フロイント産業(6312) - 株式会社ウォールデンリサーチジャパン

URL: www.walden.co.jp
文責: 室谷吉行
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
フロイント産業(6312)
連結通期
(百万円)
FY02/2015
FY02/2016
FY02/2017会予
FY02/2016
FY02/2017会予
連結半期
(百万円)
1Q-2Q FY02/2016
3Q-4Q FY02/2016
1Q-2Q FY02/2017会予
3Q-4Q FY02/2017会予
1Q-2Q FY02/2017会予
3Q-4Q FY02/2017会予
売上高
前年比
前年比
前年比
前年比
営業利益 経常利益
17,424
1,150
1,249
19,027
1,346
1,394
20,000
1,900
1,900
9.2%
17.1%
11.6%
5.1%
41.1%
36.2%
売上高 営業利益 経常利益
7,697
11,330
8,000
12,000
3.9%
5.9%
198
1,148
370
1,530
86.0%
33.3%
252
1,142
370
1,530
46.7%
33.9%
純利益
695
961
1,180
38.1%
22.8%
純利益
123
837
240
940
94.1%
12.2%
EPS
(円)
40.4
55.7
68.4
EPS
(円)
-
DPS
( 円)
15.0
12.5
15.0
DPS
( 円)
-
BPS
(円)
637.2
668.6
BPS
(円)
-
出所:会社データ、弊社計算(1株当たりデータ:2016年3月1日付の1:2株式分割遡及修正済み)
1.0 エグゼクティブサマリー(2016 年 5 月 12 日)
新製品の再投入
独自の製剤技術を応用した医薬品業界向け機械装置の開発・生産・販売を最大の収益源とするフロイント産業で
は、機械部門における受注高が持続的な拡大傾向を示している。日本国内のジェネリック医薬品業界による旺盛
な設備投資が持続していく方向性にあることに鑑みれば、今後に向けても受注高の拡大が持続していくことが期
待されるところである。一方、今迄開発・改良を続けてきた新製品の再投入のタイミングが迫っている。2016
年 6 月後半に向けて、同社は、錠剤印刷装置(「TABREX」
)の第 2 世代に相当するモデルの受注を開始する予定
である。これは、錠剤の誤飲や誤処方を回避することを目的として錠剤の表面に個々の錠剤を識別するための情
報を印刷する機械装置のことである。同社は、第 1 世代に相当するモデルを開発して市場に投入したのに引き続
いて、より医薬品業界のニーズに適合した第 2 世代に相当するモデルの開発に特化してきた。2015 年 2 月期か
ら 2016 年 2 月期に向けては、これに起因する費用が大きく拡大した一方、2017 年 2 月期には、追加的な費用負
担がほとんど発生しないとのことである。また、2017 年 2 月期に対する会社予想には織り込まれていないもの
の、期末に向けて上述の新製品の再投入に起因する売上高が計上される可能性があるとのことである。「印刷」
による錠剤の識別には、既存の「刻印」による識別以上に優位性があるとされており、中長期的に、前者は後者
を代替していく方向性にある模様である。また、この代替の進捗に伴い、同社の錠剤印刷装置(
「TABREX」
)へ
の需要も高まっていくはずであり、これが同社の中長期的な業績推移に対する新たな成長ドライバーとなる可能
性が高まっている。
1
2016 年 2 月期は、売上高 19,027 百万円(前年比 9.2%増)
、営業利益 1,346 百万円(17.1%増)
、営業利益率 7.1%
(0.5%ポイント上昇)での着地となった。事業セグメント別では、機械部門で、売上高 13,037 百万円(19.2%
増)、セグメント利益 1,189 百万円(7.3%増)、セグメント利益率 9.1%(1.0%ポイント低下)
、化成品部門で、
売上高 5,990 百万円(7.6%減)、セグメント利益 519 百万円(9.6%増)、セグメント利益率 8.7%(1.4%ポイン
ト上昇)である。同社としてのセグメント利益の 69.6%を占めた機械部門では、日本国内で売上高 7,668 百万円
(15.5%増)
、海外で売上高 5,367 百万円(24.7%増)である。日本国内では、ジェネリック医薬品業界による
旺盛な設備投資を受けて、国内市場シェア 60%∼70%を誇る主力の医薬品業界向け造粒・コーティング装置の
売上高が大きく拡大した。同じく両装置を販売する海外では、米ドルに対する円安(14.5%、105.8 円→121.1
円)が進行したことが、大幅増収にかなり寄与している。円安を受けて、アジア以外の海外での機械部門の事業
展開を担う米国に所在する 100%連結子会社である FREUND-VECTOR CORPORATION の米ドル建て売上高
(海外売上高に占める占有率 86%)が大きく拡大した。一方、同社としてのセグメント利益の残る 30.4%を占
めた化成品部門では、セールスミックスの向上を受けて、減収・増益が達成されている。主要納入先での生産調
整を受けて、栄養補助食品が、大幅減収を余儀なくされたものの、医薬品添加剤における付加価値の高い製品の
売上高が堅調に推移した。
2017 年 2 月期に対する会社予想では、売上高 20,000 百万円(前年比 5.1%増)、営業利益 1,900 百万円(41.1%
増)、営業利益率 9.5%(2.4%ポイント上昇)が見込まれている。また、為替前提 1 米ドル=110 円、年間配当
金予定 15.0 円(配当性向 21.9%)である。事業セグメント別では、機械部門に対して売上高 14,150 百万円(8.5%
増)、化成品部門に対して売上高 5,850 百万円(2.3%減)が織り込まれている。また、両事業セグメントに対し
て増益が見込まれている模様である。機械部門に関しては、受注残の消化(売上高の計上)が順調に進む一方、
新規受注が好調に推移する。後者に関しては、特に、日本国内におけるジェネリック医薬品業界による旺盛な設
備投資が持続していくことに期待が寄せられている模様である。また、損益面では、2016 年 2 月期におけるセ
グメント利益率の低下の主因となった錠剤印刷装置(
