多職種連携システム - Active ICT Japan

自由民主党IT戦略特命委員会
社会保障システム小委員会
クラウド型多職種連携ICTシステムの
現状と今後
2016 年 4 月 19 日
株式会社メディヴァ
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1
目次
1. メディヴァの地域包括ケアシステム構築支援
2. クラウド型多職種連携ICTシステムとは、どんなものか?
3. 代表的なツール
4. 青葉区における事例(カナミックからMCSへ)
5. 今後の展望
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2
㈱メディヴァ 概要
Mission:患者視点の医療改革
株式会社メディヴァ
設
立
Provider
2000年6月
•
•
資 本 金
15,800万円
代 表 者
役員構成
代表取締役 大石佳能子
取締役 小松大介
取締役 岩崎克治
取締役 白根真
取締役 亀田隆明
取締役 亀田信介
取締役 亀田省吾
取締役 小室明義
病院コンサル
再生支援
病 院
亀田総合病院
連携
•
•
診療所開業
運営支援
診療所
東急不動産
医療法人社団
プラタナス
家庭医、在宅医療、健診
•
•
•
健保コンサル
特定保健指導
疾病管理
健康保険組合
事業主(人事)
行政、企業
ファンド
Payer
Partner
•
•
•
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地域包括ケア
事業コンサル
海外進出案件
3
地域包括ケアシステムに関する自治体支援の実績
横浜市
青葉区
東京都
練馬区
千葉県
柏市
茨城県
筑西市
東京都
葛飾区
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
•
地域包括ケアシステム構築の全プロセス支援
推進体制組織の構築運営(協議会・ワーキンググループ等)
死亡診断書分析による現状把握と需給予測
在宅バックベッド確保連携モデルの構築
ICT多職種連携システム導入と運用の支援
医療・介護連携体制の整備
各種セミナー・研修、シンポジウム企画運営
住民向け、在宅療養啓発冊子の作成・配布
地域資源マップの構築(Webサイト)
「柏モデル」の効果検証
死亡診断書データの分析
在宅需要推計ツールの開発
看取り実態の分析
協議会・実行委員会の運営
死亡診断書データの分析
ワークショップ運営
市民アンケート調査の設計分析
セミナー講師コーディネート
東京都
町田市
•
•
•
•
ヒアリングによる地域課題の調査
死亡診断書データ分析(1万件)
病院からのあふれ出し推計
主治医副主治医制モデル構築支援
横浜市
•
•
死亡診断書データ分析(10万件)
病院からのあふれ出し推計
•
•
死亡診断書データ分析(4.5万件)
病院からのあふれ出し推計
(全域)
岐阜県
(医師会)
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4
人口動態調査死亡小票(死亡診断書データ)の利用
•
•
人口動態調査死亡小票は、死亡診断書(死体検案書)の
データを基にした死亡統計である。
統計法33条に基づき、厚生労働省に対し、小票の下記項
目に関して利用申出を行う。
【申請を行う主な項目】
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
男女別
生年月日
死亡したとき
死亡したところ
死亡した人の住所
死亡したところの種別
死亡の原因
死因の種類
施設の所在地又は医師の住所及び氏名
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5
死亡診断書データの分析から、在宅看取りの実態がわかる
2013年横浜市民の死亡場所
自宅死亡者の死因種別
(n=31,573)
(n=4,847)
100%
374
90%
756
2,051
15%
577
4,847
278
80%
70%
39%
52%
1890
60%
50%
23,342
40%
異状死①(それ以外の死因)
自殺以外の異状死
30%
自殺
異状死①(自殺)
20%
自宅
医療機関
特養、有料老人ホーム
介護老人保健施設
その他(不詳を含む)
2305
異状死②
病死・自然死(死体検案書)
(病死・自然死で死体検案書)
病死・自然死(死亡診断書)
病死・自然死(死亡診断書)
10%
0%
自宅死亡者
※資料:2015年日本在宅医医学会(福岡大会】発表
Copyright
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6
異状死を除外し、看取り死を抽出したうえで、クロス分析へ
「クロス分析」
どこで?
死亡場所の種別
•
死亡場所の種別から、病院のベッドでの死亡か、施設
内での死亡か、自宅での死亡かがわかる
何が原因で?
直接死因の分類
•
死亡小票の直接死因をICD10に従って再分類し、
クロス集計に使用する
施設名&医師の氏名
•
誰によって?
これらの死亡(看取り)を行った医療機関がわかり、
特に在宅医による自宅看取りの実態把握に役立つ
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7
柏市の自宅看取りの推移。
看取った医療機関における柏市内医療機関の割合は、5割弱から8割強へと上昇
100%チャートVer.
