取材レポート ジャパンインべストメントアドバイザー (東 M:7172)

取材レポート
審査済 A
審査番号 TA16-141
](平成 28 年 5 月 17 日)
ACE Research Institute
バリュエーション判断
ジャパンインべストメントアドバイザー
(東 M:7172)
取材:2016 年 5 月 16 日
【連結】
決算期
2016/12 1Q
2016/12 2Q累会
2016/12
会
2016/12
予
2017/12
予
売上高 伸率
992 130
1,969 152
5,210 86
5,210 86
8,500 63
【セグメント情報】
15/12期
オペレーティング・リース
63%
環境エネルギー
11%
パーツアウト・コンバージョン
21%
その他
1%
メディア
4%
新規⇒強気
目標株価 5100 円
担当:岸 和夫
(百万円、%、円:Q/四半期、会/会社計画、予/エース経済研予想)
営業利益 伸率 経常利益 伸率 当期利益 伸率
EPS
配当
340 84
280 103
188 115
17.1
0.00
612 120
491 196
295 175
25.3
4.00
2,362 104
2,232 76
1,341 76
115.0
10.00
2,362 104
2,232 76
1,341 76
112.1 10.00~
3,550 50
3,500 57
2,050 53
171.3
40.00
【PER】
15/12期 36.1
16/12期予 28.6
17/12期予 18.7
BPS
純資産
総資産
時価総額
【財務指標】
16/12期1Q
193円 株価(5/16終値) 3,210円
2,125百万円 売買単位
100株
20,775百万円 発行株数
12,086千株
38,797百万円 予想PSR
7.4倍
注.EPS、BPSは自己株式を除いて計算。
<注目ポイント>
1 オペレーティング・リース事業が主力
オペレーティング・リース事業は、航空機、船舶や輸送用コンテナを対象資産とするリー
ス取引への投資商品を、同社と連結子会社 JP リースプロダクツ&サービシイズ社(以
下、JLPS)を通じて提供している。
2 事業領域の拡大を推進中
14/12 期に進出した環境エネルギー事業は、太陽光発電ファンドを提供している。15/10
月にパーツアウト・コンバージョン事業を開始したが、パーツアウト事業は退役航空機の
機体を解体し、その各部品を在庫管理し、世界中の整備会社、リース会社、航空会社な
どに販売。コンバージョン事業は、機齢の経った旅客機を貨物輸送機などに改造し、リサ
イクルを行っている。リース期間が終了した航空機を有効活用することで、その残存価値
を高める役割をはたしている。
3 16/12 期は順調なスタート
第 1Q は計画通り順調なスタート。販売ネットワークも順調に拡大している。
4 早ければ 17/12 期に東証 1 部上場へ。1 部上場後は連結配当性向 20%以上を目標
投資判断は強気
1,550 円(2/22 日)から 4,310 円(4/21 日)の上昇幅の半値押しは 2,930 円で、現在の株価
は押し目買いの水準と考え、投資判断は強気とする。当面の目標株価は上場来高値である
4,310 円、長期的には 17/3 期予想 PER30 倍の 5,100 円とする。
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オペレーティング・リース事業が主力
航空機、船舶や海上輸送用コンテナを対象とするオペレーティング・リース事業組合を組成し、リ
ース事業開始時に、匿名組合出資金(匿名組合契約に基づく権利)を投資家に販売している。
注:匿名組合契約 当事者の一方(匿名組合員)が相手方(営業者)の営業のために出資し、その営業より
生じる利益の分配を受けることを約束する契約形態。
同社オペレーティング・リース事業の概要
賃借人
(航空会社など)
リース料
メーカーなど
リース物件販売
貸付金
SPC(特別目的会社)
(案件ごとに設立、
金融機関
借入金返済
非連結子会社)
リース事業営業者
再販市場
匿名組合出資
リース物件売却
投資家
損益・現金分配
など
業務委託契約
JLPS
業務委託手数料
組成・販売・管理
案件企画・開発
紹介
JLPS
投資家紹介
証券会社
(連結子会社)
同社
事務手続等の
業務委託
地方銀行
第二種金融商品
紹介手数料
取引業者
支払
会計事務所
コンサルティング会社
(同社資料よりエース経済研究所(以下、ARI)作成)
同事業の流れは
① 案件受注(組成) 関係会社と協議し、航空会社などの賃借人からリース事業を受注し、業務
を開始する。
