「ひかりTV withCATV 」

本誌主催緊急セミナー
報告 「NTTぷらら×JCC提携への
セミナーには、全国から
ケーブルテレビ事業者など約100名が参加した
疑問点に全て答える3時間」
取材・文:高瀬徹朗・放送アナリスト
写真:大高英樹
CATVが自社インフラエリア外を開拓できる
「光コラボ」と
「ひかりTV with CATV」
昨年12月、NTTぷららによるジャパンケーブルキャスト(JCC)への資本参加と、両社がNTT
東日本・NTT西日本のフレッツ回線を利用したケーブルテレビ向け新サービスなどで業務提携を
することが発表され、ケーブルテレビ業界に衝撃が走った。ケーブルテレビのプラットフォーム
事業者であるJCCはNTTぷららと組んでどのような事業展開をしていくのか? ケーブルテレビ
事業者は競合関係にあると言われているNTT東西やNTTぷららからサービス提供を受けてもい
いのか? 疑問や迷いを感じるケーブルテレビ事業者は少なくない。
そこで本誌編集部は2月17日、緊急セミナー「NTTぷらら×JCC提携への疑問点に全て答え
る3時間 ∼光コラボ含めたNTTサービスとの連携の可能性∼」を開催し、中立な立場からケー
ブルテレビ事業者が抱える疑問点をNTTぷららとJCCにぶつけて、事実に基づいて答えてもらっ
た。セミナーには全国からケーブルテレビ事業者など約100名が参加した。
セミナーでは、JCCの田中慶彦取締役が「光コラボサービス」について、NTTぷららの板東
浩二代表取締役社長が「ひかりTV with CATV」について解説。
「ひかりTV with CATV」
を導入してNTTぷららの「ひかりTV」やコミュニティチャンネルのIP配信を始めた愛媛CATVの
白石成人常務取締役が、サービスの内容や導入の狙いを講演した。さらに田中氏、板東氏、白石氏
が本誌編集部やセミナーに参加したケーブルテレビ事業者の質問に答える質疑応答(表1)を行った。
この記事はセミナーの要旨を紹介し、NTTぷららとJCCの提携の意味、両社による主要サー
ビスである「光コラボサービス」「ひかりTV with CATV」の内容と特徴を明らかにする。
NTTグループとのコラボが
ケーブルの利用者を拡大
セミナーには全国からケーブルテレビ事業者
を中心に定員を上回る約100名の参加者が集ま
り、JCC・NTTぷらら提携や光コラボに対する
ケーブルテレビ事業者の関心の高まりを示した。
参加者はケーブルテレビ事業者の経営者から現
場の担当者まで幅広かった。
このセミナーでケーブルテレビ事業者が知りた
板東浩二
(株)
NTTぷらら
代表取締役社長
田中慶彦
ジャパンケーブルキャスト
(株)
取締役
かったのは、JCCというケーブルテレビ業界の要
であるプラットフォーム事業者と、ケーブルテレ
ビ業界と一部サービスが競合しているNTT関連
会社とが提携する意味と、この提携によって
5-2016
21