自宅看取り件数の推移(医療機関立地別)
250
100%
90%
13.8%
12
200
14
80%
22
6.9%
5.2%
11.3%
9.6%
80.8%
82.5%
2013年度
2014年度
12.6%
22.0%
18.5%
70%
23
32.2%
60%
150
24.0%
19
21
50%
28
49
100
40%
189
164
22
24
101
50
77
66.9%
30%
20%
47.0%
50.7%
10%
47
0%
0
2010年度
2011年度
2012年度
柏市
松戸市
2013年度
流山市
2010年度
2014年度
我孫子市
野田市
鎌ヶ谷市
2011年度
その他の県内自治体
2012年度
千葉県外
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柏市の医療機関による自宅看取りの伸びは、ほぼ“自宅がん看取り”の伸び。
2010年度の15件から、2014年度は113件へ急増している。
自宅看取り件数の推移(医療機関の立地別、死因内訳あり)
200
180
28
160
140
34
120
100
14
80
20
60
40
113
98
5
5
60
2010年度
悪性新生物
2011年度
心疾患
脳血管疾患
肺炎
2012年度
その他の呼吸器疾患
2013年度
肝疾患
腎疾患
老衰(認知症を含む)
2
2
他の地域
1
8
流山市
柏市
2
10
松戸市
6
他の地域
12
流山市
柏市
1
2
他の地域
15
1
11
松戸市
1
2
流山市
松戸市
9
0
2
柏市
17
1
4
6
2
他の地域
流山市
0
34
松戸市
16
柏市
松戸市
31
他の地域
15
16
柏市
20
流山市
4
2014年度
その他の死因
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「病床」から「在宅」への “溢れ出し” の視点
年間死亡者数
8割は病院へ
そろそろ
溢れる?
(徐々に増える
が、予測は可能)
2割は在宅で
チョロチョロ・・・
ジャー!
ドバッ
溢れた分は在宅へ流さざるを得ない
→在宅へ流れる水量はある日一気に増加!
病院での看取り
病床は増えない
→コップはこれ以上
大きくならない
キャパ拡張で対応
今の大きさでは
将来足りなくなる?
在宅での
看取り
求められる、
在支診、在宅医の数は?
(=コップはどれくらい大きく
ならなければならない?)
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10
町田市の病床看取り。増加しているのは、町田市内の病院による非がん看取りのみ。
市内のがん看取りや、市外病院での看取りは、ほとんど増えていない。
がん・非がん別町田市民医療機関看取り数
(人)
1,000
904
900
800
805
775
がん
非がん
700
600
500
436
398
424
400
300
200
100
0
町
田
市
そ
れ
以
外
の
東
京
都
神
奈
川
県
そ
れ
以
外
の
都
道
府
県
2012年度
出所:人口動態調査死亡小票(町田市分平成24年度~26年度)より算出
町
田
市
そ
れ
以
外
の
東
京
都
神
奈
川
県
2013年度
そ
れ
以
外
の
都
道
府
県
町
田
市
そ
れ
以
外
の
東
京
都
神
奈
川
県
そ
れ
以
外
の
都
道
府
県
2014年度
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町田市における、将来の“溢れ出し”の推計
町田市の死亡者数の将来推計
(人)
6,000
2035年にはさらに増加し、
2014年度の、3.5倍が必要。
2025年には、自宅と施設で1,200人
近くの在宅看取りを行う必要がある。
これは、2014年度実績値519人の、
2.3倍の値である。
5,000
1,581
1,196
4,000
3,000
2,000
1,000
1,791
719
214
205
1,173
232
212
1,241
288
231
519人
1,766
1,766
1,766
1,766
1,065
1,065
1,065
1,065
1,328
1076
1117
1065
554
557
530
696
789
865
906
2012年度
2013年度
2014年度
2020年推計
2025年推計
2030年推計
2035年推計
0
異状死
その他
医療機関での看取り(市外の病床)
医療機関での看取り(市内の病床)
自宅
施設
将来在宅(自宅・施設)で看取らなくてはならない人数
出展:人口動態調査死亡小票(町田市分平成24年度~26年度)、推計値は町田市人口ビジョン
(2015年12月)及び国立社会保障人口問題研究所「市区町村別生残率」より算出
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2025年、年間自宅看取り500人実現に必要な在宅医療提供体制は?
特化型在支診
併用型在支診
外来型在支診
~在宅メイン~
~外来&在宅~
~外来メイン~
在宅医療に集中・
特化したクリニック
(年間40名程度在宅看取
り)
午前外来→午後在宅等バ
ランス型クリニック
(年間10名(5~15)程度
在宅看取り)
ほぼ外来のクリニックだが
自院の患者数名は在宅で
診ているというクリニック
(年間2名程度在宅看取り)
1クリニック
2014年度の実績値
約300の医療機関中、10分の1の
約30医療機関が、在宅看取りを何ら
かの形で行っている。
10クリニック
40名
/年
FIX
2025年の目標
約80の医療機関が在宅看取りを行う
必要がある。特化型の誘致と、
現在訪問や往診はしているが看取りは
ほぼ行っていない医療機関が、
多少なりすべて看取りを行っている
ことが求められる
図:弊社作成
110名/年
FIX
20クリニック
30名/年
FIX
4クリニック
24クリニック
50クリニック
160名/年
240名/年
100名/年
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目次
1. メディヴァの地域包括ケアシステム構築支援
2. クラウド型多職種連携ICTシステムとは、どんなものか?
