資料(PDF 594KB)

2016/4/25
静岡市葵区追手町 9-22
TEL: 054-254-8301
http://www.tdb.co.jp/
景気動向調査専用 HP http://www.tdb-di.com/
特別企画 : 2016 年度の業績見通しに関する静岡県内企業の意識調査
「増収増益」を見込む企業は 24.1%
~ アベノミクスへの企業の評価は 61.6 点、前年より 2.3 ポイント低下 ~
はじめに
国内景気は、公共工事の減少が地域経済を悪化させる要因となっているほか、中国経済や資源
国経済の低迷による金融市場の混乱で企業や家計のマインドを萎縮させるなど、全国的に悪化し
ている。また、人手不足による受注機会の喪失は景気拡大を抑制する懸念材料ともなっているな
か、景気動向は地域や業界、規模によって業績に与える影響が異なっている。
そこで、帝国データバンクは、2016 年度の業績見通しに関する企業の見解について調査を実施
した。本調査は、TDB 景気動向調査 2016 年 3 月調査とともに行い、全国調査分から静岡県内企業
を抽出して分析した。
※調査期間は 2016 年 3 月 17 日~31 日、調査対象は静岡県内企業 553 社で、有効回答企業数は 296
社(回答率 53.5%)
。
※本調査における詳細データは景気動向調査専用 HP(http://www.tdb-di.com/)に掲載している
調査結果(要旨)
1.2016 年度の業績見通しを「増収増益」とする企業は 24.1%。2015 年度実績からは 2.8 ポイント
減少している。
2. 2016 年度業績見通しの上振れ材料は「個人消費の回復」が 38.9%でトップとなり、
「原油・素
材価格の動向」
、「公共事業の増加」が続いた。他方、下振れ材料は「個人消費の一段の低迷」が
40.2%でトップとなり、
「外需(中国経済の悪化)
」
、「所得の減少」が続いた。
3.安倍政権による経済政策(アベノミクス)の成果に対する企業の評価は、100 点満点中 61.6 点。
3 年余りにわたるアベノミクスについて 60 点以上の評価を与えているものの、前年より 2.3 ポ
イント低下しており、厳しい目で見る企業が増えている。
©TEIKOKU DATABANK, LTD.
1
2016/4/25
特別企画:2016 年度の業績見通しに関する静岡県内企業の意識調査
1. 2016 年度の業績見通し、24.1%の企業が「増収増益」を見込む
2016 年度(2016 年 4 月決算~2017 年 3 月決算)の業績見通し(売上高および経常利益ベース)
について尋ねたところ、
「増収増益(見込み含む)
」と回答した企業は、
「分からない/不回答」を
除いた 294 社中 71 社、構成比 24.1%となり、2015 年度実績(見込み含む)から 2.8 ポイント減
少した。他方、
「減収減益(見込み含む)
」は 20.4%で同比 1.5 ポイント増加した。なお、
「前年度
並み(見込み含む)
」は 23.8%で同比 2.5 ポイント増加した。
規模別では、
「増収増益(見込み含む)
」と回答した大企業は 36.2%で同比 1.2 ポイント増加し
た。しかし、中小企
2015年度の実績見込み、2016年度の見通しについて
業では 25.0%で同
減収減益
増収増益
増収減益
減収増益
前年度並み
(見込み含む) (見込み含む) (見込み含む) (見込み含む) (見込み含む)
比 3.4 ポイント低下
し、小規模企業も
2014年度
実績見込み
20.3%で同比 1.8 ポ
30.3%
8.8%7.4%
20.2%
12.5%
その他
20.9%
2015年
3月調査
イント低下し、規模
2015年度
見通し
が小さくなるに連
れて「増収増益(見
25.3%
2015年度
実績見込み
込み含む)」と回答
2016年
3月調査
した企業の割合が
少なくなっている
2016年度
見通し
6.8%
4.7% 18.9%
26.9%
6.5%8.5%
24.1%
21.3%
26.9%
6.8%
5.8% 20.4%
23.0%
17.3%
23.8%
13.9%
19.0%
注1: 母数は「分からない/不回答」を除く2014年度実績見込みが297社、2015年度見通しが同296社、
2015年度実績見込みが同294社、2016年度見通しが同294社
ことが判明した。
注2:業績は、売上高および経常利益ベース
2016年度業績見通し ~規模・業界別~
~規模・業界別~
増収増益
(見込み含む)
(構成比%、カッコ内社数)
(構成比%、カッコ内社数)
(構成比%、カッコ内社数)
(構成比%、カッコ内社数)
