
希少疾病医薬品に指定されており、再審査期間は10年。
ユーシービージャパンの抗てんかん薬「ビムパット錠」(ラコサミド)は、「他の抗
てんかん薬で十分な効果が認められない患者の部分発作に対する併用療法」で認めた。
投与対象患者数は約4万人と推定されている。新有効成分医薬品で再審査期間は8年。
キッセイ薬品 第3相中のロバチレリン、追加試験により申請先送りに
キッセイ薬品は27日、第3相中の脊髄小脳変性症治療薬「KPS-0373」
(一
般名=ロバチレリン)の追加試験を実施することを決定したと発表した。13~15
年にかけて実施した第3相の試験結果をもとに、16年度内の申請をめざしてきたが、
医薬品医療機器総合機構(PMDA)と協議を重ねた結果、現時点で得られているデ
ータに加え、追加試験によるデータの集積が必要と判断した。同社広報部によると、
追加試験には2~3年かかる見通しで、申請時期に関しては明かしていない。
同剤は、塩野義製薬が創製した甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)誘導体。
中枢神経系に分布するTRH受容体に結合し、アセチルコリン及びドパミンなどモノ
アミンの神経伝達物質の遊離を促進することで、神経系を活性化させる作用が期待で
きるという。キッセイは国内での開発販売のライセンス契約を締結している。
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卸公取協 便益労務提供を具体化、「廃棄前提医薬品」の返品受領は不可
医療用医薬品卸売業公正取引協議会は27日の総会で、景品類の提供の制限に関す
る競争規約運用基準の変更案を了承した。6月1日から施行する。便益労務提供の規
制を厳格化し、禁止する「取引の相手方に対する車輌の運行サービス等」をより具体
的に示した。また、卸の責任と負担により廃棄しなければならない「廃棄前提医薬品
の返品受領及び産業廃棄物(段ボールなど)の受領」を明記。廃棄前提医薬品は、温
度管理を有するもの、有効期限切れのもの、開封・汚損・破損されたもの、製造中止
となったもののほか、
「卸業者の社内基準により『返品不能』と指定されている医薬品」
などが該当するとした。
このほか「車輌の運行サービス等」として、
「医薬品納入後の棚入れ、医薬品の包装
の開封を伴う作業を含む包装単位の細分化作業、施設内における医薬品等の移送、棚
卸及び備蓄薬剤の管理に関わる行為」を挙げた。また、
「読影フィルム、電子媒体、検
体等の患者に関わる個人情報及び個人情報が含まれる書類、物品、電磁的記録等の提
出及び搬送」は不可。
「反復継続した車輌の運行サービス、休・祝日及び時間外におけ
る車輌の運行サービス並びに先方の車輌等の運転」
「 代理支払又は代金立替」も禁じる。
さらに、「医療機関等の主催する各種行事、催事等への参加」「医療機関等への祝い
品等の提供」に関して、勧誘・とりまとめをする行為は認めない。
ただ、懸案だった調剤薬局などに対する分割医薬品の「無償代行配送」については、
盛り込んでいない。卸公取協は「公正取引委員会と調整中」と説明した。無償代行配
送の現状は、すでに自主的に完全撤廃している地区がある一方で「これから多大な労
力をかけて医療機関などに説明する必要がある地区もある」という。
ロシュ 「オビヌツズマブ」、未治療の濾胞性リンパ腫でPFS延長
ロシュは27日、改変型抗CD20モノクローナル抗体「オビヌツズマブ」
(一般名)
について、未治療の濾胞性リンパ腫患者を対象に実施した第3相試験で良好な結果が
得られたと発表した。未治療の低悪性度非ホジキンリンパ腫(NHL)患者1401
人(うち濾胞性リンパ腫患者が1202人)を対象に、同社の従来型の抗CD20抗
体である「リツキシマブ」(国内製品名「リツキサン」)と直接比較した試験。中間解
析の結果、リツキシマブ群に対し、オビヌツズマブ群が主要評価項目である無増悪生
存期間(PFS)を有意に延長したことが認められた。
