北陸地方整備局河川部 資料配付 平成28年4月28日 平成28年3月の北陸地方整備局管内の水文・水質状況 北陸地方整備局管内一級河川の主要な水文・水質観測所における観測結果及び水質事故の 状況について発表します。 なお、掲載の数値は速報値であり、確定値と異なることがあります。 平成28年3月の概要は、次のとおりです。 ○生活環境項目のBODは、環境基準値以下でした。 ○健康項目で、環境基準値を超えた地点はありませんでした。 ○3月の水質事故発生件数は11件でした。 ・流出物質別では、油類件でした。 ・事故原因別では、取扱不注意3件、機器の破損2件、その他6件(原因不明6件)でした。 なお、本資料に関するデータ等については、北陸地方整備局ホームページにおいて提 供していますので、そちらをご覧ください。 (ホームページアドレス 取 扱 http://www.hrr.mlit.go.jp/river/suisitu/suicon.html) い 配布をもって解禁 問 い 合 わ せ 先 同時資料配付記者クラブ 新潟県政記者クラブ 新県政記者クラブ 富山県政記者クラブ 石川県政記者クラブ 福島県政記者クラブ 長野市政記者クラブ 長野県庁会見場 国土交通省 北陸地方整備局 水災害予報センター長 関 敏文 (内線 3851) 課 長 補 佐 谷口 和哉 (内線 3852) 5 025-280-8880(代表) 025-370-6770(直通) 北陸技術事務所(水質分析機関) 品質調査課長 江川 康夫 (内線 351) 5 025-231-1281(代表) 025-231-8037(直通) 1 平成28年3月の降雨状況 ○ 北陸管内3月の降水量は、平年の43%でした。 平成28年3月北陸地方整備局管内の降水量は、過去10ヶ年の平均値と比較した結果、42.9%となり、 平年値を下回りました。 各河川の主要地点における降雨状況は、以下のとおりです。 主要地点の降雨状況 水 系 名 荒 河 川 名 川荒 阿 賀 野 川阿 賀 川小 国 川若 松 阿 賀 野 川八 信 濃 川千 曲 田 牧 奈 良 井 川贄 川 魚 川明 神 関 川関 川赤 倉 姫 川姫 川野 口 川黒 薙 黒 部 川黒 部 常 願 寺 川常 願 寺 川千 寿 ヶ 原 神 通 庄 川神 通 川庄 川黒 内 川小 原 小 矢 部 川小 矢 部 川小 院 瀬 見 手 取 梯 川手 取 川梯 川風 川尾 嵐 小 平 年 値 mm 蟹 川北 野 降 水 量 観測所名 屋 北 陸 管 内 平 均 平 年 比 mm % 102.0 23.0 77.0 38.0 73.0 84.0 52.0 108.0 103.0 95.0 52.0 77.0 76.0 89.0 68.0 212.3 56.0 106.3 65.8 123.3 181.7 132.2 203.3 302.2 232.0 150.7 199.6 213.0 224.4 201.6 48.0 41.1 72.4 57.8 59.2 46.2 39.3 53.1 34.1 40.9 34.5 38.6 35.7 39.7 33.7 74.5 173.6 42.9 備 考 注1)平年値:H18~H27年の10ヶ年平均 3月の降水量 ㎜ 平年値 当 年 350 300 250 200 降 水 150 量 100 50 0 小 若 国 松 八 田 蟹 北 贄 明 赤 野 黒 牧 川 神 倉 口 薙 2 千 寿 ヶ 原 黒 小 内 原 小 院 瀬 見 風 嵐 尾 小 屋 平成28年3月の水質状況 ○ ○ 生活環境項目のBODは、環境基準値以下でした。 健康項目(カドミウム等、人の健康の保護に関する項目)で、環境基準値を超え た地点はありませんでした。 各河川における水質の状況は、以下のとおりです。 