りそな マーケットフラッシュ ウィークリー

りそな
マーケットフラッシュ ウィークリー
◎注意事項をよくお読みください。
先週の動きと今週の見通し
No.671
(2016 年 5 月 9 日∼2016 年 5 月 13 日)
■ポイント
— 円高一服
— 一方向に進んだ動きの反動が進む
— 次の材料探しの週か
短期金利
長期金利
円/円スワップ
米国金利
株式相場
為替相場
無担保(翌日物)
円TIBOR(3ヶ月)
新発10年債
先物中心限月
5年
10年
ドルLIBOR(3ヶ月)
T-Note(10年)
日経平均
NYダウ
ドル・円
ユーロ・ドル
ユーロ・円
先週末値
-0.066 %
%
0.063
-0.120 %
151.90 円
%
-0.07
%
0.11
%
0.630
%
1.779
16,106.72 円
17,740.63 ドル
107.12 円
1.1404 ドル
122.17 円
■ウィーリー コメント
「量」への関心を抱いてみる
市場の動き、必ずしも教科
書通りにはならず
変動要因は多い
均衡点と言われても・・・
理論値とは乖離があるもの
もみ合い
もみ合い
金利上昇
もみ合い
もみ合い
金利上昇
上昇
下落
ドル上昇
ユーロ下落
ユーロ下落
今週の予想
-0.100
0.050
-0.130
151.20
-0.09
0.09
0.62
1.70
15,800
17,000
105.50
1.1250
119.50
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
∼
-0.020
0.080
-0.070
152.20
-0.04
0.17
0.65
1.90
16,800
18,500
108.50
1.1450
123.50
%
%
%
円
%
%
%
%
円
ドル
円
ドル
円
〈 チーフストラテジスト 高梨 彰 〉
「金利が上がれば、その国の通貨は買われる」といった教科書的な動きを
基にして日々の動きを追ってみると、必ずしも市場の動きは教科書通りでは
ないことを確認することが出来るかと思います。むしろ、「金利が上がったの
に、何で通貨が売られるの?」といったように、腑に落ちない場面に遭遇した
ときの印象を強く持つ市場参加者の方が多いかもしれません。
為替レートの変動要因一つとってみても、金利差や経常収支の関係、はた
また成長率や国の安定度、そして通貨の人気度など、その項目を挙げようと
思えば幾らでも出てきます。しかも、「本当の均衡点」となる為替レートの値を
定める数式も存在しなければ、万が一そんな数式が存在したとしても、その
数式に沿ったレートで世界中の人が通貨の交換を常にすることは今のところ
不可能です。
「理論上の値」と「日々の値」とには、乖離があるものです。せいぜい、「歴
史的にみて、金利差の水準はかなり大きい」など極端な違いが有る場合に、
長い目でみれば、水準の訂正が起こる可能性にかけることも可能である、とい
った調子に留めて、日々の相場に臨む際の糧となるだけです。(以下次頁)
◎注意事項
*当資料に記載された情報は信頼に足る情報源から得たデータ等に基づいて作成しておりますが、その内容に
ついては明示されていると否とに拘わらず、弊社がその正確性、確実性を保証するものではありません。ま
た、ここに記載された内容が事前の連絡なしに変更されることもあります。
*また、当資料は情報提供を目的としており、金融商品等の売買を勧誘するものではありません。取引時期な
どの最終決定はお客さまご自身の判断でなされるようお願い致します。
1
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
(前頁より続く)ましてや、一つ一つの値の変化が大きくない場合には、ちょ
っとした変化をもって市場価格の変化に合わせようにも無理が生じてきます。
日銀が今年に入って導入したマイナス金利、「マイナス金利付き量的・質的
金融緩和」と名付けられ、「金利」・「量」・「質」の三つの要素をもって、「物価
安定目標」とするインフレ率 2%への達成を目指した金融緩和が続けられて
います。しかし、マイナス金利導入後の円相場は、ほぼ円高での推移となって
います。
マイナス金利導入後、円高
が進んだが・・・
これは、マイナス金利導入が唐突だったため、市場心理が不安定となり、
「リスク回避=円買い」の連想が働いてしまったところに、一つの要因があるよ
うです。但し、「リスク回避=円買い」というのは、日本の成長率が低位安定
し、しかも突飛な政策も出ず、円の価値も安定的といった「半分データに基い
た、半分マーケットの感覚に基いた」考えであり、動きです。
マイナス金利は唐突だった
では、マイナス金利導入により、金利差がどれだけ拡大したか、円金利がど
れだけ低下したかといえば、「それ程でもない」とも言えそうです。短期金融市