3. 代表的なツール
4. 青葉区における事例(カナミックからMCSへ)
5. 今後の展望
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クラウド型多職種連携ICTシステム、登場の背景
これまで
連携ノート
患者A
患者A
各職種が訪問時に
得た情報を患者宅
のノートに書き残
し、他の職種が見
られるようにする
ケアマネ
在宅医
訪看
Aさんが急変し、
これから緊急往診!
しかし、昨日患者宅に行った
ヘルパーの記録を読むには、
患者宅のノートを見ないとい
けない!
現在
ヘルパー
Aさんの病状に関し、ド
クターと看護師が日々ど
んなやり取りしているの
か、ノートを見ないとわ
からない・・・
クラウド上の
患者タイムライン
書き込みは
クラウド上で行う
ケアマネ
在宅医
訪看
いつもナースやヘルパーさん
が、訪問時のAさんの状況を
クラウドに書いてくれるの
で、細かい変化が把握でき
る!
何かあった時もすぐチェック
できて楽!
ヘルパー
ドクターやナース、ヘ
ルパーのやり取りを見
れるので、ケアマネジ
メントの参考になる!
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クラウド型多職種連携ICTシステム“戦国時代”
iCollabo
Team
Mell+
ぱるな
チームケアSaaS
Medicom-HcLink
infomity
EIR
選択の
ポイントは?
kintone
サイボウズLive
TRITRUS
ケア+for『寿』
バイタルリンク
MedicalCareStation
Join
※弊社作成
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情報管理システムを整理したマトリックス
<外部連携モデル>
SNS
蓄積データの共有
Infomation
Communication
業務システム
法人内連携の効率化
家計簿、健康管理アプリ
社内イントラネット
<内部運用モデル>
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ヘルスケアにおけるシステムの場合は・・・?
<外部連携モデル>
SNS
蓄積データの共有
地域医療連携ネットワーク
KDB、NDB
クラウド型多職種連携システム
Infomation
Communication
各種 電子カルテ
レセコン
遠隔医療システム
請求システム
業務システム
院内イントラ
法人内連携の効率化
<内部運用モデル>
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多職種連携システム、自治体も医師会も、あまりよくわかっていない
<外部連携モデル>
SNS
蓄積データの共有
地域医療連携ネットワーク
KDB、NDB
(HB,ID-Link)
基金のおかげで、
お金はあるが・・・
クラウド型多職種連携システム
(カナミック、MCS等)
とりあえず何か
ICT的なものを
入れたい
ここらへんの
システム??
Infomation
Communication
各種 電子カルテ
遠隔医療システム
レセコン
業務システム
院内イントラ
法人内連携の効率化
<内部運用モデル>
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目次
1. メディヴァの地域包括ケアシステム構築支援
2. クラウド型多職種連携ICTシステムとは、どんなものか?
3. 代表的なツール
4. 青葉区における事例(カナミックからMCSへ)
5. 今後の展望
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シェアの高いシステムを提供しているベンダー
ベンダー名(おそらく上位4社)
特徴
提供している多職種連携システム
株式会社
カナミック
ネットワーク
• 介護レセコンベンダー
• 早期から当市場に参入
• シェア・売り上げ共に最大か
富士通株式会社
• 電カルや地域医療連携システム
から参入の超大手ベンダー
• 震災後、石巻で祐ホームクリ
ニックとパイロット展開
 TRITRUS(トリトラス)
 在宅チームケアSaaS
 在宅ケアオプション
 (仮称)在宅医療SNS
※複数出ているが、統合化の予定
 エイル
株式会社エイル
• エイルの開発から出発している
ベンチャー
• 桜新町アーバンクリニックでの
パイロットからスタート
株式会社
日本エンブレース
• 後続参入ながら、“完全無料”と
いう強みを活かして急速に追い
上げている
• 他社からの切り替え多数
 メディカルケアステーション
(MCS)
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多職種連携ICTシステムの、現在に至る大まかな経緯
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
介護レセコン
カナミック
「トリトラス」
地域連携を実現するための在宅介護支援ネットワークシステム
柏モデルでの
パイロットスタディー
エイル
桜新町UCをパイロットサイトに開発
富士通
~富士通~
病院向け、診療所向けの電カル、業務システムの構築
在宅医療クラウド(チームケアSaaS)
石巻祐ホームクリニックをパイロットサイトに開発
Human Bridge
在宅ケアオプション
(仮称)在宅医療SNS
MCS
シェア急拡大
2014年くらいから
クラウド型多職種連携ICT
百花繚乱の時代に
地域医療再生基金
“点”の戦い
地域医療介護総合確保基金
”面“の戦い
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㈱カナミックネットワーク「TRITRUS」
◀TRITRUS
トップページ
カレンダーや
ニュースサイト
もあり、ポータ
ルサイトのよう
な印象。
TRITRUS
連携画面▶
㈱カナミックネットワーク「TRITRUS」
特徴 もともと介護レセコンを売っている会社。この「TRITRUS」も、カナ
ミック社製の介護レセコンと連携が可能で、カナミックのレセを使っている介