(構成比%、カッコ内社数)
増収減益
増収減益
(見込み含む)
(見込み含む)
減収増益
減収増益
(見込み含む)
(見込み含む)
減収減益
減収減益
減収減益
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
売り上げ、
売り上げ、
売り上げ、
利益とも
利益とも
利益とも
前年度並み
前年度並み
前年度並み
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
その他
その他
その他
その他
増収だが
増収だが
増収だが
利益は
利益は
利益は
前年度並み
前年度並み
前年度並み
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
減収だが
減収だが
減収だが
減収だが
利益は
利益は
利益は
利益は
前年度並み
前年度並み
前年度並み
前年度並み
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
増益だが
増益だが
増益だが
増益だが
増益だが
売り上げは
売り上げは
売り上げは
売り上げは
売り上げは
前年度並み
前年度並み
前年度並み
前年度並み
前年度並み
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
減益だが
減益だが
減益だが
減益だが
減益だが
売り上げは
売り上げは
売り上げは
売り上げは
売り上げは
前年度並み
前年度並み
前年度並み
前年度並み
前年度並み
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
(見込み含む)
合計
合計
合計
合計
合計
全国
25.9 (2,727)
(2,727)
5.8
5.8
(613)
(613)
5.6
5.6
(585)
(585)
20.7
20.7
(2,176)
20.7 (2,176)
(2,176)
22.7
(2,395)
22.7
(2,395)
22.7 (2,395)
9.3
9.3
9.3
(978)
(978)
(978)
5.6
5.6
5.6
(593)
(593)
(593)
2.3
2.3
2.3
(241)
(241)
(241)
(241)
(241)
2.1
2.1
2.1
2.1
2.1
静岡
24.1
(71)
(71)
6.8
6.8
(20)
(20)
5.8
5.8
(17)
(17)
20.4
20.4
20.4
(60)
(60)
(60)
23.8
23.8
23.8
(70)
(70)
(70)
8.2
8.2
8.2
(24)
(24)
(24)
4.8
4.8
4.8
(14)
(14)
(14)
4.1
4.1
4.1
(12)
(12)
(12)
(12)
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
(6)
(6)
100.0
(6)
100.0
(6)
100.0
(6) 100.0
100.0
大企業
36.2
(21)
(21)
8.6
8.6
(5)
(5)
3.4
3.4
(2)
(2)
13.8
13.8
13.8
(8)
(8)
(8)
19.0
19.0
19.0
(11)
(11)
(11)
10.3
10.3
10.3
(6)
(6)
(6)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
5.2
5.2
5.2
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
3.4
3.4
3.4
3.4
3.4
(2)
(2)
100.0
(2)
100.0
(2)
100.0
(2) 100.0
100.0
(58)
(58)
(58)
(58)
(58)
中小企業
中小企業
25.0
25.0
(59)
(59)
6.4
6.4
(15)
(15)
6.4
6.4
(15)
(15)
22.0
22.0
22.0
(52)
(52)
(52)
25.0
25.0
25.0
(59)
(59)
(59)
7.6
7.6
7.6
(18)
(18)
(18)
5.9
5.9
5.9
(14)
(14)
(14)
3.8
3.8
3.8
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
1.7
1.7
1.7
1.7
1.7
(4)
(4)
100.0
(4)
100.0
(4)
100.0
(4) 100.0
100.0
(236)