「TABREX」
)の第 2 世代に相当するモデルの開発費用が概
ね一巡することが寄与する。一方、化成品部門では、セールスミックスの向上が更に進捗する。これに加えて、
2016 年 2 月期の期末に向けて、損失の計上を続けた欧州の研究開発拠点(Freund Pharmatec, Ltd.)の株式が
100%売却されており、当該損失の分だけセグメント損益が向上する要因も発生する。以上の結果、同社の損益
は大きく向上する見通しである。
IR窓口:コーポレート・コミュニケーション部(03 5292 0256 [email protected])
2
2.0 会社概要
製剤技術及び医薬品業界向け機械装置のリーディングカンパニー
商号
フロイント産業株式会社
Web サイト
IR情報
株価情報
設立年月日
1964 年 4 月 22 日
上場年月日
1996 年 7 月 24 日:東京証券取引所JASDAQスタンダード(証券コード:6312)
資本金
1,035 百万円(2016 年 2 月末)
発行済株式数
18,400,000 株、自己株式内数 1,155,444 株(2016 年 2 月末)
特色

医薬品業界向け造粒・コーティング装置で国内トップシェア(60%∼70%)

グローバルベースでも最大手 3 社の一角

新領域となる錠剤印刷装置(「TABREX」)に大きな期待
事業内容
Ⅰ. 機械部門
Ⅱ. 化成品部門
代表者
代表取締役社長 伏島巖
主要株主
伏島靖豊 10.0%、株式会社エフ・アイ・エル 8.9%、自社(自己株口)6.2%、日本マスタート
ラスト(信託口)5.9%(2015 年 8 月末)
本社
東京都新宿区大久保 1-3-21 新宿TXビル 3 階(2016 年 6 月移転予定)
従業員数
連結 390 名、単体 205 名(2015 年 11 月末)
出所:会社データ
3
3.0 業績推移
2016 年 2 月期
2016 年 2 月期は、売上高 19,027 百万円(前年比 9.2%増)、営業利益 1,346 百万円(17.1%増)、経常利益 1,394
百万円(11.6%増)、純利益 961 百万円(38.1%増)での着地となった。また、営業利益率 7.1%(0.5%ポイント
上昇)である。一方、当初の会社予想との比較においては、売上高で 527 百万円(2.8%)の上振れ、営業利益
で 4 百万円(0.3%)の下振れ、経常利益で 24 百万円(1.8%)の上振れ、純利益で 161 百万円(20.1%)の上
振れである。
売上高
2,500
機械部門(日本国内)
(百万円)
機械部門(海外)
化成品部門
2,000
1,500
1,000
500
0
1Q
FY02/2015
2Q
FY02/2015
3Q
FY02/2015
4Q
FY02/2015
1Q
FY02/2016
2Q
FY02/2016
3Q
FY02/2016
4Q
FY02/2016
セグメント利益
600
4
機械部門
(百万円)
化成品部門
400
200
0
(200)
1Q
FY02/2015
2Q
FY02/2015
3Q
FY02/2015
4Q
FY02/2015
1Q
FY02/2016
2Q
FY02/2016
3Q
FY02/2016
4Q
FY02/2016
出所:会社データ、弊社計算
売上高の上振れにもかかわらず、営業利益がやや下振れたことには、錠剤印刷装置(「TABREX」
)の第 2 世代に
相当するモデルの開発に係る費用の拠出がやや上振れたことが影響している模様である。また、純利益の大幅な
上振れに関しては、事前に開示(2016 年 3 月 29 日)されていた通り、欧州の研究開発拠点(Freund Pharmatec,
Ltd.)の株式を 100%売却したことが大きな影響を及ぼしている。即ち、この株式の売却に伴い、過年度に計上
済みの評価損が認容され、税金費用が減少したとのことである。また、当該株式の売却によって売却損が発生し
ており、連結損益計算書上で特別損失 217 百万円が計上されている。ただし、税金費用の減少が、より大きな影
響を及ぼした。
同社の事業は、機械部門及び化成品部門によって構成されている。また、機械部門の損益が短期的に常に大きく
振れる傾向にある一方、化成品部門の損益が比較的に安定して推移するため、同社としての短期的な損益動向は、
機械部門の損益動向に依存して推移する傾向が強い。
機械部門においては、日本国内の売上高も海外での売上高も短期的に大きく変動する。また、これに伴い損益も
大きく変動する。一方、内外での短期的な売上高を決定するのは、当該期間における大口案件の受注残の消化(売
上高の計上)の有無などの多様な要因である。更に、受注残の消化(売上高の計上)に関しては、納入先による
検収のタイミングなどが大きな影響を及ぼす。元をただせば、機械部門における受注高の動向が機械部門の損益
を決定する大きな要因となるのだが、ここでも短期的な動向においては、上述の多様な要因が大きな影響を及ぼ
さざるを得ない。
例えば、2016 年 2 月期における機械部門では、受注高 13,112 百万円(前年比 5.7%増)での着地となった。日
本国内で受注高 8,001 百万円(1.0%増)
、海外で 5,111 百万円(14.0%増)とのことである。ただし、日本国内
に関しては、比較の対象となる 2015 年 2 月期における受注高 7,924 百万円に錠剤印刷装置(「TABREX」
)の第
1 世代に相当するモデルの受注高 550 百万円が含まれている一方、2016 年 2 月期においては、第 2 世代に相当
するモデルの開発へ特化する戦略が採られていたため、追加的な受注高が発生していないとのことである。従っ
て、既存の医薬品業界向け造粒・コーティング装置などの受注高に限っては、2016 年 2 月期においてより大き
な拡大があったとされている。単純に計算した場合、前年に対して 8.5%増である。また、海外での受注高が大
きく拡大した背景には、円安の進行が大きく影響を及ぼした模様である。
一方、弊社では、機械部門の中期的な売上高及び損益の動向を示唆する指標として、12 四半期移動平均受注高
を算出している。機械部門における短期的な受注高の動向は、上述の多様な要因の影響を受ける傾向が強いこと
に加えて、受注高の計上から売上高の計上へのリードタイムが案件毎に異なっている。概して言って、リードタ
