参議院議長 山崎 正昭 殿 「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案」に関する請願 一 請願要旨 「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案」は、2015 年 9 月 15 日に出された「義務教育の段階に相当する普通教育の多様な機会の確保に関する法律案(馳 座長案)通称 フリースクール法案」から 2016 年 2 月 2 日立法趣旨を転換し「義務教育の段階にお ける普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律案(丹羽座長試案)通称 不登校対策法案」 に変わりました。フリースクールの学校外での学びと財政支援に対応する個別学習計画がバッサリ と削られ、内容も不登校対策へと大幅に書きかえられました。 不登校の小・中学生は年間 12 万 3000 人以上にのぼります。過去 10 年間をみても延べ 120 万人 以上の小・中学生とその家庭が不登校対策で悩み傷つき、苦しんできました。いじめや体罰などに 傷つきながら不登校できない子どもが自殺する事態が続いています。不登校問題は全て子どもの生 活と命にかかわる国民的課題です。 2016 年 3 月 11 日の超党派フリースクール等議員連盟・夜間中学等義務教育拡充議員連盟の総会 では疑念、懸念、法案の不備の声が次々あがるなか、審議不十分のまま座長案として「各党持ち帰 り」となりました。2016 年 4 月 28 日議連総会において自民・公明・民進・おおさか維新が承認、 共産・社民が「夜間中学に関する部分は速やかに成立を。不登校に関する部分は成立を急がず市民 の声をもっとよく聞いて」と慎重審議を求めました。 超党派議員連盟内で全会派一致を得られない内容で、反対や懸念や疑問に対して「まずは(法律 を)成立させ、直すべきところは直し、かえるべき点は変えていく」と言い付帯決議で補ってでも 今国会での成立を急ぐのは法律として未完成ということです。今国会での成立を急がず当事者、保 護者、教職員、研究者、教育学者等、多くの人の意見をよく聞いた上で時間をかけ慎重な審議を重 ねていただきたいと思います。 二 請願事項 1 子どもたちの最善の利益を第一に、法律が必要か否かも含めて拙速をさけ充分な時間をかけて審議 して下さい。 2 審議には参考人を招致して、広く学識者や不登校にかかわる当事者の声を聞く機会を設けて下さい。 3 性格の違う夜間中学と法律を分けて検討して下さい。 氏 名 住 所 〒 〒 〒 〒 〒 【取扱団体】不登校・ひきこもりを考える当事者と親の会ネットワーク 〒168-0063 東京都杉並区和泉 3-34-23 子ども相談室「モモの部屋」内 ☎03-3322-1533
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