2016年4月発行 第574号 「国土地理院ランドバード」によるUAVの デモフライト CONTN 1.「『国土を測る』意義と役割を考える懇話会 -『伝える』から『伝わる』へ-」 (第 1 回)開催 ----------------------------------------------------------------------------------- 2 2. 小型無人航空機(UAV)を使った測量を支援する 「国土地理院ランドバード(GSI-LB)」を発足 ----------------------------------------- 3 3. 研究評価委員会委員長大森博雄氏に感謝状を贈呈 ------------------------------------- 3 4. 平成 28 年度の G 空間 EXPO ~「Geo アクティビティコンテスト(仮称)」プレゼンター募集!~ ------------ 4 5. より見やすくなった「地形分類図」の公開 ----------------------------------------------- 5 6.「地理院地図」の 3D表示機能を拡充 ------------------------------------------------------ 6 7. 第 45 回国土地理院報告会のご案内 -------------------------------------------------------- 7 8. 3 月の報道発表・5 月の主な行事予定 ----------------------------------------------------- 7 国土地理院広報 2016 年 4 月| 1 「『国土を測る』意義と役割を考える懇話会 -『伝える』から『伝わる』へ-」(第 1 回)開催 3 月 25 日、関東地方測量部(東京都千代田区)において、 「『国 土を測る』意義と 役割を 考える懇話会-『 伝える』から『伝わる』へ-」が開催されま した。 国土の位置・姿・形を正確に知るための「国 土を測る」という活動は、様々な位置情報サー ビスの基礎となり、社会資本整備をはじめ国民 の経済活動や生活において重要なものになって います。この重要な活動を国民に伝え、今後の 測量技術者の人材確保・育成につなげていくこ とが必要です。そこで、国土地理院は、 「国土を 測る」意義と役割を国民にわかりやすく伝える ための方策を議論するために、「 『国土を測る』 意義と役割を考える懇話会-『伝える』から『伝 わる』へ-」(以下「懇話会」という。)を新た に設置し、このたび初めて開催しました。懇話 会の内容は、事前に登録していただいた報道機 関や、測量関係者を含む一般の方々など、多く の方に傍聴していただきました。 ・防災マップを読める住民は少ない。読み方が 分からないので、読み方、活用方法について 研修や講習が必要だと思う。 ・「国土を測る」とか、測量の話をするときは、 常に測量と地図、そして統計をセットとして 考えなければいけない。 約 2 時間におよぶ懇話会の終了後に、会場内 に設置された平成 27 年 9 月関東・東北豪雨での 常総地区の推定浸水域の変化を表した地図やデ ジタル標高地形図等、国土地理院の活動内容が わかるパネルを委員の皆様は熱心にご覧になっ ていました。 懇話会は、全 4 回開催される予定で、第 4 回 の懇話会終了後には議論全体を報告書に取りま とめ、平成 28 年度中に公表される予定です。次 回は、5 月につくば市の本院で開催されます。 なお、本懇話会の資料、議事録は、国土地理 院ホームページでご覧いただけます。 http://www.gsi.go.jp/seisakuchousei/se isakuchousei40016.html 懇話会風景 懇話会では冒頭、越智院長の挨拶のあと、懇 話会の設立趣旨、この懇話会が目指すべき内容、 また私たちの社会経済活動と「国土を測る」と いう活動がどのように関係しているかについて、 事務局より説明がありました。大学や民間等か らの有識者で構成される委員から、各専門分野 の観点で、たくさんのご発言がありました。