(236)
(236)
(236)
(236)
(69)
(69)
(69)
(69)
(69)
(225)
(225)
100.0
(10,533)
(225)
100.0
(10,533)
(225)
100.0
(10,533)
(225) 100.0
100.0 (10,533)
(10,533)
(294)
(294)
(294)
(294)
(294)
20.3
20.3
(14)
(14)
7.2
7.2
(5)
(5)
4.3
4.3
(3)
(3)
20.3
20.3
20.3
(14)
(14)
(14)
29.0
29.0
29.0
(20)
(20)
(20)
5.8
5.8
5.8
(4)
(4)
(4)
8.7
8.7
8.7
(6)
(6)
(6)
2.9
2.9
2.9
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
1.4
1.4
1.4
1.4
1.4
(1)
(1)
100.0
(1)
100.0
(1)
100.0
(1) 100.0
100.0
農・林・水産
農・林・水産
金融
金融
33.3
33.3
(1)
(1)
0.0
0.0
(0)
(0)
0.0
0.0
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
33.3
33.3
33.3
(1)
(1)
(1)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
33.3
33.3
33.3
33.3
33.3
(1)
(1)
100.0
(1)
100.0
(1)
100.0
(1) 100.0
100.0
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
0.0
0.0
(0)
(0)
0.0
0.0
(0)
(0)
0.0
0.0
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
100.0
(0)
100.0
(0)
100.0
(0) 100.0
100.0
(1)
(1)
100.0
(1)
100.0
(1)
100.0
(1) 100.0
100.0
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
うち小規模
うち小規模
建設
建設
13.3
13.3
(4)
(4)
16.7
16.7
(5)
(5)
13.3
13.3
(4)
(4)
23.3
23.3
23.3
(7)
(7)
(7)
16.7
16.7
16.7
(5)
(5)
(5)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
10.0
10.0
10.0
(3)
(3)
(3)
0.0
0.0
0.0
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
6.7
6.7
6.7
6.7
6.7
(2)
(2)
100.0
(2)
100.0
(2)
100.0
(2) 100.0
100.0
(30)
(30)
(30)
(30)
(30)
不動産
不動産
製造
製造
25.0
25.0
23.7
23.7
(1)
(1)
(32)
(32)
0.0
0.0
5.2
5.2
(0)
(0)
(7)
(7)
0.0
0.0
4.4
4.4
(0)
(0)
(6)
(6)
50.0
50.0
50.0
19.3
19.3
19.3
(2)
(2)
(2)
(26)
(26)
(26)
25.0
25.0
25.0
28.9
28.9
28.9
(1)
(1)
(1)
(39)
(39)
(39)
0.0
0.0
0.0
8.1
8.1
8.1
(0)
(0)
(0)
(11)
(11)
(11)
0.0
0.0
0.0
5.2
5.2
5.2
(0)
(0)
(0)
(7)
(7)
(7)
0.0
0.0
0.0
4.4
4.4
4.4
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(6)
(6)
(6)
(6)
(6)
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.7
0.7
0.7
0.7
0.7
卸売
卸売
小売
小売
21.7
21.7
30.0
30.0
30.0
(15)
(15)
(3)
(3)
(3)
(4)
(4)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