各河川の水質状況 水 系 名 荒 川 阿 賀 野 川 河 川 名 荒 (新潟県) 阿 賀 (福島県) 水 質 状 況※ 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 阿 賀 野 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 (新潟県) 信 濃 川 千 曲 (長野県) 犀 (長野県) 信 濃 (新潟県) 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 信 濃 川 下 流 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 (新潟県) 関 川 姫 川 黒 部 川 常 願 寺 川 神 通 庄 川 川 小 矢 部 川 手 梯 取 川 川 関 (新潟県) 姫 (新潟県) 黒 部 (富山県) 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 常 願 寺 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 (富山県) 神 通 (富山県) 庄 (富山県) 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 小 矢 部 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 (富山県) 手 取 (石川県) 梯 (石川県) 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 川 BODは環境基準値以下であり、特に問題はない。 ※ 水質状況は、各河川の主要な観測所における水の汚れを示す代表指数(BOD)からコメントをしています。 3 代表地点における水質(BOD)の経年変化 (その1) 凡 例 H28 H27 H26 ◆ ▲ ● 荒川水系 荒川 荒川取水堰 mg/l 2 1.5 1 1 0.5 0.5 0 2 3 4 5 6 7 8 9 10 4 0 11 12月 阿賀野川水系 阿賀川 山科 mg/l A類型 2 1.5 1 阿賀野川水系 日橋川 南大橋 mg/l AA類型 環境基準値 1 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 阿賀野川水系 阿賀野川 横雲橋 mg/l A類型 2 A類型 3 3 2 2 1 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0 11 12月 阿賀野川水系 阿賀川 宮古橋A類型 mg/l 1 3 2 2 1 1 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 阿賀野川水系 早出川 羽下大橋 mg/l 3 2 AA類型 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 11 12月 4 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 代表地点における水質(BOD)の経年変化 (その2) 凡 例 H28 H27 H26 ◆ ▲ ● 信濃川水系 千曲川 千曲橋 mg/l A類型 信濃川水系 信濃川 旭橋 mg/l 4 環境基準値 A類型 10 8 3 6 2 4 1 2 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 信濃川水系 犀川 小市橋 mg/l 1 11 12月 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 信濃川水系 魚野川 小出橋 mg/l A類型 4 2 A類型 2 3 1.5 2 1 1 0.5 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 信濃川水系 千曲川 立ケ花橋 mg/l 3 0 11 12月 1 1 1 0 3 4 5 6 7 8 9 10 4 5 6 7 8 9 10 3 2 2 3 11 12月 信濃川水系 信濃川 平成大橋 mg/l A類型 2 1 2 A類型 0 11 12月 1 5 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 代表地点における水質(BOD)の経年変化 (その3) 凡 例 H28 H27 H26 ◆ ▲ ● 関川水系 関川 稲田橋 mg/l 3 2 1 1 0 2 3 4 5 6 7 8 9 10 姫川水系 姫川 山本 mg/l 0 11 12月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 神通川水系 神通川 神通大橋 mg/l AA類型 2 AA類型 3 2 1 常願寺川水系 常願寺川 常願寺橋 mg/l B類型 環境基準値 A類型 4 1.5 3 1 2 0.5 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0 11 12月 黒部川水系 黒部川 下黒部橋 mg/l 1 2 4 5 6 7 8 9 10 庄川水系 庄川 大門大橋 mg/l AA類型 3 3 2 11 12月 A類型 1.5 2 1 1 0.5 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 6 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 代表地点における水質(BOD)の経年変化 (その4) 凡 例 H28 H27 H26 ◆ ▲ ● 小矢部川水系 小矢部川 国条橋 mg/l 3 梯川水系 梯川 鴨浦橋 mg/l A類型 環境基準値 2 A類型 1.5 2 1 1 0.5 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 11 12月 小矢部川水系 小矢部川 城光寺橋 mg/l 3 4 5 6 7 8 9 10 梯川水系 梯川 石田橋 mg/l B類型 3 2 11 12月 B類型 3 2 2 1 1 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 0 11 12月 手取川水系 手取川 白山合口堰 A類型 mg/l 2 1.5 1 0.5 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 7 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12月 平成27年度のダイオキシン類測定結果 ○ ○ 平成27年度の河川ダイオキシン類調査結果(春期~冬期)は下表のとおりとなりました。※冬期結果は太枠内参照。 ダイオキシン類の環境基準は水質1.0pg-TEQ/L以下(年平均値)、底質150pg-TEQ/g以下(年間最高値)となっています。 各河川における水質の状況は、以下のとおりです。 なお、掲載の数値は速報値であり、最終的に整理される数値と異なることがあります。 ダイオキシン類の詳しい情報については環境省HPに掲載されています。 http://www.env.go.jp/chemi/dioxin/pamph/2012.pdf 単位:pg-TEQ/L、pg-TEQ/g 水 系 名 荒川 荒川 荒川 阿賀野川 信濃川 河 川 名 荒川 荒川 荒川 阿賀野川 信濃川 関川 三国川 千曲川 高瀬川 関川 姫川 黒部川 常願寺川 神通川 庄川 小矢部川 手取川 梯川 保倉川 姫川 黒部川 常願寺川 神通川 庄川 小矢部川 手取川 梯川 調査 地点 旭橋下流 大石ダム 横川ダム 横雲橋 平成大橋 庄瀬橋 旭橋 三国川ダム 立ヶ花 大町ダム 直江津橋 稲田橋 古城橋 山本(中山橋) 下黒部橋 常願寺橋 神通大橋 大門大橋 城光寺橋 美川大橋 石田橋 県 名 新潟県 新潟県 山形県 新潟県 新潟県 新潟県 新潟県 新潟県 長野県 長野県 新潟県 新潟県 新潟県 新潟県 富山県 富山県 富山県 富山県 富山県 石川県 石川県 春期 5月 1.2 1.6 4.0 6.8 6.6 水 質 夏期 秋期 8月 10月 0.07 0.067 0.068 0.075 0.42 0.20 0.56 0.22 0.081 0.067 0.078 0.067 0.58 6.2 1.1 4.0 0.60 3.7 0.16 0.067 0.067 0.071 0.067 