イムは、6 ヵ月∼8 ヵ月とのことだが、この範疇以上に売上高の計上に向けて時間がかかる案件も発生している
とのことである。ただし、過去 12 四半期(3 年間)における受注高の移動平均の動向に鑑みれば、中期的な売
上高の方向性、即ち、損益の方向性が示されるのではないかというのが、基本的な考え方である。
為替が円安に振れたことも影響していると考えられるものの、12 四半期移動平均受注高の動向は持続的な加速
傾向を示している。
2015 年 2 月期第 1 四半期から第 2 四半期に向けて前年同期比が減少から増加に転じて以来、
2016 年 2 月期第 4 四半期における前年同期比 12.1%増に至るまで、ほぼ例外なく四半期毎に前年同期に対する
増加率が大きくなり続けている。これに鑑みた場合、同社の中期的な損益動向は好調に推移する方向性にあると
考えられよう。また、2017 年 2 月期第 2 四半期(6 月∼8 月)に向けては、錠剤印刷装置(「TABREX」)の第 2
世代に相当するモデルの受注が発生する可能性がある。単体で設置される側面が大きい同装置に関しては、リー
ドタイムが 4 ヶ月前後に留まることもあり、2017 年 2 月期に対する会社予想には織り込まれていないものの、
期末までに売上高が計上される可能性があるとされている。
5
機械部門:12 四半期移動平均受注高
4,000
12四半期移動平均受注高(百万円)
前年同期比(%)
3,000
(0.3%)
+4.7%
+5.6%
+7.9%
+6.1%
+8.7%
+9.1%
+12.1%
20.0%
10.0%
0.0%
2,000
2,590
1,000
2,475
2,511
2,451
2,583
2,590
2,652
2,645
2,740
2,815
2,893
2,965
(10.0%)
(20.0%)
4Q FY02/2016
3Q FY02/2016
2Q FY02/2016
1Q FY02/2016
4Q FY02/2015
3Q FY02/2015
2Q FY02/2015
1Q FY02/2015
4Q FY02/2014
3Q FY02/2014
2Q FY02/2014
(30.0%)
1Q FY02/2014
0
機械部門:受注残
15,000
受注残(百万円)
+27.7%
+35.8%
+33.9%
+28.1%
+17.6%
前年同期比(%)
40.0%
+19.9%
+10.4%
10,000
+6.0%
20.0%
0.0%
5,000
5,440
5,328
6,144
4,991
6,945
7,235
7,225
6,682
8,900
8,676
7,976
7,086
出所:会社データ、弊社計算
4Q FY02/2016
3Q FY02/2016
2Q FY02/2016
1Q FY02/2016
4Q FY02/2015
3Q FY02/2015
2Q FY02/2015
1Q FY02/2015
4Q FY02/2014
3Q FY02/2014
2Q FY02/2014
(40.0%)
1Q FY02/2014
0
(20.0%)
6
損益計算書(四半期累計、四半期)
損益計算書
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
純増減
3,506
7,371
12,011
17,424
3,002
7,697
13,081
19,027
+1,603
売上原価
2,454
5,201
8,266
11,978
1,976
5,266
8,931
12,921
+943
売上総利益
1,052
2,170
3,744
5,445
1,026
2,431
4,150
6,106
+660
販売費及び一般管理費
1,073
2,069
3,159
4,295
1,050
2,232
3,423
4,759
+463
(20)
101
585
1,150
(24)
198
727
1,346
+196
20
40
82
99
24
53
57
47
(51)
(0)
141
667
1,249
(0)
252
784
1,394
+145
(256)
( 百万円)
売上高
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
連結実績
(0)
0
0
3
(3)
(2)
(24)
(253)
税金等調整前純利益
(1)
140
668
1,253
(3)
249
759
1,141
(111)
法人税等合計
30
104
321
536
28
132
344
187
(349)
少数株主利益
純利益
売上高伸び率
(2)
0
9
20
(3)
(6)
(6)
(6)
(27)
(29)
36
336
695
(29)
123
422
961
+265
-
(24.7%)
(17.0%)
(3.3%)
(1.1%)
(14.4%)
+4.4%
+8.9%
+9.2%
営業利益伸び率
-
(88.0%)
(41.5%)
(10.6%)
-
+96.8%
+24.3%
+17.1%
-
経常利益伸び率
-
(83.8%)
(36.2%)
(6.9%)
-
+78.8%
+17.6%
+11.6%
-
純利益伸び率
-
(92.3%)
(37.6%)
(11.7%)
-
+242.4%
+25.5%
+38.1%
-
売上総利益率
30.0%
29.4%
31.2%
31.3%
34.2%
31.6%
31.7%
32.1%
+0.8%
販管費売上高比率
30.6%
28.1%
26.3%
24.7%
35.0%
29.0%
26.2%
25.0%
+0.4%
営業利益率
(0.6%)
1.4%
4.9%
6.6%
(0.8%)
2.6%
5.6%
7.1%
+0.5%
経常利益率
(0.0%)
1.9%
5.6%
7.2%
(0.0%)
3.3%
6.0%
7.3%
+0.2%
純利益率
(0.9%)
(0.0%)
2.8%
4.0%
(1.0%)
1.6%
3.2%
5.1%
+1.1%
-
74.4%
48.1%
42.8%
-
53.2%
45.3%
16.4%
(26.4%)
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
純増減
3,506
3,865
4,639
5,413
3,002
4,694
5,384
5,945