一 部をご紹介いたします。 ・ 「広報」ということを考えるのであれば、スト ーリーで語る、文脈で語っていってはどうか。 ・「広報」という観点では、下流からの発 想が 結構重要だと思う。 2| Geospatial Information Authority of Japan 田島委員(公益社団法人日本オリエンテーリング協会 指導員)に説明する小白井基本図情報部長 (総務部・企画部) 小型無人航空機(UAV)を使った測量を支援する「国土地理院ランドバード (GSI-LB)」を発足 3月16日に、UAVを活用した測量を推進するた めのチームである「国土地理院ランドバード (GSI-LB)」を発足し、発足式とデモフライトを 行いました。GSI-LBは、i-Construction※に関 する測量に対応した必要な指導・助言を行える よう、UAVに精通した技術者を育成するほか、災 害時には、国土地理院が自ら現場で必要な撮影 や測量を行います。 また、測量分野におけるi-Constructionを強 力かつ着実に進めるために、 「国土地理院 i-Construction推進本部」を設置し、第1回会議 を開催しました。当本部は、UAVが広く建設・測 量現場で利用されることを目標とし、公共測量 に使用する場合の標準的な作業マニュアル及び 安全基準を作成し、測量業者が安全かつ円滑に UAV測量を実施できるよう、国土地理院本院・地 方測量部等が一体となり、地方整備局等、地方 公共団体、測量業団体などの関係機関と連携し ながら、その普及促進に努めてまいります。 国土地理院ランドバード発足式の様子 ※i-Construction は、「ICT 技術の全面的な活 用」等の施策を建設現場に導入することによっ て、建設現場のプロセス全体の最適化を図り、 より魅力ある建設現場を目指した国土交通省が 推進する取組です。 (企画部) 研究評価委員会委員長大森博雄氏に感謝状を贈呈 3 月 10 日、大森博雄氏(東京大学名誉教授)に、長年にわたり国土地理院の業務の推進 に大きく寄与された功績に対して、国土地理院長から感謝状を贈呈しました。 大森氏は、平成10年度から平成27年度まで、 研究評価委員会の委員(平成 10~15 年度)及び 委員長(平成 16~27 年度)として、国土地理院 が実施する研究開発課題の実施案や実施の成果 を対象とした外部評価を実施し、その結果は研 究開発体制の改善、研究開発方針の見直し、研 究開発資源の適切な配分等に反映され、国土地 理院における研究開発の推進に尽力されました。 また、平成 18 年度から平成 23 年度まで、国 土地理院長の私的諮問機関である測量行政懇談 会の副委員長を歴任されました。地理空間情報 の二次利用促進に関するガイドラインや新たな 測量士・測量士補資格制度への考え方等、測量 新時代に対応した測量行政のあるべき姿を目指 した国土地理院が取り組むべき基本施策の取り まとめに尽力されました。 (前列右)大森博雄氏 (企画部) 国土地理院広報 2016 年 4 月| 3 平成 28 年度の G 空間 EXPO ~「Geo アクティビティコンテスト (仮称)」プレゼンター募集!~ 今年も G 空間 EXPO を開催します。国土地理院では、 「Geo アクティビティコンテスト(仮称)」 で発表いただけるプレゼンターの方を募集します。 昨年 11 月に日本科学未来館(東京・お台場) 及び拡大を目指して、国土地理院が提供・配信 において開催した「G 空間 EXPO2015」では、約 する電子国土基本図等のデータを活用し、地理 19,000 名の大勢の方にご来場いただきました。 空間情報の高度活用社会の形成に貢献する GIS 国土地理院では、平成 28 年 11 月下旬に開催 予定の G 空間 EXPO において、G 空間 EXPO2015 ソフトフェア、優れた GIS コンテンツ等を展示 し表彰を行いました。 で好評をいただいた「Geo アクティビティフェ 今年の「Geo アクティビティコンテスト(仮 スタ」と「電子国土賞」を統合した、 「Geo アク 称)」では、開催期間中の展示と1人 10 分程度 ティビティコンテスト(仮称)」を開催する予定 のプレゼンテーションを実施していただき、最 です。 