護事業者は、この「TRITRUS」で他の職種と連携する際に、2度打ちしなくて
も良い等の大きなメリットを得る。
SNS機能のほか、バイタル閲覧やカレンダー機能、ADLや認知度の詳細な
チェック項目等、介護の業務ソフトと連動していることもあり、多機能。
【主な導入地域】
早くから市場に参入し、長らくガリバー状態だった。
柏市(柏プロジェクト)、在宅医ネットよこはま、東京都北区、名古屋市、
事業者だと、「楓の風」などが法人としてカナミックを採用
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23
カナミックのソリューション
バイタル、
スケジュール管理も
SNS
機能も
連
動
 同社製の介護業務システムとは
連動(2度手間解消)が可能
利用者登録の作業が、レ
セシステムを基盤とする
ため、少し複雑
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24
富士通の多職種連携ICTサービス群
富士通が展開する多職種向けクラウドICTシステム
富士通はいくつかのシステムを同時多発的に出してい
る(最終的に一つに収れんさせる模様)
祐ホームクリニックでのパイロットから生まれた在宅
チームケアSaaSと、地域医療連携ネットワークシステ
ム「Human Bridge」から派生した在宅ケアオプション
が有名。
在宅チームケアSaaSは、宮城県石巻市(祐ホーム
CL)、富山県氷見市などで採用・展開されている。
こちらは
LINE的なUI
◀在宅ケアクラウド
(チームケアSaaS)
の患者情報チェック
画面。
臨床的~生活介護的な内容に至る
詳細なチェックボックス。
石巻での祐ホームクリニックとのパイ
ロット知見が反映されている。
こちらは、
在宅ケアオプション
の連携TL画面▶
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25
富士通のソリューション
(仮称)在宅医療SNS
連動
在宅医療ケアオプション
連動
在宅チームケアSaaS
※収斂させる
方針とのこと
連
動
←電カル
介護レセ
→
在宅医療支援SaaS
※在宅医療向け業務システム
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26
㈱エイル「EIR」(桜新町アーバンクリニックでの運用)
日医レセプトシステム
「ORCA」
入
力
事務
地域連携
カルテ情報
患者情報
処方情報
診療情報
地域連携システム
「EIR」
在宅医療向け電子カルテ
「おかえりくん」
ボイスメール+ディクテーション
在宅医
(資料) 桜新町アーバンクリニックにおけるシステム概要
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27
桜新町アーバンクリニックにおけるエイルのソリューション
地域連携システム
「EIR」
日医レセプトシステム
「ORCA」
在宅医療向け電子カルテ
「おかえりくん」
ファイル共有クラウド
「SYNCNEL」
打
ち
込
み
打ち込み
ディクテーション
往診→ボイスメール
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28
㈱日本エンブレース「メディカルケアステーション」(MCS)
▼MCSの患者連携用タイムライン画面。
スッキリとしたUIだが、画像やPDFの添付も可能。
SNS機能に特化した設計思想のMCSは、市場参入は後続ながら、2014年に
は3医師会から、2016年現在120以上の医師会で正式採用が決定、急速に
シェアを拡大。価格は、他のベンダーのシステムとは異なり、無料。
【導入医師会】
・栃木県医師会、群馬県医師会
・東京都 豊島区医師会、武蔵野市医師会、三鷹市医師会、文京区医師会、
江東区医師会、葛飾区医師会、江戸川区医師会、世田谷区医師会、
玉川医師会、武蔵村山市医師会、調布市医師会
・埼玉県 春日部市医師会、朝霞地区医師会、浦和医師会、坂戸鶴ヶ島医師会
・千葉県 我孫子市医師会、
・神奈川県 横浜市青葉区医師会、川崎市宮前区医師会
・山梨県甲府市医師会、奈良県桜井地区医師会、東淀川区医師会、大阪市住之
江区医師会、岡山県津山市医師会、福岡県福岡市南区医師会
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29
MCSのソリューション
SNS的機能に相当特化
この領域では無料で攻める
連携(予定)
バイタル
アプリ
課金で連動
(ここで収益化)
連携
電カル
レセ
PHC系
アプリ
遠隔医療
アプリ
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30
ソリューションに関する2つの大きな方向性
業務システムとの連動を謳う
SNS(LINE)的な秀逸性を謳う
(2度手間問題をいかに解消するか?) (コミュニケーションをいかに活性化させるか?)
業務システムとの連動・多機能性を追求
状況
シンプルさ・プラットフォーム性を追求
カナミックも、富士通も、エイルも、
ここに立脚する。
(既存の自社システムを売るツール)
MCSはここに特化した点でシェア拡大
(富士通は、こちらへの進出も伺う)
強み
業務システムと連動しているため、
特定の業務システムを導入し大規模に事業
を展開している法人、及びその法人が大き
な影響力を持っている地域、
においてメリットが大きい。
特定の業務システムから自由で、シンプルなU
Iを持つことから、地域の多種多様な事業者が
参加しやすいプラットフォームとなる。
弱み
都市部では特定の業務システムのシェアは
たかが知れているため、面的な普及、プ
ラットフォーム化が困難。
業務システムと連動のためUIが複雑。
2度打ちコストは諦めることになる。
また、プラットフォーム性重視で収益化が困難
(地域包括ケアにおけるデファクトスタンダー
ドを取ったうえで、追加アプリ等で収益化する
しかない)
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31
目次
1. メディヴァの地域包括ケアシステム構築支援
2. クラウド型多職種連携ICTシステムとは、どんなものか?