+532
売上原価
2,454
2,747
3,065
3,711
1,976
3,289
3,665
3,990
+278
売上総利益
1,052
1,117
1,574
1,701
1,026
1,404
1,719
1,955
+254
販売費及び一般管理費
1,073
996
1,090
1,135
1,050
1,181
1,190
1,336
+200
(20)
121
483
565
(24)
223
528
619
+54
20
19
42
16
24
29
3
(9)
(26)
(0)
141
526
582
(0)
252
532
610
+27
(0)
0
1
2
(3)
0
(22)
(228)
(231)
税金等調整前純利益
(1)
142
527
585
(3)
253
509
381
(203)
法人税等合計
30
74
216
215
28
104
211
(156)
(372)
法人税等合計 / 税金等調整前純利益
損益計算書
( 百万円)
売上高
営業利益
営業外損益
経常利益
特別損益
少数株主利益
純利益
売上高伸び率
(2)
2
9
10
(3)
(3)
0
0
(10)
(29)
66
300
359
(29)
152
298
538
+179
(24.7%)
(8.5%)
+30.9%
+4.3%
(14.4%)
+21.5%
+16.1%
+9.8%
-
営業利益伸び率
-
(56.7%)
+209.4%
+97.5%
-
+83.2%
+9.1%
+9.6%
-
経常利益伸び率
-
(51.4%)
+204.2%
+96.9%
-
+78.2%
+1.1%
+4.8%
-
純利益伸び率
-
(59.2%)
+339.3%
+44.6%
-
+131.2%
(0.6%)
+49.9%
-
売上総利益率
30.0%
28.9%
33.9%
31.4%
34.2%
29.9%
31.9%
32.9%
+1.5%
販管費売上高比率
30.6%
25.8%
23.5%
21.0%
35.0%
25.2%
22.1%
22.5%
+1.5%
営業利益率
(0.6%)
3.2%
10.4%
10.4%
(0.8%)
4.8%
9.8%
10.4%
(0.0%)
経常利益率
(0.0%)
3.7%
11.3%
10.8%
(0.0%)
5.4%
9.9%
10.3%
(0.5%)
純利益率
(0.9%)
1.7%
6.5%
6.6%
(1.0%)
3.3%
5.5%
9.1%
+2.4%
-
52.0%
41.1%
36.8%
-
41.2%
41.4%
-
-
法人税等合計 / 税金等調整前純利益
出所:会社データ、弊社計算
7
報告セグメント(四半期累計、四半期)
報告セグメント
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
純増減
機械部門
1,794
4,043
7,149
10,941
1,826
4,992
8,663
13,037
+2,095
化成品部門
1,711
3,328
4,862
6,482
1,176
2,704
4,417
5,990
(492)
3,506
7,371
12,011
17,424
3,002
7,697
13,081
19,027
+1,603
-
( 百万円)
売上高
機械部門
(41.1%)
(29.5%)
(6.8%)
(0.6%)
+1.7%
+23.5%
+21.2%
+19.2%
化成品部門
+6.4%
+5.7%
+2.1%
(2.0%)
(31.3%)
(18.7%)
(9.1%)
(7.6%)
-
売上高( 前年比)
(24.7%)
(17.0%)
(3.3%)
(1.1%)
(14.4%)
+4.4%
+8.9%
+9.2%
-
機械部門
51.2%
54.9%
59.5%
62.8%
60.8%
64.9%
66.2%
68.5%
-
化成品部門
48.8%
45.1%
40.5%
37.2%
39.2%
35.1%
33.8%
31.5%
-
売上高( 構成比)
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
機械部門
47
125
612
1,108
(9)
152
578
1,189
+81
化成品部門
80
193
322
474
81
219
404
519
+45
セグメント利益
128
318
934
1,582
72
371
983
1,709
+126
(149)
(217)
(349)
(432)
(97)
(173)
(255)
(362)
+69
調整額
営業利益
(20)
101
585
1,150
(24)
198
727
1,346
+196
機械部門
(90.4%)
(83.5%)
(33.9%)
(10.8%)
-
+21.6%
(5.5%)
+7.3%
-
化成品部門
(50.3%)
(24.8%)
(0.8%)
+24.9%
+1.1%
+13.6%
+25.7%
+9.6%
-
(80.5%)
(68.6%)
(25.3%)
(2.4%)
(43.6%)
+16.8%
+5.2%
+8.0%
-
機械部門
37.1%
39.3%
65.5%
70.0%
(12.9%)
41.0%
58.8%
69.6%
-
化成品部門
62.9%
60.7%
34.5%
30.0%
112.9%
59.0%
41.2%
30.4%
-
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
機械部門
2.7%
3.1%
8.6%
10.1%
(0.5%)
3.1%
6.7%
9.1%
(1.0%)
化成品部門
4.7%
5.8%
6.6%
7.3%
7.0%
8.1%
9.2%
8.7%
+1.4%
調整額
(4.3%)
(2.9%)
(2.9%)
(2.5%)
(3.2%)
(2.2%)
(2.0%)
(1.9%)
+0.6%
営業利益率
(0.6%)
1.4%
4.9%
6.6%
(0.8%)
2.6%
5.6%
7.1%
+0.5%
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
セグメント利益( 前年比)
セグメント利益( 構成比)
報告セグメント
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