オビヌツズマブは、リンパ球の一種であるB細胞上に発現するCD20たんぱく質
に直接結合し、これを攻撃する抗体医薬。米国では13年に慢性リンパ性白血病の適
応で承認を得ている。国内ではロシュ傘下の中外製薬が、12年11月に提携した日
本新薬と共同開発を実施中。中高悪性度NHL、低悪性度NHLの適応で第3相段階
にあり、17年に国内申請予定となっている。
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第7063号
G7サミット AMR対策、研究開発の促進と適正使用を呼びかけ
主要7ヵ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)が今月26、27日に開かれ、
今後の行動指針を示した「国際保健のためのG7伊勢志摩ビジョン」をとりまとめた。
薬剤耐性(AMR)については、新薬開発に向けて「AMRに関するプログラム連携
イニシアティブ」(JPIAMR)など既存の国際的な研究協調イニシアティブの活用
に言及。さらに、
「臨床試験や研究をデザインし、協調し、実施するための大型臨床研
究基盤を関与させることにより、国際的に協調した臨床試験を促進するための努力を
吟味する」とした。開発促進のために、
「薬事規制面での協力を促進する」ことについ
ても触れた。
また、抗微生物剤の有効性を「国際公共財」として維持していく方針を示した。抗
微生物剤の適正使用を掲げ、
「抗微生物剤の生産、処方、流通、使用を効果的かつ適切
に管理するために、必要に応じて、規制面の協力促進する」とした。また、不適切使
用をなくすためにも、医療従事者だけでなく、
「一般市民の意識を向上させる」ことも
重視。ただ、使用量を合理化する一方で、既存の抗菌薬が市場から撤退することがな
いように「製薬産業にインセンティブを与えるための国際的な議論の奨励」など抗菌
薬のアクセス確保も必要とした。
日薬 分業率70%に到達、調剤金額は 8.4%増の 7.4 兆に
日本薬剤師会は27日の定例会見で、15年度の保険調剤の動向を公表した。医薬
分業率(受取率)は 1.3 ポイント増の 70.0%と、日薬が目標として掲げてきた「70%
分業」に達した。山本信夫会長は「感慨深い」と感想を述べる一方、今後「何を目標
とするかこれからの課題」と説明。
「地域の患者にどう貢献していくのか」を考えてい
く必要を訴えた。
15年度の件数は対前年度比 2.4%増の6億2191万件で、処方箋枚数は 1.6%増
の7億8820万枚、調剤金額は 8.4%増の7兆3847億円だった。
処方箋枚数の伸びに比べて調剤金額が伸長している点について、石井甲一副会長は
C型肝炎治療剤「ソバルディ」など高額医薬品の発売を指摘。
「技術料というよりは薬
剤料が影響している」と解説した。処方せん1枚当たりの全国平均金額は、586円
増の9369円となっている。
また県別で見ると、分業率トップは秋田(84.6%)で、神奈川(80.5%)、新潟(80.1%)
と続いた。この3県が80%を超え、70% 台は26県だった。一方、下位は福井
(47.2%)、和歌山(49.6%)、京都(52.4%)。ただ、最下位の福井ですら50%に近
付いている。
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リスファクス
第7063号
DeNAライフサイエンス 遺伝子検査事業で創薬も視野に共同研究
自民党の「科学技術・イノベーション戦略調査会医療分野の研究に関する小委員会」
(委員長=古川俊治厚生労働部会長)は27日、南場智子氏(ディー・エヌ・エー取
締役会長)らを招き、遺伝子検査事業について有識者ヒアリングを行った。南場氏と
大井潤氏(DeNAライフサイエンス代表取締役社長)は、同社が運営する遺伝子検
査サービス「MYCODE」を紹介。消費者向けヘルスケアサービスとして、遺伝子
型に基づく疾病リスクや体質などの情報提供と健康増進活動のサポートを行うという