3. 代表的なツール
4. 青葉区における事例(カナミックからMCSへ)
5. 今後の展望
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32
2012年より、『次世代郊外まちづくり』が横浜市青葉区で展開中
【各種プロジェクトが展開】
住民創発プロジェクト
(住民活動の活性化)
エネルギーマネジメント
(省エネ、創エネ)
まちぐるみ保育・子育て
(ネットワーク作り)
コミュニティ・リビング
(土地利用転換と協働)
パーソナル・モビリティ
(地域移動の手段)
※背景
2012年4月に横浜市と東急電鉄の間で、横浜市内の東急田園都市
線沿線エリアの郊外住宅地の少子高齢化、住宅やインフラの老朽
化、コミュニティの希薄化等の課題への対応策を検討する「次世
代郊外まちづくり」の推進に関する協定が締結されました。
公的資源の新たな活用
(仕組みづくり)
地域包括ケアシステム
(安心して住み続けられるまち)
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横浜市青葉区って、どんなところ?
 横浜市青葉区は、東急田園都市線沿線に形成された典型的な郊外型ベッドタウン
横浜市青葉区の基本データ
人口(H25)
高齢化率(H25)
年間死亡者数(H24)
地域
特性
•
•
•
307,078 人
17.5%
1,619人
男性長寿日本一(H17市区町村別生命表より)
横浜市内でも高齢化は「これから」の区
外来需要は今後も伸び続ける
青葉区
出典:横浜市人口動態統計資料
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平成23年
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「次世代郊外まちづくり」の一環として、ケア部会が発足
名称 : 『横浜市青葉区医療・介護連携の地域包括ケアシステム推進部会』
略称 : 『ケア部会』
【会の目的】
• 高齢者が住み慣れた地域で、安心して、自分らしく生活を送ることができる、
• 在宅医療と介護が連携した地域包括ケアシステムの仕組みを、
• 地域の実情に沿いながら医療・介護関係者と行政が連携して構築していくこと
【事務局としての㈱メディヴァの立ち位置】
横浜市
東急電鉄
委託
ケア
部会
事務局支援
▲ケア部会開催中の様子@青葉区医師会館
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ケア部会初年度の構成メンバー
■ ケア部会の参画主体
青葉区医師会、歯科医師会、薬剤師会
ケア
部会
進捗
確認
青葉区メディカルセンター
•
•
•
•
青葉区ケアマネージャー連絡会
青葉区訪問看護連絡会
青葉区訪問介護連絡会
青葉区通所介護連絡会
区内病院
(市ヶ尾カリヨン病院、青葉さわい病院、横
浜総合病院)
社会福祉法人 中川徳生会、緑成会
青葉区福祉保健センター、横浜市健康福祉局
㈱東急電鉄
報告
■ 在宅医療ワーキンググループの参画主体
在宅
WG
青葉区医師会、歯科医師会、薬剤師会
青葉区メディカルセンター
区内在宅療養支援診療所 院長
事務局支援:㈱メディヴァ
市ヶ尾カリヨン病院、青葉さわい病院、
たちばな台病院、横浜新都市脳神経外科病院、
横浜総合病院
青葉区福祉保健センター、横浜市健康福祉局
㈱東急電鉄
アドバイザリー:東京大学高齢社会総合研究機構(東大IOG)
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ケア部会、2年目~現在に至る推進体制(両輪体制)
ケア部会
(親会)
区役所事務局
毎月開催
医師会事務局
毎月開催
「医療・介護連携の
顔の見える場作り」
•
•
•
•
•
青葉区役所
医師会(医師会長含む)
歯科医師会、薬剤師会
ねっとわーく青葉(介護系)4連絡会
地域包括支援センター
セミナー
イベントの開催
専門職種間
相互研修会
「あおばモデルWG」
相互連携
ワークショッ
プ開催
~医療・介護の連携強化~
(青葉区医師会在宅医療介護保険委員会)
•
区内在宅クリニック医師(医師会長
•
•
歯科医師会、薬剤師会
青葉区役所
含む)
クラウド連携
実証実験
グループ診
モデル
バックベッド
病病連携
~在宅医療の仕組みづくり~
青葉区
病院協議会
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多職種連携ICTシステム導入の経緯
2012年度
10~12月 1~3月
2013年度
4~6月
7~9月 10~12月 1~3月
ケア部会
(年2回)
ケア部会
(初年度)
2014年度
4~6月
7~9月 10~12月 1~3月
総
会 ←正式に団体化
総
会
在宅医療WG
(隔月)
補助
事業
4~6月
カナミック
初年度パイロットスタディー
2016年度
7~9月 10~12月 1~3月
総
会
キ
ッ
ク
オ
フ
イ
ベ
ン
ト
顔の見える場作り会議
(毎月開催)
ICT
導入検討
2015年度
4~6月
7~9月 10~12月 1~3月
総
会
次
世
代
フ
ォ
ー
ラ
ム
ランニング費
負担が不可能となり
打ち切り
カナミック全区展開
履行
移行
青葉区医師会
在宅医療介護保険委員会
あおばモデルWG(毎月開催)
次期システム
の選定検討
MCS全区展開
•
カナミックの初期費用100万円は横浜市の補助金で調達、初年度のランニング費120万円は