24.6
24.6
24.6
20.0
20.0
20.0
16.7
16.7
16.7
23.2
23.2
23.2
10.0
10.0
10.0
33.3
33.3
33.3
(16)
(16)
(16)
(1)
(1)
(1)
(3)
(3)
(3)
(11)
(11)
(11)
5.8
5.8
10.0
10.0
10.0
8.3
8.3
8.3
(17)
(17)
(17)
(2)
(2)
(2)
25.0
25.0
25.0
40.7
40.7
40.7
(6)
(6)
(0)
(0)
(0)
(1)
(1)
(1)
10.1
10.1
10.1
20.0
20.0
20.0
0.0
0.0
0.0
(7)
(7)
(7)
(2)
(2)
(2)
(0)
(0)
(0)
1.4
1.4
1.4
0.0
0.0
0.0
8.3
8.3
8.3
(1)
(1)
(1)
(0)
(0)
(0)
(1)
(1)
(1)
2.9
2.9
2.9
10.0
10.0
10.0
0.0
0.0
0.0
(2)
(2)
(2)
(2)
(2)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
1.4
1.4
1.4
1.4
1.4
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(135)
(135)
(135)
(135)
(135)
(69)
(69)
(69)
(69)
(69)
運輸・倉庫
運輸・倉庫
サービス
サービス
サービス
8.7
8.7
0.0
0.0
0.0
8.3
8.3
8.3
(0)
(0)
100.0
(0)
100.0
(0)
100.0
(0) 100.0
100.0
(1)
(1)
100.0
(1)
100.0
(1)
100.0
(1) 100.0
100.0
(1)
(1)
100.0
(1)
100.0
(1)
100.0
(1) 100.0
100.0
33.3
33.3
33.3
(1)
(1)
(1)
3.7
3.7
3.7
0.0
0.0
0.0
(1)
(1)
(1)
(0)
(0)
(0)
3.7
3.7
3.7
0.0
0.0
0.0
(1)
(1)
(1)
(0)
(0)
(0)
14.8
14.8
14.8
0.0
0.0
0.0
7.4
7.4
7.4
33.3
33.3
33.3
(2)
(2)
(2)
(1)
(1)
(1)
3.7
3.7
3.7
33.3
33.3
33.3
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
(1)
11.1
11.1
11.1
0.0
0.0
0.0
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
0.0
その他
その他
その他
(2)
(2)
(2)
(4)
(4)
(4)
(0)
(0)
(0)
14.8
14.8
14.8
0.0
0.0
0.0
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(4)
(0)
(0)
(0)
注1:網掛けは静岡県全体以上を表す
注1:網掛けは静岡県全体以上を表す
注1:網掛けは静岡県全体以上を表す
注2:全国の母数は有効回答企業1万622のうち「分からない/不回答」を除く1万533社。静岡は296社のうち294社
注2:全国の母数は有効回答企業1万622のうち「分からない/不回答」を除く1万533社。静岡は296社のうち294社
注2:全国の母数は有効回答企業1万622のうち「分からない/不回答」を除く1万533社。静岡は296社のうち294社
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(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
(0)
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
100.0
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(12)
(12)
(12)
(12)
(12)
(27)
(27)
(27)
(27)
(27)
(0)
(0)
100.0
(0)
100.0
(0)
100.0
(0) 100.0
100.0
(3)
(3)
(3)
(3)
(3)
2
2016/4/25
特別企画:2016 年度の業績見通しに関する静岡県内企業の意識調査