場における円の代表的な金利として「無担保コール翌日物」がありますが、こ
のレートはマイナス金利導入前に 0.09%-0.10%の間の水準だったものが、直
近では-0.07%付近まで低下したものの、その低下幅は 0.17%分です。一方、
米 FRB(連邦準備制度理事会)が検討している利上げ幅は、1 回 0.25%分で
す。このこと一つ取ってみても、日銀のマイナス金利導入は、市場に驚きを与
えるには十二分だったものの、金融緩和における三つの要素の一つ「金利」
そのものの影響度は、市場に与えた驚きの程度と比べれば、かなり低い水準
に留まっているとも言えそうです。しかもマイナス金利の評判が芳しくないと来
れば、更なる円金利低下を見越すことも難しいものです。
円金利低下幅、高々0.17%
FRB、0.25%単位の利上げ
を模索
日銀の「量」拡大、前例の無
いもの
マイナス金利導入により、残りの二つ「量」と「質」への関心が相対的に小さ
くなっていますが、引き続き日銀は国債買入れなどを通して年間 80 兆円程
度のマネタリーベース(日銀が供給する通貨)増加を目指した「量」の政策を
進めています。歴史を紐解けば、この「量」拡大は、前例の無いものです。
「量」の拡大、いわゆる「量的緩和」は金融危機以降、世界的に広がりまし
た。先陣を切ったのは米 FRB です。リーマン危機直後に短期間で 1 兆ドル
(100 兆円超)単位の「量」拡大を行うなど、積極的に「量」拡大を進めていま
す。そして、危機的状況が改善するに従って、マネタリーベース拡大をこれま
た一早く停止させ、漸進的な利上げ路線への転換を図ろうとしています。
FRB は「量」拡大を停止
この「量」と為替レートとの関係といえば「ソロスチャート」が有名です。「量」
を拡大した通貨は売られ易い、との理屈でジョージ・ソロス氏が 1990 年代の
円安を主張し、相場も「ソロスチャート」に従うが如く、円安に進んだものです。
このところの相場と「ソロスチャート」との関係を考えてみますと、日銀は「量」拡
大、FRB は「量」そのままです。しかもその差は年間 80 兆円分で拡大し続け
ています。一方で、為替レートは円高・ドル安です。この「ソロスチャート」も他
の数値と同様に、局面によって乖離が大きいのですが、「幾ら円が増えても円
高」にも、限度があってもよさそうなものです。
「ソロスチャート」では円安を
示唆
乖離がどこまで続くのか
図表1:
日米マネタリーベースの推移
日本(兆円:左軸)
図表2:
「ソロスチャート」とドル円の推移
米国(兆ドル:右軸)
ドル円(左軸)
400
4.5
160
350
4.0
150
300
3.5
140
3.0
130
2.5
120
2.0
110
1.5
100
100
1.0
90
50
0.5
80
0
1990年1月
0.0
70
1990年1月
250
200
150
1995年1月
2000年1月
2005年1月
2010年1月
2015年1月
出所:Bloomberg、りそな銀行
「量」日本/「量」米国(2014年12月=100:右軸)
150
130
110
90
70
50
30
1995年1月
2000年1月
出所: Bloomberg、りそな銀行
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2
2005年1月
2010年1月
2015年1月
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■今週のひとコマ
図表3:
日経平均株価と東証 REIT 指数
日経平均株価
円
日銀がマイナス金利
導入を決定
東証REIT指数
ポイント
22000
2000
21000
1950
1900
20000
1850
19000
1800
18000
1750
17000
1700
1650
16000
1600
15000
14000
15/04
1550
15/05
15/06
15/07
15/08
15/09
15/10
15/11
15/12
16/01
16/02
16/03
1500
16/04
出所:Bloomberg、りそな銀行
東証 REIT 指数は堅調
日経平均は日本の代表的な
株価指数
東証 REIT 指数は不動産投資
の代表的指標
マイナス金利導入により両指
数で明暗分かれる
上の図は日経平均株価(緑色の線)と東証 REIT 指数(オレンジ色の線)の推
移です。
1/29 に日銀がマイナス金利の導入を決定するまで両指数は同じような動きを
していますが、それ以降の動きは異なっており、日経平均は冴えない動きとなっ
ていますが、東証 REIT 指数は堅調に推移しています。(4 月末は下げています
が)。
日経平均株価は日本経済新聞社が東京証券取引所の第 1 部上場銘柄から
選定した 225 銘柄の平均株価とされています。言わずと知れた日本の代表的な