機械部門
1,794
2,248
3,105
3,792
1,826
3,166
3,671
4,373
純増減
+580
化成品部門
1,711
1,616
1,533
1,620
1,176
1,528
1,713
1,572
(48)
( 百万円)
売上高
3,506
3,865
4,639
5,413
3,002
4,694
5,384
5,945
+532
(41.1%)
(16.2%)
+60.6%
+13.6%
+1.7%
+40.8%
+18.2%
+15.3%
-
化成品部門
+6.4%
+4.9%
(4.8%)
(12.5%)
(31.3%)
(5.5%)
+11.7%
(3.0%)
-
売上高( 前年比)
(24.7%)
(8.5%)
+30.9%
+4.3%
(14.4%)
+21.5%
+16.1%
+9.8%
-
機械部門
51.2%
58.2%
66.9%
70.1%
60.8%
67.4%
68.2%
73.6%
-
化成品部門
48.8%
41.8%
33.1%
29.9%
39.2%
32.6%
31.8%
26.4%
-
売上高( 構成比)
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
機械部門
機械部門
47
77
486
496
(9)
161
425
611
+114
化成品部門
80
112
128
151
81
137
185
114
(37)
セグメント利益
128
189
615
648
72
299
611
726
+77
(149)
(67)
(131)
(83)
(97)
(75)
(82)
(106)
(23)
調整額
営業利益
(20)
121
483
565
(24)
223
528
619
+54
機械部門
(90.4%)
(70.4%)
+192.3%
+56.6%
-
+108.3%
(12.5%)
+23.1%
-
化成品部門
(50.3%)
+19.1%
+90.6%
+177.1%
+1.1%
+22.7%
+43.7%
(24.4%)
-
(80.5%)
(46.7%)
+162.9%
+74.4%
(43.6%)
+57.7%
(0.7%)
+12.0%
-
機械部門
37.1%
40.9%
79.1%
76.6%
(12.9%)
54.0%
69.7%
84.2%
-
化成品部門
62.9%
59.1%
20.9%
23.4%
112.9%
46.0%
30.3%
15.8%
-
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
機械部門
2.7%
3.5%
15.7%
13.1%
(0.5%)
5.1%
11.6%
14.0%
+0.9%
化成品部門
4.7%
6.9%
8.4%
9.4%
7.0%
9.0%
10.8%
7.3%
(2.1%)
調整額
(4.3%)
(1.8%)
(2.8%)
(1.5%)
(3.2%)
(1.6%)
(1.5%)
(1.8%)
(0.3%)
営業利益率
(0.6%)
3.2%
10.4%
10.4%
(0.8%)
4.8%
9.8%
10.4%
(0.0%)
セグメント利益( 前年比)
セグメント利益( 構成比)
出所:会社データ、弊社計算
8
地域別売上高:機械部門(四半期累計、四半期)
地域別売上高: 機械部門
( 百万円)
日本
北米・南米
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
1,402
2,583
4,473
6,638
1,213
3,391
5,304
7,668
純増減
+1,029
263
1,036
1,786
2,664
300
807
1,993
3,491
+826
欧州・アフリカ
53
99
256
440
235
328
730
982
+541
中東・アジア・大洋州
74
323
632
1,197
77
465
635
894
(303)
海外
392
1,460
2,675
4,302
612
1,600
3,359
5,367
+1,064
売上高
1,794
(41.1%)
4,043
(37.7%)
7,149
(14.8%)
10,941
(0.2%)
1,826
(13.5%)
4,992
+31.3%
8,663
+18.6%
13,037
+15.5%
+2,095
(9.0%)
+20.4%
+27.2%
(7.6%)
+13.7%
(22.1%)
+11.6%
+31.1%
-
欧州・アフリカ
(82.6%)
(81.8%)
(60.8%)
(37.2%)
+335.9%
+228.9%
+185.0%
+123.0%
-
中東・アジア・大洋州
+16.2%
+87.0%
+80.8%
+56.3%
+3.8%
+43.7%
+0.4%
(25.3%)
-
(40.9%)
(7.7%)
+11.1%
(1.1%)
+56.1%
+9.6%
+25.5%
+24.7%
-
(41.1%)
(29.5%)
(6.8%)
(0.6%)
+1.7%
+23.5%
+21.2%
+19.2%
-
78.1%
63.9%
62.6%
60.7%
66.5%
67.9%
61.2%
58.8%
-
日本
北米・南米
海外
売上高( 前年比)
日本
北米・南米
-
14.7%
25.6%
25.0%
24.4%
16.4%
16.2%
23.0%
26.8%
-
欧州・アフリカ
3.0%
2.5%
3.6%
4.0%
12.9%
6.6%
8.4%
7.5%
-
中東・アジア・大洋州
4.1%
8.0%
8.9%
10.9%
4.2%
9.3%
7.3%
6.9%
-
21.9%
36.1%
37.4%
39.3%
33.5%
32.1%
38.8%
41.2%
-
海外
売上高( 構成比)
地域別売上高: 機械部門
( 百万円)
日本
北米・南米
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
1,402
1,180
1,889
2,165
1,213
2,178
1,912
2,363
純増減
+197
+619
263
772
750
877
300
507
1,186
1,497
欧州・アフリカ
53
45
156
184
235
93
401
251
+67
中東・アジア・大洋州
74
249
309
564