カナミック側の好意で減免。2年目の費用は次世代郊外の枠組みから捻出。
3年目の費用がいよいよ負担できなくなり、無料のMCSへ乗り換え、現在はMCSで展開中
•
メディヴァはカナミックの導入から展開、MCSへの移行まで一貫してケア部会をサポート
•
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2015年度末時点での、カナミックID発行状況
アカウント種別
職種
事業所数
アカウント数
2(メディヴァ、カナミック)
6
• 区役所
1
1
• 在宅医療連携拠点
1
4
16
19
4(眼科、皮膚科、整形外科)
5
7
23
• 歯科診療所
24
26
• 薬局
30
38
• 居宅介護支援事業所(ケアマネ)
16
31
• 訪問看護ステーション
12
18
• ヘルパーステーション(訪問介護)
5
15
• デイサービス(デイケア含む)
6
9
• 訪問リハビリテーション(pt)
1
5
4(大場、さつきが丘、奈良、荏田)
12
4(小規模多機能、福祉用具等)
11
133
223
• パイロット事務局
主治医
アカウント
• 在宅主治医
• 専門医
• 病院(地域連携室)
一般アカウント
(連携事業者
アカウント)
• 地域包括支援センター
• その他の事業所
合計数
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移行へ向けた検討時のシステム比較資料
要件
カナミック
MCS
簡単さ
多機能、リッチ(=煩雑)
→ボタン、タブ、リンクが多い
少機能、シンプル
→ボタン等が少ない
患者登録
介護保険番号で、他システムの紐付け
→患者登録までのステップが多い
多システムとの紐付きナシ
→患者登録は一瞬で完了
患者情報
フェイスシートに大量の項目あり
→詳細だが、多すぎて使いこなせず?
項目は少ない
→詳しくはテキストで書くしかない
掲示板
いくつも作れる、カスタマイズ可能
→書き込むまでが大変(多くの設定)
基本ひとつ(家族用をいれても2つ)
→すぐ書き込める(設定ほぼナシ)
書き込み
テキスト、画像、バイタル・・・
通知範囲選択、通知時間指定・・・
→多機能だが煩雑
テキスト、画像、リクエストのみ
→シンプルだがバイタルは
テキスト化するしかない
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ログインから、患者部屋作成→連携スタートまで、
実際の運用で、これだけ作業プロセスが異なる
カナミックのフロー
MSCのフロー
別階層のシステム
ログイン
ログイン
利用者登録システム
トップページ(多機能)
お部屋一覧
お部屋構築
患者部屋
フェイスシート
フェイスシート
連携
スタート
利
用
者
登
録
完
了
利用者
登録
トップページ(部屋一覧)
患者情報登録
利用者
情報
メンバー招待
お部屋構築
患者部屋
メンバー招待
新規はメールで可能
(タイムロス0)
(新規)FAXで申し込
み、
IDパス発行
(およそ1週間のロス)
連携
スタート
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使い心地(ユーザーインターフェース)の比較
※長いので、飛ばし飛ばしで行きます
カナミック
MCS
42
トップページからログイン画面へ(3ステップ)
43
ミクシイ風のユーザー画面トップ。患者管理はここから行う
44
システムページへ。ここで患者(利用者)を新規登録する
根幹がレセシステムであるため、
利用者管理システムは重厚なもの
45
レセシステムがベースにあるため、被要介護番号が必須となる
 ここまで入力してやっと、
患者としてシステム上に登録
されます
氏名住所等
基本情報の入力
要介護情報
(被保険者番号等)
の登録
サービスが
入っている事業所を
検索→選択
46
トップページに戻って、患者部屋の作成に移る
47
コミュニティページでは、患者部屋と連携コミュが一覧できる
新規作成へ
48
先ほど登録した患者を検索し、呼び出します。
先ほどの登録患者
を検索します。
出てきました
49
患者のサマリーと、招待する事業所の検索を行います
招待する連携事業所を名前で
検索し、チェックをつけて
招待します
50
保存を押せば、お部屋構築完了です。でも終わりじゃありません
51
患者部屋が出来ました。これから、患者情報を入力します
ここです
52
フェイスシートを全て記入するのは、
53
結構大変です。(これでも全体の1/3くらいです)
なので普通は
入れるべき項目を厳選し、
みんなで決めておきます
54
最期に、やり取りするための掲示板、ケアレポートを作成します
ここです
55
「連絡帳」とでも名付けて、一つはケアレポートを作りましょう
ひとりの患者に複数の掲示板
(ケアレポート)を作れます。
それぞれテーマを決め、参加者
も決められます。
(例えば家族も参加するケアレポート
と、事業者だけのケアレポート等)
56
ケアレポートを作りました。
今作った、
「連絡帳」です。
押してみましょう
57
作ったケアレポートに飛びました。早速書き込みしてみましょう
ここを押すと、
書き込みできます。
58
投稿には様々なオプションがあります
重要度も
画像も添付可能
テキストではなく、
バイタルデータやイ
ンアウト表の投稿も
可能です
連携事業者に対し、
即時通知か、
通知なし、翌朝通知
を選べます。
ここをおして、
投稿完了です!