株価指数です。
一方、東証 REIT 指数は東京証券取引所に上場する REIT 全銘柄を対象と
する指数で、日本の不動産投資の代表的な指標です。REIT とは不動産投資信
託のことで、多くの投資家から集めた資金や銀行から借り入れた資金を用いて
不動産を購入し、その不動産から得られる賃料収入や売却益を投資家に還元
するものです。投資対象となる不動産は主にオフィスビル、商業施設、ホテル、
マンションなどです。
日銀が 1/29 にマイナス金利導入を決定して以降、日経平均は冴えない動きとな
っていますが、東証 REIT 指数は堅調に推移しています。これは金利の低下に
より資金調達しやすくなる環境が好感されたものです。両指数で明暗が分かれ
た形となりました。(水野)
各マーケット・コメントは 5 月 9 日(月)09:00 現在
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3
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■外国為替市場
米ドル
予想
ドル円:
ドル円は上昇
105.50 −108.50 円
先週のドル円は上昇。週初は、前週に日銀金融政策決定会合で金融政策
が据え置かれ、ドル円が下落した流れを次いで、106 円台で推移。その後は
米利上げに関する報道を受けて上下したが、米雇用統計を控え様子見。週末
は弱い米雇用統計を受けて、ドル円は一時下落したものの、ダドリーNY 連銀
総裁が統計をさほど重視しないとの見解を示すとドル円は上昇に転じた。
今週のドル円は上昇を想定。米雇用統計の結果を受けたダドリーNY 連銀
総裁の発言や、これまで値を下げた日本株が週初は上昇に転じたことを受け
て、円高が一服し、ドル円に買い戻しの動きが広がる場面があろう。原油相場
などにも落ち着きが見えドル円の上昇を支えよう。(中條)
ユーロ
予想
ユーロ円:
ユーロ円は下落
119.50 −123.50 円
ユーロドル:
ユーロドルは下落
1.1250 −1.1450 ドル
豪ドル・NZ ドル
予想
豪ドル円:
豪ドル円は下落
76.00 −81.00 円
NZ ドル円:
NZドル円は下落
71.00 −75.00 円
図表4:
116
115
114
113
112
111
110
109
108
107
106
105
先週のユーロ円はほぼ変わらず、ユーロドルは下落。ユーロ円は、ドル安基
調が継続するなか、ユーロが買われ上昇。その後ドル安基調に歯止めがかか
り、ユーロが売られ前週比ほぼ変わらずの水準まで下落した。ユーロドルは週
初、米 4 月 ISM 製造業景況指数が予想を下回る結果となったことなどを背景
にドル安基調が継続するなか一時 1.1616 まで上昇。しかし FRB 高官から 6
月の利上げ可能性を示唆する発言が相次いだことによりドルが買われ下落し
た。また米雇用統計を受け一時上昇する局面もみられたが継続しなかった。
今週のユーロ円、ユーロドルは共に下落を想定。ユーロドルはFRB高官か
ら6月の利上げ可能性を示唆する発言が相次いだことなどを背景にドル買い
が進行し、下落するだろう。またユーロ円は円相場が方向感なく推移するなか
でユーロ売りから下落する展開を想定。(水野)
先週の豪ドル円、NZドル円は共に下落。豪ドル円はRBA(豪中央銀行)が
予想外の利下げに踏み切ったことを受け値幅を伴い下落。さらに週末に発表
された金融政策報告にてRBAがインフレ見通しを引き下げ追加利下げに含
みを持たせたことから下落幅を拡大させた。NZドル円はRBAの利下げを受
け、豪ドル円とともに下落。乳製品価格の下落などを背景に軟調に推移した。
また週末に豪ドル円が下げ幅を拡大させると連れ安となった。
今週の豪ドル円、NZドル円は共に下落を想定。豪ドル円は原油などの商品
市況が堅調に推移し、上昇する局面もみられようが、RBAがインフレ見通しを
引き下げたことで追加利下げが意識され易く、軟調な地合いが継続するだろ
う。またNZドル円は豪ドル円と共に連れ安となる展開を想定する。(水野)
米ドル円
図表5:
円/ドル
2016/3/4
130
ユーロ円
円/ユーロ
128
126
124
122
2016/3/25
2016/4/15
120
2016/5/6
2016/3/4
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 5 月 9 日(月)09:00 現在
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4
図表6:
87
86
85
84
83
82
81
80
79
78
豪ドル円
図表7:
円/豪ドル
80
NZ ドル円
円/NZドル
79
78
77
76
75
74
73
2016/3/4
2016/3/25