2. 2016 年度業績見通し、上振れ・下振れ材料ともに個人消費の動向が最大の焦点に
2016 年度の業績見通しを上振れさせる材料を尋ねたところ、
「個人消費の回復」が前年度比 5.5
ポイント減の 38.9%ながら最多となり、前年に引き続き上振れ要因のトップとなった。次いで、
「原油・素材価格の動向」が同比 3.2 ポイント減の 27.4%で続いたほか、
「公共事業の増加」が
23.0%、
「所得の増加」が 21.3%で上位に挙がった。
2016 年度の業績見通しを下振れさせる材料では、
「個人消費の一段の低迷」が 40.2%で前年に
続いて最多となった。次いで、
「外需(中国経済の悪化)
」が 33.1%、
「所得の減少」が 27.0%、「原
油・素材価格の動向」が 25.3%で続いた。特に「外需」については中国・米国・ASEAN諸国経済
の悪化を下振れ要因の上位ランクに位置するなど、世界の経済情勢が業績を下振れさせる大きな
懸念材料と考える企業が増えている。
前年同様に業績見通しを上振れ・下振れさせる材料として個人消費の動向がいずれもトップに
挙げられており、引き続き 2016 年度の企業業績も消費の行方が最大のキーポイントになるといえ
よう。
企業からは、
「生産性向上設備投資促進税制の利用増」(製造)、「ふるさと納税特産品による売
上げ増」
(小売)など、政府の施策が業績見通しの上振れ要因となるとの意見が複数挙がった。
2016年度業績見通しの上振れ材料(複数回答)
(%)
2016年度見通し 2015年度見通し
2016年度見通し 2015年度見通し
(2016年3月調査)
1
個人消費の回復
2
原油・素材価格の動向
3
公共事業の増加
4
所得の増加
2016年度業績見通しの下振れ材料(複数回答)
(%)
↓
↓
(2015年3月調査)
(2016年3月調査)
38.9
44.4
1
個人消費の一段の低迷
27.4
30.6
2
外需(中国経済の悪化)
23.0
21.9
3
所得の減少
21.3
29.0
4
原油・素材価格の動向
(2015年3月調査)
40.2
43.4
↑
33.1
15.2
27.0
27.3
↓
25.3
37.7
5
為替動向
17.2
20.2
5 消費税率10%への引き上げをにらんだ買い控え
23.6
6
外需(米国経済の成長)
16.9
14.8
6
人手不足
23.3
27.3
15.5
20.5
7
物価下落(デフレ)からの脱却
16.9
8
消費税率10%への引き上げを控えた駆け込み需要
16.9
9
雇用の改善
16.2
10
外需(中国経済の成長)
11
外需(ASEAN諸国経済の成長)
12
株式市況の上昇
13
消費税率8%への引き上げによる影響の収束
14
金融緩和(量的・質的緩和)
↑
↓
14.8
7
物価下落(デフレ)の進行
22.3
8
公共事業の減少
21.6
9
為替動向
↓
20.9
-
27.6
15.5
9.8
10
外需(米国経済の悪化)
19.9
15.5
12.2
9.8
11
雇用の悪化
18.6
19.5
11.5
11.8
12
賃金相場の上昇
↓
17.2
23.2
8.8
14.8
13
外需(ASEAN諸国経済の悪化)
↑
15.9
7.7
6.8
7.4
14
株式市況の下落
↑
15.5
10.1
15
政策支援の充実
6.8
8.8
15 消費税率8%への引き上げによる影響の長期化 ↓
13.9
27.9
16
外需(欧州経済の成長)
6.4
7.4
16
外需(欧州経済の悪化)
10.8
9.4
17
マイナス金利政策
5.7
-
17
欧州債務危機の長期化
9.5
7.7
18
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)
5.7
-
18
自然災害やテロなどの不確実要因
9.1
19
欧州債務危機の早期払拭
4.7
4.0
19
マイナス金利政策
7.4
20
東日本大震災にともなう復興需要の増加
4.1
5.7
20
政策支援の縮小・終了
6.4
その他
7.4
6.4
21
22
カントリーリスク(中東などの政治リスク)
環太平洋パートナーシップ協定(TPP)
その他
6.4
3.4
2.7
注:2016年3月調査の母数は有効回答企業296社。2015年3月調査は297社
11.4
6.4
2.4
注:2016年3月調査の母数は有効回答企業296社。2015年3月調査は297社
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3
2016/4/25
特別企画:2016 年度の業績見通しに関する静岡県内企業の意識調査
