本文資料 - 国土交通省 関東地方整備局

平 成 2 8 年
5 月
6 日 ( 金 )
国土交通省 関東地方整備局
富 士 川 砂 防 事 務 所
記
者
発
表
資
料
平成28年度
富士川砂防事務所の事業概要
∼ 安全なくらしを創造し、人と自然が共生する未来を拓く ∼
平成28年度は、2,999百万円の事業費で砂防施設の整備を推進します。
平成28年度は、以下の3点を基本方針として事業を実施します。
1.根幹的な土砂災害対策施設の整備を推進します。
2.要配慮者利用施設を保全するための施設整備を推進します。
3.総合的な土砂災害対策を推進します。
発表記者クラブ
竹芝記者クラブ、神奈川建設記者会
山梨県政記者クラブ、長野県庁会見場
問い合わせ先
関東地方整備局 富士川砂防事務所
こまちや
地域広報官(副所長)
小町谷 章 (内線204)
ごとう
工務課長
あきら
じゅんいち
後藤 順一 (内線311)
電話055−252−7108(代表)
FAX055−252−1956
1.平成28年度事業の予算総括表
・事業費(単位:百万円)
予算項目
平成27年度(当初予算)
平成28年度
対前年度比(%)
直轄砂防事業費
2,654
2,765
104.2
直轄火山砂防事業費
343
234
68.2
2,997
2,999
100.0
合
計
2.基本方針
富士川砂防事務所は、富士川流域のうち、南アルプスを水源とする釜無川流域、
早川流域の砂防事業を担当しています。管内各市町における土石流等の直接的な土
砂災害は勿論のこと、富士川本川への流出土砂による河床上昇に伴う洪水や土砂の
氾濫から下流域の甲府盆地や流域市町を守り、安全・安心の確保に努めています。
平成28年度は、以下の3点を主要な基本方針として事業を実施します。
①
根幹的な土砂災害対策施設の整備
大規模崩壊地を含む荒廃地からの土砂の生産・流出をコントロールし、富士川
流域の安全を確保するため、流域の根幹的な砂防施設を整備します。
今年度は、過去に災害のあった釜無川本川の支川武智川において、沿川集落施
設等を保全するための床固群や土砂流出の著しい支川早川の小支川内河内川にお
ける砂防堰堤及び七面山の大崩壊地等、大小の崩壊地が点在し土砂生産が活発な
支川早川の小支川春木川(池の沢)における砂防堰堤等を整備します。
たけ ち がわ か りゆうとこがためぐん
・武智川下
流床固群
うち こ うちだい ご さ ぼうえんてい
・内河内第五砂防堰堤
いけ
さわ さ ぼうえんていぐん
・池の沢砂防堰堤群ほか
②
要配慮者利用施設を保全するための施設整備
土砂災害の犠牲となり易い自力避難が困難な要配慮者利用施設に関連した福祉
施設などを保全するための砂防施設を整備します。
今年度は、土砂生産が活発で昭和34年に大きな災害が発生した支川大武川に
おいて、砂防堰堤の整備を促進します。
おおむかわだいごさぼうえんてい
・大武川第五砂防堰堤ほか
③
総合的な土砂災害対策の推進
地震や洪水による深層崩壊や河道閉塞(天然ダム)の形成といった大規模土砂
災害などから尊い人命を保全するためのソフト対策として、土砂災害発生時にお
ける県及び市町と連携した危機管理体制の強化や情報提供のためのシステム整備
を推進します。
3.箇所別事業内容
・事業実施箇所
事
:
業
22箇所
箇
所
名
所在地
工
かまなしがわじようりゆう う がんさんぷくこう
やまなしけんほく と
釜無川 上 流 右岸山腹工
山梨県北杜市
し
かまなしがわじようりゆう さ がんさんぷくこう
なが の けん す
長野県諏訪郡富士見町
くろかわだい ご
さ ぼうえんてい
お じらがわ か りゆうとこかためぐん
やまなしけんほく と
じ
山腹工
釜無川 上 流 左岸山腹工
黒川第五砂防堰堤
わ ぐん ふ
砂防堰堤工
し
山梨県北杜市
おお む かわだい ご
やまなしけんほく と
さ ぼうえんてい
床固工
し
山梨県北杜市
砂防堰堤工
しろこう ち だいさん さ ぼうえんてい
やまなしけんみなみ こ
白河内第三砂防堰堤
山梨県 南 巨摩郡早川 町
あらかわじようりゆう さ ぼうえんていぐん
山梨県 南 アルプス市
ま ぐんはやかわちよう
やまなしけんみなみ
荒川 上 流 砂防堰堤群
やまなしけんみなみ こ
ま ぐんはやかわちよう
山梨県 南 巨摩郡早川 町
うち こ うちだい ご さ ぼ う えんてい
やまなしけんみなみ こ
山梨県 南 巨摩郡早川 町