2016/4/15
72
2016/3/4
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
■債券市場
国内
予想
金利は上昇
TIBOR(3M):0.050 -0.080 %
長期金利(新発 10 年債):
-0.13--0.07%
米国
予想
金利は上昇
ドル LIBOR(3M):
0.62 -0.65 %
T-note(10 年):1.70 -1.90 %
先週の国内債は上昇(金利は低下)。週初、円高・株安を受けて上昇。
その後日銀による国債買い入れが堅調な内容となったことから上昇幅を拡
大させた。休み明けの週末は、米債高を受け連れ高となったものの、米雇
用統計を控え、積極的に上値を追う展開とはならず、休暇を挟み薄商いと
なった。
今週の国内債は下落を想定(金利は上昇)。FRB 高官の発言や堅調に
推移している原油相場を背景に米債安が進行し、国内債も連れ安となるだ
ろう。また今週は 10・30 年債入札が予定されており、結果次第であるもの
の、入札に向けてポジション調整の売りが出て下落する展開を予想。(水
野)
先週の米国債は上昇(金利は低下)。週初こそ、4 月 ISM 製造業景況指
数にて仕入価格指数が高水準の結果となったことを受け下落したものの、
その後は株安・原油安を受け世界経済への不安感が浮上したことなどを背
景に上昇。新規失業保険申請件数が予想を上回る軟調な結果だったこと
や独債高が進行したことも相場を下支えした。週末にはやや軟調な雇用統
計を受けダドリーNY 連銀総裁が自らの経済見通しに影響を与えるもので
なく、年 2 回の利上げ可能性を示唆したことで上昇幅を縮小させた。
今週の米国債は下落を想定(金利は上昇)。FRB 高官から 6 月利上げ
可能性を示唆する発言が相次いだことやドルに下げ止まりの兆しがみられ
ることから売り圧力がかかりやすいだろう。また原油相場が底堅く推移して
いることや米株相場の上値が重いことも相場を下押しするだろう。(水野)
図表8:
%
0.18
0.17
0.16
0.15
0.14
0.13
0.12
0.11
0.10
0.09
0.08
0.07
0.06
0.05
0.04
15/5
日米短期金利
図表9:
日本
米国(右軸)
1.30
%
%
0.90
0.70
0.50
0.30
0.10
-0.10
15/11
16/2
日本
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0.0
▲ 0.1
▲ 0.2
15/5
1.10
15/8
日米長期金利
16/5
出所:Bloomberg、りそな銀行
15/8
%
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
1.6
1.4
1.2
1.0
0.8
米国(右軸)
15/11
16/2
16/5
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 5 月 9 日(月)09:00 現在
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5
■株式市場
先週の日経平均は下落。月曜日は、前週末の日銀金融政策決定会合
で金融政策の据え置きが決まり、日本株が急落した流れを次いで、一段安
となった。為替の円高も嫌気し 16,100 円近辺で推移。祝日明けの金曜日
は、その日の夜に発表される米雇用統計を前に、商いは細り 6 日続落とな
った。
日経平均
予想
日経平均は上昇
15,800 −16,800 円
今週の日経平均は上昇を想定。先週末の米雇用統計で、米早期利上げ
観測が後退したことを受けて米株が上昇しており、これに合わせて日本株
も上昇する展開を見込む。また、先週末まで続落した反動で不動産や金融
関連株などに買い戻しの動きが広がるだろう。原油相場の落ち着きも、日
本株を支えよう。(中條)
先週のダウは下落。週初、先週売られた反動もあり、銀行株が持ち直し
たほか消費関連株などに買いが入り上昇。しかし英国や中国で公表された
製造業統計が予想を下回り世界経済をめぐる不安感や原油安などを背景
に下落。その後も ADP 雇用統計が予想を下回る結果だったことを受け下
落した。週末にはやや弱めの結果となった雇用統計を受け下落する場面
がみられたが、原油価格の上昇を背景に素材株などが買われ下落幅を縮
小させた。
NY ダウ
予想
ダウは下落
17,000 −18,500 ドル
今週のダウは下落を予想。底堅く推移している原油相場を背景にエネル
ギー株などが買われる局面もみられようが FRB 高官から 6 月の利上げ可
能性を示唆する発言が相次いだことを受け上値は重いだろう。またドルが
下げ止まりをみせていることも相場を下押しするだろう。(水野)
