昭憲皇太后基金の概要 (The Empress Shoken Fund) 平成28年4月 緊急・人道支援課 1.沿革 (1)1912年にワシントンにおいて第9回赤十字国際会議が開催された際、当時の皇后であっ た昭憲皇太后が国際赤十字に対し、赤十字の平時における救護活動推進のため10万円(現在 の3億5千万円相当)を寄付されたのを機に設立された。その後、皇室からの追加下賜金、我 が国政府拠出金(平成14年度まで)、民間からの寄付がされている。 (2)大正10年(1921年)に開始した同基金の配分は,2016年で95回目を迎えた。 2.運営 (1)赤十字国際委員会(ICRC)及び国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)で構成され る合同委員会により管理・運営されている。 (2)その運用収益は、毎年1回(昭憲皇太后命日である4月11日)開発途上国の赤十字・赤新 月社からの申請に応じて配分され、各国における平時の救護活動(救急車、医療機材の購入、 赤十字組織の強化等)に役立てられている。 第95回配分先(2016年4月)総計:258,500スイスフラン(約3,257万円) 1.ガボン赤十字社(13,747スイスフラン) 地域密着型医療に携わるボランティアの地方部へのアクセス向上 2.ケニア赤十字社(27,608スイスフラン) 若者コミュニティの役割や責任の理解向上等による若者の政治参加支援 3.コロンビア赤十字社(29,940スイスフラン) エルニーニョ現象の影響下にあるコミュニティにおける自然災害に対する防災等支援 4.エクアドル赤十字社(28,840スイスフラン) 大学生に対する性感染症の防止キャンペーン 5.パラグアイ赤十字社(27,010スイスフラン) 若者ボランティアの組織管理能力の向上 6.マレーシア赤新月社(28,290スイスフラン) 緊急援助隊の訓練等による緊急時対応能力の強化 7.モンゴル赤十字社(31,850スイスフラン) 若年家族に焦点を当てた国内災害の防止と防災 8.サモア赤十字社(29,998スイスフラン) 認識向上等によるコミュニティの脆弱性及び気候変動への対応 9.アルバニア赤十字社(17,281スイスフラン) 赤十字の認識向上等による人道価値の促進 10.モロッコ赤新月社(23,936スイスフラン) ホームレスの人々への支援強化と社会包摂の促進
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