く る み ぞう り
やまなしけんみなみ こ
さ ぼうえんていぐん
ほ かわだい ご
さ ぼうえんてい
保川第五砂防堰堤
こ
やまなしけんみなみ こ
山梨県 南 巨摩郡早川 町
こ
む かわ か りゆうとこがためぐん
小武川下 流 床 固 群
つ づら こ う ち だいよん さ ぼうえんてい
黒桂河内第四砂防堰堤
ひろ こ うちだい ご
さ ぼうえんてい
広河内第五砂防堰堤
いけ
さわ さ ぼうえんていぐん
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
山梨県 南 巨摩郡早川 町
はる き がわさんぷくこう
む かわだいはち さ ぼうえんてい
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
春木川山腹工
小武川第八砂防堰堤
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
山梨県 南 巨摩郡早川 町
やまなしけんみなみ こ
砂防堰堤工
し
内河内第五砂防堰堤
胡桃草里砂防堰堤群
山腹工
し
尾白川下 流 床 固 群
大武川第五砂防堰堤
み まち
山梨県北杜市
やまなしけんほく と
種
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
山腹工
やまなしけんにらさき し
山梨県韮崎市
やまなしけんほく と
し
砂防堰堤工
にらさき し
山梨県北杜市・韮崎市
やまなしけんみなみ こ
ま ぐんはやかわちよう
山梨県 南 巨摩郡早川 町
やまなしけんみなみ こ
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
山梨県 南 巨摩郡早川 町
やまなしけんみなみ こ
床固工
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
池の沢砂防堰堤群
山梨県 南 巨摩郡早川 町
しおじまさわ さ ぼうえんていぐん
やまなしけんみなみ こ
塩島沢砂防堰堤群
山梨県 南 巨摩郡早川 町
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
たけ ち がわ か りゆうとこがためぐん
なが の けん す
武智川下 流 床 固 群
長野県諏訪郡富士見町
わ ぐん ふ
じ
おお む かわだいろく さ ぼうえんてい
やまなしけんほく と
大武川第六砂防堰堤
山梨県北杜市
み まち
床固工
し
かまなしがわりゆういき う がん さ ぼう し せつかいちく
やまなしけんほく と
釜無川 流 域右岸砂防施設改築
山梨県北杜市
わ ぐん ふ
砂防堰堤工
砂防堰堤
し
じ
砂防堰堤工
かまなしがわりゆういき さ がん さ ぼう し せつかいちく
なが の けん す
釜無川 流 域左岸砂防施設改築
長野県諏訪郡富士見町
み まち
はやかわりゆういき さ ぼう し せつかいちく
やまなしけんみなみ こ
早川 流 域砂防施設改築
山梨県 南 巨摩郡早川 町
砂防堰堤工
ま ぐんはやかわちよう
砂防堰堤工
事業実施箇所位置図
糸魚川-静岡構造線
釜無川流域右岸砂防施設改築
釜無川出張所
管内
釜無川流域左岸砂防施設改築
釜無川出張所
武智川下流床固群
釜無川上流左岸山腹工
黒川第五砂防堰堤
釜無川上流右岸山腹工
白州出張所
尾白川下流床固群
大武川第五砂防堰堤
大武川第六砂防堰堤
丹波山村
小武川下流床固群
小菅村
小武川第八砂防堰堤
甲州市
富士川砂防事務所
白州出張所
管内
荒川上流砂防堰堤群
中巨摩郡
昭和町
広河内第五砂防堰堤
中央市
③
市川三郷町
西桂町
白河内第三砂防堰堤
早川流域砂防施設改築
内河内第五砂防堰堤
黒桂河内第四砂防堰堤
保川第五砂防堰堤
胡桃草里沢砂防堰堤群
富士河口湖町
道志
塩島沢砂防堰堤群
早川出張所
鳴沢村
身延町
山中湖村
池の沢砂防堰堤群
春木川山腹工
早川出張所
管内
静岡県
忍野村
南部町
駿河湾
たけ ち がわ か りゅうとこがためぐんせい び じ ぎょう
武智川下流床固群整備事業
【長野県・山梨県】
事業の概要
たけちがわ
武智川下流域は、土石流危険渓流の下流部に位置し、流路沿いに集落(保全対象)が点在
しています。昭和34年に災害を受け、長野県施工の流路工が整備されています。同流路工は、
昭和57年災害で被災しましたが、部分的な改修にとどまっており、流路断面の不足 から洪水・