59
これでようやく、連携がスタートできます!
こんな形で見られます。
投稿が増えれば、時系列に
下に連なって表示されます。
掲示板のようなものです。
60
使い心地(ユーザーインターフェース)の比較
カナミック
MCS
61
こちらもログイン画面から(1ステップ)
62
ユーザーページトップは至ってシンプル。まずは患者登録から。
ここから、患者の
管理画面へ飛びます。
63
患者の基礎情報を入れます
とりあえず、これだけ。
共有すべき患者情報は、
テキストにして
ここにサマっておきましょう
64
あっと言う間にテスト患者が完成。
あとは押すだけ。
登録しましょう。
トップページでも
ちゃんと増えてみます。
押してみましょう。
65
患者登録と同時に、部屋が出来ているイメージ。
だけど、まだ自分以外
誰も招待されていません
招待はここから。
66
メンバー管理画面です。この患者で連携を行うメンバーの招待と解除が
行えます。
この患者部屋の現状の
メンバーは自分のみ。
他の事業者を招待して
みましょう
67
すでに連携経験がある、地域のグループで一緒、という事業者はリスト
化されて出てくるため、一発で招待可能。
すでに繋がりのある事業者は、
下にリスト化されているので、
チェックをつけて完了ボタンを押
すだけで、招待できます。
68
まだMCSユーザーでない人へも、メアドひとつで招待が可能。
メアドを入力して、送信するだけで、
相手にアカウントが発行されます。
69
患者部屋のボックスに打ち込み、送信を押すだけで書き込み可能
打ち込んで、押すだけ。
無駄な機能はそぎ落とし、
使いやすさを追求したUI
もちろん画像を含む
ファイルの投稿も可能です。
70
MCSでは、患者を招待した第2のタイムラインを作ることもできま
す。
患者を招待できる
タイムラインも準備できます。
71
移行後半月のMCSアカウント数(4/15現在)
職種
拠点/事務局
在宅医
歯科医師
アカウント数
2
11
2
薬剤師
18
訪問看護
26
ケアマネジャー
25
訪問介護員・ヘルパー
9
デイサービス
2
病院
4
MSW
5
理学療法士
4
福祉用具
1
老健
2
医療事務
3
衛生管理者
1
総アカウント数
115
1週間ほどで100アカウントを超えた。この数が、カナミック時代にもある程度クラウド連携を
していたアカウント数に相当するものと思われる。
現在も増加中。
72
青葉区における“移行劇”から得られた知見は何か?
1. ユーザー(地域の医師や看護師、介護士等の多職種スタッフ)は、日々忙しい業
務の中でシステムを使うため、最も嫌うのは“煩雑さ”。多機能性により得られる
メリットよりも、それによる煩雑化によるデメリットが巨大。
2. カナミックの業務システムを持っている介護事業所は連動のメリットを享受でき
たが、それ以外の大多数の事業者は結局2度打ちせざるを得ない。(どうせ2度打
ちなら、まだシンプルなほうがいい)
3. 結果、SNS機能に特化したMCSがウケた。結局ニーズがあるのはコミュニケーン
の円滑化だった。(他の地域でも続々とMCS採用が続いており、既存業務システ
ムとの連動を謳った旧来型システムは急速に退潮しつつある)
4. “意識の高い”ユーザーに寄り添って設計されたシステムよりも、“ITオンチ”の
ユーザーに寄り添ったシステムのほうが、地域包括ケア時代には広がりを持つ。
(広がりを持たないと、意味がない)
5. 人口が多く、事業者も多い都市部では、特定の業務システムを導入した法人が地
域全体に影響力を持つことはありえない(地方ではあり得る)。よって、業務シ
ステムとの連動をソリューションとするクラウドシステムは展望が薄い。
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目次
1. メディヴァの地域包括ケアシステム構築支援
2. クラウド型多職種連携ICTシステムとは、どんなものか?
3. 代表的なツール
4. 青葉区における事例(カナミックからMCSへ)
5. 今後の展望
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これまでの大きな流れと、直近数年の予測
00年代末~2013年
2014年~2016年
2016~2020年
都市部
地域医療再生基金
地域医療介護総合確保基金
在宅医療連携拠点事業
“点”の戦い
影響力を持つ法人手動
で、クラウド連携ICTシ
ステムのパイロット開
発、
採用が進む。
<カナミック、エイル、
富士通の時代>
”面“の戦い
基金が自治体や医師会に
落ち、面での戦いに。
カナミック型のソリュー
ション製品も多く参入し
たが、結局シェアを伸ば
したのはMCS。
都市部では面の戦いが続く。
MCS的なSNS特化システ
ムがデファクトを取る?