② 案件組成(組成) 賃借人が要求するリース案件、金融機関からの借入条件、投資家への販売
予定額などを総合的に勘案し、SPC でオペレーティング・リース事業を組成する。
③ 私募の取扱(販売) リース開始日以前は、投資家に対し SPC の匿名組合契約に基づく権利
の取得勧誘を行う。
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④ リース開始(組成) リース契約に基づき SPC で、オペレーティング・リース事業を開始する。
⑤ 地位譲渡(販売) リース開始日以後、SPC に匿名組合契約に基づく権利の未販売分がある
場合は、投資家に対し JLPS が取得した当該権利の地位譲渡を行う。
⑥ 案件管理(管理) JLPS が匿名組合契約に基づく報告や SPC の会社運営上必要な記帳など
の管理業務を行う。
⑦ リース満了(出口) リース物件の売却や借入金の返済などを行い、残余財産を投資家に配分
する。
なお、3 月に持分法適用関連会社 CAIJ(カイジェ)を完全子会社化した。CAIJ は従来、親会社
である米国 CAI International,Inc.(NY市場に上場)がグローバル展開するコンテナ案件の商品
を手掛けてきたが、今後は同社グループが組成するオペレーティング・リース事業(航空機。船舶、
コンテナ)も取り扱えることになる。
事業領域の拡大を推進中
14/12 期に進出した環境エネルギー事業は、非連結子会社 SPC を事業者として設立し、太陽
光発電ファンドを販売している。同社が工事など請負契約を締結し、建設工事費用を立て替え、完
成間近に SPC に資産を譲渡する。同時に、JLPS が SPC の匿名組合出資持分について、私募
形式で投資家を募集する。
15/10 月に事業を開始したパーツアウト・コンバージョン事業は、パーツアウト事業とコンバージョ
ン事業で構成されている。パーツアウト事業は、退役航空機の機体を解体し、その各部品を在庫
管理し、世界中の整備会社、リース会社、航空会社などに販売している。コンバージョン事業は、
機齢の経った旅客機を輸送機などに改造し、リサイクルを行っている。リース期間終了時の航空機
を有効活用することで、その残存価値が高まる役割を果たしている。
さらに、プライベート・エクイティ投資事業(日本マンパワーのグループ会社の株式会社 NMP
スペシャリストの全株式を取得、3 年後の上場を目指す)、メディア関連・IR 支援事業(日本證券新
聞、日本證券新聞リサーチを子会社化)などに進出し、事業領域の拡大を推進している。
16/12 期は順調なスタート
四半期別業績推移
(単位:百万円)
1200
売上高
営業利益
1000
1045
800
980
992
600
400
200
391
276
164
235
105
146
19
2Q
3Q
246
430
185
0
14.12期
4Q
15.12期
977
526
350
349
95
2Q
.3Q
4Q
340
272
16.12期 2Q会
(同社資料より ARI 作成)
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第 1Q の組成と販売の実積は以下の通り。
航空機
組成 6 件 組成金額 251.14 億円 募集金額 109.86 億円
船舶
組成 1 件 組成金額 25.07 億円
コンテナ
販売 1 件 販売金額 17.44 億円
太陽光発電 組成 5 件 組成金額 34.3 億円
募集金額 10.26 億円
販売 5 件 販売金額 29.8 億円
注:組成金額はリース物件の金額。
販売ネットワークも順調に拡大
(累計ベース:件)
140
7
120
7
27
100
22
6
80
証券
11
文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文本文フ 銀行
60
会計事務所等
88
92
2015年末
今年3月末
40
1
8
20
67
6
18
23
0
2012年末
2013年末
2014年末
(同社資料より ARI 作成)
今後は、オペレーティング・リース事業の一段の強化に加え、環境エネルギー事業、パーツアウ
ト・コンバージョン事業に注力し、収益拡大を加速する。
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見解を正確に反映していることをここに証明します。
また、私は本調査資料で特定の見解を表明することに対する直接的または間接的な
報酬は、過去、現在共に得ておらず、将来においても得ないことを証明します。
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