終日に優秀な出展者の表彰を行う予定です。 昨年まで実施していた「Geo アクティビティ フェスタ」は、世の中にある様々な地理空間情 表彰については、昨年まで実施していた「Geo アクティビティフェスタ」及び「電子国土賞」 報(G 空間情報)に関する独創的なアイデア、 に準じた表彰を行う予定です。 ユニークな製品、画期的な技術、新たなサービ また、昨年と同様に、出展者や来場者が気軽 ス等について、展示や発表(プレゼンテーショ に交流できるオープンな雰囲気の中、展示会場 ン)を行う場を設け、関係者間の交流により地 とプレゼンテーション会場を近接した配置とす 理空間情報の利活用の推進及び拡大に貢献する ことを目的として平成 24 年から 4 年間実施し、 る予定で、引き続き一体感のあるイベントにな るよう検討を進めています。 毎年、優秀な出展者へ表彰を行いました。 また、「電子国土賞」も、平成 24 年から毎年 なお、募集開始は 4 月下旬を予定しています。 奮ってご応募ください。 募集し、さらなる地理空間情報の利活用の促進 応募の詳しい内容 応募内容 応 募 期 間 、応 募 方 法な ど は以 下 の ウェ ブ サイ ト を確 認 し てくだ さ い。 【 ※ お 問 い 合 わせ 先 G空間 EXPO公式 ウ ェ ブサ イ ト http://www.g-expo.jp/ 】 4月下 旬に掲 載 予定 イ ベ ン ト 事務 局 〒305-0811 茨 城 県 つ く ば市 北 郷 1番 国土地理院 企 画部 地 理 空間 情 報企 画 室 E-Mail: [email protected] Geo アクティビティコンテスト(仮称)事務局では、今年も Twitter や Facebook を活用し情報発 信に努めます。G 空間 EXPO 開催期間中以外の交流にも繋がると考えていますので、少しでも多くの 方に「Geo アクティビティコンテスト」を知っていただくためにも、ぜひフォローをお願いします。 なお、名称変更に伴い、アカウント名称は変更の可能性がありますので、ご了承ください。 @geo_fes Geo アクティビティフェスタ (企画部) 4| Geospatial Information Authority of Japan より見やすくなった「地形分類図」の公開 3 月 9 日から、これまで公開していた「地形分類図」(※1)を、新たな形式で国土地理院のウェ ブ地図「地理院地図」より公開しました。この公開により、身の回りの土地の成り立ちとその土地 が本来持っている自然災害リスク(※2)を、誰もがワンクリックで確認できるようになりました。 国土地理院はこれまでも、防災対策や宅地開 発等の計画策定に必要な土地の情報を提供する ために、全国の主要な平野部を中心として土地 ※1:地形分類図 ・扇状地や三角州といった、成り立ちや性質な どに応じて地形を分類した地図 条件図をはじめとした地形分類図を整備し公表 してきました。今回、地形分類図の公開を、利 ※2:自然災害リスク 用者が地理院地図のポップアップ機能で簡単に ・地震による液状化や豪雨等による浸水などの 知りたい場所の土地の成り立ちや地盤条件の良 リスク 否、自然災害の危険性に関する情報を知ること ができるように改善しました。 「地形分類図」は以下の URL からご覧いただ けます。 http://www.gsi.go.jp/bousaichiri/chikeibunrui.html 「地形分類図」表示例 (応用地理部) 国土地理院広報 2016 年 4 月| 5 「地理院地図」の3D表示機能を拡充 国土地理院のウェブ地図「地理院地図」には、国土地理院が整備する地形図、空中写真、地形分 類、災害情報など、1,200 以上の情報が収録されています。これまで、地理院地図で 3D 表示できた 情報は地形図や空中写真だけでしたが、3 月 14 日から、地形分類や災害情報などその他の情報も 3D 表示にしてご覧いただけるようになりました。 例えば、色別標高図や土地条件図を 3D 表示 ロードすることもできます。