77
387
170
258
(306)
海外
392
1,067
1,215
1,626
612
988
1,758
2,007
+380
売上高
1,794
2,248
3,105
3,792
1,826
3,166
3,671
4,373
+580
日本
(41.1%)
(33.1%)
+71.1%
+54.8%
(13.5%)
+84.4%
+1.2%
+9.1%
-
(9.0%)
+35.3%
+37.9%
(40.6%)
+13.7%
(34.4%)
+58.1%
+70.6%
-
北米・南米
欧州・アフリカ
(82.6%)
(80.7%)
+47.5%
+300.7%
+335.9%
+103.3%
+157.0%
+36.5%
-
中東・アジア・大洋州
+16.2%
+130.8%
+74.7%
+36.4%
+3.8%
+55.7%
(44.9%)
(54.2%)
-
(40.9%)
+16.5%
+47.0%
(16.0%)
+56.1%
(7.4%)
+44.6%
+23.4%
-
(41.1%)
(16.2%)
+60.6%
+13.6%
+1.7%
+40.8%
+18.2%
+15.3%
-
78.1%
52.5%
60.8%
57.1%
66.5%
68.8%
52.1%
54.0%
-
海外
売上高( 前年比)
日本
北米・南米
14.7%
34.4%
24.2%
23.1%
16.4%
16.0%
32.3%
34.2%
-
欧州・アフリカ
3.0%
2.0%
5.0%
4.9%
12.9%
3.0%
10.9%
5.8%
-
中東・アジア・大洋州
4.1%
11.1%
10.0%
14.9%
4.2%
12.3%
4.6%
5.9%
-
21.9%
47.5%
39.2%
42.9%
33.5%
31.2%
47.9%
45.9%
-
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
-
海外
売上高( 構成比)
出所:会社データ、弊社計算
9
貸借対照表(四半期)
貸借対照表
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q
3Q
4Q
1Q
2Q
3Q
4Q
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
現金及び預金
3,546
3,567
4,210
4,870
4,682
4,640
4,040
4,042
純増減
(828)
受取手形及び売掛金
4,559
4,494
4,259
5,272
4,308
4,533
5,240
5,694
+421
たな卸資産
2,335
2,300
2,457
1,771
2,458
2,880
2,884
2,432
+660
その他
789
877
704
867
874
855
733
884
+17
流動資産
11,230
11,239
11,632
12,782
12,323
12,910
12,898
13,053
+271
有形固定資産
2,993
2,989
3,132
3,403
3,348
3,300
3,299
3,135
(268)
無形固定資産
181
169
158
146
140
216
197
182
+35
投資その他の資産合計
936
943
944
944
948
935
917
835
(109)
(342)
(百万円)
連結実績
固定資産
4,112
4,103
4,234
4,495
4,437
4,452
4,414
4,153
資産合計
15,342
15,342
15,866
17,277
16,761
17,362
17,313
17,206
(70)
2,443
2,329
2,509
2,786
2,536
2,922
2,976
2,580
(206)
支払手形及び買掛金
短期借入金
-
-
-
-
-
-
-
-
-
その他
2,093
2,193
2,089
2,640
2,767
2,958
2,646
2,735
+94
流動負債
4,537
4,523
4,598
5,427
5,303
5,881
5,622
5,315
(111)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
733
716
704
669
654
630
602
361
(308)
長期借入金
その他
固定負債
733
716
704
669
654
630
602
361
(308)
負債合計
5,270
5,239
5,302
6,097
5,958
6,512
6,225
5,677
(419)
株主資本
10,204
10,270
10,571
10,930
10,640
10,792
11,091
11,630
+699
(132)
(168)
(7)
249
162
57
(4)
(101)
(350)
純資産
10,072
10,102
10,564
11,180
10,802
10,850
11,087
11,529
+348
負債純資産合計
15,342
15,342
15,866
17,277
16,761
17,362
17,313
17,206
(70)
9,930
9,960
10,400
10,987
10,625
10,850
11,087
11,529
+542
その他調整項目
自己資本
有利子負債
ネットデット
自己資本比率
-
-
-
-
-
-
-
-
-
(3,546)
(3,567)
(4,210)
(4,870)
(4,682)
(4,640)
(4,040)
(4,042)
+828
-
64.7%
64.9%
65.5%
63.6%
63.4%
62.5%
64.0%
67.0%
(34.8%)
(34.7%)
(39.8%)
(44.6%)
(44.0%)
(43.0%)
(36.4%)
(34.8%)
-
ROE (12ヶ月)
4.6%
3.6%
5.8%
6.6%
6.8%
7.5%
7.3%
8.5%
-
ROA (12ヶ月)
5.0%
4.0%
6.2%
7.6%
7.8%
8.3%
8.2%
8.1%
-
総資産回転率
91%
101%
117%
125%
72%
108%
124%
138%
-
4.2
4.8
5.0
8.4
3.2
4.6
5.1
6.6
-
ネットデットエクイティ比率
在庫回転率