3. アベノミクスへの評価は平均 61.6 点
安倍政権による経済政策(アベノミクス)について、現在までのアベノミクスの成果を 100 点
満点で評価した場合、何点と評価するか尋ねたところ、平均 61.6 点だった。企業は 3 年余りにわ
たるアベノミクスについて、60 点以上の点数をつけているものの、前年より 2.3 ポイント低下し
ており、厳しい目で見る企業が増加している。
企業からは、
「金融緩和で円安になり、輸出企業には追い風となった。民間企業も全般的に利益
が出るようになった」(建設)や「金融緩和により円安・株高に導いたのは好ましい」(製造)な
ど、金融緩和により為替相場を円安に転換させたことを評価している意見が多くみられた。しか
し、アベノミクスに対する評価には企業規模による差が表れている。
「大企業」が 65.4 点だった
一方、
「中小企業」は 60.6 点にとどまり、大企業ほどアベノミクスを評価する傾向がある。企業
からも「個人所得も大手企業以外は無関係。産業の活発化は低迷。景気が上がっていく実感が無
い。総じて不景気感が強い」
「一部の大企業の為のアベノミクス、それ以外の企業や国民にとって
はマイナスでしか無い」
(製造)
、
「大企業の業績には効果が出ているようだが、中小企業にまでは
効果は及んでいない」
(卸売)など、アベノミクスは大企業が優位であり、企業間格差が拡大して
アベノミクスへの評価
いるとの指摘が挙がった。
総じて、企業はこれまでのアベ
ノミクスに 60 点以上をつけてい
るものの、中小企業や地方におい
て大企業優先という不満も高まっ
ており、企業の約 35%は 60 点未
68
66
64
62
業がアベノミクスに対して徐々に
厳しい見方を増しているなか、よ
0
り効果的な政策を実行しなければ
ならない。
63.9点
65.4点65.4点
63.6点
61.6点
60
58
56
54
52
満となっている。政府は、中小企
前回(2015年
3月調査)
60.6点
今回(2016年
3月調査)
全体
大企業
中小企業
注:母数は「分からない」を除く有効回答企業289社
アベノミクスへの評価分布
26.6 %
平均 61.6 点
19.7% 20.1%22.8 %
前回 63 .9 点
前回(2015年3
月調査)
今回(2016年3
月調査)
20.4%
15.9%
6.6%
3.8%
3.1%
2.1% 2.1% 2.1%
4.2 %
1.7%
0.0%
2.8%
20.4%
13.1 %
7.6 %
4.8%
10点未満 10~19点 20~29点 30~39点 40~49点 50~59点 60~69点 70~79点 80~89点 90点以上
#REF!
注:母数は「分からない」を除く有効回答企業289社
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4
2016/4/25
特別企画:2016 年度の業績見通しに関する静岡県内企業の意識調査
まとめ
中国の景気低迷や原油安にともなう資源国経済の減速に加え、2017 年 4 月に予定されている消
費税率引き上げを前に不透明感が漂っている。そのようななか、2016 年度は企業の 24.1%が「増
収増益」
(前年度 1.2 ポイント減)を見込んでいるが、同時に「減収減益」とする企業が 2.5 ポイ
ント増加するなど、
企業の 2016 年度業績に対する見通しは総じて厳しい見方を強めている。
特に、
個人消費に対する懸念は強く、消費税率を 8%に引き上げて以降長期化している駆け込み需要の反
動減とともに、収入の増加が厳しい状況のなかで 10%への引き上げを前にした家計の支出抑制の
影響を視野に入れている様子がうかがえる。
また、企業はこれまでの安倍政権の経済政策(アベノミクス)に対する評価について平均 61.6
点をつけていることが明らかとなった。3 年余りにわたるアベノミクスに対して 60 点以上の点数
をつけているものの、1 年前と比較すると 2.3 ポイント低下しており、政府の経済政策に厳しい見
方をとる企業が増加していることも浮き彫りとなった。
2016 年度の企業業績について前年よりやや弱気の見通しとなっているなか、個人消費や中国経
済の動向などを懸念材料として捉えている。政府は一層効果的な政策を打ち続けていかなければ
ならない。
【 内容に関する問い合わせ先 】
株式会社帝国データバンク 静岡支店
担当: 竹岸 隆浩
TEL 054-254-8301 FAX 054-254-6602
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