0.14 0.071 0.36 8 冬期 12月 1.00 0.77 0.30 0.27 0.53 平均 0.07 0.067 0.068 0.075 0.71 0.79 0.081 0.067 0.078 0.067 2.77 3.04 2.86 0.16 0.067 0.067 0.071 0.067 0.14 0.071 0.36 春期 5月 0.51 1.2 1.1 0.26 2.4 底 質 秋期 10月 1.3 7.7 1.9 0.21 1.5 2.2 0.71 1.2 0.23 2.0 4.5 1.2 1.5 1.4 0.70 0.62 2.4 2.4 0.21 0.21 0.21 0.21 0.26 0.24 0.21 2.4 夏期 8月 冬期 12月 0.56 0.57 2.4 0.26 5.9 最高値 1.3 7.7 1.9 0.21 2.2 1.2 0.23 2.0 4.5 1.2 2.4 0.70 5.9 0.21 0.21 0.21 0.21 0.26 0.24 0.21 2.4 平成28年3月の水質事故状況 ○ 3月の水質事故発生件数は、11件でした。 北陸地方整備局に通報のあった水質事故は、11件でした。 流出物質別では、油類9件でした。 事故原因別では、取扱不注意3件、機器の破損2件、その他6件(原因不明6件)でした。 県別では、新潟県5件、富山県3件、長野県3件となっています。 県別水質事故発生件数内訳(3月) 発生原因 発生件数 新潟県 福島県 富山県 長野県 石川県 岐阜県 山形県 計 流出物質 取扱不注意 機器の破損 交通事故 5 その他 農薬・化 学物質 油類 1 4 5 3 3 2 1 1 1 2 2 1 1 11 3 2 6 9 1 その他 1 1 北陸地方整備局管内の水質事故発生状況 平成26年 30 平成27年 平成28年 160 H27 25 水 質 事 故 発 生 件 数 180 140 H26 120 累 20 100 15 80 10 H28 60 40 5 計 20 0 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 水質事故の原因 (3月末日迄の累計) 流出物質 発生原因 0件 16件 2件 16件 14件 47件 3件 家庭・工場での取扱い不注意 機器の破損 油 類 農薬・化学物質 交通事故 その他 その他(原因不明を含む) 水質汚濁防止や水質事故の緊急時の対応は、流域の国・県・市町村、水道事業者などで構成している、水質汚濁 対策連絡協議会(水濁協)で行っています。 9 水文・水質の速報値の公表について 北陸地方整備局管内の水文(雨量、流量)・水質等の観測結果については、毎年確定値を年表や年鑑 等に掲載して公表している他、毎年7月に前年の水質状況を「北陸地方一級河川の水質現況」として記者 発表を行っています。又、雨量・水位・水質のテレメータ値について(財)河川情報センターを通じて一般に 提供してきたところです。 国土交通省では、各河川の主要な観測所(ダム貯水池を含む)の水質の状況を雨量・流量の値とともに 公表し、流域の方々に水質保全と河川美化に対する理解を深めて戴くこととしました。 公表は、毎月20日頃に前月の結果について行っています。 なお、掲載の数値は速報値であり、最終的に整理される数値と異なることもあります。 また、水質汚濁防止法第16条の測定計画に基づき整備局が測定している各河川の主要な観測所を含 む全ての水質観測所の測定結果を速報値として、北陸地方整備局ホームページの資料編で提供していま 各河川の主要な観測所一覧表 主 要 観 測 所 水系名 荒 川 阿賀野川 信 濃 川 雨 量 小 若 常願寺 神 通 庄 小矢部 川 川 川 川 松 (山形県) (福島県) 水 質 葛 籠 山 (新潟県) 荒川取水堰 (新潟県) 荒 川 大 石 ダ ム (新潟県) 横 川 ダ ム (山形県) 山 科 (福島県) 宮 古 橋 (福島県) 大 川 ダ ム (福島県) 南 大 橋 (福島県) 横 雲 橋 (新潟県) 羽 下 大 橋 (新潟県) 千 曲 橋 (長野県) 小 市 橋 (長野県) 大 町 ダ ム (長野県) 