仕様書 - 量子科学技術研究開発機構

仕 様 書
1.件 名:土壌・農作物の採取作業
2.数 量: 一式
3.目 的:放射性廃棄物の処分において、長期間の影響評価を行う必要があるが、その
間には気候変動が予測されている。生物圏へ放射性核種が移動してきた場合、
放射性核種が人体へ移行する主要経路は、土壌−農作物経路であるが、この経
路は気候により影響を受ける可能性がある。本研究(放射性核種生物圏移行
評価高度化開発)では、異なる気候条件において、土壌に負荷された放射性
核種がどの程度農作物に移行するかを推定するため、耕作土壌およびそこで
生育している農作物を収集し、放射性核種や安定元素分析により移行係数を
求めることを目的としている。
本件作業では、日本国内の温暖な地域(九州および高知県)および寒冷な
地域(北海道および東北北部)における耕作土壌およびそこに生育している
農作物を採取し、土壌分類および輸送を行う。
4.履行期限:平成28年11月11日
5.納入場所:廃棄物技術開発研究チーム
6.業務内容: 以下に作業の各項目およびその内容を記す。
・ 高知県、熊本県、宮崎県、鹿児島県及び沖縄県内から玄米5点、ジャガイモ5点
と同時に耕作土壌を採取する。また、北海道、青森県、秋田県及び岩手県内から
玄米5点、ジャガイモ5点と同時に耕作土壌を採取する。採取予定地点と対応す
る農作物は、表−1に示す通りである。採取地点については、採取対象地域の代表
的な値を求めることを考慮して選定し、
現地の所有者と直接交渉すること。
なお、
上記の場所において採取が困難になった場合は、量研機構担当者と協議して採取
地点を変更し、変更契約を結ぶものとする。
6−1. 土壌試料の採取
・ サンプリングは、シャベル、スコップ等を用いて作土層から一試料の総量約 2.5
kg(生重)
[耕作地の中央1点と4角方向においてそれぞれ1点の計5点から約
0.5 kg ずつ採取し混合]をポリエチレン袋に採取。
・ また、作土層の土壌密度を測定すること。
・ 採取地点の土壌を「農耕地土壌分類(第3次改訂版)
」に従い、分類すること。
・ サンプリング後直ちに量研機構に宅配便で送付すること。
・ 採取地点を地図(25000 分の一)上にプロットして量研機構に報告すること。
6−2.
・
・
・
農作物試料の採取
土壌の採取地点から採取する。
対象農作物は、玄米10点およびジャガイモ10点。
作物の収穫時期に合わせて、
土壌および農作物のサンプリングを行う。
可食部
(総
量約5kg [生重]以上)を対象とすること。
・ サンプリング後、直ちに量研機構に宅配便で送付すること。
6−3.その他
・ その他、個々のケースにおいて問題が生じた場合は、担当者と協議し、その指示
に従うこと。
表-1 サンプリング場所と採取農作物リスト(予定)
採取場所
玄米
ジャガイモ
採取場所
玄米
ジャガイモ
2
2
(異なる2地点 (異なる2地点から
採取)
から採取)
1
1
高知県
1
1
北海道
熊本県
1
1
青森県
宮崎県
1
1
秋田県
1
1
鹿児島県
1
1
岩手県
1
1
沖縄県
1
1
7.本業務に必要な能力・資格:
・ 採取者または担当者が、農耕地土壌分類委員会が定める農耕地土壌分類(第3次
改訂版)を熟知し、採取した土壌を正しく分類をした経験を有すること。
・ 採取対象地域の代表的な値を求めるために、農作物栽培状況と土壌および農作物
採取方法を熟知し、採取した試料を研究目的に供した実績を有すること。
8.納入品目および納入先:
・ 土壌および農作物それぞれ 20 検体は下記の納入先に送付すること。
・ サンプリング日、作物種、地点の位置情報、採取地点の地図、作土層の土壌密
度、土壌分類結果、を含む報告書を紙媒体で1部、電子媒体(CD 等)で1部提
出すること。
(納入先)
量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所
廃棄物技術開発研究チーム(第三研究棟 L-118)
9.検 査:作業完了後、当機構職員が、所定の要件を満たしていることを確認したこと
をもって検査合格とする。
(要求者)
部課(室)
使用者名
廃棄物技術開発研究チーム
田上 恵子