新潟県の経済動向（PDF形式 249 キロバイト）

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新潟県の経済動向
平成 2 8 年４月８日
県内経済の概況（１月～３月）
県内経済は、踊り場の様相を呈している。
加えて、中国をはじめとする海外経済情勢や為替の動向に留意
する必要がある。
・個人消費・物価は、一部で価格転嫁が進んでいるものの、弱い動きとな
っている。
・住宅投資は、弱めの動きがみられる。
・設備投資は、一部に弱い動きがみられる。
・公共投資は、減少傾向にある。
・生産は、横ばい圏内の動きとなっている。
・雇用は、持ち直しの動きがみられる。
・企業は、弱い動きがみられる。
【参考】
○ 新潟県景気動向指数（平成 28年３月 31日）
１月の景気動向指数（ CI）の一致指数は、 101.9となり、前月から 2.9ポイント
上昇し、３か月ぶりの上昇となった。
○ 国内経済の動向（内閣府「月例経済報告」平成 28年３月 23日）
景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている。
・個人消費は、消費者マインドに足踏みがみられるなか、おおむね横ばいと
なっている。
・設備投資は、持ち直しの動きがみられる。
・輸出は、おおむね横ばいとなっている。
・生産は、このところ横ばいとなっている。
・企業収益は、非製造業を中心に改善傾向にある。企業の業況判断は、おお
むね横ばいとなっているものの、このところ一部に慎重さが増している。
・雇用情勢は、改善している。
・消費者物価は、緩やかに上昇している。
新潟県総務管理部統計課
担当：調査解析班石山・中澤
電話 :025-280-5122
（内線 2448）
[email protected]
－ 1 －
１
個人消費・物価
○
～一部で価格転嫁が進んでいるものの、弱い動きと
なっている～
百貨店・スーパー販売額
１月の百貨店・スーパー販売額は、全店で 291億円となり、前年同月比
3.7％増加し、 10か月連続で前年を上回った。既存店では同 1.5％増加し、
２か月連続で前年を上回った。
商品別（既存店）では、衣料品が前年同月比 2.2％減少し、飲食料品が
同 3.1％増加した。
なお、２月速報値は、全店で 264億円となり、前年同月比 6.4％増加と
前年を上回り、既存店では同 3.8％増加と前年を上回った。
18.0
百貨店・スーパー販売額（前年同月比）
％
14.0
新潟県（全店）
10.0
全国（既存店）
6.0
2.0
-2.0
-6.0
新潟県（既存店）
-10.0
-14.0
2 3
H26
○
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2 月
H28
（速報）
乗用車（含む軽）新規登録・届出台数
３月の乗用車新規登録・届出台数は 13,337台となり、前年同月比
17.8％減少し、 20か月連続で前年を下回った。
車種別では、軽乗用が前年同月比 26.9％、普通乗用が同 10.1％、小型
乗用が同 8.4％それぞれ減少した。
20,000
乗用車新規登録・届出台数
台
％
普通乗用
小型乗用
軽乗用
120.0
100.0
80.0
15,000
60.0
10,000
新潟県
全国
40.0
20.0
0.0
5,000
-20.0
-40.0
0
-60.0
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 月
H27
H26
H28
注：棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛
－ 2 －
○
消費者物価指数
３月の新潟市消費者物価指数（生鮮食品を除く総合）は 102.1となり、
前年同月比 0.7％下落し、 10か月連続で前年を下回った。
費目別では、自動車等関係費、電気代などが前年同月比で下落し、穀
類などが上昇した。
なお、総合指数は 102.7で前年同月比 0.5％下落し、４か月連続で前年
を下回った。食料・エネルギーを除く総合は 100.2で同 0.6％上昇し、 27
か月連続で前年を上回った。
消費者物価指数
％
105
H22=100
104
103
102
101
100
99
98
生鮮食品を除く総合(前年同月比、右目盛)
生鮮食品を除く総合
総合
食料・エネルギーを除く総合
97
96
95
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0
-1.5