図表10: 日経平均
18000
図表11: NY ダウ
円
18500
17500
ドル
18000
17000
17500
16500
16000
17000
15500
15000
2016/3/4
2016/3/25
2016/4/15
16500
2016/3/4
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株
下落、週末に資源株主導
で下げに転じる
インド株
下落、世界的な株安が背
景
ブラジル株
下落、政情不安が背景
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
中国株は下落。共産党政治局会議を受け、政府が株価支援に向け新たな
政策を打ち出すとの観測が広がり上昇した。しかし週末には商品市況が軟調
に推移したことから資源株を中心に指数を構成する全業種が下落しこれまで
の上昇分を削り前週比マイナス圏で終了した。(水野)
インド株は下落。世界的な株安の流れを受け国内大手銀行や二輪車メー
カーなどを中心に下落した。その後、原油価格の上昇を背景に資源セクター
に買いが入る局面がみられたものの、上値の重い展開が続いた。(水野)
ブラジル株は下落。軟調な原油相場を受け、エネルギー株を中心に下落。
さらに下院議長が職務停止命令を受けるなど内政の新たな混乱が政権交代
への障害になるとの懸念から下げ幅を拡大させた。また大手格付け会社が同
国の格付けを引き下げたことも売り材料となった。(水野)
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6
ロシア株は下落。2、3 日は祝日のため休場。休暇明けのロシア株は週初
からの原油安を受け下落。その後もエネルギー企業を中心に売られ、週を
通じて軟調に推移した。また 9 日の祝日を前にポジション調整の売りが出
た。(水野)
ロシア株
下落、原油安が背景
図表12: 中国上海総合指数
3200
図表13: ムンバイ SENSEX 指数
ポイント
27000
ポイント
3100
26000
3000
2900
25000
2800
24000
2700
2600
2016/3/4
2016/3/25
2016/4/15
23000
2016/3/4
2016/5/6
図表14: ブラジル BOVESPA 指数
57000
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
図表15: ロシア MICEX 指数
ポイント
2000
55000
ポイント
1950
53000
1900
51000
1850
49000
1800
47000
45000
2016/3/4
2016/3/25
2016/4/15
1750
2016/3/4
2016/5/6
図表16: WTI 原油先物(期近物)
ドル/バレル
49
47
45
43
41
39
37
35
33
31
2016/3/4
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
図表17: NY 金先物(期近物)
1320
ドル/トロイオンス
1300
1280
1260
1240
1220
2016/4/15
1200
2016/3/4
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
作成 : りそな銀行
2016/3/25
2016/3/25
2016/4/15
2016/5/6
出所:Bloomberg、りそな銀行
総合資金部
高梨 彰
水野伸哉
中條仁美
各マーケット・コメントは 5 月 9 日(月)09:00 現在
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7
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■過去 5 年間の相場推移
図表17: 日経平均(左軸)と NY ダウ(右軸)
円
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2011/05
図表18:
ドル
NYダウ
日経平均
2012/05
2013/05
2014/05
2015/05
22,000
21,000
20,000
19,000
18,000
17,000
16,000
15,000
14,000
13,000
12,000
11,000
10,000
9,000
8,000
2016/05
米ドル円とユーロ円
円
円
160
150
ユーロ円
140
150
130
140
120
130
110
120
100
110
100
90
米ドル円
90
80
70
2011/05
図表19:
160
2012/05
2013/05
2014/05