立 ヶ 花 橋 (長野県) 旭 橋 (新潟県) 小 出 橋 (新潟県) 平 成 大 橋 (新潟県) 三国川ダム (新潟県) 稲 田 橋 (新潟県) 山 本 (新潟県) 下 黒 部 橋 (富山県) 宇奈月ダム (富山県) 常 願 寺 橋 (富山県) 神 通 大 橋 (富山県) 大 門 大 橋 (富山県) 国 条 橋 (富山県) 城 光 寺 橋 (富山県) 白山合口堰 (石川県) 手取川ダム (石川県) 鴨 浦 橋 (石川県) 石 田 橋 (石川県) 大石川 (主要支川) 横川 (主要支川) 阿賀川 〃 〃 日橋川 (主要支川) 阿賀野川 早出川 (主要支川) 千曲川 犀 川 (主要支川) 高瀬川 千曲川 信濃川 (中流) 魚野川 (主要支川) 信濃川 (下流) 三国川 山 宮 科 古 (福島県) (福島県) 八 田 蟹 (新潟県) 南 大 橋 (福島県) 馬 下 (新潟県) 北 贄 杭 瀬 下 (長野県) 小 市 (長野県) 明 関 川 姫 川 黒 部 川 国 赤 野 黒 牧 川 神 倉 口 薙 千寿ヶ原 黒 内 小 原 小院瀬見 (長野県) (新潟県) (新潟県) (新潟県) (富山県) (富山県) (岐阜県) (富山県) (富山県) 立 ヶ 花 小 千 谷 堀 之 内 荒 町 (長野県) (新潟県) (新潟県) (新潟県) 高 田 (新潟県) 山 本 (新潟県) 宇 奈 月 (富山県) 瓶 岩 神通大橋 大 門 長 江 (富山県) (富山県) (富山県) (富山県) 手 取 川 風 (石川県) 中 島 (石川県) 梯 尾 小 屋 (石川県) 埴 田 (石川県) 川 嵐 (長野県) 備 考 流 量 注)大石ダム、三国川ダム地点は「生活環境の保全に関する環境基準値」が定められていない水域 平成15年4月から梯川・鶴ヶ島橋は、石田橋に変更された。 10 主要観測所位置図 能 登 佐 渡 石川県 富 山 湾 手 取 梯◆ 川 ◆ 川 小松市○ 石田橋 ◆■ ■ 鴨浦橋 ● 尾小屋 風嵐 ● 埴田 ◆ 手取川ダム ○金沢市 白山合口堰 中島 小矢部川 ■◆ 長江 ◆ ● ■◆ 大門大橋 ◆■ 常 国条橋 願 神通大橋 富山市○ ◆ 寺常願寺橋 ● ●小院瀬見 小原 城光寺橋 ○高岡市 ■ 川 瓶岩 黒 部 ◆ 川 大 河 ■ 津 分 水 荒町 ○長岡市 路 姫 川 下黒部橋 関 ■◆ ● ■ 山本 上越市○川 ◆ ■ ◆宇奈月 宇奈月ダム ● 野口 高田 稲田橋 富 山 県 黒薙 ● ● 赤倉 千寿ヶ原 ■ 小千谷 大町ダム 旭橋 ● ■ ■◆ 岐阜県 杭瀬下 小出橋 ■◆ 小市 ■◆ 千曲橋 立ヶ花 三国川ダム 小国 ◆ ■ 羽下大橋 新潟県 馬下 横川ダム 山形県 ● 八田蟹 ■◆ 福島県 ◆ ● ◆ 大石ダム 阿 ◆■ 賀 山科 ■◆ ● 川 宮古橋 ◆ 南大橋 若松 ○会津若松市 猪苗代湖 千 曲 川 ● 贄川 ◆ 荒川取水堰 大川ダム 長野県 ○松本市 ◆葛籠山 屋 分平成大橋川 水 ◆ 路 横雲橋 明神 ◆ ○長野市 犀 川 高山市○ ◆ 堀之内 ◆ 黒内 荒 川■ 信 阿 濃 賀 ◆ 関 ○新潟市 川 野 ● 北牧 凡 例 ● 雨量観測所 ■ 流量観測所 ◆ 水質調査地点 11 水 質 用 語 環境基準 国や地方公共団体が公害防止対策を進めるには、環境の質がどの程度のレベルに維持されることが望ましいと いう目標が必要です。この目標が環境基準と呼ばれるもので、環境基本法によって、大気汚染、水質汚濁、土壌 汚染、騒音について定めることとされています。水質汚濁に係る環境基準は平成11年に改正され、人の健康の保 護に関しては27項目、生活環境の保全に関しては河川、湖沼、海域のそれぞれについて水域類型別に計9項 目の基準が定められています。 また、水生生物保全環境基準は平成25年3月27日付け環境省告示により改正され、3項目(全亜鉛、ノニルフェ ノール、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩(LAS))の基準が定められていますが、水生生物保全に係 る類型指定は現在進められています。 生活環境項目 水質汚濁に係る環境基準のうち、生活環境の保全に関する環境基準で指定されている項目で、最も基本的な 水質項目です。 ( pH、DO、BOD、COD、SS、大腸菌群、ノルマルヘキサン抽出物質の計7項目。 ) 湖では総窒素、総リンも含む。 健康項目 人の健康の保護に関する環境基準で指定されている項目で、水質汚濁の中でも特に有害性の強いもので、規 制値も非常に厳しく、現在、以下の27項目が定められています。 カドミウム 全シアン 鉛 六価クロム 砒素 総水銀 アルキル水銀 PCB ジクロロメタン 四塩化炭素 1,2-ジクロロエタン 1,1-ジクロロエチレン シス-1,2-ジクロロエチレン 1,1,1-トリクロロエタン 1,1,2-トリクロロエタン トリクロロエチレン テトラクロロエチレン 1,3-ジクロロプロペン チラウム シマジン チオベンカルブ ベンゼン セレン 硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素 ふっ素 ほう素 1,4-ジオキサン 要監視項目 平成5年に環境基準項目の追加及び基準価値の強化等が行われましたが、その時に、健康の保護に関連はあ るが公共用水域における検出状況からみて、現時点では環境基準項目とはせず、引き続きデータの収集に努め るべきと判断されるものについて要監視項目という枠組が新たに設けられました。要監視項目の多くは、公共用水 域における検出濃度が低く、直ちに対策を講じる必要がないと判断される物質です。 現在、物質はクロロホルム(揮発性有機塩素化合物)、オキシン銅(農薬)、ニッケル等26項目が定められてお り、指針値で評価されています。 なお、指針値とは、測定結果を評価するうえで定めているもので、長期間摂取に伴う健康影響を考慮して算定さ れた値であり、一時的にある程度この値を超えるようなことがあっても直ちに健康上の問題に結びつくものではあり ません。 mg/L (ミリグラム/リットル) 汚染物質の濃度を示すのに用いる単位で、1㎎/Lとは水1リットル(1,000g)に対し物質1㎎(1/1,000g)を含む場合 をいい、百万分の1であることを示します。水の比重が1の場合は「ppm」で表すこともあります。 透視度 透視度は、水の中に含まれる浮遊物質やコロイド性物質などによる濁りの程度を示す指標で、透視度計とよばれ る下部に流出管のついたメスシリンダーに水を入れ、底部の白色円板に引かれた二重十字が識別できる限界の水 の厚さをcmとして表したものです。 pH(水素イオン濃度) 水の酸性・アルカリ性を示すものでpHが7のときは中性、これより数値の高い場合はアルカリ性、低い場合は酸性 であることを示します。pHの急激な変化は有害物質の混入などの異常があったことを示します。 DO(溶存酸素) 水中に溶解している酸素量を言い、有機物による汚染の著しいほど低い濃度を示します。一般に魚介類の生存 には5㎎/L以上の溶存酸素が必要とされています。 BOD(生物化学的酸素要求量) 水中にある有機物をバクテリアが分解するのに必要な酸素の量をいい、この値により水中にある生物化学的な 分解を受ける有機物の量を示します。BODは最も広く使われている汚濁の指標です。 COD(化学的酸素要求量) 水中にある酸化されやすい物質によって消費される酸素量をいい、BODが水中の生物活動によって消費される 酸素量をいうのに対して、CODは純粋に化学的に消費される酸素量です。この値は水中の有機物量を表わすも のと考えられています。水質汚濁に係る環境基準ではBODが河川の基準値であるのに対してCODは湖沼、海 域に対して適用されています。 12 75%値 環境基準は公共用水域が通常の状態(河川にあっては低水流量以上の流量)のもとにあるときに測定することに なっていますが、低水流量の把握は非常に困難であるため、BODやCODについては測定された年間データのう ち75%以上のデータが基準値を満足することとされています。 例えば月1回の測定データがある場合、水質の良いものから1年間分12個を並べた時、水質の良い方から9番 目の値が75%値であり、この値が環境基準を満足していれば、当該測定地点において環境基準値に適合してい るとみなすこととされています。 