-2.0
-2.5
-3.0
-3.5
-4.0
3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
月
H27
H26
H28
注：折れ線グラフは指数で左目盛、棒グラフは前年同月比で右目盛
２
住宅投資
○
～弱めの動きがみられる～
新設住宅着工戸数
２月の新設住宅着工戸数は 691戸となり、前年同月比 16.7％増加し、２
か月連続で前年を上回った。
利用関係別では、持家が前年同月比 14.4％、貸家が同 3.8％、分譲が同
85.5％それぞれ増加した。
3,000
新設住宅着工戸数
戸
％
100.0
分譲住宅
2,500
貸家
2,000
1,500
持家
新潟県
60.0
40.0
20.0
全国
0.0
1,000
-20.0
-40.0
500
0
80.0
給与住宅
-60.0
-80.0
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2
月
H27
H28
H26
注：棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛
－ 3 －
３
設備投資
○
～一部に弱い動きがみられる～
建築着工床面積（非居住用）
２月の建築着工床面積は、 30,940 ㎡となり、前年同月比 42.1 ％減少し、
７か月連続で前年を下回った。
用途別にみると、製造業用、医療・福祉用などが前年同月を下回り、
運輸業用、農林水産業用などが上回った。
建築着工床面積（非居住用）
％
千㎡
200
180
250.0
200.0
160
150.0
140
120
100.0
新潟県
100
全国
80
50.0
60
0.0
40
-50.0
20
0
-100.0
2 3
H26
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H28
月
注：棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛
○
企業の設備投資額
平成 27年度の企業の設備投資額（日銀短観・平成 28年３月調査）は、全
産業で前年度比 10.7％減少の見込みとなっている。製造業が 12.8％減少、
非製造業が 8.8％減少と、ともに前年度を下回る見込みである。
また、 28 年度計画は、全産業で前年度比 3.4 ％増加の計画となっている。
非製造業で 12.7％減少と、前年度を下回るものの、製造業では 22.3％増加
と、前年度を上回る計画である。
30.0
20.0
日銀短観設備投資額 (前年度比)
％
26年度(旧ベース）
28年度
26年度(新ベース）
10.0
25年度
0.0
-10.0
27年度
前回調査対比
下方修正（△7.8％）
-20.0
-30.0
3
6
9
12
3
6
調査月
（年度見込み）（年度実績）
（年度計画）
注： 27年３月調査から対象企業の見直しが行われたことから、グラフについては、新旧ベースを
併記。また、 2 7年３月調査を 2 6 年 1 2月調査と比較する場合には、 1 2 月調査データは新ベース
を使用。
－ 4 －
４
公共投資
○
～減少傾向にある～
公共工事請負金額
２月の公共工事請負金額は 163億円となり、前年同月比 3.9％増加し、
２か月連続で前年を上回った。
発注者別では、市町村は前年同月比 27.7％増加した。一方、国は同
20.2％、独立行政法人等は同 78.8％、県は同 40.6％それぞれ減少した。
公共工事請負金額
億円
700
％
その他
市町村
県
独立行政法人等
国
600
500
400
全国
新潟県
120.0
90.0
60.0
30.0
300
0.0
200
-30.0
100
-60.0
0
-100
-90.0
2 3
H26
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H28
月
注：棒グラフは新潟県の実数で左目盛、折れ線グラフは前年同月比で右目盛
５
生
○
産
～横ばい圏内の動きとなっている～
鉱工業指数
１月の鉱工業指数（季節調整値）は、生産指数が 99.2となり、前月比
1.2％上昇し、２か月ぶりに上昇した。前年同月比（原指数）では 4.7％
低下と２か月連続で前年を下回った。
業種別にみると、パルプ・紙・紙加工品工業が前月比 51.2％、食料品
工業が同 5.8％、化学工業が同 5.7％など、 16業種中 13業種が上昇した。
なお、出荷指数は 99.3となり４か月ぶりに上昇し、在庫指数は 135.7と
