平成 27 年度「冷凍食品認定制度」の運用結果について 平成 28 年 5 月 10 日 はじめに 27 年度は、20 年度以来となる認定基準の改定を行うとともに、27 年度に有効期間を終了す る国内の 63 工場の更新審査及び 6 工場の新規審査の実施、新たな講習会を含め合計 12 回の講 習会を開催しました。 27 年度の認定制度の運用結果は、以下の通りです。 1.認定基準の改定 現行認定基準は、平成 21 年度に施行され、認定工場の品質管理水準の向上に寄与してきま したが、長期的視点から、その水準をより高めるため、基準改定について、品質・技術部会で 検討を重ねてきました。HACCP であることの明確化、危機管理対応などを充実させた内容です が、一定の経過措置などにより、工場によって急激な負担が生じないよう配慮することとしま した。28 年 2 月の品質・技術部会で了承され、4 月に公表、その後説明会を行います。 2.更新審査及び新規審査結果 27 年度は、年度内に有効期間が終了する 69 工場のうち、認定継続を希望する 63 工場の更 新調査のほか、6 工場の新規調査を行いました。 調査報告を基に、冷凍食品製造工場認定委員会が認定審査を行い、その結果、4 年工場 24、 3 年工場 31、2 年工場 14 となりました。 平成 27 年度の有効期限と工場数 有効期限 工場数 4月 5月 6月 7月 9月 11月 12月 2月 3月 3 6 7 2 1 1 1 1 41 平成 27 年度に有効期限を迎えた工場の更新結果 4年工場 3年工場 2年工場 合計 更新前の 工場数 23 8 38 69 取下げ 工場数 3 1 2 6 更新後の有効期間別工場数 対象 工場数 4年工場 3年工場 2年工場 20 15 5 0 7 4 2 1 36 3 23 10 63 22 30 11 初回認定調査時または前回の更新調査時と比較して、基準Ⅰ(品質・衛生管理体制に係わる 基準)では改善が進み、評価点も上昇する傾向にありました。特に項目 1 の「関係法令の理解 と遵守」、2 の「責任と権限の明確な組織」、7 の「原材料の管理」で評価が高い傾向にありま した。基準Ⅱ(施設・設備に係わる基準)では、評価点がやや低下する傾向があり、項目 1 の 「工場敷地内環境」(外部侵入に対する食品防御項目を含む)、2 の「作業場施設の構造」で、 その傾向が目立ちました。 26 年度までは、全体的に評価が下がる傾向がありましたが、27 年度では認定制度の考え方 が浸透してきた結果、改善に転じ、その結果として有効期間 2 年の工場が大幅に減って、3 年 工場が増える結果となりました。 前回 平均点 今回 差* 前回 最大値 今回 前回 最小値 今回 留意 前回 事項数 今回 認定または前回更新時と今回更新時の基準別の評価点の変化 Ⅰ.品質・衛生管理体制に係わる項目 1 2 3 4 5 6 7 8 9 74.6 68.1 79.5 68.1 73.2 83.5 67.2 72.4 72.4 80.0 74.9 82.5 72.9 76.8 84.6 72.5 77.3 75.7 5.3 6.8 3.1 4.8 3.6 1.1 5.3 4.8 3.3 100 100 97 100 100 100 96 100 100 96 96 95 95 96 100 90 100 98 35 42 56 33 38 60 49 45 40 53 51 65 45 49 65 49 50 43 2 2 0 4 1 0 1 1 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 1 前回 84.6 平均点 今回 82.4 * -2.2 差 前回 100 最大値 今回 100 前回 44 最小値 今回 52 留意 前回 0 事項数 今回 0 * 差は、更新時-認定時 Ⅱ.施設・設備に係わる項目 2 3 4 5 6 7 8 85.5 90.5 86.0 91.6 86.7 90.9 92.3 83.1 89.7 85.1 92.2 87.6 92.7 91.0 -2.4 -0.8 -0.9 0.6 0.9 1.8 -1.3 100 100 100 100 98 100 100 98 100 100 100 100 100 100 66 66 54 70 70 70 64 60 66 57 64 71 78 72 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 基準Ⅰ.品質・衛生管理体制に係わる基準 11.関係法令の理解と遵守 12.責任と権限の明確な組織 13.従業員に関する管理 14.従業員の品質管理・衛生教育 15.品質検査・衛生検査体制 16.クレームへの対応と再発防止体制 17.原材料の管理 18.製品管理 19.工程管理基準の整備と運用(HACCP的管理手法導入) 10.冷凍食品工場で実施すべき、その他の衛生管理項目 11.文書及び記録管理規定 10 69.4 72.3 2.8 97 94 51 56 0 0 11 76.3 81.1 4.8 100 95 49 62 0 0 総合結果 Ⅰ Ⅱ 72.9 87.9 77.2 87.6 4.2 -0.3 95 98.1 89.9 98.7 61.5 76.1 61.8 75.8 基準Ⅱ.施設・設備に係わる基準 11.工場敷地内環境 12.作業場施設の構造 13.工場内設備の要件 14.原材料保管施設 15.製品保管施設 16.その他の施設 17.機械器具および搬送装置 18.品質および衛生管理施設 3.平成 27 年度の認定工場数 28 年 4 月 1 日現在の認定工場は、前年より 10 工場減の 396 工場、うち 4 年工場 263、3 年 工場 115、2 年工場 18 となりました。 有効期間別の認定工場数の推移は次の通りです。 24年4月1日 486工場 394(81%) 25年4月1日 440工場 51(10%) 301(68%) 26年4月1日 424工場 83(19%) 281(66%) 95(22%) 27年4月1日 407工場 269(66%) 94(23%) 28年4月1日 396工場 263(66%) 115(29%) 41(8%) 56(13%) 48(11%) 44(11%) 4年 3年 0 50 100 150 200 250 300 350 18(5%) 400 2年 450 500 工場数 なお、27 年度は品目追加について 8 工場で、範囲の拡大や変更について 19 工場で認定を行 いました。 4.格付数量 認定工場の 26 年度の格付数量は 64 万 3,177 トン(前年度比 99%)となり、2 年続けて減少 しました。うち、市販用は 37 万 8,096 トン(同 101%)と増加しましたが、業務用は 26 万 5,1081 トン(同 96%)と減少しました。 認定工場における年間格付数量は、認定要領で 60 トン以上と定めていますが、27 年度に格 付数量に達しなかった工場数は 56(認定工場全体の 14%)、うち、2 工場は認定 1 年未満のた め、次年度以降の対応を見守ること、7 工場が認定を取り下げたことから、認定を継続する 47 工場に 28 年度の格付数量の確約を求めていきます。 年度別格付数量の推移 工場数 100 90 80 70 60 50 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 40 30 20 10 0 H27年度 5.平成 28 年度の認定更新審査 有効期間の終了日が通年に分散していますので、更新調査の案内については、27 年 10 月 26 日に協会のホームページに掲載するとともに、対象工場にも通知しています。対象 67 工場の 内、既に 17 工場において更新審査を終了しました。 以上 平成 27 年度「冷凍食品認定制度」の運用結果について 平成 28 年 5 月 10 日 (一社)日本冷凍食品協会 現行の「冷凍食品認定制度」は平成 21 年度より運用を開始しましたが、27 年度は認定基準 を改定するとともに、27 年度中に有効期間が終了する認定工場の更新審査、講習会等を行い ました。 更新審査の結果を含む 27 年度の認定制度の運用結果を取りまとめましたので、下記ファイ ルをご覧下さい。 平成 27 年度「冷凍食品認定制度」の運用結果について(PDF)
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