地方では、業務システム連動
型や、地域医療ネットワー
ク、病病連携システムとの連
動を謳う新システムが巻き返
す
余地はある(?)
地方部
MCSはID-Link(NEC)とのコラボ、
富士通はHuman Bridgeとの連動へ。
今後、地域医療連携ネットワークシステ
ム(病病連携・退院連携)と、多職種
連携クラウドICT(地域包括ケア)の
連動が主戦場になる?
・診療情報提供書の電子化
・服薬履歴の電子化
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ヘルスケアICT、今後の展開の予想
(これまで)
各法人垂直統合モデル
(これから)
地域共通水平統合モデル
地域医療連携
ネットワーク
患者の
PHRアプリ
地域医療連携
ネットワーク
患者の
PHRアプリ
参照可能
参照不可
多職種
情報連携
2度打ち
発生
2度打ち
発生
UI
上部システム
下部システム
モジュール化
法人A
•
•
法人B
法人C
法人D
各ベンダーが業務システム、電カル、情報連
携システムを構築(巨額投資が必要)
情報連携は、同一シリーズのシステムユー
ザーはスムーズだが、そうでないユーザーは
連携のハードルが上がる(二度打ちが発生)
法人A
•
•
法人B
法人C
法人D
上層レイヤーに特化した新型電カルが登場
し、地域の水平統合化を進める?
各法人は、下部システムを自由に入れ替えた
り、複数ベンダーで走らせることも可能に
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海外では、各法人の業務システムの上に横断的に成り立つインター
フェース重視の電カルや連携システムが登場している
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77
追加の提言
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78
全国の保健所の死亡小票データは、現在ほとんど使われていない
•
死亡小票データの分析は、地域における看取りの実態把握と、地域包括ケア整備のアウトカム評価指標が
抽出できるため、全国の自治体が基礎的業務として実施すべきものである。
•
しかし現状、死亡小票データの利用申出には非常に煩雑なプロセスが必要で、さらにデータクレンジング
に時間と手間がかかるため、自治体が独自に分析を実施することは、困難(もしくは不可能)という状況
に陥っている。
厚
生
労
働
省
死亡小票の利用申出に必要なプロセス
厚生労働大臣
2
大臣官房統計情報部企画課審査
解析室 統計審査第一係 担当者
利用許可が出た後、
保健所保管データを
抽出、データ分析開始
申出書提出
と許可
地
方
自
治
体
自治体首長
利用申出書(分析計画)、
集計表イメージ等の詰め
(2か月ほど)
1
3
保健所
①→②→③
この間、2~3か月
自治体担当者
分析も含めると、非常に
手間がかかる!
メディヴァ
データ提供 分析開始
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死亡診断書原本からCSVデータへの移行時に脱落している“重要項目”は下記2点
•
この診断書が死亡診断書なのか、死体検案書なの
か、という記載がここになされる。(該当項目を
○で囲み、非該当は二重線で消す)
•
この情報が、まるごと脱落する(反映されない)
理由は単純明快で、単に厚労省の人口動態調査死
亡票の調査票で項目化されていないからである
•
•
この診断書を発行した医師の
① 氏名
② 所属する医療機関の名称
③ その医療機関の住所
が記載される(多くの場合、ゴム印鑑等が押印)
このうち、②の医療機関名が脱落する(反映され
ない)
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人口動態調査死亡票の調査票フォーマットの修正が必要
死亡診断書か死体検案書かを確認する
項目はどこにもない。
•
各自治体の保健所担当者は、このフォーマッ
トの項目に従って、住民の死亡診断書原本の
データをCSV化しているに過ぎない。
•
よって、次回の調査票改定時に、前項の2点
を追加し、全国の自治体(及び保健所の担当
者)に対し、CSV移行時にこの2点を項目化
するよう、指示すべきである。
医師の氏名と所属施設の住所は聞くが、
医療機関の名称を確認する項目はない。
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各フェーズで蓄積されるデータをいかに名寄せし、統合するか?
各データを個人単位で横串統合
<予防期>
•
•
検診データ
<介護・療養>
•
•
介護保険レセ
医療保険レセ
(国保、後期高齢)
<看取り>
•
死亡小票データ
横串を刺した分析からわかること
 自宅看取りとなった方のこれまでの受療歴がわかることで、自宅看取りの成功要因を明らかにする
 自宅で在宅療養していたのに、最終的に病院に入院しそこで死亡する理由
 良い(終の棲家になり得る)施設の特定 等
•
ボトルネックは?
 個人の転居等で保険者が変わった際に、突合が困難に(個人ベースでは突合できていない)
 被用者保険と介護レセがつながらない
 死亡小票はそもそもどこにもつながっていない(人口動態調査は厚労省管轄)
•
「特区」でやってみる?
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