さらに 3 月 29 日 にすることで、土地の起伏や成り立ちをわかり には、3D 表示した情報をシームレスにご覧いた やすく見ることができます。また、災害時に国 だける地理院地図 Globe の試験公開を行いまし 土地理院が撮影した空中写真や土砂流出範囲 た。 の判読結果を 3D 表示にすることで、災害状況 学校教育、災害対応、社会資本整備(工事の を直感的に把握することができます。3D 表示し 設計や住民説明用資料)等、様々な場面での活 た情報は 3D プリンタ用のデータとしてダウン 用を期待しています。 情報メニューの概要と3D 表示の例 (地理空間情報部) 6| Geospatial Information Authority of Japan 第 45 回国土地理院報告会のご案内 6 月 8 日(水)に「第 45 回国土地理院報告会」 を日経ホール(東京都千代田区・地下鉄「大手 町駅」 下車 C2b 出口直結) において開催します。 今回は、国土地理院からの報告のほか、河田 惠昭氏(関西大学社会安全研究センター長、人 と防災未来センター長)による特別講演を予定 しています。 ご来場につきましては、事前登録制(先着 60 0 名)とさせていただきます。5 月 16 日(月) に受付を開始する予定ですが、詳細につきまし ては以下の URL をご覧ください。 http://www.gsi.go.jp/REPORT/HAPPYOU/main 45.html 参加費は無料です。皆様のご来場をお待ちし ております。 3 月の報道発表 (企画部) 8日 ギャラリー展「地図と私たち」を開催 -地図を広げて、知ろう、学ぼう- 総務部 8日 平 成 28 年 2 月 の 地 殻 変 動 に つ い て 地理地殻活動研究センター 9日 身の回りの土地の成り立ちと自然災害リスク がワンクリックで分かります 応用地理部 10 日 無 人 航 空 機 (UAV)を 使 っ た 測 量 を 支 援 す る「 国 土 地 理 院 ラ ン ド バ ー ド 」を 発 足 企画部 、基本図情報部 ~ 「 i-Construction」 を 推 進 し 、 建 設 現 場 の 生 産 性 向 上 に 貢 献 ~ 14 日 「 地 理 院 地 図 」 で 地 形 分 類 や 災 害 情 報 を 3D 表 示 ~ 3D 表 示 で き る 情 報 が 増 地理空間情報部 えました~ 16 日 「国土を測る」意義と役割を考える懇話会(第1回)の開催について 総務部 18 日 「多様な主体が管理する道活用」連絡会(第 2 回)の開催 道路局 、基本図情報部 24 日 西 之 島 に 関 す る 最 新 の 計 測 結 果 ( 平 成 28 年 3 月 現 在 ) を 公 開 基本図情報部 30 日 無 人 航 空 機 (UAV)で 円 滑 か つ 安 全 な 測 量 が で き る マ ニ ュ ア ル を 作 成 し ま し た 企画部 ~建設現場における生産性の向上に貢献~ 30 日 地名等の英語表記ルールと外国人向け地図記号を決定 基本図情報部 31 日 電 子 基 準 点 786 点 で 観 測 し た ガ リ レ オ( 欧 州 連 合 の 測 位 衛 星 )の 信 号 及 び GPS 測地観測センター の新たな信号を含むデータの提供を開始します 記事の内容は、国土地理院ホームページ>2016 年 報道発表資料 (http://www.gsi.go.jp/WNEW/PRESS-RELEASE/press-2016.html)をご覧ください。 5 月の主な行事予定 3/15~ 9/4 ギャラリー 展「地図と 私たち」 15 日 平 成 28 年 測 量 士 ・ 測 量 士 補 試 験 18 日 第 211 回 地 震 予 知 連 絡 会 国土地理院広報は、国土地理院ホームページ>広報誌>国土地理院広報 (http://www.gsi.go.jp/WNEW/koohou/index.html)に掲載しています。 国土地理院広報 2016 年 4 月| 7
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