土砂氾濫の発生が懸念され、早期に抜本的な改修が必要となっています。
そのため、洪水・土砂氾濫の発生を防止するため、床固群の整備を進めています。
平成28年度予定
床固等整備を実施する予定です。
釜無川出張所
武智川下流床固群
武智川
武智川
武智川下流床固群
位置図
釜無川
老朽化した護岸
破損している床固工
昭和57年災害による被災状況
(武智鉱泉・釜無川合流部)
事業の効果
床固群を整備することにより、川底や渓河を安定させ、川の断面を確保することで沿川集落の安全性
が向上します。
おお む かわだい ご
さ ぼう えんていせい び じ ぎょう
大武川第五砂防堰堤整備事業
【山梨県】
事業の概要
おおむかわ
富士川水系釜無川の右支川大武川では、過去に何度も土石流等の土砂災害に見舞われて
おり、特に昭和34年災害では流域の旧武川村を中心に壊滅的な被害を受け、多数の死者・行方
不明者がでました。
このような災害の発生を防止するため、土砂流出を抑制する砂防施設の整備を進めています。
平成28年度予定
砂防堰堤の整備を行います。
大武川第五
砂防堰堤
国道20号
釜無川
要配慮者資料施設等
想定氾濫区域
大武川
釜無川・大武川合流点の被災状況(昭和34年)
大武川下流域の氾濫想定イメージ
国道20号
釜無川
介護老人保健施設
児童館
診療所
デイサービスセンター
保育園
想定氾濫区域
大武川
大武川上流の崩壊状況
(甲斐駒ヶ岳)
甲斐駒ヶ岳
人面砂防堰堤(既設)
大武川砂防堰堤(既設)
大武川第五
砂防堰堤
大武川第二砂防堰堤(既設)
大武川第四砂防堰堤(既設)
大武川第三砂防堰堤(既設)
大武川
大武川第五砂防堰堤
大武川第三
砂防堰堤(既設)
既設の砂防施設
事業実施箇所
流域界
想定氾濫区域
要配慮者利用施設等
崩壊地
事業の効果
砂防堰堤を整備することにより、土砂災害による被害を軽減し、周辺集落や要配慮者利用施設、
国道20号等が守られます。
うち こ うち だい ご さ ぼう えんていせい び じ ぎょう
内河内第五砂防堰堤整備事業
【山梨県】
事業の概要
うちこうちがわ
いといがわ
しずおかこうぞうせん
富士川水系早川の右支川内河内川は、大断層である糸魚川−静岡構造線が横断し、極めて脆い
地質となっています。また、上流には多数の崩壊地があり土砂生産源となっています。
はやかわちょう
昭和57年8月には崩壊地から多量の土砂が早川本川に流出し、早川町唯一の幹線道路であ
る県道南アルプス公園線を寸断し、住民・観光客合わせて約1.8千人が孤立化しました。
このような災害の発生を防止するため、土砂流出を抑制する砂防施設の整備を進めています。
早川
あらくら
新倉地区被災状況(S57)
県道南アルプス公園線寸断状況(S57)
平成28年度予定
砂防堰堤の整備を実施する予定です。
内河内第五砂防堰堤
内
河
内
川
位置図
田代川第一発電所
早川第三発電所
内河内第五砂防堰堤
早川
県道南アル
内河内川
新倉集落
内河内第三砂防堰堤
田代川第一発電所
プス公園線
早川・内河内川合流部
内河内第三砂防堰堤
内河内砂防堰堤
事業の効果
砂防堰堤を整備することにより、早川本川への土砂流出が抑制され、下流集落や地域の生活・
観光に密着した幹線道路、発電所が守られます。
いけ の さわ さ ぼう えんてい ぐん せい び じ ぎょう
池の沢砂防堰堤群整備事業
【山梨県】
事業の概要
しちめんざん
はるきがわ
春木川流域は、上流の左岸側に七面山崩壊地を擁し、本川・各支川に多量の不安定土砂が存在し
ており土砂生産が非常に著しい流域である。
平成23年9月の台風12号では、池の沢渓流内から大量の土砂が流出し、町道、乗用車、資材運搬
用索道小屋の埋没の他、町道の通行止めにより宿泊施設(観光客等約300人)が孤立しました。
このような災害の発生を防止するため、土砂流出を抑制する砂防施設の整備を進めています。
釜無川出張所
池の沢
春木川
H23災害状況(町道)
池の沢砂防堰堤群
H23災害状況(町道)
位置図
平成28年度予定
砂防堰堤の整備を実施する予定です。
春木川・早川合流点
至
池の沢流域崩壊状況
早川町内
県道南アルプス
公園線
保全対象集落
春木川
池の沢第三砂防堰堤
池の沢第二砂防堰堤
春木川
事業の効果
計画イメージ
砂防堰堤を整備することにより、早川本川への土砂流出が抑制され、下流集落や地域の生活・
観光に密着した幹線道路が守られます。