在庫回転日数
87
76
73
44
114
80
72
56
-
当座比率
179%
178%
184%
187%
170%
156%
165%
183%
-
流動比率
248%
248%
253%
236%
232%
220%
229%
246%
-
連結実績
出所:会社データ、弊社計算
キャッシュフロー計算書(四半期累計)
キャッ シ ュフロー計算書
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
連結実績
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
1Q
2Q累 計
3Q累 計
4Q累 計
前年比
02/2015
02/2015
02/2015
02/2015
02/2016
02/2016
02/2016
02/2016
営業活動によるキャッシュフロー
-
(645)
-
822
-
472
-
290
純増減
(532)
投資活動によるキャッシュフロー
-
(108)
-
(240)
-
(278)
-
(432)
(192)
-
(754)
-
582
-
194
-
(142)
(725)
-
(253)
-
(284)
-
(299)
-
(331)
(47)
(百万円)
営業活動CF+投資活動C F
財務活動によるキャッシュフロー
出所:会社データ、弊社計算
10
2017 年 2 月期会社予想
2017 年 2 月期に対する会社予想では、売上高 20,000 百万円(前年比 5.1%増)、営業利益 1,900 百万円(41.1%
増)、経常利益 1,900 百万円(36.2%増)、純利益 1,180 百万円(22.8%増)が見込まれている。また、営業利益
率 9.5%(2.4%ポイント上昇)
、為替前提:1 米ドル=110 円、年間配当金予定 15.0 円(配当性向 21.9%)であ
る。
売上高及び営業利益率
売上高(百万円)
6,000
4,639
5,413
3,002
4,694
5,384
5,945
4,000
4,000
6,000
6,000
3Q FY02/2015
4Q FY02/2015
1Q FY02/2016
2Q FY02/2016
3Q FY02/2016
4Q FY02/2016
1Q FY02/2017
2Q FY02/2017
3Q FY02/2017
4Q FY02/2017
(0.8%)
3,865
0
20.0%
10.0%
4.6%
2Q FY02/2015
2,000
4.6%
3,506
(0.6%)
9.8% 10.4%
4.8%
3.2%
12.8% 12.8%
1Q FY02/2015
4,000
10.4% 10.4%
営業利益率(%)
0.0%
(10.0%)
出所:会社データ、弊社計算(2017 年 2 月期四半期予想:半期会社予想を均等に按分)
営業利益率の上昇に関しては、増収効果に加えて、機械部門における錠剤印刷装置(「TABREX」
)の第 2 世代に
相当するモデルの開発に起因する費用が概ね一巡する一方、化成品部門においては、損失の計上を続けた欧州の
研究開発拠点が連結対象外になることが寄与する。弊社では、前者が 300 百万円近くに及ぶ費用の削減となると
推測している一方、後者に関しては、2016 年 2 月期において 140 百万円の損失を計上したことが明らかにされ
ている。
また、過去 2 年と同様に下半期偏重型の業績推移が見込まれているのは、過去 2 年と同様に機械部門での売上高
の計上が下半期に集中することが織り込まれているからである。特に、アジア以外の海外での機械部門の事業展
開を担う米国に所在する 100%連結子会社である FREUND-VECTOR CORPORATION の売上高が、下半期に
集中する。
一方、同社は、配当性向 30%を目標としていることを明らかにしている。これに鑑みた場合、年間配当金予定
15.0 円(配当性向 21.9%)は、最終的に増額される可能性が高いとも考えられよう。
11
中長期業績見通し
同社の業績動向は、中期的に堅調に推移する方向性にある。政府の方針として、日本国内におけるジェネリック
医薬品の占有率を大きく引き上げていくことが目標として掲げられていることが、大きく寄与する見通しである。
現在の同社の機械部門においては、医薬品業界向けで売上高構成比 88%とされている一方、ここでのすべてが
実質的に国内市場シェア 60%∼70%を誇る造粒・コーティング装置で占められている。また、日本国内でも海
外でもジェネリック医薬品に対するエクスポージャーが相当に大きい模様である。以上に鑑みた場合、足元の
50%超から 2020 年度に対する政府目標である 80%超へと日本国内におけるジェネリック医薬品の占有率が大き
く拡大している過程において、同社の業績動向には大きなプラス材料が発生すると考えられよう。
中長期業績見通し
40,000
30,000
20,000
7.3%
7.0%
10.0%
9.5%
9.0%
6.6%
15,236
16,396
17,616
17,424
FY02/2012
FY02/2013
FY02/2014
FY02/2015
売上高(百万円)
7.1%
営業利益率(%)
19,027
20,000
FY02/2016
FY02/2017
5.0%
10,000
0
0.0%
FY02/2018
FY02/2019
出所:会社データ、弊社計算
また、先述の通り、医薬品業界向け新領域として錠剤印刷装置(「TABREX」)が本格的に立ち上がりつつある。
現在の主力である造粒・コーティング装置に対する需要が一巡し始める段階までには、これが新たな成長ドライ
バーとして同社の損益に寄与し始める方向性にあると考えられる。
一方、2014 年 4 月 17 日に公表された同社の中期経営計画「Change & Challenge 2014-2016」(2015 年 2 月期
∼2017 年 2 月期)においては、最終年度である 2017 年 2 月期に対して、売上高 23,000 百万円、営業利益 2,300
百万円、営業利益率 10.0%(為替前提:1 米ドル=100 円、1 ユーロ=145 円)が見込まれていた。ただし、直
近の 2017 年 2 月期に対する会社予想では、売上高が 3,000 百万円(13.0%)少ない一方、営業利益が 400 百万