SS(浮遊物質または懸濁物質) 水中に懸濁している不溶解性の粒子状物質のことで、粘土鉱物に由来する微粒子や、動植物プランクトン及び その死骸、下水・工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿などが含まれます。 通常の河川のSSは25~ 100㎎/L以下ですが、降雨後の濁水の流出時には数百㎎/L以上になることもあります。 大腸菌群数 大腸菌群とは、大腸菌及び大腸菌ときわめてよく似た性質を持つ細菌の総称です。大腸菌群は、多少の例外は ありますが、一般に人畜の腸管内に常時生息し、健康な人間の糞便1g中に10億~100億存在するといわれていま す。そのため、微量のし尿によって水が汚染されてもきわめて鋭敏に大腸菌群が検出され、また、その数に変動を きたします。大腸菌群の検出は容易かつ確実なので、し尿汚染の指標として広く用いられています。 大腸菌群自身は、普通病原性はなく、また糞便性でない大腸菌群が検出されたからといって直ちにその水が危 険であるとはいえません。しかし、大腸菌群が多数検出されることは、その水はし尿による汚染を受けた可能性が 高く、したがって赤痢菌やサルモネラ菌などの病原性細菌によって汚染されている危険があるということを示すもの です。 総窒素 水中の窒素の総量で窒素ガス(N2)として溶存している窒素は含まれていません。富栄養化の指標としては、総 窒素がもっともよく使われ、富栄養と貧栄養の限界値は0.15~0.20㎎/L程度とされています。 総リン 水中のすべてのリン化合物を定量したもので、富栄養化の目安としては、0.02㎎/L程度とされています。 クロロフィルa クロロフィル(葉緑素)は、クロロフィルa、b、c及びバクテリオクロロフィルに分類されますが、このうちクロロフィルa は光合成細菌を除くすべての緑色植物に含まれるもので、藻類の存在量の指標となります。 砒素 金属砒素及びその化合物は、半導体の材料、合金添加、農薬、殺鼠剤、皮革や木材の防腐剤、衣料品の原料、 色素製造、ガラス工芸の分野に広く用いられている。砒素の多くは硫化物として、銅、鉛、亜鉛、鉄等の金属と一 緒に産出することが多い。 環境中の砒素は、火山性温泉や鉱山廃水、精錬廃水に由来して多量に含まれることもあり、また染料、製革、塗 料等の工場からの廃水や農薬などによる汚染も砒素高濃度の原因となることが多い。しかし、こうした特別の発生 源のないところでも微量ながら広範囲に分布している物質である。 (出典:日本水道協会「上水試験方法解説 1993」) 鉛 鉄管、板、蓄電池、電線被覆などの重化学的利用から、ハンダ、活字ゴムの硬化剤、防錆材料、マッチ、爆薬 の原料などに用いられている。 鉛は、河川水中には地質、工業排水、鉱山廃水に由来して溶存することがある。また、種々の工業製品に添加 物不純物として含まれているため、環境中に広く分布している。 鉛による健康被害の標的組織は末梢の神経組織と腎臓であり、種々の症状がある。 (出典:日本水道協会「上水試験方法解説 1993」) アンチモン 銀白色の金属光沢を有する結晶で、自然界には金属、酸化物、硫化物として存在し、人体にとっては、有害な 金属で、体内に蓄積されやすく中毒を起こす。影響は皮膚炎、結膜炎、気管支炎、肺炎、心臓障害等が知られて います。 自然水中濃度は0.001mg/L以下。鉱山排水や工場排水に含まれることがある。 流量用語 豊水・平水・低水・渇水流量とは、一年を通じての日流量を大きい順に並べ換えて、それぞれ次のようになる流 量をいいます。公表の速報で用いた低水流量と年平均流量とは、観測開始からの各年の低水流量及び年平均流 量を平均した値です。 豊水流量 : 一年を通じて 95日はこれを下らない流量 平水流量 : 一年を通じて185日はこれを下らない流量 低水流量 : 一年を通じて275日はこれを下らない流量 渇水流量 : 一年を通じて355日はこれを下らない流量 年平均流量 : 日流量の一年の総計を当年日数で除した流量 13
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