なり２か月連続で低下した。
鉱工業指数（季節調整値）
H22=100
125
150
120
140
115
130
110
120
105
110
100
100
95
90
90
1 2
H26
3
4
5
6
7
8
生産
出荷
鉱工業指数（季節調整値）
2 3在庫（右目盛）
4 5 6 7 8 91011121 2 3 4 5 6生産（全国）
7 8 91011121 2
月
9 10 11 12 1 2
H27
－ 5 －
3
4
5
6
7
8
90
80
9 10 11 12 1
月
H28
雇
○
用
～持ち直しの動きがみられる～
有効求人倍率
２月の有効求人倍率（パート含む全数・季節調整値）は 1.24倍で、前
月から横ばいとなった。（前月は３か月連続で上昇していた。）
有効求人数は、前年同月比 2.1％減と 11か月連続で減少した。また、有
効求職者数は、同 4.5％減と 74か月連続で減少した。
1.30
有効求人倍率、有効求人数・有効求職者数
倍
％
40.0
新潟県
1.20
30.0
1.10
20.0
全国
1.00
10.0
0.90
0.0
0.80
-10.0
0.70
-20.0
0.60
有効求人数
-30.0
有効求職者数
0.50
-40.0
2 3
H26
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H28
月
注：折れ線グラフは有効求人倍率で左目盛、棒グラフは前年同月比で右目盛
７
○
企
業
～弱い動きがみられる～
企業収益
平成 27年度の企業の経常利益（日銀短観・平成 28年３月調査）は、全産
業で前年度比 △ 10.3％減益の見込みとなっている。非製造業が 6.1％増益
となるものの、製造業が 29.5 ％減益となり、前年度を下回る見込みである。
また、 28 年度計画は、全産業で前年度比 3.5 ％減益の計画となっている。
製造業では 2.7％減益、非製造業が 4.0％減益と、ともに前年度を下回る計
画である。
30.0
日銀短観経常利益 (前年度比)
％
20.0
26年度（新ベース）
25年度
26年度（旧ベース）
10.0
0.0
-10.0
27年度
-20.0
28年度
前回調査対比
下方修正（△9.7％）
-30.0
3
6
9
12
3
6
調査月
（年度見込み）（年度実績）
（年度計画）
注： 27年３月調査から対象企業の見直しが行われたことから、グラフについては、新旧ベースを
併記。また、 2 7年３月調査を 2 6 年 1 2月調査と比較する場合には、 1 2 月調査データは新ベース
を使用。
－ 6 －
○
企業倒産
３月の倒産件数（負債額 1,000万円以上）は８件となり、前年同月と同
じであった。（前月は３か月連続で前年を上回っていた。）
また、負債総額は 11億円で前年同月比 80.6％増加し、３か月ぶりに前
年を上回った。負債総額 10億円以上の大型倒産はなかった。
25
企業倒産件数、負債総額
件
億円
70
60
20
50
倒産件数
負債総額
15
40
30
10
20
5
10
0
0
3 4
H26
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H28
3
月
注：棒グラフは倒産件数で左目盛、折れ線グラフは負債総額で右目盛
○
企業の景況感
企業の景況感については、日銀短観（平成 28年３月調査）の業況判断
D.I.は、 △ ６％ポイントとなり、前回調査から４％ポイント悪化した。
また、２月の中小企業業況判断 D.I.は △ 41.7％ポイントとなり、前月
から 5.0％ポイント改善し、４か月ぶりに改善した。
40
日銀短観
20
業況判断D.I.
％ポイント
26/3月
新潟県(旧ベース）
6月
9月
全国(新ベース）
全国(旧ベース）
12月
6月
27/3月
9月
12月
28/3月
0
新潟県(新ベース）
-20
-40
中小企業業況判断DI
全国
新潟県
-60
2 3
H26
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
H27
3
4
5
6
7
8
9 10 11 12 1 2
月
H28
注： 27年３月調査から対象企業の見直しが行われたことから、グラフについては、新旧ベースを
併記。また、 2 7年３月調査を 2 6 年 1 2月調査と比較する場合には、 1 2 月調査データは新ベース
を使用。
－ 7 －

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