円(17.4%)少ない。事業セグメント別の売上高においては、化成品部門で大幅な未達が見込まれていることに
なる一方、機械部門では、ほぼ当初の想定通りの売上高が達成されることになる。
化成品部門においては、先述の通り、栄養補助食品が、大幅減収を余儀なくされ続けている。当初からの化成品
部門の重点戦略として掲げられていた「新製品拡充と既存品の競争力強化」が奏功していない模様である。
機械部門においては、当初の想定以上に及んで日本国内におけるジェネリック医薬品に関連する需要が高まって
いる。想定以上に高まる需要を受けた同社は、機会損失の発生を回避することを重要な経営政策とした結果、海
外市場の開拓に向けたリソース配分が当初の想定以下に留まらざるを得なくなったとしている。これを主因とし
て、為替が円安に振れているものの、海外での売上高は、当初の想定までには拡大していない模様である。
12
売上高
20,000
(百万円)
13,037
10,000
9,914
9,582
11,004
14,150
化成品部門
6,482
6,611
6,482
5,990
5,850
FY02/2013
FY02/2014
FY02/2015
FY02/2016
FY02/2017
1,172
1,242
5,653
機械部門
10,941
0
FY02/2012
FY02/2018
FY02/2019
セグメント利益
2,000
1,000
(百万円)
1,108
1,189
機械部門
907
565
470
化成品部門
379
474
519
FY02/2015
FY02/2016
0
FY02/2012
FY02/2013
FY02/2014
FY02/2017
FY02/2018
FY02/2019
機械部門の売上高(地域別)
10,000
(百万円)
6,384
5,870
5,000
13
3,712
3,530
FY02/2012
FY02/2013
6,652
7,668
機械部門(日本国内)
5,367
機械部門(海外)
6,639
4,351
4,303
FY02/2014
FY02/2015
0
出所:会社データ、弊社計算
FY02/2016
FY02/2017
FY02/2018
FY02/2019
4.0 ビジネスモデル
製剤技術がキーテクノロジー
同社の主力事業は、医薬品業界向け造粒・コーティング装置の開発・製造・販売である。ここでの同社は、グロ
ーバルベースでの最大手 3 社の一角を形成しているとされている。最大手が GLATT 社(ドイツ)である一方、
同社及び GEA 社(デンマーク)がこれに次ぐ事業規模を有している模様である。また、日本国内における同社
は、トップシェア(60%∼70%)を誇っている一方、GLATT 社の製品を日本国内で販売する株式会社パウレッ
ク(未上場)が主要な同業他社であるとされている。
ビジネスモデル

ハードとソフトの両方に関与

ハード:製剤(造粒・コーティング)装置や医薬
品添加剤など、ソフト:ハードを生産するに当た
って用いられる製剤技術

機械部門における同業他社:例外なくハードのメ
ーカーとしての色彩が濃い

同社の特徴:独自の製剤技術を併せ持ち、同業他
社に先駆けた新技術開発などを推進
ビジネスフィールド(医薬品製造ラインのイメージ)
出所:会社データ
14
2016 年 2 月期の実績における機械部門の仕向け先売別上高構成比によれば、医薬品関連 88%、産業関連 12%と
のことである。また、医薬品関連は、実質的にすべて造粒・コーティング装置によって説明されてきたとのこと
である。これらは、文字通り、医薬品の製造における造粒行程及びコーティング行程において用いられる機械装
置である。造粒とは、医薬品の有効成分である原薬化合物と様々な機能をコントロールするために用いられる添
加剤を、所定の比率で混合し、所定の粒子形状に加工することである。一方、コーティングとは、錠剤の表面に
機能性皮膜を形成することであるが、錠剤表面における薬物の溶出をコントロールするための放出制御や苦味を
遮断するマスキングを行うことなどがコーティングによって可能となる。
連続造粒乾燥機
自動錠剤コーティング装置
医薬品添加剤
グラニュフォーマー
ハイコーターFZ
グラニュトールF(ファイン)
造粒から混合・乾燥までの工程に対
新機能の採用により、フィルム錠の生
粒径を微細にしたことにより、多
応、完全な連続プロセスを実現
産時間を大幅に短縮
くの製品に使用が可能に
出所:会社データ
一方、化成品部門では、医薬品添加剤:2016 年 2 月期の実績における売上高 2,132 百万円(前年比 0.1%減)、
食品品質保持剤:売上高 2,004 百万円(2.7%増)
、栄養補助食品:売上高 1,853 百万円(22.6%減)
、以上の開
発・製造・販売が展開されている。医薬品添加剤とは、医薬品の生産における原薬を製剤化して、錠剤、コーテ
ィング剤、口腔内速崩壊錠、カプセル剤、顆粒剤などを製造する際に用いられる添加剤であるが、原薬の働きを
適切に発揮させることに大きく寄与するとされている。売上高は伸び悩む傾向にあるものの、同社が得意とする
と同時に売上総利益率が高い分野の構成比が高まる傾向が認められる。食品品質保持剤は、バームクーヘンなど
の様々な食品の品質保持に利用されている。また、栄養補助食品に関しては、顧客との最終製品の共同開発に深
く関与しているとのことである。また、それだけに、同社では、顧客による製品の生産動向が売上高の動向に直
結する傾向が強い。
15
16
Disclaimer
ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的な
立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊
社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。
商号: 株式会社ウォールデンリサーチジャパン
本店所在地: 〒104-0032 東京都中央区八丁堀 4-12-4-1110 クイーンズパレス東京中央
URL: www.walden.co.jp
E-mail: [email protected]
電話番号:03 (3553) 3769
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