事業像を示した。
さらに「MYCODE」では、ユーザー参加型研究プロジェクトを展開。MYCO
DEの遺伝子検査サービスを受けた会員にアンケートを行い、ゲノム情報とアンケー
ト情報をデータベースとして共同研究に用いる。すでに東京大学医科学研究所や味の
素との共同研究を行っており、製薬会社とも「遺伝子型による層別化を活用した研究」
が進められている。この研究では同意した会員が迅速に募集でき、研究説明会やアン
ケート回答への参加率が高いことが特徴。MYCODEでは、こうした参加型研究を
消費者向けの遺伝子検査事業と並行して推進し、医科学研究や創薬開発産業へも貢献
していくことをめざすという。
厚労省・部会 iPS・ES細胞治療の造腫瘍性評価の指針を了承
厚生労働省の厚生科学審議会再生医療等評価部会は27日、iPS細胞やES細胞
などヒト多能性幹細胞を用いる治療の造腫瘍性評価を審査する指針を了承した。原材
料となる多能性幹細胞、最終加工物について、遺伝子検査や動物実験などを通じた造
腫瘍性評価の詳しいポイントをまとめたもの。今後、医療法人などに設置されている
再生医療等提供計画を審査する「特定再生医療等委員会」に通知し、活用を促す。
メーカー公取協 会長に多田氏、副会長に畑中氏が就任
医療用医薬品製造販売業公正取引協議会(メーカー公取協)は27日、理事会を開
き、新会長に多田正世氏(大日本住友製薬社長)を選任した。多田氏は26日付で日
本製薬団体連合会会長に就任している。副会長には日本製薬工業協会会長に就いた畑
中好彦氏(アステラス製薬社長)を新任したほか、澤井光郎氏(沢井製薬社長)、上原
明氏(大正製薬会長)、黒川明氏(参天製薬社長)、加藤照和氏(ツムラ社長)は再任
した。また、監事には清水初氏(EAファーマ社長)が新任した。
卸連、スズケン・宮田社長を副会長に
日本医薬品卸売業連合会は26日、スズケンの宮田浩美社長を新たに副会長に選出
した。4月に同社社長に就任した宮田氏は、前社長の太田裕史取締役から卸連副会長
のポストも引き継ぐ。宮田氏の任期は、太田氏の残存期間だった17年5月まで。
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平成28年
5月30日(月)
リスファクス
第7063号
卸公取協、高橋会長が続投
医療用医薬品卸売業公正取引協議会は27日、高橋英富会長(ティーエスアルフレ
ッサ会長)の続投を決めた。任期は18年5月まで。副会長には、吉村次生氏(アス
テム副社長)、服部保氏(ケーエスケー社長)を選出した。
「RISBOX」on the Web 追補資料一覧
74946 免疫生物研究所
74947 ファイザー
「糖鎖不全IgA1測定キット」の製造販売
医師と関節リウマチ患者さんにコミュニケーションギャップ
74948 MR認定センター
15年度教育研修施設の受託教育に関する報告書
74949 ジョンソン・エンド・ジョンソン
74950 バイエル
歯とオーラルケアに関する意識調査
「CTEPHバルーン・ドリーム」プロジェクト、Fbページ開設
74951 ノバルティス
74952 日本新薬
LCZ696及び心不全に関する臨床プログラムへ投資
オビヌツズマブの海外第3相臨床試験結果に関するお知らせ
74953 ロシュ
Gazyva/Gazyvaroが無増悪生存期間を延長
74954 自民党
医療分野の研究に関する小委員会―資料
74955 MSD
KEYNOTE-006試験などの最新データをASCO発表予定
74956 キッセイ薬品
脊髄小脳変性症治療薬「KPS-0373」追加臨床試験実施
74957 厚生労働省
厚生科学審議会再生医療等評価部会―資料
74958 厚生労働省
薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会―資料
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