Central Weekly Market Report NO. 783 2016年5⽉20⽇ セントラル短資株式会社 総合企画部 今週(5⽉16⽇から5⽉20⽇)の短期⾦融市場動向 ●インターバンク市場 今週のインターバンク市場は、新しい積み期に⼊ったことで銀⾏業態を中⼼に様⼦⾒姿勢に転じる動きが広がり、運 ⽤・調達共に参加者が減少した。当座預⾦残⾼は概ね270兆円台後半から280兆円台前半程度で推移した。 無担保コールO/Nは、▲0.060〜▲0.045%の出合いが中⼼となり、無担保コールO/N加重平均レートは、週を通して ▲0.060%前後での推移となった。先週に引き続き、まとまった量の調達を⾏う先が⾒られたものの、参加者の減少によ り全体の取引量は抑えられ、無担保コールの市場残⾼は4兆円台で推移した。ターム物は、1W〜1M物程度の期間で ▲0.050〜▲0.040%程度での出合いが中⼼となった。また、事務処理の制限等を理由とした0%近辺での出合いも散⾒さ れた。 固定⾦利⽅式の共通担保資⾦供給オペは、19⽇に2W・8,000億円がオファーされ、落札額5,591億円(期落ちは2,880 億円と2,270億円)の札割れとなった。 ●レポ市場 今週のO/N GCは、週を通して証券会社の売り物が多く、GCレートは▲0.08〜▲0.05%近辺と⾼めで推移した。⽉曜 ⽇のS/N(5/18-19)は、▲0.08〜▲0.075%近辺の出合い。⽕曜⽇のS/N(5/19-20)は、5Y発⾏要因から売り物が多く、 ▲0.075~▲0.07%近辺の出合いと若⼲レートが上昇した。⽔曜⽇のS/N(5/20-23)は、短国1Yの発⾏要因でレートが上 昇し、▲0.065〜▲0.06%近辺の出合い。⽊曜⽇のS/N(5/23-24)は、短国3Mの発⾏要因から更にレートが上昇し、 ▲0.06〜▲0.05%近辺の出合い。⾦曜⽇のS/N(5/24-25)は、国債・短国の買⼊オペが通知されたことで売り物が減少し、 ▲0.085〜▲0.075%の出合いまでレートが低下した。 SCは全体的に締まった銘柄は少なく、GCレートの上昇に伴いSCレートも緩んだ。ビッドが⽬⽴った個別銘柄では5y 125〜127、10y336〜342、30y48〜50、40y6〜8などにビッドが多くみられた。 ●短国市場 今週の短国市場は、堅調な地合いとなった。業者の在庫がそれなりに残っていると⾒られるものの、今⽉は短国買⼊オ ペが増額されており、海外勢の買いも継続していることから、積極的な売りは出難い状況となっていた。極端にタイト化 する銘柄は⾒られず、出合いのレンジは、3M▲0.28〜▲0.24%、6M▲0.39%、1Y▲0.37%〜▲0.30%程度となってい た。 短国の⼊札は18⽇に1Y物、19⽇に3M物が実施された。1Y物は按分▲0.3152%、平均▲0.3251%、按分⽐率60.09% と過去最低を更新する堅調な結果となった。3M物はWI取引で▲0.245〜▲0.24%の出合いが⼩額⾒られる中、按分 ▲0.2405%、平均▲0.2489%、按分⽐率83.3779%とこちらも過去最低を更新する順調な結果となった。セカンダリー では、いずれも⼊札のレート⽔準から数ベーシス強くなる程度にとどまり、⽐較的落ち着いた取引となっていた。 短国買⼊オペは、20⽇に3兆円でオファーされた。按分利回較差0.00%、平均利回較差+0.016%、按分⽐率84%と、 概ね事前予想通りの無難な結果となった。 ●CP市場 今週のCP市場は、週間の償還総額3,100円程度に対し、週間の発⾏総額は4,800億円程度で、商社、鉄鋼、⼩売、電⼒、 建設等の業態からまとまった発⾏案件が⾒られた。発⾏残⾼が伸び悩む中、プラス圏のレートでは投資家、ディーラーの 買いが集中しているものの、マイナス圏を買い進む動きは⾒られなかった。発⾏レートは、⼀部の銘柄で若⼲のプラス圏 となっていたものの、概ね0.00%近辺であった。 18⽇にはCP等買⼊オペがオファーされた。オファー額は、先⽉末時点の予定より500億円増額され、4,000億円となっ た。結果は按分レート・平均レート共に▲0.001%となるなど、前回より更に上昇した。オファー額が増額されたものの、 前回に続いて応札額が多く、積極的な応札姿勢が継続している。 ●短期⾦融市場関連指標 ⽇経平均(円) 新発10年物 国債利回り(%) 為替 (ドル/円中⼼相場) 無担保コールO/N (加重平均・%) 東京レポレート(翌⽇ 物・T+1スタート・%) ⽇銀当座預⾦残⾼ (億円) 5/16 (⽉) 16,466.40 △ 0.115 108.80 △ 0.063 △ 0.076 2,772,500 5/17 (⽕) 16,652.80 △ 0.115 109.02 △ 0.058 △ 0.077 2,818,700 5/18 (⽔) 16,644.69 △ 0.105 109.54 △ 0.059 △ 0.066 2,822,100 5/19 (⽊) 16,646.66 △ 0.080 110.07 △ 0.058 △ 0.062 2,793,000 5/20 (⾦) 16,736.35 △ 0.110 110.00 △ 0.053 △ 0.059 2,785,400 1 来週(5⽉23⽇から5⽉27⽇)の短期⾦融市場動向 ●経済カレンダー 国内主要経済指標 国債等⼊札予定 海外主要経済指標 慶應義塾⼤学・ボッコーニ⼤学共催 ⽇伊国交150周年記念カ ンファレンスにて中曽副総裁講演 5/23 (⽉) ⽉例経済報告(内閣府) 4⽉の貿易統計(財務省 8:50) 3⽉の景気動向指数改訂状況(内閣府 14:00) 流動性供給 5/24 (⽕) 4⽉の⽶新築⼀⼾建て販売件数 5,000億円 5/26発⾏ 交付税借⼊ 5/25 (⽔) 10,500億円 6/3借⼊ 5/26 (⽊) 伊勢志摩サミット(27⽇まで) 4⽉の企業向けサービス価格指数(⽇銀 8:50) TB3M 40Y 44,000億円 4,000億円 5/30発⾏ 5/30発⾏ 4⽉の⽶耐久財新規受注 1-3⽉期の英GDP改定値 5/27 (⾦) 5⽉都区部・4⽉全国消費者物価指数(CPI 総務省 8:30) 1-3⽉期の⽶GDP改定値 ●資⾦需給予想 単位:億円 オペ種類 期⽇分 5/23 (⽉) 銀⾏券要因 700 財政等要因 ▲ 5,400 資⾦過不⾜ ▲ 4,700 全店共通 ▲ 5,200 5/24 (⽕) 0 1,000 1,000 国債買⼊ 11,900 短国買⼊ 30,000 CP買⼊ 新規実⾏分 ▲ 100 5,600 オペ合計 実質過不⾜ 4,300 需給要因 ▲ 400 TB3M発⾏▲44000償還44700 4,000 20Y発⾏▲11000 41,900 5/25 (⽔) 0 0 0 0 5/26 (⽊) ▲ 1,000 10,000 9,000 0 5/27 (⾦) ▲ 2,000 2,000 0 ▲ 2,300 7,600 5,300 42,900 0 国有林野事業借⼊▲600期⽇600 9,000 地⽅貸し 流動性供給▲5000 週間合計 社債買⼊ ― ▲ 5,300 1,000 1,000 52,500 47,200 1,000 交付税借⼊▲10500期⽇10500 52,500 5/23は⽇銀予想、5/24以降は当社予想 ●短期⾦融市場の⾒通し インターバンク市場は、20年債の発⾏などがあるものの、週を通して1兆円以上の変動は無いと⾒込まれる。 短国市場は、イベントが少なく、週前半は閑散なマーケットが予想される。26⽇に3M物の⼊札が予定されており、堅調 な地合いが継続するかどうかが注⽬される。 CP市場は⽉末発⾏にかかる週となり、発⾏案件の増加が⾒込まれる。26⽇にCP等買⼊オペが4,000億円オファーされる 予定となっており、通知額の増減などが注⽬される。 主要なイベントとしては26⽇から始まる伊勢志摩サミット、27⽇の4⽉の全国CPIなどが挙げられる。 ◆本資料は信頼できると思われる各種データに基づいて作成されておりますが、当社はその正確性、完全性を保証するものではありません。 ◆本資料は何らかの取引を誘引することを⽬的としたものではありません。売買に関する最終判断はお客様ご⾃⾝でなされますようお願い申し上げます。 ◆⾦融商品のお取引には価格変動等によるリスクがあります。⾦融商品のお取引には⼿数料等をご負担頂くものがあります。⾦融商品取引法に基づきお渡しする書⾯や⽬論⾒書をよくお読みください。 セントラル短資株式会社 登録⾦融機関関東財務局⻑(登⾦)第526号 ⽇本証券業協会加⼊ 2
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