2015/05
80
2016/05
WTI 原油先物と日本 10 年金利
WTI原油先物(左軸)
ドル
日本10年金利(右軸)
%
1.40
140
1.20
120
1.00
100
0.80
80
0.60
60
0.40
40
0.20
20
0.00
0
2011/05
2012/05
2013/05
2014/05
2015/05
-0.20
2016/05
出所:Bloomberg、りそな銀行
各マーケット・コメントは 5 月 9 日(月)09:00 現在
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
8
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■マーケットカレンダー
日本
米国
その他
3月建設支出
4月ISM製造業景況感指数
5/2(月)
5/3(火) <憲法記念日>
5/4(水) <みどりの日>
<英 メーデー>
<独・香港・露・ブラジル・シンガポール メーデー>
(豪)準備銀行理事会
(EU)3月小売売上高
3月製造業受注
3月貿易収支
4月ADP民間雇用調査
4月ISM非製造業景況感指数
5/5(木) <こどもの日>
(豪)3月小売売上高
(豪)3月貿易収支
<独 昇天祭>
★4月雇用統計
5/6(金) 4月マネタリーベース
流動性供給入札
3月消費者信用残高
★(中)4月貿易統計
鉱工業生産
前年比%
16
14
10
8
5/7(土)
CPI
前年比%
16
コンセンサス予想:前
年比+6.5%
(3月実績:前年比+
6.8%)
12
CPI食品
CPI非食品
14
12
コンセンサス予想:
前年比+2.3%
(3月実績: +2.3%)
10
6
8
4
6
2
4
0
12/3
12/9
13/3
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
2
16/3
0
11/3
出所:Bloomberg、りそな銀行
5/9(月) 3月毎月勤労統計
4月消費動向調査
日銀金融政策決定会合議事要旨(3/14-15開催分)
5/10(火) 10年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
5/11(水) 3月景気動向指数
国庫短期証券(6ヶ月)
5/12(木) ★4月景気ウォッチャー調査
30年債入札
3月国際収支
4月貸出・預金動向
国庫短期証券(3ヶ月)
5/13(金) 3月第3次産業活動指数
4月マネーストック
5/14(土)
12/9
13/3
13/9
14/3
14/9
15/3
15/9
16/3
★(独)3月製造業受注
3月卸売在庫
★(中)4月CPI
★(独)3月鉱工業生産
★(独)3月貿易収支
4月財政収支
(英)3月鉱工業生産・製造業生産
4月輸入物価指数
(EU)3月鉱工業生産
(英)BOE金融政策委員会
★4月小売売上高
(EU)1-3月期四半期GDP
3月企業在庫
★(中)4月鉱工業生産
★(中)4月小売売上高
3月対米証券投資
5月NY連銀製造業景況指数
5/17(火) 3月稼働率
5年債入札
★4月CPI
★4月鉱工業生産
★4月住宅着工
5/23(月) ★4月貿易統計
5/24(火) 流動性供給入札
12/3
<ロシア 戦勝記念日>
5/16(月)
5/18(水) ★1-3月期GDP1次速報値
国庫短期証券(1年)
5/19(木) ★3月機械受注
20年債入札
3月全産業活動指数
国庫短期証券(3ヶ月)
5/20(金)
5/21(土)
11/9
出所:Bloomberg、りそな銀行
(中)4月固定資産投資
<香港 釈迦生誕説>
<独 聖霊降臨祭>
(英)4月CPI
4月シカゴ連銀全米活動指数
4月景気先行指数
5月フィラデルフィア連銀製造業景況指数
(EU)4月CPI
(英)4月失業率
(豪)4月失業率
★4月中古住宅販売件数
(独)4月PPI
(EU)5月消費者信頼感指数
<シンガポール ベサックデー>
<印 仏陀誕生日>
★4月新築住宅販売
★(独)5月ZEW景気期待指数
5月リッチモンド連銀製造業景況指数
5/25(水)
5/26(木) 40年債入札
国庫短期証券(3ヶ月)
5/27(金) ★4月CPI
4月中古住宅販売成約指数
★(独)5月IFO景況指数
★(独)4月小売売上高
<ブラジル キリスト聖体祭>
1-3月期GDP改定値
【以降の主要日程】
<国債入札> 2年債(5/31、6/28)、5年債(6/9)、10年債(6/2)、20年債(6/23)、30年債(6/7)、40年債(5/26)
<日銀金融政策決定会合>6/15-16、7/28-29、9/20-21、10-31-11/1、12/19-20
<米・連邦公開市場委員会(FOMC)> 6/14-15、7/26-27、9/20-21、11/1-2、12/13-14
<ECB定例理事会> 6/2、7/21、9/8、10/20、12/8
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
9
りそなマーケットフラッシュ ウィークリー
■市場相場動向 (5/2∼5/6)
5/2(月)
-0.067
0.06273
日本円TIBOR
0.11364
16/9限
円短期金利先物
99.985
利付2年国債
新発債
-0.246
国
利付5年国債
新発債
-0.225
内
利付10年国債
新発債
-0.115
金
利付20年国債
新発債
0.240
利
16/6限
債券先物
151.80
2年
-0.10872
5年
-0.06865
円/円スワップ
10年
0.11583
20年
0.44324
FFレート
0.37
米
TB(3ヵ月)
金
0.188
利
T-NOTE(10年債)
1.872
3
日本円(
ヵ月)
海 L
米ドル(3ヵ月)
外 I
ユーロ(3ヵ月)
金 B
O
3
英ポンド(
ヵ月)
利
R
スイスフラン(3ヵ月)
豪ドル(3ヵ月)
2.14000
NZ ドル(3ヵ月)
2.38500
ドル・円(仲値)
106.46
ユーロ・円(仲値)
122.16
豪ドル・円(仲値)
81.12
NZ
(
)
ドル・円
仲値
東
74.73
ドル・円(15:30時点)
外 京
106.56
ユーロ・円(15:30時点)
国
122.15
ユーロ・ドル(15:30時点)
為
1.1461
3
/
ドル円直先スプレッド(
ヵ月、銭
ドル)
替
d 29.9
ドル・円
106.41
N
ユーロ・ドル
1.1534
Y
英ポンド・ドル
1.4673
スイスフラン・ドル
0.9544
日経平均(225種/円)
16147.38
東証株価指数(TOPIX)
1299.96
東
日経ジャスダック指数
2449.00
京
東証マザーズ指数
1132.49
東証1部売買高(百万株)
2495.17
株
NYダウ(ドル)
17891.16
式
ナスダック総合指数
4817.59
中国上海総合指数
海
SENSEX(インド)
外
25436.97
ブラジルボベスパ指数
53561.54
M ICEX指数(ロシア/ドル建)
金(NY先物、期近)(ドル)
1295.80
商
原油(WTI先物、期近)(ドル)
44.78
品
CRB先物指数
182.53
お問い合わせは、取引店の担当者までご連絡ください
無担保コール
オーバーナイト物
3ヵ月
6ヵ月
5/3(火)
0.38
0.198
1.796
-0.02257
0.63290
-0.27386
0.58963
-0.73140
2.00000
2.36500
105.79
122.32
1.1561
d 29.9
106.60
1.1496
1.4535
0.9545
17750.91
4763.22
2992.64
25229.70
52260.19
1291.80
43.65
179.84
◎表紙の注意事項をよくお読みください。
10
5/4(水)
0.37
0.188
1.775
-0.02257
0.63410
-0.27557
0.58900
-0.73180
2.04000
2.37500
106.90
122.89
1.1495
d 29.9
107.01
1.1487
1.4496
0.9576
17651.26
4725.64
2991.27
25101.73
52552.80
1925.58
1274.40
43.78
179.87
5/5(木)
0.37
0.188
1.745
-0.02257
0.63180
-0.27586
0.58900
-0.73280
2.04000
2.37500
107.02
122.92
1.1486
d 29.9
107.26
1.1405
1.4485
0.9677
17660.71
4717.09
2997.84
25262.21
51671.04
1906.48
1272.30
44.32
178.93
5/6(金)
-0.066
0.06273
0.11364
99.980
-0.250
-0.235
-0.120
0.225
151.90
-0.10753
-0.06880
0.10939
0.43997
0.37
0.193
1.779
-0.02329
0.62960
-0.27600
0.58775
-0.73280
2.00000
2.36000
107.39
122.37
80.17
73.94
107.10
122.27
1.1416
d 29.7
107.12
1.1404
1.4427
0.9725
16106.72
1298.32
2469.23
1180.38
2140.94
17740.63
4736.16
2913.25
25228.50
51717.82
1901.56
1294.00
44.66
179.91